JPWO2008129673A1 - 人工歯 - Google Patents

人工歯

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Abstract

本発明は、咬頭頂と窩で対合する上下顎人工臼歯において、咬合面上の接触させるべき咬頭頂と窩の3次元的位置関係と接触領域を明確にすることにより排列の操作性の良い人工歯を提供する。頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する下顎第一小臼歯の人工歯において、遠心小窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び喉頭と小窩の位置関係を適切に設定した。また、頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する上顎第一小臼歯の人工歯において、舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び喉頭と小窩の位置関係を適切に設定した。前記下顎第一小臼歯の人工歯の遠心小窩と前記上顎第一小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂とが接触するようにし、さらに前記下顎第一小臼歯人工歯の頬側咬頭頂と前記上顎第一小臼歯人工歯の近心小窩とが接触するようにした。

Description

本発明は有床義歯の作製時に用いられる予め加工させた人工歯に関する。
人工歯は有床義歯の製作に用いられる予めヒトの歯の解剖学的な形態で歯科医師または歯科技工士に提供される歯冠材料であり、数種類の形態、大きさ及び色調を持ち、患者の欠損状態・治療方針に従い適宜選択され使用される。
有床義歯の一般的な制作方法および人工歯の使用法について簡単に説明する。
最初に、患者の口腔内の形状をシリコーンまたは寒天、アルギン酸等の印象材を使用し採取した型に石膏を注入し模型を製作する。
製作した石膏模型を患者の顎関節を模した蝶番を持つ咬合器と呼ばれる器械に装着し、その模型上で患者に合わせて選択された人工歯を全体のバランスや上下の顎の咬み合わせを考慮しながら位置決めを行ったのち、パラフィンワックスで歯肉など周辺組織の欠損部を形成し、蝋義歯と呼ばれる義歯全体の原型が完成する。
これを模型ごと石膏で埋没し、ワックスを除去して得られた石膏の型にPMMAなどの義歯床用レジンを圧入し重合し硬化させたのち、石膏型から取り出して研磨・調整して義歯が完成する。
有床義歯には部分床義歯と総義歯に大別される。部分床義歯は天然歯が一部残存している口腔内のうち歯根ごと欠損した部分の機能性・審美性を補う補綴物であり、総義歯は無歯顎と呼ばれるすべての歯冠および歯根を欠損した顎を補う補綴物である。
健全なヒトの口腔内において歯は通常28歯、最多で32歯あり、これらの歯が失われる過程と様々な義歯による治療方法の組み合わせが存在し、膨大な数の症例に対して人工歯は使用されるため、限られた種類の中で様々な要件を満たすことが求められている。
このうち特に上下顎で無歯顎やそれに近い規模の欠損がある有歯顎で人工歯同士を咬み合わせる必要がある場合は、上下セットの人工歯を使用する。このとき円滑に作業を行うため、人工歯は予め上下方向に対して適切な咬合関係になるように、尚且つそれを簡単に位置決めができるよう1歯1歯の寸法配分を適切に設計されことが求められているものの、実際はそのような人工歯は少なく、術者が形態修正を行いながら位置決めをしなければならず、義歯の製作に多大な時間と労力を費やしてきた。
特許文献1には、頬側咬頭を咀嚼の側方運動時に互いに接触するのを回避するように形成した人工臼歯が開示されている。特許文献2には、上顎臼歯の下側咬頭が下顎臼歯の窩に咬合接触し、上顎臼歯の窩に下顎臼歯の頬側咬頭が咬合接触する人工臼歯が記載されている。特許文献3には、下顎臼歯の頬側隆起が上顎臼歯の裂溝と咬み合い、上側臼歯の舌側隆起が下顎臼歯の縦長裂溝と咬み合うようにした人工臼歯が開示されている。
しかし、いずれの特許文献に記載のものも、全ての咬頭頂と小窩の3次元的位置関係や接触領域が規定されていない。このため,下顎臼歯の人工歯を隙間無く排列したとしても、この下顎臼歯の人工歯に対合する上顎臼歯人工歯を1歯ずつ咬合するように位置決めしようとすると、隣合う上顎臼歯の人工歯が干渉したり、隙間が空いたりするので、何度も形態修整する必要があった。
特開平11−290347号公報 特開2002−177301号公報 特許第3747251号公報
本発明が解決しようとする課題は咬頭頂と窩で対合する上下顎人工臼歯において、咬合面上の接触させるべき咬頭頂と窩の3次元的位置関係と接触領域を明確にすることにより排列の操作性の良い人工歯を提供することである。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する下顎第一小臼歯の人工歯において、遠心小窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する上顎第一小臼歯の人工歯において、舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第一小臼歯の人工歯と前記上顎第一小臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第一小臼歯の人工歯の遠心小窩と前記上顎第一小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第一小臼歯人工歯の頬側咬頭頂と前記上顎第一小臼歯人工歯の近心小窩とが接触するようにした。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する下顎第二小臼歯の人工歯において、遠心小窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する上顎第二小臼歯の人工歯において、舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第二小臼歯の人工歯と前記上顎第二小臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第二小臼歯の人工歯の遠心小窩と前記上顎第一小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第二小臼歯の人工歯の頬側咬頭頂と前記上顎第二小臼歯の人工歯の近心小窩とが接触するようにした。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・遠心咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する下顎第一大臼歯の人工歯において、中央窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する上顎第一大臼歯の人工歯において、近心舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第一大臼歯の人工歯と前記上顎第一大臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第一大臼歯の人工歯の中央窩と前記上顎第一大臼歯の人工歯の近心舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第一大臼歯の人工歯の近心頬側咬頭頂、遠心頬側咬頭頂、遠心喉頭帳頂と、それぞれ前記上顎第一大臼歯の人工歯の近心小窩、中央窩、遠心小窩とが接触するようにした。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する下顎第二大臼歯の人工歯において、中央窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する上顎第二大臼歯の人工歯において、近心舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第二大臼歯の人工歯と前記上顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第二大臼歯の人工歯の中央窩と前記上顎第二大臼歯の人工歯の近心舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第二大臼歯の人工歯の近心頬側咬頭頂、遠心頬側咬頭頂と、それぞれ前記上顎第二大臼歯の人工歯の近心小窩、中央窩とが接触するようにした。
本発明は、さらに、下顎第一小臼歯の人工歯と、下顎第二小臼歯の人工歯と、下顎第一大臼歯の人工歯と、下顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯セットにおいて、各人工歯の最大幅径を適切に設定した。
本発明は、さらに、上顎第一小臼歯の人工歯と、上顎第二小臼歯の人工歯と、上顎第一大臼歯の人工歯と、上顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯セットにおいて、各人工歯の最大幅径を適切に設定した。
本発明は、さらに、下顎臼歯の人工歯セットと、上顎臼歯の人工歯セットとからなる人工歯セットにおいて、上顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和を下顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和に対して適切に設定した。
本発明の人工歯を義歯製作に用いることにより、排列作業中の削合調整を必要としないので、短時間で効率的に一定の咬合状態の義歯を製作することができる。
また、一定の咬合状態であることにより、義歯装着後の咬合調整の必要な箇所が義歯床用レジンの重合歪み及び咬合採得の誤差分で生じる早期接触部位に限定されるため、咬合調整にかかる作業時間が少なく、診療時間を短縮でき、歯科医の労力及び患者の体力的負担の軽減を図ることができる。
下顎第一小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第一小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第一小臼歯と上顎第一小臼歯の咬合面図。 下顎第一小臼歯と上顎第一小臼歯の接触状態断面図。 下顎第二小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第二小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第二小臼歯と上顎第二小臼歯の咬合面図。 下顎第二小臼歯と上顎第二小臼歯の接触状態断面図。 下顎第一大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第一大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第一大臼歯と上顎第一大臼歯の咬合面図。 下顎第一大臼歯と上顎第一大臼歯の接触状態断面図。 下顎第二大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第二大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第二大臼歯と上顎第二大臼歯の咬合面図。 下顎第二大臼歯と上顎第二大臼歯の接触状態断面図。 下顎臼歯列(a)と上顎臼歯列(b)の各臼歯の最大幅径を示す咬合面図。 上顎臼歯列と下顎臼歯列の最大幅径の総和を示す咬合面図。 上顎臼歯列と下顎臼歯列の咬合状態を示す咬合面図。
符号の説明
10 下顎第一小臼歯
11 頬側咬頭頂
12 舌側咬頭頂
13a 近心小窩
13b 遠心小窩
14a 近心面上のX座標値が最小の点
14b 遠心面上のX座標値が最大の点
14c 頬側面上のY座標値が最大の点
14d 舌側面上のY座標値が最小の点
20 下顎第二小臼歯
21 頬側咬頭頂
22 舌側咬頭頂
23a 近心小窩
23b 遠心小窩
24a 近心面上のX座標値が最小の点
24b 遠心面上のX座標値が最大の点
24c 頬側面上のY座標値が最大の点
24d 舌側面上のY座標値が最小の点
30 下顎第一大臼歯
31a 近心頬側咬頭頂
31b 遠心頬側咬頭頂
31c 遠心咬頭頂
32a 近心舌側咬頭頂
32b 遠心舌側咬頭頂
33a 近心小窩
33b 遠心小窩
33c 中央窩
34a 近心面上のX座標値が最小の点
34b 遠心面上のX座標値が最大の点
34c 頬側面上のY座標値が最大の点
34d 舌側面上のY座標値が最小の点
40 下顎第二大臼歯
41a 近心頬側咬頭頂
41b 遠心頬側咬頭頂
42a 近心舌側咬頭頂
42b 遠心舌側咬頭頂
43a 近心小窩
43b 遠心小窩
43c 中央窩
44a 近心面上のX座標値が最小の点
44b 遠心面上のX座標値が最大の点
44c 頬側面上のY座標値が最大の点
44d 舌側面上のY座標値が最小の点
50 上顎第一小臼歯
51 頬側咬頭頂
52 舌側咬頭頂
53a 近心小窩
53b 遠心小窩
54a 近心面上のX座標値が最小の点
54b 遠心面上のX座標値が最大の点
54c 頬側面上のY座標値が最大の点
54d 舌側面上のY座標値が最小の点
60 上顎第二小臼歯
61 頬側咬頭頂
62 舌側咬頭頂
63a 近心小窩
63b 遠心小窩
64a 近心面上のX座標値が最小の点
64b 遠心面上のX座標値が最大の点
64c 頬側面上のY座標値が最大の点
64d 舌側面上のY座標値が最小の点
70 上顎第一大臼歯
71a 近心頬側咬頭頂
71b 遠心頬側咬頭頂
72a 近心舌側咬頭頂
72b 遠心舌側咬頭頂
73a 近心小窩
73b 遠心小窩
73c 中央窩
74a 近心面上のX座標値が最小の点
74b 遠心面上のX座標値が最大の点
74c 頬側面上のY座標値が最大の点
74d 舌側面上のY座標値が最小の点
80 上顎第二大臼歯
81a 近心頬側咬頭頂
81b 遠心頬側咬頭頂
82a 近心舌側咬頭頂
82b 遠心舌側咬頭頂
83a 近心小窩
83b 遠心小窩
83c 中央窩
84a 近心面上のX座標値が最小の点
84b 遠心面上のX座標値が最大の点
84c 頬側面上のY座標値が最大の点
84d 舌側面上のY座標値が最小の点
本発明の形態を説明するにあたり、ヒトの臼歯と臼歯人工歯の両方に共通で使用される解剖学的特徴の名称について説明する。
ヒトの臼歯は、口を開けたときに外観上目に触れる歯の上部と歯槽骨に埋入されている下部とに大きく2つに分けられ、上部を歯冠部と呼び、下部を歯根部と呼ぶ。歯冠部は4方向に比較的平坦な側面との5面で構成される。
側面方向ついては、頬の粘膜に触れる側を頬側と呼び、舌に触れる側を舌側と呼び、歯の表面をそれぞれ頬側面、舌側面と呼ぶ。隣の歯と接する面を隣接面と呼び、そのうち前歯に近い側を近心、遠い側を遠心と呼び歯の表面をそれぞれ近心面、遠心面と呼ぶ。
反対側の顎の対合する歯と咬み合う面は咬合面と呼ばれる。咬合面には複雑な凹凸があり、そのうち凸部を咬頭と呼ぶ。全ての臼歯においても咬頭は頬側と舌側に1つ以上存在しそれぞれ頬側咬頭、舌側咬頭と呼ぶ。大臼歯ではさらに近心と遠心に咬頭があり、それぞれの頬側咬頭、舌側咬頭を近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、と呼ぶ。咬頭の最も突出した地点を咬頭頂と呼ぶ。本発明の記載中では位置を明示するため仮の座標系を設定し、その座標系において咬頭頂はZ座標値が最大である点を指す。
咬合面は、頬側咬頭頂から近心と遠心へ連ねる稜線と、舌側咬頭頂から近心と遠心へ連ねる稜線と、近心で2つの稜線が連なる部分と、遠心で2つの稜線が連なる部分の4つの稜線に囲まれる範囲である。この4つの稜線を咬合縁とよび、それぞれ頬側咬合縁、舌側咬合縁、近心咬合縁、遠心咬合縁、と呼ぶ。近心咬合縁と遠心咬合縁の特に隆起した部分を辺縁隆線と呼び、それぞれ近心辺縁隆線、遠心辺縁隆線と呼ぶ。
咬頭頂と咬頭頂の間は深い溝で分断されており、これを裂溝と呼ぶ。頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を分断する裂溝を中央溝とよび、大臼歯で近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を分断する裂溝を頬側溝、近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を分断する裂溝を舌側溝と呼ぶ。咬合面の咬合縁で囲まれた領域内の中央溝で分断された斜面を内斜面と呼び、咬合縁より舌側または頬側の斜面を外斜面と呼ぶ。
頬側咬頭頂または舌側咬頭頂と辺縁隆線を分断する裂溝を三角溝と呼ぶ。近心頬側、遠心頬側、近心舌側、遠心舌側に各三角溝が存在する。
2つ以上の裂溝が合流する地点は深く窪んでおり、これを小窩と呼ぶ。
近心頬側三角溝、近心舌側三角溝と中央溝の合流地点の小窩を近心小窩と呼ぶ。
遠心頬側三角溝、遠心舌側三角溝と中央溝の合流地点の小窩を遠心小窩と呼ぶ。
ただし、下側第一大臼歯の遠心小窩について、アナトーム社「日本人永久歯解剖学」P154の記載では、下顎第一大臼歯に限り、遠心頬側溝の合流地点を遠心小窩としている。この小窩は不明瞭で、従来多くの人工歯でも特定が困難な場合が多い。他の全ての部位の歯は近遠心の三角溝と中央溝の合流地点で定義されているため、本発明の記載に関しては他の部位の遠心小窩の定義に倣い、遠心三角溝と中央溝の合流地点を指して遠心小窩とする。
中央溝と舌側溝の合流地点を中央窩と呼ぶ。
咬頭頂から小窩にかけて線状に走行している隆起を三角隆線と呼ぶ。
歯の長軸を歯軸と呼ぶ。歯軸は歯冠の中央部から歯根の中央部を連ねる線分であるが、非対称形である歯の中央を特定することは困難であるため、本発明の記載中では近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点を結ぶ線分で表す。
歯の外形の寸法表記は一般的に幅径と長径と頬舌径で表す。
歯の外形の寸法を計測するためには歯を特定の位置に固定した条件下で行うことが望ましい。測定の具体的方法について説明する。
まず、水平面の左右方向をX軸、手前から奥へ向かう方向をY軸、高さ方向をZ軸とするXYZ3次元座標系の各軸方向に直交する平面で対象物を囲んだときの平面間の距離の計測が可能な測定台を用意する。これは接触式または非接触式の3次元形状計測機を用いることが望ましいが、簡易的に0.01mm単位まで測定可能なマイクロゲージやノギスを3個用意し、机などの水平面上でそれぞれ直交させて用いても良い。
測定する人工歯の基底面に位置の微調整ができるように軟性ワックスを用いて仮着し、調整後に接着剤等を用いて固定する。
固定の位置は、咬合面を上面とし、近心―遠心方向をX軸、頬側―舌側方向をY軸、高さ方向をZ軸とする。このとき、近心小窩と遠心小窩はXZ平面に平行、つまり小窩の位置におけるY座標値は等しく、歯の歯軸がZ軸と平行になるように微調整を行う。歯軸は前述のとおり、本発明の記載中では近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点と、遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点を結ぶ線分のことである。
人工歯セットとは、1つの番手で寸法表記された上下顎の各部位の人工歯の組み合わせで提供されるものである。
次に、本発明の各人工歯の実施形態について説明する。
以下に記載の各数値の範囲は、全て実際に提供可能な寸法精度に基づく範囲である。さらに好ましい範囲は、本発明の効果を目視で判別し得る寸法精度に基づく範囲である。
以下の実施形態では、右側の臼歯について説明しているが、左側の臼歯は、操作性が統一されることから、右側と鏡像の関係であることが好ましい。具体的にはCADシステムによって近心―遠心方向を反転された形状モデルを使用した金型加工方法または金型加工データ自体をミラー反転方法による金型加工方法によって製造することができる。
<下顎第一小臼歯の人工歯>
図1は、下顎第一小臼歯10の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第一小臼歯10の人工歯は頬側咬頭頂11・舌側咬頭頂12・近心小窩13a・遠心小窩13bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に遠心小窩13bをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、図1に記載のように近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分を29:71に分割する点M1aと頬側咬頭頂11と舌側咬頭頂12を結ぶ線分を47:53に分割する点M1bを結ぶ線分を歯軸とし、これがZ軸に平行で、遠心小窩13bと近心小窩13aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩13aのX 座標値<遠心小窩13bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第一小臼歯10の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
遠心小窩13bから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置14aまでのX軸の距離と、遠心小窩13bから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置14bまでのX軸の距離の比率は、75:25〜85:15であって、好ましくは78:22〜82:18である。
遠心小窩13bから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置14cまでのY軸の距離と、遠心小窩13bから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置14dまでのY軸の距離の比率は、49:51〜59:41であって、好ましくは52:49〜56:44である。
下顎第一小臼歯10の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離をS1、下顎第一小臼歯10の最大幅径をW1とする。
近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1は、最大幅径W1の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
近心小窩13aと頬側咬頭頂11を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の84〜94%であって、好ましくは88〜90%である。
近心小窩13aと舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の66〜76%であって、好ましくは70〜72%である。
遠心小窩13bと頬側咬頭頂11を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の110〜120%であって、好ましくは114〜116%である。
遠心小窩13bと舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の83〜93%であって、好ましくは87〜89%である。
頬側咬頭頂11と舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
<上顎第一小臼歯の人工歯>
図2は、上顎第一小臼歯50の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第一小臼歯50の人工歯は、頬側咬頭頂51・舌側咬頭頂52・近心小窩53a・遠心小窩53bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に舌側咬頭頂52をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分を47:53に分割する点M5aと頬側咬頭頂51と舌側咬頭頂52を結ぶ線分を55:45に分割する点M5bを結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩53aと近心小窩53bを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩53aのX 座標値>遠心小窩53bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第一小臼歯50の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
舌側咬頭頂52から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置54aまでのX軸の距離と舌側咬頭頂52から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置54bまでのX軸の距離の比率は、37:63〜47:53であって、好ましくは41:59〜43:57である。
舌側咬頭頂52から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置54cまでのY軸の距離と舌側咬頭頂52から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置54dまでのY軸の距離の比率は、79:21〜89:11であって、好ましくは83:17〜85:15である。
上顎第一小臼歯50の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離をS5、下顎第一小臼歯50の最大幅径をW5とする。
近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5は、最大幅径W5の36〜46%であって、好ましくは40〜42%である。
近心小窩53aと頬側咬頭頂51を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の147〜157%であって、好ましくは151〜153%である。
近心小窩53aと舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の98〜108%であって、好ましくは102〜104%である。
遠心小窩53aと頬側咬頭頂51を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の134〜144%であって、好ましくは138〜140%である。
遠心小窩53aと舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の119〜129%であって、好ましくは123〜125%である。
頬側咬頭頂51と舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の185〜195%であって、好ましくは189〜191%である。
<下顎第一小臼歯および上顎第一小臼歯の人工歯のセット>
図3、図4は、下顎第一小臼歯10および上顎第一小臼歯50の人工歯のセットを示す。下顎第一小臼歯10の人工歯の遠心小窩13bから半径1.50mm以内の咬合面中に、上顎第一小臼歯50の人工歯の舌側咬頭頂52から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の頬側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の遠心辺縁隆線と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の近心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第一小臼歯10および上顎第一小臼歯50の人工歯のセットは、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.50mm以内の咬合面と上顎第一小臼歯50人工歯の近心小窩53aから1.50mm以内の咬合面で少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.00mm以内の近心咬合縁と上顎第一小臼歯50人工歯の近心小窩53aから1.00mm以内の近心辺縁隆線で1箇所と、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.00mm以内の遠心咬合縁と上顎第一小臼歯10人工歯の近心小窩53aから1.00mm以内の頬側内斜面の三角隆線で1箇所の合計2箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第二小臼歯の人工歯>
図5は、上顎第一小臼歯20の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第二小臼歯20の人工歯は、頬側咬頭頂21・舌側咬頭頂22・近心小窩23a・遠心小窩23bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に遠心小窩23bをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分を21:79に分割する点と頬側咬頭頂21と舌側咬頭頂22を結ぶ線分を40:60に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置する。
下顎第二小臼歯20の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
遠心小窩23bから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置24aまでのX軸の距離と遠心小窩23bから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置24bまでのX軸の距離の比率は、66:34〜76:24であって、好ましくは70:30〜72:28である。
遠心小窩23bから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置24cまでY軸の距離と遠心小窩23bから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置24dまでのY軸の距離の比率は、51:49〜61:39であって、好ましくは55:45〜57:43である。
下顎第二小臼歯20の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離をS2、下顎第一小臼歯20の最大幅径をW2とする。
近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2は、最大幅径W5の56〜66%であって、好ましくは60〜62%である。
近心小窩23aと頬側咬頭頂21を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の79〜89%であって、好ましくは83〜85%である。
近心小窩23aと舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
遠心小窩23bと頬側咬頭頂21を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の97〜107%であって、好ましくは101〜103%である。
遠心小窩23bと舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の127〜137%であって、好ましくは131〜133%である。
頬側咬頭頂21と舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の126〜136%であって、好ましくは130〜132%である。
<上顎第二小臼歯の人工歯>
図6は、上顎第二小臼歯60の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第二小臼歯60の人工歯は、頬側咬頭頂61・舌側咬頭頂62・近心小窩63a・遠心小窩63bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に舌側咬頭頂62をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分を54:46に分割する点と頬側咬頭頂61と舌側咬頭頂62を結ぶ線分を53:47に分割する点を結ぶ線分がXYZ直交座標系のZ軸に平行で、且つ遠心小窩63bと近心小窩63aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩63aのX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置する。
上顎第二小臼歯60の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
舌側咬頭頂62から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置64aまでのX軸の距離と舌側咬頭頂62から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置64bまでのX軸の距離の比率は、42:68〜52:58であって、好ましくは46:54〜48:52である。
舌側咬頭頂62から歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置64cまでY軸の距離と舌側咬頭頂62から歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置64dまでのY軸の距離の比率は、79:21〜89:11であって、好ましくは83:17〜85:15である。
上顎第二小臼歯60の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離をS6、下顎第一小臼歯60の最大幅径をW6とする。
近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6は、最大幅径W5の40〜50%であって、好ましくは44〜46%である。
近心小窩63aと頬側咬頭頂61を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の150〜160%であって、好ましくは154〜156%である。
近心小窩63aと舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離の117〜127%であって、好ましくは121〜123%である。
遠心小窩63bと頬側咬頭頂61を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の142〜132%であって、好ましくは146〜148%である。
遠心小窩63bと舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の128〜138%であって、好ましくは132〜134%である。
頬側咬頭頂61と舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の204〜214%であって、好ましくは208〜210%である。
<下顎第二小臼歯および上顎第二小臼歯の人工歯のセット>
図7、図8は、下顎第二小臼歯20および上顎第二小臼歯60の人工歯のセットを示す。
上顎第二小臼歯60および下顎第二小臼歯20の人工歯のセットは、前記下顎第二小臼歯20の人工歯の遠心小窩23bから半径1.50mm以内の咬合面中に、前記上顎第二小臼歯60の人工歯の舌側咬頭頂62から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の頬側咬頭内斜面と上顎第二小臼歯60の舌側咬頭頂62より1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の遠心辺縁隆線と上顎第二小臼歯60の舌側咬頭頂62から1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯60の舌側咬頭頂62の近心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第二小臼歯20および上顎第二小臼歯60の人工歯のセットは、前記下顎第二小臼歯20人工歯の頬側咬頭頂21から半径1.50mm以内の咬合面中に前記上顎第二小臼歯60人工歯の近心小窩63aから半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一小臼歯20人工歯の頬側咬頭頂21から1.00mm以内の近心咬合縁と上顎第一小臼歯60人工歯の近心小窩63aから1.00mm以内の近心辺縁隆線で1箇所と、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂21から1.00mm以内の遠心咬合縁と上顎第一小臼歯60人工歯の近心小窩63aから1.00mm以内の頬側内斜面の三角隆線で1箇所の合計2箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第一大臼歯の人工歯>
図9は、下顎第二小臼歯30の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第一大臼歯30の人工歯は、近心頬側咬頭頂31a・遠心頬側咬頭頂31b・近心舌側咬頭頂32a・遠心舌側咬頭頂32b・遠心咬頭頂31c・近心小窩33a・遠心小窩33b・中央窩33cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に中央窩33cをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分を49:51に分割する点M3aと遠心頬側咬頭頂31bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分を54:46に分割する点M3bを結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩33bと近心小窩33aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩33aのX 座標値<遠心小窩33bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第一大臼歯30の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
中央窩33cから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置34aまでのX軸の距離と中央窩33cから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置34bまでのX軸の距離の比率は、45:65〜55:45であって、好ましくは49:51〜51:49である。
中央窩33cから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置34cまでのY軸の距離と中央窩33cから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置34dまでのY軸の距離の比率は、61:39〜71:29であって、好ましくは65:35〜67:33である。
下顎第一大臼歯30の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離をS3、下顎第一小臼歯30の最大幅径をW3とする。
近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離は、最大幅径W3の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
近心小窩33aと中央窩33cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の49〜59%であって、好ましくは53〜55%である。
近心小窩33aと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
近心小窩33aと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心小窩33aと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
近心小窩33aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の90〜100%であって、好ましくは94〜96%である。
近心小窩33aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の119〜129%であって、好ましくは123〜125%である。
遠心小窩33bと中央窩33cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
遠心小窩33bと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の103〜113%であって、好ましくは107〜109%である。
遠心小窩33bと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の66〜76%であって、好ましくは70〜72%である。
遠心小窩33bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
遠心小窩33bと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33bと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
遠心小窩33bと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の41〜51%であって、好ましくは45〜47%である。
中央窩33cと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
中央窩33cと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の52〜62%であって、好ましくは56〜58%である。
中央窩33cと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
中央窩33cと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の44〜54%であって、好ましくは48〜50%である。
中央窩33cと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の73〜83%であって、好ましくは77〜79%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の43〜53%であって、好ましくは47〜49%である。
近心頬側咬頭頂31aと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離S6は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
遠心頬側咬頭頂31bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の80〜90%であって、好ましくは84〜86%である。
遠心頬側咬頭頂31bと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の81〜91%であって、好ましくは85〜87%である。
遠心頬側咬頭頂31bと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S6の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心舌側咬頭頂32aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の64〜74%であって、好ましくは68〜70%である。
近心舌側咬頭頂32aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の115〜125%であって、好ましくは119〜121%である。
遠心咬頭頂31cと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の72〜82%であって、好ましくは76〜78%である。
<上顎第一大臼歯の人工歯>
図10は、上顎第一大臼歯70の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第一大臼歯70の人工歯は、近心頬側咬頭頂71a・遠心頬側咬頭頂71b・近心舌側咬頭頂72a・遠心舌側咬頭頂72b・近心小窩73a・遠心小窩73b・中央窩73cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に近心舌側咬頭頂72aをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分を46:54に分割する点と遠心頬側咬頭頂71bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分を58:42に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩73bと近心小窩73aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩73aのX 座標値>遠心小窩73bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第一大臼歯70の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
近心舌側咬頭頂72aから歯の近心面のX 座標値が最大となる位置74aまでのX軸の距離と近心舌側咬頭頂72aから歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置74bまでのX軸の距離の比率は、22:78〜32:68であって、好ましくは26:74〜28:72である。
近心舌側咬頭頂72aから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置74cまでのY軸の距離と近心舌側咬頭頂72aから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置74dまでのY軸の距離の比率は、76:24〜86:14であって、好ましくは80:20〜82:18である。
上顎第一大臼歯70の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離をS7、上顎第一大臼歯70の最大幅径をW1とする。
近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7は、最大幅径W7の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
近心小窩73aと中央窩73cを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
近心小窩73aと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の78〜88%であって、好ましくは82〜84%である。
近心小窩73aと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の111〜121%であって、好ましくは115〜117%である。
近心小窩73aと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の51〜61%であって、好ましくは55〜57%である。
近心小窩73aと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の109〜119%であって、好ましくは113〜115%である。
遠心小窩73bと中央窩73cを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の56〜66%であって、好ましくは60〜62%である。
遠心小窩73bと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の128〜138%であって、好ましくは132〜134%である。
遠心小窩73bと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の68〜78%であって、好ましくは72〜75%である。
遠心小窩73bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩73bと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
中央窩73cと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の82〜92%であって、好ましくは86〜88%である。
中央窩73cと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の78〜88%であって、好ましくは82〜84%である。
中央窩73cと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩73cと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
近心頬側咬頭頂71aと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の90〜100%であって、好ましくは94〜96%である。
近心頬側咬頭頂71aと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の112〜122%であって、好ましくは116〜118%である。
近心頬側咬頭頂71aと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の154〜164%であって、好ましくは158〜160%である。
遠心頬側咬頭頂71bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の125〜135%であって、好ましくは129〜131%である。
遠心頬側咬頭頂71bと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
近心舌側咬頭頂72bと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の81〜91%であって、好ましくは85〜87%である。
<下顎第一大臼歯および上顎第一大臼歯の人工歯のセット>
図11、図12は、下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットを示す。
下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットは、前記下顎第一大臼歯30の中央窩33cから半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の遠心頬側咬頭内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の近心舌側咬頭の内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の近心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の遠心舌側咬頭の内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットは、前記下顎第一大臼歯30の近心頬側咬頭頂31aから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯70の近心小窩73aから1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、前記下顎第一大臼歯30の遠心頬側咬頭頂31bから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯70の中央窩73cから半径1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有し、前記下顎第一大臼歯30の遠心咬頭頂31cから1.50mm以内の咬合面と前記上顎第一大臼歯70の遠心小窩73bから1.50mm以内の咬合面が1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは下顎第一大臼歯30の近心頬側咬頭頂31aから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の近心小窩73aから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の遠心頬側咬頭頂31bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の中央窩73cから半径1.00mm以内の近心頬側咬頭の内斜面と遠心頬側咬頭の内斜面で2箇所と、下顎第一大臼歯30の遠心咬頭頂31cから1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の遠心小窩73bから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所の合計4箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第二大臼歯の人工歯>
図13は、下顎第一大臼歯40の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第二大臼歯40の人工歯は、近心頬側咬頭頂41a・遠心頬側咬頭頂41b・近心舌側咬頭頂42a・遠心舌側咬頭頂42b・近心小窩43a・遠心小窩43b・中央窩43cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に中央窩43cをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分を53:47に分割する点と遠心頬側咬頭頂41bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分を57:43に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩43bと近心小窩43aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩43aのX 座標値<遠心小窩43bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第二大臼歯40の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
中央窩43cから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置44aまでのX軸の距離と中央窩43cから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置44bまでのX軸の距離の比率は、40:60〜50:50であって、好ましくは44:56〜46:54である。
中央窩43cから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置44cまでのY軸の距離と中央窩43cから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置44dまでのY軸の距離の比率は、56:44〜66:34であって、好ましくは60:40〜62:38である。
下顎第二大臼歯40の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離をS4、下顎第二大臼歯40の最大幅径をW4とする。
近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4は、最大幅径W4の56〜66%であって、好ましくは40〜42%である。
近心小窩43aと中央窩43cを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の43〜53%であって、好ましくは47〜49%である。
近心小窩43aと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心小窩43aと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の98〜108%であって、好ましくは102〜104%である。
近心小窩43aと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の44〜54%であって、好ましくは48〜50%である。
近心小窩43aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の90〜80%であって、好ましくは94〜96%である。
遠心小窩43bと中央窩43cを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の48〜58%であって、好ましくは52〜54%である。
遠心小窩43bと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩43bと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
遠心小窩43bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の99〜109%であって、好ましくは103〜105%である。
遠心小窩43bと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
中央窩43cと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩43cと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の64〜74%であって、好ましくは68〜70%である。
中央窩43cと近心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
中央窩43cと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の52〜62%であって、好ましくは56〜58%である。
近心頬側咬頭頂41aと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の74〜84%であって、好ましくは78〜80%である。
近心頬側咬頭頂41aと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の89〜99%であって、好ましくは93〜96%である。
近心頬側咬頭頂41aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の113〜123%であって、好ましくは117〜119%である。
遠心頬側咬頭頂41bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の116〜118%であって、好ましくは138〜140%である。
遠心頬側咬頭頂41bと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の79〜89%であって、好ましくは83〜85%である。
近心舌側咬頭頂42aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の71〜81%であって、好ましくは75〜77%である。
<上顎第二大臼歯の人工歯>
図14は、上顎第二大臼歯80の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第二大臼歯80の人工歯は、近心頬側咬頭頂81a・遠心頬側咬頭頂81b・近心舌側咬頭頂82a・遠心舌側咬頭頂82b・近心小窩83a・遠心小窩83b・中央窩83cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側を例に近心舌側咬頭頂82aをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分を78:22に分割する点と遠心頬側咬頭頂81bと近心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分を30:70に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩83bと近心小窩83aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩83aのX 座標値>遠心小窩83bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第二大臼歯80の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
近心舌側咬頭頂82aから歯の近心面のX 座標値が最大となる位置84aまでのX軸の距離と近心舌側咬頭頂82aから歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置84bまでのX軸の距離の比率は、32:68〜42:58であって、好ましくは36:64〜38:62である。
近心舌側咬頭頂82aから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置84cまでのY軸の距離と近心舌側咬頭頂82aから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置84dまでのY軸の距離の比率は、85:15〜95:5であって、好ましくは89:11〜91:9である。
上顎第二大臼歯80の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離をS8、上顎第二大臼歯80の最大幅径をW8とする。
近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8は、最大幅径W8の40〜50%であって、好ましくは44〜46%である。
近心小窩83aと中央窩83cを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
近心小窩83aと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心小窩83aと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の101〜111%であって、好ましくは105〜107%である。
近心小窩83aと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
近心小窩83aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩83bと中央窩83cを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の49〜59%であって、好ましくは53〜55%である。
遠心小窩83bと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の103〜113%であって、好ましくは107〜109%である。
遠心小窩83bと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
遠心小窩83bと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の94〜104%であって、好ましくは98〜100%である。
遠心小窩83bと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
中央窩83cと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩83cと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
中央窩83cと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
中央窩83cと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
近心頬側咬頭頂81aと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の85〜95%であって、好ましくは88〜90%である。
近心頬側咬頭頂81aと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
近心頬側咬頭頂81aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の122〜132%であって、好ましくは126〜128%である。
遠心頬側咬頭頂81bと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の107〜117%であって、好ましくは111〜113%である。
遠心頬側咬頭頂81bと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心舌側咬頭頂82aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
<下顎第二大臼歯および上顎第二大臼歯の人工歯のセット>
図15、図16は、下顎第二大臼歯40および上顎第一大臼歯80の人工歯のセットを示す。
下顎第二大臼歯40および上顎第二大臼歯80の人工歯のセットは、前記下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の頬側内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の舌側内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の近心舌側咬頭内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の外斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の遠心舌側咬頭内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
また、下顎第二大臼歯40および上顎第二大臼歯80の人工歯のセットは、前記下顎第二大臼歯40の近心頬側咬頭頂41aから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯80の近心小窩83aから1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、前記下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二大臼歯40の近心頬側咬頭頂41aから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の近心小窩83aから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.00mm以内の近心頬側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.00mm以内の遠心頬側咬頭内斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎臼歯の人工歯セット>
図17(a)は、下顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が舌側、下面が頬側である。
下顎臼歯の人工歯セットは、下顎第一小臼歯10、下顎第二小臼歯20、下顎第一大臼歯30、及び下顎第二大臼歯40の各人工歯とからなる。
前記下顎第二小臼歯20の人工歯の最大幅径W2は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の102〜112%である。
前記下顎第一大臼歯30の人工歯の最大幅径W3は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の144〜154%である。
前記下顎第二大臼歯40の人工歯の最大幅径W4は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の125〜135%である。
前記4歯の最大幅径W1,W2,W3,W4の総和は、28.0mm〜38mmである。
<上顎臼歯の人工歯セット>
図17(b)は、上顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎臼歯の人工歯セットは、上顎第一小臼歯50、上顎第二小臼歯60、上顎第一大臼歯70、上顎第二大臼歯80の各人工歯とからなる。
前記上顎第二小臼歯60の人工歯の最大幅径W6は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の85〜95%である。
前記上顎第一大臼歯70の人工歯の最大幅径W7は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の128〜138%である。
前記上顎第二大臼歯80の人工歯の最大幅径W8は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の163〜173%である。
前記4歯の最大幅径W5,W6,W7,W8の総和は、26.0mm〜36mmである。
<下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セット>
図18は、下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が頬側、中央が舌側、下面が頬側である。
下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セットは、下顎臼歯10,20,30,40の人工歯セットと、上顎臼歯50,60,70,80の人工歯セットとからなる。
前記上顎臼歯50,60,70,80の人工歯セットの最大幅径W5,W6,W7,W8の総和SW2は、前記下顎臼歯10,20,30,40の人工歯セットの最大幅径W1,W2,W3,W4の総和SW1の92〜102%である。
前記実施形態の人工歯に用いられる材料は、長石、石英、シリカなどのセラミック材料、またはMMA、UDMA、EDMA、Bis-GMAなどのレジン成分と有機または無機のフィラーからなるコンポジットレジンや、アクリルレジンなど通常歯科業界で用いられているレジン材料から適宜選択される。
さらには、審美性を向上させるため、少なくともエナメル層用と象牙質用の2色以上の色調の異なる材料を使用して複数層に分け積層し、成型することが望ましい。材質は前述のものから適宜選択し、2つの異なる材料に色調を変えたものを準備して組み合わせて成型するか、あるいは同じ材質で色調を変えたものを準備して用いてもよい。
成型法は、圧縮成型、射出成型、射出圧縮成型の方法から適宜選択することができる。
以上の構成の人工歯セットは、各人工歯の原点を中心とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、喉頭と小窩の位置関係を適切に設定し、下顎人工歯と上顎人工歯の小窩と咬頭の咬合接触関係、各人口歯の最大幅径、下顎臼歯の人工歯セットに対する上顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和を適切に設定した。このため、図19に示すように、石膏模型上で下顎臼歯の人工歯を隙間無く排列し、この下顎臼歯の人工歯に上顎臼歯の対合人工歯を1つずつ咬合するように位置決めしてゆくと、隣合う上顎臼歯の人工歯が干渉したり、隙間が空いたりすることがない。したがって、前記構成の人工歯セットによると、短時間で効率的に一定の咬合状態の義歯を製作することができ、義歯装着後の咬合調整の作業量が少なくなる。
本発明は補綴歯科治療で製作される有床義歯に使用される人工歯に関わるもので、歯科技工士が義歯を作製する時に用いられるものである。
人工歯は医療用具であり、複数の形態と大きさ及び色調をもつものが提供され、その中から適宜利用できる人工歯を技工士や歯科医師が選び利用する。
また本発明の人工歯は教育用として人工歯排列や咬合調整などの学生実習に応用することが可能である。
本発明は有床義歯の作製時に用いられる予め加工させた人工歯に関する。
人工歯は有床義歯の製作に用いられる予めヒトの歯の解剖学的な形態で歯科医師または歯科技工士に提供される歯冠材料であり、数種類の形態、大きさ及び色調を持ち、患者の欠損状態・治療方針に従い適宜選択され使用される。
有床義歯の一般的な制作方法および人工歯の使用法について簡単に説明する。
最初に、患者の口腔内の形状をシリコーンまたは寒天、アルギン酸等の印象材を使用し採取した型に石膏を注入し模型を製作する。
製作した石膏模型を患者の顎関節を模した蝶番を持つ咬合器と呼ばれる器械に装着し、その模型上で患者に合わせて選択された人工歯を全体のバランスや上下の顎の咬み合わせを考慮しながら位置決めを行ったのち、パラフィンワックスで歯肉など周辺組織の欠損部を形成し、蝋義歯と呼ばれる義歯全体の原型が完成する。
これを模型ごと石膏で埋没し、ワックスを除去して得られた石膏の型にPMMAなどの義歯床用レジンを圧入し重合し硬化させたのち、石膏型から取り出して研磨・調整して義歯が完成する。
有床義歯には部分床義歯と総義歯に大別される。部分床義歯は天然歯が一部残存している口腔内のうち歯根ごと欠損した部分の機能性・審美性を補う補綴物であり、総義歯は無歯顎と呼ばれるすべての歯冠および歯根を欠損した顎を補う補綴物である。
健全なヒトの口腔内において歯は通常28歯、最多で32歯あり、これらの歯が失われる過程と様々な義歯による治療方法の組み合わせが存在し、膨大な数の症例に対して人工歯は使用されるため、限られた種類の中で様々な要件を満たすことが求められている。
このうち特に上下顎で無歯顎やそれに近い規模の欠損がある有歯顎で人工歯同士を咬み合わせる必要がある場合は、上下セットの人工歯を使用する。このとき円滑に作業を行うため、人工歯は予め上下方向に対して適切な咬合関係になるように、尚且つそれを簡単に位置決めができるよう1歯1歯の寸法配分を適切に設計されことが求められているものの、実際はそのような人工歯は少なく、術者が形態修正を行いながら位置決めをしなければならず、義歯の製作に多大な時間と労力を費やしてきた。
特許文献1には、頬側咬頭を咀嚼の側方運動時に互いに接触するのを回避するように形成した人工臼歯が開示されている。特許文献2には、上顎臼歯の下側咬頭が下顎臼歯の窩に咬合接触し、上顎臼歯の窩に下顎臼歯の頬側咬頭が咬合接触する人工臼歯が記載されている。特許文献3には、下顎臼歯の頬側隆起が上顎臼歯の裂溝と咬み合い、上側臼歯の舌側隆起が下顎臼歯の縦長裂溝と咬み合うようにした人工臼歯が開示されている。
しかし、いずれの特許文献に記載のものも、全ての咬頭頂と小窩の3次元的位置関係や接触領域が規定されていない。このため,下顎臼歯の人工歯を隙間無く排列したとしても、この下顎臼歯の人工歯に対合する上顎臼歯人工歯を1歯ずつ咬合するように位置決めしようとすると、隣合う上顎臼歯の人工歯が干渉したり、隙間が空いたりするので、何度も形態修整する必要があった。
特開平11−290347号公報 特開2002−177301号公報 特許第3747251号公報
本発明が解決しようとする課題は咬頭頂と窩で対合する上下顎人工臼歯において、咬合面上の接触させるべき咬頭頂と窩の3次元的位置関係と接触領域を明確にすることにより排列の操作性の良い人工歯を提供することである。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する下顎第一小臼歯の人工歯において、遠心小窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する上顎第一小臼歯の人工歯において、舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第一小臼歯の人工歯と前記上顎第一小臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第一小臼歯の人工歯の遠心小窩と前記上顎第一小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第一小臼歯人工歯の頬側咬頭頂と前記上顎第一小臼歯人工歯の近心小窩とが接触するようにした。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する下顎第二小臼歯の人工歯において、遠心小窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、頬側咬頭・舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩を有する上顎第二小臼歯の人工歯において、舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第二小臼歯の人工歯と前記上顎第二小臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第二小臼歯の人工歯の遠心小窩と前記上顎第二小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第二小臼歯の人工歯の頬側咬頭頂と前記上顎第二小臼歯の人工歯の近心小窩とが接触するようにした。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・遠心咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する下顎第一大臼歯の人工歯において、中央窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する上顎第一大臼歯の人工歯において、近心舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第一大臼歯の人工歯と前記上顎第一大臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第一大臼歯の人工歯の中央窩と前記上顎第一大臼歯の人工歯の近心舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第一大臼歯の人工歯の近心頬側咬頭頂、遠心頬側咬頭頂、遠心咬頭頂と、それぞれ前記上顎第一大臼歯の人工歯の近心小窩、中央窩、遠心小窩とが接触するようにした。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する下顎第二大臼歯の人工歯において、中央窩を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
本発明は、近心頬側咬頭・遠心頬側咬頭・近心舌側咬頭・遠心舌側咬頭・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する上顎第二大臼歯の人工歯において、近心舌側咬頭頂を原点とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、及び咬頭頂と小窩の位置関係を適切に設定した。
また、本発明は、前記下顎第二大臼歯の人工歯と前記上顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯のセットにおいて、前記下顎第二大臼歯の人工歯の中央窩と前記上顎第二大臼歯の人工歯の近心舌側咬頭頂とが接触するようにした。
この場合、さらに前記下顎第二大臼歯の人工歯の近心頬側咬頭頂、遠心頬側咬頭頂と、それぞれ前記上顎第二大臼歯の人工歯の近心小窩、中央窩とが接触するようにした。
本発明は、さらに、下顎第一小臼歯の人工歯と、下顎第二小臼歯の人工歯と、下顎第一大臼歯の人工歯と、下顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯セットにおいて、各人工歯の最大幅径を適切に設定した。
本発明は、さらに、上顎第一小臼歯の人工歯と、上顎第二小臼歯の人工歯と、上顎第一大臼歯の人工歯と、上顎第二大臼歯の人工歯とからなる人工歯セットにおいて、各人工歯の最大幅径を適切に設定した。
本発明は、さらに、下顎臼歯の人工歯セットと、上顎臼歯の人工歯セットとからなる人工歯セットにおいて、上顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和を下顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和に対して適切に設定した。
本発明の人工歯を義歯製作に用いることにより、排列作業中の削合調整を必要としないので、短時間で効率的に一定の咬合状態の義歯を製作することができる。
また、一定の咬合状態であることにより、義歯装着後の咬合調整の必要な箇所が義歯床用レジンの重合歪み及び咬合採得の誤差分で生じる早期接触部位に限定されるため、咬合調整にかかる作業時間が少なく、診療時間を短縮でき、歯科医の労力及び患者の体力的負担の軽減を図ることができる。
下顎第一小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第一小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第一小臼歯と上顎第一小臼歯の咬合面図。 下顎第一小臼歯と上顎第一小臼歯の接触状態断面図。 下顎第二小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第二小臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第二小臼歯と上顎第二小臼歯の咬合面図。 下顎第二小臼歯と上顎第二小臼歯の接触状態断面図。 下顎第一大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第一大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第一大臼歯と上顎第一大臼歯の咬合面図。 下顎第一大臼歯と上顎第一大臼歯の接触状態断面図。 下顎第二大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 上顎第二大臼歯の咬合面図(a),近心面図(b),遠心面図(c),斜視図(d)。 下顎第二大臼歯と上顎第二大臼歯の咬合面図。 下顎第二大臼歯と上顎第二大臼歯の接触状態断面図。 下顎臼歯列(a)と上顎臼歯列(b)の各臼歯の最大幅径を示す咬合面図。 上顎臼歯列と下顎臼歯列の最大幅径の総和を示す咬合面図。 上顎臼歯列と下顎臼歯列の咬合状態を示す咬合面図。
10 下顎第一小臼歯
11 頬側咬頭頂
12 舌側咬頭頂
13a 近心小窩
13b 遠心小窩
14a 近心面上のX座標値が最小の点
14b 遠心面上のX座標値が最大の点
14c 頬側面上のY座標値が最大の点
14d 舌側面上のY座標値が最小の点
20 下顎第二小臼歯
21 頬側咬頭頂
22 舌側咬頭頂
23a 近心小窩
23b 遠心小窩
24a 近心面上のX座標値が最小の点
24b 遠心面上のX座標値が最大の点
24c 頬側面上のY座標値が最大の点
24d 舌側面上のY座標値が最小の点
30 下顎第一大臼歯
31a 近心頬側咬頭頂
31b 遠心頬側咬頭頂
31c 遠心咬頭頂
32a 近心舌側咬頭頂
32b 遠心舌側咬頭頂
33a 近心小窩
33b 遠心小窩
33c 中央窩
34a 近心面上のX座標値が最小の点
34b 遠心面上のX座標値が最大の点
34c 頬側面上のY座標値が最大の点
34d 舌側面上のY座標値が最小の点
40 下顎第二大臼歯
41a 近心頬側咬頭頂
41b 遠心頬側咬頭頂
42a 近心舌側咬頭頂
42b 遠心舌側咬頭頂
43a 近心小窩
43b 遠心小窩
43c 中央窩
44a 近心面上のX座標値が最小の点
44b 遠心面上のX座標値が最大の点
44c 頬側面上のY座標値が最大の点
44d 舌側面上のY座標値が最小の点
50 上顎第一小臼歯
51 頬側咬頭頂
52 舌側咬頭頂
53a 近心小窩
53b 遠心小窩
54a 近心面上のX座標値が最小の点
54b 遠心面上のX座標値が最大の点
54c 頬側面上のY座標値が最大の点
54d 舌側面上のY座標値が最小の点
60 上顎第二小臼歯
61 頬側咬頭頂
62 舌側咬頭頂
63a 近心小窩
63b 遠心小窩
64a 近心面上のX座標値が最小の点
64b 遠心面上のX座標値が最大の点
64c 頬側面上のY座標値が最大の点
64d 舌側面上のY座標値が最小の点
70 上顎第一大臼歯
71a 近心頬側咬頭頂
71b 遠心頬側咬頭頂
72a 近心舌側咬頭頂
72b 遠心舌側咬頭頂
73a 近心小窩
73b 遠心小窩
73c 中央窩
74a 近心面上のX座標値が最小の点
74b 遠心面上のX座標値が最大の点
74c 頬側面上のY座標値が最大の点
74d 舌側面上のY座標値が最小の点
80 上顎第二大臼歯
81a 近心頬側咬頭頂
81b 遠心頬側咬頭頂
82a 近心舌側咬頭頂
82b 遠心舌側咬頭頂
83a 近心小窩
83b 遠心小窩
83c 中央窩
84a 近心面上のX座標値が最小の点
84b 遠心面上のX座標値が最大の点
84c 頬側面上のY座標値が最大の点
84d 舌側面上のY座標値が最小の点
本発明の形態を説明するにあたり、ヒトの臼歯と臼歯人工歯の両方に共通で使用される解剖学的特徴の名称について説明する。
ヒトの臼歯は、口を開けたときに外観上目に触れる歯の上部と歯槽骨に埋入されている下部とに大きく2つに分けられ、上部を歯冠部と呼び、下部を歯根部と呼ぶ。歯冠部は4方向に比較的平坦な側面との5面で構成される。
側面方向ついては、頬の粘膜に触れる側を頬側と呼び、舌に触れる側を舌側と呼び、歯の表面をそれぞれ頬側面、舌側面と呼ぶ。隣の歯と接する面を隣接面と呼び、そのうち前歯に近い側を近心、遠い側を遠心と呼び歯の表面をそれぞれ近心面、遠心面と呼ぶ。
反対側の顎の対合する歯と咬み合う面は咬合面と呼ばれる。咬合面には複雑な凹凸があり、そのうち凸部を咬頭と呼ぶ。全ての臼歯においても咬頭は頬側と舌側に1つ以上存在しそれぞれ頬側咬頭、舌側咬頭と呼ぶ。大臼歯ではさらに近心と遠心に咬頭があり、それぞれの頬側咬頭、舌側咬頭を近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、と呼ぶ。咬頭の最も突出した地点を咬頭頂と呼ぶ。本発明の記載中では位置を明示するため仮の座標系を設定し、その座標系において咬頭頂はZ座標値が最大である点を指す。
咬合面は、頬側咬頭頂から近心と遠心へ連ねる稜線と、舌側咬頭頂から近心と遠心へ連ねる稜線と、近心で2つの稜線が連なる部分と、遠心で2つの稜線が連なる部分の4つの稜線に囲まれる範囲である。この4つの稜線を咬合縁とよび、それぞれ頬側咬合縁、舌側咬合縁、近心咬合縁、遠心咬合縁、と呼ぶ。近心咬合縁と遠心咬合縁の特に隆起した部分を辺縁隆線と呼び、それぞれ近心辺縁隆線、遠心辺縁隆線と呼ぶ。
咬頭頂と咬頭頂の間は深い溝で分断されており、これを裂溝と呼ぶ。頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を分断する裂溝を中央溝とよび、大臼歯で近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を分断する裂溝を頬側溝、近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を分断する裂溝を舌側溝と呼ぶ。咬合面の咬合縁で囲まれた領域内の中央溝で分断された斜面を内斜面と呼び、咬合縁より舌側または頬側の斜面を外斜面と呼ぶ。
頬側咬頭頂または舌側咬頭頂と辺縁隆線を分断する裂溝を三角溝と呼ぶ。近心頬側、遠心頬側、近心舌側、遠心舌側に各三角溝が存在する。
2つ以上の裂溝が合流する地点は深く窪んでおり、これを小窩と呼ぶ。
近心頬側三角溝、近心舌側三角溝と中央溝の合流地点の小窩を近心小窩と呼ぶ。
遠心頬側三角溝、遠心舌側三角溝と中央溝の合流地点の小窩を遠心小窩と呼ぶ。
ただし、下側第一大臼歯の遠心小窩について、アナトーム社「日本人永久歯解剖学」P154の記載では、下顎第一大臼歯に限り、遠心頬側溝の合流地点を遠心小窩としている。この小窩は不明瞭で、従来多くの人工歯でも特定が困難な場合が多い。他の全ての部位の歯は近遠心の三角溝と中央溝の合流地点で定義されているため、本発明の記載に関しては他の部位の遠心小窩の定義に倣い、遠心三角溝と中央溝の合流地点を指して遠心小窩とする。
中央溝と舌側溝の合流地点を中央窩と呼ぶ。
咬頭頂から小窩にかけて線状に走行している隆起を三角隆線と呼ぶ。
歯の長軸を歯軸と呼ぶ。歯軸は歯冠の中央部から歯根の中央部を連ねる線分であるが、非対称形である歯の中央を特定することは困難であるため、本発明の記載中では近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点を結ぶ線分で表す。
歯の外形の寸法表記は一般的に幅径と長径と頬舌径で表す。
歯の外形の寸法を計測するためには歯を特定の位置に固定した条件下で行うことが望ましい。測定の具体的方法について説明する。
まず、水平面の左右方向をX軸、手前から奥へ向かう方向をY軸、高さ方向をZ軸とするXYZ3次元座標系の各軸方向に直交する平面で対象物を囲んだときの平面間の距離の計測が可能な測定台を用意する。これは接触式または非接触式の3次元形状計測機を用いることが望ましいが、簡易的に0.01mm単位まで測定可能なマイクロゲージやノギスを3個用意し、机などの水平面上でそれぞれ直交させて用いても良い。
測定する人工歯の基底面に位置の微調整ができるように軟性ワックスを用いて仮着し、調整後に接着剤等を用いて固定する。
固定の位置は、咬合面を上面とし、近心―遠心方向をX軸、頬側―舌側方向をY軸、高さ方向をZ軸とする。このとき、近心小窩と遠心小窩はXZ平面に平行、つまり小窩の位置におけるY座標値は等しく、歯の歯軸がZ軸と平行になるように微調整を行う。歯軸は前述のとおり、本発明の記載中では近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点と、遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を部位毎に特定のある比率に分割する点を結ぶ線分のことである。
人工歯セットとは、1つの番手で寸法表記された上下顎の各部位の人工歯の組み合わせで提供されるものである。
次に、本発明の各人工歯の実施形態について説明する。
以下に記載の各数値の範囲は、全て実際に提供可能な寸法精度に基づく範囲である。さらに好ましい範囲は、本発明の効果を目視で判別し得る寸法精度に基づく範囲である。
以下の実施形態では、右側の臼歯について説明しているが、左側の臼歯は、操作性が統一されることから、右側と鏡像の関係であることが好ましい。具体的にはCADシステムによって近心―遠心方向を反転された形状モデルを使用した金型加工方法または金型加工データ自体をミラー反転方法による金型加工方法によって製造することができる。
<下顎第一小臼歯の人工歯>
図1は、下顎第一小臼歯10の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第一小臼歯10の人工歯は頬側咬頭頂11・舌側咬頭頂12・近心小窩13a・遠心小窩13bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に遠心小窩13bをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、図1に記載のように近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分を29:71に分割する点M1aと頬側咬頭頂11と舌側咬頭頂12を結ぶ線分を47:53に分割する点M1bを結ぶ線分を歯軸とし、これがZ軸に平行で、遠心小窩13bと近心小窩13aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩13aのX 座標値<遠心小窩13bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第一小臼歯10の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
遠心小窩13bから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置14aまでのX軸の距離と、遠心小窩13bから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置14bまでのX軸の距離の比率は、75:25〜85:15であって、好ましくは78:22〜82:18である。
遠心小窩13bから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置14cまでのY軸の距離と、遠心小窩13bから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置14dまでのY軸の距離の比率は、49:51〜59:41であって、好ましくは52:49〜56:44である。
下顎第一小臼歯10の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離をS1、下顎第一小臼歯10の最大幅径をW1とする。
近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1は、最大幅径W1の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
近心小窩13aと頬側咬頭頂11を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の84〜94%であって、好ましくは88〜90%である。
近心小窩13aと舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の66〜76%であって、好ましくは70〜72%である。
遠心小窩13bと頬側咬頭頂11を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の110〜120%であって、好ましくは114〜116%である。
遠心小窩13bと舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の83〜93%であって、好ましくは87〜89%である。
頬側咬頭頂11と舌側咬頭頂12を結ぶ線分の距離は、近心小窩13aと遠心小窩13bを結ぶ線分の距離S1の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
<上顎第一小臼歯の人工歯>
図2は、上顎第一小臼歯50の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第一小臼歯50の人工歯は、頬側咬頭頂51・舌側咬頭頂52・近心小窩53a・遠心小窩53bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に舌側咬頭頂52をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分を47:53に分割する点M5aと頬側咬頭頂51と舌側咬頭頂52を結ぶ線分を55:45に分割する点M5bを結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩53bと近心小窩53aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩53aのX 座標値>遠心小窩53bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第一小臼歯50の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
舌側咬頭頂52から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置54aまでのX軸の距離と舌側咬頭頂52から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置54bまでのX軸の距離の比率は、37:63〜47:53であって、好ましくは41:59〜43:57である。
舌側咬頭頂52から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置54cまでのY軸の距離と舌側咬頭頂52から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置54dまでのY軸の距離の比率は、79:21〜89:11であって、好ましくは83:17〜85:15である。
上顎第一小臼歯50の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離をS5、上顎第一小臼歯50の最大幅径をW5とする。
近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5は、最大幅径W5の36〜46%であって、好ましくは40〜42%である。
近心小窩53aと頬側咬頭頂51を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の147〜157%であって、好ましくは151〜153%である。
近心小窩53aと舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の98〜108%であって、好ましくは102〜104%である。
遠心小窩53bと頬側咬頭頂51を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の134〜144%であって、好ましくは138〜140%である。
遠心小窩53bと舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の119〜129%であって、好ましくは123〜125%である。
頬側咬頭頂51と舌側咬頭頂52を結ぶ線分の距離は、近心小窩53aと遠心小窩53bを結ぶ線分の距離S5の185〜195%であって、好ましくは189〜191%である。
<下顎第一小臼歯および上顎第一小臼歯の人工歯のセット>
図3、図4は、下顎第一小臼歯10および上顎第一小臼歯50の人工歯のセットを示す。下顎第一小臼歯10の人工歯の遠心小窩13bから半径1.50mm以内の咬合面中に、上顎第一小臼歯50の人工歯の舌側咬頭頂52から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の頬側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の遠心辺縁隆線と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第一小臼歯10の遠心小窩13bから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯50の舌側咬頭頂52から1.00mm以内の近心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第一小臼歯10および上顎第一小臼歯50の人工歯のセットは、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.50mm以内の咬合面と上顎第一小臼歯50人工歯の近心小窩53aから1.50mm以内の咬合面で少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.00mm以内の近心咬合縁と上顎第一小臼歯50人工歯の近心小窩53aから1.00mm以内の近心辺縁隆線で1箇所と、下顎第一小臼歯10人工歯の頬側咬頭頂11から1.00mm以内の遠心咬合縁と上顎第一小臼歯50人工歯の近心小窩53aから1.00mm以内の頬側内斜面の三角隆線で1箇所の合計2箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第二小臼歯の人工歯>
図5は、下顎第一小臼歯20の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第二小臼歯20の人工歯は、頬側咬頭頂21・舌側咬頭頂22・近心小窩23a・遠心小窩23bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に遠心小窩23bをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分を21:79に分割する点と頬側咬頭頂21と舌側咬頭頂22を結ぶ線分を40:60に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置する。
下顎第二小臼歯20の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
遠心小窩23bから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置24aまでのX軸の距離と遠心小窩23bから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置24bまでのX軸の距離の比率は、66:34〜76:24であって、好ましくは70:30〜72:28である。
遠心小窩23bから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置24cまでY軸の距離と遠心小窩23bから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置24dまでのY軸の距離の比率は、51:49〜61:39であって、好ましくは55:45〜57:43である。
下顎第二小臼歯20の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離をS2、下顎第二小臼歯20の最大幅径をW2とする。
近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2は、最大幅径W2の56〜66%であって、好ましくは60〜62%である。
近心小窩23aと頬側咬頭頂21を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の79〜89%であって、好ましくは83〜85%である。
近心小窩23aと舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
遠心小窩23bと頬側咬頭頂21を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の97〜107%であって、好ましくは101〜103%である。
遠心小窩23bと舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の127〜137%であって、好ましくは131〜133%である。
頬側咬頭頂21と舌側咬頭頂22を結ぶ線分の距離は、近心小窩23aと遠心小窩23bを結ぶ線分の距離S2の126〜136%であって、好ましくは130〜132%である。
<上顎第二小臼歯の人工歯>
図6は、上顎第二小臼歯60の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第二小臼歯60の人工歯は、頬側咬頭頂61・舌側咬頭頂62・近心小窩63a・遠心小窩63bを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に舌側咬頭頂62をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分を54:46に分割する点と頬側咬頭頂61と舌側咬頭頂62を結ぶ線分を53:47に分割する点を結ぶ線分がXYZ直交座標系のZ軸に平行で、且つ遠心小窩63bと近心小窩63aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩63aのX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置する。
上顎第二小臼歯60の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
舌側咬頭頂62から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置64aまでのX軸の距離と舌側咬頭頂62から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置64bまでのX軸の距離の比率は、42:68〜52:58であって、好ましくは46:54〜48:52である。
舌側咬頭頂62から歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置64cまでY軸の距離と舌側咬頭頂62から歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置64dまでのY軸の距離の比率は、79:21〜89:11であって、好ましくは83:17〜85:15である。
上顎第二小臼歯60の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離をS6、上顎第二小臼歯60の最大幅径をW6とする。
近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6は、最大幅径W6の40〜50%であって、好ましくは44〜46%である。
近心小窩63aと頬側咬頭頂61を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の150〜160%であって、好ましくは154〜156%である。
近心小窩63aと舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離の117〜127%であって、好ましくは121〜123%である。
遠心小窩63bと頬側咬頭頂61を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の142〜132%であって、好ましくは146〜148%である。
遠心小窩63bと舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の128〜138%であって、好ましくは132〜134%である。
頬側咬頭頂61と舌側咬頭頂62を結ぶ線分の距離は、近心小窩63aと遠心小窩63bを結ぶ線分の距離S6の204〜214%であって、好ましくは208〜210%である。
<下顎第二小臼歯および上顎第二小臼歯の人工歯のセット>
図7、図8は、下顎第二小臼歯20および上顎第二小臼歯60の人工歯のセットを示す。
上顎第二小臼歯60および下顎第二小臼歯20の人工歯のセットは、前記下顎第二小臼歯20の人工歯の遠心小窩23bから半径1.50mm以内の咬合面中に、前記上顎第二小臼歯60の人工歯の舌側咬頭頂62から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の頬側咬頭内斜面と上顎第二小臼歯60の舌側咬頭頂62より1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の遠心辺縁隆線と上顎第二小臼歯60の舌側咬頭頂62から1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第二小臼歯20の遠心小窩23bから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面と上顎第一小臼歯60の舌側咬頭頂62の近心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第二小臼歯20および上顎第二小臼歯60の人工歯のセットは、前記下顎第二小臼歯20人工歯の頬側咬頭頂21から半径1.50mm以内の咬合面中に前記上顎第二小臼歯60人工歯の近心小窩63aから半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二小臼歯20人工歯の頬側咬頭頂21から1.00mm以内の近心咬合縁と上顎第二小臼歯60人工歯の近心小窩63aから1.00mm以内の近心辺縁隆線で1箇所と、下顎第二小臼歯20人工歯の頬側咬頭頂21から1.00mm以内の遠心咬合縁と上顎第二小臼歯60人工歯の近心小窩63aから1.00mm以内の頬側内斜面の三角隆線で1箇所の合計2箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第一大臼歯の人工歯>
図9は、下顎第一大臼歯30の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第一大臼歯30の人工歯は、近心頬側咬頭頂31a・遠心頬側咬頭頂31b・近心舌側咬頭頂32a・遠心舌側咬頭頂32b・遠心咬頭頂31c・近心小窩33a・遠心小窩33b・中央窩33cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に中央窩33cをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分を49:51に分割する点M3aと遠心頬側咬頭頂31bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分を54:46に分割する点M3bを結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩33bと近心小窩33aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩33aのX 座標値<遠心小窩33bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第一大臼歯30の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
中央窩33cから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置34aまでのX軸の距離と中央窩33cから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置34bまでのX軸の距離の比率は、45:65〜55:45であって、好ましくは49:51〜51:49である。
中央窩33cから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置34cまでのY軸の距離と中央窩33cから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置34dまでのY軸の距離の比率は、61:39〜71:29であって、好ましくは65:35〜67:33である。
下顎第一大臼歯30の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離をS3、下顎第一小臼歯30の最大幅径をW3とする。
近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離は、最大幅径W3の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
近心小窩33aと中央窩33cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の49〜59%であって、好ましくは53〜55%である。
近心小窩33aと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
近心小窩33aと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心小窩33aと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
近心小窩33aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の90〜100%であって、好ましくは94〜96%である。
近心小窩33aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の119〜129%であって、好ましくは123〜125%である。
遠心小窩33bと中央窩33cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
遠心小窩33bと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の103〜113%であって、好ましくは107〜109%である。
遠心小窩33bと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の66〜76%であって、好ましくは70〜72%である。
遠心小窩33bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
遠心小窩33bと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
遠心小窩33bと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の41〜51%であって、好ましくは45〜47%である。
中央窩33cと近心頬側咬頭頂31aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
中央窩33cと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の52〜62%であって、好ましくは56〜58%である。
中央窩33cと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
中央窩33cと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の44〜54%であって、好ましくは48〜50%である。
中央窩33cと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の73〜83%であって、好ましくは77〜79%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心頬側咬頭頂31bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離の43〜53%であって、好ましくは47〜49%である。
近心頬側咬頭頂31aと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
近心頬側咬頭頂31aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離S6は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
遠心頬側咬頭頂31bと近心舌側咬頭頂32aを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の80〜90%であって、好ましくは84〜86%である。
遠心頬側咬頭頂31bと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の81〜91%であって、好ましくは85〜87%である。
遠心頬側咬頭頂31bと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心舌側咬頭頂32aと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の64〜74%であって、好ましくは68〜70%である。
近心舌側咬頭頂32aと遠心咬頭頂31cを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の115〜125%であって、好ましくは119〜121%である。
遠心咬頭頂31cと遠心舌側咬頭頂32bを結ぶ線分の距離は、近心小窩33aと遠心小窩33bを結ぶ線分の距離S3の72〜82%であって、好ましくは76〜78%である。
<上顎第一大臼歯の人工歯>
図10は、上顎第一大臼歯70の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第一大臼歯70の人工歯は、近心頬側咬頭頂71a・遠心頬側咬頭頂71b・近心舌側咬頭頂72a・遠心舌側咬頭頂72b・近心小窩73a・遠心小窩73b・中央窩73cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に近心舌側咬頭頂72aをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分を46:54に分割する点と遠心頬側咬頭頂71bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分を58:42に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩73bと近心小窩73aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩73aのX 座標値>遠心小窩73bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第一大臼歯70の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
近心舌側咬頭頂72aから歯の近心面のX 座標値が最大となる位置74aまでのX軸の距離と近心舌側咬頭頂72aから歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置74bまでのX軸の距離の比率は、22:78〜32:68であって、好ましくは26:74〜28:72である。
近心舌側咬頭頂72aから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置74cまでのY軸の距離と近心舌側咬頭頂72aから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置74dまでのY軸の距離の比率は、76:24〜86:14であって、好ましくは80:20〜82:18である。
上顎第一大臼歯70の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離をS7、上顎第一大臼歯70の最大幅径をW7とする。
近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7は、最大幅径W7の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
近心小窩73aと中央窩73cを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
近心小窩73aと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の78〜88%であって、好ましくは82〜84%である。
近心小窩73aと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の111〜121%であって、好ましくは115〜117%である。
近心小窩73aと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の51〜61%であって、好ましくは55〜57%である。
近心小窩73aと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の109〜119%であって、好ましくは113〜115%である。
遠心小窩73bと中央窩73cを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の56〜66%であって、好ましくは60〜62%である。
遠心小窩73bと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の128〜138%であって、好ましくは132〜134%である。
遠心小窩73bと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の68〜78%であって、好ましくは72〜75%である。
遠心小窩73bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩73bと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
中央窩73cと近心頬側咬頭頂71aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の82〜92%であって、好ましくは86〜88%である。
中央窩73cと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の78〜88%であって、好ましくは82〜84%である。
中央窩73cと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩73cと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%であって、好ましくは92〜94%である。
近心頬側咬頭頂71aと遠心頬側咬頭頂71bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の90〜100%であって、好ましくは94〜96%である。
近心頬側咬頭頂71aと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の112〜122%であって、好ましくは116〜118%である。
近心頬側咬頭頂71aと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の154〜164%であって、好ましくは158〜160%である。
遠心頬側咬頭頂71bと近心舌側咬頭頂72aを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の125〜135%であって、好ましくは129〜131%である。
遠心頬側咬頭頂71bと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の106〜116%であって、好ましくは110〜112%である。
近心舌側咬頭頂72aと遠心舌側咬頭頂72bを結ぶ線分の距離は、近心小窩73aと遠心小窩73bを結ぶ線分の距離S7の81〜91%であって、好ましくは85〜87%である。
<下顎第一大臼歯および上顎第一大臼歯の人工歯のセット>
図11、図12は、下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットを示す。
下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットは、前記下顎第一大臼歯30の中央窩33cから半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の遠心頬側咬頭内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の舌側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の近心舌側咬頭の内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の近心咬合縁より外斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の中央窩33cから1.00mm以内の遠心舌側咬頭の内斜面と上顎第一大臼歯70の近心舌側咬頭頂72aから1.00mm以内の遠心咬合縁より外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
さらに、下顎第一大臼歯30および上顎第一大臼歯70の人工歯のセットは、前記下顎第一大臼歯30の近心頬側咬頭頂31aから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯70の近心小窩73aから1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、前記下顎第一大臼歯30の遠心頬側咬頭頂31bから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯70の中央窩73cから半径1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有し、前記下顎第一大臼歯30の遠心咬頭頂31cから1.50mm以内の咬合面と前記上顎第一大臼歯70の遠心小窩73bから1.50mm以内の咬合面が1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは下顎第一大臼歯30の近心頬側咬頭頂31aから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の近心小窩73aから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所と、下顎第一大臼歯30の遠心頬側咬頭頂31bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の中央窩73cから半径1.00mm以内の近心頬側咬頭の内斜面と遠心頬側咬頭の内斜面で2箇所と、下顎第一大臼歯30の遠心咬頭頂31cから1.00mm以内の外斜面と上顎第一大臼歯70の遠心小窩73bから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所の合計4箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎第二大臼歯の人工歯>
図13は、下顎第一大臼歯40の人工歯を示す。図中、左側面が近心、右側面が遠心、上面が頬側、下面が舌側である。
下顎第二大臼歯40の人工歯は、近心頬側咬頭頂41a・遠心頬側咬頭頂41b・近心舌側咬頭頂42a・遠心舌側咬頭頂42b・近心小窩43a・遠心小窩43b・中央窩43cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側の場合を例に中央窩43cをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分を53:47に分割する点と遠心頬側咬頭頂41bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分を57:43に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩43bと近心小窩43aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩43aのX 座標値<遠心小窩43bのX座標値となる条件で配置する。
下顎第二大臼歯40の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
中央窩43cから歯の近心面のX 座標値が最小となる位置44aまでのX軸の距離と中央窩43cから歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置44bまでのX軸の距離の比率は、40:60〜50:50であって、好ましくは44:56〜46:54である。
中央窩43cから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置44cまでのY軸の距離と中央窩43cから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置44dまでのY軸の距離の比率は、56:44〜66:34であって、好ましくは60:40〜62:38である。
下顎第二大臼歯40の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離をS4、下顎第二大臼歯40の最大幅径をW4とする。
近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4は、最大幅径W4の56〜66%であって、好ましくは40〜42%である。
近心小窩43aと中央窩43cを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の43〜53%であって、好ましくは47〜49%である。
近心小窩43aと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心小窩43aと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の98〜108%であって、好ましくは102〜104%である。
近心小窩43aと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の44〜54%であって、好ましくは48〜50%である。
近心小窩43aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の90〜80%であって、好ましくは94〜96%である。
遠心小窩43bと中央窩43cを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の48〜58%であって、好ましくは52〜54%である。
遠心小窩43bと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩43bと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
遠心小窩43bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の99〜109%であって、好ましくは103〜105%である。
遠心小窩43bと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
中央窩43cと近心頬側咬頭頂41aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩43cと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の64〜74%であって、好ましくは68〜70%である。
中央窩43cと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の57〜67%であって、好ましくは61〜63%である。
中央窩43cと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の52〜62%であって、好ましくは56〜58%である。
近心頬側咬頭頂41aと遠心頬側咬頭頂41bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の74〜84%であって、好ましくは78〜80%である。
近心頬側咬頭頂41aと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の89〜99%であって、好ましくは93〜96%である。
近心頬側咬頭頂41aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の113〜123%であって、好ましくは117〜119%である。
遠心頬側咬頭頂41bと近心舌側咬頭頂42aを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の112〜122%であって、好ましくは116〜118%である。
遠心頬側咬頭頂41bと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の79〜89%であって、好ましくは83〜85%である。
近心舌側咬頭頂42aと遠心舌側咬頭頂42bを結ぶ線分の距離は、近心小窩43aと遠心小窩43bを結ぶ線分の距離S4の71〜81%であって、好ましくは75〜77%である。
<上顎第二大臼歯の人工歯>
図14は、上顎第二大臼歯80の人工歯を示す。図中、左側面が遠心、右側面が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎第二大臼歯80の人工歯は、近心頬側咬頭頂81a・遠心頬側咬頭頂81b・近心舌側咬頭頂82a・遠心舌側咬頭頂82b・近心小窩83a・遠心小窩83b・中央窩83cを有する。
咬頭頂と小窩の3次元的位置関係を明示するため、右側を例に近心舌側咬頭頂82aをこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分を78:22に分割する点と遠心頬側咬頭頂81bと近心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分を30:70に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩83bと近心小窩83aを結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩83aのX 座標値>遠心小窩83bのX座標値となる条件で配置する。
上顎第二大臼歯80の近心面、遠心面、頬側面、下側面は以下の関係を有する。
近心舌側咬頭頂82aから歯の近心面のX 座標値が最大となる位置84aまでのX軸の距離と近心舌側咬頭頂82aから歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置84bまでのX軸の距離の比率は、32:68〜42:58であって、好ましくは36:64〜38:62である。
近心舌側咬頭頂82aから歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置84cまでのY軸の距離と近心舌側咬頭頂82aから歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置84dまでのY軸の距離の比率は、85:15〜95:5であって、好ましくは89:11〜91:9である。
上顎第二大臼歯80の各咬頭頂と各小窩は、以下の関係を有する。ここで、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離をS8、上顎第二大臼歯80の最大幅径をW8とする。
近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8は、最大幅径W8の40〜50%であって、好ましくは44〜46%である。
近心小窩83aと中央窩83cを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の42〜52%であって、好ましくは46〜48%である。
近心小窩83aと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の58〜68%であって、好ましくは62〜64%である。
近心小窩83aと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の101〜111%であって、好ましくは105〜107%である。
近心小窩83aと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
近心小窩83aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
遠心小窩83bと中央窩83cを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の49〜59%であって、好ましくは53〜55%である。
遠心小窩83bと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の103〜113%であって、好ましくは107〜109%である。
遠心小窩83bと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の37〜47%であって、好ましくは41〜43%である。
遠心小窩83bと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の94〜104%であって、好ましくは98〜100%である。
遠心小窩83bと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の46〜56%であって、好ましくは50〜52%である。
中央窩83cと近心頬側咬頭頂81aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
中央窩83cと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
中央窩83cと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
中央窩83cと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の68〜78%であって、好ましくは72〜74%である。
近心頬側咬頭頂81aと遠心頬側咬頭頂81bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の85〜95%であって、好ましくは88〜90%である。
近心頬側咬頭頂81aと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の102〜112%であって、好ましくは106〜108%である。
近心頬側咬頭頂81aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の122〜132%であって、好ましくは126〜128%である。
遠心頬側咬頭頂81bと近心舌側咬頭頂82aを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の107〜117%であって、好ましくは111〜113%である。
遠心頬側咬頭頂81bと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の70〜80%であって、好ましくは74〜76%である。
近心舌側咬頭頂82aと遠心舌側咬頭頂82bを結ぶ線分の距離は、近心小窩83aと遠心小窩83bを結ぶ線分の距離S8の65〜75%であって、好ましくは69〜71%である。
<下顎第二大臼歯および上顎第二大臼歯の人工歯のセット>
図15、図16は、下顎第二大臼歯40および上顎第二大臼歯80の人工歯のセットを示す。
下顎第二大臼歯40および上顎第二大臼歯80の人工歯のセットは、前記下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の頬側内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の舌側内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の近心舌側咬頭内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の外斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の中央窩43cから半径1.00mm以内の遠心舌側咬頭内斜面と上顎第二大臼歯80の近心舌側咬頭頂82aから半径1.00mm以内の外斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
また、下顎第二大臼歯40および上顎第二大臼歯80の人工歯のセットは、前記下顎第二大臼歯40の近心頬側咬頭頂41aから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯80の近心小窩83aから1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、前記下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有する。
好ましくは、下顎第二大臼歯40の近心頬側咬頭頂41aから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の近心小窩83aから1.00mm以内の頬側内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.00mm以内の近心頬側咬頭内斜面で1箇所と、下顎第二大臼歯40の遠心頬側咬頭頂41bから半径1.00mm以内の外斜面と上顎第二大臼歯80の中央窩83cから1.00mm以内の遠心頬側咬頭内斜面で1箇所の合計3箇所である。
これにより接触点が咬合面の小さな領域に発生するため、咬合状態を確認しやすく効率よく排列できる効果が期待できる。
<下顎臼歯の人工歯セット>
図17(a)は、下顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が舌側、下面が頬側である。
下顎臼歯の人工歯セットは、下顎第一小臼歯10、下顎第二小臼歯20、下顎第一大臼歯30、及び下顎第二大臼歯40の各人工歯とからなる。
前記下顎第二小臼歯20の人工歯の最大幅径W2は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の102〜112%である。
前記下顎第一大臼歯30の人工歯の最大幅径W3は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の144〜154%である。
前記下顎第二大臼歯40の人工歯の最大幅径W4は、前記下顎第一小臼歯10の人工歯の最大幅径W1の125〜135%である。
前記4歯の最大幅径W1,W2,W3,W4の総和は、28.0mm〜38mmである。
<上顎臼歯の人工歯セット>
図17(b)は、上顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が頬側、下面が舌側である。
上顎臼歯の人工歯セットは、上顎第一小臼歯50、上顎第二小臼歯60、上顎第一大臼歯70、上顎第二大臼歯80の各人工歯とからなる。
前記上顎第二小臼歯60の人工歯の最大幅径W6は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の85〜95%である。
前記上顎第一大臼歯70の人工歯の最大幅径W7は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の128〜138%である。
前記上顎第二大臼歯80の人工歯の最大幅径W8は、前記上顎第一小臼歯50の人工歯の最大幅径W5の163〜173%である。
前記4歯の最大幅径W5,W6,W7,W8の総和は、26.0mm〜36mmである。
<下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セット>
図18は、下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セットを示す。図中、左側が遠心、右側が近心、上面が頬側、中央が舌側、下面が頬側である。
下顎臼歯と上顎臼歯の人工歯セットは、下顎臼歯10,20,30,40の人工歯セットと、上顎臼歯50,60,70,80の人工歯セットとからなる。
前記上顎臼歯50,60,70,80の人工歯セットの最大幅径W5,W6,W7,W8の総和SW2は、前記下顎臼歯10,20,30,40の人工歯セットの最大幅径W1,W2,W3,W4の総和SW1の92〜102%である。
前記実施形態の人工歯に用いられる材料は、長石、石英、シリカなどのセラミック材料、またはMMA、UDMA、EDMA、Bis-GMAなどのレジン成分と有機または無機のフィラーからなるコンポジットレジンや、アクリルレジンなど通常歯科業界で用いられているレジン材料から適宜選択される。
さらには、審美性を向上させるため、少なくともエナメル層用と象牙質用の2色以上の色調の異なる材料を使用して複数層に分け積層し、成型することが望ましい。材質は前述のものから適宜選択し、2つの異なる材料に色調を変えたものを準備して組み合わせて成型するか、あるいは同じ材質で色調を変えたものを準備して用いてもよい。
成型法は、圧縮成型、射出成型、射出圧縮成型の方法から適宜選択することができる。
以上の構成の人工歯セットは、各人工歯の原点を中心とする方位、原点から近心面、遠心面、頬側面、舌側面までの距離の比、咬頭と小窩の位置関係を適切に設定し、下顎人工歯と上顎人工歯の小窩と咬頭の咬合接触関係、各人口歯の最大幅径、下顎臼歯の人工歯セットに対する上顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和を適切に設定した。このため、図19に示すように、石膏模型上で下顎臼歯の人工歯を隙間無く排列し、この下顎臼歯の人工歯に上顎臼歯の対合人工歯を1つずつ咬合するように位置決めしてゆくと、隣合う上顎臼歯の人工歯が干渉したり、隙間が空いたりすることがない。したがって、前記構成の人工歯セットによると、短時間で効率的に一定の咬合状態の義歯を製作することができ、義歯装着後の咬合調整の作業量が少なくなる。
本発明は補綴歯科治療で製作される有床義歯に使用される人工歯に関わるもので、歯科技工士が義歯を作製する時に用いられるものである。
人工歯は医療用具であり、複数の形態と大きさ及び色調をもつものが提供され、その中から適宜利用できる人工歯を技工士や歯科医師が選び利用する。
また本発明の人工歯は教育用として人工歯排列や咬合調整などの学生実習に応用することが可能である。

Claims (19)

  1. 頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する右側または左側の下顎第一小臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に遠心小窩をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を29:71に分割する点と頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分を47:53に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)遠心小窩から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と遠心小窩から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が75:25〜85:15であって、
    c)遠心小窩から歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離と遠心小窩から歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離の比率が49:51〜59:41であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の42〜52%であって、
    e1)近心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の84〜94%であって、
    e2)近心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の66〜76%であって、
    f1)遠心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の110〜120%であって、
    f2)遠心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の83〜93%であって、
    g)頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第一小臼歯の人工歯。
  2. 頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する右側または左側の上顎第一小臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に舌側咬頭頂をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を47:53に分割する点と頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分を55:45に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)舌側咬頭頂から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離と舌側咬頭頂から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離の比率が37:63〜47:53であって、
    c)舌側咬頭頂から歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離と舌側咬頭頂から歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が79:21〜89:11であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の36〜46%であって、
    e1)近心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の147〜157%であって、
    e2)近心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の98〜108%であって、
    f1)遠心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の134〜144%であって、
    f2)遠心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の119〜129%であって、
    g)頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の185〜195%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の上顎第一小臼歯の人工歯。
  3. 下顎第一小臼歯の人工歯と、
    上顎第一小臼歯の人工歯とからなり、
    前記下顎第一小臼歯の人工歯の遠心小窩から半径1.50mm以内の咬合面中に、前記上顎第一小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第一小臼歯および上顎第一小臼歯の人工歯のセット。
  4. 前記下顎第一小臼歯人工歯の頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の頬側咬頭頂外斜面中に、上顎第一小臼歯人工歯の近心小窩から半径1.50mm以内の咬合面の頬側内斜面と少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする請求項1に記載の右側またはこれに対称な左側の下顎第一小臼歯および上顎第一小臼歯の人工歯のセット。
  5. 頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する右側または左側の下顎第二小臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に遠心小窩をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を21:79に分割する点と頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分を40:60に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)遠心小窩から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と遠心小窩から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が66:34〜76:24であって、
    c)遠心小窩から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置までY軸の距離と遠心小窩から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が51:49〜61:39であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の56〜66%であって、
    e1)近心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の79〜89%であって、
    e2)近心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%であって、
    f1)遠心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の97〜107%であって、
    f2)遠心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の127〜137%であって、
    g)頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離126〜136%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第二小臼歯の人工歯。
  6. 頬側咬頭頂・舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩を有する右側または左側の上顎第二小臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に舌側咬頭頂をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を54:46に分割する点と頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分を53:47に分割する点を結ぶ線分がXYZ直交座標系のZ軸に平行で、且つ遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)舌側咬頭頂から歯の近心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離と
    舌側咬頭頂から歯の遠心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離の比率が42:68〜52:58であって、
    c)舌側咬頭頂から歯の頬側面のY 座標値が最大となる位置までY軸の距離と舌側咬頭頂から歯の舌側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離の比率が79:21〜89:11であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の40〜50%であって、
    e1)近心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の150〜160%であって、
    e2)近心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の117〜127%であって、
    f1)遠心小窩と頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の142〜132%であって、
    f2)遠心小窩と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の128〜138%であって、
    g)頬側咬頭頂と舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離204〜214%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の上顎第二小臼歯の人工歯。
  7. 下顎第二小臼歯の人工歯と、
    上顎第二小臼歯の人工歯とからなり、
    前記下顎第二小臼歯の人工歯の遠心小窩から半径1.50mm以内の咬合面中に、前記上顎第二小臼歯の人工歯の舌側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第二小臼歯および上顎第二小臼歯の人工歯のセット。
  8. 前記下顎第二小臼歯人工歯の頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面中に前記上顎第二小臼歯人工歯の近心小窩から半径1.50mm以内の咬合面と少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする請求項3に記載の右側またはこれに対称な左側の下顎第二小臼歯および上顎第二小臼歯の人工歯のセット。
  9. 近心頬側咬頭頂・遠心頬側咬頭頂・近心舌側咬頭頂・遠心舌側咬頭頂・遠心咬頭頂・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する右側または左側の下顎第一大臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に中央窩をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を49:51に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を54:46に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)中央窩から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と中央窩から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が45:65〜55:45であって、
    c)中央窩から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離と中央窩から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が61:39〜71:29であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の57〜67%であって、
    e1)近心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の49〜59%であって、
    e2)近心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の46〜56%であって、
    e3)近心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    e4)近心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の37〜47%であって、
    e5)近心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の90〜100%であって、
    e6)近心小窩と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の119〜129%であって、
    e7)遠心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の42〜52%であって、
    f1)遠心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の103〜113%であって、
    f2)遠心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の66〜76%であって、
    f3)遠心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%であって、
    f4)遠心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の42〜52%であって、
    f5)遠心小窩と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の41〜51%であって、
    g1)中央窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の68〜78%であって、
    g2)中央窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の52〜62%であって、
    g3)中央窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の46〜56%であって、
    g4)中央窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の44〜54%であって、
    g5)中央窩と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の73〜83%であって、
    h1)近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の43〜53%であって、
    h2)近心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    h3)近心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の106〜116%であって、
    h4)近心頬側咬頭頂と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の106〜116%であって、
    i1)遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の80〜90%であって、
    i2)遠心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の81〜91%であって、
    i3)遠心頬側咬頭頂と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の58〜68%であって
    j1)近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の64〜74%であって、
    j2)近心舌側咬頭頂と遠心咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の115〜125%であって、
    k)遠心咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の72〜82%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第一大臼歯の人工歯。
  10. 近心頬側咬頭頂・遠心頬側咬頭頂・近心舌側咬頭頂・遠心舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する右側または左側の上顎第一大臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に近心舌側咬頭頂をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を46:54に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を58:42に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)近心舌側咬頭頂から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と近心舌側咬頭頂から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が22:78〜32:68であって、
    c)近心舌側咬頭頂から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離と近心舌側咬頭頂から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が76:24〜86:14であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の57〜67%であって、
    e1)近心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の37〜47%であって、
    e2)近心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の78〜88%であって、
    e3)近心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の111〜121%であって、
    e4)近心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の51〜61%であって、
    e5)近心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の109〜119%であって、
    f1)遠心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の56〜66%であって、
    f2)遠心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の128〜138%であって、
    f3)遠心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の68〜78%であって、
    f4)遠心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の102〜112%であって、
    f5)遠心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の58〜68%であって、
    g1)中央窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の82〜92%であって、
    g2)中央窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の78〜88%であって、
    g3)中央窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    g4)中央窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の88〜98%であって、
    h1)近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の90〜100%であって、
    h2)近心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の112〜122%であって、
    h3)近心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の154〜164%であって、
    i1)遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の125〜135%であって、
    i2)遠心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の106〜116%であって、
    j)近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の81〜91%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の上顎第一大臼歯の人工歯。
  11. 下顎第一大臼歯の人工歯と、
    上顎第一大臼歯の人工歯とからなり、
    前記下顎第一大臼歯の人工歯の中央窩から半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第一大臼歯の人工歯の近心舌側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第一大臼歯および上顎第一大臼歯の人工歯セット。
  12. 前記下顎第一大臼歯の近心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭頂の内斜面のうち近心小窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、
    前記下顎第一大臼歯の遠心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭頂の内斜面のうち中央窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有し、
    前記下顎第一大臼歯の遠心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯の遠心頬側咬頭頂の内斜面のうち中央窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有し、
    前記下顎第一大臼歯の遠心咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第一大臼歯の遠心頬側咬頭頂の内斜面のうち遠心小窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有することを特徴とする請求項5に記載の右側またはこれに対称な左側の下顎第一大臼歯および上顎第一大臼歯人工歯セット。
  13. 近心頬側咬頭頂・遠心頬側咬頭頂・近心舌側咬頭頂・遠心舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する右側または左側の下顎第二大臼歯の人工歯であって、
    a)右側の場合を例に中央窩をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を53:47に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を57:43に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で近心小窩のX 座標値<遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)中央窩から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と中央窩から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が40:60〜50:50であって、
    c)中央窩から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離と中央窩から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が56:44〜66:34であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の56〜66%であって、
    e1)近心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の43〜53%であって、
    e2)近心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の58〜68%であって、
    e3)近心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の98〜108%であって、
    e4)近心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の44〜54%であって、
    e5)近心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の90〜80%であって、
    f1)遠心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の48〜58%であって、
    f2)遠心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の102〜112%であって、
    f3)遠心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の46〜56%であって、
    f4)遠心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の99〜109%であって、
    f5)遠心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の42〜52%であって、
    g1)中央窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    g2)中央窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の64〜74%であって、
    g3)中央窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の57〜67%であって、
    g4)中央窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の52〜62%であって、
    h1)近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の74〜84%であって、
    h2)近心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の89〜99%であって、
    h3)近心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の113〜123%であって、
    i1)遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の112〜122%であって、
    i2)遠心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の79から89%であって、
    j)近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の71〜81%であることを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第二大臼歯の人工歯。
  14. 近心頬側咬頭頂・遠心頬側咬頭頂・近心舌側咬頭頂・遠心舌側咬頭頂・近心小窩・遠心小窩・中央窩を有する右側または左側の上顎第二大臼歯の人工歯であって、
    a)右側を例に近心舌側咬頭頂をこの歯の仮想のXYZ直交座標系の原点としてみた場合、近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分を78:22に分割する点と遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分を30:70に分割する点を結ぶ線分がZ軸に平行で、遠心小窩と近心小窩を結ぶ線分がXYZ直交座標系のXZ平面と平行で、近心小窩のX 座標値>遠心小窩のX座標値となる条件で配置したとき、
    b)近心舌側咬頭頂から歯の近心面のX 座標値が最小となる位置までのX軸の距離と近心舌側咬頭頂から歯の遠心面のX 座標値が最大となる位置までのX軸の距離の比率が32:68〜42:58であって、
    c)近心舌側咬頭頂から歯の頬側面のY 座標値が最小となる位置までのY軸の距離と近心舌側咬頭頂から歯の舌側面のY 座標値が最大となる位置までのY軸の距離の比率が85:15〜95:5であって、
    d)近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離が最大幅径の40〜50%であって、
    e1)近心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の42〜52%であって、
    e2)近心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の58〜68%であって、
    e3)近心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の101〜111%であって、
    e4)近心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の65〜75%であって、
    e5)近心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の102〜112%であって、
    f1)遠心小窩と中央窩を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の49〜59%であって、
    f2)遠心小窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の103〜113%であって、
    f3)遠心小窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の37〜47%であって、
    f4)遠心小窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の94〜104%であって、
    f5)遠心小窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の46〜56%であって、
    g1)中央窩と近心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    g2)中央窩と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の65〜75%であって、
    g3)中央窩と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の68〜78%であって、
    g4)中央窩と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の68〜78%であって、
    h1)近心頬側咬頭頂と遠心頬側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の85〜95%であって、
    h2)近心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の102〜112%であって、
    h3)近心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の122〜132%であって、
    i1)遠心頬側咬頭頂と近心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の107〜117%であって、
    i2)遠心頬側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の70〜80%であって、
    j)近心舌側咬頭頂と遠心舌側咬頭頂を結ぶ線分の距離が近心小窩と遠心小窩を結ぶ線分の距離の65〜75%である
    ことを特徴とする右側またはこれに対称な左側の上顎第二大臼歯の人工歯。
  15. 下顎第二大臼歯の人工歯と、
    上顎第二大臼歯の人工歯とからなり、
    前記下顎第二大臼歯の中央窩から半径1.50mm以内の咬合面と前記上顎第二大臼歯の近心舌側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が少なくとも1箇所以上の接触点を有することを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎第二大臼歯および上顎第二大臼歯の人工歯のセット。
  16. 前記下顎第二大臼歯の近心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯の近心頬側咬頭頂の内斜面のうち近心小窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所以上の接触点を有し、
    前記下顎第二大臼歯の遠心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯の近心頬側咬頭頂の内斜面のうち中央窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有し、
    前記下顎第二大臼歯の遠心頬側咬頭頂から半径1.50mm以内の咬合面が前記上顎第二大臼歯の遠心頬側咬頭頂の内斜面のうち中央窩から1.50mm以内の咬合面と1箇所の接触点を有することを特徴とする請求項7に記載の右側またはこれに対称な左側の下顎第二大臼歯および上顎第二大臼歯の人工歯セット。
  17. 請求項1の下顎第一小臼歯の人工歯と、
    請求項5の下顎第二小臼歯の人工歯と、
    請求項9の下顎第一大臼歯の人工歯と、
    請求項13の下顎第二大臼歯の人工歯とからなり、
    前記下顎第二小臼歯の人工歯の最大幅径が前記下顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の102〜112%であって、
    前記下顎第一大臼歯の人工歯の最大幅径が前記下顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の144〜154%であって、
    前記下顎第二大臼歯の人工歯の最大幅径が前記下顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の125〜135%であって、
    前記4歯の最大幅径の総和が28.0mm〜38mmであることを特徴とする右側またはこれに対称な左側の下顎臼歯の人工歯セット。
  18. 請求項2の上顎第一小臼歯の人工歯と、
    請求項6の上顎第二小臼歯の人工歯と、
    請求項10の上顎第一大臼歯の人工歯と、
    請求項14の上顎第二大臼歯の人工歯とからなり、
    前記上顎第二小臼歯の人工歯の最大幅径が前記上顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の85〜95%であって、
    前記上顎第一大臼歯の人工歯の最大幅径が前記上顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の128〜138%であって
    前記上顎第二大臼歯の人工歯の最大幅径が前記上顎第一小臼歯の人工歯の最大幅径の163〜173%であって
    前記4歯の最大幅径の総和が26.0mm〜36mmであることを特徴とする右側またはこれに対称な左側の上顎臼歯の人工歯セット。
  19. 請求項17の下顎臼歯の人工歯セットと、
    請求項18の上顎臼歯の人工歯セットとからなり、
    前記上顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和が前記下顎臼歯の人工歯セットの最大幅径の総和の92〜102%であることを特徴とする右側またはこれに対称な左側の人工歯セット。
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