JP4603218B2 - 操作性の良い人工歯 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科分野において義歯作製に用いられる人工歯に関する。また、人工歯の排列が容易に行え、パーシャルデンチャーとフルデンチャーのどちらに於いても適用できる発明である。本発明は、特に臼歯人工歯形態に関するものである。
【0002】
また、本発明は、特に歯列を形成した場合の人工歯同士の関係に関するものであり、更に人工歯各部位の人工歯1部位ごとの形態に関するものであり、審美性や機能性を追求するための技術である。
【0003】
【従来の技術】
人工歯は、臼歯16歯を同時に使用する場合と、その中から必要な部位のみを使用する場合とに大別される。人工歯の開発にあたり、上下顎の対合する人工歯や近心又は遠心に隣接する人工歯との関係も非常に重要なものであり、各製品はそれらの関係に重点をおき、製品化を行っている。
【0004】
また、各人工歯は審美性を追求するために、天然歯形態に近づける努力が続けられてきた。その結果、各人工歯は天然歯の形態と近似するが、義歯の製作のしやすさや咀嚼効率などの機能的な面に於いて、まだまだ大きな問題を残している。
【0005】
また、このような努力の結果、最近の人工歯は以前の人工歯に比べて天然歯との近似の度合いが向上しており、義歯として十分使用できるものであるが、完全に満足できるものではなく、更に審美性と機能性を追及した人工歯が求められている。しかしながら、大量生産される人工歯は、あらゆる臨床のケースを考えて、可能な限り広い症例に適用できるような方向で形態を決定する傾向にあるため、その形態に様々な制約が加わることから、斬新な形態とすることができない結果となっている。
【0006】
人工歯は個別の患者に合わせて作製された歯冠補綴物形態と違い、可能な限り多様な口腔内環境に適用できる様にしなければならない。この様に多様な口腔内環境に適用できる人工歯の形態は存在しなかった。また、人工歯は従来から天然歯の形態と近似した形態に作製される傾向にあり、それらの形態はよく似たものが多い。下記に、人工歯形態及び天然歯形態をあわせて、各臼歯の形態について説明する。
【0007】
従来の上顎第1小臼歯は、歯冠を咬合面からみると、その外形は頬舌径が近心・遠心径より大きく、尖端を舌側に向けた卵円形又は丸味をおびた六角形である。そして、従来の上顎第1小臼歯は、近心半部と遠心半部の外形はほぼ等しいが、遠心頬側隅角部が近心頬側隅角部より強く頬側に突出している点が異なる。
【0008】
そこで六角形の輪廓のうち、近心頬側縁、遠心頬側縁は同長に近いが、近心縁は遠心縁より、また近心舌側縁は遠心舌側縁より短い。そして、遠心接触点は、近心接触点より頬側に位置する。
【0009】
この従来の上顎第1小臼歯の咬合面側よりみた歯冠全体の大部分は咬合面であるが、頬側1/5は頬面がしめ、また舌側縁に沿って僅かに舌面もある。そこで、従来の上顎第1小臼歯の解剖学的咬合面は咬合面を囲む4縁の経過と4縁のなしている角度によって示され、半楕円形又は台形の外形の部分である。
【0010】
すなわち、後述するごとく、頬側、舌側の2つの山(咬頭)の頂とこれにつづく尾根、並びに2つの尾根の間を結ぶ丘隆(辺縁隆線)を境界線とし、この中の盆地のような所を咬合面という。この真の上顎第1小臼歯の咬合面は近心(咬合縁)、遠心(咬合縁)、頬側(咬合縁)、舌側(咬合縁)の4縁に囲まれている。このうち、頬側縁は最も長く、ほぼ真っ直ぐ又は軽度に頬側に凸弯する経過をとり、遠心頬側より近心舌側に向かう傾斜をしている。
【0011】
上顎第1小臼歯の舌側縁は最も短く、舌側に向かい強く凸弯している、そして、遠心縁はほぼ真っ直ぐ又は軽度に外側に凸弯しているが、近心縁は直接又は凹弯している。
【0012】
そして、上顎第1小臼歯の頬側縁と近心縁、遠心縁をなしている角近心頬側(咬合面)隅角、遠心頬側(咬合面)隅角は明瞭な鋭角であり、咬合面からみた輪廓と同様、遠心頬側隅角は頬側に向かって突出しているため、近心頬側隅角より鋭角をなしている。これに対し、舌側縁と近心縁、遠心縁は明瞭な角をなさず鈍円をなして移行している。
【0013】
上顎第1小臼歯の咬合面側よりみた際、歯冠の大部分は、頬側半部と舌側半部にある2つのたかまり、すなわち、上顎第1小臼歯の頬側咬頭と舌側咬頭から構成されている観がある。この2つの咬頭を比べると、頬側咬頭が舌側咬頭より大きく高く尖っている。
【0014】
上顎第1小臼歯の舌側咬頭頂は頬側咬頭頂より平均1.14mm低く、また頬側咬頭の歯冠高径を100とすると、舌側咬頭の高径は約85.9である。この上顎第1小臼歯の咬頭の頂は頬側(又は舌側)咬合縁のほぼ中央にあり、それより頬面(又は舌面)と咬合面に向かい斜面をなしている。
【0015】
要するに、上顎第1小臼歯の咬頭の範囲は規定しにくいが、咬合面と頬面(又は舌面)の会合部に一致したかまりである。そこで上顎第1小臼歯の咬合面は、主として頬側、舌側咬頭頂より咬合面中央に向かう2つの斜面よりなり、この2斜面が合する事によって生ずるV型の窪みを咬頭間腔と称する。
【0016】
この斜面は平坦でなく、頬側、舌側咬頭頂を結ぶ線に一致して、咬頭頂より咬頭間腔の底に向かう比較的幅広い縦走隆線をなしている。これを隆線に形により、頬側三角隆線、舌側三角隆線と称している。前者は明瞭であるが、後者は鈍で不明瞭なものも時に見られた。
【0017】
上顎第1小臼歯の三角隆線のほかに、近心縁、遠心縁に沿って近心・遠心辺縁隆線がある。三角隆線ほど高くないが発達は良好であり、これによって、頬側、舌側咬頭間を結びつけている。
【0018】
また上顎第1小臼歯は犬歯と同様、頬側三角隆線の近心・遠心に副隆線をみる。この上顎第1小臼歯の隆線は遠心頬側咬合縁の中央より少し近心・遠心寄りで、咬合縁付近に小結節状をなしているものと、三角隆線に接し、これと平行して経過する小隆線状のものがある。
【0019】
なお上顎第1小臼歯の副隆線が小結節状をなしている際、これに一致して頬面で咬合縁のほぼ中央付近が小突起をなしている。頬側よりも痕跡的であるが、舌側にも副隆線をみる。この際は遠心側が多い。
【0020】
上顎第1小臼歯の咬合面には、上述の咬頭、隆線を界する、H型又はU型の溝がある。「H」の横棒に一致する横溝を中央(咬合面)溝と称し、縦棒に一致する縦溝を近心・遠心三角溝と名付ける。上顎第1小臼歯の中央溝は咬合面のほぼ中央を横走する溝で、頬側咬頭と舌側咬頭を界する。
【0021】
上顎第1小臼歯の溝の両端は近心・遠心辺縁隆線まで達し、近心・遠心三角溝と合して小窩で終わる。この上顎第1小臼歯の小窩を近心小窩、遠心小窩と称する。中央溝は、時に小窩を越えてさらに延長し、辺縁隆線上に達し、また辺縁隆線を越えて隣接面に及ぶことがある。
【0022】
上顎第1小臼歯の近心・遠心三角溝は、咬合面の近心縁、遠心縁に近く、これに沿って辺縁隆線と中央隆線の間を縦走する溝である。
【0023】
すなわち、上顎第1小臼歯の中央溝の近心端、遠心端から、それぞれ近心頬側隅角部、遠心頬側隅角部に向かい、頬側三角隆線と辺縁隆線の間を斜走する溝を、近心頬側三角溝、遠心頬側三角溝と称する。そしてこれと反対に、舌側の近心又は遠心隅角部に向かう溝を近心舌側三角溝、遠心舌側三角溝という。
【0024】
従来の上顎第2小臼歯において、咬頭頂は、上顎第1小臼歯では歯冠幅のほぼ中央又は遠心寄りに位置するが、上顎第2小臼歯ではほぼ中央に位置する。そこで上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁は、上顎第1小臼歯では近心咬合縁が遠心咬合縁より長いが、上顎第2小臼歯ではほぼ同長のものが多い。また上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁は上顎第1小臼歯と同様直線のものが多い。
【0025】
しかし、直線についで、上顎第1小臼歯では凸弯が多いが、上顎第2小臼歯では2重弯曲が多い。そして上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁をなしている角は、上顎第1小臼歯より鈍でほぼ直線に近い。上顎第2小臼歯の頬面のふくらみは、第1小臼歯と比べ非常な差異がある。すなわち、上顎第2小臼歯では他の歯牙と全く逆で、遠心隅角部が頬側へ突出し、近心半部の隣接面への傾斜は遠心半部より弱い。
【0026】
これに対し、上顎第2小臼歯ではこういう特色はみられず、頬面の近心半部、遠心半部の隣接面への傾斜はほとんど同じか、一般の歯牙にあるのと同様、遠心半部の傾斜が、近心半部より弱い。なお、上顎第2小臼歯の頬面隆線、頬面溝も、上顎第1小臼歯ほど明確でない。
【0027】
上顎第2小臼歯の舌側咬頭頂は、第1小臼歯のごとく近心にかたよらず、舌面のほぼ中央に位置する。そこで、上顎第2小臼歯の頬側、舌側咬頭を結ぶ線と頬舌軸は、第1小臼歯のごとく交叉せず、平行又は一致する。咬合面側よりみた時、上顎第2小臼歯の全体の輪廓は上顎第1小臼歯のと同様六角形に近いが、隅角部が丸味を持つため全体として卵円形に近い形となる。しかして前述のごとく、上顎第2小臼歯の頬側、舌側咬頭頂がほぼ中央に位置し、しかも遠心頬側隅角部の突出もなくなるため、上顎第2小臼歯の咬合面よりみた歯冠全体も咬合面の輪廓も左右対称的となる。
【0028】
上顎第2小臼歯の頬側、舌側三角隆線の発育は上顎第1小臼歯のと同じであるが、三角隆線の近心・遠心に沿ってある副隆線の出現は上顎第1小臼歯のより明確である。上顎第2小臼歯の中央溝は辺縁隆線の幅が広いため上顎第1小臼歯のに比べ短い。また上顎第2小臼歯の三角溝の出現状況は上顎第1小臼歯のと大差ない。これに対し、上顎第2小臼歯の辺縁溝は、近心・遠心溝とも約30%であり、近心辺縁溝の出現は上顎第1小臼歯の約半部である。
【0029】
なお、三角溝並びに副隆線の間の溝が明確で、中央溝が短いと、中央溝より放射状に溝が走っている様な状態であるものがある。このような溝の状態は上顎第2小臼歯のみに主としてある特色である。
【0030】
従来の上顎第1大臼歯は、歯冠を咬合面から見ると、幅径に比べ厚径が大きく外径は隅角が丸味をもった平行四辺形又は菱形に近い形である。同様に人工歯を見た場合には、幅径に比べ厚径が小さく平行四辺形である。この従来の上顎第1大臼歯の咬合面より見た歯冠全体は小臼歯の場合と同様大部分が咬合面であるが、頬側縁にそった部分では頬面、または舌側ではさらに広く全面の1/4の部分で舌側面が一緒に見られる。
【0031】
しかし、従来の上顎第1大臼歯の隣接面は見られない。これは、近心・遠心面は歯頚より咬合縁に向い、外側方に広がる傾斜を有するが、頬・舌面は歯頚より咬合面に向かって集まるような傾斜をなし、特に上顎歯の特色として舌面でこの傾斜が強いためである。そこで従来の上顎第1大臼歯の咬合面は、頬・舌側面を除いた稜線(咬合縁)に囲まれた平行四辺形の部分である。すなわち、咬合面とは大臼歯歯冠を形づくる4つのたかまり(咬頭)の頂点を結んだ稜線に囲まれた窪んだ部分である。
【0032】
この従来の上顎第1大臼歯の咬合面を囲む頬側縁,舌側縁、近心縁、遠心縁はほぼ直線又は軽度に凸弯した経過をとり、その中では頬側縁が最も長く、遠心縁が最も短い。そして、この4片をなしている角が平行四辺形の外径であるため、頬側縁と近心縁をなしている角(近心頬側咬合面隅角)と、舌側縁と頬側縁をなしている角(遠心舌側咬合面隅角)は鋭角又は直角であり、頬側縁と近心縁をなしている角(近心頬側咬合面隅角)舌遠心と近心縁をなしている角は鈍角である。
【0033】
なお、従来の上顎第1大臼歯の頬側縁と近心縁となしている角は比較的明瞭であるが他の角は丸味をおび鈍円で移行しているのが多い。従来の上顎第1大臼歯の咬合面の特色は、面の4隅が高く尖った咬頭になっていることである。すなわち、頬側半部と舌側半部にそれぞれ2咬頭合計4咬頭が並んでいる。これをその位置より、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭と名づけられている。
【0034】
この咬頭の配置は、前述したごとく頬側の咬頭にくらべ舌側の咬頭が遠心にずれている。いいかえれば、近心舌側咬頭は頬側の近くに、遠心咬頭の間に位置し、遠心頬側咬頭は舌側の近くに、遠心咬頭の間にある。また咬頭の高さとそのしめる範囲を相互に比べると範囲は最も大きいのが近心舌側咬頭で舌側半の約2/3をしめ、最も小さいのが遠心舌側咬頭である。そして中間の大きさが、頬側の近心・遠心咬頭で両者はほぼ等大である。
【0035】
高さは近心咬頭に比べ遠心の咬頭が、また舌側の咬頭が頬側の咬頭より低い。4咬頭の内、狭くて低い遠心舌側咬頭は、上顎大臼歯の内では最も強い退化傾向にあり、時には小咬頭小結節になり、稀には隆線化して咬頭として機能しないこともある。人工歯においては遠心舌側咬頭を機能させる必要があるために比較的明瞭な大きさで配置されている。すなわち、大きな咬頭となるように作製される。
【0036】
従来の上顎第1大臼歯の咬頭頂より咬合面中央底部に向かう傾斜には、山の尾根のように各1つの隆線が走っている。この隆線をその属する咬頭の名称に従い、近心頬側三角隆線、遠心頬側三角隆線、近心舌側三角隆線という。
【0037】
また、従来の上顎第1大臼歯の近心舌側三角隆線と遠心頬側三角隆線はしばしば1連続をなして1つの高い隆線をなしている。これを斜走隆線という。人工歯の場合は機能面に配慮し、これが明確に作製されない。若年歯牙においては小臼歯と同様に上顎第1大臼歯の咬頭の三角隆線の近心・遠心側にそって細線状の副隆線が咬合縁より咬合面中央に向かって走っている。近心頬側三角隆線の遠心側副隆線並に近心舌側三角隆線の遠心側副隆線なみに明確である。
【0038】
近心・遠心縁にそって比較的発達の良好な辺縁隆線が頬舌側咬頭間を結んでいる。このうち、上顎第1大臼歯の近心辺縁隆線は遠心辺縁隆線にくらべ著しく幅広く高く隆起している。なおこの隆線は、辺縁溝ではしばしば2分され、三角溝との間で二個又は一個の小結節を見ることも少なくない。
【0039】
従来の上顎第1大臼歯の人工歯においてこれら隆線は設定されていない。斜走隆線を中心として、その近心及び遠心に窪みがある。近心位ある窪みは頬側の近心・遠心舌側咬頭の間にあり、深く大きく三角形の形で中央窩という。
【0040】
従来の上顎第1大臼歯の遠心にある窪みは、舌側の近心・遠心頬側咬頭と遠心頬側咬頭の間にあり、浅く線状で遠心小窩という。従来の上顎第1大臼歯の咬合面には、四咬頭を界するため、中央の横走する中央溝とこれによって区別された頬側半部と舌側半部の咬頭をさらに近心・遠心に2分する2本の縦溝(頬側溝、遠心舌側溝)の3本の溝がある。この溝の歯冠全体は、歯列弓に対して遠心に傾斜したH型である。これは舌側咬頭が頬側の咬頭より遠心にずれているためである。
【0041】
しかしてこのHの縦棒前脚は、頬面より近心隣接面に向かい強く屈曲した経過を示し、頬側溝と中央溝よりなり、後脚の遠心隣接面より舌面に向かう軽度な湾曲をなし、遠心舌側溝よりなる。そして、横棒は中央溝(遠心半部)よりなる。これらの溝のうちで、遠心舌側溝は舌側の近心咬頭と遠心咬頭を界し、遠心咬合縁のほぼ中央の付近におこり、舌側咬合縁の近心1/3と中1/3の界の付近に向かい斜走する。なおこの溝は咬合縁をこえて舌面に延長し、舌面溝となり、舌面を近心遠心の2部部分に区別する。
【0042】
従来の上顎第1大臼歯の中央溝は咬合面のほぼ中央を横走する溝で、近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭、と近心舌側咬頭を界する。経過は遠心舌側溝の起始部(頬側)より発生し、近心咬合縁のほぼ中央付近に向かって経過する。なお、この溝の中央付近より頬側溝が分岐する。そこでこの分岐点を中心として近心半部と遠心半部に区別することができる。
【0043】
従来の上顎第1大臼歯の近心半部(近心溝)は近心頬側咬頭と近心舌側咬頭の界を形成し、遠心半部(遠心溝)は遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の界を形成する。従来の上顎第1大臼歯の頬側溝は頬側半部の中央を縦走し、頬側の近心咬頭と遠心咬頭を区別する。即ち、中央溝のほぼ中央より垂直に頬側咬合縁の中央に向かい経路を有している。なお、舌側溝と同様に頬側咬合縁をこえて頬面に延長し、頬面溝となり、頬面を近心半部と遠心半部の2部に区別している。
【0044】
上述の各咬合間を界する溝(咬合間溝)のほかに、咬頭の3角隆線と辺縁隆線の間を縦走する3条の3角溝がある。その位置より、近心頬側3角溝、近心舌側3角溝、遠心頬側3角溝、と名づけられた。従来の上顎第1大臼歯の近心溝の3角溝は中央溝の近心端より、遠心側の3角溝は遠心舌側溝の頬側端よりおこり、それぞれ咬合面隅角に向かって縦走している。
【0045】
また、中央溝近心端、遠心端より溝が近心遠心の延長して辺縁隆線上に達し時には更に隆線をこえて隣接面に達している。この延長部分を遠心辺縁溝という。
【0046】
従来の上顎第2大臼歯は、台形の外形であるが、全体が小さく著しく丸味をおびる。この外形を囲む4縁のうち、歯頚線は真直ぐ水平に経過し、咬合縁が頬側の2咬頭の突出によってW形をなしている点は変わりがない。ただ遠心頬側咬頭の退化が明確なため、咬合縁の遠心咬頭頂部は著しく丸味をおびる。
【0047】
ただ遠心半部の退化が第1大臼歯より著しく明確なので、次の特色が第1大臼歯よりも顕著にある。従来の上顎第2大臼歯は、咬合縁の遠心咬頭頂部は丸味をおび、その上、歯頚線より咬頭頂までの高さは近心に比べ遠心が著しく低く、そこで咬合縁の近心より遠心へと歯頚に近づく傾斜は、上顎第1大臼歯より強い。
【0048】
また、従来の上顎第2大臼歯の頬面の隣接面への移行は、上顎第1大臼歯よりさらに鈍縁で近心・遠心縁を定めることは出来ないが、特に遠心縁では鈍である。そこで咬合面より見た弯曲徴はよく分かる。これと同様に、頬面よりみた輪郭線で咬合縁と近心・遠心縁をなしている角も丸味をおびるが特に遠心隅角で明確である。なお、遠心半部のふくらみが少ないから、咬合縁の2咬頭の間より歯頚に向かい頬面上を縦走する頬面溝は、見掛け上、中央より遠心にずれている。
【0049】
従来の上顎第2大臼歯の舌面は、第1大臼歯に比べ、舌面の遠心半部の退化は明確であり、その上隣接面への移行も鈍であり(縁の鈍円化)また舌面の咬合面への傾斜も著しい。従来の上顎第2大臼歯は、面全体は著しく丸味をおび、外形も隅角が丸味をもった四辺形である。そして、舌面を囲む4縁のうち、第1大臼歯とかわりないのは直線状をなしている歯頚線のみである。
【0050】
従来の上顎第2大臼歯の近心・遠心縁は隣接面との移行が明確で、舌側半部は半円柱状であって縁を定めにくい。
【0051】
そこで上顎第2大臼歯の咬合縁の外形は、W型とV型並びにその中間型がある。また咬合縁の近心より遠心へと歯頚に近づく傾斜は更に明確となる。なお一般に1型の際の上顎第2大臼歯の咬頭は4咬頭、2型では3咬頭半、3型では3咬頭半又は3咬頭、4型では3咬頭であった。
【0052】
また、2咬頭の間より歯頚に向かい縦走する舌面溝は、歯冠幅の中央よりはるかに遠心に移動し、その長さも短く浅く、また遠心舌側咬頭の隆線化した時は欠如する。従来の上顎第1大臼歯では、舌側溝の延長線は舌側根の中央を縦走する溝と根尖を通るが、従来の上顎第2大臼歯ではこの延長線は中央線より遠心にずれ、根(尖)端と遠心舌側咬頭頂が同一線上にある。
【0053】
従来の上顎第2大臼歯の咬合面よりみると、上顎第1大臼歯に比べ上顎第2大臼歯で、咬頭の縮小並びに隅角部の鈍円化が明確であることがよく分かる。すなわち、上顎第1大臼歯で平行四辺形であった外形は、上顎第2大臼歯では遠心舌側隅角部、遠心頬側隅角部、時に近心舌側隅角部の鈍角化がある。この鈍角化は個体によりあらわれ方が様々である。そこで外形は、平行四辺形のものから、菱形、不正四辺形、逆台形と様々である。
【0054】
従来の下顎第1小臼歯は、歯冠を咬合面からみると、外形は不正円形に近い形である。この歯冠全体のうち、解剖学的咬合面は後2/3部であり、残りの前1/3部は頬面である。従来の下顎第1小臼歯は、歯を隣接面からみるとよく分かるが、頬面が舌側に向かって傾斜しているためである。この傾向はすべての下顎臼歯歯冠にある特色である。
【0055】
この従来の下顎第1小臼歯の解剖学的咬合面の外形は、頂を舌側縁の付近におき、頬側縁を底とし、1辺が近心縁、他の1辺が遠心縁と舌側縁で囲まれた不正三角形である。そして、近心・遠心縁と舌側縁の界は明らかでない。
【0056】
従来の下顎第1小臼歯は、2咬頭のうち、頬側咬頭が高く大きくとがっており、歯冠全体の大部分を占めている。そして咬頭頂は、頬側咬合縁のほぼ中央に位置する。これに対し、舌側咬頭は、小さく低く結節状で、その頂は舌側縁の中央より近心に位置する。
【0057】
従来の下顎第1小臼歯は、咬頭のうちで頬側、舌側咬頭頂より咬合面に向かう斜面は真の咬合面をなしている部分であるが、この傾斜面の中央は高い隆線状をなしている。これを頬側、舌側三角隆線と名付けている。従来の下顎第1小臼歯の隆線は咬頭の大きさと一致し、頬側三角隆線は舌側三角隆線に比べ、著しく広く明確である。
【0058】
従来の下顎第1小臼歯の両隆線は、1本の連合隆線となる。従来の下顎第1小臼歯の両隆線の連合状態を側方よりみると、頬側三角隆線は咬合面に向かい下に延びており、舌側三角隆線はほぼ水平又は軽度の傾斜をなし、両者が軽度の切れ込みをなしているものが多いが、時に頬側咬頭頂より、舌側咬頭頂まで真っ直ぐ下に延びているものがみられた。
【0059】
従来の下顎第1小臼歯は、頬側三角隆線が2分し、一つは舌側三角隆線と結合し、他の一つが遠心小窩に向かっている例がしばしば見られた。従来の下顎第1小臼歯は、頬側三角隆線の近心側、遠心側で、この三角隆線と平行して咬合縁より下に延びる細い副隆線がある。三角隆線の他に、近心縁、遠心縁に沿って頬側、舌側咬頭間を結ぶ比較的明確な辺縁隆線が存在する。この隆線は、舌側咬頭が近心に偏位しているので、近心辺縁隆線は遠心辺縁隆線より短く、また高位に位置する。これは、下顎第1小臼歯の近心・遠心側を区別するのに役立つ。以上の三角隆線と辺縁隆線の間は深く窪んでいる。これを近心小窩、遠心小窩という。
【0060】
この小窩に合流する溝は一般に不明確であるが、上顎小臼歯のごとく、中央溝、三角溝、辺縁溝が考えられる。従来の下顎第1小臼歯の中央溝は、咬合面のほぼ中央で斜めに近心頬側より遠心舌側に向かい経過し、近心・遠心小窩と結ぶ。
【0061】
従来の下顎第1小臼歯の三角溝は、頬側では比較的明瞭で辺縁隆線に沿って前走しているが、舌側では不明確で短く一見したところでは分からない。
【0062】
そこで、咬合面全体の溝の経過を、痕跡的は線状溝を考慮せず、明確な溝のみについてみると、丁度、「ハ」を逆さにした形のものが大部分であり、時にU型、H型がみられた。
【0063】
従来の下顎第2小臼歯は、舌側半部が大きいので、咬合面から見た歯冠全体は不正四辺形である。しかし、このうちで真の咬合面の占める範囲は、下顎第1小臼歯の場合と同様に歯冠全体の後2/3部で、前1/3部は頬面である。この真の咬合面の外形も、不正方形及び不正円形である。
【0064】
そこで、これを囲む4縁(近心縁、遠心縁、頬側縁、舌側縁)の区別も下顎第1小臼歯より明らかである。なお、頬側縁と舌側縁の長さを比べると、ほぼ同長であり、時に、舌側縁が長い場合もある。下顎第2小臼歯の咬合面に見られるたかまりとしては、まず頬側、舌側に各1個の咬頭がある。
【0065】
下顎第2小臼歯の頬側咬頭は舌側咬頭より大きく高い。しかし同大に近い場合もある。下顎第2小臼歯の咬頭に属するものとして頬側、舌側咬頭頂より咬合面に向かう斜面に一致して、各1条の縦走隆線(頬側、舌側三角隆線)が見られる。咬頭の状況と一致して頬側三角隆線は舌側三角隆線より発達が明確である。 このうち、頬側三角隆線はしばしば中央溝の付近で2分し、一つは舌側三角隆線と合し、一つは遠心窩に達する。これは舌側咬頭の近心偏位の際に多いようである。
【0066】
また、下顎第2小臼歯の頬側三角隆線の遠心側、時に近心側にはしばしば副隆線を認める。すなわち、三角隆線に沿って咬合縁より中央溝に向かい、中央溝の付近で三角隆線とつながっている。以上の隆線に加え、近心縁、遠心縁に沿って発育の良い近心辺縁隆線、遠心辺縁隆線があり、三角隆線と共に頬側、舌側咬頭を結びつけている。
【0067】
これらの下顎第2小臼歯の隆線の間には、他の小臼歯の際記したのと同じ溝がある。すなわち、下顎第2小臼歯の頬側、舌側咬頭の間には直線、時に弯曲した中央溝がある。この中央溝の両端は近心・遠心小窩であり、ここより三角溝がおこり頬側、舌側の近心・遠心隅角部付近に向かい斜走し、三角隆線と辺縁隆線を区別している。またこの小窩より近心・遠心縁に向かう辺縁溝がある。
【0068】
下顎第2小臼歯の舌側咬頭の発育と位置、並びに遠心舌側隅角部の咬頭化は個人によっても人工歯によっても様々である。このため、咬合面の外形、溝形態も変異に富んでいる。
【0069】
従来の下顎第1大臼歯の歯冠を咬合面からみた外形(輪郭)は、角が丸味をおびた方形又は六角形である。上顎第1大臼歯と逆に、最大厚径に比べ最大幅径が大きい。なお厚径は近心半部が遠心半部より大きく、また幅径は頬側半部が舌側半部より大きい。そこで咬合面よりみた輪郭線で近心・遠心縁は舌側へ、頬、舌側は遠心へ集まるような経過方向を示す。
【0070】
従来の下顎第1大臼歯の歯冠全体を上から見た際、見える範囲の全部が咬合面でなく、頬側1/3は頬面で、残り約2/3が咬合面である。なお舌面は上顎と異なり舌側縁にそって僅かにある。
【0071】
また従来の下顎第1大臼歯の隣接面は上顎と同様、近心・遠心面が歯頚より咬合縁へと向かい扇状に広がるため全くみられない。要するに解剖学的咬合面は、咬合面と周囲の面を界する咬頭頂とこれにつづく隆線によって囲まれた、真中のくぼんだ皿状の部分である。
【0072】
この台形の咬合面を囲む4つの咬合縁のうち、底をなしている最も長い下辺が頬側縁で凸弯し、上辺にあたるのが舌側縁でほぼ直線である。そして側縁に一致する近心・遠心縁はほぼ直線であるが、遠心縁はやや凸弯している。そして側縁と頬側縁は鋭角、舌側縁とは鈍角をなしている。
【0073】
従来の下顎第1大臼歯の咬合面には、前述のごとく、各発育葉に一致して5咬頭がある。この5咬頭のうち4咬頭は、面を十字形に区分する様な配列で面の4隅角部をしめる。
【0074】
その位置により近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭という。残り1つの咬頭は、遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の間で頬側寄りに存在し、遠心咬頭という。以上の5咬頭について、各咬頭の広がりを比べると、頬側の3咬頭のうちでは近心頬側咬頭が最も大きく、舌側の2咬頭はほぼ同大である。なお遠心咬頭は最も小さい。
【0075】
また従来の下顎第1大臼歯の高さは、近心咬頭に比べ遠心咬頭が低いのは上顎第1大臼歯と同様で、そのため頬舌側よりみて咬合縁は遠心に向かって歯頚にかたむく傾向がある。これに対し、頬舌側咬頭を比べると、上顎第1大臼歯と反対に舌側咬頭が頬側咬頭より高く尖っている傾向がある。
【0076】
従来の下顎第1大臼歯の咬頭頂より咬合面の中央に向かい、それぞれ1条の三角隆線が下に延びている。すなわち、近心頬側三角隆線、近心舌側三角隆線、遠心頬側三角隆線、遠心舌側三角隆線である。そして頬側と舌側の各隆線は中央溝を介して間接的に接している。なお遠心咬頭には明瞭な隆線はみられない。
【0077】
従来の下顎第1大臼歯は、上顎と同様、三角隆線の近心・遠心側に沿って、副隆線が咬合面中央に向かって走っている。この形成状況は、咬頭の広がりの大きい近心頬側咬頭、近心・遠心舌側咬頭に属するもので明確である。特に舌側溝の両側に沿う遠心舌側三角隆線の近心副隆線、近心舌側三角隆線の遠心副隆線並びに近心頬側三角隆線の遠心副隆線であり、後2者は時に合して連合隆線をなしている事がある。
【0078】
また辺縁に沿う隆線のうち、近心辺縁隆線は遠心辺縁隆線より高く、広い三角形である。ところが遠心側では本来、隆線が存在する所に遠心咬頭、時に第6咬頭が存在するため、欠如することが多く、存在する際も小さく低い場合が多くある。従来の下顎第1大臼歯の咬合面には、5つの咬頭を界するため、中央を横に走る1本の溝(中央溝)と、この溝よりおこり頬側半部を縦に走る2本の縦溝(頬側溝、遠心頬側溝)並びに舌側半部を縦に走る1本の縦溝(舌側溝)と、合計4本の咬頭間溝がある。
【0079】
従来の下顎第1大臼歯の中央溝は、近心縁(辺縁隆線)のほぼ中央付近より、遠心縁のほぼ中央に向かい、咬合面の中央を横断する溝である。この溝により頬側咬頭と舌側咬頭が区別される。溝の経過はほぼ直線であるが、中央部付近に2つの小屈曲があり、丁度平坦なM形の形となる。そしてMの頬側への2個の突出点よりは頬側溝、遠心頬側溝が、舌側への1個の突出点よりは舌側溝がおこる。
【0080】
従来の下顎第1大臼歯の舌側溝は、中央溝のほぼ中央よりおこり、中央溝と約90°の角度をもって舌側縁に向かっている。そして咬合面を越えて舌面に延長する。この溝により舌側の近心咬頭と遠心咬頭が区別される。従来の下顎第1大臼歯の頬側溝は、中央溝のほぼ中央で、舌側溝の起始と同一位置か、少し近心寄りでおこる。そして中央溝とほぼ直角をなして頬側に向かい頬側縁を越えて頬面上を走る。この溝は深い縦溝で頬側の近心咬頭と遠心咬頭を区別する。
【0081】
従来の下顎第1大臼歯の遠心頬側溝は、中央溝の遠心半部(遠心溝)のほぼ中央よりおこり、中央溝と約110度前後の角度をもって遠心頬側に向かう。そして、頬側溝と同様に頬面に延長する。この溝により、遠心頬側咬頭と遠心咬頭が区別される。
【0082】
従来の下顎第1大臼歯の咬合面は、溝の経過のうち、中央溝と舌側溝の交叉する付近の溝の形態は、人類学的に重要な意味を持っている。すなわち、中央溝は中央付近でM形をなし、上方の2つの突出点より頬側溝、遠心頬側溝下方の1つの突出点より舌側がおこる。
【0083】
この溝の状態をY型と呼ばれている。すなわち近心舌側咬頭と遠心舌側咬頭の間の溝をYの下脚とし、近心舌側咬頭と遠心頬側咬頭の間を上前脚、遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の間を上後脚とするY型で示されるからである。
【0084】
普通第1大臼歯では、近心頬側咬頭と遠心舌側咬頭が接しないY型(基本型)が大部分であるが、両咬頭が点状接触をする十型、両咬頭が線状接触するX型もあることがある。
【0085】
これに対し、遠心側の頬側半部では遠心咬頭が存在するため、遠心頬側三角溝は欠如している。(遠心頬側溝が三角溝の経過と一致する。)また遠心舌側三角溝は比較的明確にあるが、辺縁隆線が欠如することが多く、この際、遠心咬頭と遠心舌側咬頭がこの溝を介して接している。
【0086】
従来の下顎第1大臼歯の咬合面の溝は、すべて中央溝のほぼ中央部、近心端又は遠心端のいずれかに合流する。この窪みのうちで、咬合面のほぼ中央にあり、比較的大きく深い窪みを中央小窩と称し、中央溝の近心・遠心端にある小さく浅い窪みを近心小窩、遠心小窩という。
【0087】
従来の下顎第1大臼歯の中央小窩は、近心・遠心頬側咬頭と近心・遠心舌側咬頭に囲まれた窪みである。この窪みの底は中央溝と舌側溝の会合点に一致する。従来の下顎第1大臼歯の遠心小窩は、最も不明瞭で、中央溝と遠心頬側溝の会合的に一致し、遠心頬、舌側咬頭と遠心咬頭によって囲まれている。両窩がしばしば一連続をなし、大きな窩をなしているので、これを中央窩と総称している。そしてこの窩の中で、中央溝と頬側溝、遠心頬側溝、舌側溝の会合点である深い小窩部を中心、近心・遠心小窩と名付けることもある。
【0088】
従来の下顎第1大臼歯の近心小窩は、近心辺縁隆線に沿う浅い溝状の窪みで、中央溝の近心端に一致する。この小窩は他の小窩が咬頭間の窪みであるのに対し、辺縁隆線と近心の頬、舌側咬頭で囲まれた窪みである。
【0089】
従来の下顎第2大臼歯において、咬合面よりみた外形は、遠心咬頭の退化に伴い、近心・遠心縁はほぼ平行になり、隅角部が丸味をもった四角形に近い形となる。従来の下顎第2大臼歯の咬頭は下顎第1大臼歯と同様、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心咬頭の5咬頭がある。ちなみに、下顎第1大臼歯では遠心が凸弯し全体として六角形又は不正五辺形が多い。
【0090】
これに対し第7咬頭と対称的な頬側中間結節は比較的多く、遠心頬側咬頭と遠心咬頭の間にあることもある。従来の下顎第2大臼歯は、咬頭の矮小化、消失と共に咬頭間溝の形態も変化する。すなわち、遠心咬頭の矮小化に伴い、遠心頬側溝は遠心頬側三角溝のごとき観を呈す場合や、中央溝と舌側溝の交叉する付近の裂溝形態が、下顎第1大臼歯でY型であったのが、下顎第2大臼歯では頬側溝と舌側溝がほぼ一直線上にならび、中央溝と十字型の交叉をするか、舌側溝がさらに近心にずれたX型をなしている。
【0091】
下顎第1大臼歯では近心・遠心舌側咬頭と遠心頬側咬頭の間の溝は、舌側溝を下脚とし、中央溝の近心・遠心部の一部を上脚とするとY型である。ところが、下顎第2大臼歯では遠心咬頭が縮小、消失と共に、近心舌側咬頭も大きさを減じ、近心頬側咬頭と同大となり、その結果4咬頭が一点で会し、中央溝と頬側溝、舌側溝が十字形の交叉をする十型となる。すなわち、近心頬側咬頭と遠心舌側咬頭が点状接触となる。
【0092】
さらに近心舌側咬頭の縮小で舌側溝は頬側溝より近心で中央溝と合しX型の溝となることもある。すなわち、近心頬側咬頭と遠心舌側咬頭が線状に接触となる。
【0093】
下顎第2大臼歯の三角隆線の出現は、下顎第1大臼歯と同様明確である。またこの三角隆線の近心・遠心側に沿う副隆線の出現は、下顎第1大臼歯と同様明瞭であり、特に頬側溝、舌側溝の両側に沿う副隆線は明確である。
【0094】
辺縁隆線のうち、下顎第2大臼歯の遠心辺縁隆線は下顎第1大臼歯と同様、遠心咬頭の存在のため欠如しているのが多い。特に下顎第2大臼歯では隆線があるのはさらに少なく、その大部分(11歯中8歯)は短い小隆線である。そして長いのは遠心咬頭の隆線化が著しいものである。これに対し、下顎第2大臼歯は、近心辺縁隆線は高く、明瞭であるが、下顎第1大臼歯より幅が狭く、近心縁に沿って線状に延びている。
【0095】
下顎第2大臼歯の三角溝は下顎第1大臼歯と同様、近心側は明瞭であるが、遠心側では、遠心頬側三角溝は遠心頬側溝が代わりに経過し、遠心舌側三角溝は咬頭間溝(遠心舌側溝)として存在する。これに対し、下顎第2大臼歯の辺縁溝は下顎第1大臼歯に比べ出現率が低く、特に隣接面に達するものは少ない(参考資料:日本人永久歯解剖学 株式会社アナトーム社 上條雍彦(著者))。
【0096】
【発明が解決しようとする課題】
従来の人工歯は、上下顎人工歯の対向関係と前後的位置関係が不明確であったため、これらの関係が明確な形態が求められていた。
【0097】
従来の人工歯は、排列しづらいものも多く、排列に時間を要するものであった。従来の人工歯を用いて出来上がった義歯は、食物の咀嚼に支障をきたすことがあった。口腔内に装着した場合は違和感のある義歯であった。義歯を調整するとき、削合部分が不明確であるため削合部分が多いので作業に時間がかかり支障をきたしており、機能する義歯を容易に実現する人工歯が求められていた。
【0098】
大量生産される人工歯は、多様な口腔内環境を考慮して形態を決定する。個別に患者に合わせて作製される歯冠補綴物のように環境にあわせて色々な形態とすることができない。この色々な環境に適用できる人工歯の形態が求められている。
【0099】
【課題を解決するための手段】
本発明の人工歯は、少なくとも頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯であって、頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
または
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(−1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ aA1 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ aA2 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ aA3 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ aA4 2
aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
または
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(−2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ bB1 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ bB2 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ bB3 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ bB4 2
bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
または
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(−4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(−5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(−1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(−5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ cC1 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ cC2 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ cC3 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ cC4 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ cC5 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ cC6 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ cC7 2
cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
または
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(−3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(−4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(−1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(−3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ dD1 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ dD2 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ dD3 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ dD4 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ dD5 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ dD6 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ dD7 2
dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
または
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(−1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ eE1 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ eE2 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ eE3 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ eE4 2
eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
または
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(−3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(−1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(−2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ fF1 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ fF2 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ fF3 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ fF4 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ fF5 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ fF6 2
fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
または
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(−3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(−2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ gG1 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ gG2 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ gG3 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ gG4 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ gG5 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ gG6 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ gG7 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ gG8 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ gG9 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ gG10 2
gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び/または、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
または
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(−3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(−1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ hH1 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ hH2 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ hH3 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ hH4 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ hH5 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ hH6 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ hH7 2
hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯である。
【0100】
好ましい人工歯の1形態としては、頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯であって、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
または
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(−1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ aA1 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ aA2 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ aA3 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ aA4 2
aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするA型人工臼歯である。
【0101】
好ましい人工歯の1形態としては、頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有する人工臼歯であって、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
または
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(−2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ bB1 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ bB2 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ bB3 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ bB4 2
bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするB型人工臼歯である。
【0102】
また別の好ましい人工歯の1形態としては、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有するC型人工臼歯であって、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
または
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(−4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(−5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(−1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(−5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ cC1 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ cC2 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ cC3 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ cC4 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ cC5 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ cC6 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ cC7 2
cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするC型人工臼歯である。
【0103】
また別の好ましい人工歯の1形態としては、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有するD型人工臼歯であって、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
または
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(−3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(−4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(−1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(−3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ dD1 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ dD2 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ dD3 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ dD4 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ dD5 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ dD6 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ dD7 2
dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするD型人工臼歯である。
【0104】
好ましい人工歯の1形態としては、頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有するE型人工臼歯であって、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
または
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(−1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ eE1 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ eE2 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ eE3 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ eE4 2
eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするE型人工臼歯である。
【0105】
好ましい人工歯の1形態としては、近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有するF型人工臼歯であって、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
または
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(−3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(−1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(−2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ fF1 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ fF2 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ fF3 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ fF4 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ fF5 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ fF6 2
fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするF型人工臼歯である。
【0106】
更に好ましい人工歯の1形態としては、遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有するG型人工臼歯であって、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
または
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(−3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(−2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ gG1 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ gG2 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ gG3 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ gG4 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ gG5 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ gG6 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ gG7 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ gG8 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ gG9 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ gG10 2
gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするG型人工臼歯である。
【0107】
また更に好ましい人工歯の1形態としては、遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有するH型人工臼歯であって、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
または
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(−3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(−1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ hH1 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ hH2 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ hH3 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ hH4 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ hH5 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ hH6 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ hH7 2
hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするH型人工臼歯である。
【0108】
好ましい人工歯の形態のセット構成として、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
または
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(−1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ aA1 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ aA2 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ aA3 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ aA4 2
aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするA型人工臼歯、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
または
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(−2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ bB1 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ bB2 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ bB3 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ bB4 2
bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするB型人工臼歯、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+Xc1、0.0+Yc1、0.0+Zc1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
または点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(−4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(−5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(−1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(−5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ cC1 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ cC2 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ cC3 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ cC4 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ cC5 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ cC6 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ cC7 2
cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするC型人工臼歯、
及び、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
または
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(−3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(−4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(−1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(−3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ dD1 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ dD2 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ dD3 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ dD4 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ dD5 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ dD6 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ dD7 2
dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするD型人工臼歯、
及び/または、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
または
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(−1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ eE1 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ eE2 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ eE3 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ eE4 2
eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするE型人工臼歯、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
または
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(−3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(−1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(−2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ fF1 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ fF2 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ fF3 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ fF4 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ fF5 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ fF6 2
fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするF型人工臼歯、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
または
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(−3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(−2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ gG1 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ gG2 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ gG3 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ gG4 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ gG5 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ gG6 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ gG7 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ gG8 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ gG9 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ gG10 2
gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするG型人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
または
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(−3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(−1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ hH1 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ hH2 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ hH3 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ hH4 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ hH5 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ hH6 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ hH7 2
hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするH型人工臼歯、からなることを特徴とする人工歯のセットである。
【0109】
更に左側と右側とを明確にした好ましい人工歯セットの構成は以下の通りである。
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ aA1 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ aA2 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ aA3 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ aA4 2
aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするA型人工臼歯、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A′1が(0.0+XA′1、0.0+YA′1、0.0+ZA′1)、
点A′2が(0.0+XA′2、5.9+YA′2、0.0+ZA′2)、
点A′3が(1.4+XA′3、3.9+YA′3、−2.4+ZA′3)、
点A′4が(−1.9+XA′4、3.2+YA′4、−2.5+ZA′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA′1 2+YA′1 2+ZA′1 2 ≦ a′A′1 2
XA′2 2+YA′2 2+ZA′2 2 ≦ a′A′2 2
XA′3 2+YA′3 2+ZA′3 2 ≦ a′A′3 2
XA′4 2+YA′4 2+ZA′4 2 ≦ a′A′4 2
a′A′1=a′A′2=a′A′3=a′A′4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするA′型人工臼歯、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ bB1 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ bB2 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ bB3 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ bB4 2
bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするB型人工臼歯、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B′1が(0.0+XB′1、0.0+YB′1、0.0+ZB′1)、
点B′2が(0.0+XB′2、5.8+YB′2、0.0+ZB′2)、
点B′3が(1.1+XB′3、3.4+YB′3、−2.4+ZB′3)、
点B′4が(−2.0+XB′4、3.3+YB′4、−2.5+ZB′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB′1 2+YB′1 2+ZB′1 2 ≦ b′B′1 2
XB′2 2+YB′2 2+ZB′2 2 ≦ b′B′2 2
XB′3 2+YB′3 2+ZB′3 2 ≦ b′B′3 2
XB′4 2+YB′4 2+ZB′4 2 ≦ b′B′4 2
b′B′1=b′B′2=b′B′3=b′B′4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするB′型人工臼歯、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ cC1 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ cC2 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ cC3 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ cC4 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ cC5 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ cC6 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ cC7 2
cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするC型人工臼歯、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C′6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C′1が(0.0+XC′1、0.0+YC′1、0.0+ZC′1)、
点C′2が(0.0+XC′2、6.2+YC′2、0.0+ZC′2)、
点C′3が(−4.7+XC′3、7.2+YC′3、−0.2+ZC′3)、
点C′4が(−5.2+XC′4、1.6+YC′4、0.0+ZC′4)、
点C′5が(0.3+XC′5、3.8+YC′5、−2.1+ZC′5)、
点C′6が(−1.9+XC′6、3.5+YC′6、−2.6+ZC′6)、
点C′7が(−5.3+XC′7、4.5+YC′7、−2.4+ZC′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC′1 2+YC′1 2+ZC′1 2 ≦ c′C′1 2
XC′2 2+YC′2 2+ZC′2 2 ≦ c′C′2 2
XC′3 2+YC′3 2+ZC′3 2 ≦ c′C′3 2
XC′4 2+YC′4 2+ZC′4 2 ≦ c′C′4 2
XC′5 2+YC′5 2+ZC′5 2 ≦ c′C′5 2
XC′6 2+YC′6 2+ZC′6 2 ≦ c′C′6 2
XC′7 2+YC′7 2+ZC′7 2 ≦ c′C′7 2
c′C′1=c′C′2=c′C′3=c′C′4=c′C′5=c′C′6=c′C′7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするC′型人工臼歯、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ dD1 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ dD2 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ dD3 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ dD4 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ dD5 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ dD6 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ dD7 2
dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするD型人工臼歯、
及び
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D′6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D′1が(0.0+XD′1、0.0+YD′1、0.0+ZD′1)、
点D′2が(0.0+XD′2、5.9+YD′2、0.0+ZD′2)、
点D′3が(−3.4+XD′3、6.0+YD′3、−0.3+ZD′3)、
点D′4が(−4.2+XD′4、1.6+YD′4、0.0+ZD′4)、
点D′5が(1.0+XD′5、3.1+YD′5、−2.2+ZD′5)、
点D′6が(−1.3+XD′6、2.7+YD′6、−2.2+ZD′6)、
点D′7が(−3.4+XD′7、4.0+YD′7、−1.8+ZD′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD′1 2+YD′1 2+ZD′1 2 ≦ d′D′1 2
XD′2 2+YD′2 2+ZD′2 2 ≦ d′D′2 2
XD′3 2+YD′3 2+ZD′3 2 ≦ d′D′3 2
XD′4 2+YD′4 2+ZD′4 2 ≦ d′D′4 2
XD′5 2+YD′5 2+ZD′5 2 ≦ d′D′5 2
XD′6 2+YD′6 2+ZD′6 2 ≦ d′D′6 2
XD′7 2+YD′7 2+ZD′7 2 ≦ d′D′7 2
d′D′1=d′D′2=d′D′3=d′D′4=d′D′5=d′D′6=d′D′7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするD′型人工臼歯、
及び/または、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ eE1 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ eE2 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ eE3 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ eE4 2
eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするE型人工臼歯、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E′1が(0.0+XE′1、0.0+YE′1、0.0+ZE′1)、
点E′2が(0.0+XE′2、3.9+YE′2、0.0+ZE′2)、
点E′3が(1.8+XE′3、2.3+YE′3、−1.8+ZE′3)、
点E′4が(−1.6+XE′4、2.7+YE′4、−2.2+ZE′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE′1 2+YE′1 2+ZE′1 2 ≦ e′E′1 2
XE′2 2+YE′2 2+ZE′2 2 ≦ e′E′2 2
XE′3 2+YE′3 2+ZE′3 2 ≦ e′E′3 2
XE′4 2+YE′4 2+ZE′4 2 ≦ e′E′4 2
e′E′1=e′E′2=e′E′3=e′E′4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするE′型人工臼歯、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ fF1 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ fF2 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ fF3 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ fF4 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ fF5 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ fF6 2
fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするF型人工臼歯、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F′1が(0.0+XF′1、0.0+YF′1、0.0+ZF′1)、
点F′2が(0.0+XF′2、4.8+YF′2、0.0+ZF′2)、
点F′3が(−3.4+XF′3、1.2+YF′3、0.0+ZF′3)、
点F′4が(1.2+XF′4、2.2+YF′4、−2.2+ZF′4)、
点F′5が(−1.4+XF′5、2.2+YF′5、−1.6+ZF′5)、
点F′6が(−2.1+XF′6、3.4+YF′6、−1.4+ZF′6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF′1 2+YF′1 2+ZF′1 2 ≦ f′F′1 2
XF′2 2+YF′2 2+ZF′2 2 ≦ f′F′2 2
XF′3 2+YF′3 2+ZF′3 2 ≦ f′F′3 2
XF′4 2+YF′4 2+ZF′4 2 ≦ f′F′4 2
XF′5 2+YF′5 2+ZF′5 2 ≦ f′F′5 2
XF′6 2+YF′6 2+ZF′6 2 ≦ f′F′6 2
f′F′1=f′F′2=f′F′3=f′F′4=f′F′5=f′F′6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするF′型人工臼歯、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ gG1 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ gG2 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ gG3 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ gG4 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ gG5 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ gG6 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ gG7 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ gG8 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ gG9 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ gG10 2
gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするG型人工臼歯、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G′8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G′1が(0.0+XG′1、0.0+YG′1、0.0+ZG′1)、
点G′2が(0.0+XG′2、6.8+YG′2、0.0+ZG′2)、
点G′3が(−3.3+XG′3、3.0+YG′3、0.0+ZG′3)、
点G′4が(2.8+XG′4、−0.7+YG′4、−0.7+ZG′4)、
点G′5が(4.8+XG′5、4.2+YG′5、−0.5+ZG′5)、
点G′6が(3.6+XG′6、1.8+YG′6、−2.3+ZG′6)、
点G′7が(1.9+XG′7、2.0+YG′7、−2.2+ZG′7)、
点G′8が(1.0+XG′8、3.7+YG′8、−2.2+ZG′8)、
点G′9が(0.0+XG′9、3.6+YG′9、−2.4+ZG′9)、
点G′10が(−2.1+XG′10、5.5+YG′10、−2.0+ZG′10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG′1 2+YG′1 2+ZG′1 2 ≦ g′G′1 2
XG′2 2+YG′2 2+ZG′2 2 ≦ g′G′2 2
XG′3 2+YG′3 2+ZG′3 2 ≦ g′G′3 2
XG′4 2+YG′4 2+ZG′4 2 ≦ g′G′4 2
XG′5 2+YG′5 2+ZG′5 2 ≦ g′G′5 2
XG′6 2+YG′6 2+ZG′6 2 ≦ g′G′6 2
XG′7 2+YG′7 2+ZG′7 2 ≦ g′G′7 2
XG′8 2+YG′8 2+ZG′8 2 ≦ g′G′8 2
XG′9 2+YG′9 2+ZG′9 2 ≦ g′G′9 2
XG′10 2+YG′10 2+ZG′10 2 ≦ g′G′10 2
g′G′1=g′G′2=g′G′3=g′G′4=g′G′5=g′G′6=g′G′7=g′G′8=g′G′9=g′G′10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするG′型人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ hH1 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ hH2 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ hH3 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ hH4 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ hH5 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ hH6 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ hH7 2
hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H′6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H′1が(0.0+XH′1、0.0+YH′1、0.0+ZH′1)、
点H′2が(0.0+XH′2、7.2+YH′2、0.0+ZH′2)、
点H′3が(3.8+XH′3、3.6+YH′3、−0.1+ZH′3)、
点H′4が(−3.7+XH′4、3.4+YH′4、0.0+ZH′4)、
点H′5が(2.2+XH′5、1.4+YH′5、−1.7+ZH′5)、
点H′6が(0.1+XH′6、3.6+YH′6、−2.2+ZH′6)、
点H′7が(−1.9+XH′7、5.5+YH′7、−2.2+ZH′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH′1 2+YH′1 2+ZH′1 2 ≦ h′H′1 2
XH′2 2+YH′2 2+ZH′2 2 ≦ h′H′2 2
XH′3 2+YH′3 2+ZH′3 2 ≦ h′H′3 2
XH′4 2+YH′4 2+ZH′4 2 ≦ h′H′4 2
XH′5 2+YH′5 2+ZH′5 2 ≦ h′H′5 2
XH′6 2+YH′6 2+ZH′6 2 ≦ h′H′6 2
XH′7 2+YH′7 2+ZH′7 2 ≦ h′H′7 2
h′H′1=h′H′2=h′H′3=h′H′4=h′H′5=h′H′6=h′H′7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とするH′型人工臼歯、
からなることを特徴とする。
【0110】
セット構成中に含まれる人工歯形態は同型人工臼歯を1種ずつ含むことが好ましい。
【0111】
最も好ましい人工歯セットは、A型人工臼歯、B型人工臼歯、C型人工臼歯、D型人工臼歯、A′型人工臼歯、B′型人工臼歯、C′型人工臼歯、D′型人工臼歯がそれぞれ1歯ずつで構成される人工歯セットである。
【0112】
また別の最も好ましい人工歯セットは、E型人工臼歯、F型人工臼歯、G型人工臼歯、H型人工臼歯、E′型人工臼歯、F′型人工臼歯、G′型人工臼歯、H′型人工臼歯がそれぞれ1歯ずつで構成される人工歯セットである。
【0113】
本発明の人工歯を義歯床上に配置する場合の最も好ましい配置部位は、A型及びA′型人工臼歯は上顎左側及び右側第1小臼歯であり、B型及びB′型人工臼歯は上顎左側及び右側第2小臼歯であり、C型及びC′型人工臼歯は上顎左側及び右側第1大臼歯であり、D型及びD′型人工臼歯は上顎左側及び右側第2大臼歯であり、E型及びE′型人工臼歯は下顎左側及び右側第1小臼歯であり、F型及びF′型人工臼歯は下顎左側及び右側第2小臼歯であり、G型及びG′型人工臼歯は下顎左側及び右側第1大臼歯であり、H型及びH′型人工臼歯は下顎左側及び右側第2大臼歯である。本発明に示される座標軸は、すべて3次元直行座標で示されている。
【0114】
【発明の実施の形態】
本発明の人工歯は口腔内で使用するためのものである。半透明な材料で作製されており、半透明のエナメル層とデンチン色に着色されたデンチン層との2層にして作製されることが多い。最も、単層にて人工歯を作製することや、材質や色等を変更した3層以上の複層にすることも少なくない。本発明の人工歯の原料は、レジン成分にフィラー等を混合させた材料で作製すると好ましい。
【0115】
レジン成分は、通常歯科業界で用いられているレジンを中心として使用することができる。フィラーも同様に通常歯科業界で用いられているフィラーを使用することができる。
【0116】
本発明の人工歯の好ましい実施の形態は、A型人工臼歯は上顎左側第1小臼歯であり、B型人工臼歯は上顎左側第2小臼歯であり、C型人工臼歯は上顎左側第1大臼歯であり、D型人工臼歯は上顎左側第2大臼歯であり、E型人工臼歯は下顎左側第1小臼歯であり、F型人工臼歯は下顎左側第2小臼歯であり、G型人工臼歯は下顎左側第1大臼歯であり、H型人工臼歯は下顎左側第2大臼歯である。
【0117】
また、A′型人工臼歯は上顎右側第1小臼歯であり、B′型人工臼歯は上顎右側第2小臼歯であり、C′型人工臼歯は上顎右側第1大臼歯であり、D′型人工臼歯は上顎右側第2大臼歯であり、E′型人工臼歯は下顎右側第1小臼歯であり、F′型人工臼歯は下顎右側第2小臼歯であり、G′型人工臼歯は下顎右側第1大臼歯であり、H′型人工臼歯は下顎右側第2大臼歯である。なお以下の説明では、説明を簡略化するために、右側の臼歯(A′〜H′)につては、各符号に「′」は付していない。
本発明の人工臼歯は、各人工歯に特徴を有し、総合的な形態の集合として義歯に応用した場合のみでなく、パーシャルデンチャー用として、1人工歯や2人工歯を口腔内で利用する場合に於いても十分な効果が得られる。本発明の実施に於いて、重要なことは咬頭頂と窩の関係にあり、それらの関係をバランスよく配置することにより、本発明を実施することができる。また、下記人工歯の口腔内での位置関係は重要であるが、口腔内でほぼその位置に配置される場合は顕著な効果がある。
【0118】
1人工歯のみを採用することにより、本発明は達成され、効果を得られるが、好ましくは、これらの人工歯から2人工歯以上を選び出し、口腔内で設置することにある。さらに好ましくは、4人工歯以上を採用することにある。また別に、左右の人工歯が、鏡像関係をしている場合は本発明の効果が更に現れる。
【0119】
更に好ましい人工歯の採用方法としては、左右の対象の人工歯を1対として2対採用することが好ましく、更に好ましくは4対採用することが好ましい。上下に対応する人工歯を同臨床で採用するも好ましく、上下の咬合関係に、より好ましい効果が得られる。また、本発明の人工歯に於いて、鏡像関係で示される形態であってもよい。鏡像関係の人工歯は反対側に利用することが望ましい。以下に1人工歯ずつの形態の特徴について示す。
【0120】
A型またはA′型人工臼歯は上顎(左側または右側)第1小臼歯として用いることが好ましい。本発明の上顎第1小臼歯は、天然歯と共通する部分もあり、たとえば、歯冠を咬合面からみると、その外形は頬舌径が近心・遠心径より大きく、尖端を舌側に向けた丸味をおびた六角形である。
【0121】
その他、共通する部分を下記に示す。近心半部と遠心半部の外形はほぼ等しく突出しているが、遠心頬側隅角部が近心頬側隅角部より強く頬側に突出している点が異なる。外形の六角形の輪廓のうち、近心頬側縁、遠心頬側縁は同長に近いが、近心縁は遠心縁より、また近心舌側縁は遠心舌側縁より短い。そして、遠心接触点は、近心接触点より頬側に位置する。
【0122】
本発明の上顎第1小臼歯の咬合面側よりみた歯冠全体の大部分は咬合面であるが、頬側の一部は頬面がしめ、また舌側縁に沿って僅かに舌面にもある。本発明の上顎第1小臼歯の解剖学的咬合面は咬合面を囲む4縁の経過と4縁のなしている角度によって示され、台形の外形をしている。すなわち、頬側、舌側の2つの咬頭の頂とこれにつづく尾根、並びに2つの尾根の間を結ぶ辺縁隆線を境界線とし、この中の盆地のような部分を有し、通常咬合面と称する。
【0123】
この真の上顎第1小臼歯の咬合面は近心咬合縁、遠心咬合縁、頬側咬合縁、舌側咬合縁の4縁に囲まれている。このうち、頬側縁は最も長く、ほぼ真っ直ぐに頬側に凸弯する経過をとり、遠心頬側より近心舌側に向かう傾斜をしている。
【0124】
上顎第1小臼歯の舌側縁は短く、舌側に向かい強く凸弯している。そして、遠心縁は凸弯しており、近心縁も凹弯している。そして、上顎第1小臼歯の頬側縁と近心縁、遠心縁のなしている角近心頬側(咬合面)隅角、遠心頬側(咬合面)隅角は明瞭な鋭角であり、咬合面からみた輪廓と同様、遠心頬側隅角は頬側に向かって突出しているため、近心頬側隅角より鋭角をなしている。これに対し、舌側縁と近心縁、遠心縁は明瞭な角をなさず鈍円をなして移行している。
【0125】
上顎第1小臼歯の咬合面側よりみた際、歯冠の大部分は、頬側半部と舌側半部にある2つのたかまり、すなわち、上顎第1小臼歯の頬側咬頭と舌側咬頭から構成されている。この2つの咬頭を比べると、頬側咬頭が舌側咬頭より大きく高く尖っている。
【0126】
この上顎第1小臼歯の咬頭の頂は頬側咬合縁のほぼ中央にあり、それより頬面と咬合面に向かい斜面をなしている。要するに、上顎第1小臼歯の咬頭の範囲は規定しにくいが、咬合面と頬面の会合部に一致したたかまりである。
【0127】
そこで上顎第1小臼歯の咬合面は、主として頬側、舌側咬頭頂より咬合面中央に向かう2つの斜面よりなり、この2斜面が合する事によって生ずるV型の窪みを咬頭間腔と称する。この斜面は平坦でなく、頬側、舌側咬頭頂を結ぶ線に一致して、咬頭頂より咬頭間腔の底に向かう比較的幅広い縦走隆線をなしている。これを隆線の形により、頬側三角隆線、舌側三角隆線と称している。
【0128】
上顎第1小臼歯の三角隆線のほかに、近心縁、遠心縁に沿って近心・遠心辺縁隆線がある。三角隆線ほど高くないが発達は良好であり、これによって、頬側、舌側咬頭間を結んでいる。
【0129】
また上顎第1小臼歯は、頬側三角隆線の近心・遠心に副隆線を形成する。この上顎第1小臼歯の隆線は遠心頬側咬合縁の中央より少し近心・遠心寄りで、咬合縁付近に小結節状をなしているものと、三角隆線に接し、これと平行して経過する小隆線状のものがある。
【0130】
上顎第1小臼歯の咬合面には、上述の咬頭、隆線を界するH型の溝がある。上顎第1小臼歯の中央溝は咬合面のほぼ中央を横走する溝で、頬側咬頭と舌側咬頭を界する。上顎第1小臼歯の溝の両端は近心・遠心辺縁隆線まで達し、近心・遠心三角溝と合して小窩で終わる。上顎第1小臼歯の近心辺縁溝は有するが、遠心辺縁溝は無く、一側のみに辺縁溝がみられた際その側が大体近心側といえる。上顎第1小臼歯の頬側の三角溝は明確で、時には隅角部に達するが、舌側に向かう溝は、短く浅く痕跡的であり、注意してよく見ないと分からない。
【0131】
特に本発明の上顎第1小臼人工歯に見られる特徴は、頬側の咬頭の頂が頬側咬合縁の遠心にある。更に舌側の咬頭頂は近心寄りにあり、舌側の咬合縁の近心に位置する。これにより相対する人工歯と接触滑走連動が生じるよう配慮している。また本発明の上顎第1小臼人工歯は近心咬合縁を長く設定することで相対する人工歯とともに滑走運動が機能するよう設定したことを特徴とする。
【0132】
本発明の上顎第1小臼人工歯の最も重要な、特徴としては、頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
または
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(−1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ aA1 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ aA2 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ aA3 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ aA4 2
aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0133】
また、aA1=aA2=aA3=aA4=0.5mmであるが、好ましくは0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0134】
B型またはB′型人工臼歯は上顎(左側または右側)第2小臼歯として用いることが好ましい。 本発明の上顎第2小臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、咬頭頂は、上顎第2小臼歯ではほぼ中央に位置する。その他、共通する部分を下記に示す。
【0135】
上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁は、上顎第2小臼歯ではほぼ同長である。また上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁は上顎第1小臼歯と同様直線である。上顎第2小臼歯の近心・遠心咬合縁のなしている角は、上顎第1小臼歯より鈍でほぼ直線である。
【0136】
上顎第2小臼歯は遠心隅角部が頬側へ突出し、近心半部の隣接面への傾斜は遠心半部より弱い。上顎第2小臼歯の舌側咬頭頂は、舌面のほぼ中央に位置する。上顎第2小臼歯の頬側、舌側咬頭を結ぶ線と頬舌軸は、ほぼ平行となる。
【0137】
咬合面側よりみた時、上顎第2小臼歯の全体の輪廓は六角形に近いが、隅角部が丸味を持つため全体として卵円形に近い形となる。上顎第2小臼歯の頬側、舌側咬頭頂がほぼ中央に位置ししかも遠心頬側隅角部の突出もなくなるため、上顎第2小臼歯の咬合面よりみた歯冠全体も咬合面の輪廓もほぼ左右対称的となっている。
【0138】
上顎第2小臼歯の中央溝は辺縁隆線の幅に比べ短い。咬合面の溝の全形はH型である。三角溝並びに副隆線の間の溝が明確で、中央溝が短いと、中央溝より放射状に溝が走っている様な状態である。
【0139】
特に本発明の上顎第2小臼人工歯に見られる特徴は、天然歯にあるような鈍円化はさせていないところにある。従来の人工歯や天然歯牙では左右の判別が困難な場合が多く、使用上問題を生じていたため本発明の上顎第2小臼人工歯では形状の明確化を図った。すなわち、本発明の上顎第2小臼人工歯は従来咬合面からみた輪郭が左右対称ではなく、頬側の咬頭頂と舌側の咬頭頂を近心寄りに設定される。
【0140】
特に舌側の咬頭頂は相対する人工歯と舌側1歯対1歯で接触することを特徴とする。頬側面に設定した頬面溝と頬面隆線も第1小臼歯と同程度に設定し、食物が義歯床の歯間乳頭部に流動するよう設定したことを特徴とする。
【0141】
本発明の上顎第2小臼人工歯の最も重要な、特徴としては、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
または
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(−2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ bB1 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ bB2 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ bB3 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ bB4 2
bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0142】
また、bB1=bB2=bB3=bB4=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0143】
C型またはC′型人工臼歯は上顎(左側または右側)第1大臼歯として用いることが好ましい。本発明の上顎第1大臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、歯冠を咬合面から見ると、幅径に比べ厚径が大きく外径は隅角が丸味をもった平行四辺形に近い形である。
【0144】
その他、共通する部分を下記に示す。本発明の上顎第1大臼歯の咬合面より見た歯冠全体は大部分が咬合面であるが、頬側縁にそった部分では頬面、または舌側ではさらに広い舌側面が一緒に見られる。
【0145】
しかし、本発明の上顎第1大臼歯の隣接面は見られない。これは、近心・遠心面は歯頚より咬合縁に向い、外側方に広がる傾斜を有するが、頬・舌面は歯頚より咬合面に向かって集まるような傾斜をなし、舌面でこの傾斜が強いためである。
【0146】
そこで本発明の上顎第1大臼歯の咬合面は、頬・舌側面を除いた稜線(咬合縁)に囲まれた平行四辺形の部分である。いいかえると、咬合面とは大臼歯歯冠を形づくる4つのたかまり(咬頭)の頂点を結んだ稜線に囲まれたくぼんだ部分である。
【0147】
この本発明の上顎第1大臼歯の咬合面を囲む頬側縁、舌側縁、近心縁、遠心縁はほぼ直線の経過をとり、その中では頬側縁が最も長く、遠心縁が最も短い。そして、この4片をなしている角が平行四辺形の外径であるため、頬側縁と近心縁をなしている角(近心頬側咬合面隅角)、舌側縁と頬側縁をなしている角(遠心舌側咬合面隅角)は鋭角であり、頬側縁と近心縁をなしている角(近心頬側咬合面隅角)、舌遠心と近心縁をなしている角は鈍角である。
【0148】
さて本発明の上顎第1大臼歯の咬合面から絶景の特色は、面の4隅が高くとがった咬頭である。すなわち、頬側半部と舌側半部にそれぞれ2咬頭合計4咬頭が並んでいる。これをその位置より、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭と名づけられている。
【0149】
この咬頭の配置は、頬側の咬頭にくらべ舌側の咬頭が遠心にずれている。いいかえれば、近心舌側咬頭は頬側の近くに、遠心咬頭の間に位置し、遠心頬側咬頭は舌側の近くに、遠心咬頭の間にある。また咬頭の高さとそのしめる範囲を相互に比べると範囲は最も大きいのが近心舌側咬頭であり、最も小さいのが遠心舌側咬頭である。そして中間の大きさが、頬側の近心・遠心咬頭で両者はほぼ等大である。
【0150】
高さは近心咬頭に比べ遠心の咬頭が、また舌側の咬頭が頬側の咬頭より低い。人工歯においては遠心舌側咬頭を機能させる必要があるために比較的明瞭な大きさで配置されている。
【0151】
通常、上顎第1大臼歯の咬頭頂より咬合面中央底部に向かう傾斜には、山の尾根のように各1つの隆線が走っている。本発明の上顎第1大臼歯の人工歯においてこれら隆線は設定されていない。近心位にある窪みは頬側と近心・遠心舌側咬頭の間にあり、深く大きく三角形の形で中央窩という。本発明の上顎第1大臼歯の遠心にある窪みは、舌側の近心・遠心頬側咬頭と遠心頬側咬頭の間にあり、浅く線状で遠心小窩という。この窩の最深部位は咬合面の溝の会合部に一致する。
【0152】
本発明の上顎第1大臼歯の咬合面には、四咬頭を界するため、中央の横走する中央溝とこれによって区別された頬側半部と舌側半部の咬頭をさらに近心・遠心に2分する2本の縦溝(頬側溝、遠心舌側溝)の3本の溝がある。この溝の歯冠全体は、歯列弓に対して遠心に傾斜したH型である。これは舌側咬頭が頬側の咬頭より遠心にずれている。
【0153】
これらの溝のうちで、遠心舌側溝は舌側の近心咬頭と遠心咬頭を界し、遠心咬合縁のほぼ中央の付近におこる。なおこの溝は咬合縁をこえて舌面に延長し、舌面溝となり、舌面を近心遠心の2部分に区別する。本発明の上顎第1大臼歯の中央溝は咬合面のほぼ中央を横走する溝で、近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭、と近心舌側咬頭を界する。尚、この溝の中央付近より頬側溝が分岐する。そこでこの分岐点を中心として近心半部と遠心半部に区別することができる。
【0154】
本発明の上顎第1大臼歯の近心半部(近心溝)は近心頬側咬頭と近心舌側咬頭の界をなし、遠心半部(遠心溝)は遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の界をなしている。本発明の上顎第1大臼歯の頬側溝は頬側半部の中央を縦走し、頬側の近心咬頭と遠心咬頭を区別する。即ち、中央溝のほぼ中央より垂直に頬側咬合縁の中央に向い経路している。なお、舌側溝と同様に頬側咬合縁をこえて頬面に延長し、頬面溝となり、頬面を近心半部と遠心半部の2部に区別している。
【0155】
その位置より、近心頬側3角溝、近心舌側3角溝、遠心頬側3角溝、という。本発明の上顎第1大臼歯の近心溝の3角溝は中央溝の近心端より、遠心側の3角溝は遠心舌側溝の頬側端よりおこり、それぞれ咬合面隅角に向かって縦走している。また、中央溝近心端、遠心端より溝が近心遠心を延長して辺縁隆線上に達した時には更に隆線をこえて隣接面に達している。
【0156】
特に本発明の上顎第1大臼歯に見られる特徴は、幅径に比べ厚径が小さい。また咬合面より見た場合、近心辺縁隆線よりも遠心辺縁隆線の短い台形である。本発明の上顎第1大臼人工歯の咬合面より見た歯冠全体は小臼歯の場合と同様大部分が咬合面であるが、頬側縁に沿った部分では頬面、または舌側ではさらに広く咬合面の1/2の部分で舌側面が一緒に見られる。
【0157】
上顎第1大臼人工歯の咬頭は天然歯に見られるような、退化傾向にはなく比較的明瞭な咬頭が機能を担う。特には近心舌側咬頭が相対する上顎第1大臼人工歯と相まって機能上中心となる位置付けの部位である。また天然歯牙に見られるカラベリー結節は上顎第1大臼人工歯の機能上有利に作用する場合もあるが、本発明の上顎第1大臼人工歯は形状的な再現性と機能性を勘案し舌側面からの咬頭頂を直結させることで顎運動時に上顎第1大臼人工歯舌側咬頭外斜面に誘導面が過剰発現することを抑制している。
【0158】
また、上顎第1大臼人工歯の中央窩から遠心舌側溝に向けて咀嚼機能上有効に作用する斜走切痕を設けている。
【0159】
本発明の上顎第1大臼人工歯の最も重要な、特徴としては、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
または
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(−4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(−5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(−1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(−5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ cC1 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ cC2 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ cC3 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ cC4 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ cC5 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ cC6 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ cC7 2
cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0160】
また、cC1=cC2=cC3=cC4=cC5=cC6=cC7=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0161】
D型またはD′型人工臼歯は上顎(左側または右側)第2大臼歯として用いることが好ましい。本発明の上顎第2大臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、台形の外形であるが、全体が小さく著しく丸味をおびる。
【0162】
その他、共通する部分を下記に示す。この外形を囲む4縁のうち、歯頚線は真直ぐ水平に経過し、咬合縁が頬側の2咬頭の突出によってW形をなしている点は変わりがない。本発明の上顎第2大臼歯は、咬合縁の遠心咬頭頂部は丸味をおび、その上、歯頚線より咬頭頂までの高さは近心に比べ遠心が著しく低く、そこで咬合縁の近心より遠心へと歯頚に近づく傾斜は、本発明の上顎第1大臼歯より強い。
【0163】
頬面よりみた輪郭線で咬合縁と近心・遠心縁をなしている角も丸味をおびるが特に遠心隅角で明確である。
【0164】
なお、咬合縁の2咬頭の間より歯頚に向い頬面上を縦走する頬面溝は、見掛け上、中央より遠心にずれている。本発明の上顎第2大臼歯の舌面は、本発明の第1大臼歯に比べ、舌面の遠心半部の退化は明確であり、その上隣接面への移行も鈍であり(縁の鈍円化)また舌面の咬合面への傾斜も著しい。
【0165】
本発明の上顎第2大臼歯は、面全体は著しく丸味をおび、外形も隅角が丸味をもった四辺形である。そして、舌面を囲む4縁のうち、本発明の第1大臼歯とかわりないのは直線状をなしている歯頚線のみである。本発明の上顎第2大臼歯の近心・遠心縁は隣接面との移行が明確で、舌側半部は半円柱状であって縁を定めにくい。
【0166】
咬合縁の外形は、W型とV型の中間型である。また咬合縁の近心より遠心へと歯頚に近づく傾斜はさらに明確となる。本発明の上顎第1大臼歯では、2咬頭の間より歯頚に向かい縦走する舌面溝は、歯冠幅の中央よりはるかに遠心に移動し、その長さも短く浅く、また遠心舌側咬頭の隆線化した時は欠如する。
【0167】
本発明の上顎第2大臼歯ではこの延長線は中央線より遠心にずれ、根(尖)端と遠心舌側咬頭頂が同一線上にある。本発明の上顎第2大臼歯の咬合面よりみると、本発明の上顎第1大臼歯に比べ本発明の上顎第2大臼歯で、咬頭の縮小並びに隅角部の鈍円化が明確であることがよく分る。すなわち、本発明の上顎第1大臼歯で平行四辺形であった外形は、本発明の上顎第2大臼歯では遠心舌側隅角部、遠心頬側隅角部、時に近心舌側隅角部の鈍角化がある。そこで外形は、不正四辺形である。
【0168】
特に本発明の上顎第2大臼歯に見られる特徴は、咬頭の数が4咬頭である。本発明の上顎第2大臼人工歯の咬合縁については、近心咬合縁が長く遠心咬合縁の短い台形であり義歯後方形状すなわち上顎切痕の方向に収束移行する形状としている。特に舌側面については、操作性を考慮し第1大臼歯と直線的な移行を図っている。
【0169】
本発明の上顎第2大臼人工歯の最も重要な、特徴としては、近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有するD型人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
または
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(−3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(−4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(−1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(−3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ dD1 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ dD2 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ dD3 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ dD4 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ dD5 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ dD6 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ dD7 2
dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0170】
また、dD1=dD2=dD3=dD4=dD5=dD6=dD7=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0171】
E型またはE′型人工臼歯は下顎(左側または右側)第1小臼歯として用いることが好ましい。本発明の下顎第1小臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、歯冠を咬合面からみると、外形は不正円形である。
【0172】
その他、共通する部分を下記に示す。本発明の下顎第1小臼歯の不正円形は、歯を隣接面からみるとよく分かるが、頬面が舌側に向かって傾斜しているためである。この傾向はすべての下顎臼歯歯冠にある特色であるが、下顎第1小臼歯には特に明確である。
【0173】
この本発明の下顎第1小臼歯の解剖学的咬合面の外形は、頂を舌側縁の付近におき、頬側縁を底とし、1辺が近心縁、他の1辺が遠心縁と舌側縁で囲まれた不正三角形である。そして、近心・遠心縁と舌側縁の界は明らかでない。
【0174】
本発明の下顎第1小臼歯の咬合面からみた歯冠全体では大小二つのたかまり(咬頭)によりつくられている。本発明の下顎第1小臼歯は、2咬頭のうち、頬側咬頭が高く大きく尖っており、歯冠全体の大部分を占めている。そして咬頭頂は、頬側咬合縁のほぼ中央に位置する。これに対し、舌側咬頭は、小さく低く結節状で、その頂は舌側縁の中央より近心に位置する。
【0175】
本発明の下顎第1小臼歯は、咬頭のうちで頬側、舌側咬頭頂より咬合面に向かう斜面は真の咬合面をなしている部分であるが、この傾斜面の中央は高い隆線状をなしている。これを頬側、舌側三角隆線と名付けている。本発明の下顎第1小臼歯の隆線は咬頭の大きさと一致し、頬側三角隆線は舌側三角隆線に比べ、著しく広く明確である。
【0176】
本発明の下顎第1小臼歯の両隆線の連合状態を側方よりみると、頬側三角隆線は咬合面に向かい下に延びており、舌側三角隆線はほぼ水平なし、両者が軽度の切れ込みをなしている。
【0177】
本発明の下顎第1小臼歯は、頬側三角隆線が2分している。本発明の下顎第1小臼歯は、頬側三角隆線の近心側、遠心側で、この三角隆線と平行して咬合縁より下に延びている細い副隆線がある。三角隆線の他に、近心縁、遠心縁に沿って頬側、舌側咬頭間を結ぶ比較的明確な辺縁隆線が存在する。この隆線は、舌側咬頭が近心に偏位しているので、近心辺縁隆線は遠心辺縁隆線より短く、また高位に位置する。これは、下顎第1小臼歯の近心・遠心側を区別するのに役立つ特徴である。
【0178】
以上の三角隆線と辺縁隆線の間は深くくぼんでいる。これを近心小窩、遠心小窩という。本発明の下顎第1小臼歯の中央溝は、咬合面のほぼ中央で斜めに近心頬側より遠心舌側に向かい経過し、近心・遠心小窩と結ぶ。本発明の下顎第1小臼歯の三角溝は、頬側では比較的明瞭で辺縁隆線に沿って前走しているが、舌側では短く一見したところでは分からない。
【0179】
本発明の下顎第1小臼歯の咬合面全体の溝を見ると、H型である。特に本発明の下顎第1小臼歯に見られる特徴は、明瞭な頬側咬頭を有する。相対する機能咬頭を受け止めるという機能的な配慮から咬合面溝も明瞭であり、特には遠心窩が明瞭であるところに特徴を有する。また本発明の下顎第1小臼人工歯は、遠心頬側咬合縁が短く近心咬合縁が長いことで機能性を確保していることも特徴である。すなわち、相対する本発明の下顎第1小臼人工歯との誘導面を形成し易くするための配慮から天然歯牙とは異なる設定となっている。
【0180】
本発明の下顎第1小臼人工歯の最も重要な、特徴としては、頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
または
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(−1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ eE1 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ eE2 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ eE3 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ eE4 2
eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0181】
また、eE1=eE2=eE3=eE4=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0182】
F型またはF′型人工臼歯は下顎(左側または右側)第2小臼歯として用いることが好ましい。本発明の下顎第2小臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、舌側半部を発達しており、咬合面から見た歯冠全体は不正四辺形である。このうちで真の咬合面の占める範囲は、歯冠全体の多くが頬面である。この真の咬合面の外形も、不正方形である。
【0183】
そこで、これを囲む4縁(近心縁、遠心縁、頬側縁、舌側縁)の区別も下顎第1小臼歯より明らかである。なお、頬側縁と舌側縁の長さを比べると、ほぼ同長であり、時に、舌側縁が長い場合もある。下顎第2小臼歯の咬合面に見られるたかまりとしては、まず頬側、舌側に各1個の咬頭がある。
【0184】
下顎第2小臼歯の頬側咬頭は舌側咬頭より大きく高い。しかし同大に近い場合もある。下顎第2小臼歯の咬頭に属するものとして頬側、舌側咬頭頂より咬合面に向かう斜面に一致して、各1条の縦走隆線(頬側、舌側三角隆線)が見られる。
【0185】
また、下顎第2小臼歯の溝の発現状況は、blackの分類により、y−typeと考えられる。これは、大臼歯に類似しており、3咬頭型であり、舌側咬頭の発育が良好で近心に偏位する。そして遠心舌側隅角部に小咬頭(遠心舌側咬頭)がみられ、舌側半部は丁度2咬頭の観がある。このため咬合面からみた外形は方形であり、舌側縁は頬側縁より長い。
【0186】
そこで、溝の形態は、近心頬側三角溝と中央溝が一連続で、ほぼ真っ直ぐ近心頬側より遠心舌側へと向かい、遠心頬側より近心舌側へと向かう遠心頬側三角溝とともにV字形をなしている。そしてこの合流点(中央溝遠心側)より舌側溝(遠心舌側三角溝)が舌側へ向かい、舌側2咬頭の間を縦走する。そこで溝の全形はY字形をなしている。なおY字形の合流点は、中央小窩と名付けている。
【0187】
特に本発明の下顎第2小臼歯に見られる特徴は、遠心窩が明確な人工歯である。本発明の下顎第2小臼人工歯は、相対する咬頭を受け止め、かつ誘導面を形成させるための副隆線と三角隆線を備えている。
【0188】
本発明の下顎第2小臼歯の最も重要な、特徴としては、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
または
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(−3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(−1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(−2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ fF1 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ fF2 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ fF3 2
XF4 2+YF42+ZF4 2 ≦ fF4 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ fF5 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ fF6 2
fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0189】
また、fF1=fF2=fF3=fF4=fF5=fF6=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0190】
G型またはG′型人工臼歯は下顎(左側または右側)第1大臼歯として用いることが好ましい。本発明の下顎第1大臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、歯冠を咬合面からみた外形は、角が丸味をおびた長方形である。
【0191】
その他、共通する部分を下記に示す。本発明の上顎第1大臼歯と逆に、最大厚径に比べ最大幅径が大きい。なお厚径は近心半部が遠心半部より大きく、また幅径は頬側半部が舌側半部より大きい。そこで咬合面よりみた輪郭線で近心・遠心縁は舌側へ、頬、舌側は遠心へ集まるような経過方向を示す。
【0192】
本発明の下顎第1大臼歯は、歯冠を上から見た際、見える六角形の外形の範囲の全部が咬合面でなく、頬側1/3は頬面で、残りが咬合面である。これは頬面が咬合面に向かって著しく傾斜しているためである。なお舌面は上顎と異なり舌側縁にそって僅かにある。また本発明の下顎第1大臼歯の隣接面は、近心・遠心面が歯頚より咬合縁へと向かい扇状に広がるため全くみられない。
【0193】
本発明の下顎第1大臼歯の咬合面には、5咬頭がある。この5咬頭のうち4咬頭は、面を十字形に区分する様な排列で面の4隅角部をしめる。その位置により近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭という。残り1つの咬頭は、遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の間で頬側寄りに存在し、遠心咬頭という。
【0194】
以上の5咬頭について、各咬頭の広がりを比べると、頬側の3咬頭のうちでは近心頬側咬頭が最も大きく、舌側の2咬頭はほぼ同大である。なお遠心咬頭は最も小さい。また本発明の下顎第1大臼歯の高さは、近心咬頭に比べ遠心咬頭が低いのは上顎第1大臼歯と同様で、そのため頬舌側よりみて咬合縁は遠心に向かって歯頚にかたむく。
【0195】
これに対し、頬舌側咬頭を比べると、上顎第1大臼歯と反対に舌側咬頭が頬側咬頭より高く尖っている。本発明の下顎第1大臼歯の咬頭頂より咬合面の中央に向かい、それぞれ1条の三角隆線が下に延びている。
【0196】
すなわち、近心頬側三角隆線、近心舌側三角隆線、遠心頬側三角隆線、遠心舌側三角隆線である。そして頬側と舌側の各隆線は中央溝を介して間接的に接している。本発明の下顎第1大臼歯は、上顎と同様、三角隆線の近心・遠心側に沿って、副隆線が咬合面中央に向かって走っている。
【0197】
特に舌側溝の両側に沿う遠心舌側三角隆線の近心副隆線、近心舌側三角隆線の遠心副隆線並びに近心頬側三角隆線の遠心副隆線である。本発明の下顎第1大臼歯の咬合面には、5つの咬頭を界するため、中央を横に走る1本の溝(中央溝)と、この溝よりおこり頬側半部を縦に走る2本の縦溝(頬側溝、遠心頬側溝)並びに舌側半部を縦に走る1本の縦溝(舌側溝)と、合計4本の咬頭間溝がある。
【0198】
本発明の下顎第1大臼歯の中央溝は、近心縁のほぼ中央付近より、遠心縁のほぼ中央に向かい、咬合面の中央を横断する溝である。この溝により頬側咬頭と舌側咬頭が区別される。溝の経過はほぼ直線であるが、中央部付近に2つの小屈曲があり、丁度平べったいM形の形となる。そしてMの頬側への2個の突出点よりは頬側溝、遠心頬側溝が、舌側への1個の突出点よりは舌側溝がおこる。
【0199】
本発明の下顎第1大臼歯の舌側溝は、中央溝のほぼ中央よりおこり、中央溝と約90度の角度をもって舌側縁に向かう。そして咬合面を越えて舌面に延長する。本発明の下顎第1大臼歯の頬側溝は、中央溝から近心寄りにあり、舌側溝の起始より少し近心寄りでおこる。そして中央溝突出部より約110度頬側に向かい頬側縁を越えて頬面上を走る。この溝は深い縦溝で頬側の近心咬頭と遠心咬頭を区別する。
【0200】
本発明の下顎第1大臼歯の遠心頬側溝は、中央溝の遠心半部(遠心溝)のほぼ中央よりおこり、中央溝と約130度の角度をもって遠心頬側に向かう。そして、頬側溝と同様に頬面に延長する。この溝により、遠心頬側咬頭と遠心咬頭が区別される。
【0201】
本発明の下顎第1大臼歯の咬合面は、溝の経過のうち、中央溝と舌側溝の交叉する付近の溝の形態は、人類学的に重要な意味を持っている。すなわち、中央溝は中央付近でM形をなし、上方の2つの突出点より頬側溝、遠心頬側溝下方の1つの突出点より舌側がおこる溝がY型をなしている。すなわち近心舌側咬頭と遠心舌側咬頭の間の溝をYの下脚とし、近心舌側咬頭と遠心頬側咬頭の間を上前脚、遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭の間を上後脚とするY型で示される。
【0202】
本発明の下顎第1大臼歯の三角溝は、近心側では、近心辺縁に沿って、中央溝の近心端より近心の頬、舌側隅角部に向かう近心頬側三角溝、近心舌側三角溝がある。遠心側の頬側半部では遠心咬頭が存在するため、遠心頬側三角溝は欠如している。また遠心舌側三角溝は比較的明瞭にあるが、辺縁隆線が欠如することが多く、この際、遠心咬頭と遠心舌側咬頭がこの溝を介して接している。
【0203】
本発明の下顎第1大臼歯の咬合面の溝は、すべて中央溝のほぼ中央部、近心端又は遠心端のいずれかに合流する。この3カ所の合流部位はくぼんでいる。この窪みのうちで、咬合面のほぼ中央にあり、比較的大きく深い窪みを中央小窩と称し、中央溝の近心・遠心端にある小さく浅い窪みを近心小窩、遠心小窩という。
【0204】
本発明の下顎第1大臼歯の中央小窩は、近心・遠心頬側咬頭と近心・遠心舌側咬頭に囲まれた窪みである。この窪みの底は中央溝と舌側溝の会合点に一致する。本発明の下顎第1大臼歯の遠心小窩は、最も不明瞭で、中央溝と遠心頬側溝の会合的に一致し、遠心頬、舌側咬頭と遠心咬頭によって囲まれている。
【0205】
両窩がしばしば一連続をなし、大きな窩をなしているので、これを中央窩と総称する。そしてこの窩の中で、中央溝と頬側溝、遠心頬側溝、舌側溝の会合点である深い小窩部を中心、近心・遠心小窩と名付けることもある。本発明の下顎第1大臼歯の近心小窩は、近心辺縁隆線に沿う浅い溝状の窪みで、中央溝の近心端に一致する。この小窩は他の小窩が咬頭間の窪みであるのに対し、辺縁隆線と近心の頬、舌側咬頭で囲まれた窪みである。
【0206】
特に本発明の下顎第1大臼歯に見られる特徴は、Y型5咬頭で明瞭な遠心舌側咬頭隆線を有する。これにより総義歯の機能すなわち側方滑走運動を確保している。本発明の下顎第1大臼人工歯の舌側溝は相対する機能咬頭が側方運動の際の通過経路となるところである。
【0207】
本発明の下顎第1大臼人工歯の最も重要な、特徴としては、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)
または
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(−3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(−2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ gG1 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ gG2 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ gG3 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ gG4 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ gG5 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ gG6 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ gG7 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ gG8 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ gG9 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ gG10 2
gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0208】
また、gG1=gG2=gG3=gG4=gG5=gG6=gG7=gG8=gG9=gG10=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0209】
H型またはH′型人工臼歯は下顎(左側または右側)第2大臼歯として用いることが好ましい。本発明の下顎第2大臼歯は、従来の天然歯と共通する部分もあり、たとえば、咬合面よりみた外形は、遠心咬頭の退化に伴い、近心・遠心縁はほぼ平行になり、隅角部が丸味をもった四角形に近い形となる。
【0210】
その他、共通する部分を下記に示す。本発明の下顎第2大臼歯の咬頭は近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、遠心舌側咬頭の4咬頭がある。ちなみに、下顎第1大臼歯では遠心が凸弯し全体として不正4辺形である。本発明の下顎第2大臼歯は頬側溝と舌側溝がほぼ一直線上にならび、中央溝と十字型をなしている。
【0211】
下顎第1大臼歯では近心・遠心舌側咬頭と遠心頬側咬頭の間の溝は、舌側溝を下脚とし、中央溝の近心・遠心部の一部を上脚とするY型である。ところが、下顎第2大臼歯では近心頬側咬頭と同大となり、4咬頭が一点で会し、中央溝と頬、舌側溝が十字形の交叉をする十型となる。すなわち、近心頬側咬頭と遠心舌側咬頭が点状接触となる。
【0212】
下顎第2大臼歯は、近心辺縁隆線は高く、明瞭であり、近心縁に沿って線状に延びている。下顎第2大臼歯の三角溝は、近心側は明瞭である。
【0213】
特に本発明の下顎第2大臼歯に見られる特徴は、咬合面を4咬頭でほぼ均等に分割する十字型で相対する咬頭を十字部で受ける。この十字の中心から頬舌的遠心方向に誘導面が形成できるよう隆線を設定したことを特徴とする下顎第2大臼人工歯である。
【0214】
本発明の下顎第2大臼人工歯は、この十字の中心から頬舌的遠心方向に約45°後方に誘導面が形成されていることが望ましい。
【0215】
本発明の下顎第2大臼人工歯の最も重要な、特徴としては、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
または
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(−3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(−1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ hH1 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ hH2 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ hH3 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ hH4 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ hH5 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ hH6 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ hH7 2
hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mm
の相対的な位置関係を満たすことである。
【0216】
また、hH1=hH2=hH3=hH4=hH5=hH6=hH7=0.5mmであるが、好ましくは、0.3mmであり、更に好ましくは0.1mmである。
【0217】
本発明に用いた人工歯の形態を測定する方法を下記に示す。測定装置としては、観察ユニットVH−7000C(株式会社キーエンス製)、レンズ部VH−Z25(株式会社キーエンス製)、測定ユニットLT−8010(株式会社キーエンス製)、レーザ変位計コントローラLT−8100(株式会社キーエンス製)、自動XYステージシステムBS−0505XY(株式会社キーエンス製)、ベーススタンドBS−1010(株式会社キーエンス製)、ステージコントローラMARK−201(株式会社キーエンス製)、パーソナルコンピュータ、3次元形状測定プログラムEMS98AM−3D(株式会社キーエンス製)からなる3次元形状測定システムを用いて行う。
【0218】
測定台として、X、Y方向に移動可能なステージ上の測定台に(株)松風製咬合器「プロアーチII」を設置する。プロアーチIIの下弓上に測定対象物である人工歯を設置する測定台を設ける。一方プロアーチIIの上弓には平らな板を取りつける。この平らな板は測定対象物の向きを決定するときにガイドとして用いる。そのため、この平らな板は上弓を下弓に装着して上下顎を閉じた状態にしたときに、レーザ変位センサの発光軸に対して垂直になるように予め調節しておく。
【0219】
人工歯の向きの決定方法を下記に示す。咬頭が二つの人工臼歯の場合(たとえば上顎第1、第2小臼歯、下顎第1小臼歯の場合である)は、下弓上の測定台に測定対象の人工歯を設置する。咬合器の上弓を下弓に対合させた状態で2つの咬頭(頬側咬頭及び舌側咬頭)を上弓の水平板に接触させる。この状態でさらに頬側咬頭と、歯頸部縁を結んでできる最も長い線分を、水平板に当接した最高点を結んだ線分の方向から見たときに、水平板に対して直角になるように人工歯の向きを調節する。この状態にしたときの向きを測定方向とする。人工歯の向きを維持したまま動かないように瞬間接着剤を用いて固定する。必要により、粘土またはワックスを用いても、またこれらを併用してもよい。
【0220】
咬頭が3つ以上ある臼歯の場合は、咬合器の上弓を下弓に対合させた状態でいずれか3つの咬頭にある頂点部分(もっとも高い部分)を上弓の水平板に接触させる。この3点が平面板に接触したときの向きを測定方向とする。人工歯の向きを維持したまま動かないように瞬間接着剤を用いて固定する。必要により、粘土またはワックスを用いても、またこれらを併用してもよい。
【0221】
測定は、測定台に測定対象物を設置した後、レーザセンサの測定範囲内に測定対象物の必要部分が入るようにZ軸方向のリニアステージを移動させてレーザ変位センサの高さを調節する。次に測定対象物の全体が入るようにX、Y方向の測定距離を設定する。レンズ部VH−Z25の倍率を25倍に設定してX、Yそれぞれの方向に20μmのピッチで測定する。測定後、人工歯の各部位が発明にかかわる範囲であるときは、本発明の人工歯である。
【0222】
【実施例】
義歯作製者である技工士は本発明の人工歯を下記の条件で試験者にあわせて作製し、作製時の排列性、削合のし易さを評価した。技工操作にあたっては、排列及び削合時間を各々15分として作業を行った。試験者は、使用時の咀嚼性、義歯安定性、違和感、審美的満足度、について評価した。使用した本発明の人工歯は次の条件を満たす人工歯を用いた。その他の材料は、技工士が日頃使用しているものを用い、作製方法も通常行っている方法に従って作製した。
【0223】
次に実施例で使用した人工歯の形態について示すが、各点の関係の単位はmmである。
【0224】
上顎左側及び右側第1小臼歯として、頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
点A1が(0.0、0.0、0.0)、
点A2が(0.0、5.9、0.0)、
点A3が(−1.4、3.9、−2.4)、
点A4が(1.9、3.2、−2.5)、
と
点A1が(0.0、0.0、0.0)、
点A2が(0.0、5.9、0.0)、
点A3が(1.4、3.9、−2.4)、
点A4が(−1.9、3.2、−2.5)、
の関係のものを用いた。
【0225】
上顎左側及び右側第2小臼歯として、頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
点B1が(0.0、0.0、0.0)、
点B2が(0.0、5.8、0.0)、
点B3が(−1.1、3.4、−2.4)、
点B4が(2.0、3.3、−2.5)、
と
点B1が(0.0、0.0、0.0)、
点B2が(0.0、5.8、0.0)、
点B3が(1.1、3.4、−2.4)、
点B4が(−2.0、3.3、−2.5)、
の関係のものを用いた。
【0226】
上顎左側及び右側第1大臼歯として、近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
点C1が(0.0、0.0、0.0)、
点C2が(0.0、6.2、0.0)、
点C3が(4.7、7.2、−0.2)、
点C4が(5.2、1.6、0.0)、
点C5が(−0.3、3.8、−2.1)、
点C6が(1.9、3.5、−2.6)、
点C7が(5.3、4.5、−2.4)、
と
点C1が(0.0、0.0、0.0)、
点C2が(0.0、6.2、0.0)、
点C3が(−4.7、7.2、−0.2)、
点C4が(−5.2、1.6、0.0)、
点C5が(0.3、3.8、−2.1)、
点C6が(−1.9、3.5、−2.6)、
点C7が(−5.3、4.5、−2.4)、
の関係のものを用いた。
【0227】
上顎左側及び右側第2大臼歯として、近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
点D1が(0.0、0.0、0.0)、
点D2が(0.0、5.9、0.0)、
点D3が(3.4、6.0、−0.3)、
点D4が(4.2、1.6、0.0)、
点D5が(−1.0、3.1、−2.2)、
点D6が(1.3、2.7、−2.2)、
点D7が(3.4、4.0、−1.8)、
と
点D1が(0.0、0.0、0.0)、
点D2が(0.0、5.9、0.0)、
点D3が(−3.4、6.0、−0.3)、
点D4が(−4.2、1.6、0.0)、
点D5が(1.0、3.1、−2.2)、
点D6が(−1.3、2.7、−2.2)、
点D7が(−3.4、4.0、−1.8)、
の関係のものを用いた。
【0228】
下顎左側及び右側第1小臼歯として、頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
点E1が(0.0、0.0、0.0)、
点E2が(0.0、3.9、0.0)、
点E3が(−1.8、2.3、−1.8)、
点E4が(1.6、2.7、−2.2)、
と
点E1が(0.0、0.0、0.0)、
点E2が(0.0、3.9、0.0)、
点E3が(1.8、2.3、−1.8)、
点E4が(−1.6、2.7、−2.2)、
の関係のものを用いた。
【0229】
下顎左側及び右側第2小臼歯として、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
点F1が(0.0、0.0、0.0)、
点F2が(0.0、4.8、0.0)、
点F3が(3.4、1.2、0.0)、
点F4が(−1.2、2.2、−2.2)、
点F5が(1.4、2.2、−1.6)、
点F6が(2.1、3.4、−1.4)、
と
点F1が(0.0、0.0、0.0)、
点F2が(0.0、4.8、0.0)、
点F3が(−3.4、1.2、0.0)、
点F4が(1.2、2.2、−2.2)、
点F5が(−1.4、2.2、−1.6)、
点F6が(−2.1、3.4、−1.4)、
の関係のものを用いた。
【0230】
下顎左側及び右側第1大臼歯として、いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
点G1が(0.0、0.0、0.0)、
点G2が(0.0、6.8、0.0)、
点G3が(3.3、3.0、0.0)、
点G4が(−2.8、−0.7、−0.7)、
点G5が(−4.8、4.2、−0.5)、
点G6が(−3.6、1.8、−2.3)、
点G7が(−1.9、2.0、−2.2)、
点G8が(−1.0、3.7、−2.2)、
点G9が(0、3.6、−2.4)、
点G10が(2.1、5.5、−2.0)、
と
点G1が(0.0、0.0、0.0)、
点G2が(0.0、6.8、0.0)、
点G3が(−3.3、3.0、0.0)、
点G4が(2.8、−0.7、−0.7)、
点G5が(4.8、4.2、−0.5)、
点G6が(3.6、1.8、−2.3)、
点G7が(1.9、2.0、−2.2)、
点G8が(1.0、3.7、−2.2)、
点G9が(0、3.6、−2.4)、
点G10が(−2.1、5.5、−2.0)、
の関係のものを用いた。
【0231】
下顎左側及び右側第2大臼歯として、遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
点H1が(0.0、0.0、0.0)、
点H2が(0.0、7.2、0.0)、
点H3が(−3.8、3.6、−0.1)、
点H4が(3.7、3.4、0.0)、
点H5が(−2.2、1.4、−1.7)、
点H6が(−0.1、3.6、−2.2)、
点H7が(1.9、5.5、−2.2)、
と
点H1が(0.0、0.0、0.0)、
点H2が(0.0、7.2、0.0)、
点H3が(3.8、3.6、−0.1)、
点H4が(−3.7、3.4、0.0)、
点H5が(2.2、1.4、−1.7)、
点H6が(0.1、3.6、−2.2)、
点H7が(−1.9、5.5、−2.2)、
の関係のものを用いた。
【0232】
前歯には、試作人工歯を試験者に合わせて、適宜用いた。義歯作製者は、3名の実務経験10年以上の技工士に依頼した。試験者は、無歯顎者3名(試験者1〜3)と左上下顎4〜7番目が無い3名(試験者4〜6)を採用した。義歯作製は、各技工士が通常行っている方法にて作製した。比較試験として、同一技工士にエンデュラ臼歯を用いて同様に義歯を作製した。
【0233】
【表1】
【表2】
評価結果について、記号で示してある内容は下記のような内容である。
【0234】
A: 十分に排列できない
B: 時間が足りない
C: 十分に噛めない
D: 安定しない
E: 悪くなった
F: 今まで通り
G: 改善された。
【0235】
評価項目は下記の内容である。
【0236】
評価1 作製時の排列性
評価2 削合のし易さ
評価3 使用時の咀嚼性
評価4 義歯安定性
評価5 違和感
評価6 審美的満足度
【0237】
【発明の効果】
従来の人工歯は、審美的な面を重点的に検討するあまり、機能面の問題が解決できなかった。本発明は人工歯の咬頭や窩の位置をある一定の基準に配置することで、近接する歯との関係を保ち、更にその咬頭や窩の位置を保ちながら審美的な形態を得ることができた。
【0238】
更に、このような発明のコンセプトから、1歯ずつに特徴を見い出し、残存天然歯と一緒に用いたとき、従来の人工歯に比べると格段とよい適合性を得られるようになった。
【0239】
本発明は排列性が良く、義歯作製時には食物の咀嚼力が向上し、口腔内安定性に優れた義歯となる効果が得られる。口腔内に装着した場合は違和感のない義歯となり、口腔内での義歯安定が容易に実現できる人工歯である。人工歯は審美的にもすぐれ口腔内に装着した場合であっても、違和感なく使用できるものである。
【0240】
更に、人工歯に付着したプラーク除去が容易である。本発明の人工歯はオーダーメイドでなく、大量生産した場合においても、多くの臨床に応用でき、種々の臨床ケースで効果を発揮することができる。ここでの大量生産とは、金型等を用いて、同じ形態の人工歯を一度に多数製造することのできる、プレス成形や射出成形等の製造方法を用いて作製する方式のことをいう。
【0241】
以下に図面に示される本発明の具体的な形態について、説明する。本発明にかかわる人工歯の具体的な実施形態として、図1から図56に示している。
【0242】
本発明にかかわる人工歯の色彩は、人工歯シェードガイドであるビターシェード(ビター社製)やビンテージハローNCCシェードガイド(松風社製)にみられるように、半透明象牙色をしたデンチン層の上にエナメル色をしたエナメル層を形成する。エナメル色とは半透明な白色である。人工歯シェードガイドは、種々色彩を示すものであるが、これらの色彩に類似した色彩であれば何ら問題なく本発明の人工歯として使用することができる。
【0243】
本発明の人工歯におけるエナメル層は主に人工歯の咬頭部分を覆い、デンチン層は基底面方向を覆っている。本発明の人工歯におけるエナメル層の厚さは、頬側面に於いては歯頚部に向かうにつれて薄くなり、デンチン層の半透明象牙色が鮮明に浮き上り、歯頚縁部にはエナメル層がないか、極薄く表面を覆うのみである。
【0244】
本発明の人工歯は、義歯床が覆う部分については、エナメル層で覆われることは少ない。本発明の人工歯のエナメル層とデンチン層との境界は分割ラインと称し、人工歯形状に反映されることが好ましい。しかし、人工歯形状に反映された分割ラインや形状の窪みと、色彩を反映する材料の境界とは一致しないことも多い。
【0245】
咬頭方向すなわち、咬合面の方向に向かうにつれて、エナメル層が厚くなり、ほとんどの咬頭部分はほぼエナメル層で作製される。このことから、歯冠全体を頬側方向から観察した場合は、咬合面方向にエナメル層のみの部分が確認でき、デンチン層とエナメル層が重なった部分とが色彩の違いによって確認できる。
【0246】
歯冠全体を舌側方向から観察した場合は、咬合面方向から観察できる部分と基底面方向から観察できる部分とその間に位置する帯状の部分とに大別される。舌側方向から観察した場合の咬合面方向から観察できる部分は、主にエナメル層から形成される。舌側方向から観察した場合の基底面方向から観察できる部分は、主にデンチン層から形成され、義歯作成時には床内へ埋没される部分である。
【0247】
舌側方向から観察した場合の帯状の部分は、主にデンチン層から形成され、義歯作成時には舌側面の大部分を形成する部分である。咬合面方向から観察できる部分と帯状の部分との間には、人工歯のプレス成型時にえられる分割ラインの痕跡がみられることがある。ここの分割ラインを境界にエナメル層がデンチン層に比べて、覆い被さるようにデンチン層が若干窪んだように成型されている場合が有る。
【0248】
近心・遠心面から観察する場合は、舌側面でもみられた分割ラインの延長線上を境界として、エナメル層とデンチン層に色彩の違いによって確認することができる。近心・遠心面にみられる分割ラインは、舌側から真直ぐに頬側に進み、近心・遠心面の中央付近を越えた辺りから大きく屈曲し、歯頚部縁に連結されている。
【0249】
近心・遠心面は、隣接歯との配列がしやすくなっている。近心・遠心面方向から観察した場合は、咬合面方向に一層のエナメル層のみの部分とデンチン層にエナメル層が重なった部分との分割ラインが色彩の違いによって確認することができる。咬合面の方向に向かうにつれて、エナメル層が厚くなり、ほとんどの咬頭部分はほぼエナメル層で作製される。
【0250】
基底面には、義歯作成時に義歯床内に包埋されるため、この部分にロゴマークなどを付したり、床との機械的嵌合を期待して、凹部を設けたりすることがある。よって、基底面の床に包埋される部分以外の部分に創作性をみることができる。
【0251】
頬側面、舌側面と近心・遠心面に有する分割ラインは、連結されており人工歯のプレス成型時に残ってしまう分割ラインの痕跡がみられることがある。この分割ラインの痕跡を境界として、咬頭頂側と歯頚部側に向けて、アンダーカットを有さない。
【0252】
本発明の人工歯の表面は滑沢性のよい面である。もちろん、成型斑や効果収縮等により、表面状態は多少滑沢性を失うこともある。本発明の人工歯は、咬合面方向から観察される部分に特に特徴があり、本発明として、重要な形態である。 図1〜図6及び図49は左側第1小臼歯の各種方向からの形態図である。
【0253】
図1記載の上顎左側第1小臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図1は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側に頬側咬頭が下側に歯頚線が観察される。
【0254】
また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面の中央には咬頭頂より歯頚に向かい中央頬面隆線があり、中央頬面隆線の両側には近心頬面溝及び遠心頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。本図は白色であるが、本発明では頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0255】
図2記載の上顎左側第1小臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図2は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上側に頬側咬頭が、下側に舌側咬頭が観察され、中心部の左側に近心小窩が右側に遠心小窩が観察される。また、中心溝より舌側で写真の関係上平坦に見えるが、中央に三角隆線があり、三角隆線の両側に近心舌側三角溝及び遠心三角溝と呼ばれる窪みが存在する。
【0256】
図3、図4にこれら近心舌側三角溝及び遠心三角溝の存在が明確に示されている。近心舌側三角溝及び遠心三角溝は、窩に進むにつれて若干深くなっている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右小窩ではエナメル層の下にある半透明象牙層が反映されている。
【0257】
図3記載の上顎左側第1小臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図3は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に頬側咬頭が、右上に舌側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙層となる。近心面と基底面の境界に欠けや、窪み等が観察されるが、これらは本発明の特徴でなく、通常は湾曲したなだらかな曲線である。
【0258】
図4記載の上顎左側第1小臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図4は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に舌側咬頭が、右上に頬側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙層となる。遠心面と基底面の境界に、欠けや窪み等が観察されるが、これらは本発明の特徴でなく、通常は湾曲したなだらかな曲線である。
【0259】
図5記載の上顎左側第1小臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図5は左側が近心側、右側が遠心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側奥に頬側咬頭が手前に舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。
【0260】
なお、基底面左側から近心面かけて小さな窪みが観察されるが、これは、本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。また、近心側、遠心側の面が荒れて見えるが、本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0261】
図6記載の上顎左側第1小臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図6は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除した形態となり、その面はなだらかな平面が観察される。この面は通常、床内に埋没される面である。本図は白色であるが、本発明では半透明象牙色のデンチン層である。
【0262】
これらの内容を総合して、図49には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0263】
図7記載の上顎左側第2小臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図7は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側に頬側咬頭が下側に歯頚線が観察される。また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面の中央には咬頭頂より歯頚に向かい中央頬面隆線があり、中央頬面隆線の両側には近心頬面溝及び遠心頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。
【0264】
図8、図9、図10にこれら近心頬面溝及び遠心頬面溝の存在が明確に示されている。近心頬面溝及び遠心頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて若干深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0265】
図8記載の上顎左側第2小臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図8は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上側に頬側咬頭が、下側に舌側咬頭が観察される。また、中心部右側に近心小窩が左側に遠心小窩が観察される。また、中心溝より舌側で写真の関係上平坦に見えるが、中央に三角隆線があり、三角隆線の両側に近心舌側三角溝及び遠心三角溝と呼ばれる窪みが存在する。
【0266】
図9、図10にこれら近心舌側三角溝及び遠心三角溝の存在が明確に示されている。近心舌側三角溝及び遠心三角溝は、窩に進むにつれて若干深くなっている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル色であり、左右小窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0267】
図9記載の上顎左側第2小臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図9は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に頬側咬頭が、右上に舌側咬頭が観察される。
【0268】
本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。近心面と基底面の境界に欠けや、窪み等が観察されるが、これらは本発明の特徴でなく、通常は湾曲したなだらかな曲線である。
【0269】
図10記載の上顎左側第2小臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図10は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に舌側咬頭が、右上に頬側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0270】
図11記載の上顎左側第2小臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図11は左側が遠心側、右側が近心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側奥に頬側咬頭が手前に舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。
【0271】
なお、基底面右側から遠心面かけて小さな窪みが観察されるが、これは、本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。また、近心側、遠心側の面が荒れて見えるが、本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0272】
図12記載の上顎左側第2小臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図12は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。なお、基底面の右及び左端の一部に小さな欠けが観察されるが、これは発明とは何ら関係のないものであって、本来は存在しないものである。本図は白色であるが、本発明は半透明象牙色である。
【0273】
これらの内容を総合して、図50には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0274】
図13記載の上顎左側第1大臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図13は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側に手前右に近心頬側咬頭が左側に遠心頬側咬頭が認められ、また、奥右側に舌側近心咬頭が左側に舌側遠心咬頭が観察される。
【0275】
下側に歯頚線が観察される。また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面の中央には頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。図14、図16にこれら頬面溝の存在が明確に示されている。頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0276】
図14記載の上顎左側第1大臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図14は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上左側に近心頬側咬頭が、左側に遠心頬側咬頭、そして図の下左側に近心舌側咬頭が、右側に遠心舌側咬頭が観察される。また、中心部左側に近心小窩が、右側に遠心小窩が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0277】
図15記載の上顎左側第1大臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図15は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に近心頬側咬頭が、右上に近心舌側咬頭が観察される。近心面は写真の関係上平坦に見えるが、近心面は大きく膨らんだ形状をしており、図14にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0278】
図16記載の上顎左側第1大臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図16は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に遠心舌側咬頭が、右上奥に近心頬側咬頭が、手前に遠心頬側咬頭が観察される。
【0279】
遠心面は写真の関係上平坦に見えるが、遠心面は大きく膨らんだ形状をしており、図14にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0280】
図17記載の上顎左側第1大臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図17は左側が近心側、右側が遠心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側左奥に近心頬側咬頭が、右側に遠心頬側咬頭が、上側左手前に近心舌側咬頭が、右に舌側遠心咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。なお、基底面に微細な凹凸、小さな黒点が観察されるが、これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0281】
図18記載の上顎左側第1大臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図18は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。基底面の中央付近に小さな黒点が2つ観察されるが、本来は存在しないものであり、なだらかな局面である。本図は白色であるが、半透明象牙色のデンチン層である。
【0282】
これらの内容を総合して、図51には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0283】
図19記載の上顎左側第2大臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図19は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側に手前右に近心頬側咬頭が左側に遠心頬側咬頭が認められ、また、奥右側に舌側近心咬頭が左側に舌側遠心咬頭が観察される。下側に歯頚線が観察される。なお、下側の歯頚線に沿って細かい凹凸が見られるが、本発明ではなだらかな曲面である。
【0284】
また、頬面の中央には頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。図20、図22にこれら頬面溝の存在が明確に示されている。頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0285】
図20記載の上顎左側第2大臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図20は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上左側に近心頬側咬頭、右に遠心頬側咬頭が、そして図の下左側に近心舌側咬頭が、右側に遠心舌側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0286】
図21記載の上顎左側第2大臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図21は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に近心頬側咬頭が、右上に近心舌側咬頭が観察される。近心面は写真の関係上平坦に見えるが、近心面は大きく膨らんだ形状をしており、図20にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0287】
図22記載の上顎左側第2大臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図22は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上奥に近心舌側咬頭が、右上奥に近心頬側咬頭が、手前左に遠心舌側咬頭が、右に遠心頬側咬頭が観察される。遠心面は写真の関係上平坦に見えるが、遠心面は大きく膨らんだ形状をしており、図20にはそれらの形状が明確に示されている。
【0288】
遠心面の頬側面方向中央であって、頬側溝遠心側にみられる黒色線は、本発明とは関係のない傷等又は写真現像時の塵である。なお、頬側面側の歯頚部に微細な凹凸が観察されるが、これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0289】
図23記載の上顎左側第2大臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図23は左側が近心側、右側が遠心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側左奥に近心頬側咬頭が、右側に遠心頬側咬頭が、上側左手前に近心舌側咬頭が、右に遠心舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。なお、基底面に微細な凹凸、3箇所に小さな黒点及び塵が観察されるが、これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0290】
図24記載の上顎左側第2大臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図24は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。
【0291】
基底面の中央付近に小さな黒点が2つ及び黒い細線等が観察されるが、これは汚れであって、形状にかかわるものではない。これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、半透明象牙色のデンチン層である。
【0292】
これらの内容を総合して、図52には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0293】
図25記載の下顎左側第1小臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図25は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側に頬側咬頭が下側に歯頚線が観察される。また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面の中央には咬頭頂より歯頚に向かい中央頬面隆線があり、中央頬面隆線の両側には近心頬面溝及び遠心頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0294】
図26記載の下顎左側第1小臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図26は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上側に頬側咬頭が、下側に舌側咬頭が観察される。また、中心部左側に近心小窩が右側に遠心小窩が観察される。
【0295】
また、中心溝より舌側で写真の関係上若干平坦に見えるが、中央に三角隆線があり、三角隆線の両側に近心舌側三角溝及び遠心三角溝と呼ばれる窪みが存在する。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右小窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0296】
図27記載の下顎左側第1小臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図27は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に舌側咬頭が、右上に頬側咬頭が観察される。また、近心面は写真の関係上平坦に見えるが、近心面は大きく膨らんだ形状をしており、図26にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙層となる。
【0297】
図28記載の下顎左側第1小臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図28は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に頬側咬頭が、右上に舌側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0298】
図29記載の下顎左側第1小臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図29は左側が近心、右側が遠心、上側が咬合面、下側が基底面である。上側奥に頬側咬頭が手前に舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。
【0299】
なお、基底面上部に局面を成す細線が観察されるが、これは、本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。また、近心側、遠心側の面が荒れて見えるが、本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0300】
図30記載の下顎左側第1小臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図30は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。この面は通常、床内に埋没される面である。また、近心側、遠心側、頬側面の面が荒れて見えるが、本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、半透明象牙色である。
【0301】
これらの内容を総合して、図53には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0302】
図31記載の下顎左側第2小臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図31は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側奥に舌側咬頭が、手前に頬側咬頭が、下側に歯頚線が観察される。また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面の中央には咬頭頂より歯頚に向かい中央頬面隆線があり、中央頬面隆線の両側には近心頬面溝及び遠心頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。
【0303】
図32、図33、図34にこれら近心頬面溝及び遠心頬面溝の存在が明確に示されている。近心頬面溝及び遠心頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて若干深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0304】
図32記載の下顎左側第2小臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図32は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上側に頬側咬頭が、下側左に副咬頭が、右に舌側咬頭が観察される。また、中心部左側に遠心小窩が、右側に近心小窩が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右小窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0305】
図33記載の下顎左側第2小臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図33は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に舌側咬頭が、右上に頬側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0306】
図34記載の下顎左側第2小臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図34は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に頬側咬頭が、右上に舌側咬頭が観察される。
【0307】
本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。頬側面と基底面の分割ラインに欠けや、窪み等が観察されるが、これらは本発明の特徴でなく、通常は湾曲したなだらかな曲線である。
【0308】
図35記載の下顎左側第2小臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図35は左側が遠心側、右側が近心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側奥に頬側咬頭が手前左に副咬頭が、右に舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。
【0309】
なお、基底面中央付近に小さな黒点が観察されるが、これは、本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。また、基底面の荒れが観察されるが、本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0310】
図36記載の下顎左側第2小臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図36は左側が近心、右側が遠心、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。
【0311】
なお、基底面に小さな黒点が観察されるが、これは発明とは何ら関係のないものであって、本来は存在しないものである。 本図は白色であるが、本発明は半透明象牙色である。これらの内容を総合して、図54には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0312】
図37記載の下顎左側第1大臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図37は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側左に近心頬側咬頭、中央に遠心頬側咬頭、右に遠心咬頭が観察される。下側に歯頚線が観察される。
【0313】
また、頬面は写真の関係上平坦に見えるが、頬面には近心頬面溝と遠心頬面溝と呼ばれる窪みが存在する。図38、図39、図40にこれら近心頬面溝と遠心頬面溝の存在が明確に示されている。頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0314】
図38記載の下顎左側第1大臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図38は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上左側に遠心咬頭が、中央に遠心頬側咬頭が、右側に近心頬側咬頭、そして図の下左側に遠心舌側咬頭が、右側に近心舌側咬頭が観察される。また、中心部右側に近心小窩が、中心部に中央小窩、左側に遠心小窩が観察される。近心頬側咬頭と遠心頬側咬頭との間に黒点を有するが、これは発明とは何ら関係のないものであって、本来は存在しないものである。本図は白色であるが、本発明の咬合面咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0315】
図39記載の下顎左側第1大臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図39は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に近心舌側咬頭が、右上に近心頬側咬頭が観察される。近心面は写真の関係上平坦に見えるが、近心面は大きく膨らんだ形状をしており、図38にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0316】
図40記載の下顎左側第1大臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図40は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上奥に遠心舌側咬頭が、手前に遠心咬頭が、右上奥に近心頬側咬頭が手前に遠心頬側咬頭が観察される。
【0317】
遠心面は写真の関係上平坦に見えるが、遠心面は大きく膨らんだ形状をしており、図38にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0318】
図41記載の下顎左側第1大臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図41は左側が遠心側、右側が近心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側左奥に遠心咬頭が、中央に遠心頬側咬頭、右側に近心頬側咬頭が、上側左手前に遠心舌側咬頭が、右に近心舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。
【0319】
なお、基底面に微細な凹凸が観察されるが、これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0320】
図42記載の下顎左側第1大臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図42は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。基底面の中央付近に小さな黒点が2つ観察されるが、汚れであって、本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、半透明象牙色のデンチン層である。
【0321】
これらの内容を総合して、図55には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【0322】
図43記載の下顎左側第2大臼歯の頬側面形態を示す正面図について、以下に説明する。図43は左側が近心側、右側が遠心側、上側が頬側咬頭、下側が歯頚部である。上側左に近心頬側咬頭、右に遠心咬頭が観察される。下側に歯頚線が観察される。
【0323】
下側に歯頚線が観察される。なお、下側の歯頚線に沿って細かい凹凸が見られるが、本発明ではなだらかな曲面である。図44、図45にこれら頬面溝の存在が明確に示されている。頬面溝は、咬頭頂側に進むにつれて深くなっている。本図は白色であるが、本発明の頬側咬頭部に近い部分はエナメル色のエナメル層であり、歯頚部に移行するに従って僅かに半透明象牙色である。
【0324】
図44記載の下顎左側第2大臼歯の咬合面形態を示す上面図について、以下に説明する。図44は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。図の上左側に遠心頬側咬頭が、右側に近心頬側咬頭、そして図の下左側に遠心舌側咬頭が、右側に近心舌側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、左右窩ではエナメル層の下にある半透明象牙色のデンチン層が反映されている。
【0325】
図45記載の下顎左側第2大臼歯の近心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図45は左側が舌側、右側が頬側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に近心舌側咬頭が、右上に近心頬側咬頭が観察される。近心面は写真の関係上平坦に見えるが、近心面は大きく膨らんだ形状をしており、図44にはそれらの形状が明確に示されている。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0326】
図46記載の下顎左側第2大臼歯の遠心面形態を示す側面図について、以下に説明する。図46は左側が頬側、右側が舌側、上側が咬合面、下側が基底面である。図左上に遠心頬側咬頭が、右上に遠心舌側咬頭が観察される。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0327】
図47記載の下顎左側第2大臼歯の舌側面形態を示す背面図について、以下に説明する。図47は左側が遠心側、右側が近心側、上側が咬合面、下側が基底面である。上側左奥に頬側遠心咬頭が、右に近心頬側咬頭が、上側左手前に遠心舌側咬頭が、右に近心舌側咬頭が、また、下側には基底面の斜面が観察される。なお、基底面に微細な凹凸が観察されるが、これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色であるが、本発明の咬合面頬側咬頭、及び舌側咬頭付近はエナメル色のエナメル層であり、基底面に向かって半透明象牙色のデンチン層となる。
【0328】
図48記載の下顎左側第2大臼歯の基底面形態を示す底面図について、以下に説明する。図48は左側が遠心側、右側が近心側、上側が頬側、下側が舌側である。人工歯には、天然歯に存在する歯根は不要であるため削除される。
【0329】
歯頚線付近で歯根を削除したなだらかな平面が観察される。舌側より中央部分に欠けが観察されるが、形状にかかわるものではない。これは本発明の形態と関係のない傷等であり、本来は存在しないものである。本発明ではなだらかな曲面である。本図は白色である
が、半透明象牙色のデンチン層である。
【0330】
これらの内容を総合して、図56には、全体像の状態が明瞭に記載されている。特に、歯頚部の分割ラインや咬合面の三角溝は、明確である。
【図面の簡単な説明】
【図1】上顎左側第1小臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図2】上顎左側第1小臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図3】上顎左側第1小臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図4】上顎左側第1小臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図5】上顎左側第1小臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図6】上顎左側第1小臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図7】上顎左側第2小臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図8】上顎左側第2小臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図9】上顎左側第2小臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図10】上顎左側第2小臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図11】上顎左側第2小臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図12】上顎左側第2小臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図13】上顎左側第1大臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図14】上顎左側第1大臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図15】上顎左側第1大臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図16】上顎左側第1大臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図17】上顎左側第1大臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図18】上顎左側第1大臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図19】上顎左側第2大臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図20】上顎左側第2大臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図21】上顎左側第2大臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図22】上顎左側第2大臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図23】上顎左側第2大臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図24】上顎左側第2大臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図25】下顎左側第1小臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図26】下顎左側第1小臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図27】下顎左側第1小臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図28】下顎左側第1小臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図29】下顎左側第1小臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図30】下顎左側第1小臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図31】下顎左側第2小臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図32】下顎左側第2小臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図33】下顎左側第2小臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図34】下顎左側第2小臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図35】下顎左側第2小臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図36】下顎左側第2小臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図37】下顎左側第1大臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図38】下顎左側第1大臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図39】下顎左側第1大臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図40】下顎左側第1大臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図41】下顎左側第1大臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図42】下顎左側第1大臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図43】下顎左側第2大臼歯の頬側面形態を示す正面図である。
【図44】下顎左側第2大臼歯の咬合面形態を示す上面図である。
【図45】下顎左側第2大臼歯の近心面形態を示す側面図である。
【図46】下顎左側第2大臼歯の遠心面形態を示す側面図である。
【図47】下顎左側第2大臼歯の舌側面形態を示す背面図である。
【図48】下顎左側第2大臼歯の基底面形態を示す底面図である。
【図49】上顎左側第1小臼歯の斜視図である。
【図50】上顎左側第2小臼歯の斜視図である。
【図51】上顎左側第1大臼歯の斜視図である。
【図52】上顎左側第2大臼歯の斜視図である。
【図53】下顎左側第1小臼歯の斜視図である。
【図54】下顎左側第2小臼歯の斜視図である。
【図55】下顎左側第1大臼歯の斜視図である。
【図56】下顎左側第2大臼歯の斜視図である。
Claims (18)
- 少なくとも頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する複数の人工臼歯からなる人工歯セットにおいて、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ (0.1mm) 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ (0.1mm) 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ (0.1mm) 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ (0.1mm) 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ (0.1mm) 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ (0.1mm) 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ (0.1mm) 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ (0.1mm) 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ (0.1mm) 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ (0.1mm) 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ (0.1mm) 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ (0.1mm) 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ (0.1mm) 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ (0.1mm) 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ (0.1mm) 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ (0.1mm) 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ (0.1mm) 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ (0.1mm) 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2 ≦ (0.1mm) 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ (0.1mm) 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ (0.1mm) 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ (0.1mm) 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ (0.1mm) 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ (0.1mm) 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ (0.1mm) 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ (0.1mm) 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、
X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ (0.1mm)2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ (0.1mm)2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ (0.1mm)2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ (0.1mm)2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ (0.1mm)2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ (0.1mm)2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ (0.1mm)2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ (0.1mm)2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ (0.1mm)2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ (0.1mm)2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ (0.1mm) 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ (0.1mm) 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ (0.1mm) 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ (0.1mm) 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ (0.1mm) 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ (0.1mm) 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯の人工臼歯セット。 - 少なくとも頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する複数の人工臼歯からなる人工歯セットにおいて、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A′1が(0.0+XA′1、0.0+YA′1、0.0+ZA′1)、
点A′2が(0.0+XA′2、5.9+YA′2、0.0+ZA′2)、
点A′3が(1.4+XA′3、3.9+YA′3、−2.4+ZA′3)、
点A′4が(−1.9+XA′4、3.2+YA′4、−2.5+ZA′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA′1 2+YA′1 2+ZA′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′2 2+YA′2 2+ZA′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′3 2+YA′3 2+ZA′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′4 2+YA′4 2+ZA′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B′1が(0.0+XB′1、0.0+YB′1、0.0+ZB′1)、
点B′2が(0.0+XB′2、5.8+YB′2、0.0+ZB′2)、
点B′3が(1.1+XB′3、3.4+YB′3、−2.4+ZB′3)、
点B′4が(−2.0+XB′4、3.3+YB′4、−2.5+ZB′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB′1 2+YB′1 2+ZB′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′2 2+YB′2 2+ZB′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′3 2+YB′3 2+ZB′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′4 2+YB′4 2+ZB′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C′6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C′1が(0.0+XC′1、0.0+YC′1、0.0+ZC′1)、
点C′2が(0.0+XC′2、6.2+YC′2、0.0+ZC′2)、
点C′3が(−4.7+XC′3、7.2+YC′3、−0.2+ZC′3)、
点C′4が(−5.2+XC′4、1.6+YC′4、0.0+ZC′4)、
点C′5が(0.3+XC′5、3.8+YC′5、−2.1+ZC′5)、
点C′6が(−1.9+XC′6、3.5+YC′6、−2.6+ZC′6)、
点C′7が(−5.3+XC′7、4.5+YC′7、−2.4+ZC′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC′1 2+YC′1 2+ZC′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′2 2+YC′2 2+ZC′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′3 2+YC′3 2+ZC′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′4 2+YC′4 2+ZC′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′5 2+YC′5 2+ZC′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′6 2+YC′6 2+ZC′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′7 2+YC′7 2+ZC′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D′6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D′1が(0.0+XD′1、0.0+YD′1、0.0+ZD′1)、
点D′2が(0.0+XD′2、5.9+YD′2、0.0+ZD′2)、
点D′3が(−3.4+XD′3、6.0+YD′3、−0.3+ZD′3)、
点D′4が(−4.2+XD′4、1.6+YD′4、0.0+ZD′4)、
点D′5が(1.0+XD′5、3.1+YD′5、−2.2+ZD′5)、
点D′6が(−1.3+XD′6、2.7+YD′6、−2.2+ZD′6)、
点D′7が(−3.4+XD′7、4.0+YD′7、−1.8+ZD′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD′1 2+YD′1 2+ZD′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′2 2+YD′2 2+ZD′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′3 2+YD′3 2+ZD′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′4 2+YD′4 2+ZD′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′5 2+YD′5 2+ZD′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′6 2+YD′6 2+ZD′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′7 2+YD′7 2+ZD′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有し、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E′1が(0.0+XE′1、0.0+YE′1、0.0+ZE′1)、
点E′2が(0.0+XE′2、3.9+YE′2、0.0+ZE′2)、
点E′3が(1.8+XE′3、2.3+YE′3、−1.8+ZE′3)、
点E′4が(−1.6+XE′4、2.7+YE′4、−2.2+ZE′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE′1 2+YE′1 2+ZE′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′2 2+YE′2 2+ZE′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′3 2+YE′3 2+ZE′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′4 2+YE′4 2+ZE′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F′1が(0.0+XF′1、0.0+YF′1、0.0+ZF′1)、
点F′2が(0.0+XF′2、4.8+YF′2、0.0+ZF′2)、
点F′3が(−3.4+XF′3、1.2+YF′3、0.0+ZF′3)、
点F′4が(1.2+XF′4、2.2+YF′4、−2.2+ZF′4)、
点F′5が(−1.4+XF′5、2.2+YF′5、−1.6+ZF′5)、
点F′6が(−2.1+XF′6、3.4+YF′6、−1.4+ZF′6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF′1 2+YF′1 2+ZF′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′2 2+YF′2 2+ZF′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′3 2+YF′3 2+ZF′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′4 2+YF′4 2+ZF′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′5 2+YF′5 2+ZF′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′6 2+YF′6 2+ZF′6 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G′8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G′1が(0.0+XG′1、0.0+YG′1、0.0+ZG′1)、
点G′2が(0.0+XG′2、6.8+YG′2、0.0+ZG′2)、
点G′3が(−3.3+XG′3、3.0+YG′3、0.0+ZG′3)、
点G′4が(2.8+XG′4、−0.7+YG′4、−0.7+ZG′4)、
点G′5が(4.8+XG′5、4.2+YG′5、−0.5+ZG′5)、
点G′6が(3.6+XG′6、1.8+YG′6、−2.3+ZG′6)、
点G′7が(1.9+XG′7、2.0+YG′7、−2.2+ZG′7)、
点G′8が(1.0+XG′8、3.7+YG′8、−2.2+ZG′8)、
点G′9が(0.0+XG′9、3.6+YG′9、−2.4+ZG′9)、
点G′10が(−2.1+XG′10、5.5+YG′10、−2.0+ZG′10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG′1 2+YG′1 2+ZG′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′2 2+YG′2 2+ZG′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′3 2+YG′3 2+ZG′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′4 2+YG′4 2+ZG′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′5 2+YG′5 2+ZG′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′6 2+YG′6 2+ZG′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′7 2+YG′7 2+ZG′7 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′8 2+YG′8 2+ZG′8 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′9 2+YG′9 2+ZG′9 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′10 2+YG′10 2+ZG′10 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯、
及び、
遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有し、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H′6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H′1が(0.0+XH′1、0.0+YH′1、0.0+ZH′1)、
点H′2が(0.0+XH′2、7.2+YH′2、0.0+ZH′2)、
点H′3が(3.8+XH′3、3.6+YH′3、−0.1+ZH′3)、
点H′4が(−3.7+XH′4、3.4+YH′4、0.0+ZH′4)、
点H′5が(2.2+XH′5、1.4+YH′5、−1.7+ZH′5)、
点H′6が(0.1+XH′6、3.6+YH′6、−2.2+ZH′6)、
点H′7が(−1.9+XH′7、5.5+YH′7、−2.2+ZH′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH′1 2+YH′1 2+ZH′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′2 2+YH′2 2+ZH′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′3 2+YH′3 2+ZH′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′4 2+YH′4 2+ZH′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′5 2+YH′5 2+ZH′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′6 2+YH′6 2+ZH′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′7 2+YH′7 2+ZH′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯の人工臼歯セット。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A1が(0.0+XA1、0.0+YA1、0.0+ZA1)、
点A2が(0.0+XA2、5.9+YA2、0.0+ZA2)、
点A3が(−1.4+XA3、3.9+YA3、−2.4+ZA3)、
点A4が(1.9+XA4、3.2+YA4、−2.5+ZA4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA1 2+YA1 2+ZA1 2 ≦ (0.1mm) 2
XA2 2+YA2 2+ZA2 2 ≦ (0.1mm) 2
XA3 2+YA3 2+ZA3 2 ≦ (0.1mm) 2
XA4 2+YA4 2+ZA4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点A′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点A′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点A′1が(0.0+XA′1、0.0+YA′1、0.0+ZA′1)、
点A′2が(0.0+XA′2、5.9+YA′2、0.0+ZA′2)、
点A′3が(1.4+XA′3、3.9+YA′3、−2.4+ZA′3)、
点A′4が(−1.9+XA′4、3.2+YA′4、−2.5+ZA′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XA′1 2+YA′1 2+ZA′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′2 2+YA′2 2+ZA′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′3 2+YA′3 2+ZA′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XA′4 2+YA′4 2+ZA′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B1が(0.0+XB1、0.0+YB1、0.0+ZB1)、
点B2が(0.0+XB2、5.8+YB2、0.0+ZB2)、
点B3が(−1.1+XB3、3.4+YB3、−2.4+ZB3)、
点B4が(2.0+XB4、3.3+YB4、−2.5+ZB4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB1 2+YB1 2+ZB1 2 ≦ (0.1mm) 2
XB2 2+YB2 2+ZB2 2 ≦ (0.1mm) 2
XB3 2+YB3 2+ZB3 2 ≦ (0.1mm) 2
XB4 2+YB4 2+ZB4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、近心小窩及び、遠心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点B′2を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′3を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点B′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点B′1が(0.0+XB′1、0.0+YB′1、0.0+ZB′1)、
点B′2が(0.0+XB′2、5.8+YB′2、0.0+ZB′2)、
点B′3が(1.1+XB′3、3.4+YB′3、−2.4+ZB′3)、
点B′4が(−2.0+XB′4、3.3+YB′4、−2.5+ZB′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XB′1 2+YB′1 2+ZB′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′2 2+YB′2 2+ZB′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′3 2+YB′3 2+ZB′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XB′4 2+YB′4 2+ZB′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C1が(0.0+XC1、0.0+YC1、0.0+ZC1)、
点C2が(0.0+XC2、6.2+YC2、0.0+ZC2)、
点C3が(4.7+XC3、7.2+YC3、−0.2+ZC3)、
点C4が(5.2+XC4、1.6+YC4、0.0+ZC4)、
点C5が(−0.3+XC5、3.8+YC5、−2.1+ZC5)、
点C6が(1.9+XC6、3.5+YC6、−2.6+ZC6)、
点C7が(5.3+XC7、4.5+YC7、−2.4+ZC7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC1 2+YC1 2+ZC1 2 ≦ (0.1mm) 2
XC2 2+YC2 2+ZC2 2 ≦ (0.1mm) 2
XC3 2+YC3 2+ZC3 2 ≦ (0.1mm) 2
XC4 2+YC4 2+ZC4 2 ≦ (0.1mm) 2
XC5 2+YC5 2+ZC5 2 ≦ (0.1mm) 2
XC6 2+YC6 2+ZC6 2 ≦ (0.1mm) 2
XC7 2+YC7 2+ZC7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′3を有し、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点C′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点C′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点C′6を有し、
遠心小窩が、該の範窩囲内で最低点C′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点C′1が(0.0+XC′1、0.0+YC′1、0.0+ZC′1)、
点C′2が(0.0+XC′2、6.2+YC′2、0.0+ZC′2)、
点C′3が(−4.7+XC′3、7.2+YC′3、−0.2+ZC′3)、
点C′4が(−5.2+XC′4、1.6+YC′4、0.0+ZC′4)、
点C′5が(0.3+XC′5、3.8+YC′5、−2.1+ZC′5)、
点C′6が(−1.9+XC′6、3.5+YC′6、−2.6+ZC′6)、
点C′7が(−5.3+XC′7、4.5+YC′7、−2.4+ZC′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XC′1 2+YC′1 2+ZC′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′2 2+YC′2 2+ZC′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′3 2+YC′3 2+ZC′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′4 2+YC′4 2+ZC′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′5 2+YC′5 2+ZC′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′6 2+YC′6 2+ZC′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XC′7 2+YC′7 2+ZC′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D1が(0.0+XD1、0.0+YD1、0.0+ZD1)、
点D2が(0.0+XD2、5.9+YD2、0.0+ZD2)、
点D3が(3.4+XD3、6.0+YD3、−0.3+ZD3)、
点D4が(4.2+XD4、1.6+YD4、0.0+ZD4)、
点D5が(−1.0+XD5、3.1+YD5、−2.2+ZD5)、
点D6が(1.3+XD6、2.7+YD6、−2.2+ZD6)、
点D7が(3.4+XD7、4.0+YD7、−1.8+ZD7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD1 2+YD1 2+ZD1 2 ≦ (0.1mm) 2
XD2 2+YD2 2+ZD2 2 ≦ (0.1mm) 2
XD3 2+YD3 2+ZD3 2 ≦ (0.1mm) 2
XD4 2+YD4 2+ZD4 2 ≦ (0.1mm) 2
XD5 2+YD5 2+ZD5 2 ≦ (0.1mm) 2
XD6 2+YD6 2+ZD6 2 ≦ (0.1mm) 2
XD7 2+YD7 2+ZD7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、近心小窩、近心頬側窩及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点D′4を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′5を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点D′6を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点D′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点D′1が(0.0+XD′1、0.0+YD′1、0.0+ZD′1)、
点D′2が(0.0+XD′2、5.9+YD′2、0.0+ZD′2)、
点D′3が(−3.4+XD′3、6.0+YD′3、−0.3+ZD′3)、
点D′4が(−4.2+XD′4、1.6+YD′4、0.0+ZD′4)、
点D′5が(1.0+XD′5、3.1+YD′5、−2.2+ZD′5)、
点D′6が(−1.3+XD′6、2.7+YD′6、−2.2+ZD′6)、
点D′7が(−3.4+XD′7、4.0+YD′7、−1.8+ZD′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XD′1 2+YD′1 2+ZD′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′2 2+YD′2 2+ZD′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′3 2+YD′3 2+ZD′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′4 2+YD′4 2+ZD′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′5 2+YD′5 2+ZD′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′6 2+YD′6 2+ZD′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XD′7 2+YD′7 2+ZD′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E1が(0.0+XE1、0.0+YE1、0.0+ZE1)、
点E2が(0.0+XE2、3.9+YE2、0.0+ZE2)、
点E3が(−1.8+XE3、2.3+YE3、−1.8+ZE3)、
点E4が(1.6+XE4、2.7+YE4、−2.2+ZE4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE1 2+YE1 2+ZE1 2≦ (0.1mm) 2
XE2 2+YE2 2+ZE2 2 ≦ (0.1mm) 2
XE3 2+YE3 2+ZE3 2 ≦ (0.1mm) 2
XE4 2+YE4 2+ZE4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする請求項1記載のE型人工臼歯。 - 頬側咬頭、舌側咬頭、遠心小窩、及び近心小窩を有する人工臼歯において、
水平面に両咬頭を当接させ、且つ頬側咬頭と歯頸部縁を結んだ最も長い線分を水平面に対して直角としたとき、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′1を有し、
舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点E′2を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点E′4を有し、
これら4点のうち少なくとも3点以上が
点E′1が(0.0+XE′1、0.0+YE′1、0.0+ZE′1)、
点E′2が(0.0+XE′2、3.9+YE′2、0.0+ZE′2)、
点E′3が(1.8+XE′3、2.3+YE′3、−1.8+ZE′3)、
点E′4が(−1.6+XE′4、2.7+YE′4、−2.2+ZE′4)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XE′1 2+YE′1 2+ZE′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′2 2+YE′2 2+ZE′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′3 2+YE′3 2+ZE′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XE′4 2+YE′4 2+ZE′4 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F1が(0.0+XF1、0.0+YF1、0.0+ZF1)、
点F2が(0.0+XF2、4.8+YF2、0.0+ZF2)、
点F3が(3.4+XF3、1.2+YF3、0.0+ZF3)、
点F4が(−1.2+XF4、2.2+YF4、−2.2+ZF4)、
点F5が(1.4+XF5、2.2+YF5、−1.6+ZF5)、
点F6が(2.1+XF6、3.4+YF6、−1.4+ZF6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF1 2+YF1 2+ZF1 2 ≦ (0.1mm) 2
XF2 2+YF2 2+ZF2 2 ≦ (0.1mm) 2
XF3 2+YF3 2+ZF3 2 ≦ (0.1mm) 2
XF4 2+YF4 2+ZF4 2 ≦ (0.1mm) 2
XF5 2+YF5 2+ZF5 2 ≦ (0.1mm) 2
XF6 2+YF6 2+ZF6 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 近心舌側咬頭、頬側咬頭、遠心舌側咬頭、近心小窩、中心窩、及び遠心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′1を有し、
頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点F′3を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′4を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点F′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点F′6を有し、
これら6点のうち少なくとも5点以上が
点F′1が(0.0+XF′1、0.0+YF′1、0.0+ZF′1)、
点F′2が(0.0+XF′2、4.8+YF′2、0.0+ZF′2)、
点F′3が(−3.4+XF′3、1.2+YF′3、0.0+ZF′3)、
点F′4が(1.2+XF′4、2.2+YF′4、−2.2+ZF′4)、
点F′5が(−1.4+XF′5、2.2+YF′5、−1.6+ZF′5)、
点F′6が(−2.1+XF′6、3.4+YF′6、−1.4+ZF′6)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XF′1 2+YF′1 2+ZF′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′2 2+YF′2 2+ZF′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′3 2+YF′3 2+ZF′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′4 2+YF′4 2+ZF′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′5 2+YF′5 2+ZF′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XF′6 2+YF′6 2+ZF′6 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G1が(0.0+XG1、0.0+YG1、0.0+ZG1)、
点G2が(0.0+XG2、6.8+YG2、0.0+ZG2)、
点G3が(3.3+XG3、3.0+YG3、0.0+ZG3)、
点G4が(−2.8+XG4、−0.7+YG4、−0.7+ZG4)、
点G5が(−4.8+XG5、4.2+YG5、−0.5+ZG5)、
点G6が(−3.6+XG6、1.8+YG6、−2.3+ZG6)、
点G7が(−1.9+XG7、2.0+YG7、−2.2+ZG7)、
点G8が(−1.0+XG8、3.7+YG8、−2.2+ZG8)、
点G9が(0.0+XG9、3.6+YG9、−2.4+ZG9)、
点G10が(2.1+XG10、5.5+YG10、−2.0+ZG10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG1 2+YG1 2+ZG1 2 ≦ (0.1mm) 2
XG2 2+YG2 2+ZG2 2 ≦ (0.1mm) 2
XG3 2+YG3 2+ZG3 2 ≦ (0.1mm) 2
XG4 2+YG4 2+ZG4 2 ≦ (0.1mm) 2
XG5 2+YG5 2+ZG5 2 ≦ (0.1mm) 2
XG6 2+YG6 2+ZG6 2 ≦ (0.1mm) 2
XG7 2+YG7 2+ZG7 2 ≦ (0.1mm) 2
XG8 2+YG8 2+ZG8 2 ≦ (0.1mm) 2
XG9 2+YG9 2+ZG9 2 ≦ (0.1mm) 2
XG10 2+YG10 2+ZG10 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心咬頭、遠心舌側咬頭、遠心小窩、遠心頬側窩、中心舌側窩、近心頬側窩、及び近心小窩を有する人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′2を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′3を有し、
遠心咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′4を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点G′5を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′6を有し、
遠心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′7を有し、
中心舌側窩が、該窩の範囲内で最低点G′8を有し、
近心頬側窩が、該窩の範囲内で最低点G′9を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点G′10を有し、
これら10点のうち少なくとも9点以上が
点G′1が(0.0+XG′1、0.0+YG′1、0.0+ZG′1)、
点G′2が(0.0+XG′2、6.8+YG′2、0.0+ZG′2)、
点G′3が(−3.3+XG′3、3.0+YG′3、0.0+ZG′3)、
点G′4が(2.8+XG′4、−0.7+YG′4、−0.7+ZG′4)、
点G′5が(4.8+XG′5、4.2+YG′5、−0.5+ZG′5)、
点G′6が(3.6+XG′6、1.8+YG′6、−2.3+ZG′6)、
点G′7が(1.9+XG′7、2.0+YG′7、−2.2+ZG′7)、
点G′8が(1.0+XG′8、3.7+YG′8、−2.2+ZG′8)、
点G′9が(0.0+XG′9、3.6+YG′9、−2.4+ZG′9)、
点G′10が(−2.1+XG′10、5.5+YG′10、−2.0+ZG′10)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XG′1 2+YG′1 2+ZG′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′2 2+YG′2 2+ZG′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′3 2+YG′3 2+ZG′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′4 2+YG′4 2+ZG′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′5 2+YG′5 2+ZG′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′6 2+YG′6 2+ZG′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′7 2+YG′7 2+ZG′7 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′8 2+YG′8 2+ZG′8 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′9 2+YG′9 2+ZG′9 2 ≦ (0.1mm) 2
XG′10 2+YG′10 2+ZG′10 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。 - 遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有するH型人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H1が(0.0+XH1、0.0+YH1、0.0+ZH1)、
点H2が(0.0+XH2、7.2+YH2、0.0+ZH2)、
点H3が(−3.8+XH3、3.6+YH3、−0.1+ZH3)、
点H4が(3.7+XH4、3.4+YH4、0.0+ZH4)、
点H5が(−2.2+XH5、1.4+YH5、−1.7+ZH5)、
点H6が(−0.1+XH6、3.6+YH6、−2.2+ZH6)、
点H7が(1.9+XH7、5.5+YH7、−2.2+ZH7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH1 2+YH1 2+ZH1 2 ≦ (0.1mm) 2
XH2 2+YH2 2+ZH2 2 ≦ (0.1mm) 2
XH3 2+YH3 2+ZH3 2 ≦ (0.1mm) 2
XH4 2+YH4 2+ZH4 2 ≦ (0.1mm) 2
XH5 2+YH5 2+ZH5 2 ≦ (0.1mm) 2
XH6 2+YH6 2+ZH6 2 ≦ (0.1mm) 2
XH7 2+YH7 2+ZH7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする請求項1記載のH型人工臼歯。 - 遠心頬側咬頭、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心小窩、中心窩及び近心小窩を有するH型人工臼歯において、
いずれか3つの咬頭が水平面に当接しているとき、
遠心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′1を有し、
近心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′2を有し、
遠心舌側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′3を有し、
近心頬側咬頭が、該咬頭の範囲内で最高点H′4を有し、
遠心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′5を有し、
中心窩が、該窩の範囲内で最低点H′6を有し、
近心小窩が、該窩の範囲内で最低点H′7を有し、
これら7点のうち少なくとも6点以上が
点H′1が(0.0+XH′1、0.0+YH′1、0.0+ZH′1)、
点H′2が(0.0+XH′2、7.2+YH′2、0.0+ZH′2)、
点H′3が(3.8+XH′3、3.6+YH′3、−0.1+ZH′3)、
点H′4が(−3.7+XH′4、3.4+YH′4、0.0+ZH′4)、
点H′5が(2.2+XH′5、1.4+YH′5、−1.7+ZH′5)、
点H′6が(0.1+XH′6、3.6+YH′6、−2.2+ZH′6)、
点H′7が(−1.9+XH′7、5.5+YH′7、−2.2+ZH′7)、
であって、X、Y、Zの関係が、
XH′1 2+YH′1 2+ZH′1 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′2 2+YH′2 2+ZH′2 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′3 2+YH′3 2+ZH′3 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′4 2+YH′4 2+ZH′4 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′5 2+YH′5 2+ZH′5 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′6 2+YH′6 2+ZH′6 2 ≦ (0.1mm) 2
XH′7 2+YH′7 2+ZH′7 2 ≦ (0.1mm) 2
の相対的な位置関係を満たすことを特徴とする人工臼歯。
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