JP6943579B2 - 金属蒸着フィルム及び加飾成形品 - Google Patents
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Description
上記トップフィルム層11は、塩化ビニル樹脂を含有する。すなわち、トップフィルム層11は、ポリ塩化ビニルフィルム(PVCフィルム)と一般に呼ばれるものであってもよい。トップフィルム層11は、金属層13の表面を保護する役割を有するものであるが、PVCフィルムを用いることにより、高い透明性と比較的低温(約130℃)での良好な成形性を得ることができる。なお、ここでの「比較的低温」とは、塩化ビニル樹脂以外の透明樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート)を成形する場合の成形温度(130℃超)と比べて低温であることを意味している。高い透明性は、金属層13によって得られる金属光沢感をより高めるために求められる。また、比較的低温での良好な成形性とは、金属蒸着フィルムを加熱しながら基材に貼り付ける際(成形時)に、3次元曲面部の形状への追従性に優れることを指す。本発明の金属蒸着フィルム10は、トップフィルム層11及び後述するベースフィルム層15の両方に、難燃性に優れる塩化ビニル樹脂を含有すフィルムを用いることで、総発熱量の上昇を抑制することができる。
上記接着剤層12は、金属層13の表面にトップフィルム層11を貼り付けるための接着剤が硬化した層である。上記接着剤には、優れた接着性及び透明性を有するものが好適である。金属層13が、ベースフィルム層15上に点在した金属によって形成される場合、上記接着剤は、金属粒子間に浸透しやすいものであることが好ましい。また、上記接着剤は、金属蒸着フィルムを基材に貼り付けた後、60℃以上の高温環境(促進評価試験の条件)で保管した場合であっても、接着力が低下しないことが好ましい。
上記金属層13は、本発明の金属蒸着フィルムの外観に金属光沢感を付与するための層である。上記金属層13は、アルミニウム又はインジウムを含有することが好ましい。アルミニウム及びインジウムは、伸展性に富む金属であることから、本発明の金属蒸着フィルムを3次元曲面部に貼り付けた場合であっても、クラックを発生することなく、ベースフィルム層15等の伸びに追従することができる。金属層13は、金属蒸着膜であることが好ましい。
上記プライマー層14は、上記金属層13と上記ベースフィルム層15との密着性を高める層である。上記プライマー層14は、特に限定されず、例えば、ポリエステル系、アクリルウレタン系、ポリ塩化ビニル系、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー系、ブチラール系等の樹脂を含有してもよい。
上記ベースフィルム層15は、塩化ビニル樹脂を含有する。ベースフィルム層15は、金属層13を形成する下地材としての役割を有するものである。ベースフィルム層15の樹脂成分として塩化ビニル樹脂を用いることにより、金属蒸着フィルムを基材に貼り付ける際(成形時)に、3次元曲面部の形状への優れた追従性(成形性)が得られるという利点がある。
Sb2O3 + HBr → 2SbOBr + H2O (a)
更に、臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとを併用することで、臭化アンチモン(SbOBr)が生成し、ベースフィルム層の表面に被膜を形成する。上記臭化アンチモンは、下記式(b)〜(d)の反応を繰り返し、最終的にSb2O3になるため、燃焼を効果的に抑制することができる。
5SbOBr → Sb4O5Br2 + SbBr3 (b)
4Sb4O5Br2 → 5Sb3O4Br + SbBr3 (c)
3Sb3O4Br → 4Sb2O3 + SbBr3 (d)
上記粘着剤層16は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の粘着剤を含有するものが挙げられる。なかでも、粘着性、加工性、耐熱老化性、耐湿老化性、耐候性に優れるとともに、比較的安価である点から、アクリル系粘着剤が好適に用いられる。
セパレーター17を設けることにより、本発明の金属蒸着フィルムの製造、運搬、保存中に粘着剤層16が露出しないようにして、粘着剤層16の劣化防止や、本発明の金属蒸着フィルムの取扱い性向上が可能となる。セパレーター17は、基材への貼付の直前に剥離すればよい。
伸張率(%)={(Lb−La)/La}×100
トップフィルム層として、平均重合度1000のポリ塩化ビニル(PVC)100重量部に対して、可塑剤としてフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)を23重量部添加し、PVCコンパウンドを得た。得られたPVCコンパウンドを、バンバリーミキサーで溶融混練した後、逆L字型カレンダーにてシート状に成形し、厚さ80μmのPVCフィルムを作製した。
ベースフィルム層における、臭素系難燃剤及び/又は三酸化アンチモンの含有量を変更した点以外は、実施例1と同様にして金属蒸着フィルムを作製した。比較例1は、臭素系難燃剤及び三酸化アンチモンのいずれも添加しなかった。比較例2は、臭素系難燃剤のみを添加し、三酸化アンチモンを添加しなかった。比較例3は、臭素系難燃剤を添加せずに三酸化アンチモンのみを添加した。
実施例3は、下記化学式(2−1)で表される2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジンを含有する臭素系難燃剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にして金属蒸着フィルムを作製した。表1中、2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジンは、「Br−(2)」と記載した。
比較例5は、難燃剤をトップフィルム層に添加し、ベースフィルム層に添加しなかった点以外は、実施例1と同様にして、金属蒸着フィルムを作製した。
実施例及び比較例で作製した金属蒸着フィルムについて、下記の方法により、(1)外観、(2)総発熱量、及び、(3)ブルームを評価した。総合評価として、(1)〜(3)のすべての評価結果に×がない場合を○、(1)及び(2)の評価結果に×がなく、(3)の評価結果が×である場合を△、(1)及び(2)のいずれかの評価結果が×である場合を×とした。結果を下記表1に示した。
金属蒸着フィルムのトップフィルム層側の表面における光沢、輝度感を目視にて観察し、以下の基準により評価した。判定基準を以下に示す。
(判定基準)
〇:トップフィルム層側の表面が白濁していない
×:トップフィルム層側の表面が白濁している
厚さ12.5mmの石膏ボートに金属蒸着フィルムを張り付けた後、(財)建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」及び「防火材料の発熱性試験装置(コーンカロリーメーター)」に基づきコーンカロリーメーター燃焼試験を行い、総発熱量(MJ/m2)を測定し、以下の基準により評価した。判定基準を以下に示す。
(判定基準)
〇:上記総発熱量の平均値が6.0MJ/m2以下である
△:上記総発熱量の平均値が6.1〜7.2MJ/m2の範囲内である
×:上記総発熱量の平均値が7.2MJ/m2を超える
ベースフィルム層に添加した難燃剤が、ベースフィルム層の表面に吹き出していないかを、以下の基準により評価した。判定基準を以下に示す。
測定方法:60℃×1週間後、50℃95%RH×1週間後
(判定基準)
〇:ベースフィルム層の表面を手で触り、手に拭き出し物が付かない
×:ベースフィルム層の表面を手で触り、手に拭き出し物が付く
11 トップフィルム層
12 接着剤層
13 金属層
14 プライマー層
15 ベースフィルム層
16 粘着剤層
17 セパレーター
Claims (11)
- トップフィルム層、接着剤層、金属層、及び、ベースフィルム層の順に積層され、
前記トップフィルム層及び前記ベースフィルム層は、塩化ビニル樹脂を含有し、
前記トップフィルム層は、臭素系難燃剤及び三酸化アンチモンを含有せず、
前記ベースフィルム層は、前記臭素系難燃剤及び前記三酸化アンチモンを含有し、
前記臭素系難燃剤の含有量は、前記塩化ビニル樹脂100重量部に対して1.2〜5.0重量部であり、
前記三酸化アンチモンの含有量は、前記塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.5〜4.0重量部であることを特徴とする金属蒸着フィルム。 - 前記臭素系難燃剤は、イソシアヌル酸化合物又はシアヌル酸化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の金属蒸着フィルム。
- 総発熱量が7.2MJ/m2以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
- 前記金属層は、全光線透過率が20%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
- 前記金属層は、アルミニウム又はインジウムを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
- 前記金属層は、厚さが10〜60nmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
- 前記金属層と前記ベースフィルム層との間にプライマー層を有し、
前記プライマー層は、前記金属層及び前記ベースフィルム層と接することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。 - 更に、粘着剤層と、前記粘着剤層を介して積層されたセパレーターとを備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
- 3次元曲面部を有する基材と、前記3次元曲面部を覆う金属蒸着フィルムとを備える加飾成形品であって、
前記金属蒸着フィルムは、請求項10に記載の金属蒸着フィルムから前記セパレーターを剥離したものであり、前記粘着剤層を介して前記3次元曲面部に貼り付けられていることを特徴とする加飾成形品。
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