JP6942572B2 - 揺れ補正機能付きアンテナ装置 - Google Patents

揺れ補正機能付きアンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6942572B2
JP6942572B2 JP2017171602A JP2017171602A JP6942572B2 JP 6942572 B2 JP6942572 B2 JP 6942572B2 JP 2017171602 A JP2017171602 A JP 2017171602A JP 2017171602 A JP2017171602 A JP 2017171602A JP 6942572 B2 JP6942572 B2 JP 6942572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
driven member
actuator
antenna device
swing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017171602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019047443A (ja
Inventor
五明 正人
五明  正人
猛 須江
猛 須江
誠 赤羽
誠 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2017171602A priority Critical patent/JP6942572B2/ja
Priority to CN201811030165.8A priority patent/CN109462037B/zh
Publication of JP2019047443A publication Critical patent/JP2019047443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6942572B2 publication Critical patent/JP6942572B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q19/00Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic
    • H01Q19/10Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic using reflecting surfaces
    • H01Q19/12Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic using reflecting surfaces wherein the surfaces are concave
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/125Means for positioning
    • H01Q1/1264Adjusting different parts or elements of an aerial unit
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/42Housings not intimately mechanically associated with radiating elements, e.g. radome
    • H01Q1/428Collapsible radomes; rotatable, tiltable radomes

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Description

本発明は、風雨等の影響で揺れが生じたときに揺れに応じて姿勢を制御できる揺れ補正機能付きアンテナ装置に関する。
アンテナ装置は、導線に流れる電気信号をアンテナから電波として空間に放射し、あるいは空間の電波をアンテナを介して受信して電気信号として導線に導くものであり、各種通信機器に用いられている。このようなアンテナ装置として、例えば携帯電話通信網の中継局などに設置されるアンテナ装置では、風雨にさらされて揺れることがある。この揺れに伴いアンテナの姿勢が変化すると、電波の送受信に支障をきたす。このため、アンテナに揺れが生じる場合は、その揺れに応じてアンテナの姿勢を制御することが求められる。
このようなアンテナの姿勢制御の技術として、例えば特許文献1記載のものがある。この特許文献1には、飛行船に搭載されたパラボラアンテナの姿勢を制御可能な支持装置が開示されている。そのアンテナ支持装置は、例えばパラボラアンテナの湾曲面と同じ曲率をなすレール状軌道が井桁状に構築されており、パラボラアンテナに固定された二つの可動子がレール状軌道に沿って摺動自在に設けられ、飛行船の揺れをジャイロセンサによって検知すると、その検知信号に基づき二つの可動子がステップモータなどの駆動部によってレール状軌道のそれぞれに沿って摺動して、パラボラアンテナの姿勢を制御するようになっている。
また、アンテナの姿勢を制御する装置としては、特許文献2にも記載がある。この装置は、棒状のアンテナの両端部が複数のピエゾ素子等の圧電素子によって支持されており、圧電素子の一方を伸長変形させてアンテナの一方の端部を押し上げ、他方の圧電素子を収縮変形させてアンテナの他方の端部を引き下げることにより、アンテナを傾斜動作させることができる。
特開2002‐252517号公報 特開2007‐166001号公報
しかしながら、特許文献1記載のように井桁状にレール状軌道を構築して、それぞれに可動子を摺動させる構造では、大型になり易く、このため、小型で安価な装置が求められている。特許文献2記載のような圧電素子を駆動源とすることにより小型にすることが可能と考えられるが、さらなる小型化が求められる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、揺れに応じてアンテナの姿勢を制御することができる、小型で安価な揺れ補正機能付きアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置は、アンテナを有する可動体と、固定体と、該固定体に前記可動体を前記アンテナの中心軸上の揺動支点を中心に揺動自在に支持する揺動支持機構と、前記アンテナの前記中心軸の傾きによる姿勢の変化を検知する姿勢検知センサと、該姿勢検知センサの検知結果に基づき前記可動体を揺動させる揺動駆動機構とを備え、前記可動体には、前記アンテナを保持し該アンテナの中心軸に沿って設けられた支柱部と、前記揺動駆動機構により前記中心軸と交差する方向に移動させられる従動部材と、該従動部材と前記支柱部における前記揺動支点から離間した部位とを、前記従動部材と前記支柱部における前記揺動支点から離間した部位の移動方向の相違に基づく相対変位を許容した状態で接続する接続機構とが設けられており、前記揺動駆動機構は、前記従動部材を前記中心軸と交差した異なる方向に移動するように少なくとも2個のアクチュエータを有し、各アクチュエータと前記従動部材とは、一のアクチュエータの駆動時に、該一のアクチュエータの駆動による前記従動部材の移動方向に沿って他のアクチュエータとの接続部位が移動可能とされている。
アンテナの姿勢の変化を姿勢検知センサにより検知して揺動駆動機構により駆動できるので、風雨等によってアンテナの姿勢に変化が生じる場合でも、これを制御して、適切な姿勢を維持することができる。この場合、アクチュエータにより駆動される従動部材の移動方向と支柱部の揺動方向との相違によるずれを接続機構により吸収して、アクチュエータの駆動をアンテナに円滑に伝達することができ、2個のアクチュエータの駆動の組み合わせにより、アンテナの揺れを適切に補正することができる。ここで、従動部材と支柱部との相対変位には、中心軸に沿う直線的な相対変位だけでなく、従動部材の移動方向に対する支柱部の傾斜も含まれる。
その揺動駆動機構のアクチュエータとしてモータ、圧電素子、形状記憶素子等を用いることができ、安価で小型化を図ることができる。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アクチュエータに、当該アクチュエータの駆動により直線移動させられる駒体が設けられ、前記従動部材に、他の前記アクチュエータの駆動による前記従動部材の移動方向に沿って前記駒体を移動自在に支持する溝部が設けられている構成としてもよい。
一のアクチュエータの駆動により直線移動させられる駒体の移動を他のアクチュエータが阻害することがなく、両アクチュエータの駆動の組み合わせによりアンテナを任意の方向に揺動させることができ、その揺れを確実に補正することができる。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記従動部材は、前記支柱部を囲む環状に形成されており、前記接続機構は、前記従動部材の内周部に設けられ、前記支柱部の外周面に接触する弾性部材である構成としてもよい。
アクチュエータによって支柱部を駆動する際に、支柱部と従動部材との間の弾性部材が弾性変形しながら従動部材の直線移動と支柱部の揺動との間の移動方向の相違に基づくずれを吸収することができ、移動方向の異なる従動部材と支柱部との間の力の伝達を円滑に行うことができる。また、従動部材と支柱部とが直接接触することがないので、これらの部品の破損を防止することができ、装置の耐久性が向上する。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アクチュエータは、4個設けられており、その2個ずつが前記中心軸を挟んで180°対向する組をなすように配置されているとよい。
中心軸を挟んで180°対向する2個のアクチュエータを一組として駆動するので、大きな駆動力を発生させることができるとともに、可動体の重量バランスも良くなる。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アクチュエータはモータであり、前記駒体との間に、前記アクチュエータの回転を直線移動に変換する変換機構が設けられている構成としてもよい。この場合、前記変換機構は、前記アクチュエータの回転軸に形成したおねじ部と、前記駒体に形成しためねじ部とからなるものとすることができる。
アクチュエータとして汎用のモータを用いることができ、安価に製作することができる。また、変換機構もおねじ部とめねじ部との組み合わせとすれば、より安価になる。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アクチュエータはステッピングモータであるとよい。
ステッピングモータにより従動部材を正確に位置決めすることができるので、アンテナの揺れを高精度に補正することができる。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アンテナは傘型形状の上面に中心から半径方向外方にかけて凹曲面とする反射面を有しており、前記アンテナの反射面とは反対側に前記支柱部が設けられ、該支柱部における前記可動体の重心位置に前記揺動支点が設けられているとよい。
可動体の重心位置に揺動支点が設けられているので、支柱部に対する駆動力を最小にすることができる。また、特にアンテナ装置を横に配置したときの重量バランスが良く、安定した揺れ補正機能を発揮することができる。この場合、支柱部に、可動体の重心と揺動支点とを一致させるように、アンテナに対する重心位置調整部材(例えば錘)を設けても良い。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記揺動支持機構は、前記中心軸と直交する方向に沿いかつ前記中心軸の一方端から視たときに相互に直交する二つの揺動軸の交点を前記揺動支点として揺動可能なジンバル部材により構成されているとよい。
この場合、前記ジンバル部材はばね材料からなり、該ばね材料の弾性の範囲で前記揺動支点が移動する場合もある。
特許文献1記載のアンテナ装置におけるレール状軌道と可動子のように、可動子をレール状軌道に沿って摺動させながらアンテナを揺動させる構成であると、可動子とレール状軌道との間に摺動に伴う摩耗等が生じるため、耐久性が高く要求される装置には使用できない。また、このレール状軌道のような大掛かりな機構では装置全体が大型化する。本実施形態においては、揺動支持機構をジンバル部材により構成したので、アンテナの姿勢を制御する際に摺動する部分がなく、耐久性に優れ、また、小型化にも有利である。
本発明の揺れ補正機能付きアンテナ装置の好ましい実施形態として、前記アンテナと前記固定体との間に、これらの間を閉塞して前記揺動支持機構及び前記揺動駆動機構を囲む伸縮変形自在なカバーが設けられているとよい。
この場合、カバーは、蛇腹状筒体であるとよい。
アンテナと固定体との間がカバーによって閉塞されるので、風雨にさらされる環境での使用においても防水性を確保することができ、外部環境に対する耐久性を向上させることができる。また、カバーは揺動に追従して伸縮変形自在であるので、アンテナの揺動を阻害することはない。そのカバーを蛇腹状筒体とすることにより、防水構造を簡易にすることができる。
本発明によれば、揺れに応じてアンテナの姿勢を制御することができる、小型で安価な揺れ補正機能付きアンテナ装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の揺れ補正機能付きアンテナ装置の分解斜視図である。 第1実施形態のアンテナ装置の組み立て状態を示す中心軸上の縦断面図であり、図4のA−A線に沿う断面に相当する。 第1実施形態のアンテナ装置におけるアンテナ及び固定体を外した状態の斜視図である。 第1実施形態のアンテナ装置の上面図である。 アンテナの反射面の機能を示す側面から視た模式図である。 図2のB−B線に沿うアンテナ装置全体の縦断面図である。 図2のD−D線に沿うアンテナ装置全体の縦断面図である。 第1実施形態のアンテナ装置に用いられている揺動支持機構であるジンバル部材の斜視図である。 支柱部とベース板部との間に磁石による磁気浮上機構を設けた例を示す要部の断面図である。 第2実施形態のアンテナ装置の揺動駆動機構の一部を示す要部斜視図である。 図10のE−E線に沿う縦断面図である。 第3実施形態のアンテナ装置の揺動駆動機構の一部を示す要部斜視図である。 図12の要部の縦断面図であり、図2の断面と同じ方向の断面を示す。 第4実施形態のアンテナ装置の揺動駆動機構の一部を示す要部斜視図である。
以下、本発明に係る揺れ補正機能付きアンテナ装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
以下の説明では、互いに直交する3方向を各々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、X軸方向の一方側には+Xを付し、他方側には−Xを付し、Y軸方向の一方側には+Yを付し、他方側には−Yを付し、Z軸方向の一方側には+Zを付し、他方側には−Zを付して説明する。また、図1等では、傘型形状のアンテナを上方に向けた状態とし、この上方をZ軸の一方+Z側とする。この図2等の縦断面図に示す状態をアンテナの静置状態とし、各方向の揺れのうち、X軸周りの回転は、いわゆるピッチング(縦揺れ)に相当し、Y軸周りの回転は、いわゆるヨーイング(横揺れ)に相当する。以下では、特に断らない限り、この静置状態で説明する。
<第1実施形態の全体構造>
図1〜図8は第1実施形態を示している。
この第1実施形態の揺れ補正機能付きアンテナ装置100は、アンテナ10を有する可動体20と、各種の構造物に固定される固定体30と、可動体20を固定体30に揺動自在に支持する揺動支持機構40と、アンテナ10の姿勢の変化を検知する姿勢検知センサ50と、姿勢検知センサ50の検知結果に基づき可動体20を揺動させる揺動駆動機構60とを備えている。このアンテナ装置100が設置される各種構造物としては、例えば鉄塔や建築物等の固定構造物だけでなく、車両や船舶等の移動可能な構造物も含まれる。固定構造物の場合には風雨等の影響でアンテナ10に揺れが生じる場合にその揺れを補正するようにアンテナ10の姿勢を制御し、移動可能な構造物の場合は移動に伴う揺れに応じてアンテナ10の姿勢を制御して、常に一定の向きでアンテナ10を配置することができる。
以下、これらの詳細について説明する。
(アンテナ10の構造)
アンテナ10は、アルミニウム等の金属板からなり、図1及び図2に示す例では、全体として傘型形状に形成されている。このアンテナ10は、図4及び図5に示すようにZ軸方向の+Z側の一端から視たときの平面視が円形に形成されており、その円形の中心部がZ軸方向の+Z側に突出して頂点部11を形成している。そして、アンテナ10の上面(Z軸方向の+Z側の面)は、頂点部11から周縁部にかけて凹曲面状に形成され、頂点部11と周縁部の一点とを結ぶ凹曲線を、Z軸を中心として回転させることにより得られる回転体の形状とされる。この凹曲面状をなしているアンテナ10の上面が電波を反射する反射面12とされている。このアンテナ10において、頂点部11と周縁の円形の中心とを結ぶ線をアンテナ10の中心軸Cとする。図2等に示す静置状態では、アンテナ10の中心軸CはZ軸に一致している。
そして、図5に示すように、周辺から到達する電波がアンテナ10の上面で反射して、アンテナ10の中心軸C上の一点(焦点F)に集中するようになっており、その焦点Fに図示略の輻射器(放射器、給電部ともいう)が配置される構造である。
また、アンテナ10の中心軸C又はその延長上を中心に可動体20及び固定体30が配置される。したがって、この中心軸C(その延長線も含む)は、アンテナ10の中心軸であるとともに、図2等に示す静置状態においては、アンテナ装置100の中心軸でもある。また、図2等に示す静置状態においては、アンテナ10の中心軸CはZ軸と一致し、アンテナ10に揺れが生じたときは、中心軸CはZ軸に対して傾斜する。
(可動体20の構造)
可動体20は、アンテナ10と、アンテナ10の裏面(反射面12とは反対側の面)側に固定された支柱部21と、後述するように揺動駆動機構60により移動させられる従動部材22と、従動部材22と支柱部21とを接続して従動部材22の移動に伴って支柱部21を揺動するとともに、従動部材22の移動方向と支柱部21の揺動方向との相違に基づくずれを吸収する接続機構23とを有している。
支柱部21は、実施形態では、アンテナ10の中心軸Cに沿って延びるように固定されており、中心軸Cに直交する方向の横断面が四角形の筒状に形成されている。
なお、この支柱部21には、アンテナ10の姿勢の変化を検知するためのジャイロスコープ等の姿勢検知センサ50が取り付けられており、フレキシブルケーブル(図示略)を介して上位の制御部等に電気的に接続されている。
従動部材22は、この実施形態では環状の平板であり、支柱部21の下端部(Z方向の−Z側の端部)を囲むように面方向をZ軸方向と直交する方向に配置している。そして、この従動部材22の内周部と支柱部21の下端部との間に接続機構23として弾性部材(以下、この弾性部材に符号23を付す)が設けられている。
この場合、従動部材22の中心部には、四角形状の穴22aが形成されており、その穴22aの中に支柱部21の下端部が挿入されるように配置されている。この場合、従動部材22の穴22aの各辺と支柱部21の外周面の各面とが対向するように配置されるとともに、従動部材22の内周面と支柱部21の外周面との間には間隔があけられている。このため、従動部材22と支柱部21との間にはZ軸方向の+Z方向から視たときに四角形の環状の空間が形成され、その空間内に、従動部材22の穴22aの各辺と支柱部21の外周面の各面との間に架け渡されるように4個の弾性部材23が設けられている。
従動部材22の穴22aの各辺と支柱部21の外周面の各面とがX軸方向の+X側及び−X側、Y軸方向の+Y側と−Y側に向けてそれぞれ設けられているので、4個の弾性部材23は、X軸方向の+X側及び−X側、Y軸方向の+Y側と−Y側にそれぞれ1個ずつ設けられる。
これら弾性部材23は、実施形態は板ばねによって構成されており、図7に示すように、従動部材22の穴22aの内周面に固定される取付部23aに、支柱部21に向けて突出する円弧板部23bが一体に形成され、その円弧板部23bが支柱部21の外周面に接触している。つまり、各弾性部材23の円弧板部23bの外面が、支柱部21のX軸方向の+X側及び−X側、Y軸方向の+Y側と−Y側の4つの側面に1個ずつ接触している。このため、支柱部21の周囲に90°間隔で四方から弾性部材23が接触していることになり、各弾性部材23が、支柱部21に四方向から均等な弾性力を作用させていることにより、通常の静置状態においては、従動部材22の穴22aの中心でZ軸上に支柱部21を配置している。
この弾性部材23は支柱部21に接触しているだけであるので、支柱部21は、従動部材22に対してZ軸方向の移動及び従動部材22の面方向に対して傾斜する方向への変位が可能になる。すなわち、この弾性部材23により、従動部材22と支柱部21との間の相対変位を許容した状態でこれらが接続される。
(固定体30の構造)
固定体30は、図1及び図2に示すように、揺動駆動機構60等を収容するハウジング31と、ハウジング31とアンテナ10との間を囲む蛇腹状筒体からなるカバー300とを有している。
ハウジング31は、円盤状のケース32と、可動体20の支柱部21の周りを囲む筒体33とが一体に形成された構成とされている。ケース32は、円形板状のベース板部34と、その周縁部から立ち上がるように固定された環状の周壁部35と、周壁部35の上端からベース板部34と平行に設けられた上板部36とを有している。筒体33は横断面が四角形に形成され、その下端部がケース32の上板部36に固定されている。この場合、筒体33の四つの側板が支柱部21の各側面と平行に配置されている。前述したように、支柱部21の各側面はX軸方向の+X側及び−X側、Y軸方向の+Y側と−Y側に配置されているので、筒体33の各側板もX軸方向の+X側及び−X側、Y軸方向の+Y側と−Y側に配置される。
上板部36は、周壁部35の上端と筒体33の外周面との間を連結する環状に形成され、筒体33の下端部を貫通させるように一体に固定している。したがって、ハウジング31のケース32と筒体33の内側の空間とは連通している。
なお、実施形態では、ハウジング31のケース32の外径はアンテナ10の外径とほぼ同じ外径に形成されている。そして、そのケース32とアンテナ10の周縁部との間にカバー300が設けられている。
カバー300は、この実施形態では蛇腹状筒体によって構成され、固定体30のケース32の周縁部と、アンテナ10の周縁部との間を連結した状態に設けられている。したがって、中心軸Cに沿って蛇腹状筒体(カバー)300が設けられる。この蛇腹状筒体300は、その全体が中心軸Cに沿って伸縮可能であるとともに、ケース32に固定されている下側端縁に対して、アンテナ10に固定されている上側端縁が傾斜するように伸縮することも可能である。
(揺動支持機構40の構造)
揺動支持機構40は、この実施形態では、ばね材料によって形成されたジンバル部材により構成されている。すなわち、ジンバル部材40は、図8に示すように、三重の同心状に配置された外側リング部41、中間リング部42、内側リング部43を有し、外側リング部41と中間リング部42とがX軸方向に沿う二つの連結部44によって相互に連結状態とされ、中間リング部42と内側リング部43とがY軸方向に沿う二つの連結部45によって相互に連結状態とされている。この場合、無負荷状態においては、三重のリング部41〜43は同一平面上に配置され、X軸方向に沿う二つの連結部44は周方向に180°対向した位置に設けられ、Y軸方向に沿う二つの連結部45も周方向に180°対向した位置に設けられている。すなわち、X軸方向に沿う二つの連結部44、及びY軸方向に沿う二つの連結部45は、それぞれ直線状に形成され、X軸方向とY軸方向とで互いに直交して配置される。
そして、内側リング部43と中間リング部42とはX軸方向に沿う連結部44をねじりながらX軸周りに相対揺動可能であり、中間リング部42と外側リング部41とはY軸方向に沿う連結部45をねじりながらY軸周りに相対揺動可能とされる。したがって、これらX軸方向及びY軸方向の両方向の揺動を組み合わせることにより、内側リング部43と外側リング部41とが、X軸及びY軸を含む平面上の任意の軸を中心に揺動することができるようになっている。すなわち、X軸方向に沿う連結部44及びY軸方向に沿う連結部45がそれぞれ揺動軸S1,S2を構成する。
これら揺動軸S1,S2の延長上の交点が揺動支点Pである。
このように構成した揺動支持機構(ジンバル部材)40は、各リング部41〜43が四角形の枠状に形成されており、図6に示すように、内側リング部43の内側空間に可動体20の支柱部21が嵌め込まれた状態に固定され、外側リング部41の外周部が固定体30の筒体33の内周面に固定される。このジンバル部材40の取り付け位置は、図2に示すように支柱部21の高さ方向(Z軸方向)の中間位置とされる。
前述したようにアンテナ10はアルミニウム合金等の金属からなり、これに対して、可動体20の支柱部21及び固定体30のハウジング31、筒体33は合成樹脂等により構成される。このため、この実施形態では、図2に示すように中心軸Cと直交する方向から視たときに、アンテナ10の重心Gに対して、ジンバル部材40の揺動支点Pが中心軸Cに沿って離間して配置される。
また、アンテナ10、支柱部21及び従動部材22により構成される可動体20全体としての重心位置は揺動支点Pに一致している。この場合、従動部材22はアンテナ10に対する重心調整部材としても機能しており、従動部材22の重量とアンテナ10の重量とが揺動支点Pを介して釣り合うように設けられる(つまり、アンテナ10の重心Gから揺動支点Pまでの距離と、従動部材22の重心から揺動支点Pまでの距離とが等しくなる)。
(揺動駆動機構60の構造)
揺動駆動機構60は、固定体30のハウジング31内、より詳細にはケース32内に設けられており、複数のアクチュエータ61A,61Bと、これらアクチュエータ61A,61Bの駆動を可動体20の従動部材22に伝達する伝達機構62とを備えている。
アクチュエータ61A,61Bは実施形態ではステッピングモータからなり、図2に示すように、固定体30のベース板部34に形成した支持台37上に固定され、回転軸64をベース板部34と平行に配置している。その回転軸64の先端部にはおねじ部64aが形成されている。一方、従動部材22にはアクチュエータ61A,61Bのおねじ部64aに嵌め合わせられるナット部材(駒体)65が取り付けられている。
この場合、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64の長さ方向及び従動部材22の面方向はZ軸と直交する方向に沿って配置されている。また、アクチュエータ61A,61Bは実施形態では2個設けられており、各アクチュエータ61A,61Bの回転軸64をX軸方向又はY軸方向に沿わせ、かつアンテナ10の中心軸Cに向けて配置されている。図7に示すZ軸方向の+Z側から視た状態では、各アクチュエータ61A,61Bは、その回転軸64がX軸方向の+X側及びY軸方向の−Y側に配置され、アンテナ10の中心軸Cの周りに90°離間している。
一方、従動部材22は、その面方向をケース32のベース板部34と平行に配置して設けられている。そして、この従動部材22には、2個のアクチュエータ61A,61Bのおねじ部64aに嵌め合わせられる2個のナット部材65が取り付けられている。これらナット部材65は、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64の回転によって回転軸64の長さ方向(X軸方向又はY軸方向)に移動させられるが、2個のアクチュエータ61A,61Bのそれぞれの駆動時に相互の移動を干渉しないように、従動部材22に対してスライド自在に支持されている。すなわち、従動部材22には、各ナット部材65を回転軸64と直交する方向に沿って移動自在に支持する溝部66が形成されている。
回転軸64がX軸方向に沿うアクチュエータ(X軸アクチュエータとする)61Aは、その回転軸64のおねじ部64aに嵌り合うナット部材65をX軸方向に移動するように駆動する。そのナット部材65に対して溝部66は、X軸アクチュエータ61Aの駆動による従動部材22の移動方向(X軸方向)と直交するY軸方向に沿って形成されており、ナット部材65はY軸方向にスライド自在に支持されている。
一方、回転軸64がY軸方向に沿うアクチュエータ(Y軸アクチュエータとする)61Bは、その回転軸64のおねじ部64aに嵌り合うナット部材65をY軸方向に移動するように駆動する。そのナット部材65に対して溝部66は、Y軸アクチュエータ61Bの駆動による従動部材22の移動方向(Y軸方向)と直交するX軸方向に沿って形成されており、ナット部材65はX軸方向にスライド自在に支持されている。
したがって、X軸アクチュエータ61AによってX軸方向に移動するようにナット部材65が駆動された場合は、そのナット部材65による従動部材22のX軸方向への移動を妨げないように、Y軸アクチュエータ61Bの回転軸64に嵌り合うナット部材65は、溝部66に沿ってX軸方向にスライドすることにより、従動部材22との接続部位が移動される。逆に、Y軸アクチュエータ61BによってY軸方向に移動するようにナット部材65が駆動された場合は、そのナット部材65による従動部材22のY軸方向への移動を妨げないように、X軸アクチュエータ61Aの回転軸64に嵌り合うナット部材65は、溝部66に沿ってY軸方向にスライドすることにより、従動部材22との接続部位が移動される。
このようにして、両アクチュエータ61A,61Bがナット部材65をX軸方向又はY軸方向に駆動することにより、両アクチュエータ61A,61Bの駆動の組み合わせによって従動部材22はその面(X−Y平面)に沿って任意の方向に移動させられる。
この実施形態において、アクチュエータ61A,61Bの駆動を従動部材22に伝達する伝達機構62は、各アクチュエータ61A,61Bの回転軸64に形成されたおねじ部64aと、このおねじ部64aに嵌り合うナット部材65とを備えており、そのナット部材65が、これを駆動するアクチュエータ61A,61Bの回転軸64と直交する方向に移動自在とされた構成である。
また、この実施形態では、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64のおねじ部64aとナット部材65のめねじ部65aとは、回転軸64の回転を従動部材22の面方向の直線移動に変換する変換機構を構成している。
なお、各ナット部材65には、従動部材22の溝部66内に嵌る下端部に従動部材22の面方向に広がるつば部65bが一体に形成されており、従動部材22の溝部66は、従動部材22の裏面側が表面側よりも幅広に形成され、ナット部材65のつば部65bを嵌める凹部66aが長さ方向に沿って形成されている。両ナット部材65は、ベース板部34に固定状態のアクチュエータ61A,61Bの回転軸64が貫通しているため、上下方向(Z軸方向)への移動は拘束された状態であり、このため、従動部材22は、ナット部材65のつば部65bにより、下方への移動が規制された状態に支持されており、アクチュエータ61A,61Bの駆動によってX軸方向又はY軸方向に移動された場合でも、その面方向がZ軸と直交する方向に維持される。
なお、各アクチュエータ61A,61Bは上位の制御部等に電気的に接続されている。これらアクチュエータ61A,61Bは固定体30に設けられているため、その配線は容易である。
(作用)
このように構成したアンテナ装置100において、アンテナ10に揺れが生じた場合、その揺れに伴うアンテナ10の姿勢の変化を姿勢検知センサ50によって検知し、その検知結果に基づいて、揺動駆動機構60の各アクチュエータ61A,61Bに通電されることにより、可動体20の支柱部21をジンバル部材(揺動支持機構)40の揺動軸S1,S2のいずれかあるいは両方の軸周りに揺動させて、支柱部21と一体のアンテナ10の姿勢を制御する。図2では、揺動支点Pを中心としてアンテナ10が例えば二点鎖線で示すように揺動する。実施形態では、アンテナ10は、例えば±6°の範囲内で自由に揺動できるようになっている。また、揺動支点Pを介してアンテナ10とは反対側に従動部材22が設けられているので、従動部材22の移動方向とは反対方向にアンテナ10が揺動する。
この実施形態の場合、揺動駆動機構60のアクチュエータ61A,61Bとして汎用のステッピングモータを用いているので、小型で安価に製作することができる。また、ナット部材65と従動部材22との間でわずかに摺動部位があるものの、揺動支持機構40としては摺動箇所のないジンバル部材を用いたので、特許文献1のレール状軌道と可動子のような摺動機構と比べて、耐久性を大幅に向上させることができる。
なお、ジンバル部材40は、ばね材料によって形成されているので、可動体20の重量によって撓む場合がある。このため、揺動支点Pは図2に示すジンバル部材40の中心位置よりもZ軸方向の+Z側又は−Z側にずれる場合がある。図2に示す例では、揺動支点Pに対してジンバル部材40の内側リング部43がZ軸方向の−Z側にずれる場合がある。
そこで、支柱部21の下端部と、この支柱部21が対向する固定体30のベース板部34との間に、磁石を用いた磁気浮上機構55を設けても良い。例えば、図9に示すように、支柱部21の下端部に設けた底板56の裏面に磁石55Aを設け、ベース板部34に、支柱部21の磁石55Aとの間に反発力を生じるように磁石55Bを設ければよい。また、いずれかの磁石55A,55Bを電磁コイルとすることにより、その反発力を制御することができる。
また、支柱部21と従動部材22との間に弾性部材23を設けたので、これら支柱部21と従動部材22とが直接接触することがなく、したがって、これらの部品の破損を防止することができ、アンテナ装置100の耐久性が向上する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、以下の実施形態とすることができる。
以下、第2実施形態以降について説明するが、第1実施形態と形状が異なっていても、機能が同一又は類似で共通する要素には同一符号を付してその説明を簡略化する場合があり、必要に応じて第1実施形態を参照するものとする。
(第2実施形態)
図10及び図11は第2実施形態のアンテナ装置の要部を示している。第1実施形態では、揺動駆動機構60のアクチュエータ61A,61Bの回転軸64におねじ部64aを形成し、従動部材22に支持したナット部材65を駆動する構成としたが、第2実施形態では、揺動駆動機構60のアクチュエータ61A,61B(図10には61Bのみ図示するが、61Aも第1実施形態と同様の配置で設けられる)の回転軸64にピニオン71が設けられ、従動部材22にラック部材(駒体)72が取り付けられている。このラック部材72は、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64と直交する方向に沿う帯板状に形成され、その上面にピニオン71に噛み合うラック歯72aが形成されており、従動部材22に設けた溝部73により、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64に沿う方向に移動自在に支持されている。
すなわち、この第2実施形態では、アクチュエータ61A,61Bの駆動を従動部材22に伝達する伝達機構62は、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64に形成されたピニオン71と、このピニオン71に噛み合うラック部材72のラック歯72aとにより構成されており、そのラック部材72が、従動部材22の溝部73に、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64に沿って移動自在に支持された構成である。
また、この実施形態では、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64のピニオン71とラック部材72のラック歯72aとは、回転軸64の回転を従動部材22の面方向の直線移動に変換する変換機構を構成している。
なお、ラック部材72には、従動部材22の溝部73内に嵌る下端部に従動部材22の面方向に広がるつば部72bが一体に形成されており、従動部材22の溝部73は、従動部材22の裏面側が表面側よりも幅広に形成され、ラック部材72のつば部72bを嵌める凹部73aが長さ方向に沿って形成されている。
この実施形態では、ピニオン71とラック部材72上面のラック歯72aとが噛み合う構造であり、第1実施形態のようにナット部材65内におねじ部64aが貫通する構造ではないので、従動部材22の下方のベース板部34には、従動部材22を受ける支持機構80が設けられている。この支持機構80は、例えば、フリーボールベアリング、ボールキャスタなどのように、従動部材22の面方向の移動を許容しつつ従動部材22を水平に(Z軸方向と直交する方向に)支持できるものが用いられ、従動部材22を水平に支持できるように少なくとも3個設けられる。フリーボールベアリングの場合は、台座81に回転自由なボール82が保持されたものであり、そのボール82上に従動部材22が支持される。
また、その支持機構として、前述した磁石を用いた磁気浮上機構とすることも可能であり、従動部材22の裏面と固定体30のベース板部34の上面とに磁石を対向するように設け、これら磁石の反発力によって従動部材22を一定の高さに浮上させる構成としてもよい。
この第2実施形態のアンテナ装置においても、回転軸64を直交する2方向(X軸方向又はY軸方向)に配置した2個のアクチュエータ61A,61Bにより、アンテナ10(図2等参照)を任意の方向に円滑に揺動することができる。
(第3実施形態)
図12及び図13は、第3実施形態を示している。この第3実施形態の揺動駆動機構60は、第2実施形態のピニオン71に代えて、アクチュエータ61A,61B(第2実施形態と同様、61Bのみ図示する)の回転軸64にスプラインロッド部75を一体に設けたものである。このスプラインロッド部75は、ピニオン71よりも長い歯溝が回転軸64の長さ方向に沿って形成されており、ラック部76のラック歯76aに噛み合った状態で回転軸64の長さ方向に移動しても、その噛み合い状態を維持することができるようになっている。このため、一のアクチュエータにより従動部材22を移動する際に、その移動方向に他のアクチュエータのスプラインロッド部75とラック部76とが相対移動することができ、したがって、第2実施形態のラック部材72を支持していた溝部73は、この第3実施形態では不要である。
この第3実施形態では、アクチュエータ61A,61Bの駆動を従動部材22に伝達する伝達機構62は、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64に形成されたスプラインロッド部75と、このスプラインロッド部75に噛み合うラック部76のラック歯76aとにより構成されている。
また、この実施形態では、アクチュエータ61A,61Bの回転軸64のスプラインロッド部75とラック部76のラック歯76aとにより、回転軸64の回転を従動部材22の面方向の直線移動に変換する変換機構が構成される。
この第3実施形態のアンテナ装置も、スプラインロッド部75とラック部76とが、スプラインロッド部75の歯溝に沿って相対移動自在に噛み合わせられるので、そのスプラインロッド部75を直交する方向に配置した2個のアクチュエータ61A,61Bにより、アンテナ10(図2等参照)を任意の方向に円滑に揺動することができる。また、ラック部76は従動部材22に固定状態であり、これをスライドさせるための溝部等を有していないので、構造もより簡単になる。
(第4実施形態)
第1実施形態から第3実施形態では、いずれも、アクチュエータ61A,61Bとして回転型のモータを用い、その回転を従動部材22の直線移動に変換する変換機構が設けられていたが、アクチュエータとしてシリンダ等の往復動型のものを用いても良い。図14に示す第4実施形態では、アクチュエータ61A,61B(第2実施形態と同様、61Bのみ図示する)としてシリンダが用いられており、そのアクチュエータ61A,61Bの往復動軸68にブロック体69が取り付けられている。このブロック体69は第1実施形態のナット部材65と同様、従動部材22の溝部66内に往復動軸68と直交する方向に沿って移動自在に支持されている。
アクチュエータ61A,61Bによりブロック体69が往復動軸68の長さ方向に移動させられ、往復動軸68を直交する方向に配置した2個のアクチュエータ61A,61Bにより、アンテナ10(図2等参照)を任意の方向に揺動することができる。
なお、第1実施形態におけるナット部材65、第2実施形態のラック部材72及び第4実施形態のブロック体69は、いずれも従動部材22に形成した溝部66に移動自在に支持されており、一のアクチュエータ61A,61Bにより従動部材22を移動する際に、その移動方向に他のアクチュエータのナット部材65(第1実施形態)、ラック部材72(第2実施形態)又はブロック体69(第3実施形態)が従動部材22に対してそれぞれ移動することができるようになっている。本発明では、このように従動部材に移動自在に支持された第1実施形態におけるナット部材65、第2実施形態のラック部材72及び第4実施形態のブロック体69を総称して駒体としている。
(その他の変形例)
その他、本発明においては、以下のように種々の変更を加えることが可能である。
例えば、各実施形態では2個のアクチュエータ61A,61Bを設けたが、4個のアクチュエータとし、その2個ずつがアンテナ10の中心軸Cを挟んで180°対向して組をなすように配置することにより、4個のアクチュエータが中心軸C周りに90°間隔で配置されている構成としてもよい。対向配置されている2個のアクチュエータを一組とすると、この場合は、一組のアクチュエータにより従動部材22を例えばX軸方向に移動し、もう一組のアクチュエータにより従動部材22をY軸方向に移動する。したがって、従動部材22は、X軸方向へ駆動する際、又はY軸方向へ駆動する際の、どちらの方向への駆動も、一方向につき2個のアクチュエータによって駆動するので、大きな駆動力を発生させることができる。また、4個のアクチュエータが中心軸Cの周りに90°ずつ間隔をおいて配置されるので、可動体20の重量バランスも良くなる。
なお、アクチュエータにより従動部材をX軸方向及びY軸方向の90°交差する方向に移動する構成としているが、必ずしも90°に交差する方向でなくてもよく、少なくとも方向の異なる2個のアクチュエータによる駆動の組み合わせによって従動部材22を支柱部21と交差する任意の方向に移動できるものであればよい。
また、各実施形態では、揺動支点Pを挟んでアンテナ10とは反対側に従動部材22を設けたが、揺動支点Pとアンテナ10との間に従動部材22を設けても良い。この場合は、従動部材22の移動方向に沿ってアンテナ10を揺動することができるとともに、従動部材22に対するわずかな移動によりアンテナ10を大きく揺動することができる。
また、カバー300として蛇腹状筒体を設けたが、アンテナ10の揺動に追従できるものであれば、必ずしも蛇腹状のものでなくても、伸縮変形自在なシート状のものでもよく、そのシート状のものでアンテナ10と固定体30との間を覆う構造としてもよい。
また、アンテナ装置の全体を合成樹脂等でできた箱状のカバーで覆うようにしてもよい。その場合、箱状のカバーは電波を通す材料により形成される。
各実施形態では、アンテナ10を上部に配置し、中心軸Cが垂直方向に向くように設置したが、中心軸Cが水平方向に向くように設置してもよい。その場合でも、可動体20にウエイト等の重心位置調整部材を配置することにより揺動支点Pと可動体20の重心とが一致していると、ジンバル部材40等の撓みを抑制することができ、揺動動作を精度良く行わせることができる。
10…アンテナ、11…頂点部、12…反射面、20…可動体、21…支柱部、22…従動部材、22a…穴、23…弾性部材(接続機構)、23a…取付部、23b…円弧板部、30…固定体、31…ハウジング、32…ケース、33…筒体、34…ベース板部、35…周壁部、36…上板部、37…支持台、40…ジンバル部材(揺動支持機構)、41…外側リング部、42…中間リング部、43…内側リング部、44,45…連結部、50…姿勢検知センサ、55…磁気浮上機構、55A,55B…磁石、56…底板、60…揺動駆動機構、61A,61B…アクチュエータ、62…伝達機構、64…回転軸、64a…おねじ部、65…ナット部材(駒体)、65a…めねじ部、65b,72b…つば部、72…ラック部材(駒体)、66,73…溝部、66a,73a…凹部、68…往復動軸、69…ブロック体(駒体)、71…ピニオン、72a,76a…ラック歯、75…スプラインロッド部、76…ラック部、80…支持機構、81…台座、82…ボール、100…揺れ補正機能付きアンテナ装置、300…蛇腹状筒体(カバー)、C…中心軸、F…焦点、G…重心、P…揺動支点、S1,S2…揺動軸。

Claims (9)

  1. アンテナを有する可動体と、固定体と、該固定体に前記可動体を前記アンテナの中心軸上の揺動支点を中心に揺動自在に支持する揺動支持機構と、前記アンテナの前記中心軸の傾きによる姿勢の変化を検知する姿勢検知センサと、該姿勢検知センサの検知結果に基づき前記可動体を揺動させる揺動駆動機構とを備え、
    前記可動体には、前記アンテナを保持し該アンテナの中心軸に沿って設けられた支柱部と、前記揺動駆動機構により前記中心軸と交差する方向に移動させられる従動部材と、該従動部材と前記支柱部における前記揺動支点から離間した部位とを、前記従動部材と前記支柱部における前記揺動支点から離間した部位の移動方向の相違に基づく相対変位を許容した状態で接続する接続機構とが設けられており、
    前記揺動駆動機構は、前記従動部材を前記中心軸と交差した異なる方向に移動するように少なくとも2個のアクチュエータを有し、
    各アクチュエータと前記従動部材とは、一のアクチュエータの駆動時に、該一のアクチュエータの駆動による前記従動部材の移動方向に沿って他のアクチュエータとの接続部位が移動可能とされていることを特徴とする揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  2. 前記アクチュエータに、当該アクチュエータの駆動により直線移動させられる駒体が設けられ、前記従動部材に、他の前記アクチュエータの駆動による前記従動部材の移動方向に沿って前記駒体を移動自在に支持する溝部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  3. 前記従動部材は、前記支柱部を囲む環状に形成されており、前記接続機構は、前記従動部材の内周部に設けられ、前記支柱部の外周面に接触する弾性部材であることを特徴とする請求項1又は2記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  4. 前記アクチュエータは、4個設けられており、その2個ずつが前記中心軸を挟んで180°対向する組をなすように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  5. 前記アクチュエータはモータであり、前記駒体との間に、前記アクチュエータの回転を直線移動に変換する変換機構が設けられていることを特徴とする請求項2記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  6. 前記アクチュエータはステッピングモータであることを特徴とする請求項5記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  7. 前記アンテナは傘型形状の上面に中心から半径方向外方にかけて凹曲面とする反射面を有しており、前記アンテナの反射面とは反対側に前記支柱部が設けられ、該支柱部における前記可動体の重心位置に前記揺動支点が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  8. 前記揺動支持機構は、前記中心軸と直交する方向に沿いかつ前記中心軸の一方端から視たときに相互に直交する二つの揺動軸の交点を前記揺動支点として揺動可能なジンバル部材により構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
  9. 前記アンテナと前記固定体との間に、これらの間を閉塞して前記揺動支持機構及び前記揺動駆動機構を囲む伸縮変形自在なカバーが設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の揺れ補正機能付きアンテナ装置。
JP2017171602A 2017-09-06 2017-09-06 揺れ補正機能付きアンテナ装置 Active JP6942572B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171602A JP6942572B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 揺れ補正機能付きアンテナ装置
CN201811030165.8A CN109462037B (zh) 2017-09-06 2018-09-05 带摆动修正功能的天线装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171602A JP6942572B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 揺れ補正機能付きアンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019047443A JP2019047443A (ja) 2019-03-22
JP6942572B2 true JP6942572B2 (ja) 2021-09-29

Family

ID=65606536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017171602A Active JP6942572B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 揺れ補正機能付きアンテナ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6942572B2 (ja)
CN (1) CN109462037B (ja)

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3795202B2 (ja) * 1997-10-07 2006-07-12 株式会社ニッコー 自立走行玩具
CN1305091A (zh) * 2001-02-26 2001-07-25 伍少昊 陀螺定向稳定平台
JP3945491B2 (ja) * 2003-04-02 2007-07-18 住友電気工業株式会社 電波レンズアンテナ装置
JP3947977B2 (ja) * 2003-10-16 2007-07-25 光弘 佐々木 アンテナ装置
KR100713202B1 (ko) * 2003-12-23 2007-05-02 주식회사 케이엠더블유 이동통신 기지국 안테나 빔 제어장치
JP4204994B2 (ja) * 2004-02-13 2009-01-07 株式会社リコー アンテナ装置及び無線通信装置
CN201303053Y (zh) * 2008-11-14 2009-09-02 广州桑瑞通信设备有限公司 自锁摆动机构
WO2015045791A1 (ja) * 2013-09-25 2015-04-02 日本電産サンキョー株式会社 振れ補正機能付き光学ユニット
CN203910974U (zh) * 2014-06-20 2014-10-29 中国电子科技集团公司第五十四研究所 一种含有摆动调整机构的天线副反射面系统
CN205863377U (zh) * 2016-05-25 2017-01-04 上海灵亨信息技术股份有限公司 一种车载动中通天线
CN106125084A (zh) * 2016-08-08 2016-11-16 山东省科学院海洋仪器仪表研究所 基于浮标的海洋云高长期在线监测装置及方法
CN206050095U (zh) * 2016-09-26 2017-03-29 武汉天易航科技有限公司 一种高精度正射影像云台
CN206370488U (zh) * 2017-01-11 2017-08-01 淮南律动电机制造有限公司 wifi信号天线摇摆驱动装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN109462037B (zh) 2021-01-12
JP2019047443A (ja) 2019-03-22
CN109462037A (zh) 2019-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6044000B2 (ja) 小型のフレキシブルなカルダン継手と、そのようなカルダン継手を備えた宇宙船
US5986827A (en) Precision tip-tilt-piston actuator that provides exact constraint
CN107499405B (zh) 球形机器人
US10576624B2 (en) Rotational driving mechanism in a robot
JP6087329B2 (ja) ロボットにおける回転駆動機構
JP6942572B2 (ja) 揺れ補正機能付きアンテナ装置
US20130242424A1 (en) Primary mirror support structure and telescope unit
JP4375400B2 (ja) 反射鏡支持機構
US7107693B2 (en) Apparatus and method for precise angular positioning
JP7170474B2 (ja) 支持装置
CN109390706B (zh) 带摆动修正功能的天线装置
JP2011257088A (ja) ヘリオスタット
JP2002043820A (ja) アンテナ又はレーダマウント駆動装置
JP2010285057A (ja) 宇宙機運動模擬装置
JP2002155979A (ja) ばね装置
JP6983002B2 (ja) 揺れ補正機能付きアンテナ装置
JP2009045739A (ja) パラレルリンク型作業装置
JP7215292B2 (ja) 反射鏡支持装置および光学式望遠鏡
JP2022073997A (ja) 回転式共振機構、特に、計時器用ムーブメントの回転式共振機構、のための並進運動構造を備えるフレキシブルガイド
ES2939458T3 (es) Mecanismo articulado y sistema de apuntamiento articulado que comprende ese mecanismo
JP5020504B2 (ja) 調整装置及び調整システム
JP3228899B2 (ja) 免震装置
JP2022516143A (ja) 器具取付具、当該器具取付具を備える可動プラットフォーム及びその用途
CA2949286C (en) Joint arrangement having at least one driven axis
US11391349B1 (en) Compact angular actuator

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170911

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6942572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150