JP4204994B2 - アンテナ装置及び無線通信装置 - Google Patents
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Description
そのうち特許文献1には、放射素子の形状を工夫して指向性を変えたアンテナ装置の例が開示されている。図7は特許文献1の図1を引用した図である。本従来例では金属導体からなる平面状の地板2と、金属導体からなる放射素子3と、同軸給電線4とからなるにアンテナ装置1であって、放射素子3は、この放射素子3に共振する周波数の約0.1波長の間隔で、地板2に平行に配設された長さが約0.5波長の帯状板で、それぞれの端部3aが、ほぼ垂直に延長されながら折り曲げられて地板2に接続されており、同軸給電線4は、地板2を貫通するとともに、放射素子3のほぼ中心に設けられた給電点3bと地板2との間に給電するように配設されている。
この例では水平面内の指向性が8の字型になっているが、この指向性自身を利用環境に合わせて調整することはできない。
この例では垂直方向の指向性が調整可能となっているが、水平方向に関しては無指向性のままである。
この例では後から指向性を変化させる事が出来るのだが、放射素子に比べて天井導体が非常に大きくなる為、無指向性のアンテナと比べて大きさが大型化してしまうという問題がある。
そのため指向性調整可能なアンテナを家庭や小規模なオフィスの無線アクセスポイント等で利用することができないという問題があった。
そこでこの発明は、無指向性アンテナと同程度の大きさで指向性調整可能なアンテナを提供することを目的とする。
通常アンテナ装置の給電には同軸線路を用いることが多いが、その給電電界分布は同軸線路内で均一となっている。また、同軸線路の電界分布を何らかの方法により変化させても、その後同軸線路を伝播する内に電界分布はすぐに均一となってしまう。
該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
該同軸線路と前記放射素子との境界部に地板とを備えるアンテナ装置において、
前記境界部における前記地板と同一面内に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたことを特徴とする。
また、ネジが切られた棒状の導体のピンを接地導体に接触させながら地板側面にねじ込み、導体のピンの先端を中心導体(信号線)に押し付けて短絡するので、確実に同軸線路の信号線と接地導体との間を短絡することができる。
これによりアンテナ装置自体の大きさを変化させることがなく、特定の周波数でアンテナ装置の指向性を調整することができる。
以下図面を用いて本発明の実施例を具体的に説明する。
図1(a),(b)は本発明のアンテナ装置の第1の実施の形態を説明するための図であり、図1(a)はアンテナ装置の斜視図、図1(b)はその縦断面図である。
本実施の形態のアンテナ装置31は、放射器(放射素子)32と地板33からなるモノポールアンテナを採用している。同軸線路34とモノポールアンテナの接続部(境界部)には、同軸線路34の中心導体(信号線)35と接地導体36の間が短絡ピン(電界変化手段)37で短絡されている。
なお、短絡ネジ(電界変化手段、短絡部材、ネジ)38は同軸線路34の中心導体(信号線)35を中心として回転するようにしてもよい。
また、図1(a),(b)から明らかなように、短絡ピン37で短絡しても、アンテナ装置31の大きさは変化がない。
このアンテナ装置31は、放射器32と地板33からなるモノポールアンテナを採用しているが、この地板33は放射器32を軸として任意の角度に回転することができる。同軸線路34とモノポールアンテナの接続部(境界部)39には、同軸線路34の中心導体35と接地導体36の間が地板33に埋め込まれた短絡ネジ(電界変化手段)38で短絡されている。地板33を任意の方向に回転後、この短絡ネジ38を締め付けて固定することで地板3の確実な固定と短絡とができる。
なお、短絡ネジ(電界変化手段)38は同軸線路34の中心導体(信号線)35を中心として回転するようにしてもよい。
また、この図から明らかなように、短絡ネジ38で短絡しても、アンテナ装置31の大きさは変わらない。さらに、このアンテナ装置31の指向性は前述の場合と同様で図2のようになるので、ここでは省略する。この変形例による指向性可変のアンテナ装置31は通常の無指向性のアンテナ装置と同等の大きさで、任意の方向に指向性の調整を行う事ができる。
本実施の形態のアンテナ装置41は上部の円錐型電極(放射素子)42と地板43からなるディスコーンアンテナである。同軸線路34と円錐型電極42の接続部(境界部)付近には、同軸線路34の中心導体(信号線)35や接地導体36と平行な2つのL字状の浮遊金属板(電界変化手段、金属部材)44a,44bが、誘電率2.3の誘電体45中に埋め込まれており、浮遊金属板44a,44bと接地導体36とがL字状の浮遊金属板44a,44bの一辺で接続されている。もちろん、浮遊金属板44a,44bはL字状に限定されるものではなく、例えば板状の金属板を別の板状の金属板と略直角に接続して形成してもよい。
なお、接地導体36と地板33とは電気的に接触し、地板33と浮遊金属板44a,44bとも電気的に接触している。
この図から明らかなように、浮遊金属板44a,44bを用いて短絡しても、アンテナ装置の大きさは変わらない。25GHzの信号に対しては浮遊金属板44bによって同軸線路34内の電界が乱され、浮遊金属板44bの側の利得が低下し、反対側の利得が大きくなるようになる。
一方、19GHzの信号に対しては浮遊金属板44aにより同軸線路34内の電界が乱され、浮遊金属板44aの側の利得が低下し、反対側の利得が大きくなるようになる。
図6は本発明の第2の実施の形態のアンテナ装置を備える通信装置を説明するための斜視図である。
この通信装置50は、アンテナ装置51として線状の4つの可動地板53a,53b,53c,53dを有するモノポールアンテナを採用している。第1の実施の形態と同様に、同軸線路34と放射器(放射素子)52の接続部(境界部)39には、同軸線路34の中心導体(信号線)と接地導体との間が短絡ピン(電界変化手段)37で短絡してある。本実施の形態では、同軸線路34から放射状に設けられた線状の可動地板53a,53b,53c,53dのうち、可動地板(地板)53a,53bが水平方向に、可動地板(地板)53c,53dは斜め下45度の方向に設置してある。
また、アンテナ装置31の放射器(放射素子)32、アンテナ装置51の放射器(放射素子)52並びにアンテナ装置41の円錐型電極(放射素子)42は、無指向性であってもよいし、進行波型であってもよい。
32,52 放射器(放射素子)
33,43,53a,53b,53c,53d 地板
34 同軸線路
35 中心導体(信号線)
36 接地導体
37 短絡ピン(電界変化手段、短絡部材、ピン)
38 短絡ネジ(電界変化手段、短絡部材、ネジ)
39 接続部(境界部)
42 円錐型電極(放射素子)
44a,44b 浮遊金属板(電界変化手段、金属部材)
45 誘電体
50 無線通信装置
54 筐体
Claims (9)
- 放射素子と、
該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
該同軸線路と前記放射素子との境界部に地板とを備えるアンテナ装置において、
前記境界部における前記地板と同一面内に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記放射素子が無指向性であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記放射素子が進行波型であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記電界変化手段は、前記信号線と前記接地導体とを短絡する短絡部材であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置。
- 前記短絡部材がピンであり、該ピンは前記地板上に設けられることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
- 前記短絡部材がネジであり、該ネジは前記地板内部に該地板の外周から中心に向かって挿入されることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
- 前記信号線と接地導体との間に前記電界変化手段を備え、該電界変化手段は前記同軸線路方向に形成された金属部材であり、該金属部材は前記接地導体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置。
- 前記電界変化手段は前記同軸線路の信号線を中心として回転することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のアンテナ装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
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