JP2005229427A - アンテナ装置及び無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無指向性アンテナと同程度の大きさで指向性調整可能なアンテナを提供する。
【解決手段】アンテナ装置31に、放射器(放射素子)32と、その放射器32に連続して設けられ、放射器32に給電する中心導体(信号線)35を軸としその中心導体35の外側に同心円状に設けられた接地導体36とからなる同軸線路34と、その同軸線路34と放射器32との接続部(境界部)39に中心導体35と同心円状に設けられた円板状の地板33とを備える。そして、接続部39に同軸線路34の電界分布を変化させる短絡ピン(電界変化手段、短絡部材、ピン)37を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射素子と、その放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、その同軸線路と放射素子との境界部に地板とを備えるアンテナ装置及びそのアンテナ装置を備えた無線通信装置に関する。また、指向性を簡単な操作で変化させる事が可能なアンテナ装置に関するものであり、主として家庭やオフィスに設置された情報機器において使用される送受信用アンテナ装置に応用しうる。
近年の無線通信技術の飛躍的な発展に伴い、無線技術を利用した製品が広く普及し始め、家庭や小規模なオフィス等でも無線が気軽に利用されるようになってきている。従来の無線機器においてはその利用形態や環境に応じて、電波伝播環境を調整するといったことは行われなかった為、無線機器の電波放射形態は無指向性のものが良いとされていた。しかしながら近年では電波エコロジーなる言葉が使われるようになり、電波は必要な方向にのみ放射し、不要な電波を放射しない様にしたいという要望が高まりつつある。特に家庭や小規模なオフィス等では隣家や隣接オフィスへの電波の放射をできるだけ避けたいという要望や、それとは逆に隣家や隣接オフィスからの妨害波を受信したくないといった要望が今後強くなっていくことが予想される。
この様な観点から簡単な構造で指向性を調整することが可能なアンテナ装置の登場が期待されてきている。特に構造が最も簡単で大きさも小型なモノポールアンテナの指向性を、簡単な方法で調整することが出来れば、その用途は非常に広く、ユーザーの要望とも合致する為、広く普及することが予想される。
前述の様な要望に対応可能なアンテナ装置としていくつかの従来技術が開示されている。
そのうち特許文献1には、放射素子の形状を工夫して指向性を変えたアンテナ装置の例が開示されている。図7は特許文献1の図1を引用した図である。本従来例では金属導体からなる平面状の地板2と、金属導体からなる放射素子3と、同軸給電線4とからなるにアンテナ装置1であって、放射素子3は、この放射素子3に共振する周波数の約0.1波長の間隔で、地板2に平行に配設された長さが約0.5波長の帯状板で、それぞれの端部3aが、ほぼ垂直に延長されながら折り曲げられて地板2に接続されており、同軸給電線4は、地板2を貫通するとともに、放射素子3のほぼ中心に設けられた給電点3bと地板2との間に給電するように配設されている。
この例では水平面内の指向性が8の字型になっているが、この指向性自身を利用環境に合わせて調整することはできない。
また特許文献2には、複数の地板を有するアンテナ装置の例が開示されている。図8は特許文献2の図1を引用した図である。図中で接地導体11上にある給電部12から給電される放射素子13を接地導体11の一方側に設ける一方、接地導体11の他方側に、接地導体11との間で空間的結合を生じさせる反射導体14を設け、反射導体14および接地導体11の形状および両者の位置の変更により、電波の指向性の調整を可能にしている。
この例では垂直方向の指向性が調整可能となっているが、水平方向に関しては無指向性のままである。
さらに特許文献3には、放射素子の上部に天井導体を設け、その形状を変える事により指向性を変化させるアンテナ装置の例が開示されている。図9(a),(b)は特許文献3の図1を引用した図である。図中で接地導体21と側面導体24と天井導体25により放射素子23を囲み、放射素子23は接地導体21の表面に位置する同軸給電部22と接続され、天井導体25を放射素子23を挟んで接地導体21と対向するように配置する。
更に天井導体25に開口26、27を備え、開口26、27の大きさ、形状、位置を変えることにより放射電波の指向性を変化させている。
この例では後から指向性を変化させる事が出来るのだが、放射素子に比べて天井導体が非常に大きくなる為、無指向性のアンテナと比べて大きさが大型化してしまうという問題がある。
特開平9−36641号公報 特開2000−134026号公報 特開2001−308630号公報
このように従来開示されていた、アンテナ装置は、指向性の調整が難しかったり、無指向性アンテナに比べてその大きさが大きくなってしまう、水平面内の調整が出来ない等、ユーザーの要望を十分に満たしうるものではなかった。特に使用波長が数GHz以下と低い場合には、波長の長さが10cm以上となり、わずかな寸法の増大が著しく機器の利便性を妨げてしまう。
そのため指向性調整可能なアンテナを家庭や小規模なオフィスの無線アクセスポイント等で利用することができないという問題があった。
そこでこの発明は、無指向性アンテナと同程度の大きさで指向性調整可能なアンテナを提供することを目的とする。
従来の指向性可変アンテナ装置は、放射器の形状を変形したり、放射器の周辺に無給電素子を配して電磁的な相互結合をさせることでアンテナの指向性を制御していた。この様な方法では、アンテナ装置の大きさを無指向性アンテナと同じ大きさまで小さくすることは難しい。また地板を上下させる方法だけでは、原理的に水平面内の指向性を調整することは困難である。
本発明者らは、同軸線路による給電電界分布を不均一にすることでアンテナ指向性を調整しうるアンテナ装置を発明した。
通常アンテナ装置の給電には同軸線路を用いることが多いが、その給電電界分布は同軸線路内で均一となっている。また、同軸線路の電界分布を何らかの方法により変化させても、その後同軸線路を伝播する内に電界分布はすぐに均一となってしまう。
しかし、アンテナ装置の給電部の直前で同軸線路の電界分布を変化させてやれば、電界分布が均一になる前にアンテナ装置から放射されてしまう為、アンテナ装置の給電電界分布を不均一にすることが可能となる。同軸線路の電界分布を変化させる手段としては、調整後は半固定的に利用することを勘案すると、導体によって給電なしに変化させるという手段が最適である。
請求項1に記載の発明は、放射素子と、
該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
該同軸線路と前記放射素子との境界部に地板とを備えるアンテナ装置において、
前記境界部に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、境界部に同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたので、アンテナ装置自体の大きさを変化させることなく、放射素子の指向性を調整することが可能となる。
請求項1記載の指向性調整可能なアンテナ装置では、アンテナ装置の給電部の直前で同軸線路の電界分布を変えて指向性を調整している。この様な方法で指向性を変化させる場合、任意の方向に同じ要領で調整可能にするには、当該アンテナ装置を水平面内無指向性アンテナ装置とするのがよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、前記放射素子が無指向性であることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、放射素子が無指向性であるので、指向性を水平面内で任意の方向に、調整可能なアンテナを実現することが可能となる。
請求項1または2記載の指向性調整可能なアンテナ装置では、指向性調整部を同軸線路内に設けている為ため、放射素子の形状にはなんの変化もない。したがって、放射素子がもつ周波数特性を指向性調整部が劣化させることがない。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、前記放射素子が進行波型であることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、放射素子が進行波型であるので、これにより従来では実現が難しかった指向性調整可能な広帯域アンテナ装置を実現することが可能となる。
請求項1〜3記載の指向性調整可能なアンテナ装置では、同軸線路の電界分布を不均一にする方法として様々な方法を利用することができ、同軸線路の信号線と接地導体間の一部分を短絡することにより、周波数依存性が非常に小さく同軸線路の電界分布を変化させることが可能となる。この場合、同軸線路の信号線と接地導体との間の断面積に対して、短絡する部分の表面積を十分に小さくすることが必要である。
この短絡する部分の表面積が同軸線路の信号線と接地導体間の断面積に対して十分に小さくない場合、信号線と接地導体間での反射が大きくなり、アンテナ装置自体の放射効率が低下してしまう。この様な反射が大きくならないよう、短絡する部分の表面積を小さくすれば、短絡時には同軸線路の電界分布を変化させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置において、前記電界変化手段は、前記信号線と前記接地導体とを短絡する短絡部材であることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、電界変化手段は、信号線と接地導体とを短絡する短絡部材であるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置を実現することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナ装置において、前記短絡部材がピンであり、該ピンは前記地板上に設けられることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、短絡部材がピンであり、そのピンは地板上に設けられるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置を容易に実現することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナ装置において、前記短絡部材がネジであり、該ネジは前記地板内部に該地板の外周から中心に向かって挿入されることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、短絡部材がネジであり、そのネジは地板内部にその地板の外周から中心に向かって挿入されるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置をより確実に実現することが可能となる。また、ネジが切られた線状の導体ピンを接地導体側からねじ込み、導体ピンの先端を中心導体(信号線)に押し付けて短絡するので、確実に同軸線路の信号線と接地導体との間を短絡する。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置において、前記信号線と接地導体との間に前記電界変化手段を備え、該電界変化手段は前記同軸線路方向に形成された金属部材であり、該金属部材は前記接地導体と電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、信号線と接地導体との間に電界変化手段を備え、その電界変化手段は同軸線路方向に形成された金属部材であり、その金属部材は接地導体と電気的に接続されていることを特徴とするので、無指向性アンテナと同じ大きさで、高速に指向性切替え可能な、指向性可変のアンテナ装置を提供することが可能となる。これによりアンテナ装置自体の大きさを変化させることがなく、特定の周波数でアンテナ装置の指向性を調整することが可能となる。
同軸線路の信号線と接地導体の間に浮遊導体板(電界変化手段、金属部材)を設けても、これだけでは同軸線路の電界分布が乱されることはない。しかし、この浮遊導体板の一部、好ましくは同軸線路の信号が伝播する方向の先端部分を接地導体と短絡することにより、同軸線路の電界分布を変化させることが可能となる。
またこの方法では、浮遊導体板の大きさに依存した特定の周波数においてのみこの効果が得られる。したがって、異なる長さの浮遊導体を用いれば、それぞれ異なる動作周波数を持つことになる。異なる長さをもつ浮遊導体を独立して制御すれば、各浮遊導体の長さに応じた周波数での指向性を独立して制御することが可能となる。
請求項1〜7記載のアンテナ装置において、同軸線路の端部に設けた電界分布変化手段は、同軸線路から見るとどの方向にあっても良く、変化させたい指向性の方向に応じて向きを決めてやればよい。しかしながら同軸線路の端部に設けた電界分布変化手段を同軸線路の軸の周りに回転できるようにすれば、調整されたアンテナの指向性を任意の方向に容易に回転可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のアンテナ装置において、前記電界変化手段は前記同軸線路の信号線を中心として回転することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、電界変化手段は同軸線路の信号線を中心として回転するので、アンテナ自身の大きさを変化させることなく、任意の方向に容易にアンテナ装置の指向性を回転調整することが可能となる。
アンテナ装置の垂直方向の指向性を調整するためには、地板を調整するのが最も効果的であるが、任意の方向の地板の向きを調整するためには、地板が複数に分割されており、同軸線路の軸に対する地板の角度を必要に応じて変えられる構成とする必要がある。
請求項9に記載の発明は、放射素子と、
該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
該同軸線路と前記放射素子との境界部に前記接地導体から放射状に延出し、かつ前記同軸線路とのなす角を変更しうる地板と、
前記境界部に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段とを備えたことを特徴とする。
請求項9の発明によれば、放射素子と、その放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、その同軸線路と放射素子との境界部に接地導体から放射状に延出し、かつ同軸線路とのなす角を変更しうる地板と、境界部に同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段とを備えたことを特徴とするので、アンテナ装置自体の大きさを変化させることなく、水平方向だけでなく垂直方向にもアンテナ装置の指向性を調整することができるアンテナ装置を提供することが可能となる。
請求項1〜9記載のアンテナ装置を無線通信装置に搭載することで、アンテナ指向性を容易に調整可能な無線通信装置を実現することが可能となる。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする無線通信装置である。
請求項10の発明によれば、アンテナ指向性を容易に調整可能な無線通信装置を提供可能とする。
請求項1に記載の発明によれば、境界部に同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたので、アンテナ装置自体の大きさを変化させることなく、指向性を調整することができる。したがって、無指向性アンテナ装置と同程度の大きさで指向性調整可能なアンテナ装置を提供することができる。このアンテナ装置は、無線アクセスポイント等で利用することができる。
請求項2に記載の発明によれば、放射素子が無指向性であるので、指向性を水平面内で任意の方向に、調整可能なアンテナを提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、放射素子が進行波型であるので、これにより従来では実現が難しかった指向性調整可能な広帯域のアンテナ装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、電界変化手段は、信号線と接地導体とを短絡する短絡部材であるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、短絡部材がピンであり、そのピンは地板上に設けられるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置を容易に実現することができる。
請求項6に記載の発明によれば、短絡部材がネジであり、そのネジは地板内部にその地板の外周から中心に向かって挿入されるので、周波数依存性が非常に小さく指向性調整可能なアンテナ装置をより確実に実現することができる。
また、ネジが切られた棒状の導体のピンを接地導体に接触させながら地板側面にねじ込み、導体のピンの先端を中心導体(信号線)に押し付けて短絡するので、確実に同軸線路の信号線と接地導体との間を短絡することができる。
請求項7に記載の発明によれば、信号線と接地導体との間に電界変化手段を備え、その電界変化手段は同軸線路方向に形成された金属部材であり、その金属部材は接地導体と電気的に接続されているので、無指向性アンテナ装置と同じ大きさで、高速に指向性切替え可能な、指向性可変のアンテナ装置を提供することができる。
これによりアンテナ装置自体の大きさを変化させることがなく、特定の周波数でアンテナ装置の指向性を調整することができる。
請求項8に記載の発明によれば、電界変化手段は同軸線路の信号線を中心として回転するので、アンテナ装置自体の大きさを変化させることなく、任意の方向に容易にアンテナ装置の指向性を回転調整することができる。
請求項9に記載の発明によれば、放射素子と、その放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、その同軸線路と放射素子との境界部に接地導体から放射状に延出し、かつ同軸線路とのなす角を変更しうる地板と、境界部に同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段とを備えたことを特徴とするので、アンテナ装置自体の大きさを変化させることなく、水平方向だけでなく垂直方向にもアンテナ装置の指向性を調整可能なアンテナ装置を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、アンテナ指向性を容易に調整可能とした無線通信装置を提供することができる。また、請求項1ないし9に記載の効果を奏するアンテナ装置をそなえる無線通信装置を提供することができる。
(第1の実施の形態)
以下図面を用いて本発明の実施例を具体的に説明する。
図1(a),(b)は本発明のアンテナ装置の第1の実施の形態を説明するための図であり、図1(a)はアンテナ装置の斜視図、図1(b)はその縦断面図である。
本実施の形態のアンテナ装置31は、放射器(放射素子)32と地板33からなるモノポールアンテナを採用している。同軸線路34とモノポールアンテナの接続部(境界部)には、同軸線路34の中心導体(信号線)35と接地導体36の間が短絡ピン(電界変化手段)37で短絡されている。
すなわち、アンテナ装置31は、放射器(放射素子)32と、その放射器32に連続して設けられ、放射器32に給電する中心導体(信号線)35を軸としその中心導体35の外側に同心円状に設けられた接地導体36とからなる同軸線路34と、その同軸線路34と放射器32との接続部(境界部)39に中心導体35と同心円状に設けられた円板状の地板33とを備える。そして、接続部39に同軸線路34の電界分布を変化させる短絡ピン(電界変化手段、短絡部材、ピン)37を備える。また、短絡ピン37は、中心導体35と接地導体36とを短絡する短絡部材である。そして、短絡部材が短絡ピン(ピン)37であり、その短絡ピン37は地板33上に設けられる。
なお、短絡ネジ(電界変化手段、短絡部材、ネジ)38は同軸線路34の中心導体(信号線)35を中心として回転するようにしてもよい。
なお、接地導体36と地板33とは電気的に接触し、地板33と短絡ピン37とも電気的に接触している。
また、図1(a),(b)から明らかなように、短絡ピン37で短絡しても、アンテナ装置31の大きさは変化がない。
図2は、地板33より45度の角度のアンテナ指向性を放射器32を中心に、短絡ピン37を設置した方向を0度にして360度の角度表示をした図である。図中の実線は本発明により短絡ピン37で短絡した場合、また、点線は短絡ピンがない場合のアンテナ指向性をそれぞれ示している。この図から、アンテナ装置31は指向性を持つことがわかる。
短絡ピン37を用いない従来の場合は、どの角度に対しても一定の利得となり無指向性となるが、短絡ピン37を用いることで指向性が変化し、短絡した方向の放射強度が弱くなり、その反対の方向の放射強度が強くなる。この実施の形態から明らかなように、本発明による指向性可変のアンテナ装置は通常の無指向性のアンテナ装置と同等の大きさで、指向性の調整を行うことができる。
図3(a),(b)は本実施の形態の変形例を説明するための図で、図3(a)はアンテナ装置31の斜視図、図3(b)はその縦断面図である。
このアンテナ装置31は、放射器32と地板33からなるモノポールアンテナを採用しているが、この地板33は放射器32を軸として任意の角度に回転することができる。同軸線路34とモノポールアンテナの接続部(境界部)39には、同軸線路34の中心導体35と接地導体36の間が地板33に埋め込まれた短絡ネジ(電界変化手段)38で短絡されている。地板33を任意の方向に回転後、この短絡ネジ38を締め付けて固定することで地板3の確実な固定と短絡とができる。
すなわち、短絡部材が短絡ネジ38であり、この短絡ネジ38は地板33内部に地板33の外周の側部33sから中心に向かって挿入される。
なお、短絡ネジ(電界変化手段)38は同軸線路34の中心導体(信号線)35を中心として回転するようにしてもよい。
なお、接地導体36と地板33とは電気的に接触し、地板33と短絡ネジ38とも電気的に接触している。
また、この図から明らかなように、短絡ネジ38で短絡しても、アンテナ装置31の大きさは変わらない。さらに、このアンテナ装置31の指向性は前述の場合と同様で図2のようになるので、ここでは省略する。この変形例による指向性可変のアンテナ装置31は通常の無指向性のアンテナ装置と同等の大きさで、任意の方向に指向性の調整を行う事ができる。
図4(a),(b)は本実施の形態の別の変形例を説明するための図であり、図4(a)は斜視図、図4(b)はその断面図である。
本実施の形態のアンテナ装置41は上部の円錐型電極(放射素子)42と地板43からなるディスコーンアンテナである。同軸線路34と円錐型電極42の接続部(境界部)付近には、同軸線路34の中心導体(信号線)35や接地導体36と平行な2つのL字状の浮遊金属板(電界変化手段、金属部材)44a,44bが、誘電率2.3の誘電体45中に埋め込まれており、浮遊金属板44a,44bと接地導体36とがL字状の浮遊金属板44a,44bの一辺で接続されている。もちろん、浮遊金属板44a,44bはL字状に限定されるものではなく、例えば板状の金属板を別の板状の金属板と略直角に接続して形成してもよい。
すなわち、中心導体(信号線)35と接地導体36との間に浮遊金属板44a,44b(電界変化手段)を備え、その浮遊金属板44a,44bは同軸線路34方向に形成された金属部材であり、その浮遊金属板(金属部材)44a,44bは接地導体36と電気的に接続されている。
なお、接地導体36と地板33とは電気的に接触し、地板33と浮遊金属板44a,44bとも電気的に接触している。
この変形例では、浮遊金属板44bの同軸線路34方向の長さは0.8mm、浮遊金属板44aの同軸線路34方向の長さは1.2mmの長さを有しており、それぞれ25GHzと19GHzの周波数で電界分布を変化させる事が出来るようになっている。
この図から明らかなように、浮遊金属板44a,44bを用いて短絡しても、アンテナ装置の大きさは変わらない。25GHzの信号に対しては浮遊金属板44bによって同軸線路34内の電界が乱され、浮遊金属板44bの側の利得が低下し、反対側の利得が大きくなるようになる。
一方、19GHzの信号に対しては浮遊金属板44aにより同軸線路34内の電界が乱され、浮遊金属板44aの側の利得が低下し、反対側の利得が大きくなるようになる。
図5は、地板より仰角45度の角度でのアンテナ装置41の指向性を円錐型電極42を中心に、浮遊金属片44aの方向を0度として360度分表示している。図中の実線は19GHzの場合の、点線は25GHzの場合のアンテナ指向性をそれぞれ示している。この図から、アンテナ装置41は指向性を持つことがわかる。
なお、浮遊金属板44a,44b(電界変化手段、金属部材)は同軸線路34の中心導体(信号線)35を中心として回転するようにしてもよい。
上述の説明からも明らかなように、本発明による指向性可変のアンテナ装置41は通常の無指向性のアンテナ装置と同等の大きさで、複数の周波数において独立して指向性の切替えを行うことができる。
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態のアンテナ装置を備える通信装置を説明するための斜視図である。
この通信装置50は、アンテナ装置51として線状の4つの可動地板53a,53b,53c,53dを有するモノポールアンテナを採用している。第1の実施の形態と同様に、同軸線路34と放射器(放射素子)52の接続部(境界部)39には、同軸線路34の中心導体(信号線)と接地導体との間が短絡ピン(電界変化手段)37で短絡してある。本実施の形態では、同軸線路34から放射状に設けられた線状の可動地板53a,53b,53c,53dのうち、可動地板(地板)53a,53bが水平方向に、可動地板(地板)53c,53dは斜め下45度の方向に設置してある。
すなわち、アンテナ装置51は、放射器(放射素子)52と、その放射器52に連続して設けられ、放射器52に給電する中心導体(信号線)35を軸としその中心導体35の外側に同心円状に設けられた接地導体36とからなる同軸線路34と、その同軸線路34と放射器52との接続部(境界部)39に接地導体36から放射状に延出し、かつ同軸線路34とのなす角を変更しうる4つの可動地板(地板)53a,53b,53c,53dと、接続部39に同軸線路34の電界分布を変化させる短絡ピン(電界変化手段)37とを備える。そして、無線通信装置50は、筐体54の上にアンテナ装置51を備える。
なお、接地導体36と可動地板53a,53b,53c,53dとは電気的に接触し、可動地板53aと短絡ピン37とも電気的に接触している。短絡ピン37と電気的に接触する可動地板は可動地板53aに限定されず、可動地板53a,53b,53c,53dのいずれであってもよい。
無線通信装置50のアンテナ装置51の放射指向性は、短絡ピン37と可動地板53a,53b,53c,53dの効果により、水平方向の強度は短絡ピン37の反対側(可動地板53c,53dの間の方向)の利得が上がっている。また垂直方向の利得のピークは、短絡ピン37側(可動地板53a,53bの間の方向)が斜め上方45度となるのに対して、短絡ピン37の反対側(可動地板53c,53dの間の方向)の利得値のピークは可動地板53c,53dを傾けた効果により、およそ斜め上方22.5度となる。
この実施の形態から明らかなように、本発明による無線通信装置50は通常の通信装置と同等の大きさで、指向性の調整を行うことが可能である。
なお、この実施の形態では、アンテナ装置51を筐体53上に備えて無線通信装置50としたが、第1の実施の形態で説明したアンテナ装置31,41を筐体54上に備えて無線通信装置を構成してもよい。
また、アンテナ装置31の放射器(放射素子)32、アンテナ装置51の放射器(放射素子)52並びにアンテナ装置41の円錐型電極(放射素子)42は、無指向性であってもよいし、進行波型であってもよい。
以上、第1、第2の実施の形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記第1、第2の実施の形態に挙げた形状、その他の要素との組合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
この発明のアンテナ装置に係る第1の実施の形態の(a)は斜視図であり、(b)は縦断面図である。 図1のアンテナ装置の効果を説明するための図である。 この発明のアンテナ装置に係る第1の実施の形態の変形例としての(a)は斜視図であり、(b)は縦断面図である。 この発明のアンテナ装置に係る第1の実施の形態の別の変形例としての(a)は斜視図であり、(b)は縦断面図である。 図4のアンテナ装置の効果を説明するための図である。 この発明のアンテナ装置に係る第2の実施の形態の斜視図である。 従来のアンテナ装置の斜視図である。 従来の別のアンテナ装置の斜視図である。 従来のさらに別のアンテナ装置の(a)は斜視図であり、(b)は縦断面図である。
符号の説明
31,41,51 アンテナ装置
32,52 放射器(放射素子)
33,43,53a,53b,53c,53d 地板
34 同軸線路
35 中心導体(信号線)
36 接地導体
37 短絡ピン(電界変化手段、短絡部材、ピン)
38 短絡ネジ(電界変化手段、短絡部材、ネジ)
39 接続部(境界部)
42 円錐型電極(放射素子)
44a,44b 浮遊金属板(電界変化手段、金属部材)
45 誘電体
50 無線通信装置
54 筐体

Claims (10)

  1. 放射素子と、
    該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
    該同軸線路と前記放射素子との境界部に地板とを備えるアンテナ装置において、
    前記境界部に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段を備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記放射素子が無指向性であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記放射素子が進行波型であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記電界変化手段は、前記信号線と前記接地導体とを短絡する短絡部材であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記短絡部材がピンであり、該ピンは前記地板上に設けられることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記短絡部材がネジであり、該ネジは前記地板内部に該地板の外周から中心に向かって挿入されることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  7. 前記信号線と接地導体との間に前記電界変化手段を備え、該電界変化手段は前記同軸線路方向に形成された金属部材であり、該金属部材は前記接地導体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  8. 前記電界変化手段は前記同軸線路の信号線を中心として回転することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のアンテナ装置。
  9. 放射素子と、
    該放射素子に連続して設けられ、信号線と接地導体とを有する同軸線路と、
    該同軸線路と前記放射素子との境界部に前記接地導体から放射状に延出し、かつ前記同軸線路とのなす角を変更しうる地板と、
    前記境界部に前記同軸線路の電界分布を変化させる電界変化手段とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。

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