JP6941042B2 - モールド及び石英ガラスるつぼの製造方法 - Google Patents

モールド及び石英ガラスるつぼの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、石英ガラスるつぼを製造するためのモールドに関し、これを用いた石英ガラスるつぼの製造方法に関する。
シリコン単結晶引上げ用の石英ガラスるつぼを製造する方法として、回転モールド法が知られている。この方法は、回転するモールドの内表面に沿って堆積した石英粉を加熱溶融してガラス化し、るつぼの形状に成形する方法である(例えば、特許文献1)。
回転モールド法では、石英ガラスるつぼを溶融する前に、所定の形状で石英粉を成型するが、成型作業は高速回転したモールド直胴部内面に石英粉を吹き付け、遠心力で直胴部に石英粉を堆積させて行う。
石英粉成型体の成型初期の段階は吹き付けた石英粉がモールド内表面を滑り、モールドの小R部(直胴部の直下のR部を指し、底部の曲面部(大R部)と直胴部の間の部分)に落下して堆積する。堆積した石英粉の上に石英粉が溜まっていき、一旦モールド直胴部内面に石英粉が付くと、その後は吹き付けた石英粉が滑り落ちにくくなるため、狙った位置に石英粉を付けることが可能になる。
特開2004−026609号公報
例えば、生地層と種類の異なる石英原料粉を直胴部外層の所定範囲だけに成型するるつぼの場合、小R部(直胴部の直下のR部)や所定範囲外の直胴部に堆積した石英粉を回収する必要がある。
回収した石英粉は全て廃棄されるため、所定範囲外に付く石英粉が多いほど、所定範囲の成型に必要な石英粉の使用量が増え、製造コストが大きくなるという問題があった。また、所定範囲外の石英粉が多いほど石英粉回収に時間が掛かり、生産性の悪化にも繋がるという問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、回転モールド法により石英ガラスるつぼを製造するためのモールドにおいて、石英粉成型体を形成する際に、石英粉が滑り落ちにくくした内表面を有するモールドを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、回転モールド法により石英ガラスるつぼを製造するためのモールドであって、前記モールドの内表面の少なくとも直胴部に、モールド回転軸に対して同心円状の複数の溝を有し、該同心円状の複数の溝は、前記モールドを貫通しない非貫通溝であることを特徴とするモールドを提供する。
本発明のモールドでは、上記の溝の存在により、モールドの内表面が、石英粉が引っかかる形状となる。また、これにより、モールド内面の溝に石英粉が引っかかり、石英粉の付着性が良くなる。従って、モールドの内表面における石英粉の滑り落ちを抑制することができるため、狙った位置に効率よく石英粉を付けることが可能となり、原料粉の使用量を削減できる。さらに、所定範囲外に落下した石英粉を回収する作業時間が短縮され、生産性が向上する。
このとき、前記同心円状の複数の溝は、幅が0.3mm以上2.5mm以下、深さが0.2mm以上4mm以下、ピッチが3mm以上20mm以下であることが好ましい。
このような溝をモールドの内面に形成することにより、より好適にモールド内面の溝に石英粉が引っかかるようにすることができ、石英粉の付着性がより良くすることができる。その結果、モールドの内表面における石英粉の滑り落ちをより効果的に抑制することができる。
また、前記モールドの材質がステンレス鋼製又はカーボン製であることが好ましい。
このようなモールドの材質を用いることにより、石英ガラスるつぼの製造により適したモールドとすることができる。
また、前記モールドの直胴部の内表面の全体にわたって前記同心円状の複数の溝が形成されていることが好ましい。
このように、モールドの直胴部の内表面の全体に溝を形成することで、より適切にモールドの内表面における石英粉の滑り落ちを抑制することができる。
また、前記モールドの内表面の全体にわたって前記同心円状の複数の溝を形成することもできる。
このように、モールドの内表面の全体にわたって溝を形成しても本発明の効果が得られる。
また、本発明は、上記のいずれかのモールドを回転させながら、該回転するモールドの内表面に石英粉を吹き付けて、石英粉からなる所定形状の石英粉成型体を成型する工程と、前記成型した石英粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを作製する工程とを有する石英ガラスるつぼの製造方法であって、前記石英粉を前記回転するモールドの内表面に吹き付けるときに、前記同心円状の複数の溝が存在する部分を含む内表面に対して前記石英粉を吹き付けることを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法を提供する。
本発明のモールドでは、上記のように、モールドの内表面における石英粉の滑り落ちを抑制することができるため、このようなモールドを使用した石英ガラスるつぼの製造方法であれば、狙った位置に効率よく石英粉を付けることが可能となり、原料粉の使用量を削減できる。さらに、所定範囲外に落下した石英粉を回収する作業時間が短縮され、生産性を向上することができる。
本発明のモールドでは、溝の存在により、モールドの内表面が、石英粉が引っかかる形状となる。また、これにより、モールド内面の溝に石英粉が引っかかり、石英粉の付着性が良くなる。モールドの内表面における石英粉の滑り落ちを抑制することができるため、狙った位置に効率よく石英粉を付けることが可能となり、原料粉の使用量を削減できる。さらに、所定範囲外に落下した石英粉を回収する作業時間が短縮され、生産性が向上する。
本発明に係るモールドの一例を示す図であり、(a)は概略断面図であり、(b)は概略上面図である。 本発明に係るモールドの別の一例を示す図であり、(a)は概略断面図であり、(b)は概略上面図である。 本発明に係るモールドの作用を従来のモールドと比較して説明する模式図である。 実験例で使用した、溝加工したステンレス鋼板を設置したモールドを模式的に示す図であり、(a)は概略断面図であり、(b)は概略上面図である。
以下、図面を参照し、本発明をより具体的に説明する。
図1に、本発明に係るモールドの一例の図を示す。図1(a)はモールドの概略断面図、図1(b)はモールドの上面図である。モールド11は、回転モールド法により石英ガラスるつぼを製造するためのモールドである。また、モールド11は、モールド11の内表面12の少なくとも直胴部に、モールド回転軸15に対して同心円状の複数の溝13を有する。本発明のモールド11において、同心円状の複数の溝13は、モールド11を貫通しない溝(非貫通溝)であることが必要である。
同心円状の複数の溝13は、溝の幅が0.3mm以上2.5mm以下であることが好ましい。また、同心円状の複数の溝13の深さは、0.2mm以上4mm以下であることが好ましい。また、同心円状の複数の溝13のピッチは、3mm以上20mm以下であることが好ましい。このような溝とすることにより、より好適にモールド内面の溝に石英粉が引っかかるようにすることができ、石英粉の付着性がより良くすることができる。また、各溝の幅の下限は0.5mm以上とすることがより好ましく、上限は2.0mm以下とすることがより好ましい。
各溝の深さは上記のように0.2mm以上とすることが好ましく、0.3mm以上とすることがより好ましい。同心円状の複数の溝13の深さは、4mm以下とすることにより、より好適にモールド内面の溝に石英粉が引っかかるようにすることができる。同心円状の複数の溝13の深さは、1.5mm以下とすることがより好ましい。溝の深さが4mm以下であれば、モールドを用いて石英ガラスるつぼ製造した際のるつぼ外表面の形状もるつぼとして使用するのに問題ない範囲とすることができる。なお、モールドの材質等の条件により、溝の深さの範囲を定めることができる。例えば、モールドの材質がステンレス鋼の場合、2.5mmを溝深さの上限とすることができる。これはステンレス鋼のモールドの場合、モールド厚さを厚くなると製造コストが上昇することによる。そのため、ステンレス鋼のモールドでは、モールド本来の厚さが6mmの場合、深さ2.5mmまでの深さとすることが好ましい。また、例えば、モールドの材質がカーボンの場合は、モールド自体の厚さが厚くてもよいため、上記の通り厚さの上限は4mmとすることが好ましい。
また、各溝のピッチの上限は15mm以下とすることがより好ましい。各溝のピッチの下限は溝を安定して形成できればよく、上記のように3mm以上とすることが好ましい。なお、溝ピッチは当然溝幅よりも大きい必要がある。
同心円状の複数の溝13の各溝の断面形状は特に限定されず、例えば、V溝、丸溝、角溝のいずれでも良い。加工のしやすさの観点からはV溝とすることが好ましい。
原料となる石英粉は、通常、粒径が50μm以上300μm以下である。このような粒径を有する石英粉は、上記の幅、深さ、ピッチを有する同心円状の溝によって引っかかりやすくなる。なお、これ以外の範囲の石英粉でも本発明のモールドを適用することもできる。
図1では、モールド11の直胴部の内表面12の全体にわたって同心円状の複数の溝13が形成されている例を示したが、モールド11の内表面12の少なくとも直胴部の一部に同心円状の複数の溝13が形成されていれば、モールドの内表面における石英粉の滑り落ちを抑制する本発明の効果を得ることができる。特に、特定の原料粉を適用しようとする位置に溝13を形成すればよい。
図2には、本発明に係るモールドの別の一例の図を示す。図2(a)はモールドの概略断面図、図2(b)はモールドの上面図である。図2では、モールド21の内表面22の全体にわたってモールド回転軸25に対して同心円状の複数の溝23を形成した例を示している。
本発明のモールドにおいては、モールドの材質がステンレス鋼製又はカーボン製であることが好ましい。このようなモールドの材質を用いることにより、石英ガラスるつぼの製造により適したモールドとすることができる。カーボン製のモールドを用いる場合、外側から吸引して減圧状態で使用することができる。その場合でも本発明のモールドでは、同心円状の複数の溝13、23は、溝の形状としては非貫通溝として形成する必要がある。
また、本発明は石英ガラスるつぼの製造方法を提供する。この方法は、モールド11、21を回転させながら、該回転するモールド11、21の内表面12、22に石英粉を吹き付けて、石英粉からなる所定形状の石英粉成型体を成型する工程と、成型した石英粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを作製する工程とを有する石英ガラスるつぼの製造方法である。石英粉を回転するモールド11、21の内表面12、22に吹き付けるときに、同心円状の複数の溝13、23が存在する部分を含む内表面に対して石英粉を吹き付ける。
図3に、本発明に係るモールドの作用を従来のモールドと比較して説明する模式図を示した。図3(a)、(b)は従来のモールド、図3(c)、(d)は本発明のモールドを使用した例である。なお、図の見やすさのため溝の形状やピッチは模式的に示しており、必ずしも実際の寸法を反映していない。図3(a)、(b)に示したように、従来のモールドでは、原料粉供給管から石英粉をモールド内表面に吹き付けた際に、溝加工がないために石英粉が滑って粉付き(モールド内表面への石英粉の付着性)が悪く、小R部(直胴部の直下のR部)に堆積する石英粉が多かった。一方、図3(c)、(d)に示したように、本発明の溝加工を施したモールドでは、溝で石英粉が引っかかり、粉付きが良好である。そのため、狙った位置に効率よく石英粉成型体を成型することができる。
(実験例1〜25、比較実験例1)
モールドの内表面に形成する溝の幅、深さ、ピッチの好適な範囲を求めるため、図4に示すように、32インチ(約81cm)の内径を有する従来のモールド41の内表面42に、溝48を加工したステンレス鋼(SUS)製の板47を設置し、粉付きの状態を調査した。それぞれの実験例において、表面が平滑なステンレス鋼(SUS)製(100mm×500mm×厚さ5mm)の板に溝加工した。このステンレス鋼に形成する溝の溝幅、溝深さ、溝ピッチを表1に示したように変えて、粉付き状態を調査した。比較実験例では、溝加工をしていないステンレス鋼板を用いて、粉付き状態を調査した。
図4に示したようにモールド41の内表面42の直胴部に上記板47を貼り付け、モールド41自体の粉付き状態との比較で溝幅による粉付き状態を判断した。溝形状は加工のし易さを考慮し、V溝加工で実施した。溝加工は加工ツール(バイト先端チップ)先端角度が55°のものと80°のもの二種類を使用し、溝の深さを変えた。
表1中には、各実験例、比較実験例の条件でモールドに直接溝加工したと仮定した場合の加工後肉厚(最薄部の肉厚)及びモールドに直接溝加工した場合の肉厚比も示した。モールド自体の肉厚は5mmとした。
(実験例26)
ステンレス鋼製の板の代わりにカーボン製の板を用いて、実験例1〜25と同様の実験を行った。このカーボン製の板に形成する溝の溝幅、溝深さ、溝ピッチは表1に示した通りである。
Figure 0006941042
各実験例及び比較実験例の結果から、溝幅0.3mm以上2.5mm以下、溝深さ0.2mm以上1.5mm以下であれば(実験例1〜16)、粉付が良好であることを確認できた。また、溝幅0.2mm(実験例17、18)では、効果がやや薄いものの、溝が無い場合(比較実験例1)よりも粉付きは良くなった。また、カーボン材料を用いた実験例26でも同様に粉付が良好であることが確認できた。
溝深さを1.5mmより大きくした実験例19(溝深さ1.9mm)、20(溝深さ12.3mm)では、粉付き自体は特に良好である。また、溝深さを4.0mmとした実験例24、溝深さを4.5mmとした実験例25でも粉付き自体は良好である(なお、55°のツールを用いているため、溝幅もそれぞれ4.5mm、5.0mmとなっている。)。ただし、実験例24、25で実験した溝を実際のモールドの内表面に形成すると、モールド強度が低下するおそれがある。すなわち、表1に示したように、本来5mmの肉厚のモールドを使用するとした場合、このような溝を作成すると、最薄部で1.0mm、0.5mmとなり、モールドの肉厚が薄くなりすぎる。そのため、モールド本来の厚さを厚くし、例えば、最薄部で2.5mmの肉厚を確保するなどの必要がある。モールドの材質がステンレス鋼の場合、モールド本来の厚さを厚くしすぎるとコストが上昇しすぎるため、溝深さの上限は2.5mmとすることが好ましい。
一方、例えばカーボン製のモールドを用いる場合には、通常、モールド自体の肉厚が十分にあるので、溝深さは2.5mmを超えてもよい。但し、実験例25のように,モールドの溝深さが4mmを超えると、製造したるつぼ外表面にモールドの溝に対応した形状が形成されることによる悪影響が懸念される。そのため、溝の深さは4mm以下とすることが好ましい。なお、実験例24、25はステンレス鋼の板で実験しているが、粉付きの向上という点では、カーボン素材でも同様の効果が得られる。
また、溝幅1.0mm、溝深さ0.6mmの条件で溝ピッチを3mm(実験例8)、5mm(実験例9)、10mm(実験例10)、15mm(実験例11)、20mm(実験例12)として、溝の間隔による粉付き状態を比較した。その結果として、溝ピッチ3mm以上15mm以下(実験例8〜11)では粉付き良好であった。溝ピッチ20mm(実験例12)で粉付きの程度が実験例8〜11よりもやや低下するが、比較実験例1や、実験例17、18よりも良好であった。
実験例22では、溝幅1.0mm、溝深さ0.6mmの条件で溝ピッチを2.5mmとした。粉付きの結果は特に良好であるが、溝ピッチ3mmの実験例8と大差はなく、溝ピッチは3mm以上であれば十分であることがわかった。
また、実験例23では、溝幅1.0mm、溝深さ0.6mmの条件で溝ピッチを30mmとしたところ、実験例12よりも効果がさらに薄かった。それでも溝が無い場合(比較実験例1)よりも粉付きは良くなった。
溝ピッチ10mmで溝幅0.5mm(実験例5)、1.0mm(実験例7)、1.5mm(実験例13、14)、2.0mm(実験例15)、2.5mm(実験例16)に対応した条件で溝加工したモールドを使用して、るつぼを溶融し、るつぼ外観を確認した。その結果、溝幅0.5mm(実験例5)、1.0mm(実験例7)、1.5mm(実験例13、14)、2.0mm(実験例15)は問題なかった。溝幅2.5mm(実験例16)では、るつぼ外表面にうっすらスジが観察されたが、シリコン単結晶の引き上げの際に大きな問題にはならないレベルであった。実験例21では溝幅を2.7mmとしたが、溝幅2.5mmの実験例16と大差なく、溝幅は2.5mm以下であれば十分であることがわかった。
以下に、本発明の実施例及び比較例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない限り様々の変形が可能であることは勿論である。
(実施例1〜5、比較例1)
溝幅0.5mm(実施例1)、1.0mm(実施例2)、1.5mm(実施例3)、2.0mm(実施例4)、2.5mm(実施例5)で溝加工した32インチモールドを使用して、直胴部の所定範囲(幅250mm)に成型厚10mmで成型し、所定範囲外に落下したために回収した石英粉の重量及び回収時間を比較した。また、溝形成しない従来のモールド(比較例1)についても同様に所定範囲外に落下した回収した石英粉の重量及び回収時間を比較した。結果を表2に示す。
実施例1〜5において形成した溝の溝幅、溝深さ、溝ピッチは、それぞれ、実験例5、10、14、15、16に相当する。また、比較例1は、比較実験例1に相当する。
Figure 0006941042
表2からわかるように、溝なし(比較例1)の場合、回収した石英粉の重量が平均10.5kgであったのが溝付きモールドを使用すること(実施例1〜5)により、5kg前後に減少した。
また、所定範囲外に付いた石英粉の回収時間を比較した。その結果、表2からわかるように、溝なし(比較例1)の場合、所定範囲外に付いた石英粉の回収に平均19分かかっていたが、溝幅0.5mm(実施例1)で10分、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm(実施例2〜5)の場合、回収時間は8分前後となった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
11、21、41…モールド、 12、22、42…内表面、
13、23…同心円状の複数の溝、 15、25…モールド回転軸、
47…溝加工したステンレス鋼板、 48…ステンレス鋼板上の溝。

Claims (6)

  1. 回転モールド法により石英ガラスるつぼを製造するためのモールドであって、
    前記モールドの内表面の少なくとも直胴部に、モールド回転軸に対して同心円状の複数の溝を有し、該同心円状の複数の溝は、前記モールドを貫通しない非貫通溝であることを特徴とするモールド。
  2. 前記同心円状の複数の溝は、幅が0.3mm以上2.5mm以下、深さが0.2mm以上4mm以下、ピッチが3mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のモールド。
  3. 前記モールドの材質がステンレス鋼製又はカーボン製であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモールド。
  4. 前記モールドの直胴部の内表面の全体にわたって前記同心円状の複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモールド。
  5. 前記モールドの内表面の全体にわたって前記同心円状の複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモールド。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のモールドを回転させながら、該回転するモールドの内表面に石英粉を吹き付けて、石英粉からなる所定形状の石英粉成型体を成型する工程と、
    前記成型した石英粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを作製する工程と
    を有する石英ガラスるつぼの製造方法であって、前記石英粉を前記回転するモールドの内表面に吹き付けるときに、前記同心円状の複数の溝が存在する部分を含む内表面に対して前記石英粉を吹き付けることを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。
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