JP6937711B2 - ワイヤハーネス保護ケース - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド車に使用されるバッテリからインバータやモータなどに電気を供給する高電圧束線と低電圧束線とを配索するワイヤハーネスにおいて、高電圧束線から発生する電磁ノイズの抑制と、当該電磁ノイズに対して低電圧束線が受ける影響を低減するためのワイヤハーネス保護ケースに関するものである。
従来、電気自動車やハイブリッド車についても、家電製品や産業用機器等と同様に不要な電磁ノイズの放射や、他からの電磁ノイズにより誤動作をしないようにEMC規格をクリアすることが求められている。電気自動車やハイブリッド車には、バッテリ及びバッテリにより駆動されるインバータやモータなどが搭載されており、バッテリからインバータやモータなどに電気を供給する高電圧束線は、車両における部品の搭載位置関係の改良や、ワイヤハーネスの配索スペースの削減などの理由により、他の低電圧束線と一体化されたワイヤハーネスを使用する例が増えてきた。
しかし、高電圧束線はインバータなどが発生する高周波の電磁ノイズを放射し、ワイヤハーネス内に隣接された低電圧束線に影響を与えるおそれがあり、しかも、新しい車載システムの追加や更新等が次々とされ、ハーネスの長さも長くなっていく傾向にあるため、従来の電磁ノイズ対策技術のままではEMC規格をクリアすることが困難な場合が生じてきている。
そこで、図16(a)に示すように、放射される電磁ノイズの抑制及びその影響を受けないようにするためにシールド編組線60等により高電圧束線4と5を一括シールドし、それと一緒に低電圧束線6を樹脂製のコルゲートチューブ31などに挿通してワイヤハーネス90を形成していた。
しかし、樹脂製のコルゲートチューブ31の断面は円形であるために、高電圧束線4と5及び低電圧束線6を単に樹脂製のコルゲートチューブ31に挿通したままでは高電圧束線4、5及び低電圧束線6の位置自由度が高く、樹脂製のコルゲートチューブ31への束線の挿通状態や、ワイヤハーネス90の屈曲などにより図16(b)に示すように、高電圧束線4と5との間が開いて、隙間61が形成され、その隙間61により高周波電流ループが形成されて電磁ノイズが発生し、さらにその隙間61に低電圧束線6が割込んで入ることにより、高電圧束線4と5との隙間61が一層拡大することがあった。
発生する電磁ノイズの大きさは隙間61により形成される面積に比例することから、その隙間61が拡大すると、その隙間61から発生する電磁ノイズがさらに増大し、EMC規格をクリアすることが難しくなったり、低電圧束線6が隙間61に近接することにより、当該隙間61から発生する電磁ノイズの影響を受けたりする虞があった。
このために、樹脂製のコルゲートチューブ31内に束線を挿通した後、その内部に樹脂を充填し、硬化させて束線の位置自由度を抑制することで高電圧束線4と5との間に隙間61が生じないようにして、隙間61に低電圧束線6が割込んで入ることを防止し、高電圧束線4と5との隙間61から発生する電磁ノイズを抑制することにより、低電圧束線5が電磁ノイズの影響を受けないようにしていた。
しかし、コルゲートチューブ31内に束線を挿通した後、その内部に樹脂を充填して硬化させる作業は作業効率が悪くコストアップの要因ともなる他、その固定された状態で車両に組み付けなければならず、また、ある程度屈曲させて組み付けたい場合には作業性が悪くなり、さらには、その屈曲させた状態で強度を維持しなければならないという問題があった。
また、コルゲートチューブ31は断面が円形であるため、手で持ったときにワイヤハーネスがくるくると回りやすく、上下関係が分かりにくいために組み付け作業がやりにくく、さらにワイヤハーネスの厚みがコルゲートチューブ31の直径の大きさとなるため、厚み方向に配索スペースを必要とする問題があった。
このような問題に対して特許文献1では、鞘管を電磁ノイズ遮断用のシールド部材で形成するとともに、複数本の束線の挿通を許容する束線挿通空間を鞘管本体の内部に有する長手方向に対する直交断面が略横長円形の鞘管であって、前記束線挿通空間の長手方向に対して、電磁ノイズを発生する高電圧束線の挿通を許容する高電圧用挿通空間と、低電圧束線の挿通を許容する低電圧用挿通空間とに区分けするとともに、高電圧束線と低電圧束線とを隔離する隔壁を長手方向に沿って束線挿通空間に形成し、前記隔壁を電磁ノイズ遮断用のシールド部材で形成する技術が公開されている。
特開2012−134367号公報
しかし、特許文献1で開示された技術は、電磁ノイズの発生源に着目することなくそのままにして、専らシールド部材を使用することにより、発生した電磁ノイズの影響を受けなくしようとする受け身的な対策であるため、その結果、例えば、鞘管を電磁ノイズ遮断用のシールド部材としてアルミ合金で形成した場合、そのコストは高価なものとなり、さらに鞘管を撓ませて配索することは困難であり、また、複数の束線を鞘管の入口から鞘管の内部に挿入しなければならないため作業性がよくないという問題があった。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では電磁ノイズの発生源が高電圧束線間の隙間で生じる高周波の電流ループであることに着目して、隙間を生じない構造にすることにより電磁ノイズの発生そのものを抑制する根本的な対策をするものであり、2本の高電圧束線を密着一体化させることで電磁ノイズの発生を抑制し、低電圧束線をこれに隣接することで当該隙間から遠ざけて低電圧束線が電磁ノイズの影響を受けないようにし、したがって、ケース自体に電磁シールド部材の使用する必要がなく、安価に構成することができると共に、構成ケース内に束線の挿通が容易にでき、車両本体への組み付け作業において厚み方向に配索スペースを必要とせず、持ちやすく、作業のしやすいワイヤハーネス保護ケースを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車両本体の送受電部間に介在結線するためにワイヤハーネスを被覆保護するためのワイヤハーネス保護ケースにおいて、ワイヤハーネス保護ケースは、複数の前後連結した2以上の保護ケースより構成し、しかも各保護ケースはそれぞれ長手状の支持ケースとそれを被覆するカバーケースとより構成すると共に、支持ケース及びカバーケースよりなる該保護ケース内には高電圧束線密着結束手段により密着状に配線した2本の高電圧束線と、これに離隔して該束線に隣設した低電圧束線とを収容するよう構成したものである。
また、高電圧束線密着結束手段は、内部に2本の高電圧束線を密着状に収容配線した高電圧チューブより構成したものである。
また、高電圧束線密着結束手段は、支持ケース内底面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の下束線嵌入凹部と、カバーケース内天井面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の上束線嵌入凹部とよりなり、上下束線嵌入凹部内に2本の高電圧束線を隣接して嵌入するよう構成したものである。
また、長手状のワイヤハーネス保護ケースを車両本体に装着するための連結手段は、ワイヤハーネス保護ケースにおける支持ケース又はカバーケースの長手状の端縁部を伸延してフランジとし、当該フランジにより車両本体の所定位置に固定手段を介して連結固定するよう構成されたものである。
また、複数の保護ケースの前後連結は、前保護ケースのカバーケースの後端部を支持ケースの後端部より短く形成して、支持ケースとカバーケースとの一体組み付け時に支持ケースの後端部が露出状態となるようにし、当該露出状態の後端部に、後保護ケースのカバーケース先端部を組み付けるように構成したものである。
請求項1の発明によれば、本発明に係るワイヤハーネス保護ケースは、高電圧束線を高電圧束線密着結束手段により密着一体化し、低電圧束線と隣接して収容するため、高電圧束線間に隙間を生じることがなく、この隙間により形成される高周波の電流ループによる電磁ノイズの発生を抑制するとともに、高電圧束線と低電圧束線とが隣接したため、低電圧束線を高電圧束線の隙間から遠ざけることができ、低電圧束線が受ける電磁ノイズの影響を低減することができ、本発明に係る保護ケースに電磁シールド部材の使用を必要とせず、安価なワイヤハーネス保護ケースを提供することができる効果を奏する。
ちなみに、本発明の効果について図16に示す従来例のワイヤハーネス90を構成する各束線をそのまま本発明に係るワイヤハーネス保護ケースに挿通し、車両に組み付けて広帯域電磁界雑音評価試験を行ったところ、従来例のワイヤハーネス90に対して予想通りの改善効果を得ることができた。
さらに、このような構成にすることにより、束線の挿通が容易にでき、断面略横長の薄型方形状であるため、厚み方向の配索スペースを削減でき、車両組み付け作業において持ちやすく、作業がしやすいという効果を奏する。
請求項2の発明によれば、前記高電圧束線密着結束手段は、内部に高電圧束線を密着状に収容配線した高電圧チューブにより構成されているため、当該高電圧束線を密着一体化することができる。さらに、支持ケース内底面に支持プレートを設けることにより、高電圧チューブと低電圧束線とを隣接して当該支持プレートに結束することができる。
これにより、高電圧束線をさらに密着一体化させることができ、2本の高電圧束線の隙間で形成される高周波の電流ループによる電磁ノイズの発生を抑制し、低電圧束線が受ける電磁ノイズの影響を低減することができる。また、支持プレートに結束固定することにより車両走行時に生ずる振動によって束線がケース内面に干渉し発音することを防止することができる。また、挿通作業においては、支持ケースに形成された束線挿通空間を構成するための凹部に、例えば、高電圧束線を密着状に収容配線した高電圧チューブと低電圧束線を嵌め込んだ後、所定の個所を結束し、その後カバーケースをすればよく、挿通作業が簡単に行えるという効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記高電圧束線密着結束手段は、支持ケース内底面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の下束線嵌入凹部と、カバーケース内天井面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の上束線嵌入凹部とにより、上下束線嵌入凹部内に2本の高電圧束線を隣接して嵌入するよう構成されているため、高電圧束線を当該凹部内に嵌入することで密着一体化をすることができる。
これにより、結束材を使用しなくても高電圧束線を密着一体化させることができ、2本の高電圧束線の隙間で形成される高周波の電流ループによる電磁ノイズの発生を抑制し、低電圧束線が受ける電磁ノイズの影響を低減することができ、束線の挿通作業が簡単に行えるという効果を奏する。
請求項4の発明によれば、支持ケース又はカバーケースの端縁部を伸延してフランジを形成し、車両本体の所定位置に固定手段を介して連結固定することができるため、特別の組み付け用部材を必要とせず、スタッドボルト等により車両本体に連結することができ、また、断面略横長の薄型方形状であるため車両組み付け作業において持ちやすく、車両本体に連結する作業がしやすいという効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前保護ケースのカバーケースの後端部を支持ケースの後端部より短く形成して、支持ケースとカバーケースとの一体組み付け時に支持ケースの後端部が露出状態となるようにし、当該露出状態の後端部に、後保護ケースのカバーケース先端部を組み付けることができるため、ワイヤハーネス保護ケース同士を長手方向に連結することができ、必要な長さのワイヤハーネス保護ケースを形成することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケースを含むワイヤハーネス全体の平面図である。 本発明の一実施形態に係る前保護ケースの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る前保護ケースの支持ケース、カバーケース及び束線の構成を示す斜視図であり、(a)はカバーケース2の図、(b)は高電圧チューブ30に密着状に収容配線された高電圧束線4、5と隣接する低電圧束線6の図、(c)は支持ケース1の図、(d)は支持ケース1に高電圧チューブ30と低電圧束線6を収容挿通した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る後保護ケースの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る後保護ケースの支持ケース、カバーケース及び束線の構成を示す斜視図であり、(a)はカバーケース2の図、(b)は高電圧チューブ30に密着状に収容配線された高電圧束線4、5と隣接する低電圧束線6の図、(c)は支持ケース1の図、(d)は支持ケース1に高電圧チューブ30と低電圧束線6を収容挿通した状態を示す図である。 図2の一実施形態に係る前保護ケース100−1の斜視図のA−A線切断部端面図である。 全保護ケース100−1と後保護ケース100−2を連結する斜視図である。 前保護ケース100−1と後保護ケース100−2との連結部分の拡大図である。 図8におけるX−X位置断面図であり、(a)は連結爪29を横長孔19aに挿入直前の図、(b)は連結爪29を横長孔19aに挿入中の図、(c)は連結爪29が係止部19bまで挿入され係合した状態を示す図である。 前後保護ケース100―1、2の連結の固定手段を示す斜視図である。 前保護ケース100−1の他の実施形態の斜視図である。 図11のB−B線切断部端面図である。 後保護ケース100−2の他の実施形態の斜視図である。 図13のC−C線切断部端面図である。 他の実施形態を示す切断部端面図である。 従来のワイヤハーネスの構造の断面説明図であり、(a)は従来のワイヤハーネス内部の高電圧束線及び低電圧束線の配置を示す断面図、(b)は高電圧束線間に隙間を生じ電磁ノイズの発生を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100を含むワイヤハーネス全体の平面図である。本実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100は、ワイヤハーネスの全体構成のうち実線で示す部分であり、図1に示すように、前保護ケース100−1と後保護ケース100−2を連結して構成している。
次に、本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100の一部である前保護ケース100−1について説明する。図2は前保護ケースの斜視図である。
図2に示すように、前保護ケース100−1は、断面略横長の薄型方形状をしており、難燃性樹脂で形成されている。また、カバーケース2の後端部を支持ケース1の後端部より短く形成し、支持ケース1とカバーケース2との一体組み付け時に支持ケース1の後端部が露出状態となっている。そして、図2の手前右端にフランジ部3が突設され、当該フランジ部3の略中央部ないし基端部の近傍に支持ケース1を貫通する取付孔9を形成している。これにより、その取付孔9を用いてスタッドボルト等により図示しない車両本体の床部に連結することができる。
また、図2に示すように、カバーケース2の先端上部に張出部27を形成している。これにより高電圧束線4、5及び低電圧束線6の上部方向への立上げがやりやすくなる。また、先端部に束線を外部に引き出すための長円形の束線引出口28を形成している。これにより当該束線を拘束することができるため、束線の引出位置を固定することができる。なお、本実施形態に係る車両において、60V以上は高電圧と定義され、本実施形態では約300Vの高電圧を用いている。
図3は前保護ケース100−1の内部の支持ケース1、カバーケース2及び束線の構成を示す斜視図であり、図3(a)はカバーケース2、図3(b)は高電圧チューブ30に密着状に収容配線された高電圧束線4、5と低電圧束線6を隣接した状態、図3(c)は支持ケース1、図3(d)は支持ケース1に高電圧チューブ30と低電圧束線6を収容挿通した状態を示す。
図3(a)、(c)に示すように、前保護ケース100−1は、基台となる支持ケース1と、外部の突起物などの干渉から前保護ケース100−1の内部を保護するとともに、異物の侵入を防止するカバーケース2とから構成される。そして、支持ケース1とカバーケース2を嵌合することにより内部に束線を挿通する束線挿通空間が形成され、図3(b)、(c)、(d)に示すように、支持ケース1の束線挿通空間に高電圧チューブ30に密着状に収容配線された高電圧束線4、5と低電圧束線6とを隣接して収容挿通することができる。
次に、前保護ケース100−1の支持ケース1及びカバーケース2の構造の詳細について説明する。図6は図2の一実施形態に係る前保護ケース100−1の斜視図のA−A線切断部端面図である
以下、図3及び図2の斜視図のA−A線切断部端面図である図6について説明する。図6に示すように、支持ケース1は、左右側壁11、12及び底板10により断面略横長の薄型方形状をしており、難燃性樹脂で形成されている。そして、左右側壁11、12間は、隔壁13、14により仕切られており、左側壁11と隔壁13との間隔は、高電圧チューブ30を収容挿通できる幅員とした凹部71を形成する。また、隔壁13と隔壁14との間隔は、低電圧束線6を収容挿通できる幅員とした凹部81を形成する。また、図3(c)に示すように、支持ケース1の底面には支持格子板10を張設している。
また、図6に示すように、カバーケース2は、左右側壁21、22及び天板20により支持ケース1を天地逆にした形状で、支持ケース1と嵌合可能に形成されている。また、カバーケース2の内部には支持ケース1との組み合せ対面部に隔壁13と対向する対向壁23と隔壁14上端の凹部と嵌着する凸状の受け部24を配設している。
そして、支持ケース1とカバーケース2を嵌合することにより、左側壁11と隔壁13の間に高電圧チューブ30を収容挿通する高電圧束線挿通空間7が形成され、隔壁13と対向壁23及び隔壁14との間に低電圧束線6を収容挿通する低電圧束線挿通空間8が形成される。
次に、束線の挿通作業は、図3(d)に示すように、カバーケース2を外した状態で高電圧チューブ30を支持ケース1の凹部71(図3(c)参照)に嵌入し、低電圧束線6を凹部81(図3(c)参照)に嵌入する。
束線の嵌入が終わると、カバーケース2を支持ケース1に一体嵌合する。このように、支持ケース1とカバーケース2の脱着作業により束線の挿通をすることができるため、挿通作業を簡単に行うことができる。
また、密着一体に形成された高電圧チューブ30は高電圧束線挿通空間7に収容挿通されるため、電磁ノイズの発生を抑制することができる。また、高電圧束線4、5と低電圧束線6とは隔壁13と対向壁23により仕切られているため、高電圧束線4,5と低電圧束線6とを隔離して低電圧束6が受ける電磁ノイズの影響を低減することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る後保護ケース100−2について説明する。本発明の一実施形態に係る後保護ケース100−2は、図4に示すように、前保護ケース100−1のカバーケース2の後端部を支持ケース1の後端部より短く形成して露出状態とし、該後端部に後保護ケース100−2のカバーケース2の先端部を連結できるように当該カバーケース2の先端が突出している点、カバーケース2の先端上部に張出部27を形成していない点、先端部に束線引出口28を形成していない点、及び長手方向の長さがやや長い点以外は前保護ケース100−1と同じである。
なお、前保護ケース100−1と後保護ケース100−2の連結については後述する。
また、後保護ケース100−2の内部構造は、図5に図示しており、図5(a)はカバーケース2、図5(b)は高電圧チューブ30に密着状に収容配線された高電圧束線4、5と低電圧束線6を隣接した状態、図5(c)は支持ケース1、図5(d)は支持ケース1に高電圧チューブ30と低電圧束線6を収容挿通した状態を示しており、前記図3(a)乃至(d)に示す前保護ケース100−1の内部構造と同じであるため説明を省略する。
次に、前保護ケース100−1と後保護ケース100−2の長手方向への連結について順次説明する。図7に示すように、前保護ケース100−1は、カバーケース2の後端部を支持ケース1の後端部より短く形成し、支持ケース1とカバーケース2との連結時に支持ケース1の後端部が露出状態となるように構成する。そして、後保護ケース100−2のカバーケース2は、当該露出状態の後端部に連結するために、その先端部を突出した構成とする。
次に、連結する手段について順次具体的に説明する。図8は前保護ケース100−1の支持ケース1の後端部と、後保護ケース100−2のカバーケース2の先端部との連結部分の拡大図である。図8に示すように、前保護ケース100−1の支持ケース1の後端部両側壁の外面は、方形状の連結部19が一定間隔で突設しており、各連結部19上面には横長孔19aを形成しており、連結部19の外側面には係止部19bを形成している。
また、図8に示すように、後保護ケース100−2のカバーケース2の両側壁外面には横長孔19aに挿入可能な打ち起し片で形成した連結爪29を垂設している。
図9は図8のX−X位置の断面図を示しており、図9(a)に示すように、当該連結爪29は前保護ケース100−1の支持ケース1に形成された係合対面する横長孔19aに挿入される。次に、図9(b)に示すように、当該連結爪29は樹脂の可撓性により撓んだ状態で横長孔19aを挿通する。そして、図9(c)に示すように、当該連結爪29が係止部19bまで挿入されると当該連結爪29の素材の弾性力により元の状態に復帰し係止部19bに連結爪29が係合する。
次に、実際の連結作業手順について説明する。図10に示すように、まず前保護ケース100―1の支持ケース1の後端部に、後保護ケース100−2の先端部を配置する。次に、前保護ケース100―1及び後保護ケース100−2のそれぞれの支持ケース1の凹部71に高電圧チューブ30を連通嵌入し、当該支持ケース1の凹部81に低電圧束線6を連通嵌入する。次に、前保護ケース100―1の支持ケース1に当該前保護ケース100―1のカバーケース2を一体嵌合する。そして、前保護ケース100―1の露出状態となっている後端部に、後保護ケース100−2のカバーケース2の突出した先端部を一体嵌合すると同時に、後保護ケース100−2の支持ケース1と当該カバーケース2も一体嵌合する。
前後保護ケース100―1、2の連結後の固定手段は次のように実施される。すなわち、後保護ケース100―2のカバーケース1に突設している連結爪29−1、29−2は、前保護ケース100―1の係止部19b−1、19b−2に、連結爪29−3乃至29−9は、後保護ケース100−2の係止部19b−3乃至19b−9にそれぞれ係合する。つまり、当該カバーケース2の連結爪29−1は、前保護ケース100―1の支持ケース1の係止部19b−1に係合し、連結爪29−2は同じく係止部19b−2に係合し、連結爪29−3は後保護ケース100―2の係止部19b−3に係合する。以下同様にして、連結爪29−9は同じく係止部19b−9に係合する。なお、説明は省略したが、前保護ケース100―1の支持ケース1とカバーケース2の嵌合手段もこれと同様である。
また、図10に示すように、係止部19b−3、19b−4は支持ケース1の両側壁外面ではない場所に形成されているが、係止部19bは両側壁の外面以外の場所に形成しても差し支えない。
以上のようにして、所定長さの前保護ケース100−1に後保護ケース100−2を長手方向に連結することができる。なお、後保護ケース100−2の係止部19b−10、19b−11は次段の保護ケースの連結に使用することができる。
次に、本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100の一部である前保護ケース100−1の他の実施形態について説明する。図11は前保護ケースの他の実施形態の斜視図である。図2と異なる部分はカバーケース2の天板20に膨出部25を形成していることであり、そのほかは図2と同じであるため説明は省略する。
前保護ケース100−1の支持ケース1及びカバーケース2の内部構造の基本は図6で詳細に説明した通りであり、以下図12、図14、図15によって、図6の他の実施例を説明する。図12は図11の他の実施形態に係る前保護ケース100−1の斜視図のB−B線切断部端面図である。
以下、図11の斜視図のB−B線切断部端面図である図12について説明する。図12に示すように、支持ケース1の底面には支持格子板10が張設され、その上面には隔壁10aが長手方向に沿って形成されており、高電圧チューブ30と、それに隣接された低電圧束線6とを一体として外周をカバーリング可能な断面逆T字状に形成されている。このように支持格子板10上に断面逆T字状の隔壁10aを形成するため、当該高電圧チューブ30と低電圧束線6とを隔離することができる。また、底面には隙間が形成され、結束材挿通孔15、16として上記束線の結束固定のためのタイバンド32が挿通される。
さらに、支持ケース1の底面に隙間15乃至18を形成することによりスペーサとしての機能を果たすために車両本体の床面に組み付ける際に高低電圧束線と共に支持ケース1の底面が撓むことができるため、取付面に密着させやすくなる。
また、図12に示すように、カバーケース2は、左右側壁21、22及び天板20により支持ケース1を天地逆にした形状で、支持ケース1と嵌合可能に形成されている。また、カバーケース2の内部には支持ケース1との組み合せ対面部に隔壁14上端の凹部とを嵌着するための凸状の受け部24を配設している。
そして、支持ケース1とカバーケース2との両側端縁を嵌合することにより断面略横長の薄型方形状の前保護ケース100−1が形成され、そして、その内部に、左側壁11と隔壁14の間に高電圧チューブ30と低電圧束線6を挿通するための束線挿通空間7が形成される。
次に、図12に示すように、束線の挿通作業は、カバーケース2を外した状態で、支持ケース1内底面に形成した隔壁10aの隔壁左側に高電圧チューブ30を載置し、右側に低電圧束線6を載置し、高電圧チューブ30と低電圧束線6と隔壁10aとの周囲を束ねてタイバンド32で一定間隔ごとに結束固定する。
また、図11及び図12に示すように、結束したタイバンド32の端部結束部分32aは、隔壁10aとカバーケース2との嵌合端縁部に形成した膨出部25から上部に突出させて、タイバンド32の端部結束部分32aの塊形状部が前保護ケース100−1内の有効空間と干渉しないよう構成し、支持ケース1とカバーケース2との一体簡素な構造を保持できるようにしている。
そして、結束が終わった後にカバーケース2を支持ケース1に一体嵌合する。以上の支持ケース1とカバーケース2の脱着作業手順で、束線の挿通をすることができるため高低電圧束線の挿通作業を簡単に行うことができる。
また、高電圧チューブ30に挿通されて密着一体化されている高電圧束線4、5がタイバンド32により隔壁10aに結束固定されることにより双方の高電圧束線4と5をさらに密着一体化させることができ、電磁ノイズの発生を抑制するとともに、低電圧束線6が受ける電磁ノイズの影響を低減することができる。
上記以外は、図2で説明した実施例と同じであるので説明を省略する。また、本説明では前保護ケース100−1の場合について説明したが、後保護ケース100−2についても同じ構成にできることはいうまでもない。
次に、本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100の一部である後保護ケース100−2の他の実施形態について説明する。図13は後保護ケース100−2の他の実施形態の斜視図である。図4との外観上の相違点は、カバーケース2の左側面21及び天板20に切欠部26を設けていることであり、そのほかは図4と同じであるため説明は省略する。
次に、図6を基本とした保護ケース100−1、2断面の他の実施例を以下に説明する。すなわち、後保護ケース100−2の支持ケース1及びカバーケース2の他の実施例の図13の斜視図のC−C線切断部端面図である図14について説明する。
図14に示すように、支持ケース1の底面は断面略L字状の支持プレート10bが長手方向に沿って形成されている。また、支持プレート10bの横断面は、高電圧チューブ30と、それに隣接された低電圧束線6とを一体として外周をカバーリング可能な断面略横長L字状に形成されている。また、底面には隙間が形成され、結束材挿通孔15、16として下記束線の結束固定のために使用される。
また、図14に示すように、カバーケース2の図11、12に示す実施形態との相違点は、カバーケース2の天板20に膨出部25を形成していないことである。また、図4、6に示す実施形態との相違点は、隔壁13と対向壁23を備えておらず、カバーケース2の左側面21及び天板20に切欠部26を設けていることである。しかし、そのほかは、これらと同じであるため説明は省略する。
束線の挿通作業は、図14に示すように、カバーケース2を外した状態で支持ケース1内底面に形成したL字状の支持プレート10b上に高電圧束線4、5を挿入した高電圧チューブ30と低電圧束線6とを隣接して載置し、高電圧チューブ30と低電圧束線6と支持プレート10bを束ねてその周囲をタイバンド32で一定間隔ごとに結束固定する。
また、図13及び図14に示すように、結束したタイバンド32の端部結束部分32aは、支持プレート10bとカバーケース2との嵌合端縁部に形成した切欠部26より外部に突出させて、タイバンド32の端部結束部分32aの塊形状部が前保護ケース100−2内の有効空間と干渉しないよう構成し、支持ケース1とカバーケース2との一体簡素な構造を保持できるようにしている。
このようにして、結束が終わった後にはカバーケース2を支持ケース1に一体嵌合する。以上の支持ケース1とカバーケース2の脱着作業手順で、束線の挿通をすることができるため高低電圧束線の挿通作業を簡単に行うことができる。
また、高電圧チューブ30に挿通されて密着一体化されている高電圧束線4、5がタイバンド32により支持プレート10bに結束固定されることにより双方の高電圧束線4と5をさらに密着一体化させることができ、電磁ノイズの発生を抑制するとともに、低電圧束線6が受ける電磁ノイズの影響を低減することができる。
上記以外は、図2で説明した実施例と同じであるので説明を省略する。また、本説明では後保護ケース100−2の場合について説明したが、前保護ケース100−1についても同じ構成にできることはいうまでもない。
次に、図6の断面図を基本とした保護ケースの他の変形例を以下に説明する。すなわち、本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス保護ケース100の一部である前保護ケース100−1又は後保護ケース100−2の内部構造を、前記図2の斜視図のA−A線位置、図11の斜視図のB−B線位置及び図13の斜視図のC−C線位置における切断部端面図により説明する。
支持ケース1は、図15に示すように、左右側壁11、12及び底面の支持板10cにより断面略横長の上方開口の薄型方形状に形成している。そして、左右側壁間は、支持板10cに立設した左右隔壁13、14により二区分に仕切られており、左側壁11と左隔壁13との間には高電圧束線4を挿通するための断面半円弧状の凹部71と、高電圧束線5を挿通するための断面半円弧状の凹部72を密着して形成する。そして、隔壁13と隔壁14との間には低電圧束線6を挿通するための凹部81を形成する。
また、カバーケース2は、図15に示すように、左右側壁21、22及び天板20により支持ケース1を天地逆にした形状で、支持ケース1と嵌合可能に形成されている。また、カバーケース2の内部には支持ケース1との組み合せ対面部に隔壁13の対向壁23と隔壁14の受け部24を配設している。
そして、支持ケース1とカバーケース2を嵌合することにより、断面略横長の薄型方形状の前保護ケース100−1が形成され、左側壁11と左隔壁13の間に高電圧束線4、5を挿通する断面円弧状の高電圧束線挿通空間7a、7bが長手方向に形成され、隔壁13と右隔壁14の間に低電圧束線6を挿通するための低電圧束線挿通空間8が形成される。
次に、図15に示すように、束線の挿通作業は、支持ケース1の高電圧束線挿通空間7aとなる半円弧状の左凹部71に高電圧束線4を嵌入し、高電圧束線挿通空間7bとなる半円弧状の右凹部72に高電圧束線5を嵌入し、低電圧束線挿通空間8となる凹部81に低電圧束線6を嵌入する。
束線の嵌入が終わると、カバーケース2を支持ケース1に一体嵌合する。以上の作業手順で、束線の挿通をすることができるため挿通作業を簡単に行うことができる。
また、高電圧束線4と5が隣接する凹部に密着して嵌入されるため、電磁ノイズの発生を抑制することができ、高電圧束線4、5と低電圧束線6とが隔壁13を介して隣接されるため、高電圧束線4、5と低電圧束線6とを隔離することができ、低電圧束線6が受ける電磁ノイズの影響を低減することができる。
なお、上記以外は、先述の実施例と同じであるので説明を省略する。また、本説明の構成は前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2とも共通であることはいうまでもない。
以上のような実施形態について説明した本発明に係る前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨に沿う範囲で、種々の態様を採用することができる。
上述した実施形態において、前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2の形状は、断面略横長の薄型方形状に限定されるものではなく、車両における部品の搭載位置関係の変更や、ワイヤハーネスの配索スペースの関係により断面の形状に変更を加えたり、長手方向に屈曲形状や湾曲形状を加えたりすることは何ら差し支えない。
また、隔壁10aは、高電圧束線4、5を載置するベースフレームと、密着状の隣接高電圧束線4、5と低電圧束線6とを区画するためにその間に立設介在した仕切りフレームとよりなるように構成してもよい。
また、隔壁13は、高電圧束線4、5を載置するベース隔壁と、密着状の隣接高電圧束線4、5と低電圧束線6とを区画するためにその間に立設介在した仕切り隔壁とよりなるように構成してもよい。
また、前保護ケース100−1と後保護ケース100−2を長手方向に連結する手段について、連結を一段行う実施例について説明したが、本発明は連結を一段に限るものではなく、連結される側の終端部と連結する側の前端部を図7の実施例で説明したような構成にすれば順次何段でも連結することができ、必要な長さのワイヤハーネス保護ケース100を得ることができることはいうまでもない。また、使用する長さが長くない場合には連結することなく一段で使用しても差し支えない。また、支持ケース1とカバーケース2の嵌合構造は図8乃至図10に示すものに限定されるものでなく、嵌合できるものであればいかなる断面構造でもよい。
また、上述した実施形態において、低電圧束線挿通空間8が1個の場合を例に説明したが、1個に限定されるものではなく、必要があれば、前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2の内部に複数個設けてもよい。
また、図2乃至図5において、前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2の手前右端にフランジ部3が突設されているが、特段右側に特定されるものではなく、左側に設けてもよく、又は左右に設けても何ら差し支えない。
また、上述の実施形態では、フランジ部3を支持ケース1に形成した場合について説明したが、支持ケース1及びカバーケース2にそれぞれ嵌合自在にフランジを形成し、それらを嵌合して上下連結フランジ部3としても差し支えない。
また、フランジ部3は前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2ごとに1個備えている実施例について説明したが、1個に限定される必要性はなく。前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2の長さや挿通する束線の種類等に応じて所定の間隔ごとにフランジ部3を設けてもよい。また、本実施例ではフランジ部3の平面視の形状は、図面では台形状の記載をしているが、特に形状が限定されるものではなく、三角形、長方形や半円等の形状であっても何ら差し支えない。
また、上述した実施形態においては、それぞれのフランジ部3の略中央部ないし基端部の近傍に支持ケース1を貫通する車両本体に連結するための取付孔9を1個形成しているが、取付孔9を1個に限定する必要はなく、車体の構造等に応じて複数個の取付孔9を設けても何ら差し支えない。
また、その取付孔9を用いて車両本体に連結するために、スタッドボルトに限定されるものではなく、クリップ等を使用してもよい。
また、図6、図12及び図14の本発明の実施形態では、2本の高電圧束線4、5は高電圧チューブ30に挿通され密着一体化された実施例について説明したが、高電圧チューブ30の使用に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で隙間61を生じさせない構成、例えば弾性紐帯で囲繞する方法などでも何ら差し支えない。
また、本発明の実施形態では、1本の低電圧束線6の場合について説明したが、1本に限定されるものではなく、2本又はそれ以上の低電圧束線であっても差し支えない。
また、本発明の目的の一つは、前保護ケース100−1及び後保護ケース100−2に電磁シールド部材を使用しないということであり、必要に応じて、高電圧束線4、5を密着一体化するための高電圧チューブ30に電磁シールドを施すことや、高電圧束線4、5又は低電圧束線6に電磁シールドを施すことは、さらに大きな電磁ノイズ対策の効果を得ることができるため、そのような使用まで否定するものではない。
また、図6の他の実施例としての図12及び図14において、高電圧チューブ30、低電圧束線6は隔壁10a又は支持プレート10bにタイバンド32により結束される実施例について説明したが、タイバンド32に限定されるものではなく、タイバンド32と同等の機能を有するものであれば何を使用しても差し支えない。
また、図12においては、タイバンド32の端部結束部分32aの突出方向を上方向とし、天板20との干渉を避けるために天板20に膨出部25を設け、図14においては、タイバンド32の端部結束部分32aの突出方向を左横方向とし、左側壁21及び天板20との干渉を避けるために左側板21及び天板20に切欠部26を設けたが、この端部結束部分32aの突出方向は、車両本体に組み込んだときに車両の構造物と干渉しない方向に設ければよいので、必要な個所で必要な方向に膨出部25又は切欠部26を形成すればよいことはいうまでもない。
また、隔壁10a、支持プレート10b上に高電圧束線4、5を挿入した高電圧チューブ30と低電圧束線6とを隣接して載置し、高電圧チューブ30と低電圧束線6と隔壁10a、支持プレート10bとを一体に一定間隔毎にタイバンド32で結束固定を行うが、この間隔は任意である。そして、この間隔に応じて膨出部25又は切欠部26を設けることはいうまでもない。
1 支持ケース
2 カバーケース
3 フランジ部
4、5 高電圧束線
6 低電圧束線
7 高電圧束線挿通空間
8 低電圧束線挿通空間
9 取付孔
10 支持格子板
10a 隔壁
10b 支持プレート
13、14 隔壁
19 連結部
19a 横長孔
19b 係止部
25 膨出部
26 切欠部
29 連結爪
30 高電圧チューブ
32 タイバンド
61 隙間
90 従来のワイヤハーネス
100 ワイヤハーネス保護ケース
100−1 前保護ケース
100−2 後保護ケース

Claims (4)

  1. 車両本体の送受電部間に介在結線するためにワイヤハーネスを被覆保護するためのワイヤハーネス保護ケースにおいて、ワイヤハーネス保護ケースは1又は連結された2以上の保護ケースより構成し、しかも各保護ケースはそれぞれ長手状の支持ケースとそれを被覆するカバーケースとより構成すると共に、支持ケース及びカバーケースよりなる該保護ケース内には高電圧束線密着結束手段により密着状に配線した高電圧束線と、該束線に隣設した低電圧束線とを収容し
    高電圧束線密着結束手段は、支持ケース内底面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の下束線嵌入凹部と、カバーケース内天井面に形成した隣接する2個の断面半円弧状の上束線嵌入凹部とよりなり、上下線嵌入凹部内に2本の高電圧束線を隣接して嵌入したことを特徴とするワイヤハーネス保護ケース。
  2. 車両本体の送受電部間に介在結線するためにワイヤハーネスを被覆保護するためのワイヤハーネス保護ケースにおいて、ワイヤハーネス保護ケースは1又は連結された2以上の保護ケースより構成し、しかも各保護ケースはそれぞれ長手状の支持ケースとそれを被覆するカバーケースとより構成すると共に、支持ケース及びカバーケースよりなる該保護ケース内には高電圧束線密着結束手段により密着状に配線した高電圧束線と、該束線に隣設した低電圧束線とを収容し
    前保護ケースのカバーケースの後端部を支持ケースの後端部より短く形成して、支持ケースとカバーケースとの一体組み付け時に支持ケースの後端部が露出状態となるようにし、当該露出状態の後端部に、後保護ケースのカバーケース先端部を組み付けるように構成されたことを特徴とするワイヤハーネス保護ケース。
  3. 高電圧束線密着結束手段は内部に複数本の高電圧束線を密着状に収容配線した高電圧チューブよりなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤハーネス保護ケース。
  4. 長手状のワイヤハーネス保護ケースを車両本体に装着するための連結手段は、ワイヤハーネス保護ケースにおける支持ケース又はカバーケースの長手状の端縁部を伸延してフランジとし、当該フランジにより車両本体の所定位置に固定手段を介して連結固定するよう構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤハーネス保護ケース。
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