JP6937275B2 - バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などのバーハンドル車両に用いられるバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置は、アンチロックブレーキ制御や、前輪と後輪との連動ブレーキ制御を実行可能である。
一般的に、エンジンと変速機とを搭載しているバーハンドル車両では、シフトダウン時にエンジンブレーキによって制動力を得ることができる。そのため、減速走行時には、運転者がブレーキ操作を行わなくてもシフトダウンによる段階的な制動力を発生させて走行することも可能である。
一方、電動モータを駆動源とするバーハンドル車両においても、バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置の搭載が進められている。
特許第5979751号公報
ところで、電動モータを駆動源とするバーハンドル車両は、一般的に変速機を搭載していないため、エンジンと変速機とを搭載したバーハンドル車両のようなシフトダウンによる段階的な制動力を発生させることができない。
このため、かかるバーハンドル車両では、運転者のブレーキ操作の負荷が増大するという課題があった。特に、コーナリングしながら制動力を得るためには車体をバンクさせた姿勢を維持しながらブレーキ操作を行う必要があるため、運転者の負荷が一層増大するおそれがあった。
本発明は、エンジンブレーキに相当する制動力を得ることができるバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、バーハンドル車両の少なくとも駆動輪の車輪ブレーキに対してブレーキ液圧の加圧制御を実行可能な制御手段を備えたバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置である。前記バーハンドル車両は、エンジンブレーキに相当する制動力を前記駆動輪に対して発生させるためのシフトスイッチを備えている。前記制御手段は、アクセルON時に、前記バーハンドル車両の車体速度に基づいて仮想シフトポジションを設定し、アクセルOFF時に、前記シフトスイッチの操作入力を検出した場合に、前記アクセルON時に設定された仮想シフトポジションに基づいて前記シフトスイッチの操作入力に対応した仮想シフトポジションを新たに設定するとともに、この仮想シフトポジションに対応するエンジンブレーキ相当目標圧力を設定する。前記制御手段は、前記駆動輪の車輪ブレーキに付与するブレーキ液圧を前記エンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する制御を実行する。
本発明では、仮想シフトポジションに対応した制動力を得ることができ、エンジンブレーキに相当するブレーキングを得ることができる。これにより、運転者のブレーキ操作に伴う負荷を低減することができる。
特に、コーナリング走行時等の車体をバンクさせた姿勢においても、シフトスイッチの操作入力でエンジンブレーキに相当する制動力を容易に得ることができる。
また、仮想シフトポジションに対応した制動力を得ることができるので、エンジンブレーキに相当する制動力のフィーリングが向上する。
また、前記エンジンブレーキ相当目標圧力は、車体速度の低下に伴って小さくなるように設定されていることが好ましい。
このようにすると、車体速度の低下に伴って段階的に小さくなる制動力を得ることができる。したがって、エンジンブレーキに相当する制動力のフィーリングが向上する。
また、前記制御手段は、前記バーハンドル車両の停止またはアクセルONを検出した場合に、前記エンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する制御を終了することが好ましい。
このようにすると、バーハンドル車両の停止またはアクセルONの検出まで、エンジンブレーキに相当する制動力が続くので、エンジンおよび変速機を搭載したバーハンドル車両のように、持続的な制動力が得られる。
また、前記制御手段は、前記駆動輪と従動輪とを連動して制動する連動ブレーキ制御を実行可能である。この場合には、前記連動ブレーキ制御中に、前記シフトスイッチの操作入力を検出したときに、前記駆動輪の車輪ブレーキに付与するブレーキ液圧を、前記連動ブレーキ制御時の目標圧力に前記エンジンブレーキ相当目標圧力を加えた目標圧力まで昇圧する制御を実行することが好ましい。
このようにすると、連動ブレーキ制御時に、エンジンブレーキに相当する制動力を加えた制動を得ることができる。したがって、運転者のブレーキ操作に伴う負荷を低減することができる。
本発明では、エンジンブレーキに相当する制動力を得ることができるバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置が得られる。
本発明の一実施形態のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 本発明の一実施形態のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置の機能を説明するためのブロック図である。 本発明の一実施形態のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置のエンジンブレーキ相当目標圧力の算出を説明するためのフローチャートである。 シフトスイッチを操作した場合のエンジンブレーキ相当目標圧力の推移を示すタイムチャートである。
以下では、本発明の実施形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置(以下、単に「ブレーキ液圧制御装置」という)Uは、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などバーハンドルタイプの車両に用いられるものである。本実施形態では、後輪が駆動輪とされた電動二輪車に適用されるブレーキ液圧制御装置Uについて説明するが、適用されるバーハンドル車両の車種を限定するものではない。
(ブレーキ液圧制御装置の構成)
ブレーキ液圧制御装置Uは、図1に示すように、電磁弁やポンプ等の各種部品やブレーキ液の流路が設けられた液圧ユニット10と、この液圧ユニット10の各種部品を制御する制御手段20とを備えている。ブレーキ液圧制御装置Uは、前輪の車輪ブレーキFBと後輪の車輪ブレーキRBとの独立したアンチロックブレーキ制御や、車輪ブレーキFBと車輪ブレーキRBとを連動させる連動ブレーキ制御(加圧制御)を実行可能である。さらに、ブレーキ液圧制御装置Uは、後輪に対してエンジンブレーキに相当するブレーキ制御を実行可能である。
ブレーキ液圧制御装置Uは、前輪を制動するためのブレーキ系統K1と、後輪を制動するためのブレーキ系統K2とを備えて構成されている。ブレーキ系統K1は、液圧ユニット10の入口ポートJ1から出口ポートJ2に至る系統である。なお、入口ポートJ1には、マスタシリンダMC1に至る配管H1が接続され、出口ポートJ2には、車輪ブレーキFBに至る配管H2が接続されている。
ブレーキ系統K2は、液圧ユニット10の入口ポートJ3から出口ポートJ4に至る系統である。なお、入口ポートJ3には、マスタシリンダMC2に至る配管H3が接続され、出口ポートJ4には、車輪ブレーキRBに至る配管H4が接続されている。
なお、図1では、ブレーキ操作子L1がブレーキレバーであり、ブレーキ操作子L2がブレーキペダルである場合を例示しているが、ブレーキ操作子の形態を限定する趣旨ではない。
各ブレーキ系統K1,K2の構成は同一であるので、以下では主として後輪のブレーキ系統K2について説明し、適宜前輪のブレーキ系統K1について説明する。
後輪のブレーキ系統K2は、レギュレータRE、制御弁手段V、サクション弁4、リザーバ5、ポンプ6、圧力センサ8a、圧力センサ8bを備えている。
以下の説明において、マスタシリンダMC2からレギュレータREに至る液圧路(流路)を「出力液圧路A」と称し、レギュレータREから車輪ブレーキRBに至る流路を「車輪液圧路B」と称する。また、レギュレータREを迂回する流路であって出力液圧路Aからポンプ6に至る流路を「吸入液圧路C」と称し、さらに、ポンプ6から車輪液圧路Bに至る流路を「吐出液圧路D」と称する。また、車輪液圧路Bからリザーバ5に至る流路を「開放路E」と称する。また、「上流側」とは、マスタシリンダMC2(MC1)側のことを意味し、「下流側」とは、車輪ブレーキRB(FB)側のことを意味する。
マスタシリンダMC2は、配管H3、出力液圧路A、車輪液圧路Bおよび配管H4を介して車輪ブレーキRB(ホイールシリンダ)に接続されている。マスタシリンダMC2に接続された液路(出力液圧路Aおよび車輪液圧路B)は、通常時、マスタシリンダMC2から車輪ブレーキRBまで連通している。これにより、ブレーキ操作子L2の操作で発生したブレーキ液圧が車輪ブレーキRBに伝達される。
同様に、マスタシリンダMC1は、配管H1、出力液圧路A、車輪液圧路Bおよび配管H2を介して車輪ブレーキFB(ホイールシリンダ)に接続されている。マスタシリンダMC1に接続された液路(出力液圧路Aおよび車輪液圧路B)は、通常時、マスタシリンダMC1から車輪ブレーキFBまで連通している。これにより、ブレーキ操作子L1の操作で発生したブレーキ液圧が車輪ブレーキFBに伝達される。
レギュレータREは、出力液圧路Aにおけるブレーキ液の通流を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能を有する。また、レギュレータREは、出力液圧路Aにおけるブレーキ液の通流が遮断されているときに車輪液圧路Bのブレーキ液圧を所定値以下に調節する機能を有している。さらに、レギュレータREは、上流側のブレーキ液圧が下流側のブレーキ液圧よりも大きくなったときに、上流側から下流側(すなわち、出力液圧路Aから車輪液圧路B)へのブレーキ液の流入を許容する機能を有している。レギュレータREは、カット弁1と、チェック弁1aとを備えている。
カット弁1は、出力液圧路Aと車輪液圧路Bとの間に介設された常開型のリニアソレノイド弁である。カット弁1は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御手段20と電気的に接続されている。カット弁1は、制御手段20からの指令に基づいて、電磁コイルを励磁すると閉弁し、電磁コイルを消磁すると開弁する。カット弁1は、制御手段20によりソレノイドへの通電が制御されることで、開弁圧が調整される構成(リリーフ弁としての機能を合わせ備えた構成)となっている。
カット弁1は、開弁状態にあるときに、ポンプ6から吐出液圧路Dへ吐出して車輪液圧路Bへ流入したブレーキ液が、出力液圧路A、サクション弁4を通じて吸入液圧路Cに戻ること(循環すること)を許容する。
また、カット弁1は、閉弁状態にあるときに、車輪液圧路B側のブレーキ液圧と出力液圧路A側のブレーキ液圧との差圧が開弁圧以上に大きくなると開弁する。これにより、カット弁1を通じて車輪液圧路B側から出力液圧路A側にブレーキ液が流れることになる。
カット弁1では、制御手段20からの指令に基づいて、電磁コイルに流す電流値を調整することで、開弁圧を調整することができる。
カット弁1を通じて車輪液圧路Bから出力液圧路Aにブレーキ液が流れることで、車輪液圧路Bのブレーキ液圧が所定圧に調整される。つまり、カット弁1の開弁圧を調整することで、車輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を調整することができる。
チェック弁1aは、カット弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容する一方向弁である。
制御弁手段Vは、車輪液圧路Bを開放しつつ開放路Eを遮断する状態、車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを開放する状態および車輪液圧路Bと開放路Eを遮断する状態を切り換える機能を有している。制御弁手段Vは、入口弁2、チェック弁2aおよび出口弁3を備えて構成されている。
入口弁2は、車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁からなり、開弁状態にあるときに上流側から下流側へのブレーキ液の通流を許容し、閉弁状態にあるときに遮断する。入口弁2を構成する常開型の電磁弁は、制御手段20からの指令に基づいて電磁コイルが励磁されると閉弁し、電磁コイルが消磁されると開弁する。
チェック弁2aは、その下流側から上流側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、入口弁2と並列に設けられている。
出口弁3は、開放路Eに設けられた常閉型の電磁弁からなり、閉弁状態にあるときに車輪ブレーキRB側からリザーバ5側へのブレーキ液の流入を遮断し、開弁状態にあるときに許容する。出口弁3を構成する常閉型の電磁弁は、制御手段20からの指令に基づいて電磁コイルが励磁されると開弁し、電磁コイルが消磁されると閉弁する。
サクション弁4は、ポンプ6の吸入側において吸入液圧路Cを開閉するものであり、常閉型の電磁弁からなる。サクション弁4によって吸入液圧路Cが開放されると、マスタシリンダMC2とポンプ6の吸入口とが連通した状態になる。サクション弁4を構成する常閉型の電磁弁は、制御手段20からの指令に基づいて電磁コイルが励磁されると開弁し、電磁コイルが消磁されると閉弁する。
リザーバ5は、開放路Eの終点に設けられており、出口弁3が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する。また、リザーバ5とポンプ6の吸入口とを連通する流路には、リザーバ5側からポンプ6側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁5aが介設されている。
ポンプ6は、吸入液圧路Cと吐出液圧路Dとの間に設けられており、モータ7の回転力によって駆動される。ポンプ6は、アンチロックブレーキ制御の際に駆動されることで、リザーバ5に一時的に貯溜されたブレーキ液を吸入して車輪液圧路B側に吐出する。これにより、減圧された出力液圧路Aや車輪液圧路Bの圧力状態を回復させる。
また、ポンプ6は、カット弁1が閉弁状態にあり、サクション弁4が開弁状態にあるときに駆動されることで、マスタシリンダMC2、出力液圧路Aおよび吸入液圧路Cに貯留されているブレーキ液を吸入して車輪液圧路B側に吐出する。これにより、連動ブレーキ制御時においてブレーキ操作子L2を操作していない状態でも、車輪ブレーキRBにブレーキ液圧を作用させることができる。また、ポンプ6の吐出側には、図示しないダンパやオリフィスが設けられており、その協働作用によってポンプ6から吐出されたブレーキ液の脈動を減衰させている。
モータ7は、前輪のブレーキ系統K1にあるポンプ6および後輪のブレーキ系統K2にあるポンプ6の共通の動力源であり、制御手段20からの指令に基づいて作動する。
圧力センサ8aは、マスタシリンダMC2におけるブレーキ液圧の大きさを計測するものである。圧力センサ8bは、車輪ブレーキRBにおけるブレーキ液圧の大きさを計測するものである。
なお、アンチロックブレーキ制御や連動ブレーキ制御が実行されていない状態(通常状態)では、電磁弁を駆動させる電磁コイルが消磁しており、カット弁1および入口弁2が開弁し、出口弁3およびサクション弁4が閉弁している。したがって、制御手段20が通常状態(アンチロックブレーキ非制御状態)を選択しているときに、運転者がブレーキ操作子L1,L2を操作すると、マスタシリンダMC1,MC2で発生したブレーキ液圧が、各出力液圧路Aおよび各車輪液圧路Bを介してそのまま車輪ブレーキFB,RBに付与される。
制御手段20は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されている。制御手段20は、圧力センサ8a,8b、前輪の車輪速度センサ9a,後輪の車輪速度センサ9b、シフトスイッチ21(図2参照)、アクセル開度センサ22(図2参照)からの情報に基づいて、カット弁1、入口弁2、出口弁3、サクション弁4の開閉およびモータ7の作動を制御する。
制御手段20は、図2に示すように、アンチロックブレーキ制御を実行するアンチロック制御手段(図示せず)、連動ブレーキ制御手段30、エンジンブレーキ制御手段40、目標圧力調整手段50、制御実行手段60を備えている。
連動ブレーキ制御手段30は、前輪と後輪との連動ブレーキ制御を実行するためのものである。連動ブレーキ制御手段30は、一方のブレーキ系統に連動して他方のブレーキ系統の車輪ブレーキに制動力を発生させる場合に、他方のブレーキ系統のカット弁1の目標圧力を算出する。連動ブレーキ制御手段30は、マスタシリンダMC1,MC2の圧力センサ8a,8a、前輪の車輪速度センサ9a、後輪の車輪速度センサ9b等の情報に基づいて、目標圧力を算出している。
カット弁1の開弁圧を目標圧力に設定することで、他方の車輪ブレーキに所定の制動力を発生させることができる。前輪のブレーキ系統K1に対しては、フロント目標圧力が設定され、後輪のブレーキ系統K2に対しては、リア目標圧力が設定される。
連動ブレーキ制御手段30で設定された目標圧力は、目標圧力調整手段50に出力される。
エンジンブレーキ制御手段40は、車体速度算出部41、仮想シフトポジション算出部42、開始終了判定部43およびエンジンブレーキ相当目標圧力算出部44を備えている。
車体速度算出部41は、前輪の車輪速度センサ9aで取得された車輪速度および後輪の車輪速度センサ9bで取得された車輪速度に基づいて車体速度を算出する。算出された車体速度は、仮想シフトポジション算出部42および開始終了判定部43に出力される。
仮想シフトポジション算出部42は、アクセル開度量(アクセルON)を検出すると車体速度算出部41で算出された車体速度を入力し、この車体速度に対応する仮想シフトポジションを算出するものである。つまり、アクセルON時は、車体速度に基づいて仮想シフトポジションが設定される。仮想シフトポジション算出部42は、例えば、車体速度が超低速域である場合には、仮想シフトポジションが1速であると算出し、また、車体速度が超低速域より大きい低速域である場合には、仮想シフトポジションが2速であると算出する。以下同様に、車体速度が低速域より大きい中低速域である場合には、3速であると算出し、車体速度が中低速域より大きい中速域である場合には、4速であると算出し、車体速度が中速域より大きい高速域である場合には、5速であると算出する。各速度域は、バーハンドル車両に搭載される走行モータの出力の大きさやバーハンドル車両の種類等に対応して任意に設定することができる。算出された速度域の情報は、エンジンブレーキ相当目標圧力算出部44に出力される。
開始終了判定部43は、エンジンブレーキ制御の開始または終了が要求されたか否かを判定する機能を備えている。開始終了判定部43は、車体速度算出部41で算出された車体速度、シフトスイッチ21の操作入力、およびアクセル開度センサ22で取得されたアクセル開度量に基づいて、エンジンブレーキ制御の開始または終了が要求されたか否かを判定する。具体的に、開始終了判定部43は、算出された車体速度が所定の速度以上であり、かつ、シフトスイッチ21の操作入力が有り、かつ、アクセル開度センサ22で取得されたアクセル開度量がゼロ(閉じられた状態、アクセルOFF時)である場合に、エンジンブレーキ制御の開始を要求していると判定する。
また、開始終了判定部43は、アクセル開度センサ22で取得されたアクセル開度量がゼロ(閉じられた状態)でない場合または車体速度がゼロになった場合に、エンジンブレーキ制御の終了を要求していると判定する。
判定結果は、エンジンブレーキ相当目標圧力算出部44に出力される。
ここで、シフトスイッチ21は、例えば、車体に備わるシフトペダルの操作に連動して作動するスイッチである。シフトスイッチ21は、例えば、車体のフートレスト用ブラケットに支持された図示しないシフトペダルに取り付けられている。シフトスイッチ21は、シフトペダルをダウン操作することで、シフトダウンの操作入力があったことを開始終了判定部43に出力し、これとは逆に、シフトペダルをアップ操作することで、シフトアップの操作入力があったことを開始終了判定部43に出力する。シフトダウン操作の情報およびシフトアップ操作の情報は、エンジンブレーキ制御の開始の要求の判定結果とともにエンジンブレーキ相当目標圧力算出部44に出力される。
なお、シフトスイッチ21に代えて、ハンドルのグリップの近傍位置等に同様の機能を有するシフトスイッチを配置してもよい。
エンジンブレーキ相当目標圧力算出部44は、開始終了判定部43からの判定結果が、エンジンブレーキ制御の開始を要求しているものである場合に、エンジンブレーキに相当する減速が得られるようにエンジンブレーキ相当目標圧力を設定する。具体的に、エンジンブレーキ相当目標圧力算出部44は、エンジンブレーキ制御の開始の要求がシフトダウンの操作入力に基づく場合には、例えば、仮想シフトポジションが4速であるときに、これよりも1段低い3速の速度領域に車体速度が減速されるように、エンジンブレーキ相当目標圧を設定する。また、エンジンブレーキ相当目標圧力算出部44は、エンジンブレーキ制御の開始の要求がシフトアップの操作入力に基づく場合には、例えば、仮想シフトポジションが4速であるときに、これよりも1段高い5速の速度領域に車体速度が減速されるように、エンジンブレーキ相当目標圧力を設定する。つまり、アクセルOFF時は、車体速度に基づくことなく、シフトスイッチ21の操作入力を優先してエンジンブレーキ相当目標圧力が設定される。そして、設定時には、アクセルON時に設定された仮想シフトポジションからスタートして、シフトダウンまたはシフトアップされた仮想シフトポジションの速度領域に車体速度が減速されるように、エンジンブレーキ相当目標圧力が設定される。
なお、仮想シフトポジションが1速であるときには、シフトダウン操作に基づくエンジンブレーキ相当目標圧力の設定を行わない。
算出されたエンジンブレーキ相当目標圧力は、目標圧力調整手段50に出力される。
目標圧力調整手段50は、シフトスイッチ21が操作された場合に、後輪のブレーキ系統K2のカット弁1の目標圧力を調整するものである。
目標圧力調整手段50は、連動ブレーキ制御によってリア目標圧力が設定されている状態において、シフトスイッチ21が操作された場合に、連動ブレーキ制御のリア目標圧力にエンジンブレーキ相当目標圧力を加えたものを最終的なリア目標圧に設定する。
また、目標圧力調整手段50は、連動ブレーキ制御によってリア目標圧力が設定されていない状態において、シフトスイッチ21が操作された場合に、エンジンブレーキ相当目標圧力を最終的なリア目標圧に設定する。
なお、目標圧力調整手段50は、アンチロックブレーキ制御が実行されている場合に、その目標圧力を入力し、その目標圧力を加味した圧力でリア目標圧に設定する。
制御実行手段60は、連動ブレーキ制御の実行時に、一方のブレーキ系統に連動して他方のブレーキ系統の車輪ブレーキに制動力を発生させる場合に、モータ7を駆動させるとともに、他方のブレーキ系統のサクション弁4を開弁する。また、制御実行手段60は、他方のブレーキ系統のカット弁1の開弁圧を目標圧力調整手段50で設定された目標圧力に設定する。
また、制御実行手段60は、エンジンブレーキ制御の実行時に、後輪のブレーキ系統K2のモータ7を駆動させるとともに、サクション弁4を開弁する。また、制御実行手段60は、後輪のブレーキ系統K2のカット弁1の開弁圧を目標圧力調整手段50で設定された目標圧力に設定する。
次に、図1の液圧回路を主に参照しつつ、制御手段20によって実現されるアンチロックブレーキ非制御、アンチロックブレーキ制御の概要を説明する。
(アンチロックブレーキ非制御)
車輪がロックする可能性のないアンチロックブレーキ非制御時には、前記した複数の電磁弁を駆動させる複数の電磁コイルは、いずれも制御手段20によって消磁させられる。つまり、アンチロックブレーキ非制御時においては、カット弁1および入口弁2が開弁状態になっており、出口弁3およびサクション弁4が閉弁状態になっている。
このような状態のときに運転者がブレーキ操作子L2を操作すると、その操作力に起因してマスタシリンダMC2で発生したブレーキ液圧は、出力液圧路A、カット弁1および車輪液圧路Bを介して車輪ブレーキRBに伝達され、後輪が制動されることとなる。なお、ブレーキ操作子L2を緩めると、車輪液圧路Bに流入したブレーキ液がカット弁1および出力液圧路Aを介してマスタシリンダMC2に戻される。
なお、前輪側のブレーキ系統K1においても、同様にしてアンチロックブレーキ非制御によって前輪が制動されることとなる。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御は、車輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、制御弁手段Vを制御して、車輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持する状態を適宜選択することによって実現される。減圧、増圧および保持のいずれを選択するかは、圧力センサ8a,8b、前輪の車輪速度センサ9aおよび後輪の車輪速度センサ9bから得られた車輪速度に基づいて、制御手段20によって判断される。
制御手段20が車輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断した場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが遮断され、開放路Eが開放される。具体的には、制御手段20により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を励磁して開弁状態にする。
このようにすると、車輪ブレーキRBに通じる車輪液圧路Bのブレーキ液が開放路Eを通ってリザーバ5に流入し、その結果、車輪ブレーキRBに作用していたブレーキ液圧が減圧される。
また、制御手段20が車輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を保持すべきであると判断した場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bおよび開放路Eがそれぞれ遮断される。具体的には、制御手段20により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。
このようにすると、車輪ブレーキRB、入口弁2および出口弁3で閉じられた液圧路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキRBに作用しているブレーキ液圧が一定に保持される。
また、制御手段20が車輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断した場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが開放され、開放路Eが遮断される。具体的には、制御手段20により入口弁2を消磁して開弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。そして、制御手段20によりモータ7を駆動させると、モータ7の駆動に伴ってポンプ6が作動し、リザーバ5に貯留されていたブレーキ液が車輪液圧路B側に還流する。
なお、前輪側のブレーキ系統K1においても、同様にしてアンチロックブレーキ制御によって前輪が制動されることとなる。
次に、連動ブレーキ制御について詳細に説明する。
連動ブレーキ制御は、運転者がブレーキ操作子L1およびブレーキ操作子L2の一方のみを操作した場合、あるいは両方を操作したが他方の操作が不十分である場合において、その制動力の大きさに応じた制動力を他方の車輪ブレーキにも作用させる必要があると判断されたときに実行される。
例えば、運転者がブレーキ操作子L1を操作したときに、各圧力センサ8a,8bや各車輪速度センサ9a,9bからの各種情報に基づいて、後輪にも制動力を作用させる必要があると制御手段20が判断した場合に、制御手段20は後輪側のブレーキ系統K2を連動ブレーキ制御する。
具体的に、制御手段20は、後輪側のブレーキ系統K2において、カット弁1を閉弁状態にするとともに、サクション弁4を開弁状態にしてたうえで、モータ7を作動させる。これにより、ポンプ6が駆動して吸入液圧路C側にあるブレーキ液が吐出液圧路Dを介して車輪液圧路B側に吐出され、後輪側の車輪ブレーキRBにブレーキ液圧が作用して制動力が発生する。
また、制御手段20によって、カット弁1の開弁圧がリア目標圧力に設定されることで、車輪ブレーキRB(後輪のブレーキ系統K2)に作用するブレーキ液圧が所定圧に調整される。
また、運転者がブレーキ操作子L2を操作したときに、各圧力センサ8a,8bや各車輪速度センサ9a,9bからの各種情報に基づいて、前輪にも制動力を作用させる必要があると制御手段20が判断した場合に、制御手段20は前輪側のブレーキ系統K1を連動ブレーキ制御する。
この場合も同様に、制御手段20によって、前輪側の車輪ブレーキFBにブレーキ液圧が作用され、制動力が発生する。
また、制御手段20によって、前輪側のブレーキ系統K1において、カット弁1の開弁圧がフロント目標圧力に設定されることで、車輪ブレーキFB(前輪のブレーキ系統K1)に作用するブレーキ液圧が所定圧に調整される。
次に、エンジンブレーキ制御における処理について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、図1の液圧回路図、図2のブロック図、図3のフローチャートを適宜に参照する。
エンジンブレーキ制御は、走行中に運転者のシフトスイッチ21の操作に基づくエンジンブレーキ制御の開始の要求があった場合に実行される。以下では、制動力の発生していない走行状態において、シフトスイッチ21の操作入力が有った場合の制御の処理について説明する。
なお、図3のフローチャートに示す処理は、所定の制御サイクル(単位時間ΔT)ごとに繰り返し行われる。
図3に示すように、制御手段20は、まず、バーハンドル車両の車体速度に対応する仮想シフトポジションを特定する(ステップST1)。そして、制御手段20は、エンジンブレーキ制御の開始要求が有るか否かを判定する(ステップST2)。制御手段20は、エンジンブレーキ制御の開始要求がない場合(ステップST2のNo)は、今回の処理を終了する。
一方、エンジンブレーキ制御の開始要求が有る場合(ステップST2のYes)、制御手段20は、後輪のブレーキ系統K2のカット弁1に設定するエンジンブレーキ相当目標圧力を算出する(ステップST3)とともに、目標圧力を調整する(ステップST4)。目標圧力の調整において、制御手段20は、連動ブレーキ制御等によって駆動輪である後輪のブレーキ系統K2にリア目標圧力が設定されている場合には、このリア目標圧力にステップST3で算出したエンジンブレーキ相当目標圧力を加算したものを後輪のブレーキ系統K2の目標圧力として設定する。また、目標圧力の調整において、制御手段20は、後輪のブレーキ系統K2にリア目標圧力が設定されていない場合には、ステップST3で算出したエンジンブレーキ相当目標圧力を後輪のブレーキ系統K2の目標圧力として設定する。
ステップST4の後に、制御手段20は、再びエンジンブレーキ制御の開始要求が有るか否かを判定する(ステップST5)。エンジンブレーキ制御の開始要求が有る場合(ステップST5のYes)、制御手段20は、ステップST3,ST4の処理を繰り返す。
一方、ステップST5において、エンジンブレーキ制御の開始要求がない場合(ステップST5のNo)には、ステップST6に移行する。ステップST6において、制御手段20は、エンジンブレーキ制御の終了要求が有るか否かを判定する。制御手段20は、エンジンブレーキ制御の終了要求がない場合(ステップST6のNo)は、ステップST5に戻り、移行の処理を繰り返す。
これに対して、エンジンブレーキ制御の終了要求が有る場合(ステップST6のYes)、制御手段20は、エンジンブレーキ制御を継続することなく今回の処理を終了する。
次に、制御手段20によるエンジンブレーキ制御の一例について図4のタイミングチャートを参照して説明する。図4に示すエンジンブレーキ制御は、連動ブレーキ制御等によるリア目標圧力が設定されていない場合に実行されるエンジンブレーキ制御を例示する。
図4に示すように、時刻T1において、アクセルを開き、バーハンドル車両を発進させると、車体速度が上昇し、上昇する車体速度に対応して仮想シフトポジションも1速から順次上の段に設定される。
車体速度の上昇後、時刻T2において、アクセルが閉じられる(OFFにされる)と、制御手段20は、仮想シフトポジションを、時刻T2で車体速度に基づき算出され設定されていた5速のポジションに保持する。
そして、時刻T3において、アクセル開度がOFFにされた状態で、シフトペダルがダウン操作されると(シフトスイッチ21の操作入力が行われると)、制御手段20は、時刻T2で設定した仮想シフトポジションに基づいて5速から1段下の4速に新たに設定するとともに、モータ7を駆動してポンプ6を作動させる。また、制御手段20は、新たに設定した仮想シフトポジションの4速に対応したエンジンブレーキ相当目標圧力を算出し、この目標圧力を後輪のブレーキ系統K2の目標圧力として設定する。
そのため、後輪の車輪ブレーキRBに4速のエンジンブレーキ相当の制動力が生じ、4速のエンジンブレーキ相当の減速が実現される。
設定されたエンジンブレーキ相当目標圧力は、車体速度の低下に伴って小さくなる(時刻T3から時刻T4の期間)。また、レギュレータ弁作動電流(カット弁作動電流)も車体速度の低下に伴って小さくなる(時刻T3から時刻T4の期間)。なお、仮想シフトポジションは4速に保持される。
そして、時刻T4において、再びシフトペダルがダウン操作されると(シフトスイッチ21の操作入力が行われると)、制御手段20が時刻T3で設定した仮想シフトポジションに基づいて4速から1段下の3速に新たに設定するとともに、モータ7を駆動してポンプ6を作動させる。また、制御手段20は、新たに設定した仮想シフトポジションの3速に対応したエンジンブレーキ相当目標圧力を新たに算出し、この目標圧力を後輪のブレーキ系統K2の目標圧力として設定する。
そのため、後輪の車輪ブレーキRBに3速のエンジンブレーキ相当の制動力が生じ、3速のエンジンブレーキ相当の減速が実現される。
設定されたエンジンブレーキ相当目標圧力は、車体速度の低下に伴って小さくなる(時刻T4から時刻T5の期間)。また、レギュレータ弁作動電流(カット弁作動電流)も車体速度の低下に伴って小さくなる(時刻T4から時刻T5の期間)。なお、仮想シフトポジションは3速に保持される。
その後、時刻T5において、シフトペダルがアップ操作されると(シフトスイッチ21の操作入力が行われると)、制御手段20は、時刻T4で設定した仮想シフトポジションに基づいて3速から1段上の4速に新たに設定する。また、制御手段20は、新たに設定した仮想シフトポジションの4速に対応したエンジンブレーキ相当目標圧力を新たに算出し、この目標圧力を後輪のブレーキ系統K2の目標圧力として設定する。
そのため、後輪の車輪ブレーキRBに4速のエンジンブレーキ相当の制動力が生じ、4速のエンジンブレーキ相当の緩やかな減速が実現される。
その後、時刻T6において、アクセルが閉じられた状態から再びアクセルがON操作されると、その時点の車体速度に基づいて仮想シフトポジションの算出が再び開始される。具体的に、時刻T6では、それまで4速に設定されていた仮想シフトポジションに基づくことなく、時刻T6における車体速度に基づいて仮想シフトポジションが新たに設定される。この場合、時刻T6における車体速度に基づいて仮想シフトポジションが2速に設定され、その後、上昇する車体速度に対応して順次上の段に仮想シフトポジションが設定される。
なお、時刻T5の後に、アクセルがON操作されずに車体速度が低下した場合には、設定されたエンジンブレーキ相当目標圧力が車体速度の低下に伴って小さくなる。また、レギュレータ弁作動電流(カット弁作動電流)も車体速度の低下に伴って小さくなる。
なお、仮想シフトポジションは4速に保持され、バーハンドル車両の停止後に1速に設定される(リセットされる)。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
制御手段20は、アクセルON時に、バーハンドル車両の車体速度に基づいて仮想シフトポジションを設定するとともに、アクセルOFF時に、シフトスイッチ21の操作入力で、駆動輪の車輪ブレーキRBに付与するブレーキ液圧をエンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する。
したがって、本実施形態によれば、電動二輪車において、仮想シフトポジションに対応した制動力を得ることができ、エンジンブレーキに相当するブレーキングを得ることができる。これにより、運転者のブレーキ操作に伴う負荷を低減することができる。
特に、コーナリング走行時等の車体をバンクさせた姿勢においても、シフトスイッチの操作入力でエンジンブレーキに相当する制動力を容易に得ることができる。
また、仮想シフトポジションに対応した制動力を得ることができるので、エンジンブレーキに相当する制動力のフィーリングが向上する。
また、エンジンブレーキ相当目標圧力は、車体速度の低下に伴って小さくなるように設定されているので、車体速度の低下に伴って段階的に小さくなる制動力を得ることができる。したがって、エンジンブレーキに相当する制動力のフィーリングが向上する。
また、制御手段20は、バーハンドル車両の停止およびアクセルONを検出した場合に、エンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する制御を終了する。つまり、バーハンドル車両の停止およびアクセルONの検出まで、エンジンブレーキに相当する制動力が続くので、エンジンおよび変速機を搭載したバーハンドル車両のように、持続的な制動力が得られる。
また、制御手段20は、連動ブレーキ制御中に、シフトスイッチ21の操作入力を検出した場合に、駆動輪の車輪ブレーキRBに付与するブレーキ液圧を、連動ブレーキ制御時の目標圧力にエンジンブレーキ相当目標圧力を加えた目標圧力まで昇圧する。したがって、連動ブレーキ制御の制動時に、エンジンブレーキに相当する制動を加えたブレーキングを得ることができる。したがって、運転者のブレーキ操作に伴う負荷を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
前記実施形態では、駆動輪が後輪であるバーハンドル車両について説明したが、これに限られることはなく、駆動輪が前輪であるバーハンドル車両や駆動輪が前輪と後輪の両方であるバーハンドル車両に対してもエンジンブレーキ制御を好適に実行することができる。
また、仮想シフトポジションは、車体速度に基づいて設定するものを例示したが、前後車輪速度に基づいて設定してもよく、さらには前後車輪のうち、いずれか一方の車輪に基づいて設定するものであってもよい。
また、前記実施形態では、本発明を電動二輪車に適用したものを示したが、これに限られることはなく、エンジンおよび変速機を搭載した自動二輪車等に適用してもよい。
8a 圧力センサ
8b 圧力センサ
9a 前輪の車輪速度センサ
9b 後輪の車輪速度センサ
20 制御手段
21 シフトスイッチ
22 アクセル開度センサ
30 連動ブレーキ制御手段
40 エンジンブレーキ制御手段
41 車体速度算出部
42 仮想シフトポジション算出部
43 開始終了判定部
FB 前輪の車輪ブレーキ
RB 後輪の車輪ブレーキ
U バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置

Claims (4)

  1. バーハンドル車両の少なくとも駆動輪の車輪ブレーキに対してブレーキ液圧の加圧制御を実行可能な制御手段を備えたバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記バーハンドル車両は、エンジンブレーキに相当する制動力を前記駆動輪に対して発生させるためのシフトスイッチを備え、
    前記制御手段は、
    アクセルON時に、前記バーハンドル車両の車体速度に基づいて仮想シフトポジションを設定し、
    アクセルOFF時に、前記シフトスイッチの操作入力を検出した場合に、前記アクセルON時に設定された仮想シフトポジションに基づいて前記シフトスイッチの操作入力に対応した仮想シフトポジションを新たに設定するとともに、この仮想シフトポジションに対応するエンジンブレーキ相当目標圧力を設定し、前記駆動輪の車輪ブレーキに付与するブレーキ液圧を前記エンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する制御を実行することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 請求項1に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
    前記エンジンブレーキ相当目標圧力は、車体速度の低下に伴って小さくなるように設定されていることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
    前記制御手段は、前記バーハンドル車両の停止またはアクセルONを検出した場合に、前記エンジンブレーキ相当目標圧力まで昇圧する制御を終了することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
    前記制御手段は、
    前記駆動輪と従動輪とを連動して制動する連動ブレーキ制御を実行可能であり、
    前記連動ブレーキ制御時に、前記シフトスイッチの操作入力を検出した場合に、前記駆動輪の車輪ブレーキに付与するブレーキ液圧を、前記連動ブレーキ制御時の目標圧力に前記エンジンブレーキ相当目標圧力を加えた目標圧力まで昇圧する制御を実行することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。
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