JP6930493B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気通路に燃料を噴射するポート噴射弁を備える内燃機関に適用される内燃機関の制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、吸気バルブの開弁期間のうち開弁開始から約1/3の時間内にポート噴射弁から噴射された燃料を気筒内に流入させるように燃料噴射開始時期を設定する制御装置が記載されている。この制御装置では、高回転領域等においては、吸気バルブの開弁期間のうち開弁開始から約1/3の時間が短くなることに鑑み、1燃焼サイクルにおいて燃料を2回に分けて噴射し、しかも2度目を、吸気行程の後に行っている。
特開平11−30142号公報
上記制御装置は、吸気行程の初期に燃焼室内に燃料を流入させることにより燃料の霧化を狙ったものであるが、燃料の霧化を促進するうえでは、吸気バルブの開弁前に燃料噴射を極力完了して燃料が霧化することができる時間を確保することが望ましい。このため、発明者は、吸気バルブの開弁前に1度の燃料噴射によって全ての燃料を噴射することを検討した。しかし、その場合、内燃機関の温度が低いときには、ポート噴射弁から噴射される燃料量によっては、吸気通路内に付着する燃料量が過度に多くなることに起因して粒子状物質(PM)の数(PN)が多くなるおそれがあることを見出した。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.内燃機関の制御装置は、吸気通路に燃料を噴射するポート噴射弁を備える内燃機関に適用され、吸気バルブの開弁期間に同期して燃料を噴射する吸気同期噴射と、前記吸気同期噴射よりも進角側のタイミングにて燃料を噴射する吸気非同期噴射とを、前記ポート噴射弁を操作して前記吸気非同期噴射および前記吸気同期噴射の順に順次実行するマルチ噴射処理と、前記ポート噴射弁を操作して前記吸気非同期噴射のみを実行して且つ燃料噴射期間の大半が前記吸気バルブの開弁タイミングよりも前となるシングル噴射処理との2つの処理のうちのいずれか1つの処理を選択して実行する燃料噴射処理と、前記シングル噴射処理から前記マルチ噴射処理に切り替える場合、切り替え前における前記シングル噴射処理による噴射開始時期よりも前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を進角させる進角処理と、を実行する。
上記シングル噴射処理による噴射量が大きい場合には、吸気通路内に付着する燃料量が多くなることから、PNが多くなるおそれがある。そこで上記構成では、シングル噴射処理に加えて、マルチ噴射処理を併用する。マルチ噴射処理によれば、シングル噴射処理と比較して、吸気非同期噴射の噴射量を減量することができる。そして、吸気同期噴射によれば吸気非同期噴射と比較して吸気通路に付着する燃料量を低減できることから、マルチ噴射処理を採用すると、ポート噴射弁から1燃焼サイクル内に噴射される燃料量が大きくなっても、PNを抑制できる。
ところで、シングル噴射処理による噴射開始時期を進角させればさせるほど、吸気バルブに付着する燃料量が多くなり、霧化が妨げられるおそれがある。これに対し、マルチ噴射処理における吸気非同期噴射の場合には、シングル噴射処理と比較して噴射量を小さくすることができることから、噴射開始時期をシングル噴射処理と比較して進角させても吸気バルブに付着する燃料量が少なくなり、霧化が妨げられにくい。そして、霧化が妨げられにくいことから、霧化を促進する上では、噴射開始時期をシングル噴射処理と比較してより進角側として燃焼行程までの時間間隔を長くした方が有利となる。このため、上記構成では、マルチ噴射処理に切り替える場合、その吸気非同期噴射の噴射開始時期をシングル噴射処理の時よりも進角側とする。これにより、シングル噴射処理とマルチ噴射処理との双方で吸気非同期噴射の噴射開始時期を同一とする場合と比較すると、吸気非同期噴射によって噴射された燃料の霧化にとってより適切な噴射開始時期とすることができる。
2.上記1記載の内燃機関の制御装置において、前記マルチ噴射処理における前記吸気同期噴射の噴射開始時期を算出する同期開始算出処理を実行し、前記進角処理は、前記吸気同期噴射の噴射開始時期から所定の間隔だけ進角したタイミングで前記吸気非同期噴射を終了するための前記吸気非同期噴射の噴射開始時期であるインターバル確保時期を算出する確保時期算出処理と、前記吸気非同期噴射の基準開始時期と、前記インターバル確保時期とのうちの進角側の時期に基づき、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を決定する決定処理と、を含む。
マルチ噴射処理において、吸気非同期噴射の終了タイミングと吸気同期噴射の開始タイミングとの時間間隔が過度に短い場合、ポート噴射弁の制御性が低下し、実際には、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながって、噴射期間が意図したものから大きくずれるおそれがある。これに対し、上記構成では、吸気非同期噴射の噴射開始時期の遅角側の限界値がインターバル確保時期となるようにしたため、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながることを抑制できる。
3.上記2記載の内燃機関の制御装置において、前記進角処理は、前記内燃機関のクランク軸の回転速度が高い場合に低い場合よりも前記基準開始時期を進角したタイミングに算出する処理である非同期開始時期算出処理を含む。
吸気非同期噴射の噴射開始時期が同一のクランク角度であっても、回転速度が高い場合には低い場合と比較して、噴射開始時期から燃焼行程までの時間間隔が短くなり、燃料が霧化する余裕が小さくなる。これに対し上記構成では、基準開始時期を、回転速度が高い場合に低い場合よりも進角させたため、進角させない場合と比較して、燃料の霧化を促進することができる。
4.上記2または3記載の内燃機関の制御装置において、前記進角処理は、前記インターバル確保時期が、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の前回の値よりも進角側である場合、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の今回の値を前記インターバル確保時期までステップ的に進角させる処理を含む。
吸気非同期噴射の噴射開始時期をステップ的に変更する場合、吸気通路に付着する燃料量が急激に変化し、ひいては、空燃比の制御性が低下するおそれがある。一方、吸気非同期噴射の終了タイミングと吸気同期噴射の開始タイミングとの時間間隔が過度に短い場合、ポート噴射弁の制御性が低下し、実際には、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながって、噴射期間が意図したものから大きくずれるおそれがある。上記構成では、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながってしまう場合の空燃比の制御性の低下の方が、噴射開始時期をステップ的に変更することに起因した空燃比の制御性の低下よりも大きくなりやすいことに鑑み、マルチ噴射処理への切り替え時に吸気非同期噴射の噴射開始時期をインターバル確保時期までステップ的に進角させることとした。
5.上記2〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、前記進角処理は、前記決定処理によって決定された噴射開始時期が前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の前回の値よりも進角側であって且つ前記インターバル確保時期が前記前回の値よりも進角側にない場合、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を前記決定処理によって決定された噴射開始時期へと徐変させる処理を含む。
吸気非同期噴射の噴射開始時期をステップ的に変更する場合、吸気通路に付着する燃料量が急激に変化し、ひいては、空燃比の制御性が低下するおそれがある。一方、吸気非同期噴射の終了タイミングと吸気同期噴射の開始タイミングとの時間間隔が過度に短い場合、ポート噴射弁の制御性が低下し、実際には、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながって、噴射期間が意図したものから大きくずれるおそれがある。上記構成では、前回の噴射開始時期よりも進角させなくても吸気非同期噴射と吸気同期噴射とがつながってしまうおそれがない場合、噴射開始時期を決定処理によって決定された噴射開始時期へと徐変させることによって、噴射開始時期を進角させることによる空燃比の制御性の低下を抑制することができる。
6.上記1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の燃焼室に充填される新気量に基づき、空燃比を目標空燃比に制御するための要求噴射量を算出する要求噴射量算出処理を実行し、前記マルチ噴射処理は、前記要求噴射量を、前記吸気同期噴射の噴射量と前記吸気非同期噴射の噴射量とに分割する処理を含む。
上記構成では、吸気非同期噴射と吸気同期噴射とによって、空燃比を目標空燃比に制御するための要求噴射量の燃料を噴射することができる。
第1の実施形態にかかる制御装置および内燃機関を示す図。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の一部を示すブロック図。 (a)および(b)は、同実施形態にかかるシングル噴射処理およびマルチ噴射処理を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる噴射弁操作処理の手順を示す流れ図。 (a)および(b)は、噴射開始時期とPN,HCとの関係を示す図。 同実施形態にかかる吸気非同期噴射の噴射開始時期を示す図。 同実施形態の解決する課題を示すタイムチャート。 (a)および(b)は、同実施形態の作用を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる噴射弁操作処理の手順を示す流れ図。 同実施形態の作用を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかる噴射弁操作処理の手順を示す流れ図。 (a)および(b)は、マルチ噴射処理の到達終了時期と、PNおよびHCの発生量との関係を示す図。
<第1の実施形態>
以下、内燃機関の制御装置にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられており、スロットルバルブ14の下流には、ポート噴射弁16が設けられている。吸気通路12に吸入された空気とポート噴射弁16から噴射された燃料とは、吸気バルブ18の開弁に伴って、シリンダ20およびピストン22によって区画された燃焼室24に流入する。燃焼室24において、燃料と空気との混合気は、点火装置26の火花放電によって燃焼に供され、その際生成される燃焼エネルギは、ピストン22を介してクランク軸28の回転エネルギに変換される。燃焼に供された混合気は、排気バルブ30の開弁に伴って、排気として排気通路32に排出される。排気通路32には、触媒34が設けられている。
クランク軸28の回転動力は、タイミングチェーン38を介して、吸気側カム軸40および排気側カム軸42に伝達される。なお、本実施形態では、吸気側カム軸40には、吸気側バルブタイミング調整装置44を介してタイミングチェーン38の動力が伝達される。吸気側バルブタイミング調整装置44は、クランク軸28と吸気側カム軸40との回転位相差を調整することによって、吸気バルブ18の開弁タイミングを調整するアクチュエータである。
制御装置50は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量(トルク、排気成分等)を制御するために、上記スロットルバルブ14や、ポート噴射弁16、点火装置26、吸気側バルブタイミング調整装置44等の内燃機関10の操作部を操作する。この際、制御装置50は、クランク角センサ60の出力信号Scrや、エアフローメータ62によって検出される吸入空気量Ga、スロットルセンサ64によって検出されるスロットルバルブ14の開口度TAを参照する。また制御装置50は、排気通路32に設けられた空燃比センサ66によって検出される空燃比Afや、吸気側カム角センサ68の出力信号Scaを参照する。また制御装置50は、水温センサ70によって検出される内燃機関10の冷却水の温度(水温THW)や、大気圧センサ72によって検出される大気圧Pa、アクセルセンサ74によって検出されるアクセルペダルの操作量(アクセル操作量ACCP)を参照する。
制御装置50は、CPU52、ROM54および制御装置50内の各箇所に電力を供給する電源回路56を備えており、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することにより、上記制御量の制御を実行する。
図2に、制御装置50が実行する処理の一部を示す。図2に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することにより実現される。
吸気位相差算出処理M10は、クランク角センサ60の出力信号Scrと吸気側カム角センサ68の出力信号Scaとに基づき、クランク軸28の回転角度に対する吸気側カム軸40の回転角度の位相差である吸気位相差DINを算出する処理である。目標吸気位相差算出処理M12は、内燃機関10の動作点に基づき、目標吸気位相差DIN*を可変設定する処理である。なお、本実施形態では、回転速度NEと充填効率ηとによって動作点を定義している。ここで、CPU52は、回転速度NEを、クランク角センサ60の出力信号Scrに基づき算出し、充填効率ηを回転速度NEおよび吸入空気量Gaに基づき算出する。なお、充填効率ηは、燃焼室24内に充填される新気量を定めるパラメータである。
吸気位相差制御処理M14は、吸気位相差DINを目標吸気位相差DIN*に制御するために吸気側バルブタイミング調整装置44を操作すべく、操作信号MS4を出力する処理である。
開口度目標値設定処理M16は、アクセル操作量ACCPに基づき、スロットルバルブ14の開口度の目標値(目標開口度TA*)を設定する処理である。具体的には、開口度目標値設定処理M16は、たとえば、アクセル操作量ACCPが大きい場合に小さい場合よりも目標開口度TA*を大きい値に設定する処理である。
遅延処理M18は、目標開口度TA*を所定時間遅延させた遅延開口度TArを算出する処理である。スロットル制御処理M20は、スロットルセンサ64によって検出される開口度TAを遅延開口度TArに制御するために、スロットルバルブ14を操作すべく、操作信号MS1を出力する処理である。
ローパスフィルタM22は、実際の開口度TAを目標開口度TA*に制御すると仮定した場合、目標開口度TA*の変化に対して実際の開口度TAが遅延することに鑑み、目標開口度TA*の1次遅れ処理値を予測開口度TAeとして出力する処理である。
スロットルモデルM24は、後述する処理によって算出される吸気圧Pm1と、予測開口度TAeおよび大気圧Paとに基づきスロットルバルブ14を通過する空気量であるスロットル流量mtを算出する処理である。具体的には、スロットルモデルM24は、大気圧Paが高い場合に低い場合よりもスロットル流量mtを大きい値に算出し、吸気圧Pm1が高い場合に低い場合よりもスロットル流量mtを小さい値に算出し、予測開口度TAeが大きい場合に小さい場合よりもスロットル流量mtを大きい値に算出する処理である。具体的には、スロットルモデルM24は、入力パラメータである予測開口度TAe、大気圧Paおよび吸気圧Pm1と、出力パラメータであるスロットル流量mtとを関係づけるモデル式に基づきスロットル流量mtを算出する処理である。なお、モデル式は、上記入力パラメータと出力パラメータとを直接結び付ける式とは限らず、たとえば式の係数が、入力パラメータによって可変設定されるものであってもよい。
インマニモデルM26は、後述する処理によって算出される閉弁時流入空気量Mc1と、スロットル流量mtとに基づき、上記吸気圧Pm1を算出する処理である。閉弁時流入空気量Mc1は、1燃焼サイクルにおける燃焼室24への流入空気量のうち吸気バルブ18の閉弁時期までに吸気通路12に吹き戻された量を除いた値である。具体的には、インマニモデルM26は、スロットル流量mtから閉弁時流入空気量Mc1を減算した値が大きい場合に小さい場合よりも吸気圧Pm1の増加速度が大きくなるように上記吸気圧Pm1を算出する処理である。
吸気弁モデルM28は、吸気圧Pm1と、吸気位相差DINと、回転速度NEとに基づき、上記閉弁時流入空気量Mc1を算出する処理である。吸気弁モデルM28は、吸気圧Pm1が高い場合に低い場合よりも閉弁時流入空気量Mc1を大きい値に算出する処理である。また、吸気弁モデルM28は、吸気位相差DINが、吸気バルブ18の閉弁時期をBDCよりも遅角側とする場合、より遅角側であるほど、閉弁時流入空気量Mc1を小さい値に算出する処理である。
定常値補正処理M30は、吸入空気量Gaや開口度TAに基づき、定常状態において、吸気圧Pm1を吸入空気量Gaに応じた値となるように補正するための補正量ΔPmを算出する処理である。補正処理M32は、吸気圧Pm1から補正量ΔPmを減算することによって吸気圧Pmを算出する処理である。吸気圧Pmは、定常状態においては吸入空気量Gaから把握される吸気圧に一致し、過渡状態においては吸気圧Pm1の応答性を重視した値となっている。
上記定常値補正処理M30は、たとえば吸気圧の推定処理として、次の2つの処理を実行し、それらの差を補正量ΔPmとして算出する処理とすればよい。すなわち、第1の推定処理は、スロットルモデルM24、インマニモデルM26および吸気弁モデルM28と同様のモデルを用いるものの、予測開口度TAeに代えて開口度TAを入力とする処理である。一方、第2の推定処理は、インマニモデルM26および吸気弁モデルM28と同様のモデルを用い、スロットル流量mtに代えて吸入空気量Gaを入力とする処理である。ここで、第1の推定処理によって推定される吸気圧は、定常状態においてはスロットル流量mt相当の量に基づく吸気圧となるため、補正量ΔPmは、定常状態においてはスロットル流量mtの吸入空気量Gaに対する誤差を補償する値となる。一方、過渡時においては、第1の推定処理によって推定される吸気圧の応答性は第2の推定処理によって推定された吸気圧の応答性に近似するため、過渡時においては吸気圧Pmに吸気圧Pm1の変化を顕在化させることができる値となっている。
吸気弁モデルM34は、吸気圧Pmと、吸気位相差DINと、回転速度NEとを入力パラメータとし、入力パラメータに基づき、出力パラメータとしての閉弁時流入空気量Mcを算出する処理である。吸気弁モデルM34は、吸気弁モデルM28とは、入力パラメータが相違するものの、入力パラメータに基づき出力パラメータを算出する処理自体は同様の処理を実行する部分である。
閉弁時流入空気量Mcは、所定期間だけ未来において燃焼室24に吸入されている空気量の予測値となっている。これは、スロットルバルブ14が遅延開口度TArに制御されている一方、閉弁時流入空気量Mcがスロットルバルブ14の開口度が目標開口度TA*から予測される実際の開口度に応じた値であるからである。
噴射弁操作処理M36は、閉弁時流入空気量Mc、吸気位相差DIN、回転速度NE、吸気圧Pm、および空燃比Afを取り込み、ポート噴射弁16を操作する処理である。
本実施形態では、燃料噴射処理として、図3(a)に例示する処理と、図3(b)に例示する処理との2通りの処理を有する。
図3(a)は、吸気バルブ18の開弁前に燃料の噴射を開始し、吸気バルブ18の開弁前に燃料の噴射を終了させる単一の噴射を実行するシングル噴射処理である。
図3(b)は、吸気バルブ18の開弁期間に同期して同期噴射開始時期Isに燃料の噴射を開始する吸気同期噴射と、吸気同期噴射よりも進角側の非同期噴射開始時期Insにて燃料の噴射を開始する吸気非同期噴射との2つの燃料噴射を実行するマルチ噴射処理である。本実施形態において、同期噴射開始時期Isは、吸気バルブ18の開弁タイミングよりも微小時間δだけ進角側に設定されている。ここで、微小時間δは、ポート噴射弁16から噴射された燃料が吸気バルブ18の開弁前の位置に到達するのに要する時間に設定されている。これは、噴射された燃料を、吸気バルブ18の開弁に伴って極力早期に燃焼室24に流入させる設定である。なお、図3(a)に示した処理は、吸気非同期噴射のみを実行する処理であるが、以下の説明の便宜上、噴射開始時期を、非同期噴射開始時期Insとはせずにシングル噴射開始時期I1と記載する。
本実施形態においてマルチ噴射処理は、PNを低減することを狙って実行される。すなわち、水温THWがある程度低い場合、充填効率ηがある程度大きい領域においてシングル噴射処理を実行すると、PNが増加する傾向がある。これは、充填効率ηが大きい場合には小さい場合よりもポート噴射弁16から噴射される燃料量が大きい値となり、結果、吸気通路12に付着する燃料量が多くなることに起因していると考えられる。詳しくは、吸気通路12に付着した燃料量がある程度多くなる場合、付着した燃料のせん断によって、付着した燃料の一部が液滴のまま燃焼室24に流入するためであると推察される。そこで本実施形態では、充填効率ηがある程度大きい領域においては、ポート噴射弁16から噴射される燃料量の一部を、吸気同期噴射によって噴射することにより吸気通路12に付着する燃料量を低減させ、ひいてはPNの低減を図る。
図4に、噴射弁操作処理M36の処理の手順を示す。図4に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」を付与した数字によって各処理のステップ番号を表現する。
図4に示す一連の処理において、CPU52は、まずポート噴射弁16から1燃焼サイクル内に1つの気筒において噴射が要求される燃料量である要求噴射量Qdを算出する(S10)。ここでは、CPU52は、まず上記閉弁時流入空気量Mcに基づき、空燃比を目標値に開ループ制御するための噴射量であるベース噴射量Qbを算出する。具体的には、CPU52は、燃焼室24内に充填される新気量の最大値に対する閉弁時流入空気量Mcの割合から充填効率ηを算出し、充填効率ηに、上記最大値の空気量に対して空燃比を目標空燃比とするうえで必要な噴射量を乗算することによってベース噴射量Qbを算出する。また、CPU52は、空燃比Afを目標値にフィードバック制御するための操作量として空燃比補正係数Kfbを算出する。そして、CPU52は、ベース噴射量Qbに空燃比補正係数Kfbを乗算することによって要求噴射量Qdを算出する。
次にCPU52は、マルチ噴射処理を実行する要求があるか否かを判定する(S12)。ここでCPU52は、水温THWが規定温度(たとえば「70℃」)以下である旨の条件(ア)と、充填効率ηが規定値以上である旨の条件(イ)と、回転速度NEが所定速度NEth以下である旨の条件(ウ)との論理積が真である場合にマルチ噴射処理を実行する要求があると判定する。なお、条件(ウ)は、吸気非同期噴射の終了タイミングと吸気同期噴射の開始タイミングとの時間間隔を確保するための条件である。また、この条件は、マルチ噴射処理がシングル噴射処理よりも演算負荷が大きいことから、制御装置50の演算負荷の増大によって発熱量が過大となることを抑制する旨の条件である。
CPU52は、マルチ噴射処理の要求がないと判定する場合(S12:NO)、たとえば水温THW等に基づきシングル噴射開始時期I1を算出する(S14)。そしてCPU52は、シングル噴射開始時期I1となることにより要求噴射量Qdの燃料を1回の燃料噴射で噴射するようにポート噴射弁16に操作信号MS2を出力してポート噴射弁16を操作する(S34)。
一方、CPU52は、マルチ噴射処理を実行する要求があると判定する場合(S12:YES)、要求噴射量Qdを分割して、吸気非同期噴射の噴射量である非同期噴射量Qnsと吸気同期噴射の噴射量である同期噴射量Qsとを算出する(S16)。ここで、CPU52は、回転速度NE、充填効率η、水温THWおよび吸気位相差DINに応じて、要求噴射量Qdを分割する。詳しくは、回転速度NE、充填効率η、水温THWおよび吸気位相差DINを入力変数とし、同期噴射量Qsを出力変数とするマップデータが予めROM54に記憶された状態で、CPU52により同期噴射量Qsがマップ演算される。そしてCPU52は、非同期噴射量Qnsを、要求噴射量Qdから同期噴射量Qsを減算した値とする。
なお、マップデータとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。またマップ演算は、たとえば、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とし、一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とする処理とすればよい。
次にCPU52は、回転速度NE、充填効率η、水温THWおよび吸気位相差DINに基づき、たとえば圧縮上死点等の基準位置からの進角量として同期噴射開始時期Isを算出する(S18)。これは、回転速度NE、充填効率η、水温THWおよび吸気位相差DINを入力変数とし、同期噴射開始時期Isを出力変数とするマップデータが予めROM54に記憶された状態で、CPU52により同期噴射開始時期Isがマップ演算されることにより実現できる。
このように、本実施形態では、同期噴射開始時期Isを、非同期噴射開始時期Insとは独立に設定する。これは、同期噴射開始時期Isが排気中のPNやHCに特に影響されやすいためである。
図5(a)には、非同期噴射開始時期Insや同期噴射開始時期Isを変化させたときのPNを示し、図5(b)は、非同期噴射開始時期Insや同期噴射開始時期Isを変化させたときのHC発生量を示す。ここで、白抜きのプロットは、非同期噴射開始時期Insを固定し、同期噴射開始時期Isを変化させたときのものであり、黒塗りのプロットは、同期噴射開始時期Isを固定し、非同期噴射開始時期Insを変化させたときのものである。また、○印、ひし形、四角、三角のプロットのそれぞれは、非同期噴射量Qnsと同期噴射量Qsとの割合が、「8:2」,「7:3」,「6:4」,「5:5」のそれぞれに対応する。なお、黒塗りのプロットに併せて、シングル噴射時のPNおよびHCを併記した。
図5の白抜きのプロットに示されるように、同期噴射開始時期Isの変化によって、PNやHCの発生量が大きく変化する。このため、本実施形態では、同期噴射開始時期Isを、PNやHCの発生量を低減できる適切な値に設定する。
図4に戻り、CPU52は、同期噴射開始時期Isと同期噴射量Qsから定まる吸気同期噴射の終了時期Iseが遅角限界以上であるか否かを、すなわち、終了時期Iseが遅角限界またはそれよりも進角側の値であるか否かを判定する(S20)。ここで遅角限界は、PNが顕著に増加することのない限界値である。すなわち、同期噴射の終了時期Iseが過度に遅角側となるとシリンダ20内壁面に燃料が付着しPNが増加する傾向がある。
CPU52は遅角限界未満であると判定する場合(S20:NO)、S14の処理に移行する一方、遅角限界以上であると判定する場合(S20:YES)、非同期噴射量Qnsと回転速度NEとに基づき非同期噴射のなされるクランク角度間隔である非同期噴射期間Tnsを算出する(S22)。非同期噴射期間Tnsは、クランク角度間隔を次元とするものであるため、回転速度NEを用いて算出される。
次にCPU52は、非同期噴射期間Tnsと、インターバルINと、同期噴射開始時期Isとの和を、インターバル確保時期Insiに代入する(S24)。インターバル確保時期Insiは、吸気非同期噴射の終了タイミングと同期噴射開始時期Isとの間の時間間隔が、ポート噴射弁16による噴射の開始、停止、再開が可能な最も小さいクランク角度間隔であるインターバルINとなる噴射時期である。
次にCPU52は、S14の処理と同様の処理によって、シングル噴射開始時期I1を算出する(S26)。そしてCPU52は、非同期噴射開始時期Insに、インターバル確保時期Insiと、基準開始時期Insrと、シングル噴射開始時期I1とのうちの最も進角側の値を代入する(S28)。
図6に、水温THWに応じた、インターバル確保時期Insiと、基準開始時期Insrと、シングル噴射開始時期I1とを示す。図6に示すように、水温THWがある程度高い領域では、基準開始時期Insrが最も進角側の値となっている。一方、水温THWが低い領域では、インターバル確保時期Insiが最も進角側の値となっている。なお、本実施形態では、水温THWが低い領域において部分的に基準開始時期Insrがシングル噴射開始時期I1よりも遅角側となっているものの、基本的には、基準開始時期Insrは、シングル噴射開始時期I1よりも進角側である。これは、マルチ噴射処理における吸気非同期噴射が、シングル噴射処理と比較して噴射量を小さくすることができることから、非同期噴射開始時期Insをシングル噴射開始時期I1と比較して進角させても吸気バルブ18に付着する燃料量が少なくなり、霧化が妨げられにくいためである。なお、図5(a)における黒塗りの○印には、マルチ噴射処理の非同期噴射開始時期Insをシングル噴射時よりも進角させることにより、PNを低減できることが示されている。
図4に戻り、CPU52は、非同期噴射開始時期Insが進角限界Ith以下であるか否かを判定する(S30)。進角限界は、たとえばベース噴射量Qbの算出に用いる閉弁時流入空気量Mcの予測精度が許容範囲となる非同期噴射開始時期Insの上限値に設定されている。CPU52は、非同期噴射開始時期Insが進角限界Ithよりも大きいと判定する場合(S30:NO)、S14の処理に移行する一方、進角限界Ith以下であると判定する場合(S30:YES)、非同期噴射開始時期Insがインターバル確保時期Insiと一致するか否かを判定する(S32)。そして、CPU52は、インターバル確保時期Insiと一致すると判定する場合(S32:YES)、非同期噴射開始時期Insにおいて非同期噴射量Qnsの燃料を噴射し、同期噴射開始時期Isにおいて同期噴射量Qsの燃料を噴射すべく、ポート噴射弁16に操作信号MS2を出力してポート噴射弁16を操作する(S34)。
これに対しCPU52は、非同期噴射開始時期Insがインターバル確保時期Insiと一致しないと判定する場合(S32:NO)、今回の非同期噴射開始時期Ins(n)が前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも大きいか否かを判定する(S36)。ここで、前回、シングル噴射処理を実行している場合、前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)には、前回のシングル噴射開始時期I1が代入される。そしてCPU52は、前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)以下であると判定する場合(S36:NO)、非同期噴射開始時期Insにおいて非同期噴射量Qnsの燃料を噴射し、同期噴射開始時期Isにおいて同期噴射量Qsの燃料を噴射すべく、ポート噴射弁16に操作信号MS2を出力してポート噴射弁16を操作する(S34)。一方、CPU52は、前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも大きいと判定する場合(S36:YES)、今回の非同期噴射開始時期Ins(n)と前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)との指数移動平均処理値を、今回の非同期噴射開始時期Ins(n)に代入する(S38)。この処理は、非同期噴射開始時期Insの急激な変化を抑制する徐変処理である。
図7に、シングル噴射処理とマルチ噴射処理との2つの処理のうちの1つの処理から残りの1つの処理に切り替える際、徐変処理を実行しない場合の空燃比Afの変動を示す。図7には、時刻t1においてシングル噴射処理からマルチ噴射処理に切り替えられ、時刻t2においてマルチ噴射処理からシングル噴射処理に切り替える場合を示している。また、図7には、前回の空燃比Afの変化量ΔAfを示している。図7に示されるように、非同期噴射開始時期Insの方が、シングル噴射開始時期I1よりも進角側である場合、マルチ噴射処理とシングル噴射処理との2つの処理のうちの1つの処理から残りの1つの処理に切り替える際、徐変処理を実行しないと空燃比Afの変動が顕著となる。これは、非同期噴射開始時期Insをシングル噴射開始時期I1よりも進角させることに起因して、吸気通路12に付着する燃料量が変化することが主な理由であると推察される。
図4のS36の処理は、主にシングル噴射処理からマルチ噴射処理に切り替えられることによって、シングル噴射開始時期I1と非同期噴射開始時期Insとのギャップが大きい場合に、ギャップを低減するための処理である。ちなみに、マルチ噴射処理からシングル噴射処理への切り替え時については、図4には示されていないが、シングル噴射開始時期I1と非同期噴射開始時期Insとのギャップが大きい場合には徐変処理を実行することが望ましい。
CPU52は、S34の処理を完了する場合、図4に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU52は、マルチ噴射処理を実行する場合、インターバル確保時期Insiと、基準開始時期Insrと、シングル噴射開始時期I1とのうちの最も進角側の時期を、非同期噴射開始時期Insとする。これにより、非同期噴射開始時期Insは、原則、シングル噴射開始時期I1よりも進角側となる。このため、非同期噴射開始時期Insを、シングル噴射開始時期I1に一致させる場合と比較すると、非同期噴射開始時期Insから燃焼行程までの時間間隔を長くすることができることから、燃料の霧化を促進することができる。
また、CPU52は、図8(a)に示すように、時刻t1にシングル噴射処理からマルチ噴射処理に切り替える場合において、非同期噴射開始時期Insがインターバル確保時期Insiである場合には、非同期噴射開始時期Insをステップ的にインターバル確保時期Insiに移行させる。これにより、吸気非同期噴射の終了タイミングと同期噴射開始時期Isとの間の時間間隔を十分に確保することができる。このため、吸気非同期噴射のためのポート噴射弁16の操作の終了に伴ってポート噴射弁16が閉弁する前に吸気同期噴射のための操作によってポート噴射弁16が開弁状態に維持される事態が生じることが十分に抑制される。上記ポート噴射弁16が開弁状態に維持されることによる空燃比の制御性の低下は、噴射開始時期をステップ的に変化させることによる空燃比の制御性の低下よりも大きい。このため、インターバルINを確保することは、空燃比の制御性の低下を抑制することにつながる。
一方、図8(b)には、CPU52により時刻t1にシングル噴射処理からマルチ噴射処理に切り替える場合において、インターバル確保時期Insiがシングル噴射開始時期I1よりも遅角側であって基準開始時期Insrがシングル噴射開始時期I1よりも進角側である場合を示す。この場合、CPU52は、非同期噴射開始時期Insを徐々に基準開始時期Insrに近づける徐変処理を実行する。これにより、吸気通路12に付着する燃料量が急激に減少し、燃焼室24内に供給される燃料量が急激に増加することが抑制される。なお、燃焼室24内の空燃比が目標値に対してわずかにリッチ側にずれることによる触媒34への影響は、空燃比フィードバック制御によって補償される。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかる噴射弁操作処理M36の手順を示す。図9に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、図9において、図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
図9に示す一連の処理において、CPU52は、S36の処理において肯定判定する場合、インターバル確保時期Insiが前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも大きいか否かを判定する(S40)。そして、CPU52は、前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも大きいと判定する場合(S40:YES)、非同期噴射開始時期Insにインターバル確保時期Insiを代入し(S42)、S34の処理に移行する。一方、CPU52は、前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)以下であると判定する場合(S40:NO)、S38の処理に移行する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU52は、図10に示すように、時刻t1にシングル噴射処理からマルチ噴射処理に切り替える。ここで、CPU52は、インターバル確保時期Insiがシングル噴射開始時期I1よりも進角側であって基準開始時期Insrがインターバル確保時期Insiよりも進角側である場合、非同期噴射開始時期Insをステップ状にインターバル確保時期Insiとする。そして、CPU52は、次回以降において非同期噴射開始時期Insを基準開始時期Insrへと徐々に進角させる。これにより、吸気同期噴射の噴射終了タイミングと同期噴射開始時期Isとの間の時間間隔を確実に確保しつつも、噴射開始時期の急変を極力抑制することができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかる噴射弁操作処理M36の手順を示す。図11に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、図11において、図9に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
図11に示す一連の処理において、CPU52は、S26の処理が完了すると、回転速度NEおよび水温THWに基づき基準開始時期Insrを算出し(S44)、S28の処理に移行する。ここで、CPU52は、回転速度NEが高い場合に低い場合よりも基準開始時期Insrをより進角側の値に算出する。これは、回転速度NEが高い場合には低い場合よりも、同一回転角度の回転に要する時間が短くなるため、基準開始時期Insrを固定値とする場合、回転速度NEが高い場合に非同期噴射開始時期Insと燃焼行程との間の時間間隔が短くなるためである。さらに、回転速度NEが高い場合には、非同期噴射開始時期Insを進角させても、それ以前に算出された閉弁時流入空気量Mcが、実際の燃焼行程において燃焼室24内で燃焼対象となる新気量の予測値として精度を確保できる。
また、CPU52は、水温THWが過度に低い場合には、非同期噴射開始時期Insを進角させても霧化に寄与しにくいため、水温THWが低い場合には高い場合よりも基準開始時期Insrを遅角側とする。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]燃料噴射処理は、S12〜S16およびS34の処理に対応する。進角処理は、図4のS18〜S32,S36,S38の処理、図9のS18〜S32,S36,S38,S40,S42の処理、および図11のS18〜S32,S36,S38,S40〜S44の処理に対応する。[2]同期開始算出処理は、S18の処理に対応する。確保時期算出処理は、S24の処理に対応する。決定処理は、S28の処理に対応する。[3]非同期開始時期算出処理は、S44の処理に対応する。[4]S40の処理において肯定判定される場合にS42の処理を実行することと、図10とに対応する。また、「Insi>Ins(n−1)」であってS32の処理において肯定判定される場合の処理に対応する。[5]図4において「Insi≦Ins(n−1)」である場合のS38の処理や、図9および図11においてS40の処理において否定判定される場合のS38の処理に対応する。[6]要求噴射量算出処理は、S10の処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・「決定処理について」
決定処理としては、インターバル確保時期Insiと、シングル噴射開始時期I1と、基準開始時期Insrとのうちの最も進角側のタイミングに決定する処理に限らない。たとえば、インターバル確保時期Insiと基準開始時期Insrとの2つのタイミングのうちの最も進角側のタイミングに決定する処理であってもよい。
・「非同期開始時期算出処理について」
図11のS44の処理では、基準開始時期Insrを、回転速度NEおよび水温THWに基づき可変設定したが、これに限らない。たとえば、回転速度NEおよび水温THWの2つのパラメータについてはそれらのうちいずれか1つのみに基づき可変設定してもよい。
・「進角処理について」
たとえば、基準開始時期InsrをインターバルINを確保可能な時期に設定しておくなら、S28の処理を実行せず、基準開始時期Insrを非同期噴射開始時期Insとしてもよい。
上記実施形態では、S28の処理によって決定した非同期噴射開始時期Insが前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも進角側であることを条件に、S28の処理によって決定した非同期噴射開始時期Insへと徐変させる処理を実行したがこれに限らない。たとえば前回の非同期噴射開始時期Ins(n−1)よりも進角側である度合いが小さい場合には、S28の処理によって決定した非同期噴射開始時期Insを採用しても空燃比のずれは小さいと考えられる。さらに、下記「要求噴射量Qdについて」の欄に記載したように噴射開始時期の変化に応じたフィードフォワード補正量にてベース噴射量を補正することとし、S28の処理によって決定した非同期噴射開始時期Insを最終的な非同期噴射開始時期Insとして常時採用してもよい。
・「要求噴射量Qdについて」
要求噴射量Qdとしては、フィードバック補正係数によってベース噴射量Qbが補正されたものに限らない。たとえば、ベース噴射量Qbが水温THWに応じた低温増量係数によって補正されたものであってもよい。またたとえば、充填効率ηが大きく変化する場合、吸気通路12に付着する燃料量が大きく変化することに鑑み、付着する燃料量の変化を補償するフィードフォワード補正量にてベース噴射量Qbをさらに補正したものとしてもよい。さらに、たとえば噴射開始時期の変化に起因して吸気通路12に付着する燃料量が変化することによる燃焼室24内に供給される燃料量の変化を抑制するフィードフォワード補正量にてベース噴射量を補正したものとしてもよい。
ベース噴射量Qbを、エアモデルに基づき予測された閉弁時流入空気量Mcに基づき算出すること自体、必須ではない。たとえば、回転速度と吸入空気量Gaとを入力変数とし充填効率ηを出力変数とするマップデータが予めROM54に記憶された状態でCPU52により充填効率ηをマップ演算し、同充填効率ηに基づきベース噴射量Qbを算出してもよい。この場合であっても、ベース噴射量Qbを算出する際の入力となる充填効率ηが実際に燃焼に供される混合気中の新気量を精度良く表現できるためには、非同期噴射開始時期Insの進角量を制限することが望ましい。
・「吸気同期噴射について」
上記実施形態では、吸気同期噴射として、吸気バルブ18が開弁する直前に同期噴射開始時期Isが設定されるものを例示したがこれに限らず、吸気バルブ18の開弁開始時期後であって吸気バルブ18が開弁しているときに同期噴射開始時期Isが設定されるものであってもよい。
なお、吸気同期噴射としては、同期噴射開始時期Isを算出し、その後、同期噴射開始時期Isによって噴射終了時期が定まる処理であってもよいが、これに限らない。たとえば、ポート噴射弁16から噴射された燃料のうち最も遅いタイミングで噴射された燃料が吸気バルブ18の閉弁期間における位置に到達するタイミングの目標値である到達終了時期を算出し、到達終了時期と同期噴射量Qsと回転速度NEとに基づき、同期噴射開始時期Isを算出してもよい。この場合であっても、吸気同期噴射は、吸気バルブ18の開弁期間に同期して燃料を噴射するものである。
詳しくは、吸気同期噴射は、ポート噴射弁16から噴射された燃料が吸気バルブ18の開弁前の位置に到達する期間が吸気バルブ18の開弁期間に収まるように燃料を噴射するものである。ここで、「到達する期間」の始点は、ポート噴射弁16から噴射された燃料のうちの最も早いタイミングで噴射された燃料が開弁前の位置に到達するタイミングであり、終点は、ポート噴射弁16から噴射された燃料のうちの最も遅いタイミングで噴射された燃料が開弁前の位置に到達するタイミングである。これに対し、吸気非同期噴射は、ポート噴射弁16から噴射された燃料が吸気バルブ18が開弁する前に吸気バルブ18に到達するように燃料を噴射するものである。換言すれば、吸気非同期噴射は、ポート噴射弁16から噴射された燃料が、吸気バルブ18が開弁するまでは吸気通路12内で滞留し、開弁した後に燃焼室24内に流入する噴射である。なお、吸気非同期噴射は、ポート噴射弁16から噴射された燃料が吸気バルブ18の開弁前の位置に到達する期間が吸気バルブ18の閉弁期間に収まるように燃料を噴射するものであることが望ましい。
なお、図12(a)には、吸気非同期噴射や吸気同期噴射の上記到達終了時期を変化させたときのPNを示し、図12(b)は、吸気非同期噴射や吸気同期噴射の上記到達終了時期を変化させたときのHC発生量を示す。ここで、白抜きのプロットは、吸気非同期噴射の到達終了時期を固定し、吸気同期噴射の到達終了時期を変化させたときのものであり、黒塗りのプロットは、吸気同期噴射の到達終了時期を固定し、吸気非同期噴射の到達終了時期を変化させたときのものである。また、○印、ひし形、四角、三角のプロットのそれぞれは、非同期噴射量Qnsと同期噴射量Qsとの割合が、「8:2」,「7:3」,「6:4」,「5:5」のそれぞれに対応する。
図12の白抜きのプロットに示されるように、吸気同期噴射の到達終了時期の変化によって、PNやHCの発生量が大きく変化する。
・「シングル噴射処理について」
上記実施形態では、シングル噴射処理を、吸気バルブ18の開弁前にすべての燃料の噴射を終了するものとしたがこれに限らない。たとえば、ベース噴射量Qbが大きい場合には、噴射の終了タイミングが吸気バルブ18の開弁タイミングよりも遅角側となることがあってもよい。ただし、ベース噴射量Qbが過度に大きくない限り、ポート噴射弁16から噴射された燃料が吸気バルブ18の開弁前の位置に到達する期間が吸気バルブ18の閉弁期間に収まるように燃料を噴射するものであることが望ましい。
・「要求噴射量Qdの分割手法について」
上記実施形態では、回転速度NE、充填効率η、水温THWおよび吸気位相差DINに基づき、要求噴射量Qdの燃料を、同期噴射量Qsと非同期噴射量Qnsとに分割したが、これに限らない。たとえば、燃焼室24内に充填される新気量を示すパラメータである負荷パラメータとして、充填効率ηに代えて、要求噴射量Qdを用いてもよい。また、負荷パラメータと回転速度NEと水温THWと吸気位相差DINとの4つのパラメータについては、それらのうちの3つパラメータのみに基づき可変設定したり、2つのパラメータのみに基づき可変設定したり、1つのパラメータのみに基づき可変設定したりしてもよい。なお、上記4つのパラメータ以外にたとえば、吸気圧や、吸入空気の流速を用いてもよい。ただし、上記4つのパラメータによれば、吸気圧や吸入空気の流速を把握することができる。
・「エアモデルについて」
閉弁時流入空気量Mcを予測するためのエアモデルとしては、図2に例示したものに限らない。たとえば、定常値補正処理M30および吸気弁モデルM34を備えず、吸気弁モデルM28の出力する閉弁時流入空気量Mc1を噴射弁操作処理M36の入力としてもよい。
・「吸気バルブの特性可変装置について」
吸気バルブ18の特性を変更する特性可変装置としては、吸気側バルブタイミング調整装置44に限らない。たとえば、吸気バルブ18のリフト量を変更するものであってもよい。この場合、吸気バルブ18のバルブ特性を示すパラメータは、吸気位相差DINに代えて、リフト量等となる。
・「制御装置について」
制御装置がCPU52とROM54とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、制御装置は、以下の(a)〜(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
・「そのほか」
上記実施形態では、S30の処理における進角限界Ithを、燃焼室24内に充填される新気量の予測精度に応じて設定したが、これに限らない。たとえば、1燃焼サイクル前の吸気同期噴射の終了タイミングに対してインターバルINだけ遅延したタイミングに設定してもよい。
内燃機関10が吸気バルブ18の特性を変更する特性可変装置を備えることは必須ではない。内燃機関10がスロットルバルブ14を備えることは必須ではない。
10…内燃機関、12…吸気通路、14…スロットルバルブ、16…ポート噴射弁、18…吸気バルブ、20…シリンダ、22…ピストン、24…燃焼室、26…点火装置、28…クランク軸、30…排気バルブ、32…排気通路、34…触媒、38…タイミングチェーン、40…吸気側カム軸、42…排気側カム軸、44…吸気側バルブタイミング調整装置、50…制御装置、52…CPU、54…ROM、56…電源回路、60…クランク角センサ、62…エアフローメータ、64…スロットルセンサ、66…空燃比センサ、68…吸気側カム角センサ、70…水温センサ、72…大気圧センサ。

Claims (6)

  1. 吸気通路に燃料を噴射するポート噴射弁を備える内燃機関に適用され、
    吸気バルブの開弁期間に同期して燃料を噴射する吸気同期噴射と、前記吸気同期噴射よりも進角側のタイミングにて燃料を噴射する吸気非同期噴射とを、前記ポート噴射弁を操作して前記吸気非同期噴射および前記吸気同期噴射の順に順次実行するマルチ噴射処理と、前記ポート噴射弁を操作して前記吸気非同期噴射のみを実行して且つ燃料噴射期間の大半が前記吸気バルブの開弁タイミングよりも前となるシングル噴射処理との2つの処理のうちのいずれか1つの処理を選択して実行する燃料噴射処理と、
    前記シングル噴射処理から前記マルチ噴射処理に切り替える場合、切り替え前における前記シングル噴射処理による噴射開始時期よりも前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を進角させる進角処理と、を実行する内燃機関の制御装置。
  2. 前記マルチ噴射処理における前記吸気同期噴射の噴射開始時期を算出する同期開始算出処理を実行し、
    前記進角処理は、
    前記吸気同期噴射の噴射開始時期から所定の間隔だけ進角したタイミングで前記吸気非同期噴射を終了するための前記吸気非同期噴射の噴射開始時期であるインターバル確保時期を算出する確保時期算出処理と、
    前記吸気非同期噴射の基準開始時期と、前記インターバル確保時期とのうちの進角側の時期に基づき、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を決定する決定処理と、を含む請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記進角処理は、前記内燃機関のクランク軸の回転速度が高い場合に低い場合よりも前記基準開始時期を進角したタイミングに算出する処理である非同期開始時期算出処理を含む請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記進角処理は、前記インターバル確保時期が、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の前回の値よりも進角側である場合、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の今回の値を前記インターバル確保時期までステップ的に進角させる処理を含む請求項2または3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記進角処理は、前記決定処理によって決定された噴射開始時期が前記吸気非同期噴射の噴射開始時期の前回の値よりも進角側であって且つ前記インターバル確保時期が前記前回の値よりも進角側にない場合、前記吸気非同期噴射の噴射開始時期を前記決定処理によって決定された噴射開始時期へと徐変させる処理を含む請求項2〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関の燃焼室に充填される新気量に基づき、空燃比を目標空燃比に制御するための要求噴射量を算出する要求噴射量算出処理を実行し、
    前記マルチ噴射処理は、前記要求噴射量を、前記吸気同期噴射の噴射量と前記吸気非同期噴射の噴射量とに分割する処理を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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