JP6927330B2 - 駐車制御方法及び駐車制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、駐車制御方法及び駐車制御装置に関する。
操作者が車両を遠隔操作する技術として、車両を駐車スペースに駐車させる際に障害物を検知した場合、車両を停止させるものが知られている(特許文献1)。
障害物の検知により車両が停止した後、操作者は車両を次の駐車スペースに駐車させるために次の進行方向の指示等をしなければならず、操作者に負担がかかる場合がある。
本発明が解決しようとする課題は、一旦駐車できないと判定して車両が目標駐車位置から離れる場合でも、車両用の通路の通行方向に基づく方向へ予め車両を移動させることで操作者にかかる負担を軽減させることである。
本発明は、目標駐車位置への駐車制御を中断して、車両が目標駐車位置から離れる場合、目標駐車位置に隣接する車両用の通路の通行方向に基づいて、車両の移動方向を算出し、算出した移動方向へ車両を移動させることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、一旦駐車できないと判定して車両が目標駐車位置から離れる場合でも、車両用の通路の通行方向に基づく方向へ予め車両を移動させるため、次の進行方向の指示等を操作者にさせることを防ぎ、操作者にかかる負担を軽減させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、本発明に係る駐車制御装置を、駐車制御システムに適用した場合を例にして説明する。本実施形態では、駐車制御装置を車両に搭載する構成を例に説明するが、駐車制御装置は、車載装置と情報の授受が可能な可搬の操作端末(スマートフォン、PDA:Personal Digital Assistantなどの機器)に適用してもよい。また、本発明に係る駐車制御方法は後述する駐車制御装置において使用できる。
本実施形態では、本発明に係る駐車制御装置を、駐車制御システムに適用した場合を例にして説明する。本実施形態では、駐車制御装置を車両に搭載する構成を例に説明するが、駐車制御装置は、車載装置と情報の授受が可能な可搬の操作端末(スマートフォン、PDA:Personal Digital Assistantなどの機器)に適用してもよい。また、本発明に係る駐車制御方法は後述する駐車制御装置において使用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車制御装置100を有する駐車制御システム1000のブロック図である。本実施形態の駐車制御システム1000は、カメラ群1と、測距装置2と、情報サーバ3と、操作端末5と、駐車制御装置100と、車載装置200と、を備える。車載装置200は、車両コントローラ70と、駆動システム40と、操舵角センサ50と、車速センサ60とを備える。本実施形態の駐車制御装置100は、操作端末5から入力された操作指令に基づいて、駐車スペースに制御対象である車両を移動させる(駐車させる)動作を制御する。
カメラ群1は、例えば、図示するように、カメラ1a〜カメラ1dを備える。カメラ1a〜カメラ1dは、それぞれ車両の前方、右側方、左側方、後方に設置される。例えば、カメラ1aは、車両のフロントバンパー又はその近傍に設置され、車両の前方を撮像して画像情報を駐車制御装置100に出力する。カメラ1bは、車両の右側方(例えば、車両の前端右側部)に設置され、車両の右側方を撮像して画像情報を駐車制御装置100に出力する。カメラ1cは、車両の左側方(例えば、車両の前端左側部)に設置され、車両の左側方を撮像して画像情報を駐車制御装置100に出力する。カメラ1dは、車両のリアバンパー又はその近傍に設置され、車両の後方を撮像して画像情報を駐車制御装置100に出力する。
測距装置2は、車両から車両の周囲に存在する対象物までの距離を測定する。測距装置2としては、例えば、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダーなどのレーダー装置又はソナーが挙げられる。測距装置2の数は特に限定されず、複数であってもよい。測距装置2は、カメラ群1のカメラ1a〜カメラ1dと同じ位置に設置してもよいし、異なる位置に設置してもよい。車両の周囲に存在する対象物としては、障害物、歩行者、他車両が挙げられる。測距装置2は、対象物までの距離に限られず、対象物の存否、車両に対する対象物の位置を検出する。測距装置2は、対象物の存否、対象物までの距離、対象物の位置を検出して、検出結果を駐車制御装置100へ出力する。
情報サーバ3は、通信可能なネットワーク上に設けられた情報提供装置である。情報サーバは、通信装置131と、記憶装置132を備える。記憶装置132には、読み取り可能な地図情報133と、駐車場情報134とを備える。地図情報133には、駐車施設の位置情報が含まれる。駐車場情報134には、駐車施設ごとに、各駐車場(パーキングロット)の配置、識別番号、駐車施設における通路、柱、壁、収納スペースなどの位置情報を含む。また、駐車場情報134には、駐車施設の通路における車両の通行方向が含まれる。なお、駐車場情報134は、上記情報に限られず、駐車施設ごとに、車両が駐車可能な駐車場の情報として駐車可能スペースの情報を含んでいてもよい。駐車制御装置100及び操作端末5は、情報サーバ3の記憶装置132にアクセスして各情報を取得できる。
操作端末5は、車両の外部に持ち出し可能な携帯型の入力機能及び通信機能を備えるコンピュータである。操作端末5は、駐車のための車両の運転(動作)を制御するための操作者の操作指令の入力を受け付ける。運転には駐車(入庫及び出庫)の操作を含む。操作者は、操作端末5を介して駐車を実行させるための操作指令を含む命令を入力する。操作指令は、駐車制御の実行・停止、目標駐車位置の選択・変更、駐車経路の選択・変更、その他の駐車に必要な情報を含む。なお、操作者は、操作端末5を用いることなく、操作者のジェスチャなどにより操作指令を含む命令を、駐車制御装置100に認識させる(入力する)こともできる。
操作端末5は、通信機を備え、駐車制御装置100、情報サーバ3と情報の授受が可能である。操作端末5は、通信ネットワークを介して、車外で入力された操作指令を駐車制御装置100へ送信し、操作指令を駐車制御装置100に入力させる。操作端末5は、固有の識別記号を含めた信号を用いて、駐車制御装置100と交信する。操作端末5は、ディスプレイ53を備える。ディスプレイ53は、入力インターフェイス、各種情報を提示する。ディスプレイ53がタッチパネル型のディスプレイである場合には、操作指令を受け付ける機能を有する。操作端末5は、本実施形態の駐車制御方法に用いられる操作指令の入力を受け付けるとともに、駐車制御装置100へ向けて操作指令を送出するアプリケーションがインストールされたスマートフォン、PDA:Personal Digital Assistantなどの携帯型の機器であってもよい。
車両コントローラ70は、車両の駆動制御を行うコントローラである。車両コントローラ70としては、例えば、コンピュータやECU(Electronic Control Unit)が挙げられる。車両コントローラ70は、車両駆動制御プログラムが格納されたROM72と、このROM72に格納されたプログラムを実行することで、駆動制御装置として機能する動作回路としてのCPU71と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM73とを備える。車両コントローラ70には、駐車制御装置100から車両の目標操舵角及び目標速度が入力され、また、操舵角センサ50の検出値及び車速センサ60の検出値が入力される。車両コントローラ70は、車両を駐車させる制御を実行する場合には、駐車制御装置100入力される目標操舵角及び目標速度に基づいて、駆動システム40の動作を制御する。また、車両コントローラ70は、操舵角センサ50の検出値及び車速センサ60の検出値を駐車制御装置100へ出力する。なお、駐車制御装置100から入力される車両の目標操舵角及び目標速度については後述する。
駆動システム40は、車両コントローラ70を介して駐車制御装置100から取得した制御指令信号に基づく駆動により、車両を現在位置から目標駐車位置に移動(走行)させる。本実施形態の操舵装置(付図示)は、車両を左右方向へ移動させる駆動機構である。駆動システム40にはEPSモータが含まれる。EPSモータは、車両コントローラ70を介して駐車制御装置100から制御指令信号を取得する。そして、EPSモータは、取得した制御指令信号に基づいて、操舵装置のステアリングが備えるパワーステアリング機構を駆動して操舵量を制御し、車両を目標駐車位置へ移動する際の操作を制御する。なお、駐車をさせるための車両の制御内容及び動作手法は特に限定されず、出願時において知られた手法を適宜に適用できる。
操舵角センサ50は、例えば、ステアリングコラムの内部に設置され、ステアリングホイールの回転角を検出し、車両コントローラ70を介して検出値を駐車制御装置100に出力する。車速センサ60は、例えば、車輪の回転数を検知する車輪側センサ(付図示)により検出された車輪速から車両の車速を算出し、車両コントローラ70を介して検出値を駐車制御装置100に出力する。
本実施形態の駐車制御装置100は、制御装置10と、入力装置20と、出力装置30とを備える。駐車制御装置100の各構成は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続される。入力装置20は、通信装置21を備える。通信装置21は、外部の操作端末5から送信された操作指令を受信し、入力装置20に入力する。外部の操作端末5に操作指令を入力する主体は人間(ユーザ、乗員、ドライバ、駐車施設の作業員)であってもよい。入力装置20は、受け付けた操作指令を制御装置10に送信する。出力装置30は、ディスプレイ31を含む。車両に乗員が存在する場合、出力装置30は、ディスプレイ31を介して車両の乗員に駐車制御情報を伝えることができる。また、出力装置30は、駐車制御情報を操作端末5に送信し、操作端末5のディスプレイ53を介して駐車制御情報を、操作端末5の操作者に伝えることもできる。本実施形態のディスプレイ31は、入力機能及び出力機能を備えるタッチパネル型のディスプレイである。ディスプレイ31が入力機能を備える場合には、ディスプレイ31が入力装置20として機能する。操作端末5から入力された操作指令に基づいて車両が制御されている場合であっても、乗員が入力装置20を介して緊急停止などの操作指令を入力できる。
本実施形態の駐車制御装置100の制御装置10は、駐車制御プログラムが格納されたROM12と、このROM12に格納されたプログラムを実行することで、本実施形態の駐車制御装置100として機能する動作回路としてのCPU11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM13とを備える、駐車制御用のコンピュータである。
本実施形態の駐車制御プログラムは、外部の操作端末5から送信された操作指令に基づいて、車両を目標駐車位置に移動させる駐車制御を行うプログラムである。駐車制御装置100は、プログラムにより算出された車両の目標速度及び目標操舵角を車両コントローラ70に出力する。車両は、車両コントローラ70が目標速度及び目標操舵角に応じて駆動システム40を動作させることで、目標駐車位置に駐車するために、適切な速度で駐車経路に沿って移動することができる。
また、本実施形態の駐車制御プログラムは、車両が目標駐車位置に駐車するための移動を行っている間に、何らかの原因で目標駐車位置に駐車できない場合に、目標駐車位置から離れる方向へ車両を移動させるプログラムである。例えば、駐車制御装置100は、カメラ群1等が駐車経路上又は駐車経路付近に障害物を検出すると、駐車制御を中断する。そして、駐車制御装置100は、車両の制御を駐車制御からレスキューモードへ移行するか否かを操作者に選択させるために、駐車制御を中断する情報とレスキューモードを選択可能な情報を操作端末5に送信する。
レスキューモードとは、目標駐車位置への駐車制御を実行している間に、車両が目標駐車位置に駐車できない状況になると、駐車制御を中断して車両を目標駐車位置から離れた所定の位置まで移動させる、いわゆる復帰モードである。レスキューモードへ移行した後の具体的な処理については後述する。上述の例では、操作者が操作端末5のディスプレイ53の画面上に表示されるレスキューモードを実行させるための画面上のボタンに触れると、レスキューモードを実行させる操作指令として、通信ネットワークを介して、駐車制御装置100に、レスキューモードを実行させる操作指令情報が入力され、レスキューモードのプログラムが実行される。
本実施形態の駐車制御装置100は、外部から操作指令を送り、車両の動きを制御して、車両を所定の駐車スペースに駐車させるリモートコントロールタイプのものである。なお、車両の乗員は車室外にいてもよいし、車室内にいてもよい。
本実施形態に係る駐車制御装置100の制御装置10は、上述した駐車制御を実行する機能として、目標駐車枠設定処理、駐車開始位置設定処理、現在位置推定処理、操作者位置検出処理、車両用通路認識処理、駐車経路生成処理を実行する機能を備える。また、制御装置10は、上述したレスキューモードを実行する機能として、障害物検出処理、車両用通路認識処理、減速処理、操作者位置検出処理、レスキュー経路生成処理を実行する機能を備える。さらに、制御装置10は、駐車経路生成処理により生成された駐車経路、又はレスキュー経路生成処理により生成されたレスキュー経路に沿って車両を移動させるために、経路追従処理、目標速度生成処理を実行する機能を備える。レスキュー経路については後述する。各処理を実現するためのソフトウェアと上述したハードウェアの協働により、上記各処理を実行する。以降では各処理について説明する。
まず、駐車制御を実行する機能について説明する。目標駐車枠設定処理について説明する。制御装置10は、自動運転により車両を駐車させる駐車枠(以下、目標駐車枠という)を設定する。制御装置10は、カメラ群1が撮像した撮像画像から駐車場に存在する駐車枠を検出する。例えば、制御装置10は、カメラ群1の撮像画像から俯瞰画像を生成し、この俯瞰画像から駐車枠を構成する枠線の候補を検出する。次に、制御装置10は、検出した枠線の候補が、他の枠線との間隔、他の枠線との相対角度、長さ等についての判定条件を満たすか否かを判定し、これらの判定条件を満たす枠線の候補により区画されるスペースを駐車枠として検出する。なお、カメラ群1の撮像画像から俯瞰画像を生成してその俯瞰画像から駐車枠を検出することに限られず、例えば、車外との通信、いわゆる路車間通信、車車間通信により、駐車枠の情報を取得してもよい。
ここで、自動運転とは、ドライバではなく駐車制御装置100が車両コントローラ70を介して、操舵装置の操舵操作、アクセル操作及びブレーキ操作を自動的に行うことである。なお、駐車制御装置100は、車両の駆動制御に関する全てを自動的に行うタイプに限られず、操舵操作を自動で行い、アクセル・ブレーキ操作をドライバが行う半自動タイプであってもよい。この場合、例えば、ドライバが車両に乗り込んでアクセル・ブレーキ操作を行い、ドライバ以外の車両の乗員、駐車施設の作業員が操作端末5を操作する。
次に、制御装置10は、検出した駐車枠の中から駐車可能なスペース(以下、駐車可能スペースという)を検出する。例えば、制御装置10は、測距装置2の測距情報(反射点情報)に基づいて、検出された駐車枠の中とこの駐車枠に駐車する際の経路とに駐車車両等の障害物が存在するか否かを判定する。そして、制御装置10は、障害物が存在しない駐車枠を駐車可能スペースとして検出する。なお、測距装置2の測距情報に基づいて駐車可能スペースを検出することに限られず、例えば、カメラ群1や駐車場に設置されたカメラの撮像画像から駐車可能スペースを検出してもよい。また、例えば、情報サーバ3にアクセスして駐車場情報134から駐車可能スペースの情報を取得してもよい。
そして、制御装置10は、駐車可能スペースの中から、ドライバ及び自車両の乗員に推奨する駐車スペース(以下、推奨駐車スペース)を検出してドライバ及び自車両の乗員に提示する。例えば、制御装置10は、推奨駐車スペースの情報を操作端末5に送信し、操作端末5のディスプレイ53に推奨駐車スペースの情報を表示させる。また、制御装置10は、出力装置30のディスプレイ31に推奨駐車スペースの情報を表示させる。なお、複数の駐車可能スペースが存在する場合、制御装置10は、例えば、それぞれの駐車可能スペースに駐車する際の所要時間が最も短い駐車可能スペースを推奨駐車スペースとする。また、例えば、制御装置10は、自車両のドライバの注視点に最も近い駐車可能スペースを推奨駐車スペースとする。
次に、制御装置10は、ドライバ又は自車両の乗員による目標駐車枠の指定を受け付け、車両を駐車させる目標駐車位置を設定する。ドライバ又は自車両の乗員は、操作端末5のタッチパネル式のディスプレイ53に表示された推奨駐車スペースに触れたり、ディスプレイ53に表示されたカーソル操作キーでディスプレイ上を推奨スペースまで移動させて決定ボタンを操作したりすることで、目標駐車枠を指定することができる。なお、目標駐車枠の指定は、人間が指定するものに限られず、駐車施設側が自動的に目標駐車枠を指定してもよい。例えば、操作端末5のディスプレイ53に駐車施設側で指定した一の推奨駐車スペースが表示されて、ドライバ又は自車両の乗員がこの推奨駐車スペースを指定する構成であってもよい。このような処理を実行することで、制御装置10は、車両を駐車させる位置として目標駐車位置を設定する。
次に、駐車開始位置設定処理について説明する。制御装置10は、後述する駐車経路を算出するために、駐車制御を開始する位置(以下、駐車開始位置という)を設定する。例えば、操作端末5に設けられた駐車制御を開始するための起動スイッチがユーザに操作されると、その時点での車両の現在位置を駐車開始位置として設定する。現在位置の特定方法は特に限定されず、例えば、制御装置10は、アンテナ211を介して情報サーバ3にアクセスし、地図情報133から現在位置を算出してもよいし、GPS(Global Positioning System)を利用して車両の現在位置を測定してもよい。
次に、現在位置推定処理について説明する。制御装置10は、後述する駐車経路又はレスキュー経路に沿って車両を移動させるために、車両の現在位置を推定する。例えば、制御装置10は、GPSを利用して車両の現在位置を測定したり、路車間通信により現在位置を取得したり、ステアリングの操舵量及びアクセルの操作量に基づいて現在位置を算出したりする。
次に、操作者位置検出処理について、図2A〜図2Dを参照しながら説明する。制御装置10は、操作端末5の操作者の位置を検出する。操作者の位置は、駐車経路又はレスキュー経路の生成に用いられる。操作者の位置には、車両の移動面における位置の情報及び高さ位置の情報を含む。例えば、制御装置10は、操作者が所持する操作端末5の位置を検出し、操作端末5の位置に基づいて操作者の位置を算出する。操作端末5は、所定の位置に備え付けられていてもよいし、操作者が所持してもよい。操作端末5が所定の位置に備え付けられている場合には、操作端末5の設置位置に操作者が移動し、操作端末5を使用する。これらの場合、制御装置10は、操作端末5の位置を操作者の位置とすることができる。
図2Aは、車両Vに設けられた複数の測距装置2の検出結果及び/又はカメラ群1の撮像画像に基づいて操作者Mの位置を検出することを説明するための図である。制御装置10は、各カメラ1a〜1dの撮像画像に基づいて操作者Mの位置を検出する。また、制御装置10は、測距装置2の検出結果に基づいて操作者Mの二次元位置及び/又は三次元位置を検出する。
図2Bは、車両Vの異なる位置に設けられたアンテナ211のそれぞれと操作端末5との通信電波に基づいて操作端末5又は操作端末5を所持する操作者Mの位置を検出することを説明するための図である。複数のアンテナ211が一の操作端末5と通信する場合には、各アンテナ211の受信電波の強度が異なる。制御装置10は、各アンテナ211の受信電波の強度差に基づいて、操作端末5の位置を算出する。また、制御装置10は、各アンテナ211の受信電波の強度差から、操作端末5又は操作者Mの二次元位置及び/又は三次元位置を算出する。
図2Cは、車両の運転席DSに対して所定の位置(方向・距離:D1、D2)を操作者Mの操作位置又は操作端末5の設置位置として予め指定することを説明するための図である。例えば、操作者Mが、指定位置に車両Vを一時停止し、降車して所定位置に設けられた操作端末5を操作する場合には、制御装置10は、車両Vに対する操作者M又は操作者Mが所持する操作端末5の初期位置を算出する。
図2Dは、算出した操作位置(操作者Mの立ち位置:Operation Position)を示す画像情報を操作端末5のディスプレイ53に表示することを説明するための図である。制御装置10は、操作者の位置を検出すると、図2Dに示すような画像を操作端末5のディスプレイ53に表示させる。なお、この表示制御は、操作端末5側にインストールされたアプリケーションにより実行されてもよいし、制御装置10の指令に基づいて実行されてもよい。
次に、駐車経路生成処理について説明する。制御装置10は、車両を目標駐車枠に駐車させるための経路として、駐車開始位置から目標駐車位置までの経路(以下、駐車経路という)を生成する。駐車経路の形状は特に限定されず、駐車経路は直線状の経路、曲線状の経路又はそれらの組み合わせの経路でもよい。また、車両が目標駐車位置に到達するまでに切り返しを行う場合には、駐車経路には駐車開始位置から切り返し位置までの経路と、切り返し位置から目標駐車位置までの経路が含まれる。例えば、制御装置10は、駐車開始位置から切り返し位置までの曲線形状の経路と、切り返し位置から目標駐車位置までの直線状の経路を結合した経路を、駐車経路として算出する。なお、駐車経路を算出することに限定されず、例えば、予め、駐車枠毎に定められた駐車経路をメモリ(例えば、ROM12)に記憶しておき、制御装置10は、このメモリから駐車経路を読み出すようにしてもよい。また、例えば、制御装置10は、路車間通信、車車間通信により、予め定められた駐車経路の情報を取得して、駐車経路を生成してもよい。また、駐車開始位置から目標駐車位置の間の中間位置を設定して、駐車開始位置から中間位置までの駐車経路を生成して、中間位置に近づいたところで、中間位置から目標駐車位置までの駐車経路を生成するようにもできる。さらに、周囲状況が変化した場合や、車両の位置が駐車経路に対して外れた場合には、制御中に駐車経路を再度生成して変更することができる。
次に、レスキューモードを実行する機能について説明する。障害物検出処理について図3A、3Bを参照しながら説明する。制御装置10は、車外に存在する障害物を検出する。障害物には、駐車場の壁、柱などの構造物、車両周囲の設置物、歩行者、他車両、駐車車両等が含まれる。
図3Aは、車両Vの周囲に存在する障害物OBを検出することを説明するための図である。図3Aに示すように、制御装置10は、車両に設けられた複数の測距装置2の検出結果、カメラ群1の撮像画像に基づいて障害物OBを検出する。測距装置2の検出結果には、障害物OBの存否、障害物OBの位置、障害物OBの大きさ、障害物OBまでの距離が含まれている。また、制御装置10は、各カメラ1a〜1dが撮像した撮像画像に対して画像処理を実行することで、障害物OBの存否、障害物OBの位置、障害物OBの大きさ、障害物OBまでの距離を検出する。なお、障害物の検出は、上述した方法に限られず、例えば、カメラ1a〜1dによるモーションステレオの技術を用いて行ってもよい。
図3Bは、駐車場の壁、柱などの構造物を含む障害物の検出方法を説明するための図である。図3Bに示すように、制御装置10は、情報サーバ3の記憶装置132にアクセスして駐車場情報134を取得する。駐車場情報134には駐車場の壁、柱などの構造物の情報が含まれるため、制御装置10は、駐車場情報134に基づいて構造物を含む障害物を検出する。図3Bでは、駐車場情報134として、時間貸駐車場STの特定のフロアマップMPが示され、フロアマップMPには、例えば、各駐車場PLの位置がX座標及びY座標で示される。
なお、本実施形態では、障害物検出処理による検出結果は、駐車制御からレスキューモードへ移行するトリガとして用いられるが、これに限定されない。制御装置10は、継続的に障害物の検出結果を取得し、検出結果をその他の処理に用いることができる。例えば、制御装置10は、目標駐車位置を設定する過程で障害物の検出結果を用いてもよいし、駐車経路を算出する過程で障害物の検出結果を用いてもよいし、又は後述するレスキュー経路を算出する過程で障害物の検出結果を用いてもよい。
次に、車両用通路認識処理について説明する。制御装置10は、駐車施設内の車両用の通路を認識する。具体的には、制御装置10は、車両用の通路の存在の有無、車両用の通路の通行方向を検出する。車両用の通路とは、車両が駐車施設を移動ための通路であって、駐車施設に備えられた各駐車場(駐車枠とも言う)に隣接する通路である。車両は車両用の通路から駐車場に向かって移動することで駐車場に入り、駐車する。反対に、車両は駐車場から車両用の通路に向かって発進(前進又は後進)することで駐車場から出る。よって、駐車場に入る際に、車両は車両用通路を走行しているので、そのときに車両用通路での走行方向を検出して記録しておくことで、駐車スペースから出る際には、駐車場に隣接する車両用の通路の進行方向を判断することができる。車両用の通路の通行方向には、車両用の通路が一方通行又は対面通行のいずれかの情報を含んでおり、例えば、駐車施設の通行ルールに従って、車両用の通路が一方通行であって、車両用の通路の通行方向は北から南方向のように規定することができる。なお、車両用の通路の通行方向を規定する方法は、東西南北を用いる方法に特に限定されない。例えば、車両用の通路が対面通行の場合に、車両用の通路の通行方向を左側通行又は右側通行として規定してもよい。また、駐車施設のマップを取得できる場合には、マップ情報に含まれる車両用の通路の通行方向に関する情報を用いることができる。
車両用の通路を認識する方法について説明する。例えば、制御装置10は、予めROM12等のメモリに駐車場情報134として駐車施設のマップが保存されている場合、メモリから駐車施設のマップを取得し、駐車施設に設けられた複数の車両用の通路それぞれについて、通路の通行方向を検出する。また、例えば、制御装置10は、図3Bに示すように、情報サーバ3の記憶装置132にアクセスして駐車場情報134を取得する。駐車場情報134には、駐車施設での車両の移動方向を示す情報として、車両用の通路の通行方向に関する情報が含まれる。制御装置10は、駐車場情報134に基づいて車両用の通路を認識する。図3Bでは、駐車場情報134として、時間貸駐車場STの特定のフロアマップMPが示されており、フロアマップMPには、車両用の通路が対面通行であるか又は一方通行の情報と、各通路の通行方向の情報が含まれる。
また、車両用の通路を認識する方法は、ROM12等のメモリ又は情報サーバ3に予め格納された情報を取得する方法に限られず、制御装置10は、車両が駐車施設を移動している間に、車両用の通路を認識することができる。例えば、制御装置10は、カメラ群1の撮像画像から、車両用の通路に描かれた車両の移動方向を示す記号、又は白線等を検出することで、車両用の通路の通行方向を認識することができる。また、制御装置10は、車両の移動方向を示す案内表示板が撮像画像の中に含まれている場合、車両用の通路及び通路の通行方向を検出することができる。
次に、減速処理について説明する。制御装置10は、車両が駐車経路に沿って目標駐車位置に向かって移動している間に、障害物を検出すると、車両と障害物が接触するのを防ぐために、車両を強制的に減速させて停止させる。例えば、制御装置10は、駐車制御において目標速度が目標駐車位置に向かうにつれて緩やかに減速するケースであっても、減速の割合を大きくして強制的に車両を停止させる。なお、駐車経路に切り返し位置が含まれ、車両が切り返し位置に向かって移動している間に障害物を検出した場合であっても、制御装置10は車両を停止させる。
次に、操作者位置検出処理について説明する。レスキューモードにおける操作者位置検出処理は、上述した駐車制御における操作者位置検出処理と同じ処理であるため、その説明を援用する。
次に、レスキュー経路生成処理について説明する。レスキュー経路とは、レスキューモードに移行した際に、車両を目標駐車位置から離すための経路である。制御装置10は、目標駐車位置に隣接する車両用の通路の通行方向に基づいて、車両が停止した位置から車両の移動先である目標位置(以降、レスキュー位置という)までの移動経路として、退避経路(以降、レスキュー経路という)を生成する。目標駐車位置に隣接する車両用の通路とは、目標駐車位置を基準として、車両がこの目標駐車位置から出入り可能な方向に設けられた車両用の通路である。なお、レスキュー経路の形状は特に限定されず、レスキュー経路は直線状の経路、曲線状の経路又はそれらの組み合わせの経路でもよい。制御装置10は、障害物の検出結果、操作者の位置情報を考慮して、車両がレスキュー位置に安全に移動できるようなレスキュー経路を生成する。レスキュー経路の具体例については後述する。
次に、駐車経路又はレスキュー経路に沿って車両を移動させるための処理である、経路追従処理と目標速度生成処理について説明する。制御装置10は、駐車経路又はレスキュー経路を生成すると、車両をこれらの経路に沿って移動させるために、目標操舵角と目標速度を算出する。制御装置10は、算出した目標操舵角及び目標速度を、車両コントローラ70に出力する。なお、制御装置10は、駐車制御の実行中に障害物が検出されると、減速処理により、目標速度を強制的に減速させる。目標操舵角及び目標速度の算出方法は特に限定されず、出願時において知られた手法を適宜に適用できる。
次に、図4A〜図4Eを参照しながら、本実施形態のレスキューモードの動作の一例について説明する。図4A〜図4Eは、それぞれ、レスキューモードの動作の一例を示す図である。図4A〜図4Eは、駐車制御装置100が車両Vを駐車場PL1に後ろ向きで駐車させるための駐車制御を実行している間に、障害物OBが検出された場面を示している。この場面において、制御装置10は、車両Vを駐車場PL1に駐車させることができないと判断し、操作端末5の操作者にレスキューモードへ移行させるか否かを選択させるために、レスキューモードに移行可能な情報を操作端末5のディスプレイ53に提示させる。操作者は、レスキューモードを選択して操作端末5の決定ボタンを押したものとする。
図4A〜図4Eでは、駐車場群PG1は、駐車場PL1を含む複数の駐車場で構成されており、それぞれの駐車場は互いに隣接している。また、駐車場群PG2は、駐車場群PG1から車両用の通路Paを挟んだ反対側に、駐車場群PG1に対面して設けられている。例えば、駐車場PL1に駐車車両が存在する場合、この車両が駐車場PL1から発進(前進又は後進)すると、車両用の通路Paに出る。また、例えば、駐車場群PG2を構成する駐車場に駐車車両が存在する場合、この車両が駐車場から発進(前進又は後進)すると、車両用の通路Paに出る。
図4Aの例では、レスキューモードへ移行すると、まず、制御装置10は、車両用の通路Paを認識する。図4Aの例では、制御装置10は、車両用の通路Paは一方通行であること、及び車両用の通路Paの通行方向はy軸に沿って正方向であること検出する。例えば、制御装置10は、予めメモリに格納された駐車施設の情報に基づいて、車両用の通路Paを認識する。
そして、制御装置10は、車両Vの進行方向が車両用の通路Paの通行方向(y軸正方向)と略平行となる位置であって、車両用の通路Pa上の位置にレスキュー位置PRを設定する。制御装置10は、車両Vの現在位置からレスキュー位置PRまでのレスキュー経路RRを生成する。図4Aの例では、制御装置10は、車両Vが前進しながら左側に曲がり切り返し位置CRに到達する経路と、車両Vが切り返し位置CRから後進してレスキュー位置PRに到達する経路を生成する。制御装置10は、車両Vをレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動させるための目標操舵角及び目標速度を算出して、車両コントローラ70に出力する。車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動するときの方向が移動方向となる。移動方向には、車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動を完了したときに、車両Vが前進する進行方向も含まれる。車両Vは、レスキュー位置PRに移動することで、障害物OB及び駐車場PL1から退避できる。図4Aの例では、車両Vがレスキュー位置PRに移動した結果、正面が車両用の通路Paの通行方向に沿った方向に向いて停止した状態を車両V’として示している。
図4Aの例では、車両Vは、車両コントローラ70により、障害物OB及び駐車場PL1から離れた場所に移動し、進行方向が車両用の通路Paの通行方向に沿った状態で停止する。これにより、操作端末5の操作者が車両V’に乗って運転する場合、操作者は、車両V’の向きを変える運転操作をすることなく、そのまま車両用の通路Paを前進して次の駐車可能スペースへ移動することができる。なお、図4Aの例では、レスキュー経路RRには切り返し位置CRを含んでいるが、レスキュー経路RRに切り返し位置CRを含むことに限定されず、例えば、停止した車両Vの現在位置から切り返し位置CRまでの経路をレスキュー経路RRとしてもよい。
図4Bは、車両用の通路Paが図4Aに示す車両用の通路Paと比べて対面通行である点で図4Aと異なる。図4Bでは、車両用の通路Paは、境界線Bを挟んで車両用の通路Pa1と車両用の通路Pa2の2つの通路で構成されている。車両用の通路Paは左側通行である。具体的には、車両用の通路Pa1の通行方向はy軸に沿って正方向であり、車両用の通路Pa2の通行方向はy軸に沿って負方向である。また、駐車場群PG1は車輌用の通路Pa1に隣接し、駐車場群PG2は車両用の通路Pa2に隣接している。
図4Bの例では、レスキューモードへ移行すると、まず、制御装置10は、車両用の通路Paを認識する。図4Bの例では、制御装置10は、車両用の通路Paは対面通行であって左側通行であることを検出する。具体的には、制御装置10は、車両用の通路Pa1の通行方向はy軸に沿って正方向であること、及び車両用の通路Pa2の通行方向はy軸に沿って負方向であることを検出する。また、制御装置10は、目標駐車位置である駐車場PL1に隣接する車両用の経路が車両用の通路Pa1であることを検出する。例えば、制御装置10は、予めメモリに格納された駐車施設の情報に基づいて、車両用の通路Paを認識し、車両用の通路Paのうち目標駐車場PL1に隣接する側は車両用の通路Pa1であることを認識する。また、通路幅が、すれ違い可能な幅(例えば、6m以上)である場合には、その国の交通ルールに沿って、例えば、左側通行の場合には、図4Bの例のように、車両用の通路Pa1の通行方向はy軸に沿って正方向であること、及び車両用の通路Pa2の通行方向はy軸に沿って負方向であることと判断するようにしてもよい。さらに、車両用の通路Pa1の路面上に通行方向を示す表示(矢印のペイント)を検出して、通路方向を認識してもよい。
そして、制御装置10は、車両Vの進行方向が車両用の通路Pa1の通行方向(y軸正方向)と略平行となる位置であって、車両用の通路Pa上の位置にレスキュー位置PRを設定する。制御装置10は、車両Vの現在位置からレスキュー位置PRまでのレスキュー経路RRを生成する。図4Bの例では、制御装置10は、車両Vが前進しながら左側に曲がり切り返し位置CRに到達する経路と、車両Vが切り返し位置CRから後進して所定の位置に到達する経路と、車両Vが所定位置から後進しながら車両用の通路Pa1側に寄る経路を生成する。車両Vは、車両コントローラ70が実行する駆動制御により、レスキュー位置PRに移動することで、障害物OB及び駐車場PL1から退避できる。車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動するときの方向が移動方向となる。移動方向には、車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動を完了したときに、車両Vの前進する進行方向も含まれる。また、移動方向には、駐車スペースから出て切り返し位置CRに向かう車両の進行方向も含まれる。図4Bの例では、車両Vがレスキュー位置PRに移動した結果、車両Vの前方が車両用の通路Pa1の通行方向に沿った方向を向いて停止した状態を車両V’として示している。
図4Bの例では、車両Vは、車両コントローラ70により、障害物OB及び駐車場PL1から離れた場所に移動し、進行方向が車両用の通路Pa1の通行方向に沿った状態で停止する。これにより、進行方向が車両用の通路Pa2の通行方向と逆行した状態で車両V’が移動して停止し、車両V’が移動中、停止中に、車両用の通路Paの通行の妨げとなることを防げる。また、操作端末5の操作者が車両V’に乗って運転する場合、操作者は、車両V’の向きを変える運転操作をすることなく、そのまま車両用の通路Pa1を前進して次の駐車可能スペースへ移動することができる。
図4Cは、図4Aに示す場面と同様の場面であるため、図4Aと同様の記号を付し、その説明を援用する。図4Cを参照しながら、レスキューモードの動作の他の例について説明する。図4Cの例でも、図4Aの例と同様に、レスキューモードへ移行すると、まず、制御装置10は、車両用の通路Paを認識する。制御装置10は、車両用の通路Paは一方通行であること、及び車両用の通路Paの通行方向はy軸に沿って正方向であること検出する。
そして、制御装置10は、車両Vの進行方向が車両用の通路Paの通行方向(y軸正方向)と略平行となる位置であって、車両用の通路Pa上の位置にレスキュー位置PRを設定する。この際に、図4Cの例では、制御装置10は、車両用の通路Paの幅方向(x軸方向)において、駐車場PL1側にレスキュー位置PRを設定する。制御装置10は、車両Vの現在位置からレスキュー位置PRまでのレスキュー経路RRを生成する。図4Cの例では、制御装置10は、車両Vが前進しながら左側に曲がり切り返し位置CRに到達する経路と、車両Vが切り返し位置CRから後進して所定の位置に到達する経路と、車両Vが所定位置から後進しながら駐車場PL1側に寄る経路を生成する。車両Vは、車両コントローラ70が実行する駆動制御により、レスキュー位置PRに移動することで、障害物OB及び駐車場PL1から退避できる。車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動するときの方向が移動方向となる。移動方向には、車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動を完了したときに、車両Vの前進する進行方向も含まれる。また、移動方向には、駐車スペースから出て切り返し位置CRに向かう車両の進行方向も含まれる。図4Cの例では、車両Vがレスキュー位置PRに移動した結果、車両Vの前方が車両用の通路Paの通行方向に沿った方向を向くとともに、車両用の通路Paの幅方向において駐車場PL1側に停止した状態を車両V’として示している。
図4Cの例では、車両Vは、車両コントローラ70により、障害物OB及び駐車場PL1から離れた場所に移動し、進行方向が車両用の通路Paの通行方向に沿った状態で停止する。また、車両用の通路Paの幅方向において当初の目標駐車位置である駐車場PL1側に停止する。これにより、車両Vは比較的短い移動距離で当初の目標駐車位置から退避することができる。車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動するときの方向が移動方向となる。移動方向には、車両Vがレスキュー位置PRまでレスキュー経路RRに沿って移動を完了したときに、車両Vの前進する進行方向も含まれる。また、移動方向には、駐車スペースから出て切り返し位置CRに向かう車両の進行方向も含まれる。また、操作端末5の操作者がレスキュー位置PRで車両V’に乗って運転する場合、操作者は、車両V’の向きを変える運転操作をすることなく、そのまま車両用の通路Paを前進して次の駐車可能スペースへ移動することができる。
図4Dは、図4Aに示す場面と同様の場面であるため、図4Aと同様の記号を付し、その説明を援用する。図4Dを参照しながら、レスキューモードの動作の他の例について説明する。図4Dの例でも、図4Aの例と同様に、レスキューモードへ移行すると、まず、制御装置10は、車両用の通路Paを認識する。制御装置10は、車両用の通路Paは一方通行であること、及び車両用の通路Paの通行方向はy軸に沿って正方向であること検出する。
そして、制御装置10は、車両Vの進行方向が車両用の通路Paの通行方向(y軸正方向)と略平行となる位置であって、車両用の通路Pa上の位置にレスキュー位置PRを設定する。この際に、図4Dの例では、制御装置10は、車両用の通路Paの幅方向(x軸方向)において、次の目標駐車位置である駐車場PL2側にレスキュー位置PRを設定する。制御装置10は、車両Vの現在位置からレスキュー位置PRまでのレスキュー経路RRを生成する。図4Dの例では、制御装置10は、車両Vが前進しながら左側に曲がり切り返し位置CRに到達する経路と、車両Vが切り返し位置CRから後進して所定の位置に到達する経路と、車両Vが所定位置から後進しながら駐車場PL2側に寄る経路を生成する。車両Vは、車両コントローラ70が実行する駆動制御により、レスキュー位置PRに移動することで、障害物OB及び駐車場PL1から退避できる。図4Dの例では、車両Vがレスキュー位置PRに移動した結果、前方が車両用の通路Paの通行方向に沿った方向を向くとともに、車両用の通路Paの幅方向において駐車場PL2側に停止した状態を車両V’として示している。
ここで、次の目標駐車位置の検出方法について説明する。例えば、制御装置10は、目標駐車枠設定処理の実行結果を参照して、次の目標駐車位置を設定する。制御装置10は、目標駐車枠設定処理の過程で複数の駐車可能スペースが検出されている場合、推奨駐車スペースとして選択されなかった駐車可能スペースの中から次の駐車可能スペースを選択する。そして、制御装置10は、次の駐車可能スペースに基づいて次の目標駐車位置を設定する。なお、複数の駐車可能スペースが存在する場合、制御装置10は、例えば、停止した車両の現在位置から最も近い駐車可能スペースを次の駐車可能スペースとして設定する。また、例えば、制御装置10は、現在位置だけでなく車両の向きを考慮して、駐車する際の所要時間が最も短い駐車可能スペースを次の駐車可能スペースとして設定する。なお、次の目標駐車位置を検出するタイミングは特に限定されず、車両Vが障害物OBを検出する前であってもよいし、レスキューモードへの移行後であってもよい。
図4Dの例では、車両Vは、車両コントローラ70により、障害物OB及び駐車場PL1から離れた場所に移動し、進行方向が車両用の通路Paの通行方向に沿った状態で停止する。また、車両用の通路Paの幅方向において次の目標駐車位置である駐車場PL2側に停止する。これにより、車両Vは次の目標駐車位置に比較的近い位置に停止するため、操作端末5の操作者は運転又は遠隔操作により次の駐車制御をスムーズに行うことができる。
図4Eは、図4Aに示す場面と同様の場面であるため、図4Aと同様の記号を付し、その説明を援用する。図4Eを参照しながら、他のレスキュー動作の例について説明する。図4Eの例でも、図4Aの例と同様に、レスキューモードへ移行すると、まず、制御装置10は、車両用の通路Paを認識する。制御装置10は、車両用の通路Paは一方通行であること、及び車両用の通路Paの通行方向はy軸に沿って正方向であること検出する。
そして、制御装置10は、車両Vの進行方向が車両用の通路Paの通行方向(y軸正方向)と略平行となる位置であって、車両用の通路Pa上の位置にレスキュー位置PRを設定する。この際に、図4Eの例では、制御装置10は、車両用の通路Paの幅方向(x軸方向)において、操作者Mが位置する側にレスキュー位置PRを設定する。制御装置10は、車両Vの現在位置からレスキュー位置PRまでのレスキュー経路RRを生成する。図4Eの例では、制御装置10は、車両Vが前進しながら左側に曲がり切り返し位置CRに到達する経路と、車両Vが切り返し位置CRから後進して所定の位置に到達する経路と、車両Vが所定位置から後進しながら操作者M側に寄る経路を生成する。車両Vは、車両コントローラ70が実行する駆動制御により、レスキュー位置PRに移動することで、障害物OB及び駐車場PL1から退避できる。図4Eの例では、車両Vがレスキュー位置PRに移動した結果、前方が車両用の通路Paの通行方向に沿った方向を向くとともに、車両用の通路Paの幅方向において操作者M側に停止した状態を車両V’として示している。
なお、制御装置10は、操作者Mの位置を検出する方法として、図2A〜図2Cを用いて説明した方法のいずれかの方法又はこれらの方法を組み合わせたものを用いる。また、操作者Mを検出するタイミングは特に限定されず、車両Vが障害物OBを検出する前であってもよいし、レスキューモードへの移行後であってもよい。
図4Eの例では、車両Vは、車両コントローラ70により、障害物OB及び駐車場PL1から離れた場所に移動し、進行方向が車両用の通路Paの通行方向に沿った状態で停止する。また、車両用の通路Paの幅方向において操作者M側に停止する。これにより、操作者Mは車両Vに容易に乗り込むことができる。また、操作者Mは、車両V’の向きを変える運転操作をすることなく、そのまま車両用の通路Paを前進して次の駐車可能スペースへ移動することができる。
以下、図5に示すフローチャートに基づいて駐車制御の制御手順を説明する。図5は、本実施形態に係る駐車制御システム1000が実行する駐車制御処理の制御手順を示すフローチャートである。駐車制御処理の開始トリガは、特に限定されず、駐車制御装置100の起動スイッチが操作されたことをトリガとしてもよい。
ステップS101において、駐車制御装置100の制御装置10は、車両周囲の情報を取得する。制御装置10は、必要に応じて、車両の複数個所に取り付けられた測距装置2によって測距信号をそれぞれ取得する。また、制御装置10は、必要に応じて、車両の複数個所に取り付けられたカメラ1a〜1dによって撮像された撮像画像をそれぞれ取得する。なお、測距装置2からの測距信号の取得、カメラ群1からの撮像画像の取得は択一的に実行してもよい。
ステップS102において、制御装置10は、駐車可能スペースを検出する。制御装置10は、カメラ1a〜1dの撮像画像に基づいて、駐車スペースの枠(領域)を検出する。制御装置10は、測距装置2の検出データ、撮像画像から抽出された検出データを用いて、空いている駐車スペースを検出する。制御装置10は、駐車スペースのうち、空車(他車両が駐車していない)であり、駐車を完了させるための経路が算出可能である駐車スペースを、駐車可能スペースとして検出する。本実施形態において駐車経路が算出可能であるとは、障害物(駐車車両を含む)と干渉することなく、現在位置から目標駐車位置に至る経路の軌跡を路面座標に描けることである。
ステップS103において、制御装置10は、車両用の通路を認識する。例えば、制御装置10は、ROM12等のメモリに予め格納されている駐車施設の情報を取得したり、情報サーバ3にアクセスして、記憶装置132に格納されている駐車場情報134を取得したりすることで、駐車施設に設けられた車両用の通路を認識することができる。具体的には、制御装置10は、ステップS102において検出された駐車可能スペースに対して、発進する側に隣接する車両用の通路が一方通行であるか又は対面通行であるかを検出する。対面通行の場合には、制御装置10は、駐車可能スペースと隣接する車両用の通路がいずれかであるかを検出する。また、制御装置10は、車両用の通路の通行方向も併せて検出する。
ステップS104において、制御装置10は、駐車可能スペースを、操作端末5に送信し、操作端末5のディスプレイ53に表示させ、車両を駐車させる目標駐車位置の選択情報の入力を操作者に要求する。目標駐車位置は、制御装置10、駐車施設側が自動的に選択してもよい。一の駐車可能スペースを特定する操作指令が操作端末5に入力された場合には、その駐車可能スペースを目標駐車位置として設定する。
本実施形態では、操作者は車両から降りて、車両を外部から駐車させる、いわゆるリモート駐車処理を行う。ステップS105において、操作端末5の操作者及びその他の車両の乗員は降車する。降車した操作者が駐車処理に関する操作情報を操作端末5に入力する。操作情報は、駐車処理の開始命令を少なくとも含む。操作情報は、制御装置10へ送出される。
ステップS106において、制御装置10は、操作者の位置を検出する。制御装置10は、例えば、図2A〜図2Cを用いて説明した方法により、操作者の位置を検出する。例えば、制御装置10は、カメラ群1の撮像画像、又は測距装置2の検出データから、操作者を検出すると、車両に対する操作者の相対的な位置を検出する。
ステップS107において、制御装置10は、目標駐車位置に至る駐車経路を算出する。駐車経路は、駐車可能スペースに移動するために必要な切り返し位置を含む。このとき、駐車経路は線として定義されるとともに、車幅に応じた車両の占有領域に応じた帯状の領域として定義される。車両の占有領域は、車幅と移動のために確保される余裕幅とを考慮して定義される。制御装置10は、車両を算出した駐車経路に沿って移動させる制御命令を生成する。制御装置10は、駐車経路を操作端末5のディスプレイ53に表示させて、操作者に確認を促す。
ステップS108において、制御装置10は、操作者が駐車経路を確認し、実行命令を操作端末5に入力した場合、駐車制御の実行を開始する。これにより、車両は目標駐車位置に向けて駐車経路に沿った移動を開始する。
ステップS109において、制御装置10は、駐車経路上又は駐車経路付近に障害物が検出されたか否かを判定する。制御装置10は、カメラ群1の撮像画像、測距装置2の検出データを継続的に取得して、車両の周辺に障害物が存在するか否かを判定する。障害物が検出されると、ステップS110に進み、障害物が検出されなければ、ステップS113に進む。
ステップS110において、制御装置10は、車両と障害物の接触を回避するために、車両を停止させる。例えば、制御装置10は、車両からステップS109において検出された障害物までの距離を取得し、取得した距離に応じて目標速度の減速度を算出する。そして、制御装置10は、目標速度を強制的に減速させて車両を停止させる。
ステップS111において、制御装置10は、操作者にレスキューモードへ移行させるか否かを選択させるために、レスキューモードに移行可能な情報を操作端末5のディスプレイ53に提示させる。例えば、ディスプレイ53には、車両が障害物の検出により停止した情報、レスキューモードへ移行可能な情報が表示され、操作者はレスキューモードを選択して決定ボタンを操作することで、レスキューモードへ移行することができる。レスキューモードへ移行すると、ステップS112へ進み、反対に、レスキューモードへ移行しない場合には、ステップS113へ進む。
ステップS112において、制御装置10は、ステップS110において停止した車両を障害物及び目標駐車位置から離すための制御を開始する。レスキューモードへ移行後の動作については後述する。
一方、ステップS107において算出した駐車経路に切り返し位置が含まれる場合、ステップS113において、制御装置10は、車両が切り返し位置に到達したか否かを判定する。例えば、制御装置10は車両の現在位置と切り返し位置とを比較して判定を行う。車両が切り返し位置に到達していると判定した場合、ステップS114に進み、反対に、車両が切り返し位置に到達していないと判定した場合、ステップS109に戻る。
ステップS114において、制御装置10は、制御命令に含まれるシフトチェンジを実行する。その後、制御装置10は、ステップS115において制御命令を継続的に実行することで駐車制御を完了させる。なお、ステップS107において算出された駐車経路に切り返し位置が含まれない場合、ステップS113及びステップS114を省略してもよい。
次に、図6に示すフローチャートに基づいてレスキューモードの制御手順を説明する。図5に示すステップS111において、レスキューモードの実行が操作者により決定されると、ステップS116において、制御装置10は、車両用の通路を認識する。車両用の通路の認識方法は、図5に示すステップS103における認識方法と同様の方法であってもよいし、異なる方法であってもよい。なお、このステップでは、制御装置10は、図5に示すステップS104において設定された目標駐車位置に対して車両が出庫する方向に隣接する車両用の通路を認識する。具体的には、制御装置10は、車両用の通路が一方通行又は対面通行のいずれかであるかと、車両用の通路の通行方向を検出する。対面通行の場合には、制御装置10は、目標駐車位置と隣接する車両用の通路がいずれかであるかを検出する。
ステップS117において、制御装置10は、車両の移動方向を算出する。具体的には、制御装置10は、車両用の通路の通行方向に基づいて、レスキュー位置を設定するとともに、レスキュー位置に至るレスキュー経路を算出する。まず、制御装置10は、レスキュー位置を設定する。例えば、制御装置10は、図4Aの例のように、車両の進行方向が車両用の通路の通行方向と略平行となる位置であって、車両用の通路上の位置にレスキュー位置を設定する。また、車両用の通路が対面通行の場合には、制御装置10は、図4Bの例のように、車両の進行方向が、車両用の通路のうち目標駐車位置に隣接する側の通路の通行方向と略平行となる位置であって、この通路上の位置にレスキュー位置を設定する。さらには、制御装置10は、車両用の通路の幅方向において、レスキュー位置を調整してもよい。例えば、制御装置10は、図4Cの例のように、車両用の通路の幅方向において当初の目標駐車位置側にレスキュー位置を設定してもよい。また、例えば、制御装置10は、図4Dの例のように、車両用の通路の幅方向において次の目標駐車位置側にレスキュー位置を設定してもよい。また、例えば、制御装置10は、図4Eの例のように車両用の通路の幅方向において操作者側にレスキュー位置を設定してもよい。
そして、制御装置10は、現在位置から設定したレスキュー位置に至るレスキュー経路を生成することで、車両の移動方向を算出する。図4Aの例では、制御装置10は、進行方向が車両用の通路Paの通行方向と略平行となる状態で停止するように、レスキュー経路RRを算出する。
ステップS118において、制御装置10は、操作者がレスキュー経路を確認し、実行命令を操作端末5に入力した場合、レスキュー制御の実行を開始する。これにより、車両はレスキュー位置に向けてレスキュー経路に沿った移動を開始する。
ステップS118において算出したレスキュー経路に切り返し位置が含まれる場合、ステップS119において、制御装置10は、車両が切り返し位置に到達したか否かを判定する。車両が切り返し位置に到達していると判定した場合、ステップS120に進み、ステップS120において、制御装置10は制御命令に含まれるシフトチェンジを実行する。反対に、車両が切り返し位置に到達していないと判定した場合、切り返し位置に到達するまでステップS119で待機する。
ステップS121において、車両がレスキュー経路に沿ってレスキュー位置に到達すると、ステップS122において、制御装置10は、車両を停止させ、駐車制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る車両の駐車制御方法は、目標駐車位置への駐車制御を中断して車両が目標駐車位置から離れる場合、目標駐車位置に隣接する車両用の通路の通行方向に基づいてレスキュー経路を算出し、レスキュー経路に沿って車両を移動させる。車両がレスキュー経路に沿って移動すると、車両は車両用の通路の通行方向が考慮された位置で停止する。例えば、車両は通路での進行方向が通路の通行方向と略平行の状態で停止する。これにより、操作端末5の操作者は遠隔操作又は運転により車両を通路の通行方向に沿ってスムーズに移動させることができるため、次の進行方向の指示等を操作端末5の操作者にさせることを防ぎ、操作端末5の操作者にかかる負担を軽減させることができる。
また、本実施形態に係る車両の駐車制御方法では、車両用の通路での車両の進行方向が車両用の通路の通行方向に沿う位置であって、車両用の通路上の位置にレスキュー位置を設定する。そして、レスキュー位置を終点とするレスキュー経路に沿って車両を移動させる。これにより、例えば、車両用の通路の通行方向と逆行した状態で車両が停止する等、車両が通行の妨げとなることを抑制できる。
さらに、本実施形態に係る車両の駐車制御方法では、目標駐車位置への駐車制御を中断して車両が目標駐車位置から離れる場合、車両用の通路の幅方向において目標駐車位置側にレスキュー位置を設定し、レスキュー位置を終点とするレスキュー経路に沿って車両を移動させる。これにより、目標駐車位置付近で停止した車両を車両用の通路の幅方向において目標駐車位置側へ移動させるため、車両を比較的短い移動距離で目標駐車位置から退避させることができる。
また、本実施形態に係る車両の駐車制御方法では、目標駐車位置への駐車制御を中断して車両が目標駐車位置から離れる場合、次の目標駐車位置を特定し、車両用の通路の幅方向において次の目標駐車位置側にレスキュー位置を設定し、レスキュー位置を終点とするレスキュー経路に沿って車両を移動させる。これにより、車両を目標駐車位置付近で停止した車両を車両用の通路の幅方向において次の目標駐車位置側へ移動させるため、運転又は遠隔操作により次の目標駐車位置へスムーズに車両を駐車させることができる。
さらに、本実施形態に係る車両の駐車制御方法では、目標駐車位置への駐車制御を中断して車両が目標駐車位置から離れる場合、操作者の位置を検出し、車両用の通路の幅方向において操作者が位置する側にレスキュー位置を設定し、レスキュー位置を終点とするレスキュー経路に沿って車両を移動させる。これにより、車両は操作者に比較的近い位置で停止するため、操作者は車両に乗り込むことができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態において開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、車両用の通路をカメラ群1の撮像画像を用いて認識する方法として、駐車施設の移動中に白線等を検出する方法を例に挙げて本発明を説明したが、これに限られない。例えば、制御装置10は、車両が駐車施設を移動している間に、カメラ群1の撮像画像から、駐車している車両を検出し、この駐車車両の並び方から、車両用の通路を認識してもよい。例えば、制御装置10は、複数の駐車車両の前部又は後部に沿う方向から車両用の通路を特定してもよい。これにより、車両用の通路を特定する精度を向上させることができる。
また、例えば、レスキュー位置の設定において、進行方向が車両用の通路の通行方向と略平行な位置にレスキュー位置を設定する場合を例に挙げて本発明を説明したが、これに限られない。例えば、目標駐車位置が駐車施設の隅に位置するため、車両の移動範囲が制限される場面も想定される。このような場面では、車両が目標駐車位置から退避することを優先させて、進行方向がなるべく車両用の通路の通行方向と略平行となるようにレスキュー位置を設定し、レスキュー位置を終点とするレスキュー経路を生成してもよい。
1000…駐車制御システム
100…駐車制御装置
10…制御装置
11…CPU
12…ROM
13…RAM
20…入力装置
21…通信装置
211…アンテナ
30…出力装置
31…ディスプレイ
1a〜1d…カメラ
2…測距装置
3…情報サーバ
131…通信装置
132…記憶装置
133…地図情報
134…駐車場情報
5…操作端末
51…通信装置
511…アンテナ
52…入力装置
53…ディスプレイ
200…車載装置
40…駆動システム
50…操舵角センサ
60…車速センサ
70…車両コントローラ
71…CPU
72…ROM
73…RAM
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71…CPU
72…ROM
73…RAM
Claims (6)
- 車両の外の操作者から取得した操作指令に基づき、前記車両を目標駐車位置に移動させる駐車制御を行い、
前記目標駐車位置への前記駐車制御を中断して、前記車両が前記目標駐車位置から離れる場合、前記目標駐車位置に隣接する車両用の通路の通行方向に基づいて、前記車両の移動方向を算出し、
前記移動方向へ前記車両を移動させる駐車制御方法。 - 前記通路での前記車両の進行方向が前記通行方向に沿うように前記車両を移動させる請求項1に記載の駐車制御方法。
- 前記通路の幅方向において前記目標駐車位置側に前記車両を移動させる請求項1又は2に記載の駐車制御方法。
- 次の前記目標駐車位置を特定し、
前記通路の幅方向において前記次の目標駐車位置側に前記車両を移動させる請求項1〜3の何れか一項に記載の駐車制御方法。 - 前記操作者の位置を検出し、
前記通路の幅方向において前記操作者側に前記車両を移動させる請求項1〜4の何れか一項に記載の駐車制御方法。 - 車両の外の操作者から取得した操作指令に基づき、前記車両を目標駐車位置に移動させる駐車制御を行う制御装置を備え、
前記制御装置は、
前記目標駐車位置への前記駐車制御を中断して、前記車両が前記目標駐車位置から離れる場合、前記目標駐車位置に隣接する車両用の通路の通行方向に基づいて、前記車両の移動方向を算出し、
前記移動方向へ前記車両を移動させる駐車制御装置。
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