以下に、本願に係る算出装置、算出方法、及び算出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る算出装置、算出方法、及び算出プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
〔1.算出処理〕
図1及び図2を用いて、実施形態に係る算出処理の一例について説明する。図1及び図2は、実施形態に係る算出処理の一例を示す図である。具体的には、図1は、算出装置100が複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報に基づいて算出された各広告枠のバイアス値を用いて、広告に関する評価を算出する場合を示す。図1では、算出装置100が広告に関する評価として、CTR(Click Through Rate)を算出する場合を示す。なお、以下では、算出装置100が各広告枠のバイアス値を用いて算出するCTRを「合成CTR」と記載する場合がある。また、図2は、合成CTR等の種々のCTRを用いて、配信する広告を決定する一例を示す図である。なお、算出対象とする広告に関する評価は、CTRの他にも、例えば、CVR(Conversion Rate)、eCPM(effective Cost Per Mille)、CPC(Cost Per Click)などであってもよい。
〔算出システムの構成〕
まず、図2に示す算出システム1について説明する。図2に示すように、算出システム1は、端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、算出装置100とが含まれる。端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、算出装置100とは所定のネットワークN(図9参照)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した算出システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のコンテンツ配信装置50や複数台の算出装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図2に示す例においては、端末装置10がユーザが利用するスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。具体的には、図2では、端末装置10がユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」とする場合がある)が利用するスマートフォンである場合を示す。
算出装置100は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告に関する評価を算出する情報処理装置である。例えば、算出装置100は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告の合成CTRを算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、ユーザに広告配信サービスを提供する。例えば、算出装置100は、ユーザが利用する端末装置10に広告を配信する。また、算出装置100は、ユーザが利用する端末装置10にコンテンツを配信してもよい。このように、算出装置100は、所定のコンテンツを端末装置10に配信するコンテンツ配信サービスを提供してもよい。この場合、算出システム1は、コンテンツ配信装置50を有しなくてもよい。
なお、図2の例では、算出装置100が広告配信サービスを提供する場合を示すが、外部の情報処理装置が広告配信サービスを提供する場合、算出装置100は広告配信サービスを提供しなくてもよい。この場合、算出装置100は、広告配信サービスを提供する外部の情報処理装置等から各種情報を取得し、広告の評価の算出のみを行ってもよい。この場合、算出システム1には、広告配信装置が含まれてもよい。
コンテンツ配信装置50は、コンテンツを配信する情報処理装置である。図2に示す例において、コンテンツ配信装置50は、端末装置10からの要求に応じて、端末装置10において表示されるコンテンツを配信する。例えば、コンテンツ配信装置50は、図1に示すようなコンテンツCT11やコンテンツCT12等の種々のコンテンツを端末装置10へ配信する。例えば、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツがウェブページ等の所定のアプリケーションにより表示される種々のコンテンツであってもよい。
また、図1に示すコンテンツCT11に含まれる記事等のコンテンツを部分コンテンツと称する場合がある。図1に示す例において、例えばコンテンツAやコンテンツB等が部分コンテンツに対応する。例えば、部分コンテンツは、文字情報とその文字情報に対応する記事に関連する画像とが含まれる。なお、部分コンテンツは、どのようなコンテンツであってもよい。例えば、部分コンテンツは、文字情報のみであってもよいし、画像情報のみであってもよいし、動画情報であってもよい。
また、図1に示すコンテンツCT11のうち、ファーストビューFVに対応する部分コンテンツ(コンテンツA〜D)や広告枠AR1が、端末装置10において初期表示されるものとする。なお、ファーストビューFVに含まれない広告枠AR2やコンテンツE等はユーザの操作に応じて、表示されるものとする。例えば、ユーザは、端末装置10にコンテンツCT11が初期表示された場合、コンテンツA〜Dや広告枠AR1が表示された画面にタッチした指を下から上へ移動させる操作(以下、「フリック操作」とする場合がある)をすることにより、表示を下へスクロールさせて、広告枠AR2やコンテンツE等を表示させることができる。
なお、上記のように、「広告枠AR*(*は任意の数値)」と記載した場合、その広告枠は広告枠ID「AR*」により識別される広告枠であることを示す。例えば、「広告枠AR1」と記載した場合、その広告枠は広告枠ID「AR1」により識別される広告枠、すなわち広告枠Aである。また、広告枠AR2との記載は、広告枠Bに対応し、広告枠AR3との記載は、広告枠Cに対応し、広告枠AR4との記載は、広告枠Dに対応する。
また、「広告AD*(*は任意の数値)」と記載した場合、その広告は広告ID「AD*」により識別される広告枠であることを示す。例えば、「広告AD1」と記載した場合、その広告は広告ID「AD1」により識別される広告である。
また、算出システム1には、広告主によって利用される広告主装置(情報処理装置)が含まれてもよい。なお、広告主は、入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。なお、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であるものとする。例えば、広告主は、広告主装置により広告を算出装置100や広告配信装置に入稿したりする。
図1に示すように、算出装置100は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報(以下、「配信実績情報」ともいう)を取得済みであるものとする。図1の例では、算出装置100は、広告配信において収集した配信実績情報を配信実績情報記憶部121に記憶する。また、算出装置100は、外部の情報処理装置から配信実績情報を取得してもよい。
図1中の配信実績情報記憶部121に示す「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。図1中の配信実績情報記憶部121に示す「広告枠A」〜「広告枠D」等には、各広告枠(広告枠AR1〜広告枠AR4等)における各広告の配信実績に関する情報が記憶される。また、図1中の配信実績情報記憶部121に示す「配信回数」は、対応する広告が配信された回数を示す。また、図1中の配信実績情報記憶部121に示す「クリック回数」は、対応する広告のクリック回数を示す。「CTR(%)」は、対応する広告のクリック率を示す。「CTR(%)」は、対応するクリック回数を配信回数で除した値を示す。例えば、広告AD2の広告枠Bにおける「CTR」は、「0.005(=500/100000)」に「100」を乗算した「0.5(%)」となる。
例えば、図1に示す例において、広告枠Aについて、広告AD1の配信回数は「10000」であり、広告AD1のクリック回数は「100」であり、広告AD1のCTRは「1(%)」であることを示す。また、例えば、図1に示す例において、広告枠Bについて、広告AD2の配信回数は「8000」であり、広告AD2のクリック回数は「40」であり、広告AD2のCTRは「0.5(%)」であることを示す。
また、例えば、図1に示す例において、広告枠Aについて、広告全体の配信回数は「100000」であり、広告全体のクリック回数は「1000」であり、広告全体のCTRは「1(%)」であることを示す。また、例えば、図1に示す例において、広告枠Bについて、広告全体の配信回数は「100000」であり、広告全体のクリック回数は「400」であり、広告全体のCTRは「0.4(%)」であることを示す。また、例えば、図1に示す例において、広告枠全体について、広告全体の配信回数は「1000000」であり、広告全体のクリック回数は「10000」であり、広告全体のCTRは「1(%)」であることを示す。
以下では、各広告枠への配信回数が3000回以上である広告を「実績有広告」と記載する場合がある。すなわち、ここでいう「実績有広告」とは、各広告枠における配信実績が充分ある広告であり、各広告枠への配信実績に基づいて算出する各広告枠のCTRが精確である(信頼性がある)広告をいう。また、1つ以上の広告枠への配信回数が3000回未満である広告を「実績無広告」と記載する場合がある。すなわち、ここでいう「実績無広告」とは、各広告枠における配信実績が不足する広告であり、各広告枠への配信実績に基づいて算出する各広告枠のCTRが精確に欠ける(信頼性がない)広告をいう。
なお、以下では、各広告枠への配信回数が3000回以上である広告を「実績有広告」とするが、どのような広告を「実績有広告」とするかは、種々の情報や条件等に基づいて適宜変更されてもよい。
〔1−1.合成CTRの算出〕
図1の例では、算出装置100は、実績有広告について、各広告枠のCTRを算出する(ステップS11)。図1の例では、算出装置100は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等のCTRを算出する。
例えば、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)への広告AD1の配信回数及びそのクリック回数に基づいて算出する。図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)における広告AD1のクリック回数「100」を配信回数「10000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR2(広告枠B)におけるCTRを、広告枠AR2(広告枠B)における広告AD1のクリック回数「20」を配信回数「10000」で除算した値「0.002」に「100」を乗算し「0.2(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRを、広告枠AR3(広告枠C)における広告AD1のクリック回数「500」を配信回数「50000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。
また、算出装置100は、各広告枠のバイアス値を算出する(ステップS12)。例えば、各広告枠における全広告の配信実績を合算して算出した全体CTRを各広告枠について算出し、各広告枠の全体CTRを相対比較することにより、各広告枠のバイアス値を算出する。図1の例では、算出装置100は、広告枠全体の全体CTR「1(%)」を基準「1」とし、広告枠全体の全体CTRとの比率(割合)を広告枠AR1〜AR4等のバイアス値として算出する。
例えば、算出装置100は、広告枠AR1(広告枠A)の全体CTRが「1(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1」を広告枠AR1のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR2(広告枠B)の全体CTRが「0.4(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「0.4」を広告枠AR2のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR3(広告枠C)の全体CTRが「2(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「2」を広告枠AR3のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR4(広告枠D)の全体CTRが「1.5(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1.5」を広告枠AR4のバイアス値として算出する。
なお、上記のバイアス値は一例であり、算出装置100は、種々の情報に基づいて算出された各広告枠のバイアス値を用いてもよい。算出装置100は、外部の情報処理装置から取得した各広告枠のバイアス値を用いてもよい。例えば、算出装置100は、広告を配信する時間や広告の配信対象となるユーザの属性等の各種情報を用いて、バイアス値を算出してもよい。例えば、算出装置100は、広告を配信する時間帯において、他の時間帯よりも相対的にCTRが高くなる広告枠については、その時間帯においてはバイアス値を他の時間帯よりも高くしてもよい。また、例えば、算出装置100は、広告の配信となるユーザが女性の場合、男性に配信する場合よりも相対的にCTRが高くなる広告枠については、配信対象が女性である場合バイアス値を男性の場合よりも高くしてもよい。また、例えば、算出装置100は、算出対象となる広告の評価がコンバージョン率であるCVRの場合、その広告枠を含むコンテンツをユーザが閲覧するまでにユーザが閲覧するコンテンツ(流入経路)等を加味してバイアス値を算出してもよい。なお、上記は一例であり、バイアス値は、用途や条件等に応じて、種々の情報を適宜用いて算出されるものとする。
そして、算出装置100は、実績無広告について、各広告枠への配信を合成したCTRを算出する(ステップS13)。図1の例では、算出装置100は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等への配信を合成したCTR(合成CTR)を算出する。
図1の例では、算出装置100は、下記の式(1)を用いて、実績無広告である各広告の合成CTRを算出する。
上記の式(1)の左辺「CTRi,all」は、算出対象となった広告の合成CTRを示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応し、変数「all」は、全体の配信実績を合成して算出された合成CTRであることを示す。例えば、変数「i」が「3」である「CTR3,all」は、広告AD3の合成CTRを示す。この場合、「広告AD*」の「*」に対応する数値が変数「i」に対応する。例えば、「CTR5,all」は、広告AD5の合成CTRを示す。
また、上記の式(1)の右辺「Impressioni,s」は、対応する広告の広告枠における表示回数を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応し、変数「s」は、どの広告枠であるかを示す。例えば、「i」が「3」であり、「s」が「1」である「Impression3,1」は、広告AD3の広告枠AR1への配信回数を示す。この場合、「広告枠AR*」の「*」に対応する数値が変数「s」に対応する。例えば、「Impression3,5」は、広告AD3の広告枠AR5への配信回数を示す。例えば、広告枠全体の数が、「100」個である場合、上記の式(1)の右辺中の「N」は、「100」になる。
また、上記の式(1)の右辺「Biass」は、対応する広告枠のバイアス値を示す。例えば、「s」が「4」である「Bias4」は、広告枠AR4のバイアス値に対応する。
また、上記の式(1)の右辺「Clicki,s」は、対応する広告枠に表示された広告のクリック回数を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応し、変数「s」は、どの広告枠であるかを示す。例えば、「i」が「3」であり、「s」が「1」である「Click3,1」は、広告枠AR1へ表示された広告AD3のクリック回数を示す。
図1の例では、算出装置100は、上記の式(1)を用いて、広告AD3の合成CTRを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(1)に示すように、広告AD3の各広告枠への配信回数とその広告枠のバイアス値を乗算した値の合計値を分母とする。例えば、算出装置100は、広告AD3の広告枠AR1への配信回数「1000」に広告枠AR1のバイアス値「1」を乗算した値や、広告AD3の広告枠AR2への配信回数「8000」に広告枠AR2のバイアス値「0.4」を乗算した値等の合計値を分母とする。
また、例えば、算出装置100は、上記の式(1)に示すように、各広告枠における広告AD3のクリック回数の合計値を分子とする。例えば、算出装置100は、広告AD3の広告枠AR1におけるクリック回数「10」や、広告AD3の広告枠AR2におけるクリック回数「1」や広告AD3の広告枠AR3におけるクリック回数「2」等の合計値を分子とする。
図1の例では、算出装置100は、広告AD3の合成CTRを、上記の式(1)を用いて算出される値「0.006」に「100」を乗算し「0.6(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD5の合成CTRを、上記の式(1)を用いて算出される値「0.001」に「100」を乗算し「0.1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD7の合成CTRを、上記の式(1)を用いて算出される値「0.002」に「100」を乗算し「0.2(%)」と算出する。なお、以下では、小数点以下の数値が大きくなることを避け説明を簡単にするために、上記の式(1)により算出される値に「100」を乗算した値、すなわちCTRを「%」にした値を用いる場合を示す。また、各CTRに「%」に変換した値ではなく、上記の式(1)により算出される値をそのまま用いてよい。この場合、各CTRには、「%」に変換した値ではなく、上記の式(1)により算出される値等、「%」に変換する前のCTRの値が用いられる。
また、ステップS11とステップS12やステップS13とは、説明の為に付したステップであり、ステップS12がステップS13よりも前に行われていれば、いずれが先に行われてもよい。
このように、算出装置100は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告に関する評価を算出し、各広告枠間における評価のバイアス(偏り)を考慮した評価を算出することができるため、広告の評価を適切に算出することができる。
例えば、各広告枠間におけるCTRのバイアス(偏り)を考慮せずに、単純に広告枠全体のクリック回数の合計値を配信回数の合計値で除算することにより、広告枠全体のCTR(以下、「全体CTR」とする)を算出した場合、全体CTRは、各広告枠の影響が考慮されていない。そのため、全体CTRは、各広告枠間におけるCTRのバイアス(偏り)がある場合、各広告枠についてのCTRとしては適切ではない。一方、算出装置100は、各広告枠間における評価のバイアス(偏り)を考慮した評価を算出することができるため、広告の合成CTRを適切に算出することができる。なお、算出装置100は、上記に限らず、例えばカテゴリで分類された広告群等の種々の対象に関する評価を算出してもよい。
〔1−2.配信広告の決定〕
また、算出装置100は、算出した広告の評価である合成CTRを用いて、配信する広告を決定してもよい。この点について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、端末装置10は、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する(ステップS21)。例えば、端末装置10は、ユーザU1による操作に応じて、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する。
端末装置10から配信要求を受け付けたコンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツを配信する(ステップS22)。図2に示す例においては、コンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツCT12を配信する。
そして、図2の例では、コンテンツCT12を取得した端末装置10は、算出装置100に広告要求を送信する(ステップS23)。例えば、端末装置10は、コンテンツCT12に含まれる広告枠AR3に表示する広告を算出装置100に要求する。また、図2の例では、端末装置10は、広告の配信(表示)先が広告枠AR3であることを示す情報を算出装置100に送信することにより、算出装置100に広告を要求する。
そして、広告要求を取得した算出装置100は、実績有広告について、ランキングを決定する(ステップS24)。例えば、算出装置100は、実績有広告について、広告要求に対応する広告枠のCTRに基づいてスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4の広告枠AR3のCTRに基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出装置100は、下記の式(2)を用いて、実績有広告についてのスコアを算出する。
上記の式(2)の左辺「RankingScorei」は、算出対象となった広告のスコア(ランキングスコア)を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応する。例えば、変数「i」が「15」である「RankingScorei」は、広告AD15のスコアを示す。この場合、「広告AD*」の「*」に対応する数値が変数「i」に対応する。例えば、「RankingScore8」は、広告AD8のスコアを示す。
上記の式(2)の右辺「CTRi,s」は、算出対象となった広告が対応する広告枠に表示された場合のクリック回数を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応し、変数「s」は、どの広告枠であるかを示す。例えば、「i」が「3」であり、「s」が「2」である「CTR3,2」は、広告枠AR2へ表示された広告AD3のクリック率(CTR)を示す。例えば、「CTR5,9」は、広告枠AR9へ表示された広告AD5のクリック率(CTR)を示す。
上記の式(2)の右辺「CPCi」は、算出対象となった広告のクリック単価であるCPC(Cost Per Click)を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応する。例えば、「i」が「1」である「CPC1」は、広告AD1のCPCを示す。
図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、配信実績情報記憶部121に記憶された広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRや広告情報記憶部122に記憶された広告AD1のCPCに基づいて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD1の広告枠AR3のCTR「1」と、広告AD1のCPC「100」とに基づいて、広告AD1の広告枠AR3におけるスコアを「100」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD2のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD2の広告枠AR3のCTR「0.5」と、広告AD2のCPC「80」とに基づいて、広告AD2の広告枠AR3におけるスコアを「40」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD4のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD4の広告枠AR3のCTR「0.8」と、広告AD4のCPC「120」とに基づいて、広告AD4の広告枠AR3におけるスコアを「96」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、実績有広告である各広告AD1、AD2、AD4等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、実績有ランキング一覧LT11に示すように、スコア「100」の広告AD1を1位と決定し、スコア「96」の広告AD4を2位と決定し、スコア「40」の広告AD2を3位と決定する。
また、広告要求を取得した算出装置100は、実績無広告について、ランキングを決定する(ステップS25)。例えば、算出装置100は、実績無広告について、合成CTR及び広告要求に対応する広告枠のバイアス値に基づいてスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7の広告枠AR3の合成CTRや広告枠AR3のバイアス値に基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出装置100は、下記の式(3)を用いて、実績無広告についてのスコアを算出する。
上記の式(3)の左辺「RankingScorei」は、算出対象となった広告のスコア(ランキングスコア)を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応する。例えば、変数「i」が「12」である「RankingScorei」は、広告AD12のスコアを示す。この場合、「広告AD*」の「*」に対応する数値が変数「i」に対応する。例えば、「RankingScore7」は、広告AD7のスコアを示す。
上記の式(3)の左辺「CTRi,all」は、算出対象となった広告の合成CTRを示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応し、変数「all」は、全体の配信実績を合成して算出された合成CTRであることを示す。例えば、変数「i」が「3」である「CTR3,all」は、広告AD3の合成CTRを示す。この場合、「広告AD*」の「*」に対応する数値が変数「i」に対応する。例えば、「CTR5,all」は、広告AD5の合成CTRを示す。
また、上記の式(3)の右辺「Biass」は、対応する広告枠のバイアス値を示す。例えば、「s」が「3」である「Bias3」は、広告枠AR3のバイアス値に対応する。
上記の式(3)の右辺「CPCi」は、算出対象となった広告のクリック単価であるCPC(Cost Per Click)を示す。ここで、変数「i」は、算出対象となった広告に対応する。例えば、「i」が「2」である「CPC2」は、広告AD2のCPCを示す。
図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、広告情報記憶部122に記憶された広告AD1の合成CTR及びCPCや広告枠情報記憶部123に記憶された広告枠AR3のバイアス値に基づいて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD3の合成CTR「0.6(%)」と、広告AD3のCPC「100」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD3の広告枠AR3におけるスコアを「120」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD5のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD5の合成CTR「0.1(%)」と、広告AD5のCPC「300」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD5の広告枠AR3におけるスコアを「60」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD7のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD7の合成CTR「0.2(%)」と、広告AD7のCPC「200」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD7の広告枠AR3におけるスコアを「80」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、実績無広告である各広告AD3、AD5、AD7等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、実績無ランキング一覧LT12に示すように、スコア「120」の広告AD3を1位と決定し、スコア「80」の広告AD7を2位と決定し、スコア「60」の広告AD5を3位と決定する。
そして、算出装置100は、算出した各スコアに基づいて配信する広告を決定する(ステップS26)。図2の例では、算出装置100は、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の広告を配信する広告として決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、全体ランキング一覧LT13に示すように、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の「120」である広告AD3を配信する広告(いか、「配信広告」ともいう)として決定する。
そして、算出装置100は、決定した広告を配信する(ステップS27)。図2の例では、算出装置100は、配信広告に決定した広告AD3を端末装置10に配信する。例えば、算出装置100は、広告AD3に対応する広告コンテンツAC3を端末装置10に配信する。そして、端末装置10は、コンテンツCT12中の広告枠AR3に配信された広告を表示する。
このように、算出装置100は、合成CTRやバイアス値を用いることにより、実績無広告についても、適切にスコアを算出することができる。例えば、算出装置100は、広告の合成CTRを単純に用いるのではなく、合成CTRに表示先となる広告枠のバイアス値を乗算することにより、合成CTRと広告枠のバイアス値とからその広告枠に最適化されたCTR(最適化CTR)を算出することができる。そして、算出装置100は、実績無広告については、最適化CTRを用いて、スコアを算出することにより、実績有広告と同様の基準で比較可能となる。これにより、算出装置100は、実績有広告及び実績無広告の両方について算出したスコアに基づいて、配信する広告を決定することにより、適切に配信広告を決定することができる。したがって、算出装置100は、各広告の配信実績にばらつきがある場合に、広告枠に配信する広告を決定することが難しいという課題を解決することができる。これにより、算出装置100は、算出した広告に関する評価に基づいて、配信する広告を決定することにより、適切な広告を配信することができる。
〔2.算出装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る算出装置100の構成について説明する。図3は、実施形態に係る算出装置の構成例を示す図である。図3に示すように、算出装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、算出装置100は、算出装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば算出システム1に含まれる端末装置10やコンテンツ配信装置50との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図3に示すように、配信実績情報記憶部121と、広告情報記憶部122と、広告枠情報記憶部123とを有する。
(配信実績情報記憶部121)
実施形態に係る配信実績情報記憶部121は、広告の配信実績に関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係る配信実績情報記憶部の一例を示す図である。図4に示す配信実績情報記憶部121は、「広告ID」、「広告枠A」、「広告枠B」、「広告枠C」、「広告枠D」といった項目を有する。また、「広告枠A」〜「広告枠D」等は、「配信回数」、「クリック回数」、「CTR(%)」といった項目を有する。
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告枠A」〜「広告枠D」等には、各広告枠における各広告の配信実績に関する情報が記憶される。また、「配信回数」は、対応する広告が配信された回数を示す。また、「クリック回数」は、対応する広告のクリック回数を示す。「CTR(%)」は、対応する広告のクリック率を示す。「CTR(%)」は、対応するクリック回数を配信回数で除した値を示す。例えば、広告AD2の広告枠Bにおける「CTR」は、「0.5(=(500/100000)・100)(%)」となる。
例えば、図4に示す例において、広告枠Aについて、広告AD1の配信回数は「10000」であり、広告AD1のクリック回数は「100」であり、広告AD1のCTRは「1(%)」であることを示す。また、例えば、図4に示す例において、広告枠Bについて、広告AD2の配信回数は「8000」であり、広告AD2のクリック回数は「40」であり、広告AD2のCTRは「0.5(%)」であることを示す。
例えば、図4に示す例において、広告枠Aについて、広告全体の配信回数は「100000」であり、広告全体のクリック回数は「1000」であり、広告全体のCTRは「1(%)」であることを示す。また、例えば、図4に示す例において、広告枠Bについて、広告全体の配信回数は「100000」であり、広告全体のクリック回数は「400」であり、広告全体のCTRは「0.4(%)」であることを示す。また、例えば、図4に示す例において、広告枠全体について、広告全体の配信回数は「1000000」であり、広告全体のクリック回数は「10000」であり、広告全体のCTRは「1(%)」であることを示す。
なお、配信実績情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(広告情報記憶部122)
実施形態に係る広告情報記憶部122は、広告に関する各種情報を記憶する。図5は、実施形態に係る広告情報記憶部の一例を示す図である。図5に示す広告情報記憶部122は、「広告ID」、「広告コンテンツ」、「広告主ID」、「CPC」、「合成CTR」といった項目を有する。
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主から入稿された広告コンテンツを示す。図5では「広告コンテンツ」に「AC1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。
「CPC」は、クリック単価、すなわちクリック1回あたりの料金(請求額、課金額)を示す。なお、「CPC」の単位は「円」などの種々の通貨単位であってもよい。広告の対象となる商品名やサービス名を示す。「合成CTR」は、算出した合成CTRを示す。図5に示す「合成CTR」中に「−」が図示された広告は、「合成CTR」が未算出であることを示す。例えば、広告AD1や広告AD2や広告AD4等、すなわち実績有広告は、「合成CTR」が算出されていないことを示す。なお、図5の例では、「合成CTR」は、実績無広告のみを対象に算出される場合を示すが、実績有広告に対しても算出されてもよい。
例えば、図5に示す例において、広告ID「AD1」により識別される広告コンテンツAC1は、広告主ID「AP1」により識別される広告主から取得した広告コンテンツであることを示す。
なお、広告情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部122は、広告の対象(商品やサービス等)に関する情報等を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部122は、各広告に対応する対象を識別する情報としては「対象名」や、対象を識別するための「対象ID」等の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部122は、入札価格に関する情報等を記憶してもよい。
(広告枠情報記憶部123)
実施形態に係る広告枠情報記憶部123は、広告枠に関する情報を記憶する。図6は、実施形態に係る広告枠情報記憶部の一例を示す図である。図6に示すように、広告枠情報記憶部123は、広告枠に関する情報として、「広告枠ID」、「広告枠」、「バイアス値」といった項目が含まれる。
「広告枠ID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。「広告枠」は、対応する広告枠IDにより識別される広告枠を示す。「バイアス値」は、対応する広告枠のバイアス値を示す。
例えば、図6に示す例において、広告枠ID「AR1」により識別される広告枠(広告枠AR1)は、広告枠Aであり、バイアス値が「1」であることを示す。また、例えば、図6に示す例において、広告枠ID「AR2」により識別される広告枠(広告枠AR2)は、広告枠Bであり、バイアス値が「0.4」であることを示す。また、例えば、図6に示す例において、広告枠ID「AR3」により識別される広告枠(広告枠AR3)は、広告枠Cであり、バイアス値が「2」であることを示す。また、例えば、図6に示す例において、広告枠ID「AR4」により識別される広告枠(広告枠AR4)は、広告枠Dであり、バイアス値が「1.5」であることを示す。
なお、広告枠情報記憶部123は、上記は広告枠に関する情報の一例であって、広告枠に関する情報であれば目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告枠情報記憶部123は、広告枠が含まれるコンテンツに関する情報や広告枠が配置される位置に関する情報などを記憶してもよい。
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、算出装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(算出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、算出部132と、決定部133と、配信部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、配信実績情報記憶部121や広告情報記憶部122や広告枠情報記憶部123から各種情報を取得する。また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得する。例えば、取得部131は、端末装置10やコンテンツ配信装置50から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10から広告要求を取得する。
例えば、取得部131は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、複数の広告枠の各々への一の広告の配信実績に関する情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、配信実績情報記憶部121から配信実績情報を取得する。例えば、取得部131は、外部の情報処理装置から配信実績情報を取得してもよい。
(算出部132)
算出部132は、種々の情報を算出する。例えば、算出部132は、広告に関する評価を算出する。例えば、算出部132は、取得部131により取得された複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告に関する評価を算出する。
例えば、算出部132は、広告のCTR(合成CTR)を広告に関する評価として算出する。例えば、算出部132は、複数の広告枠の各々に表示された広告の配信実績に関する情報に応じて変動する複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出する。例えば、算出部132は、複数の広告枠の各々に表示された広告のCTRが高い程大きくなる複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出する。
例えば、算出部132は、広告に関する評価と複数のバイアス値とに基づいて、広告のスコアを算出する。例えば、算出部132は、一の広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられるバイアス値とに基づいて、一の広告に関する評価を算出する。
図1の例では、算出部132は、実績有広告について、各広告枠のCTRを算出する。図1の例では、算出部132は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等のCTRを算出する。
例えば、算出部132は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)への広告AD1の配信回数及びそのクリック回数に基づいて算出する。図1の例では、算出部132は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)における広告AD1のクリック回数「100」を配信回数「10000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出部132は、広告AD1の広告枠AR2(広告枠B)におけるCTRを、広告枠AR2(広告枠B)における広告AD1のクリック回数「20」を配信回数「10000」で除算した値「0.002」に「100」を乗算し「0.2(%)」と算出する。また、図1の例では、算出部132は、広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRを、広告枠AR3(広告枠C)における広告AD1のクリック回数「500」を配信回数「50000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。
また、算出部132は、各広告枠のバイアス値を算出する(ステップS12)。例えば、各広告枠における全広告の配信実績を合算して算出した全体CTRを各広告枠について算出し、各広告枠の全体CTRを相対比較することにより、各広告枠のバイアス値を算出する。図1の例では、算出部132は、広告枠全体の全体CTR「1(%)」を基準「1」とし、広告枠全体の全体CTRとの比率(割合)を広告枠AR1〜AR4等のバイアス値として算出する。
例えば、算出部132は、広告枠AR1(広告枠A)の全体CTRが「1(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1」を広告枠AR1のバイアス値として算出する。また、例えば、算出部132は、広告枠AR2(広告枠B)の全体CTRが「0.4(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「0.4」を広告枠AR2のバイアス値として算出する。また、例えば、算出部132は、広告枠AR3(広告枠C)の全体CTRが「2(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「2」を広告枠AR3のバイアス値として算出する。また、例えば、算出部132は、広告枠AR4(広告枠D)の全体CTRが「1.5(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1.5」を広告枠AR4のバイアス値として算出する。
そして、算出部132は、実績無広告について、各広告枠への配信を合成したCTRを算出する。図1の例では、算出部132は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等への配信を合成したCTR(合成CTR)を算出する。
図1の例では、算出部132は、上記の式(1)を用いて、実績無広告である各広告の合成CTRを算出する。図1の例では、算出部132は、上記の式(1)を用いて、広告AD3の合成CTRを算出する。
図1の例では、算出部132は、上記の式(1)を用いて、広告AD3の合成CTRを「0.6(%)」と算出する。また、図1の例では、算出部132は、上記の式(1)を用いて、広告AD5の合成CTRを「0.1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出部132は、上記の式(1)を用いて、広告AD7の合成CTRを「0.2(%)」と算出する。
例えば、算出部132は、実績有広告について、広告要求に対応する広告枠のCTRに基づいてスコアを算出する。図2の例では、算出部132は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4の広告枠AR3のCTRに基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出部132は、上記の式(2)を用いて、実績有広告についてのスコアを算出する。
図2の例では、算出部132は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。図2の例では、算出部132は、配信実績情報記憶部121に記憶された広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRや広告情報記憶部122に記憶された広告AD1のCPCに基づいて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(2)と、広告AD1の広告枠AR3のCTR「1(%)」と、広告AD1のCPC「100」とに基づいて、広告AD1の広告枠AR3におけるスコアを「100」と算出する。
また、図2の例では、算出部132は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD2のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(2)と、広告AD2の広告枠AR3のCTR「0.5(%)」と、広告AD2のCPC「80」とに基づいて、広告AD2の広告枠AR3におけるスコアを「40」と算出する。
また、図2の例では、算出部132は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD4のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(2)と、広告AD4の広告枠AR3のCTR「0.8(%)」と、広告AD4のCPC「120」とに基づいて、広告AD4の広告枠AR3におけるスコアを「96」と算出する。例えば、算出部132は、実績無広告について、合成CTR及び広告要求に対応する広告枠のバイアス値に基づいてスコアを算出する。図2の例では、算出部132は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7の広告枠AR3の合成CTRや広告枠AR3のバイアス値に基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出部132は、上記の式(3)を用いて、実績無広告についてのスコアを算出する。
図2の例では、算出部132は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。図2の例では、算出部132は、広告情報記憶部122に記憶された広告AD1の合成CTR及びCPCや広告枠情報記憶部123に記憶された広告枠AR3のバイアス値に基づいて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(3)と、広告AD3の合成CTR「0.6(%)」と、広告AD3のCPC「100」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD3の広告枠AR3におけるスコアを「120」と算出する。
また、図2の例では、算出部132は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD5のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(3)と、広告AD5の合成CTR「0.1(%)」と、広告AD5のCPC「300」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD5の広告枠AR3におけるスコアを「60」と算出する。
また、図2の例では、算出部132は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD7のスコアを算出する。例えば、算出部132は、上記の式(3)と、広告AD7の合成CTR「0.2(%)」と、広告AD7のCPC「200」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD7の広告枠AR3におけるスコアを「80」と算出する。
(決定部133)
決定部133は、種々の情報を抽出する。例えば、決定部133は、種々の情報を決定する。例えば、決定部133は、所定の条件に基づいて配信する広告を決定する。例えば、決定部133は、算出部132により算出されたスコアに基づいて、配信する広告を決定する。
図2の例では、決定部133は、実績有広告について、ランキングを決定する。図2の例では、決定部133は、実績有広告である各広告AD1、AD2、AD4等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、決定部133は、実績有ランキング一覧LT11に示すように、スコア「100」の広告AD1を1位と決定し、スコア「96」の広告AD4を2位と決定し、スコア「40」の広告AD2を3位と決定する。
また、決定部133は、実績無広告について、ランキングを決定する。図2の例では、決定部133は、実績無広告である各広告AD3、AD5、AD7等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、決定部133は、実績無ランキング一覧LT12に示すように、スコア「120」の広告AD3を1位と決定し、スコア「80」の広告AD7を2位と決定し、スコア「60」の広告AD5を3位と決定する。
図2の例では、決定部133は、算出した各スコアに基づいて配信する広告を決定する。図2の例では、決定部133は、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の広告を配信する広告として決定する。例えば、図2の例では、決定部133は、全体ランキング一覧LT13に示すように、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の「120」である広告AD3を配信広告として決定する。
(配信部134)
配信部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を配信する。例えば、配信部134は、端末装置10やコンテンツ配信装置50へ各種情報を配信する。例えば、配信部134は、算出部132により算出された広告に関する評価に基づいて、広告を配信する。例えば、配信部134は、算出部132により算出された広告のスコアに基づいて、広告を配信する。
例えば、配信部134は、決定部133により決定された広告を配信する。例えば、配信部134は、広告を端末装置10へ配信する。図1の例では、配信部134は、コンテンツCT12中の広告枠AR3に表示される広告を端末装置10へ配信する。図2の例では、配信部134は、配信広告に決定した広告AD3を端末装置10に配信する。例えば、配信部134は、広告AD3に対応する広告コンテンツAC3を端末装置10に配信する。そして、端末装置10は、コンテンツCT12中の広告枠AR3に配信された広告を表示する。
〔3.算出処理のフロー〕
ここで、図7を用いて、実施形態に係る算出装置100による算出処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る算出処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、算出装置100は、配信実績情報を取得する(ステップS101)。図1の例では、算出装置100は、配信実績情報記憶部121から配信実績情報を取得する。
そして、算出装置100は、実績有広告について、各広告枠のCTRを算出する(ステップS102)。図1の例では、算出装置100は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等のCTRを算出する。
例えば、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)への広告AD1の配信回数及びそのクリック回数に基づいて算出する。図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR1(広告枠A)におけるCTRを、広告枠AR1(広告枠A)における広告AD1のクリック回数「100」を配信回数「10000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR2(広告枠B)におけるCTRを、広告枠AR2(広告枠B)における広告AD1のクリック回数「20」を配信回数「10000」で除算した値「0.002」に「100」を乗算し「0.2(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRを、広告枠AR3(広告枠C)における広告AD1のクリック回数「500」を配信回数「50000」で除算した値「0.01」に「100」を乗算し「1(%)」と算出する。
また、算出装置100は、各広告枠のバイアス値を算出する(ステップS103)。例えば、各広告枠における全広告の配信実績を合算して算出した全体CTRを各広告枠について算出し、各広告枠の全体CTRを相対比較することにより、各広告枠のバイアス値を算出する。図1の例では、算出装置100は、広告枠全体の全体CTR「1(%)」を基準「1」とし、広告枠全体の全体CTRとの比率(割合)を広告枠AR1〜AR4等のバイアス値として算出する。
例えば、算出装置100は、広告枠AR1(広告枠A)の全体CTRが「1(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1」を広告枠AR1のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR2(広告枠B)の全体CTRが「0.4(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「0.4」を広告枠AR2のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR3(広告枠C)の全体CTRが「2(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「2」を広告枠AR3のバイアス値として算出する。また、例えば、算出装置100は、広告枠AR4(広告枠D)の全体CTRが「1.5(%)」を広告枠全体の全体CTR「1(%)」で除算した値「1.5」を広告枠AR4のバイアス値として算出する。
そして、算出装置100は、実績無広告について、各広告枠への配信を合成したCTRを算出する(ステップS104)。図1の例では、算出装置100は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7について、各広告枠A〜D(広告枠AR1〜AR4)等への配信を合成したCTR(合成CTR)を算出する。
図1の例では、算出装置100は、上記の式(1)を用いて、広告AD3の合成CTRを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(1)に示すように、広告AD3の各広告枠への配信回数とその広告枠のバイアス値を乗算した値の合計値を分母とする。例えば、算出装置100は、広告AD3の広告枠AR1への配信回数「1000」に広告枠AR1のバイアス値「1」を乗算した値や、広告AD3の広告枠AR2への配信回数「8000」に広告枠AR2のバイアス値「0.4」を乗算した値等の合計値を分母とする。
また、例えば、算出装置100は、上記の式(1)に示すように、各広告枠における広告AD3のクリック回数の合計値を分子とする。例えば、算出装置100は、広告AD3の広告枠AR1におけるクリック回数「10」や、広告AD3の広告枠AR2におけるクリック回数「1」や広告AD3の広告枠AR3におけるクリック回数「2」等の合計値を分子とする。
図1の例では、算出装置100は、上記の式(1)を用いて、広告AD3の合成CTRを「0.6(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、上記の式(1)を用いて、広告AD5の合成CTRを「0.1(%)」と算出する。また、図1の例では、算出装置100は、上記の式(1)を用いて、広告AD7の合成CTRを「0.2(%)」と算出する。
なお、ステップS102とステップS103やステップS104とは、ステップS103がステップS104よりも前に行われていれば、いずれが先に行われてもよい。
〔4.広告配信処理のフロー〕
ここで、図8を用いて、実施形態に係る算出装置100による広告配信処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る広告配信処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、算出装置100は、広告要求を取得する(ステップS201)。例えば、算出装置100は、ユーザが利用する端末装置10から広告要求を取得する。図2の例では、算出装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からコンテンツCT12に含まれる広告枠AR3(広告枠C)に表示される広告の要求を取得する。
そして、算出装置100は、実績有広告について、広告要求に対応する広告枠のCTRに基づいてスコアを算出する(ステップS202)。図2の例では、算出装置100は、実績有広告である広告AD1や広告AD2や広告AD4の広告枠AR3のCTRに基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、配信実績情報記憶部121に記憶された広告AD1の広告枠AR3(広告枠C)におけるCTRや広告情報記憶部122に記憶された広告AD1のCPCに基づいて、広告枠AR3における広告AD1のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD1の広告枠AR3のCTR「1(%)」と、広告AD1のCPC「100」とに基づいて、広告AD1の広告枠AR3におけるスコアを「100」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD2のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD2の広告枠AR3のCTR「0.5(%)」と、広告AD2のCPC「80」とに基づいて、広告AD2の広告枠AR3におけるスコアを「40」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(2)を用いて、広告枠AR3における広告AD4のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(2)と、広告AD4の広告枠AR3のCTR「0.8(%)」と、広告AD4のCPC「120」とに基づいて、広告AD4の広告枠AR3におけるスコアを「96」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、実績有広告である各広告AD1、AD2、AD4等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、実績有ランキング一覧LT11に示すように、スコア「100」の広告AD1を1位と決定し、スコア「96」の広告AD4を2位と決定し、スコア「40」の広告AD2を3位と決定する。
また、算出装置100は、実績無広告について、合成CTR及び広告要求に対応する広告枠のバイアス値に基づいてスコアを算出する(ステップS203)。図2の例では、算出装置100は、実績無広告である広告AD3や広告AD5や広告AD7の広告枠AR3の合成CTRや広告枠AR3のバイアス値に基づいてスコアを算出する。
図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。図2の例では、算出装置100は、広告情報記憶部122に記憶された広告AD1の合成CTR及びCPCや広告枠情報記憶部123に記憶された広告枠AR3のバイアス値に基づいて、広告枠AR3における広告AD3のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD3の合成CTR「0.6(%)」と、広告AD3のCPC「100」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD3の広告枠AR3におけるスコアを「120」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD5のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD5の合成CTR「0.1(%)」と、広告AD5のCPC「300」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD5の広告枠AR3におけるスコアを「60」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、上記の式(3)を用いて、広告枠AR3における広告AD7のスコアを算出する。例えば、算出装置100は、上記の式(3)と、広告AD7の合成CTR「0.2(%)」と、広告AD7のCPC「200」と、広告枠AR3のバイアス値「2」とに基づいて、広告AD7の広告枠AR3におけるスコアを「80」と算出する。
また、図2の例では、算出装置100は、実績無広告である各広告AD3、AD5、AD7等のスコアに基づいて実績有広告のランキング(順位)を決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、実績無ランキング一覧LT12に示すように、スコア「120」の広告AD3を1位と決定し、スコア「80」の広告AD7を2位と決定し、スコア「60」の広告AD5を3位と決定する。
そして、算出装置100は、算出した各スコアに基づいて配信する広告を決定する(ステップS204)。図2の例では、算出装置100は、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の広告を配信する広告として決定する。例えば、図2の例では、算出装置100は、全体ランキング一覧LT13に示すように、全広告AD1〜AD8等のうち、スコアが最大の「120」である広告AD3を配信広告として決定する。
そして、算出装置100は、決定した広告を配信する(ステップS205)。図2の例では、算出装置100は、配信広告に決定した広告AD3を端末装置10に配信する。そして、端末装置10は、コンテンツCT12中の広告枠AR3に配信された広告を表示する。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る算出装置100は、取得部131と、算出部132とを有する。取得部131は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報を取得する。算出部132は、取得部131により取得された複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告に関する評価を算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、複数の広告枠の各々への配信における広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられる複数のバイアス値とに基づいて、広告に関する評価を算出し、各広告枠間における評価のバイアス(偏り)を考慮した評価を算出することができるため、広告の評価を適切に算出することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部132は、広告のCTR(Click Through Rate)を広告に関する評価として算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、広告のCTRを広告に関する評価として算出することで、広告の評価を適切に算出することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部132は、複数の広告枠の各々に表示された広告のCTRに応じて変動する複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、複数の広告枠の各々に表示された広告のCTRに応じて変動する複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出することで、広告の評価を適切に算出することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部132は、複数の広告枠の各々に表示された広告のCTRが高い程大きくなる複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、複数の広告枠の各々に表示された広告のCTRが高い程大きくなる複数のバイアス値に基づいて、広告に関する評価を算出することで、広告の評価を適切に算出することができる。
また、実施形態に係る算出装置100は、配信部134を有する。配信部134は、算出部132により算出された広告に関する評価に基づいて、広告を配信する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、算出した広告に関する評価に基づいて、広告を配信することにより、適切な広告を配信することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、算出部132は、広告に関する評価と複数のバイアス値とに基づいて、広告のスコアを算出する。配信部134は、算出部132により算出された広告のスコアに基づいて、広告を配信する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、広告に関する評価と複数のバイアス値とに基づいて、広告のスコアを算出し、算出した広告のスコアに基づいて、広告を配信することにより、適切な広告を配信することができる。
また、実施形態に係る算出装置100において、取得部131は、複数の広告枠の各々への一の広告の配信実績に関する情報を取得する。算出部132は、一の広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられるバイアス値とに基づいて、一の広告に関する評価を算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、一の広告の配信実績に関する情報と、複数の広告枠の各々に割り当てられるバイアス値とに基づいて、一の広告に関する評価を算出することで、広告の評価を適切に算出することができる。
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る算出装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、算出装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ提供する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る算出装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に生成することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。