JP6916362B1 - 保持部材、照射器具及びプラズマ装置 - Google Patents

保持部材、照射器具及びプラズマ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】組み立てが簡便で外部の物体との間に短絡が生じることを抑制できる照射器具、プラズマ装置及び保持部材を提供する。【解決手段】照射器具10において、内部電極4の少なくとも一部を、保持部材6の第1部材6aと第2部材6bとが互いに接触して形成される収容空間6dに収容した状態で、保持部材6によって内部電極4が保持され、第1部材6aと第2部材6bとの接触面8が、内部電極4の軸線O1に垂直な面と交差する非垂直接触面8aを含んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、保持部材、照射器具及びプラズマ装置に関する。
歯科治療等を目的としてプラズマを利用する技術が提案されている(特許文献1)。特許文献1に開示されたプラズマ照射装置用ハンドピースは、先端からプラズマを患部に照射して殺菌を行うものである。特許文献1のプラズマ照射装置用ハンドピースは、電気コネクタに電気的に接続された第2の電極と、前記電極を電気的に絶縁して覆う絶縁チューブと、それら第2の電極と絶縁チューブとを収容する筐体と、を備えている。該絶縁チューブは、第2の電極の根元側を覆うように筒状に形成され、一端が電気コネクタに取り付けられ、他端に硝子支持部材等の部材が取り付けられている。
特開2017−35281号公報
電極に絶縁チューブの一端を取り付け、さらに前記絶縁チューブの他端にその他の部材を取り付けてアゼンブリを組み立てる場合、組み立てが煩雑である。プラズマを照射する照射器具の組み立てを簡便にするには、電極を保持する保持部材を分割構造にすることが有効であると考えられる。しかし、後述のように、保持部材に分割構造を採用すると、電極と保持部材の外部の物体との間に短絡が生じるおそれがある。
本発明は、組み立てが簡便で外部の物体との間に短絡が生じることを抑制できる照射器具、プラズマ装置及び保持部材を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]プラズマを生成するために電圧が印加される内部電極と、前記内部電極を保持する保持部材と、を備え、
前記保持部材は、第1部材及び第2部材を備え、
前記第1部材と前記第2部材とが接触するように組み合わされ、その内部に形成された収容空間に前記内部電極の少なくとも一部が収容された状態で、前記内部電極が前記保持部材によって保持され、
前記第1部材と前記第2部材との接触面は、前記内部電極の軸線に垂直な面と交差する非垂直接触面を含む、照射器具。
[2]前記非垂直接触面を通る前記軸線への任意の垂線がすべて前記非垂直接触面と交差する、[1]に記載の照射器具。
[3]前記軸線に沿った断面における前記非垂直接触面と前記軸線に垂直な径方向とがなす角度θが45°超である、[1]又は[2]に記載の照射器具。
[4]前記非垂直接触面は、前記軸線周りに前記内部電極を囲うように形成されている、[1]〜[3]のいずれかに記載の照射器具。
[5]前記非垂直接触面は、第1非垂直接触面と、前記第1非垂直接触面から前記軸線に垂直な径方向に離間した第2非垂直接触面と、を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の照射器具。
[6]前記内部電極は、外部の電力源と接続される端子部を有し、
前記非垂直接触面は、前記軸線に垂直な径方向における前記端子部の外方に位置する、[1]〜[5]のいずれかに記載の照射器具。
[7]前記接触面は、前記軸線に垂直な垂直接触面を含み、
前記垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向における前記端子部が位置する領域とは異なる領域に位置する、[6]に記載の照射器具。
[8]前記内部電極は、直径が最も大きい拡径部を有し、
前記非垂直接触面は、前記軸線に垂直な径方向における前記拡径部の外方に位置する、[1]〜[7]のいずれかに記載の照射器具。
[9]前記接触面は、前記軸線に垂直な垂直接触面を含み、
前記垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向における前記拡径部が位置する領域とは異なる領域に位置する、[8]に記載の照射器具。
[10]前記保持部材には、前記内部電極の一部に対向するように外部電極が取り付けられ、
前記非垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向において前記外部電極が位置する領域とは異なる領域に位置する、[1]〜[9]のいずれかに記載の照射器具。
[11]電気的に接地され且つ前記内部電極の全体を収容する外筒部材を備え、
前記非垂直接触面は、前記内部電極と前記外筒部材との間に位置する、[1]〜[10]のいずれかに記載の照射器具。
[12][11]に記載の照射器具を備える、プラズマ装置。
[13]プラズマを生成するために電圧が印加される柱状の内部電極を保持する保持部材であって、
前記保持部材は、第1部材及び第2部材を備え、
前記第1部材と前記第2部材とが互いに接触するように組み合わされて、その内部に前記内部電極の一部が収容される収容空間が形成され、
前記第1部材と前記第2部材との接触面は、前記内部電極の軸線に垂直な面と交差する非垂直接触面を含む、保持部材。
本発明によれば、組み立てが簡便で外部の物体との間に短絡が生じることを抑制できる照射器具、プラズマ装置及び保持部材を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るプラズマ装置を示す模式図。 本発明の第1実施形態に係るプラズマ装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の第1実施形態に係る照射器具の断面図。 図3の照射器具のIV−IV線に沿った断面図。 図3の照射器具のV−V線に沿った断面図。 本発明の第1実施形態に係る照射器具の部分断面図。 本発明の第1実施形態に係る保持部材の第1部材及び第2部分の斜視図。 参考例に係る照射器具の部分断面図。 本発明の第2実施形態に係る照射器具の断面図。 本発明の第3実施形態に係る照射器具の断面図。 本発明の第4実施形態に係る保持部材の第1部材及び第2部材の斜視図。 本発明の第4実施形態に係る照射器具の断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態例について説明する。なお、本明細書で説明する図面においては、理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「垂直」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
本発明のプラズマ装置は、プラズマジェット照射装置又は活性ガス照射装置である。プラズマジェット照射装置と活性ガス照射装置はいずれも、プラズマを発生させる。プラズマジェット照射装置は、発生したプラズマと活性種とを被照射物に直接照射する。活性種は、プラズマ中の気体又はプラズマ周辺の気体とプラズマとが反応して生成される。活性種は、例えば、活性酸素種や活性窒素種等である。活性酸素種は、例えば、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、オゾン、過酸化水素、スーパーオキシドアニオンラジカル等である。活性窒素種は、例えば、一酸化窒素、二酸化窒素、ペルオキシナイトライト、過酸化亜硝酸、三酸化二窒素等である。活性ガス照射装置は、活性種を含む活性ガスを被照射物に照射する。活性種は、プラズマ中の気体又はプラズマ周辺の気体とプラズマとが反応して生成される。
(第1実施形態)
以下、プラズマ装置、照射器具及び保持部材の一実施形態について説明する。本実施形態のプラズマ装置は、例えば活性ガス照射装置である。図1及び図2に示すように、本実施形態の活性ガス照射装置100は、照射器具10と、供給器20と、照射器具10と供給器20とを接続する接続ケーブル30と、を備える。供給器20は、供給源70と、報知部80と、制御部90(演算部)と、を備える。接続ケーブル30内には、電圧供給線32と、接地線34と、ガス管路36と、が収容されている。
照射器具10は、照射器具10内で発生した活性ガスを吐出する。照射器具10は、医師等により操作されるものであり、人間の手で操作しやすい形状、大きさ及び重量を有する。
照射器具10は、先端部分にノズル1を備える。ノズル1は、外筒部材(カウリング)2の先端に取り付けられている。照射器具10がノズル1を有する場合、照射器具10内で発生した活性ガスは、ノズル1の先端に形成されたノズル照射口1aから吐出される。
供給器20は、プラズマ発生用ガスを収容している供給源70を備えている。また、供給器20は、例えば、100Vの家庭用電源等の電力源から電源供給を受ける。なお、供給器20は、内部に電力源として充電可能なバッテリを搭載してもよい。
照射器具10には、電圧供給線32とガス管路36を通じて供給器20から電力及びプラズマ発生用ガスが供給される。
図3は、照射器具10における、照射器具10の長さ方向に沿う面の断面(縦断面)図である。図4は、図3の照射器具10のIV−IV断面図である。図5は、図3の照射器具10のV−V断面図である。図6は、照射器具10における図3の符号VIを付した二点鎖線で囲まれた範囲を示す図である。なお、図3〜5においては、外筒部材2及びノズル1の図示は省略している。
図3〜5に示すように、照射器具10は、外筒部材2内に収容されているプラズマ発生部12と、保持部材6と、を備える。プラズマ発生部12は、管状誘電体3と、内部電極4と、外部電極5と、を備える。管状誘電体3、内部電極4及び外部電極5が保持部材6によって保持されて電極保持体7が形成される。
図6に示すように、外筒部材2は、略筒状の形状を有し、内部に内部電極4の全体を収容する、導電性の部材である。この例では外筒部材2の内部に電極保持体7全体が収容されている。照射器具10が外筒部材2を備えることによって、照射器具10が発する電場を抑制し、照射器具10を扱う使用者の感電を効果的に防ぐことができる。
内部電極4は、プラズマを生成するために電圧が印加される電極である。図3及び図4に示すように、この例の内部電極4は、電圧供給線32を介して外部の電力源に接続する端子部4aを有し、外部の電力源によって電圧が印加される。端子部4aとしては、例えば、内部電極4に電圧供給線32をはんだ付けした場合のはんだ部分を例示できる。
図3に示すように、内部電極4は柱状の長尺の電極であり、軸線O1を有する。以下、軸線O1の延びる方向d1を軸線方向d1とも称する。
内部電極4は、直径が最も大きい、すなわち軸線方向d1に垂直な径方向d2の外方への突出長さが最も大きくなっている拡径部4bを後端部分に有している。この例の内部電極4は、拡径部4bと、拡径部4bから先端側に延びる細部4cとを有する。拡径部4b及び細部4cは、それぞれ軸線方向d1に延びる略円柱状である。端子部4aは拡径部4bの外周面に設けられている。
内部電極4のうち、外部電極5に対向する部分の外径dは、活性ガス照射装置100の用途(即ち、照射器具10の大きさ)等を勘案して、適宜決定できる。活性ガス照射装置100が口腔内用治療器具である場合、外径dは、0.5mm〜20mmが好ましく、1mm〜10mmがより好ましい。外径dが前記範囲の下限値以上であれば、内部電極4を容易に製造できる。加えて、内部電極4の表面積が大きくなり、プラズマ発生の効率が向上するため、治癒等の効果をさらに促進できる。外径dが前記範囲の上限値以下であれば、照射器具10を過度に大きくすることなくプラズマを効率的に発生させることができ、治癒等の効果を促進できる。
内部電極4の材料は、導電材であれば特に制限はなく、公知のプラズマ装置の電極に使用できる金属を適用できる。内部電極4の材料としては、ステンレス、銅、タングステン等の金属、カーボン等を例示できる。
内部電極4に印加される電圧は、内部電極4と外部電極5との間でプラズマを生成できる範囲で適宜設定できる。プラズマ発生用ガスとして、窒素を主成分とするガスを用いてプラズマを生成する場合、内部電極4に印加される電圧は、例えば0.5kVpp以上20kVpp以下である。内部電極4に印加される電圧は、より好ましくは2kVpp以上18kVpp以下であり、さらに好ましくは5kVpp以上15kVpp以下である。なお、「kVpp」のうち「pp」は、peak to peakの略である。
外部電極5は、内部電極4の一部に対向する電極である。図3及び図5に示すように、この例の外部電極5は、内部電極4の一部の周囲を周回する筒状の電極である。外部電極5は、内部電極4の細部4cの一部と、径方向d2において対向している。本実施形態では、外部電極5は、接地線34に接続され、電気的に接地されている。内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給し、外部電極5と対向する内部電極4に電圧を印加することで、プラズマ発生用ガスを電離させてプラズマを生成することができる。
外部電極5が、軸線方向d1において内部電極4の全体と対向していると、電極同士が対向する面積が大きいため、生成されるプラズマが高温になりやすい。これに対し、外部電極5が内部電極4の一部と対向する形態では、内部電極4に高電圧を印加する場合でも、生成されるプラズマが高温となることを抑制することができる。このため、例えば人や動物の歯や肌等への照射に適した、より低温のプラズマを生成することができる。外部電極5が内部電極4の一部と対向する形態は、特に電極に高電圧を印加する場合に適している。
この例の内部電極4の先端部4dは、外部電極5の先端部5aよりも、照射器具10の先端側(図3における左側)に突き出ている。これによって、軸線方向d1における外部電極5の全長において、プラズマを安定して発生させることができる。
外部電極5の材料は、導電材であれば特に制限はなく、公知のプラズマ装置の電極に使用する金属を適用できる。外部電極5の材料としては、ステンレス、銅、タングステン等の金属、カーボン等を例示できる。
図3及び図5に示すように、管状誘電体3は、内空部3aを有する部材である。この例の管状誘電体3は、軸線方向d1に延びる円筒状の部材である。管状誘電体3の内空部3aには、内部電極4が配置される。この例では、内空部3aに、内部電極4の細部4cの一部が配置されている。
内部電極4は、管状誘電体3の内面と離間して配置されている。また、外部電極5は、管状誘電体3の外面に接するように配置されている。これにより、外部電極5は、内部電極4の外側に、内部電極4と離間して設けられている。
管状誘電体3の材料としては、公知のプラズマ装置に使用する誘電体材料を適用できる。管状誘電体3の材料は、例えば、ガラス、セラミックス、合成樹脂等である。管状誘電体3の誘電率は低いほど好ましい。
管状誘電体3の内径Rは、内部電極4における外部電極5と対向する部分の外径dを勘案して適宜決定できる。内径Rは、内部電極4の外面と管状誘電体3の内面との距離sを所望の範囲とするように決定すればよい。
内部電極4と管状誘電体3とを離間して配置する場合において、内部電極4の外面と管状誘電体3の内面との距離sは、0.05mm〜5mmが好ましく、0.1mm〜1mmがより好ましい。距離sが前記範囲の下限値以上であれば、管状誘電体3の内空部3aをプラズマ発生用ガスの流路として用いる場合に、所望量のプラズマ発生用ガスを容易に通流できる。距離sが前記範囲の上限値以下であれば、プラズマをさらに効率的に発生させ、活性ガスの温度を低くできる。
保持部材6は、電極を保持する部材である。この例の保持部材6は、内部電極4を電気的に絶縁する。また、保持部材6は、図3に示すように、内部電極4に接触して、内部電極4を保持している。また、この例の保持部材6は、内部電極4と接した状態で内部電極4を保持している。換言すれば、保持部材6と内部電極4との間には、少なくとも部分的に他の部材が位置しない領域が形成されている。
図3に示すように、保持部材6は、第1部材6a及び第2部材6bを備える。第1部材6a及び第2部材6bが互いに接触するように組み合わされることによって、内部電極4の少なくとも一部を収容する収容空間6dが形成される。この例では、内部電極4の後端側の拡径部4bが、収容空間6dに収容された状態で、内部電極4が保持部材6によって保持されている。
図7は、第1部材6a及び第2部材6bを示す斜視図である。なお、図7においては、第1部材6aと第2部材6bとを互いに対して固定する際に用いるネジ穴の図示は省略している。図3及び図7に示すように、この例の第1部材6a及び第2部材6bは、ともに軸線方向d1に延びる略筒状の部材である。第2部材6bは、少なくとも一部を第1部材6aに挿入可能な形状を有している。具体的には、第2部材6bは、少なくとも部分的に、第1部材6aの内径よりも小さな外径を有している。そして、第1部材6aに第2部材6bの一部が挿入されることで、第1部材6aと第2部材6bとが互いに接触し、それらの内部に収容空間6dが形成される。図示はしないが、第2部材6bに第1部材6aの少なくとも一部が挿入されることによって、第1部材6aと第2部材6bとが互いに接触し、収容空間6dが形成されてもよい。
また、図4に示すように、第2部材6bには、ネジを挿入するためのネジ穴6b1が設けられている。また、図示はしないが、第1部材6aにもネジ穴が設けられている。第1部材6aと第2部材6bとは、第1部材6a及び第2部材6bのネジ穴に挿入された図示しないネジによって、互いに接触した状態で、互いに対して固定される。
図3に示す例においては、第1部材6aは、軸線方向d1の後端側(図3における右側)から内部電極4に接触し、内部電極4の軸線方向d1後端側への移動を規制している。また、第2部材6bは、軸線方向d1の先端側(図3における左側)から内部電極4に接触し、内部電極4の軸線方向d1の先端側への移動を規制している。なお、図3に示す例において、第2部材6bは、Oリング9aを介して、軸線方向d1の先端側から内部電極4の拡径部4bに接触している。Oリング9aは、弾力性のある樹脂部材からなる部材であり、拡径部4bと第2部材6bとによって挟み込まれ、拡径部4b及び第2部材6bに密着する。これによって、内部電極4は、軸線方向d1の移動が規制されている状態で保持される。
保持部材6には、外部電極5及び管状誘電体3がさらに取り付けられている。図3に示す例において、保持部材6は、第3部材6cをさらに備えている。そして、保持部材6は、第2部材6bと第3部材6cとによって、さらに外部電極5及び管状誘電体3を保持している。図3に示す例において、第3部材6cは、軸線方向d1に延びる略筒状の部材である。図3に示す例において、第2部材6bは、少なくとも一部を第3部材6cに挿入可能な形状を有している。具体的には、第2部材6bは、少なくとも部分的に、第3部材6cの内径よりも小さな外径を有している。そして、第3部材6cに第2部材6bの一部が挿入されることで、第2部材6bと第3部材6cとが互いに接触し、外部電極5及び管状誘電体3を収容する空間が形成される。図示はしないが、第2部材6bに第3部材6cの少なくとも一部が挿入されることによって、第2部材6bと第3部材6cとが互いに接触し、外部電極5及び管状誘電体3を収容する空間が形成されてもよい。
第2部材6bは、軸線方向d1の後端側から外部電極5に接触し、外部電極5の軸線方向d1の後端側への移動を規制している。また、第3部材6cは、軸線方向d1の先端側から外部電極に接触し、外部電極5の軸線方向d1の先端側への移動を規制している。これによって、外部電極5は、軸線方向d1の移動が規制されている状態で保持される。
さらに、第2部材6bは、軸線方向d1の後端側から、Oリング9bを介して、管状誘電体3に接触し、管状誘電体3の軸線方向d1の後端側への移動を規制している。また、第3部材6cは、軸線方向d1の先端側から、Oリング9cを介して、管状誘電体3に接触し、管状誘電体3の軸線方向d1の先端側への移動を規制している。Oリング9b、9cは、弾力性のある樹脂部材からなる部材であり、管状誘電体3の外周面に密着するような内径を有する。これによって、管状誘電体3は、軸線方向d1の移動が規制されている状態で保持される。
照射器具10の先端側(図3における左側)における第3部材6cの先端には、照射口6c1が形成されている。図3に示す例において、照射口6c1は、管状誘電体3の内空部3aを、照射器具10の外部と通じさせている。
図3及び図4に示す例において、保持部材6は、電圧供給線32が端子部4aに接続されるとともに保持部材6の外部へ延び出すことができるように、電圧供給線32の一部を収容する、電圧供給線収容部6eをさらに有する。また、図3及び図5に示す例において、保持部材6は、接地線34が外部電極5に接続されるとともに保持部材6の外部へ延び出すことができるように、接地線34の一部を収容する、接地線収容部6fをさらに有する。
図3〜7に示す例において、第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cの形状は、略円筒状である。図示はしないが、第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cの形状は、四角筒状、六角筒状、八角筒状等の多角筒形状でもよい。
第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cの材料は、特に制限はないが、絶縁性を有する材料が好ましい。絶縁性の材料は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等である。熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアセタール(POM)、変成ポリフェニレンエーテル(mPPE)、等である。熱硬化性樹脂は、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等である。その他に、絶縁性の材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主原料に、ガラス短繊維や無機フィラー等を充填複合したものを用いることもできる。このような材料としては、例えばユニチカ株式会社製のユニレート(登録商標)が挙げられる。第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cの材料としては、PEEK又はmPPEが、第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cの材料に適した樹脂の物性を有しているため、より好ましい。
保持部材6が第1部材6a、第2部材6bを含み、またさらに第3部材6cを含むことによって、保持部材6を複数の部材に分解することが可能となる。このため、保持部材6によって保持されている内部電極4、外部電極5及び管状誘電体3等を、容易に保持部材6から取り外すことができる。また、第1部材6a、第2部材6b及び第3部材6cを用いて電極保持体7及び照射器具10を組み立てることも容易になる。
図3に示す照射器具10は、例えば以下の手順で組み立てることができる。まず、第1部材6aと第2部材6bとが内部電極4を挟んで対向するように、第1部材6a、第2部材6b及び内部電極4を配置する。
次に、内部電極4の少なくとも一部が収容空間6dに収容されるように、第1部材6aと第2部材6bとを接触させ、互いに対して固定する。特に図3に示す照射器具10の場合、まず、少なくとも拡径部4bが第1部材6aの内部に位置し、少なくとも細部4cの一部が第1部材6aの外部に位置するように、内部電極4を、拡径部4b側から第1部材6aの内部に挿入する。これによって、内部電極4と第1部材6aとが軸線方向d1において接触し、内部電極4の動きが抑制される。次に、内部電極4の細部4c側から第2部材6bを近づけ、細部4cが第2部材6bの内部を通り、第2部材6bが拡径部4bに被さるように、第1部材6aと第2部材6bとを接触させ、互いに固定する。これによって、内部電極4が第1部材6aと第2部材6bとによって保持された状態となる。
次に、第2部材6bと第3部材6cとが外部電極5及び管状誘電体3を挟んで対向するように、第3部材6c、外部電極5及び管状誘電体3を配置する。次に、外部電極5及び管状誘電体3が第2部材6bと第3部材6cとの間に収容されるように、第2部材6bと第3部材6cとを接触させ、互いに対して固定する。
本実施形態に係る照射器具10によれば、上記手順の通りに組み立てることができ、第1部材6aと第2部材6bとを接触させる際に内部電極4と第2部材6bとが緩衝しにくくなり、組み立て性が良好となる。
ここで、図3及び図4に示すように、第1部材6aと第2部材6bとの接触面8は、軸線O1に垂直な面と交差する非垂直接触面8aを含む。すなわち、接触面8は、軸線O1に対して垂直でない非垂直接触面8aを含む。図3に示す例において、接触面8は、非垂直接触面8aとともに、軸線O1に垂直な垂直接触面8bを含む。
図3に示すように、非垂直接触面8aは、第2部材6bの外周面と第1部材6aの内周面との接触面である。非垂直接触面8aは、内部電極4に対して、径方向d2の外方に位置している。図3に示す例において、照射器具10を軸線O1に沿って切断した断面における非垂直接触面8aと径方向d2とがなす角度θは、90°となっている。また、上述の通り、第1部材6aに第2部材6bの一部が挿入されることで第1部材6aと第2部材6bとの接触面8が形成されるため、非垂直接触面8aは、図4に示すように、軸線O1を中心として内部電極4を囲っている。
接触面8が非垂直接触面8aを含むことで以下の作用効果が奏される。
図8は、参考例に係る、電極保持体7と外筒部材2とを備える照射器具10における、接触面8の周囲を示す断面図である。内部電極4の径方向d2の外方且つ保持部材6の外部には、図8に示す外筒部材2等のように、導電性の物体が配置される場合がある。ここで、参考例に係る接触面8は、軸線O1に垂直な面と交差する非垂直接触面8aを有さず、軸線O1に垂直な面のみからなっている。この場合、軸線O1への垂線であって、接触面8上に位置する垂線L1が存在する。この垂線L1上においては、電圧が印加される内部電極4から保持部材6の外部の物体に向かう電気力線が、第1部材6a及び第2部材6bのいずれによっても遮られない。このため、内部電極4と保持部材6の外部の物体とが、第1部材6aと第2部材6bとの隙間を介した沿面放電によって短絡する可能性がある。短絡が生ずると、照射器具10がダメージを受け、故障する懸念がある。
これに対し、本実施形態に係る接触面8は、軸線O1に垂直な面と交差する非垂直接触面8aを含む。図3及び図6に示す例において、軸線方向d1における非垂直接触面8aが存在する領域では、軸線O1への垂線が非垂直接触面8aと交わる。接触面8がこのような非垂直接触面8aを含むことによって、内部電極4の径方向d2の外方に非垂直接触面8aが位置する箇所では、内部電極4から径方向d2に保持部材6の外部の物体に向かう電気力線が、第1部材6a及び第2部材6bによって遮られる。このため、内部電極4と保持部材6の外部の物体との間の沿面距離が長くなり、第1部材6aと第2部材6bとの間を介した内部電極4と保持部材6の外部の物体との短絡を抑制できる。特に、保持部材6の分解及び組み立てを容易にしつつ、第1部材6aと第2部材6bとの隙間を介した短絡を抑制できる。
図6に示す例においては、非垂直接触面8aが、内部電極4と外筒部材2との間に位置する。このため、第1部材6aと第2部材6bとの隙間を介した内部電極4と外筒部材2との短絡を抑制できる。
また、本実施形態において、非垂直接触面8aを通る軸線O1への任意の垂線はすべて非垂直接触面8aと交差する。すなわち、非垂直接触面8aは、非垂直接触面8aを通る軸線O1への任意の垂線が、すべて非垂直接触面O1と平行にならないように設けられている。さらに言うと、本実施形態においては、非垂直接触面8aを通る軸線O1への垂線を引くと必ず非垂直接触面8aと平行にならず、非垂直接触面8aと平行な垂線を引くことができないように非垂直接触面8aが設けられる。これによって、軸線O1への垂線のうち非垂直接触面8aを通る線上において、内部電極4から保持部材6の外部の物体に向かう電気力線が、第1部材6a及び第2部材6bによって遮られる。このため、第1部材6aと第2部材6bとの隙間を介した内部電極4と保持部材6の外部の物体との短絡を抑制できる。
また、内部電極4のうち端子部4aには、はんだや、電圧供給線32のうち内部電極4にはんだ付けされる部分等、内部電極4を外部の電力源に接続するための構成要素が配置され得る。このため、端子部4aにおいては、内部電極4を外部の電力源に接続するための構成要素が配置される分だけ、内部電極4及び内部電極4と電気的に接続されている構成要素と、保持部材6の外部の物体との距離が短くなりやすく、短絡が生じやすいと考えられる。ここで、図3、図4及び図6に示す例において、非垂直接触面8aは、径方向d2における端子部4aの外方に位置している。これによって、端子部4aと保持部材6の外部の物体との短絡を効果的に抑制できる。
また、内部電極4のうち拡径部4bは、径方向d2の外方への突出長さが最も大きくなっている部分であるため、保持部材6の外部の物体との距離が短くなりやすく、短絡が生じやすいと考えられる。ここで、図3、図4及び図6に示す例において、非垂直接触面8aは、径方向d2における拡径部4bの外方に位置している。これによって、拡径部4bと保持部材6の外部の物体との短絡を効果的に抑制できる。
また、図3に示す例においては、外部電極5が、内部電極4の一部と対向している。内部電極4のうち外部電極5と対向しない部分は、外部電極5と対向する部分と比べて、間に外部電極5が存在しない分だけ保持部材6の外部の物体との短絡が生じやすいと考えられる。ここで、図3に示す例において、非垂直接触面8aは、軸線方向d1において外部電極5が位置する領域とは異なる領域に位置する。これによって、内部電極4のうち外部電極5と対向していない部分と保持部材6の外部の物体との短絡を効果的に抑制できる。
また、図3に示す例においては、管状誘電体3の内空部3aに、内部電極4の一部が配置される。ここで、図3に示す例において、非垂直接触面8aは、軸線方向d1において管状誘電体3が位置する領域とは異なる領域に位置している。
また、図4に示す例においては、上述の通り、非垂直接触面8aは、軸線O1を中心として内部電極4を囲っている。このため、軸線O1を中心とした周方向の全体において、内部電極4と保持部材6の外部の物体との短絡を抑制することができる。
また、図3及び図6に示す例において、接触面8は垂直接触面8bを含む。ここで、仮に、軸線方向d1において内部電極4が位置する領域に垂直接触面8bが位置する場合について考える。この場合、垂直接触面8bが位置する領域においては、内部電極4から径方向d2に延びて保持部材6の外部の物体に向かう電気力線を遮る保持部材6の厚みが、小さくなってしまう。
ここで、図3及び図6に示す例においては、垂直接触面8bが、軸線方向d1における端子部4aが位置する領域とは異なる領域に位置している。このため、端子部4aが位置する領域における保持部材6の厚みを確保することができる。これによって、例えば特に高電圧を内部電極4に印加した場合においても、端子部4aと保持部材6の外部の物体とが、保持部材6の厚みが小さい部分を介して短絡してしまうことを抑制できる。
また、図3及び図6に示す例においては、垂直接触面8bが、軸線方向d1における拡径部4bが位置する領域とは異なる領域に位置している。これによって、拡径部4bと保持部材6の外部の物体とが、保持部材6の厚みが小さい部分を介して短絡してしまうことを抑制できる。
なお、図3及び図6に示す例において、内部電極4は、管状誘電体3の内空部3aに位置する第1部分4eと、内空部3aの外に位置する第2部分4fとを有する。そして、垂直接触面8bは、軸線方向d1において第2部分4fが位置する領域とは異なる領域に位置する。
また、図3及び図6に示す例において、垂直接触面8bは、軸線方向d1における内部電極4が位置する領域とは異なる領域に位置する。これによって、内部電極4が位置する領域の全体における保持部材6の厚みを確保することができる。これによって、内部電極4と保持部材6の外部の物体とが、保持部材6の厚みが小さい部分を介して短絡してしまうことを抑制できる。
照射器具10において、内部電極4と外部電極5との間には、供給器20からプラズマ発生用ガスが供給される。図3及び図5に示す例においては、内部電極4と管状誘電体3とが離間して配置されている。この場合、管状誘電体3の内空部3aをプラズマ発生用ガスの流路として用いて、内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給してもよい。また、図示はしないが、外部電極5が管状誘電体3と離間して配置されている場合、外部電極5と管状誘電体3との間の隙間をプラズマ発生用ガスの流路として用いて、内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給してもよい。
内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給する方法は、特に限られない。図示はしないが、内部電極4の内部が中空となっていてもよい。この場合、ガス管路36を介して照射器具10に供給されたプラズマ発生用ガスが、内部電極4の内部を通って、外部電極5との対向部に設けられた内部電極4の孔から出ることによって、内部電極4と外部電極5との間に供給される。また、後述する保持部材6に貫通孔が設けられていてもよい。この場合、ガス管路36を介して照射器具10に供給されたプラズマ発生用ガスが、保持部材6の貫通孔を介して、内部電極4と外部電極5との間へと供給される。
図1に示すような供給器20は、照射器具10に電気およびプラズマ発生用ガスを供給する。供給器20は、内部電極4と外部電極5との間に印加する電圧及び周波数を調節できる。供給器20は、供給源70を収容する筐体21を備えている。筐体21は、供給源70を離脱可能に収容する。これにより、筐体21に収容された供給源70内のガスがなくなったとき、プラズマ発生用ガスの供給源70を交換することができる。
供給源70は、内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給する。供給源70は、内部にプラズマ発生用ガスが収容された耐圧容器である。図2に示すように、供給源70は、筐体21内に配置された配管75に対して着脱可能に装着されている。配管75は、供給源70とガス管路36とを接続している。配管75には、電磁弁71、圧力レギュレータ73、流量コントローラ74及び圧力センサ72(残量センサ)が取り付けられている。
電磁弁71が開状態となると、供給源70から配管75及びガス管路36を介して照射器具10にプラズマ発生用ガスが供給される。図示の例では、電磁弁71は、弁開度が調節できる構成ではなく、開閉の切り替えのみができる構成である。なお電磁弁71は、弁開度が調節できる構成であってもよい。圧力レギュレータ73は、電磁弁71と供給源70との間に配置されている。圧力レギュレータ73は、供給源70から電磁弁71に向かうプラズマ発生用ガスの圧力を低下(プラズマ発生用ガスを減圧)させる。
流量コントローラ74は、電磁弁71とガス管路36との間に配置されている。流量コントローラ74は、電磁弁71を通過したプラズマ発生用ガスの流量(単位時間当たりの供給量)を調整する。流量コントローラ74は、プラズマ発生用ガスの流量を、例えば3L/minに調整する。
圧力センサ72は、供給源70におけるプラズマ発生用ガスの残量V1を検出する。圧力センサ72は、残量V1として、供給源70内の圧力(残圧)を測定する。圧力センサ72は、圧力レギュレータ73と供給源70との間(圧力レギュレータ73よりも一次側)を通過するプラズマ発生用ガスの圧力(一次圧)を、供給源70の圧力として測定する。圧力センサ72としては、例えば、キーエンス社のAP−V80シリーズ(具体的には、例えばAP−15S)等を採用することができる。
なお、供給源70における実際の残量V1(体積)は、圧力センサ72が測定する残圧と、供給源70の容量(内部容積)と、から算出される。供給源70として、多様な容量の供給源70を使用する前提の場合、例えば、実際の供給源70の容量を、図示しない入力部のシステム画面上で選択することで、演算用の容量を設定してもよい。また、供給源70として、定用量の供給源70を使用する前提の場合、制御部90がその容量を予め記憶しておいてもよい。
配管75の供給源70側の端部には、継手76が設けられている。継手76には、供給源70が着脱可能に装着されている。供給源70を継手76に着脱させることで、電磁弁71、圧力レギュレータ73、流量コントローラ74及び圧力センサ72(以下、「電磁弁71等」という。)を筐体21に固定したまま、プラズマ発生用ガスの供給源70を交換することができる。この場合、交換前の供給源70、交換後の供給源70のいずれについても共通の電磁弁71等を使用することができる。なお電磁弁71等は、供給源70に固定され、供給源70と一体的に筐体21から離脱可能であってもよい。
図1に示すように、ガス管路36は、供給器20から照射器具10にプラズマ発生用ガスを供給する経路である。ガス管路36は、照射器具10の管状誘電体3の後端部に接続している。ガス管路36の材料は特に制限はなく、公知のガス管に用いる材料を適用できる。ガス管路36の材料としては、例えば、樹脂製の配管、ゴム製のチューブ等を例示でき、可撓性を有する材料が好ましい。
電圧供給線32は、供給器20から照射器具10に電圧を供給する配線である。電圧供給線32は、上述の通り照射器具10の内部電極4に接続しているとともに、不図示のフットスイッチに接続している。電圧供給線32の材料は特に制限はなく、公知の電圧供給線に用いる材料を適用できる。電圧供給線32の材料としては、絶縁材料で被覆した金属導線等を例示できる。
図2に示すような制御部90は、情報処理装置を用いて構成される。すなわち、制御部90は、バスで接続されたCPU(Central Processor Unit)、メモリ及び補助記憶装置を備える。制御部90は、プログラムを実行することによって動作する。制御部90は、例えば、供給器20に内蔵されていてもよい。制御部90は、照射器具10、供給器20および報知部80を制御する。
制御部90には、不図示のフットスイッチが電気的に接続されている。照射器具10の使用者によりフットスイッチが操作されると、フットスイッチから制御部90に電気信号が送られる。制御部90が電気信号を受け付けると、制御部90は電磁弁71及び流量コントローラ74を作動させ、かつ内部電極4に電圧を印加する。
本実施形態では、使用者がフットスイッチを1回押したときに、制御部90が電気信号を受け付ける。すると制御部90が、電磁弁71を所定の時間、開放して電磁弁71を通過したプラズマ発生用ガスの流量を流量コントローラ74に調整させ、かつ内部電極4に電圧を所定の時間、印加する。その結果、供給源70から内部電極4と外部電極5との間に一定量のプラズマ発生用ガスが供給され、ノズル照射口1aから活性ガスが一定時間(例えば、数秒から数十秒程度、本実施形態では30秒)、継続して吐出される。
すなわち、本実施形態では、使用者によるフットスイッチを1回押下するあたりの活性ガスの吐出量が定まっている。このような、所定の吐出量の活性ガスを吐出する操作を単位操作と呼ぶ。本実施形態では、単位操作が、使用者によるフットスイッチの1回の押下である。単位操作1回あたりの活性ガスの吐出量(単位操作1回あたりの供給源70から内部電極4と外部電極5との間へのプラズマ発生用ガスの供給量)は、予め設定された固定値であってもよく、図示しない操作盤の操作等により設定可能な変動値であってもよい。
制御部90は、プラズマ発生用ガスの残回数N及び残時間Tのうちの少なくとも一方を残存情報として演算する。本実施形態では、制御部90は、残回数N及び残時間Tのうちの残回数Nのみを残存情報として演算する。残回数Nは、供給源70に残存するプラズマ発生用ガスによって、供給源70から内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給することができる残りの単位操作の回数である。残時間Tは、供給源70に残存するプラズマ発生用ガスによって、供給源70から内部電極4と外部電極5との間にプラズマ発生用ガスを供給することができる残りの時間である。
残回数N及び残時間Tはいずれも、供給源70におけるプラズマ発生用ガスの残量V1から算出することができる。残回数Nは、残量V1と、フットスイッチの単位操作1回あたりのプラズマ発生用ガスの供給量V2と、に基づいて演算(N=V1/V2)することができる。また、直近数回のプラズマ発生用ガスの使用量(供給量)の平均値V2(平均値)を演算し、その平均値V2(平均値)をプラズマ発生用ガスの残量V1で除することにより、残回数Nを算出する。残時間Tは、残量V1と、供給源70から内部電極4と外部電極5との間に単位時間あたり供給されるプラズマ発生用ガスの供給量V3と、に基づいて演算(T=V1/V3)することができる。
報知部80は、残回数Nおよび残時間Tのうちの少なくとも一方を報知する。本実施形態では、報知部80は、残回数Nを表示する。報知部80は、制御部90が演算した残回数Nを数字で表示する。報知部80として、例えば、任意の数字を表示可能なディスプレイ装置を採用してもよく、機械式のカウンタを採用してもよい。
なお図示の例では、報知部80は、筐体21の外面に、筐体21と一体に設けられているが、供給器20から独立して設けられていてもよい。また報知部80は、残回数Nを数字とは異なる形態により表示してもよい。例えば報知部80として、文字盤及び針により形成されるアナログ表示をする構成を採用してもよい。さらに例えば、報知部80が、色の表示態様や、光の点灯の態様により残回数Nを報知してもよい。
さらに報知部80は、音声によって残回数Nを報知してもよい。この場合、報知部80としては、例えばスピーカ等を採用することができる。
本実施形態のように、使用者がフットスイッチを押したときに、供給源70から内部電極4と外部電極5との間に一定量のプラズマ発生用ガスが供給される場合には、残時間Tを報知することよりも残回数Nを報知することの方が使用者の利便性を高めることができる。
次に、活性ガス照射装置100の使用方法を説明する。例えば医師等の使用者は、照射器具10を持って移動させ、ノズル照射口1aを後述する被照射物に向ける。この状態で使用者がフットスイッチを押し、供給源70から照射器具10に電気及びプラズマ発生用ガスを供給する。照射器具10に供給したプラズマ発生用ガスは、管状誘電体3の後端部から管状誘電体3の内空部3aに流入する。プラズマ発生用ガスは、内部電極4と外部電極5とが対向する位置において電離し、プラズマになる。
本実施形態においては、内部電極4と外部電極5とが、プラズマ発生用ガスの流れる方向と直交する向きに対向している。内部電極4の外周面と外部電極5の内周面とが対向する位置で発生したプラズマは、この間、プラズマは、管状誘電体3の内空部3aを通流しつつガス組成を変化させ、ラジカル等の活性種を含む活性ガスとなる。
生じた活性ガスはノズル照射口1aから吐出される。吐出された活性ガスは、ノズル照射口1a近傍の気体の一部をさらに活性化して活性種を生成する。これらの活性種を含む活性ガスは被照射物に照射される。
被照射物としては、例えば、細胞、生体組織、生物個体等を例示できる。生体組織としては、内蔵等の各器官、体表や体腔の内面を覆う上皮組織、歯肉、歯槽骨、歯根膜及びセメント質等の歯周組織、歯、骨等を例示できる。生物個体としては、ヒト、犬、猫、豚等の哺乳類;鳥類;魚類等のいずれでもよい。
プラズマ発生用ガスとしては、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等の希ガス;窒素;等である。これらのガスは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。プラズマ発生用ガスは、窒素を主成分とすることが好ましい。ここで、窒素を主成分とするとは、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量が50体積%超であることをいう。即ち、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量は、50体積%超が好ましく、70体積%以上がさらに好ましく、90体積%〜100体積%が特に好ましい。プラズマ発生用ガス中、窒素以外のガス成分は、特に制限はなく、例えば、酸素、希ガス等を例示できる。
プラズマ発生用ガスが窒素を主成分とする場合、プラズマを生成するために、特に高電圧が必要となる。ここで、本実施の形態に係る発明は、上述の通り、本実施の形態に係る発明は、外部電極5が内部電極4の一部に対向するため、特に電極に高電圧を印加する場合に適している。このため、本実施の形態に係る発明は、特にプラズマ発生用ガスが窒素ガスを主成分とする場合に適していると言える。
活性ガス照射装置100が口腔内用治療器具である場合、管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの酸素濃度は、1体積%以下が好ましい。酸素濃度が上限値以下であれば、オゾンの発生を低減できる。
管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの流量は、1L/min〜10L/minが好ましい。管状誘電体3に導入するプラズマ発生用ガスの流量が下限値以上であると、被照射物における被照射面の温度の上昇を抑制しやすい。プラズマ発生用ガスの流量が上限値以下であると、被照射物の清浄化、賦活化又は治癒をさらに促進できる。
ノズル照射口1aから照射する活性ガスの温度は、50℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましく、40℃以下がさらに好ましい。ノズル照射口1aから照射する活性ガスの温度が上限値以下であると、被照射面の温度を40℃以下にしやすい。被照射面の温度を40℃以下にすることで、被照射部分が患部である場合にも、患部への刺激を低減できる。ノズル照射口1aから照射する活性ガスの温度の下限値は、特に制限はなく、例えば、10℃以上である。活性ガスの温度は、ノズル照射口1aにおける活性ガスの温度を熱電対で測定した値である。
ノズル照射口1aから被照射面までの距離(照射距離)は、例えば、0.01mm〜10mmが好ましい。照射距離が前記範囲の下限値以上であれば、被照射面の温度を低くし、被照射面への刺激をさらに緩和できる。照射距離が前記範囲の上限値以下であれば、治癒等の効果をさらに高められる。
ノズル照射口1aから1mm以上10mm以下の距離で離れた位置の被照射面の温度は、40℃以下が好ましい。被照射面の温度が40℃以下であれば、被照射面への刺激を低減できる。被照射面の温度の下限値は特に制限はないが、例えば10℃以上である。被照射面の温度は、内部電極4と外部電極5との間に印加する交流電圧、照射する活性ガスの吐出量、内部電極4の先端部4dからノズル照射口1aまでの道のり等の組み合わせで調節できる。被照射面の温度は、熱電対を用いて測定できる。
活性ガスに含まれる活性種(ラジカル等)としては、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、オゾン、過酸化水素、スーパーオキシドアニオンラジカル、一酸化窒素、二酸化窒素、ペルオキシナイトライト、過酸化亜硝酸、三酸化二窒素等を例示できる。活性ガスに含まれる活性種の種類は、例えば、プラズマ発生用ガスの種類等にさらに調節できる。
活性ガス中におけるヒドロキシラジカルの密度(ラジカル密度)は、0.1μmol/L〜300μmol/Lが好ましい。ラジカル密度が下限値以上であると、細胞、生体組織及び生物個体から選ばれる被照射物の清浄化、賦活化又は異常の治癒を促進しやすい。ラジカル密度が上限値以下であると、被照射面への刺激を低減できる。
ラジカル密度は、例えば、以下の方法で測定できる。DMPO(5,5−ジメチル−1−ピロリン−N−オキシド)0.2mol/L溶液0.2mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、ノズル照射口1aから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用してヒドロキシルラジカル濃度を測定し、これをラジカル密度とする。
活性ガス中における一重項酸素の密度(一重項酸素密度)は、0.1μmol/L〜300μmol/Lが好ましい。一重項酸素密度が下限値以上であると、細胞、生体組織及び生物個体等の被照射物の清浄化、賦活化又は異常の治癒を促進しやすい。上限値以下であると、被照射面への刺激を低減できる。
一重項酸素密度は、例えば、以下の方法で測定できる。TPC(2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−3−カルボキサミド)0.1mol/L溶液0.4mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、ノズル照射口1aから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用して一重項酸素濃度を測定し、これを一重項酸素密度とする。
ノズル照射口1aから照射する活性ガスの流量は、1L/min〜10L/minが好ましい。ノズル照射口1aから照射する活性ガスの流量が下限値以上であると、活性ガスが被照射面に作用する効果を充分に高められる。ノズル照射口1aから照射する活性ガスの流量が上限値未満であると、活性ガスの被照射面の温度が過度に高まることを防止できる。加えて、被照射面が濡れている場合には、被照射面の急速な乾燥を防止できる。さらに、被照射面が患部である場合には、患者への刺激を抑制できる。なお、活性ガス照射装置100において、ノズル照射口1aから照射する活性ガスの流量は、管状誘電体3へのプラズマ発生用ガスの供給量で調節できる。
活性ガス照射装置100によって生じる活性ガスは、外傷や異常の治癒を促進する効果を有する。活性ガスを細胞、生体組織又は生物個体に照射することによって、その被照射部分の清浄化、賦活化、又はその被照射部分の治癒を促進できる。
外傷や異常の治癒を促進する目的で活性ガスを照射する場合、その照射頻度、照射回数及び照射期間は特に制限はない。例えば、1L/min〜5.0L/minの照射量で活性ガスを患部に照射する場合、1日1回〜5回、毎回10秒〜10分、1日〜30日間、等の照射条件が、治癒を促進する観点から好ましい。
本実施形態の活性ガス照射装置100は、特に口腔内用治療器具、歯科用治療器具として有用である。また、本実施形態の活性ガス照射装置100は、動物治療用器具としても好適である。
以上において、具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述した具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、他の実施形態例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
(第2実施形態)
第1実施形態では、照射器具10の軸線O1に沿って切断した断面における非垂直接触面8aと径方向d2とがなす角度θが90°の例について説明した。しかしながら、非垂直接触面8aと径方向d2とがなす角度θは、90°には限られない。図9に示すように、角度θが90°にはなっていなくてもよい。また、第2実施形態における接触面8は垂直接触面8bを含まない。この場合の非垂直接触面8aと径方向d2とがなす角度θは、45°超であることが好ましい。これにより、角度θが45°以下の場合に比べて、内部電極4と保持部材6の外部の物体との間の沿面距離をさらに長くすることができる。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る照射器具10を示す断面図である。図10に示す例において、非垂直接触面8aは、第1非垂直接触面8a1と、第1非垂直接触面8a1から径方向d2に離間した第2非垂直接触面8a2と、を含む。本実施形態においては、第1非垂直接触面8a1及び第2非垂直接触面8a2のそれぞれが、軸線O1を中心として内部電極4を囲っている。非垂直接触面8aが第1非垂直接触面8a1と第2非垂直接触面8a2とを含むことによって、内部電極4と保持部材6の外部の物体との間の沿面距離をさらに長くすることができる。
(第4実施形態)
上述の実施形態では、非垂直接触面8aが、軸線O1を中心として内部電極4を囲っている例について説明した。しかしながら、非垂直接触面8aの形態は、これに限られない。図11は、第4実施形態に係る第1部材6a及び第2部材6bの斜視図である。図12は、第4実施形態に係る照射器具10を、端子部4aを通る軸線O1に垂直な面で切断した断面図である。
図11及び図12に示す例における保持部材6においては、第1部材6aと第2部材6bとを接触させた際に、軸線O1を中心とした周方向の一部に、非垂直接触面8aが形成される。図12に示す例において、非垂直接触面8aは、径方向d2における端子部4aの外方に位置する。この場合、非垂直接触面8aによって、端子部4aと保持部材6の外部の物体との短絡を効果的に抑制できる。
(第5実施形態)
上述の実施形態では、第1部材6a及び第2部材6bが略筒状の形状を有し、第1部材6aと第2部材6bとを接触させて収容空間6dを形成する際には第1部材6aと第2部材6bとが軸線方向d1に並ぶ例について説明した。しかしながら、第1部材6a及び第2部材6bの形態は、互いに接触することによって、収容空間6dと、非垂直接触面8aを含む接触面8とを形成する限り、特に限られない。一例として、第1部材6aと第2部材6bとは、ともに半円筒形状を有する。この場合、第1部材6aと第2部材6bとを接触させることによって円筒形状を形成することができ、該円筒形状の内部を収容空間6dとすることができる。
(第6実施形態)
上述の実施形態では、外部電極5が電気的に接地されている例について説明した。しかしながら、外部電極5の形態はこれに限られず、外部電極5にも電圧が印加されてもよい。一例として、内部電極4と外部電極5とに、半周期だけずらされた交流が印加される。この場合、上述した内部電極4と接触面8との位置関係は、特に矛盾しない限り、外部電極5と接触面8との位置関係に適用されてもよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
本発明の照射器具は、外部電極を備えずに、内部電極への電圧印加でプラズマを生成するものであってもよい。
1…ノズル、2…外筒部材、3…管状誘電体、3a…内空部、4…内部電極、4a…端子部、4b…拡径部、5…外部電極、6…保持部材、6a…第1部材、6b…第2部材、6c…第3部材、6d…収容空間、7…電極保持体、8…接触面、8a…非垂直接触面、8b…垂直接触面、10…照射器具、20…供給器、30…接続ケーブル、32…電圧供給線、34…接地線、36…ガス管路、70…供給源、80…報知部、90…制御部(演算部)、100…プラズマ装置(活性ガス照射装置)

Claims (12)

  1. プラズマを生成するために電圧が印加される柱状の内部電極と、前記内部電極を保持する保持部材と、を備え、
    前記保持部材は、第1部材及び第2部材を備え、
    前記第1部材と前記第2部材とが接触するように組み合わされ、その内部に形成された収容空間に前記内部電極の少なくとも一部が収容された状態で、前記内部電極の前記収容空間に収容された部分が前記内部電極の軸線方向において前記第1部材と前記第2部材とで挟まれることにより前記保持部材によって保持され、
    前記第1部材と前記第2部材との接触面は、前記内部電極の軸線に垂直な面と交差する非垂直接触面を含む、照射器具。
  2. 前記軸線に沿った断面における前記非垂直接触面と前記軸線に垂直な径方向とがなす角度θが45°超である、請求項1に記載の照射器具。
  3. 前記非垂直接触面は、前記軸線周りに前記内部電極を囲うように形成されている、請求項1又は2に記載の照射器具。
  4. 前記非垂直接触面は、第1非垂直接触面と、前記第1非垂直接触面から前記軸線に垂直な径方向に離間した第2非垂直接触面と、を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の照射器具。
  5. 前記内部電極は、外部の電力源と接続される端子部を有し、
    前記非垂直接触面は、前記軸線に垂直な径方向における前記端子部の外方に位置する、請求項1〜のいずれか一項に記載の照射器具。
  6. 前記接触面は、前記軸線に垂直な垂直接触面を含み、
    前記垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向における前記端子部が位置する領域とは異なる領域に位置する、請求項に記載の照射器具。
  7. 前記内部電極は、直径が最も大きい拡径部を有し、
    前記非垂直接触面は、前記軸線に垂直な径方向における前記拡径部の外方に位置する、請求項1〜のいずれか一項に記載の照射器具。
  8. 前記接触面は、前記軸線に垂直な垂直接触面を含み、
    前記垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向における前記拡径部が位置する領域とは異なる領域に位置する、請求項に記載の照射器具。
  9. 前記保持部材には、前記内部電極の一部に対向するように外部電極が取り付けられ、
    前記非垂直接触面は、前記内部電極の軸線方向において前記外部電極が位置する領域とは異なる領域に位置する、請求項1〜のいずれか一項に記載の照射器具。
  10. 電気的に接地され且つ前記内部電極の全体を収容する外筒部材を備え、
    前記非垂直接触面は、前記内部電極と前記外筒部材との間に位置する、請求項1〜のいずれか一項に記載の照射器具。
  11. 請求項10に記載の照射器具を備える、プラズマ装置。
  12. プラズマを生成するために電圧が印加される柱状の内部電極を保持する保持部材であって、
    前記保持部材は、第1部材及び第2部材を備え、
    前記第1部材と前記第2部材とが互いに接触するように組み合わされて、その内部に前記内部電極の一部が収容される収容空間が形成され、
    前記収容空間に前記内部電極の少なくとも一部を収容した状態で、前記内部電極の前記収容空間に収容した部分を前記内部電極の軸線方向において前記第1部材と前記第2部材とで挟み込んで保持し、
    前記第1部材と前記第2部材との接触面は、前記内部電極の軸線に垂直な面と交差する非垂直接触面を含む、保持部材。
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WO2016035339A1 (ja) * 2014-09-04 2016-03-10 国立大学法人名古屋大学 プラズマ発生装置および抗腫瘍水溶液の製造方法
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