JP6915139B1 - 照射器具、プラズマ照射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
プラズマ照射装置の照射器具の先端に設けられるノズルにおいて、種々の形状が検討されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の発明によれば、照射対象の状況に応じて、プラズマを照射できる。
しかしながら、プラズマ照射装置において、単にノズルを長くしたり、照射口の開口径を小さくしたりすると、活性ガス中の活性種が減じてしまうという課題を生じた。
[1]電圧が印加されることでプラズマを発生させる電極と、
活性ガスを照射対象に照射する照射口と連通し、前記電極の前記照射口側の先端から前記照射口に延びる導入路と、を備え、
前記導入路は、前記活性ガスを照射対象に導出する導出方向に向かって内径が小さくなっている縮径部を有し、
前記縮径部の内面の少なくとも一部が非金属材料で構成される、照射器具。
[2]少なくとも前記縮径部の内面が非金属材料で構成される、[1]に記載の照射器具。
[3]前記電極を含むプラズマ発生部を覆う外筒部材と、前記外筒部材から突出し、前記活性ガスを照射対象に導出する照射管と、を有し、
前記導入路は、前記照射管の内部の流路を含む、[1]または[2]に記載の照射器具。
[4]前記照射管は、屈曲している、[3]に記載の照射器具。
[5]前記照射管は、前記外筒部材と着脱可能な着脱機構を有する、[3]または[4]に記載の照射器具。
[6]前記プラズマ発生部は、管状誘電体と、前記管状誘電体内に配置され、プラズマ発生用ガスに露出する面を有する内部電極と、前記内部電極の外周に配置される外部電極と、を有し、
前記内部電極の外径は、前記縮径部の内径よりも大きい、[3]〜[5]のいずれかに記載の照射器具。
[7]前記導入路の内径は、先端よりも後端が大きい、[1]〜[6]のいずれかに記載の照射器具。
[8]前記導入路の内径は、後端から先端に向けて段階的に小さくなる、[1]〜[6]のいずれかに記載の照射器具。
[9]前記導入路の内径は、後端から先端に向けて縮径する、[1]〜[6]のいずれかに記載の照射器具。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の照射器具を備える、プラズマ照射装置。
なお、本明細書において、活性ガスとは、ラジカル等の活性種、励起した原子、励起した分子、イオン等のいずれかを含む化学活性の高いガスをいう。
図1〜図5は、本発明の一実施形態に係る照射器具を模式的に示し、照射器具における軸線に沿う面の断面(縦断面)図である。
図1に示すように、本実施形態の照射器具10は、電圧が印加されることでプラズマを発生させる電極(内部電極6、外部電極7)と、活性ガスを照射対象に照射する照射口1cと連通し、前記電極の照射口1c側の先端から照射口1cに延びる導入路3と、を備える。本実施形態の照射器具10は、長尺状のカウリング1(筐体)と、前記電極(内部電極6、外部電極7)を含み、前記電極を介して電圧が印加されることでプラズマを発生するプラズマ発生部2と、プラズマ発生部2によって発生させた活性ガスを照射口1cに導く導入路3と、を備える。
ヘッド部1bは、先端に活性ガスを照射対象に照射する照射口1cを有する。ヘッド部1bは、管軸O1方向に延びる導入路3の一部(導入路3の縮径部3B)を内部に有している。管軸O1は、胴体部1aの管軸である。
胴体部1aは、外周面に操作スイッチ4(操作部)を備えていてもよい。
管状誘電体5は、管軸O1方向に延びる円筒状の部材である。管状誘電体5は、管軸O1方向に延び、内部電極6と外部電極7を含む領域であり、プラズマ発生用ガスやプラズマによって生じる活性ガスが通流する流路8を内部に有している。流路8と導入路3とは連通している。導入路3は、活性ガスを照射対象に照射する照射口1cと連通し、電極(内部電極6または外部電極7。例えば、図1では、内部電極6)の照射口1c側の先端(例えば、図1では、内部電極6の先端6a)から照射口1cに延びる流路である。なお、管状誘電体5の管軸O1は、カウリング1の管軸O1と同じである。導入路3は、カウリング1のヘッド部1b内部において、管軸O1方向に延びるように設けられている。流路8は、カウリング1の胴体部1a内部において、電極(内部電極6または外部電極7。例えば、図1では、内部電極6)の照射口1c側の先端(例えば、図1では、内部電極6の先端6a)から後端側に設けられている。
プラズマ発生部2は、管状誘電体5と、管状誘電体5内に配置され、プラズマ発生用ガスに露出する面を有する内部電極6と、内部電極6の外周に配置される外部電極7と、を有する。言い換えれば、プラズマ発生部2は、流路8内に配置される内部電極6を備えている。内部電極6は、管軸O1方向に延びる略円柱状の部材である。内部電極6は、管状誘電体5の内面と離間している。内部電極6は、プラズマ発生用ガスに露出する面を有する。内部電極6の外径d1は、導入路3の縮径部3Bの内径d2よりも大きい。
管状誘電体5の外周面の一部には、内部電極6に沿う外部電極7を備えている。外部電極7は、管状誘電体5の外周面に沿って周回する環状の電極である。
管状誘電体5と内部電極6と外部電極7とは、管軸O1を中心として同心円状に位置している。
詳細には、図2に示すように、縮径部3Bの内径が、先端よりも後端が大きくなっていてもよい。この例では、縮径部3Bの先端において内方に延びる壁によって、照射口1cの内径d5は、縮径部3Bの後端(ヘッド部1bの流路8側の端面)の内径d4よりも小さくなっている。すなわち、縮径部3Bの後端の内径d4が、縮径部3Bの先端(照射口1c)の内径d5よりも大きくなっている。
また、図3に示すように、縮径部3Bの内径は、後端から先端に向けて段階的に小さくなっていてもよい。この例では、縮径部3Bは、後端から先端に向けて順に、第1縮径部3B1、第2縮径部3B2および第3縮径部3B3を有する。すなわち、第1縮径部3B1の内径は第2縮径部3B2の内径よりも大きく、第2縮径部3B2の内径は第3縮径部3B3の内径よりも大きい。図3に示す例では、縮径部3Bが、後端から先端に向けて段階的に小さくなる3つの部位から構成される場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態では、縮径部3Bが、後端から先端に向けて段階的に小さくなる2つまたは4つ以上の部位から構成されていてもよい。
また、図4に示すように、縮径部3Bの内径は、後端から先端に向けて縮径していてもよい。すなわち、縮径部3Bはテーパーの形状を有していてもよい。縮径部3Bでは、第1縮径部3B1の後端の内径d6が最も大きく、第2縮径部3B2の先端(照射口1c)の内径d7が最も小さくなっている。
プラズマ発生部2は、例えば、窒素を用いてプラズマを発生する。
例えば、プラズマ発生部2が破損した場合などには、カウリング1からプラズマ発生部2を離脱させた後、新たなプラズマ発生部2をカウリング1に装着することができる。このとき、新たなプラズマ発生部2は、カウリング1に対して管軸O1方向に差し込むことができる。
外筒部材9は、カウリング1に外側から嵌合されている。外筒部材9は、カウリング1の胴体部1aを覆う部分とカウリング1のヘッド部1bを覆う部分とが一体に設けられている。外筒部材9は、カウリング1に対して着脱自在に装着されている。なお、外筒部材9の着脱性を向上させるため、外筒部材9の内面に、凹凸部を設けてもよい。凹凸部を設けることにより、外筒部材9とカウリング1との接触面積を低減させ、着脱時の摩擦抵抗を軽減させることができる。
胴体部1aの大きさは、特に制限はなく、手指で把持しやすい大きさとすることができる。
樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ユニレート、フッ素樹脂等が挙げられる。
セラミックスとしては、例えば、アルミナが挙げられる。
内部電極6は、外周面にねじ山を有することで、ねじ山先端部の電界が局所的に強くなり、放電開始電圧が低くなる。このため、低電力でプラズマを生成し、維持できる。
なお、内部電極6は、外周面にねじ山等の凹凸を有しなくてもよい。すなわち、内部電極6は、外周面に凹凸を有しない円柱の部材でもよい。
ヘッド部1bが金属製である場合、内部電極6の先端6aと導入路3の縮径部3Bの基端1eとが近付いていると、内部電極6に高電圧がかかった際に、絶縁破壊を生じて、ヘッド部1bと内部電極6との間で放電して、意図した場所(放電部2A)で放電が発生しないことがある。そこで、内部電極6の先端6aと導入路3の縮径部3Bの基端1eを離間することにより、絶縁破壊を生じ難くする。また、ヘッド部1bが非金属材料であり、かつ、外筒部材9が金属製である場合は、上記と同様に、内部電極6と外筒部材9との間で放電が発生することがある。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定するものではない。
照射器具20は、プラズマ発生部2を覆う外筒部材9と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21とを有する。
また、ヘッド部1bは、先端に嵌合孔(雌ネジ)1dを有している。嵌合孔1dは、照射管21を受け入れる孔である。照射管21は、外筒部材9と着脱可能な着脱機構を有する。より詳細には、照射管21は、ヘッド部1bの先端に設けられた嵌合孔1dに嵌合する嵌合凸部(雄ネジ)21aを有する。
導入路3の縮径部3Bは、ヘッド部1bの内部に設けられた第1縮径部3B1と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21の内部の第2縮径部3B2と、を有する。すなわち、導入路3の縮径部3Bは、流路8側の基端1eから照射管21の照射口21bまで設けられている。
図7に示す変形例に係る照射器具20A(20)は、照射管21を有する点で、図2に示す上記の照射器具10とは異なっている。
縮径部3Bは、ヘッド部1bの内部に設けられた第1縮径部3B1と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21の内部の第2縮径部3B2と、を有する。
図7に示すように、縮径部3Bの内径が、先端よりも後端が大きくなっている。本変形例では、縮径部3Bの後端の内径d8が、縮径部3Bの先端(照射口21b)の内径d9よりも大きくなっている。
本変形例においても、ヘッド部1bにおける第1縮径部3B1の内面3bおよび照射管21における第2縮径部3B2の内面3cの少なくとも一部が上記非金属材料で構成される。
縮径部3Bは、ヘッド部1bの内部に設けられた第1縮径部3B1と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21の内部の第2縮径部3B2および第3縮径部3B3と、を有する。
図8に示すように、縮径部3Bの内径は、後端から先端に向けて段階的に小さくなっている。本変形例では、縮径部3Bは、後端から先端に向けて順に、第1縮径部3B1、第2縮径部3B2および第3縮径部3B3を有する。すなわち、第1縮径部3B1の内径は第2縮径部3B2の内径よりも大きく、第2縮径部3B2の内径は第3縮径部3B3の内径よりも大きい。図8に示す変形例では、縮径部3Bが、後端から先端に向けて段階的に小さくなる3つの部位から構成される場合を例示したが、本変形例はこれに限定されない。本変形例では、縮径部3Bが、後端から先端に向けて段階的に小さくなる2つまたは4つ以上の部位から構成されていてもよい。
本変形例においても、ヘッド部1bにおける第1縮径部3B1の内面3b、照射管21における第2縮径部3B2の内面3cおよび第3縮径部3B3の内面3dの少なくとも一部が上記非金属材料で構成される。
縮径部3Bは、ヘッド部1bの内部に設けられた第1縮径部3B1と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21の内部の第2縮径部3B2と、を有する。
図9に示すように、縮径部3Bの内径は、後端から先端に向けて縮径している。すなわち、縮径部3Bはテーパーの形状を有している。縮径部3Bでは、第1縮径部3B1の後端の内径d10が、第2縮径部3B2の先端(照射口21b)の内径d11よりも大きくなっている。
本変形例においても、ヘッド部1bにおける第1縮径部3B1の内面3bおよび照射管21における第2縮径部3B2の内面3cの少なくとも一部が上記非金属材料で構成される。
縮径部3Bは、ヘッド部1bの内部に設けられた第1縮径部3B1と、外筒部材9から突出し、活性ガスを照射対象に導出する照射管21の内部の第2縮径部3B2と、を有する。
図10に示すように、縮径部3Bは、後端から先端に向けて縮径するテーパーの形状を有する第1縮径部3B1と、第1縮径部3B1よりも先端側に設けられ、管軸O1方向に沿って内径が一定の第2縮径部3B2とを有する。
照射管21の内径は、先端よりも後端が大きくなっていてもよい。また、照射管21の内径は、後端から先端に向けて段階的に小さくなっていてもよい。また、照射管21の内径は、後端から先端に向けて縮径していてもよい。すなわち、照射管21はテーパーの形状を有していてもよい。このように、照射管21の内径が後端から先端に向けて小さくなっている場合、照射口21bの内径d12は、0.5mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係るプラズマ照射装置は、プラズマジェット照射装置または活性ガス照射装置である。
プラズマジェット照射装置は、プラズマを発生させる。プラズマジェット照射装置は、発生したプラズマと、活性種と、を照射対象に直接照射する。前記活性種は、プラズマ中の気体またはプラズマ周辺の気体とプラズマとが反応して生成される。活性種としては、活性酸素種や活性窒素種を例示できる。活性酸素種としては、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、オゾン、過酸化水素、スーパーオキシドアニオンラジカル等を例示できる。活性窒素種としては、一酸化窒素、二酸化窒素、ペルオキシナイトライト、過酸化亜硝酸、三酸化二窒素等を例示できる。
本実施形態のプラズマ照射装置は、活性ガス照射装置である。
図12は、本実施形態のプラズマ照射装置を示す模式図である。図13は、本実施形態のプラズマ照射装置の概略構成を示すブロック図である。
図12および図13に示すように、本実施形態のプラズマ照射装置100は、照射器具10と、供給ユニット110と、ガス管路120と、電気配線130と、供給源140と、報知部150と、制御部160(演算部)と、を備える。
筐体111は、供給源140を離脱可能に収容する。これにより、筐体111に収容された供給源140内のプラズマ発生用ガスがなくなったとき、供給源140を交換することができる。
配管145には、電磁弁141、圧力レギュレータ143、流量コントローラ144および圧力センサ142(残量センサ)が取り付けられている。
圧力レギュレータ143は、電磁弁141と供給源140との間に配置されている。圧力レギュレータ143は、供給源140から電磁弁141に向かうプラズマ発生用ガスの圧力を低下(プラズマ発生用ガスを減圧)させる。
圧力センサ142は、供給源140におけるプラズマ発生用ガスの残量V1を検出する。圧力センサ142は、前記残量V1として、供給源140内の圧力(残圧)を測定する。圧力センサ142は、圧力レギュレータ143と供給源140との間(圧力レギュレータ143よりも一次側)を通過するプラズマ発生用ガスの圧力を、供給源140の圧力として測定する。圧力センサ142としては、例えば、キーエンス社のAP−V80シリーズ(具体的には、例えばAP−15S)等を採用することができる。
この場合、交換前の供給源140、交換後の供給源140のいずれについても共通の電磁弁141等を使用することができる。
電気配線130の材料としては、絶縁材料で被覆した金属導線等を例示できる。
例えば、医師等の使用者は、照射器具10を持って移動させ、照射器具10の先端を照射対象に向ける。この際、使用者は、自身の利手(照射器具10の操作を行う手)で照射器具10を把持する。この状態で操作スイッチ4を押し、供給源140から照射器具10に電気およびプラズマ発生用ガスを供給する。
照射器具10に供給したプラズマ発生用ガスは、管状誘電体5の後端部から管状誘電体5の内空部に流入する。プラズマ発生用ガスは、内部電極6と外部電極7とが対向する位置において電離し、プラズマになる。
生体組織としては、内臓の各器官、体表や体腔の内面を覆う上皮組織、歯肉、歯槽骨、歯根膜およびセメント質等の歯周組織、歯、骨等を例示できる。
生物個体としては、ヒト、犬、猫、豚等の哺乳類;鳥類;魚類等のいずれでもよい。
プラズマ発生用ガスは、窒素を主成分とすることが好ましい。ここで、窒素を主成分とするとは、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量が50体積%超であることをいう。
すなわち、プラズマ発生用ガスにおける窒素の含有量は、50体積%超が好ましく、70体積%以上がより好ましく、80質量%〜100質量%がさらに好ましく、90質量%〜100質量%が特に好ましい。プラズマ発生用ガス中、窒素以外のガス成分は、特に制限はなく、例えば、酸素、希ガス等を例示できる。
管状誘電体5に導入するプラズマ発生用ガスの流量が前記下限値以上であると、照射対象における被照射面(照射対象における活性ガスを照射する面)の温度の上昇を抑制しやすい。プラズマ発生用ガスの流量が前記上限値以下であると、照射対象の清浄化、賦活化または治癒をさらに促進できる。
なお、内部電極6が外周面に凹凸を有しない円柱の部材である場合、内部電極6と外部電極7との間に印加する交流電圧は、6kVpp以上が好ましい。外周面に凹凸を有さない内部電極6を用いる場合、外周面に凹凸を有する内部電極6を用いる場合に比べて、内部電極6と外部電極7との間に印加する交流電圧を高める必要がある。
印加する交流電圧が前記上限値以下であれば、発生するプラズマの温度を低く抑えられる。印加する交流電圧が前記下限値以上であれば、さらに効率的にプラズマを発生できる。
交流の周波数が前記上限値未満であれば、発生するプラズマの温度を低く抑えられる。
交流の周波数が前記下限値以上であれば、さらに効率的にプラズマを発生できる。
照射口1cから照射する活性ガスの温度が前記上限値以下であると、被照射面の温度を40℃以下にしやすい。被照射面の温度を40℃以下にすることで、被照射部分が患部である場合にも、患部への刺激を低減できる。
照射口1cから照射する活性ガスの温度の下限値は、特に制限はなく、例えば、10℃以上である。
活性ガスの温度は、照射口1cにおける活性ガスの温度を熱電対で測定した値である。
被照射面の温度は、内部電極6と外部電極7との間に印加する交流電圧、照射する活性ガスの吐出量、内部電極6の先端から照射口1cまでの長さ等の組み合わせで調節できる。
被照射面の温度は、熱電対を用いて測定できる。
DMPO(5,5−ジメチル−1−ピロリン−N−オキシド)0.2mol/L溶液0.2mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、照射口1cから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した前記溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用してヒドロキシルラジカル濃度を測定し、これをラジカル密度とする。
TPC(2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−3−カルボキサミド)0.1mol/L溶液0.4mLに対して、活性ガスを30秒間照射する。この際、照射口1cから液面までの距離を5.0mmとする。活性ガスを照射した前記溶液について、電子スピン共鳴(ESR)法を利用して一重項酸素濃度を測定し、これを一重項酸素密度とする。
照射口1cから照射する活性ガスの流量が前記下限値以上であると、活性ガスが被照射面に作用する効果を充分に高められる。照射口1cから照射する活性ガスの流量が前記上限値未満であると、活性ガスの被照射面の温度が過度に高まることを防止できる。加えて、被照射面が濡れている場合には、被照射面の急速な乾燥を防止できる。さらに、被照射面が患部である場合には、患者への刺激を抑制できる。
なお、プラズマ照射装置100において、照射口1cから照射する活性ガスの流量は、管状誘電体5へのプラズマ発生用ガスの供給量で調節できる。
図7に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の内径が1mm、照射口の内径が0.8mm、全体がポリプロピレンから構成されるものを用いた。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれるヒドロキシルラジカル(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図14に示す。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれる一重項酸素(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図15に示す。
図6に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の内径および照射口の内径が1mm、全体がポリプロピレンから構成されるものを用いた。
実施例1と同様にして、照射口から吹き出した活性ガスに含まれるヒドロキシルラジカル(活性種)の密度および一重項酸素(活性種)の密度を測定した。結果を図14と図15に示す。
照射管としては、照射口の内径が1mm、全体がステンレス鋼から構成されるものを用いたこと以外は比較例1と同様にして、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
実施例1と同様にして、照射口から吹き出した活性ガスに含まれるヒドロキシルラジカル(活性種)の密度および一重項酸素(活性種)の密度を測定した。結果を図14と図15に示す。
照射管としては、照射口の内径が0.8mm、全体がステンレス鋼から構成されるものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
実施例1と同様にして、照射口から吹き出した活性ガスに含まれるヒドロキシルラジカル(活性種)の密度および一重項酸素(活性種)の密度を測定した。結果を図14と図15に示す。
また、実施例1と比較例1を比較すると、照射口の内径が小さい実施例1の方が、比較例1よりも照射口から吹き出した活性ガスに含まれるヒドロキシルラジカルの密度および一重項酸素の密度が高いことが確認された。
図6に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の長さが51mm、導入路の後端側の内径が2.0mm、照射口の内径が0.8mm、全体がポリプロピレンから構成される直管状のものを用いた。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれる一重項酸素(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図16に示す。
図11に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の長さが51mm、導入路の後端側の内径が2.0mm、照射口の内径が0.8mm、全体がポリプロピレンから構成される屈曲しているものを用いた。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれる一重項酸素(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図16に示す。
図6に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の長さが28.4mm、導入路の後端側の内径が1.0mm、照射口の内径が1.0mm、全体がステンレス鋼から構成される直管状のものを用いた。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれる一重項酸素(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図16に示す。
図11に示すような、先端に照射管を設けた照射器具を用いて、照射器具の照射口から活性ガスを吹き出させた。
照射管としては、導入路の長さが28.4mm、導入路の後端側の内径が1.0mm、照射口の内径が1.0mm、全体がステンレス鋼から構成される屈曲しているものを用いた。
照射口から吹き出した活性ガスに含まれる一重項酸素(活性種)の密度を上述の方法で測定した。結果を図16に示す。
1a 胴体部
1b ヘッド部
1c 照射口
2 プラズマ発生部
3 導入路
4 操作スイッチ
5 管状誘電体
6 内部電極
7 外部電極
8 流路
9 外筒部材
10,20 照射器具
21 照射管
100 プラズマ照射装置
110 供給ユニット
120 ガス管路
130 電気配線
140 供給源
150 報知部
160 制御部
Claims (9)
- 電圧が印加されることでプラズマを発生させる電極と、
活性ガスを照射対象に照射する照射口と連通し、前記電極の前記照射口側の先端から前記照射口に延びる導入路と、
前記活性ガスを照射対象に導出する照射管と、を備え、
前記照射管は着脱可能な着脱機構を有し、
前記導入路は、前記照射管の内部の流路を含み、
前記導入路のうち、前記照射管の内部の流路は、前記活性ガスを照射対象に導出する導出方向に向かって内径が小さくなっている縮径部を有し、
前記縮径部の内面の少なくとも一部が非金属材料で構成される、照射器具。 - 少なくとも前記縮径部の内面が非金属材料で構成される、請求項1に記載の照射器具。
- 前記電極を含むプラズマ発生部を覆う外筒部材を有する、請求項1または2に記載の照射器具。
- 前記照射管は、屈曲している、請求項3に記載の照射器具。
- 前記プラズマ発生部は、管状誘電体と、前記管状誘電体内に配置され、プラズマ発生用ガスに露出する面を有する内部電極と、前記内部電極の外周に配置される外部電極と、を有し、
前記内部電極の外径は、前記縮径部の内径よりも大きい、請求項3または4に記載の照射器具。 - 前記導入路の内径は、先端よりも後端が大きい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の照射器具。
- 前記導入路の内径は、後端から先端に向けて段階的に小さくなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の照射器具。
- 前記導入路の内径は、後端から先端に向けて縮径する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の照射器具。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の照射器具を備える、プラズマ照射装置。
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