JP6915433B2 - ポリアミドイミド樹脂液及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂液及びその製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、ポリアミドイミド樹脂液、ポリアミドイミド樹脂液の製造方法、塗料、成形材料、及び硬化物に関する。
ポリアミドイミド樹脂は、優れた電気絶縁性、耐摩擦性、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性等を有する樹脂であり、絶縁被膜、保護コート、各種部品等の形成に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ポリアミドイミド樹脂液の製造方法として、原料モノマーをγ−ブチロラクトン中で反応させ、ポリアミドイミド樹脂液を得る方法が知られている。しかし、γ−ブチロラクトンは、ポリアミドイミド樹脂を溶解する能力が低いため、この製造方法には汎用性に欠けるという課題がある。
別の製造方法として、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いる方法がある。N−メチル−2−ピロリドンは高い極性を有する溶媒であり、様々なポリアミドイミド樹脂を溶解させることができるため、汎用性の高い方法であるといえる。
特開2010−111844号公報
一方、ポリアミドイミド樹脂を用いて絶縁被膜等を形成する場合、一般的にはポリアミドイミド樹脂は硬化温度が高いために、ポリアミドイミド樹脂液にエポキシ樹脂を加え硬化温度を下げる方法を用いることがある。しかし、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有し、かつ、エポキシ樹脂が添加された樹脂液は、吸湿によって固まるために、低湿度下で保存及び使用することが求められる。
そこで、本開示は、容易に製造でき、かつ、耐湿性に優れたポリアミドイミド樹脂液、並びに、これを含有する塗料及び成形材料を提供する。また、本開示は、耐湿性に優れたポリアミドイミド樹脂液を容易に製造できる製造方法を提供する。さらに、本開示は、優れた特性を示す硬化物を提供する。
本発明の実施形態の例を以下に列挙する。本発明は以下の実施形態に限定されない。
一実施形態は、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させて得られるポリアミドイミド樹脂と、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒とを含有する、ポリアミドイミド樹脂液に関する。
好ましい実施形態において、前記ポリアミドイミド樹脂は、オキシムで保護されたイソシアネート基を有してもよい。
好ましい実施形態において、前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、10,000〜50,000である。
好ましい実施形態において、前記ポリアミドイミド樹脂液は、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を70質量%以上含む溶媒を含有する。
また、一実施形態は、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させることを含む、ポリアミドイミド樹脂液の製造方法に関する。
また、一実施形態は、前記ポリアミドイミド樹脂液と、エポキシ樹脂とを含有する、塗料に関する。
また、一実施形態は、前記ポリアミドイミド樹脂液と、エポキシ樹脂とを含有する、成形材料に関する。
さらに、一実施形態は、前記塗料、又は、前記成形材料を硬化させて得られる、硬化物に関する。
本開示によれば、容易に製造でき、かつ、耐湿性に優れたポリアミドイミド樹脂液、並びに、これを含有する塗料及び成形材料が提供される。また、本開示によれば、耐湿性に優れたポリアミドイミド樹脂液を容易に製造できる製造方法が提供される。さらに、本開示によれば、優れた特性を示す硬化物が提供される。
発明の実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態に限定されない。
<ポリアミドイミド樹脂液>
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させて得られるポリアミドイミド樹脂と、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒とを少なくとも含有する。ポリアミドイミド樹脂液は、他の樹脂、添加剤等の任意の成分を含有してもよい。
[ポリアミドイミド樹脂]
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂は、ジイソシアネート化合物と、トリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させて得られる樹脂である。
(モノマー)
反応に使用されるモノマーは、少なくとも、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含む。反応には、ジイソシアネート化合物及びトリカルボン酸化合物のそれぞれを、1種のみ使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
ジイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個有する化合物である。ジイソシアネート化合物の例として、下記式(1)で表されるジイソシアネートが挙げられる。式(1)中、Xは2価の有機基を示す。
Figure 0006915433
Xで示される2価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキレン基;未置換であるか、又は、炭素数1〜5の低級アルキル基若しくは炭素数1〜5の低級アルコキシ基で置換されているアリーレン基;単結合、炭素数1〜5の低級アルキレン基、オキシ基(−O−)、カルボニル基(−CO−)、又はスルホニル基(−SO−)を介して前記アリーレン基が2つ結合してなる2価の有機基;前記アリーレン基を介して炭素数1〜5の低級アルキレン基が2つ結合してなる2価の有機基などが挙げられる。アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。アルキレン基の炭素数は、より好ましくは1〜12であり、更に好ましくは1〜6である。
ジイソシアネートとして具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアナトビフェニル等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ポリアミドイミド樹脂の溶解性、材料コスト等の観点から、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを用いることが好ましい。弾性率の向上の観点から、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアナトビフェニルを用いることが好ましい。
トリカルボン酸化合物は、分子内にカルボキシル基を3つ有する化合物である。トリカルボン酸化合物は、酸無水物であってもよい。トリカルボン酸化合物の例として、下記式(I)又は式(II)で表されるトリカルボン酸無水物が挙げられる。
Figure 0006915433
Rは、水素原子を示し、Yは、−CH−、−CO−、−SO−、又は−O−を示す。
トリカルボン酸化合物としては、ポリアミドイミド樹脂の溶解性、材料コスト等の観点から、トリメリット酸無水物を用いることが好ましい。
モノマーは、ジイソシアネート化合物及びトリカルボン酸化合物以外に、任意のモノマーを含有することができる。任意のモノマーとして、トリイソシアネート化合物、ジアミン化合物、ジカルボン酸化合物、テトラカルボン酸化合物、カルボン酸ハライド化合物等が挙げられる。
トリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を3つ有する化合物であり、例えば、1,3,5−トリイソシアナト−2−メチルベンゼンが挙げられる。
ジアミン化合物は、分子内にアミノ基を2つ有する化合物であり、例えば、上述のジイソシアネート化合物のイソシアネート基をアミノ基に置き換えた化合物が挙げられる。ただし、水の生成を考慮する必要がある場合は、ジアミン化合物を用いないことが好ましい。
ジカルボン酸化合物は、分子内にカルボキシル基を2つ有する化合物であり、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。
テトラカルボン酸化合物は、分子内にカルボキシル基を4つ有する化合物であり、酸無水物であってもよい。テトラカルボン酸二無水物の例として、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
カルボン酸ハライド化合物は、カルボン酸のハロゲン化物であり、好ましくは、トリカルボン酸のハロゲン化物である。カルボン酸ハライド化合物の例として、上記式(I)又は(II)において−COOR基を−COCl基に置き換えた化合物が挙げられる。
これらの任意のモノマーを用いる場合、樹脂の柔軟性の向上の観点から、アジピン酸、セバシン酸等を用いることが好ましい。樹脂の強度の向上の観点から、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましい。
モノマー中のジイソシアネート化合物及びトリカルボン酸化合物の合計の含有量は、モノマー全量の50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることが更に好ましい。上限は100モル%とできる。
モノマー中のジイソシアネート化合物と任意で用いられるトリイソシアネート化合物及びジアミン化合物との合計の含有量と、酸成分の合計の含有量との比率は、酸成分の合計の含有量1.0モルに対してジイソシアネート化合物等の合計の含有量が0.8〜1.1モルであることが好ましく、0.95〜1.08モルであることがより好ましく、1.0〜1.08モルであることが更に好ましい。酸成分には、トリカルボン酸化合物と、任意で用いられるジカルボン酸化合物、テトラカルボン酸化合物、及びカルボン酸ハライド化合物とが含まれる。
(溶媒)
モノマーの反応には、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒を使用する(本開示において、モノマーの反応時に用いられる溶媒を、「溶媒A」という場合がある。)。窒素含有環状化合物としては、ポリアミドイミド樹脂の溶解性の観点から、2−ピロリドンが好ましい。アルキル基の炭素数は4以上であり、ポリアミドイミド樹脂の溶解性の観点から、12以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下が更に好ましい。また、アルキル基は、窒素原子に結合していることが好ましい。具体例として、N−ブチル−2−ピロリドン、N−ペンチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン等が挙げられる。沸点が低いことからN−ブチル−2−ピロリドンが好ましい。
溶媒Aは、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を1種のみ含有しても、2種以上含有してもよい。また、効果が損なわれない範囲で、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物以外の有機溶媒を含んでもよい(本開示において、該有機溶媒を「任意の有機溶媒」という場合がある。)。任意の有機溶媒としては、アミド系化合物、ケトン系化合物、芳香族炭化水素系化合物等が挙げられる。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−ホルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン等である。
溶媒Aが任意の有機溶媒を含む場合、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、耐湿性に優れたポリアミドイミド樹脂液を良好に作製する観点から、溶媒Aの質量を基準として、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、100質量%であってよい。
モノマーの反応時に、モノマー溶液に含まれる溶媒Aの含有量は、モノマー及びポリアミドイミド樹脂の溶解性の観点から、モノマーと溶媒Aの合計の含有量を基準として、35質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましく、55質量%以上が更に好ましい。また、溶媒Aの含有量は、作業性、経済性等の観点から、モノマーと溶媒Aの合計の含有量を基準として、85質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、65質量%以下が更に好ましい。
(ポリアミドイミド樹脂の構造等)
一実施形態によれば、得られるポリアミドイミド樹脂は、下記式で表される構造単位を有する。
Figure 0006915433
Rは、ジイソシアネート化合物から2つのイソシアネート基を除いた残基を表す。Rは、例えば、式(1)におけるXである。
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、モノマーを反応させて得られる重合後のポリアミドイミド樹脂をそのまま含有することができる。この場合、ポリアミドイミド樹脂は、末端基として、少なくとも、ジイソシアネート化合物に由来するイソシアネート基とトリカルボン酸化合物に由来するカルボキシル基の両方、又は、いずれか一方を有する。
また、一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、ブロック剤により末端基が保護されたポリアミドイミド樹脂を含有することができる。ポリアミドイミド樹脂は、重合後のポリアミドイミド樹脂の末端基をブロック剤で保護することで、反応性を制御することが可能である。末端基がブロック剤により保護されていると、密着性向上の効果が得られる。
イソシアネート基のブロック剤としては、オキシム、アルコール、フェノール、ラクタム等が挙げられ、オキシムが好ましい。また、カルボキシル基のブロック剤としては、ビニルエーテル、アルコール等が挙げられ、ビニルエーテルが好ましい。ブロック剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
オキシムとしては、メチルケトンオキシム、エチルケトンオキシム等のアルドオキシム;ジメチルケトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、ジエチルケトンオキシム、メチルブチルケトンオキシム、ジブチルケトンオキシム等のケトオキシムなどが挙げられる。イソシアネート基との反応性及び脱離性から、ケトオキシムが好ましく、メチルエチルケトンオキシムがより好ましい。
ビニルエーテルとしては、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。ビニルエーテルは、分子内に含まれる脂肪族炭化水素鎖が長いほど、ポリアミドイミド樹脂の極性を大きく変化させる傾向がある。そのため、ポリアミドイミド樹脂液の使用方法に応じて、ブロック剤を選択することが好ましい。脂肪族炭化水素鎖は、アルキル鎖であることが好ましく、また、アルキル鎖は、炭素数が2〜6であることが好ましい。例えば、ポリアミドイミド樹脂液をアルミニウム基材に塗布する場合、ブロック剤は、ブチルビニルエーテル又はイソプロピルビニルエーテルが好ましい。
イソシアネート基の保護により、ポリアミドイミド樹脂は、ブロック剤により保護されたイソシアネート基を有するものとなる。また、保護により、ポリアミドイミド樹脂は、イソシアネート基(−NCO基)を有しないか、又は、イソシアネート基の量が低減されたものとなる。一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂は、好ましくはオキシムにより保護されたイソシアネート基を有する。オキシムにより保護されたイソシアネート基は、例えば、−NH−CO−ON=CRR’で表される(Rは水素原子又はアルキル基を表し、R’はアルキル基を表す。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜4である。)。
カルボキシル基の保護により、ポリアミドイミド樹脂は、ブロック剤により保護されたカルボキシル基を有するものとなる。また、保護により、ポリアミドイミド樹脂は、カルボキシル基(−COOH基)を有しないか、又は、カルボキシル基の量が低減されたものとなる。一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂は、好ましくはビニルエーテルにより保護されたカルボキシル基を有する。ビニルエーテルにより保護されたカルボキシル基は、例えば、−CO−O−CHCHORで表される(Rはアルキル基を表す。アルキル基の炭素数は好ましくは2〜6である。)。
ブロック剤によるイソシアネート基及び/又はカルボキシル基の保護も、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で行われることが好ましい。一実施形態によれば、モノマーを反応させた後に、ブロック剤を添加し、ポリアミドイミド樹脂を合成した溶媒中で引き続きブロック化反応を行うことができる。また、一実施形態によれば、モノマーを反応させる際のモノマー溶液にブロック剤を存在させ、モノマーの反応中にブロック化反応を行うことができる。両者を組み合わせてもよい。
イソシアネート基をブロックするブロック剤の使用量は、十分な保護効果を得る観点から、ジイソシアネート化合物1モルを基準として、0.005モル以上であることが好ましく、0.01モル以上であることがより好ましく、0.012モル以上であることが更に好ましい。上限は、例えば、0.05モル以下であることが好ましく、0.02モル以下であることがより好ましい。カルボキシル基をブロックするブロック剤の使用量は、トリカルボン酸化合物を基準とする以外は、上記と同じである。
ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、成膜性又は成形性を確保する観点から、10,000以上が好ましく、12,000以上がより好ましく、13,000以上が更に好ましい。また、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、成膜又は成形時の粘度を抑え、良好な作業性を確保する観点から、50,000以下が好ましく、30,000以下がより好ましく、20,000以下が更に好ましく、16,000以下が特に好ましい。前記範囲は、優れた密着性を得る観点からも好ましい範囲である。ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。GPCの測定条件については後述する。ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、例えば、樹脂合成時に樹脂をサンプリングして数平均分子量を測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより調整することができる。
[溶媒]
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒を含有する(本開示において、ポリアミドイミド樹脂液に含まれる溶媒を、「溶媒B」という場合がある。)。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物については、溶媒Aにおいて説明したとおりである。
溶媒Bは、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を1種のみ含有しても、2種以上含有してもよい。また、効果が損なわれない範囲で、任意の有機溶媒を含んでもよい。任意の有機溶媒については、溶媒Aにおいて説明したとおりである。
溶媒Bが任意の有機溶媒を含む場合、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、ポリアミドイミド樹脂の溶解性及びポリアミドイミド樹脂液の耐湿性の観点から、溶媒Bの質量を基準として、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。前記範囲は、密着性向上の観点からも好ましい範囲である。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、100質量%であってよい。
ポリアミドイミド樹脂液が溶媒Bを含有する場合、優れた耐湿性が得られる。ポリアミドイミド樹脂液が耐湿性に優れるものであると、貯蔵時、使用時等に湿度管理を行う必要がない。
溶媒Bは、ポリアミドイミド樹脂の合成にした使用した溶媒Aそのものであってもよいし、又は、ポリアミドイミド樹脂を合成した後に、溶媒Aに炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物及び任意の有機溶媒の両方又はいずれか一方を添加したものであってもよい(希釈)。更に、溶媒Aから炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物及び任意の有機溶媒の両方又はいずれか一方の少なくとも一部を除去したものであってもよい(濃縮)。
また、溶媒Bは、溶媒Aそのものを含まない溶媒であってもよいが、すなわち、合成後にポリアミドイミド樹脂を回収し、溶媒Bに溶解させてもよいが、作業性、溶解性、耐湿性等を考慮すると、溶媒Bには、ポリアミドイミド樹脂の合成に使用した溶媒Aの一部又は全部が含まれていることが好ましい。よって、一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させて得られる樹脂液であり、この態様のポリアミドイミド樹脂液は、溶媒Aと溶媒A中で合成されたポリアミドイミド樹脂とを含有する。
[含有量]
ポリアミドイミド樹脂液におけるポリアミドイミド樹脂の含有量は、その用途に応じて適宜設定することができ、特に限定はされない。一実施形態において、ポリアミドイミド樹脂の含有量は、経済性及び作業性の観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、25質量%以上が更に好ましい。また、ポリアミドイミド樹脂の含有量は、析出を防ぎ、優れた貯蔵安定性、成膜性、又は成形性を確保する観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、55質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、35質量%以下が更に好ましい。
ポリアミドイミド樹脂液に含まれる溶媒Bの含有量は、ポリアミドイミド樹脂の溶解性の観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、35質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましく、55質量%以上が更に好ましい。また、溶媒Bの含有量は、作業性、経済性等の観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、95質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、75質量%以下が更に好ましい。
以上において説明したポリアミドイミド樹脂液は、容易に製造できるという効果を有する。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物は、高い極性を有する溶媒であり、種々の構造を有するポリアミドイミド樹脂を溶解する能力に優れている。γ−ブチロラクトンには溶解しない構造を持つポリアミドイミド樹脂であっても、容易に溶解させることができる汎用性の高い溶媒である。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含有する溶媒を使用することによって、所望とするポリアミドイミド樹脂液を容易に製造することができる。
また、ポリアミドイミド樹脂液は、耐湿性に優れるという効果を有する。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の存在下で合成されたポリアミドイミド樹脂と、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物とを含有することにより、樹脂液は、吸湿(吸水)してもポリアミドイミド樹脂の析出、ゲル化等が生じにくい。吸湿(吸水)による影響を受けにくいという効果によって、保存時及び使用時に湿度管理を行わない場合であっても、塗料、成形材料等として好ましく用いることができ、さらに、良好な硬化物を得ることができる。
上記の効果に加え、ポリアミドイミド樹脂液を用いて得られる硬化物は、密着性及び硬度に優れるという特性も有する。
ポリアミドイミド樹脂液は、水を含有しないことが好ましいが、吸水しても析出物が析出しにくく、また、ゲル化しにくいものであることから、少量の水であれば含有が許容される。許容される含有量は、樹脂液の用途、保管及び使用環境等に応じて異なるが、例えば、樹脂液(25℃)から水を除いた成分の10gに対し、0.8g超であり、好ましくは0.9g以上である。上限は特に限定されないが、例えば2gである。耐湿性が低い樹脂液では、水の含有量が前記範囲より小さくても固形分の析出、ゲル化等が発生する。
<ポリアミドイミド樹脂液の製造方法>
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液の製造方法は、ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒(溶媒A)中で反応させる工程を含む。得られるポリアミドイミド樹脂液は、ポリアミドイミド樹脂と、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒(溶媒B)とを少なくとも含有する。ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマー、溶媒A、及び、溶媒Bについては、上述のとおりである。
具体的には、モノマーの反応方法として、次の方法が挙げられる。以下の方法では、ジアミン化合物、ジカルボン酸化合物、テトラカルボン酸化合物等の任意のモノマーも反応させることができる。
(1)ジイソシアネート化合物及びトリカルボン酸化合物を一度に使用し、反応させてポリアミドイミド樹脂を合成する方法。
(2)ジイソシアネート化合物の過剰量と、トリカルボン酸化合物とを反応させて、末端にイソシアネート基を有するアミドイミドオリゴマーを合成した後、トリカルボン酸化合物を追加して末端のイソシアネート基と反応させてポリアミドイミド樹脂を合成する方法。
(3)ジイソシアネート化合物と、トリカルボン酸化合物の過剰量とを反応させて、末端に酸及び/又は酸無水物基を有するアミドイミドオリゴマーを合成した後、ジイソシアネート化合物を追加して末端の酸及び/又は酸無水物基と反応させてポリアミドイミド樹脂を合成する方法。
モノマー溶液の温度、反応時間等の反応条件に特に制限はなく、公知の条件を適用できる。重合反応は、空気中の水分の影響を低減するため、窒素等の雰囲気下で行うことが好ましい。
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液の製造方法は、更に、任意の工程を含んでもよい。任意の工程として、イソシアネート基及びカルボキシル基の両方又はいずれか一方を、ブロック剤で保護する工程が挙げられる。この工程は、モノマーを反応させる工程を行いながら、また、モノマーを反応させる工程を終えた後に、実施することができる。
また、一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液中のポリアミドイミド樹脂の濃度を調整する工程を有してもよい。調整する方法として、樹脂液に、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物及び任意の有機溶媒の両方又はいずれか一方を添加する方法(希釈工程);樹脂液から、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物及び任意の有機溶媒の両方又はいずれか一方の少なくとも一部を除去する方法(濃縮工程)等が挙げられる。更に、一実施形態によれば、樹脂液からポリアミドイミド樹脂を回収し、該ポリアミドイミド樹脂を炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒に溶解させる工程を有してもよい。ただし、いずれの場合も、ポリアミドイミド樹脂液の製造方法によって得られるポリアミドイミド樹脂液が、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒(溶媒B)を含有するものとなるよう、添加量、除去量等を調整する。
これらのポリアミドイミド樹脂液の製造方法は、汎用性に優れた製造方法であり、様々な構造を有するポリアミドイミド樹脂を容易に製造することができる。また、得られる樹脂液は、耐湿性に優れているために、製造時及び/又は製造後に、湿度管理を行わない場合であっても、塗料、成形材料等として用いることができる。
<用途>
一実施形態によれば、ポリアミドイミド樹脂液は、他の樹脂、添加剤等の任意の成分を含有してもよい。ポリアミドイミド樹脂液に任意の成分を加えた組成物(換言すると、ポリアミドイミド樹脂液と任意の成分とを含有する組成物)は、塗料、成形材料等として有用である。ポリアミドイミド樹脂液は、特に、吸湿(吸水)すると固化、ゲル化等を引き起こしやすい他の樹脂、添加剤等を含有する塗料、成形材料等に適している。
[塗料]
塗料には、必要に応じて、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミド樹脂、イソシアネート化合物、メラミン化合物等を、単独で又は2種以上を組み合わせて加えることが可能である。ポリアミドイミド樹脂液を塗料として使用する際に、塗膜形成方法等に応じた適切な粘度とするために、ポリアミドイミド樹脂液を、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物及び任意の有機溶媒のいずれか一方又は両方により任意に希釈してもよい。
塗料におけるポリアミドイミド樹脂の含有量は、その用途に応じて適宜設定することができ、特に限定はされない。一実施形態において、ポリアミドイミド樹脂の含有量は、経済性及び作業性の観点から、塗料の質量を基準として、5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、25質量%以上が更に好ましい。また、ポリアミドイミド樹脂の含有量は、析出及びゲル化を防ぎ、優れた貯蔵安定性、成膜性、又は成形性を確保する観点から、塗料の質量を基準として、55質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、35質量%以下が更に好ましい。
塗料に含まれる炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒の含有量は、ポリアミドイミド樹脂の溶解性の観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、45質量%以上が好ましく、55質量%以上がより好ましく、65質量%以上が更に好ましい。また、該溶媒の含有量は、作業性、経済性等の観点から、ポリアミドイミド樹脂液の質量を基準として、95質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、75質量%以下が更に好ましい。
塗料に含まれる溶媒が任意の有機溶媒を含む場合、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、ポリアミドイミド樹脂の溶解性及びポリアミドイミド樹脂液の耐湿性の観点から、塗料に含まれる溶媒の質量を基準として、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物の含有量は、100質量%であってよい。
(エポキシ樹脂を含有する塗料)
一実施形態によれば、塗料は、前記ポリアミドイミド樹脂液を利用した塗料であり、少なくとも前記ポリアミドイミド樹脂液とエポキシ樹脂とを含有する。エポキシ樹脂を含有することにより、ポリアミドイミド樹脂の熱的、機械的、電気的特性等をより向上させることができる。また、エポキシ樹脂は、塗膜の密着性をより向上させることができるために好ましい。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等)、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ビキシレノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は、分子内に2個のエポキシ基を有する2官能エポキシ樹脂であることが好ましい。
エポキシ樹脂は、単独で添加してポリアミドイミド樹脂と反応させてもよいが、硬化剤、硬化促進剤等と共に添加してもよい。
エポキシ樹脂の含有量は、ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して、密着性の向上効果を発揮させるため、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。一方で、ポリアミドイミド樹脂の耐熱性と強度とを保持する観点から、30質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
エポキシ樹脂を含有する塗料は、吸水によって固形分の析出、ゲル化等が起こりやすいという傾向がある。エポキシ樹脂を含有する塗料は、水を含有しないことが好ましいが、吸水しても析出物が析出しにくく、また、ゲル化しにくいものであることから、少量の水であれば、析出、ゲル化等が生じない限度において含有が許容される。許容される含有量は、塗料の用途、保管及び使用環境等に応じて異なるが、例えば、塗料(25℃)から水を除いた成分の10gに対し、0.8g超であり、好ましくは0.9g以上である。上限は特に限定されないが、例えば2gである。耐湿性が低い塗料では、水の含有量が前記範囲より小さくても固形分の析出、ゲル化等が発生する。
(フッ素樹脂を含有する塗料)
一実施形態によれば、塗料は、少なくとも前記ポリアミドイミド樹脂液とフッ素樹脂とを含有するフッ素塗料として使用できる。前記ポリアミドイミド樹脂液は、フッ素樹脂のバインダーとして好適である。
一般的に、フッ素樹脂に求められる特性は、非粘着性であり、更に耐食性、耐熱性、耐薬品性等の特性を有する。フッ素樹脂として、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体等が好ましく使用される。複数種を組み合わせて使用してもよい。
フッ素樹脂は、粉体としてポリアミドイミド樹脂液に混合可能である。フッ素樹脂の形状に特に制約はない。フッ素樹脂の含有量にも特に制限はないが、高密着性、非粘着性等のバランスの良い塗膜を得るためには、ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して50〜800質量部が好ましく、100〜500質量部がより好ましい。
フッ素塗料は、塗膜の密着性、耐熱性、硬度、着色性等に優れるため、家電又は厨房器具用の塗料として好適である。
フッ素塗料は、非粘着性を発現するフッ素樹脂と密着性を発現するポリアミドイミド樹脂との混合系の塗料である。そのため、塗膜の焼成時には、フッ素樹脂を塗膜表面に偏在させるために、フッ素樹脂が溶融する400℃近辺での高温焼成を行うことが好ましい。
(他の任意成分)
塗料は、必要に応じて、充填材、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等の添加剤を含有してもよい。
充填材の種類は、耐水性や耐薬品性等を考慮し、塗膜の用途に応じて選択することがでる。具体的には、充填材としては、金属粉、金属酸化物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粒子、炭化珪素粒子、酸化珪素粒子、弗化カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、カーボンブラック、グラフアイト、マイカ等が挙げられる。
界面活性剤としては、特に制限されるものではないが、各成分を均一に混合することができ、塗料が乾燥するまで分層又は分相を起こさず、かつ、塗膜の焼付け後に多くの残留物が残らないものが好ましい。
[成形材料]
成形材料には、必要に応じて、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミド樹脂、イソシアネート化合物、メラミン化合物等を、単独で又は2種以上を組み合わせて加えることが可能である。更に、必要に応じて、充填材、防腐剤等の添加剤を加えてもよい。
[硬化物]
一実施形態によれば、塗料又は成形材料を硬化させることにより、硬化物を得ることができる。硬化物の例として、塗膜、成形品等が挙げられる。塗料及び成形材料は、前記ポリアミドイミド樹脂と炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒とを含有することによって、低温で加熱した場合にも、良好な硬化物が得られる。得られる硬化物は、密着性、硬度等が優れている。
一実施形態によれば、塗料を塗布し、加熱により硬化させることによって、塗膜を得ることができる。塗料の塗布方法は特に限定されず、公知の塗布方法、例えば、ディッピング、スプレー、刷毛塗り、印刷等を採用できる。塗布方法に応じて、溶媒の量を適宜調節して、適切な濃度に希釈又は濃縮することが好ましい。印刷としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷等の方法が挙げられる。塗料は、耐湿性に優れ、吸湿してもポリアミドイミド樹脂が析出しにくいため、特にスクリーン印刷等の印刷インキとしての利用に適している。
塗料を塗布した後は、硬化(焼成)させて塗膜を形成する。硬化させる前に乾燥(予備乾燥)させてもよい。乾燥及び硬化の条件は、特に限定されず、基材等の塗膜が形成される対象物の耐熱特性に応じて適宜設定することが好ましい。低温での硬化が可能であるため、硬化温度は、例えば、130〜270℃とすることができ、好ましくは150〜230℃である。
塗膜が形成される対象物として、基材が挙げられる。一実施形態によれば、基材と、該基材表面の少なくとも一部に、塗料により形成された塗膜とを有する塗膜付き基材が提供される。塗膜は、安全性、耐熱性等が求められる様々な基材の表面に形成することができる。塗膜が形成される表面は、例えば、水蒸気に曝される表面、高温に曝される表面等である。
基材の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅、黄銅等の金属、セラミックス、樹脂等が挙げられる。塗料は、特に、表面にアルミニウムを含む基材に対し、良好な密着性を示す。基材の形状は、用途に応じ、適切な形状とすればよい。基材は、調理家電又は厨房器具に用いられるものであることが好ましい。
塗膜付き基材を含む物品の例として、厨房器具、調理家電(キッチン家電)等が挙げられる。厨房器具としては、鍋、圧力鍋、及びフライパン等の、沸騰水又は蒸気と接触する可能性のある器具が挙げられる。厨房器具として、より詳細には、塗膜が内表面に形成された鍋、圧力鍋、フライパン、及びそれらの蓋等が挙げられる。また、調理家電としては、炊飯器、ホットプレート、電気ケトル、電子レンジ、オーブンレンジ、ガスレンジ等が挙げられる。調理家電として、より詳細には、塗膜が内表面に形成された炊飯器の内釜及び蓋、塗膜が庫内表面に形成された電子レンジ、塗膜が表面に形成されたガスレンジの天板等が挙げられる。特にフッ素樹脂を含有する塗膜は、耐煮沸性に優れ、防汚性に優れているために、これらの物品の耐久性を高めることができる。
また、塗膜付き基材を含む物品の例として、橋梁等の構造物、建築物などを挙げることができる。一実施形態によれば、フッ素樹脂を含有する塗膜は、構造物、建築物等の防食性を向上させることが可能である。
塗膜付き基材を含む物品の他の例として、コピー機、プリンター等の情報機器(OA(Office Automation)機器)などが挙げられる。具体例は、塗膜を外表面に有するヒートロール、加圧ロール等のロールなどである。
また、一実施形態によれば、成形材料を、押出成形などの成形技術により成形し、加熱により硬化(焼成)させることにより、成形品を得ることができる。
成形品の例として、OA機器、電子機器、家電、自動車等の部品が挙げられる。具体的には、コピー機が備える転写ベルト、定着ベルト等の環状のベルト、直線状(非環状)ベルトなどが挙げられ、これらは優れた耐久性を有する。
本発明の実施形態について実施例により具体的に説明する。本発明の実施形態は以下の実施例に限定されない。
<ポリアミドイミド樹脂液の作製>
[実施例1]
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)250.3g(1.00モル)、無水トリメリット酸(TMA)192.1g(1.00モル)、及びN−ブチル−2−ピロリドン(NBP)660gを、温度計、撹拌機、及び冷却管を備えた2リットルのフラスコに仕込んだ。乾燥させた窒素気流下で、モノマー溶液を撹拌しながら温度を2時間かけて130℃に昇温した。この温度を保持し、6時間反応させた。その後、扇風機を用い30分間空冷し、液温が40℃となったところでメチルエチルケトンオキシム1.3g(0.015モル)を加え、再び昇温し、75℃で5時間反応させた。反応後、扇風機を用いて空冷し、数平均分子量14,000のポリアミドイミド樹脂Aを含有する溶液を得た。この溶液を樹脂液Aとした。
ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、次の条件で測定を行い、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出した。
GPC機種:日立 L6000
検出器:日立 L4000型UV
波長:270nm
データ処理機:ATT 8
カラム:Gelpack GL−S300MDT−5×2
カラムサイズ:8mmφ×300mm
溶離液:DMF/THF=1/1(リットル)+リン酸0.06M+臭化リチウム0.06M
試料濃度:5mg/mL
注入量:5μL
圧力:49kgf/cm(4.8×106Pa)
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
[比較例1]
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.00モル)、無水トリメリット酸192.1g(1.00モル)、及びN−エチル−2−ピロリドン(NEP)660gを、温度計、撹拌機、及び冷却管を備えた2リットルのフラスコに仕込んだ。乾燥させた窒素気流下で、モノマー溶液を撹拌しながら温度を2時間かけて135℃に昇温した。この温度を保持し、7時間反応させた。その後、扇風機を用い30分間空冷し、液温が40℃となったところでメチルエチルケトンオキシム1.3g(0.015モル)を加え、再び昇温し、75℃で5時間反応させた。反応後、扇風機を用いて空冷し、数平均分子量15,000のポリアミドイミド樹脂Bを含有する溶液を得た。この溶液を樹脂液Bとした。
[比較例2]
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.00モル)、無水トリメリット酸192.1g(1.00モル)、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)660gを、温度計、撹拌機、及び冷却管を備えた2リットルのフラスコに仕込んだ。乾燥させた窒素気流下で、モノマー溶液を撹拌しながら温度を2時間かけて135℃に昇温した。この温度を保持し、7時間反応させた。その後、扇風機を用い30分間空冷し、液温が40℃となったところでメチルエチルケトンオキシム1.3g(0.015モル)を加え、再び昇温し、75℃で5時間反応させた。反応後、扇風機を用いて空冷し、数平均分子量14,600のポリアミドイミド樹脂Cを含有する溶液を得た。この溶液を樹脂液Cとした。
[比較例3]
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.00モル)、無水トリメリット酸192.1g(1.00モル)、及びγ−ブチロラクトン(GBL)660gを、温度計、撹拌機、及び冷却管を備えた2リットルのフラスコに仕込んだ。乾燥させた窒素気流下で、モノマー溶液を撹拌しながら温度を2時間かけて165℃に昇温した。この温度を保持し、反応を続けたところ、モノマー溶液に濁りが発生し、流動しない固体となり、ポリアミドイミド樹脂を合成できなかった。
Figure 0006915433
ピロリドン系の溶媒を用いて合成を行った実施例1並びに比較例1及び2では、溶媒がポリアミドイミド樹脂を溶解させる能力を有しており、ポリアミドイミド樹脂及びそれを含有する樹脂液を作製することができた。これに対し、γ−ブチロラクトンを用いて合成を行った比較例3では、合成途中でモノマー溶液が固化し、ポリアミドイミド樹脂及び樹脂液を作製することができなかった。
<塗料の作製>
[実施例2及び3並びに比較例4及び5]
実施例1並びに比較例1及び2で得た樹脂液A〜Cを用い、塗料を作製した。
各樹脂液に、エポキシ樹脂と溶媒とを加え、固形分濃度30質量%の塗料(ポリアミドイミド樹脂組成物)1〜4を調製した。塗料1〜4の組成を表2に示す。エポキシ樹脂としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのエピクロルヒドリンによるジグリシジルエーテル化物(三井化学株式会社製「エポミック(登録商標)R140」)を使用した。
<塗料の評価>
以下の評価方法により、塗料1〜4の耐湿性、密着性、及び硬度を評価した。
[吸水試験(耐湿性)]
各塗料10gをポリエチレン製ビーカー(アズワン株式会社製 ポリビーカー)に秤量し、室温25℃で、蒸留水0.1g(25℃)を加え、撹拌機(ヤマト科学株式会社製 ラボスターラ「LR500B」)を用い、30秒撹拌した。撹拌後、析出物の有無を目視で確認し、析出物がない場合は、蒸留水を加え撹拌する操作を繰り返した。撹拌後に析出物の存在が確認できるまでに加えた蒸留水の合計の質量を求めた。
[密着性]
塗料1〜4のそれぞれを、アルミニウム基材(A1050P、厚み1mm、サイズ50×100mm)に塗布した後、ホットプレート上で80℃で30分間、予備乾燥し、次いで、乾燥機中で、表2に示す温度で60分間、硬化させた。また、塗料1〜4のそれぞれを、黄銅基材(C2810、厚み1mm、サイズ50×100mm)に塗布した後、ホットプレート上で80℃で30分間、予備乾燥し、次いで、乾燥機中で、表2に示す温度で60分間、硬化させた。硬化後の塗膜(硬化物)の膜厚は60μmであった。
得られた塗膜付き基材を用い、以下の方法により密着性を評価した。
塗膜面にカッターナイフを用いて、1×1mm四方の碁盤目の切り傷を入れ、100マスの碁盤目を形成した。碁盤目部分にメンディングテープ#810(スリーエムジャパン株式会社製)を強く圧着させ、テープをゆっくりと引き剥がした後、碁盤目の状態を観察し、100マス中の残マス数の割合(%)を求めた。これを5回行い、各回の残マス数の割合(%)の平均値を得た。
[鉛筆硬度]
塗料1〜4のそれぞれを、ガラス板上に塗布した後、ホットプレート上で80℃で30分間、予備乾燥し、次いで、乾燥機中で、230℃で60分間、硬化させた。硬化後の塗膜(硬化物)の膜厚は60μmであった。
得られた塗膜付き基材を用い、以下の方法により硬度を評価した。
三菱ユニ鉛筆6B〜9H(三菱鉛筆株式会社製)を用い、研いだ芯先を塗膜面に45度の角度で当て、芯が折れない程度にできる限り強く塗膜面に押し付けながら、試験者の前方に均一な速さ(約1cm/s)で約1cm押し出して塗膜面を引っ掻いた。これを5回行い、塗膜の破れ又は切り傷が2回以上になる鉛筆の芯の硬さの一段下の濃度を記録した。
Figure 0006915433
樹脂液Aを用いた塗料1及び2は、吸水試験において析出物が観察される水の添加量が0.9g以上であり、耐湿性に優れていた。これに対し、樹脂液B又は樹脂液Cを用いた塗料3及び4では、水の添加量が0.8g以下であり、耐湿性が劣っていた。また、塗料1及び2は、硬化物の密着性及び鉛筆硬度も良好であった。
以上において説明した実施形態のポリアミドイミド樹脂液、塗料、成形材料等は、汎用性及び耐湿性に優れた材料として、厨房器具、家電、OA機器、電子機器、家電、自動車等の分野で好ましく用いることができる。

Claims (9)

  1. ジイソシアネート化合物とトリカルボン酸化合物とを含有するモノマーを、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒中で反応させポリアミドイミド樹脂と、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を含む溶媒とを含有するポリアミドイミド樹脂液を得ること、及び
    前記ポリアミドイミド樹脂液と、エポキシ樹脂とを含有するポリアミドイミド樹脂組成物を得ること、
    を含む、ポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法
  2. 前記ポリアミドイミド樹脂が、オキシムで保護されたイソシアネート基を有する、請求項1に記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法
  3. 前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が、10,000〜50,000である、請求項1又は2に記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法
  4. 前記ポリアミドイミド樹脂液が、炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物を70質量%以上含む溶媒を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法
  5. 前記炭素数が4以上のアルキル基を有する窒素含有環状化合物が、N−ブチル−2−ピロリドン、N−ペンチル−2−ピロリドン、及びN−オクチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記ポリアミドイミド樹脂組成物が、塗料である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法。
  7. 前記ポリアミドイミド樹脂組成物が、成形材料である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物の製造方法により、ポリアミドイミド樹脂組成物を得ること、及び
    前記ポリアミドイミド樹脂組成物を硬化させることを含む、硬化物の製造方法。
  9. 硬化温度が、130〜270℃である、請求項8に記載の硬化物の製造方法。
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