JP6910858B2 - 感度試験装置 - Google Patents

感度試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6910858B2
JP6910858B2 JP2017114810A JP2017114810A JP6910858B2 JP 6910858 B2 JP6910858 B2 JP 6910858B2 JP 2017114810 A JP2017114810 A JP 2017114810A JP 2017114810 A JP2017114810 A JP 2017114810A JP 6910858 B2 JP6910858 B2 JP 6910858B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
smoke
sensitivity test
cartridge
water
soluble liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017114810A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018005901A (ja
Inventor
湯地 定隆
定隆 湯地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Publication of JP2018005901A publication Critical patent/JP2018005901A/ja
Priority to JP2021112574A priority Critical patent/JP2021168172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6910858B2 publication Critical patent/JP6910858B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
  • Fire Alarms (AREA)

Description

本発明は、煙感知器の感度試験に用いられる感度試験装置に関する。
従来、オフィス等の建物内には火災報知設備が設置されており、火災が発生した場合に、火災により発生した煙を煙感知器で検知して発報信号を受信機に送って火災警報を出力させ、消火、避難、消防活動を行うことができるようにしている。
火災報知設備は、建物への設置後、定期的に点検が行われており、煙感知器については、天井面に設置された煙感知器を取外し、点検の際に持ち込んだ感度試験装置を使用して煙感知器の感度試験を行っている。
感度試験装置は、装置筐体内の試験空間に試験対象となる煙感知器を配置し、この状態で発煙体から試験空間に煙を供給し、所定の煙濃度で煙感知器が発報することを確認する感度試験を行っている。
感度試験装置に用いられる発煙体としては、線香やろ紙を用いている。しかしながら、線香を用いた場合には、臭いが強いため、多数の人が集まる建物、特に病院での使用は倦厭され、また、1本の線香で点検できる台数が限定され、更に、途中で立ち消えする可能性もあり、加えて、線香の煙は粒子径が比較的細かいため、イオン化式煙感知器は短時間で発報し易いが、光電式煙感知器の場合は発報までに時間がかかり、点検の作業効率が悪いといった問題があった。
また、発煙体にろ紙を用いた場合には、例えば1センチメートル角程度に刻んだろ紙をポットヒータで燻焼させるため、連続的に一定の速度で煙を発生させることが難しく、更に、ポットヒータを常時400℃程度に加熱させることから、消費電力が大きくなる問題がある。
このような問題を解決するため特許文献1の加煙試験装置にあっては、 感度試験装置の試験空間内に、先端部から煙を放出する発煙体を設け、発煙体は筒体内にヒータと水溶性液体が含浸された液体供給部を備え、試験を行う場合には送風部から筒体内に空気を送り、ヒータによる加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を放出させて煙感知器の感度試験を行うようにしている。
このような加煙試験装置によれば、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させるものであるため、臭い等の問題がなく、連続的に一定の速度で煙を発生させることが可能となり、点検現場に於いて効率良く煙感知器の感度試験を進めることができる。
特開2013−127766号公報 特開2013−127765号公報
しかしながら、このような従来の感度試験装置にあっては、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる発煙体は、液体供給部とヒータが設けられた発煙体、送風部、制御部等を感度試験装置に追加して設ける必要があることから、感度試験装置の構成が複雑になり、既存の感度試験装置を十分に活用することができない問題がある。
また、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる発煙体を、感度試験装置に内蔵させる場合には、使用済みの発煙体を交換可能とするための構造を必要とするが、この場合にも、既存の感度試験装置の構造を十分に活用することが望まれる。
本発明は、感度試験装置を大幅に変更することなく、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生して試験空間に供給可能とする感度試験装置を提供することを目的とする。
(発煙部内蔵の感度試験装置)
本発明、筐体内の試験対象となる煙感知器が設けられた試験空間に擬似煙を供給して煙感知器の感度を試験する感度試験装置であって
加熱により気化した水溶性液体を霧化することにより擬似煙を発生させ、試験空間に放出させる発煙部と、
試験空間の煙濃度を検出する濃度検出器と、
を備え、
発煙部は、
筐体から引き出し可能な発煙容器収納部と、
発煙容器収納部内に収納され、加熱により気化する所定の水溶性液体を貯蔵する貯蔵部と、
一端側を貯蔵部内の所定の深さまで差し入れて水溶性液体に一部が浸されると共に、毛細管現象により全体に水溶性液体が含浸される綿部材と、
綿部材のうち水溶性液体に浸されていない部分に接触するヒータと、
筐体内に配置され、所定の操作によりヒータの通電による加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を発生させ、試験空間に放出させる制御部と、
を備え、
ヒータは、筐体内に供給する電源と同じ電源を使用して加熱されることを特徴とする。
(感知器取付蓋)
筐体の上面に開閉自在に配置され、内側に煙感知器を着脱可能な感知器取付蓋を備える。
(取付ベース)
感知器取付蓋の下側に配置され、煙感知器を着脱可能な取付ベースを備える。
(送風部)
筐体内に配置され、発生した擬似煙を試験空間に放出させる送風部を備える。
(水溶性液体)
水溶性液体は、プロピレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール又はグリコールのうち少なくとも一の成分を含むものである。
(発煙部外付け感度試験装置による効果)
本発明は、筐体内の試験対象となる煙感知器が設けられた試験空間に煙を供給して煙感知器の感度を試験する感度試験装置に於いて、筐体に対して着脱自在に設けられ、筐体に配置された煙入流口より煙を流入させる加煙試験器が設けられたため、既存の感度試験装置であっても、天井面に設置された煙感知器の発報試験に使用する加煙試験器に適合した検煙室に至る煙供給口を設けるだけでよく、感度試験装置の変更が必要最小限で済み、加煙試験器を外付けするだけで、簡単且つ容易に感度試験を行うことができる。
加煙試験器は現場に設置された感知器に対し、煙を供給して発報するかどうかを確認する試験器である。発煙の材料として線香を用いるものや、ガス缶を用いるものが従来用いられており、水溶性液体を霧化させるものが検討されている。加煙試験器は上記のように現場の試験に用いられ、点検事業者に普及しているものである。本発明の感度試験装置も点検事業者によって現場で感度を点検されるものであるから、感度試験装置の発煙部として加煙試験器を用いることで、感度試験器専用の発煙部の交換部材を用意することなく、加煙試験器の交換部材だけを用意すればよくなるため、交換部材の種類を減じることができる。
(加煙試験器の発煙部による効果)
また、加煙試験器は、筐体の試験空間に煙を供給する発煙部を備え、発煙部は、一端に空気の流入口を有すると共に他端に煙の放出口を有する筒体と、筒体内に配置されたヒータと、ヒータと共に筒体内に収納され、加熱により気化する所定の水溶性液体が含浸された液体供給部と、筒体の流入口に加圧空気を供給するエアーポンプ部と、所定の操作によりヒータの通電による加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を発生させ、擬似煙を試験空間に放出させる制御部とにより構成されたため、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる加煙試験器を外付けするだけで、既存の感度試験装置であっても、簡単且つ容易に、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる加煙試験器の外付けによる煙感知器の感度試験を行うことが可能となる。
(送風部の切り替えによる効果)
また、感度試験装置は、更に、筒体の放出口から放出された煙を試験空間に放出させる送風部が設けられ、制御部は、所定の選択操作に応じて送風部の送風量を所定の第1風量と第1風量より低い所定の第2風量又は送風停止に切り替えるようにしたため、発煙部を感度試験装置に装着して使用する場合は、送風部の送風量を弱または停止とし、エアーポンプ部からの加圧空気による煙の送り込みとする。これに対し発煙部を加煙試験器として使用する場合には、送風部の送風量を強または送風とし、発煙した煙を送風部からの送風により支持棒を介して先端の感知器カバー内に送り込むことができる。
(発煙部内蔵の感度試験装置による効果)
本発明の別の形態にあっては、筐体内の試験対象となる煙感知器が設けられた試験空間に煙を供給して煙感知器の感度を試験する感度試験装置に於いて、加熱により気化した水溶性液体を霧化することにより擬似煙を発生させ、試験空間に放出させる発煙部が設けられたため、例えば、既存の感度試験装置の発煙箱の線香に代えて、発煙部を設けることで、感度試験装置に対する発煙部の内蔵が簡単且つ容易に実現可能となる。
(内蔵した発煙部1の効果)
また、発煙部は、一端に空気の流入口を有すると共に他端に煙の放出口を有する筒体と、筒体内に配置されたヒータと、ヒータと共に筒体内に収納され、加熱により気化する所定の水溶性液体が含浸された液体供給部と、筒体の流入口に加圧空気を供給するエアーポンプ部と、所定の操作によりヒータの通電による加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を発生させ、試験空間に放出させる制御部とにより構成され、筐体に対し引き出し自在な筒体収納部に、発煙部のヒータ及び液体供給部を備えた筒体が着脱自在に設けられ、筐体内にエアーポンプ部及び制御部が設けられたため、例えば、既存の線香を使用する感度試験装置に設けられた引き出し自在な発煙箱をそのまま筒体収納部として利用することができ、既存の発煙箱の線香に代えて、ヒータ及び液体供給部を備えた筒体を着脱自在に設けることで、感度試験装置に対する発煙部の内蔵が簡単且つ容易に実現可能となる。
(内蔵した発煙部2の効果)
また、発煙部は、煙の放出口を有する発煙容器と、発煙容器内に配置されたヒータと、ヒータと共に発煙容器内に収納され、加熱により気化する所定の水溶性液体が含浸された液体供給部とにより構成され、筐体に対し引き出し自在な発煙容器収納部に、発煙部のヒータ及び液体供給部を備えた発煙容器が設けられ、筐体内に、所定の操作によりヒータの通電による加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を発生させ、試験空間に放出させる制御部が設けられたため、例えば、既存の線香を使用する感度試験装置に設けられた引き出し自在な発煙箱をそのまま発煙容器収納部として利用することができ、既存の発煙箱の線香に代えて、ヒータ及び液体供給部を備えた発煙容器を発煙容器収納部に収めることで、感度試験装置に対する発煙部の内蔵が簡単且つ容易に実現可能となる。
(カートリッジ構造体による効果)
また、ヒータ及び液体供給部を備えた筒体を、着脱自在なカートリッジ構造体としたため、液体供給部に含浸している水溶性液体を使い切った場合、発煙装置に装着しているカートリッジ構造体を簡単に交換して、煙感知器の感度試験作業を継続することができる。
(気流検知器を備えた感度試験装置による効果)
また、発煙部はエアーポンプ部により筒体内に送られた空気の気流を検知する気流検知部を設け、制御部は筒体内を通る気流を検知した場合にヒータの通電による加熱で気化した水溶性液体を霧化して擬似煙を発生させるようにしたため、筒体内を流れる気流を気流検知部により検知している場合にヒータの通電加熱で水溶性液体を気化させて擬似煙を発生させることで、気流がない状態でのヒータの通電による異常な加熱を防止可能とする。
(水溶性液体による効果)
水溶性液体は、プロピレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール又はグリコールのうち少なくとも一の成分が含まれたため、ヒータによる加熱気化により白色に近い擬似煙が生成され、的確かつ作業効率よく煙感知器を動作確認することができ,また、安価な成分の水溶性液体であることから、感度試験装置の製造コスト及び運用コストを抑えることが可能となる。
感度試験装置の実施形態を煙感知器の試験状態で示した説明図 感度試験装置の実施形態を側面から示した説明図 感度試験装置に着脱自在に設けられる発煙装置の構造を示した説明図 図3の発煙カートリッジが装着されたホルダーを取出して示した説明図 本実施形態で使用する発煙カートリッジの実施形態を断面により示した説明図 操作部のカートリッジ交換蓋を開いた状態を示した説明図 図1の操作部に設けられた発煙部構造の他の実施形態を示した説明図 感度試験装置をフレキシブルホースにより感度試験装置に装着した実施形態を側面から示した説明図 本実施形態における発煙装置を使用した加煙試験器具を示した説明図 発煙装置を内蔵した感度試験装置の実施形態を示した説明図 図10の感度試験装置を側面から示した説明図 発煙装置を内蔵した感度試験装置の他の実施形態を示した説明図 図12の感度試験装置を側面から示した説明図
[感度試験装置の概要]
図1は感度試験装置の実施形態を煙感知器の試験状態で示した説明図であり、図1(A)に正面を示し、図1(B)に操作パネルを引き出した状態の平面を示す。また、図2は感度試験装置の実施形態を側面から示した説明図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の感度試験装置100は、筐体102の内部に試験空間101を持ち、感知器取付蓋104の内側に試験対象となる煙感知器30の取付べ一ス105を装着している。感度試験装置正面の右下隅には開閉自在な子扉120で閉鎖された煙流入口118が設けられ、感知器試験を行う場合には、図1(B)及び図2に示すように、加煙試験器具としても使用可能な発煙装置10が装着される。発煙装置10は水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる。
煙流入口118の近傍には循環ファン106が配置され、発煙装置10から試験空間101に送り込まれた疑似煙を循環ファン106で左側に送っている。循環ファン106で送られた疑似煙は整流板108により試験空間101の上方に送られ、この上方空間には感知器取付蓋104を閉じた状態で取付ベース105に装着した煙感知器30が位置し、また、試験空間101の煙濃度を検出する濃度検出器112が設置されている。
感度試験装置100の前面下側には、引出し構造をもつ操作パネル116が収納されている。操作パネル116は図1(B)に示すように、電源スイッチ122が設けられており、電源スイッチ122をオンすると電源灯130が点灯し、取付ベース105に取付けられている煙感知器30に規定の電源電圧が供給され、この電源電圧は感知器電圧計134に表示される。
感知器供給電圧は電圧調整ツマミ124により調整することができる。試験空間101に供給されている疑似煙が煙感知器30に流入して所定の煙濃度に達すると、煙感知器30が試験発報し、発報表示灯132が点灯される。
また、濃度検出器112からの煙濃度検出信号はマイクロアンペアメータを使用した濃度計136に表示される。感度試験装置100の試験対象となる煙感知器30には光電式とイオン化式があることから、この煙感知器の種別に応じ濃度計切替スイッチ128を切り替える。濃度計136の零点は、光電式煙感知器の場合は光電零点調整ツマミ126により調整され、イオン化式煙感知器の場合はイオン零点調整ツマミ127により調整される。
[発煙装置の概要]
図3は感度試験装置に着脱自在に設けられる発煙装置の構造を示した説明図、図4は図3の発煙カートリッジが装着されたホルダーを取出して示した説明図であり、図4(A)に断面を示し、図4(B)に平面を示す。また、図5本実施形態で使用する発煙カートリッジの実施形態を断面により示した説明図、図6は操作部のカートリッジ交換蓋を開いた状態を示した説明図である。
(発煙部の概要)
図3に示すように、発煙装置10の本体12には、発煙部32が組み込まれている。発煙部32は、電源部38、ホルダー34、発煙カートリッジ36、エアーポンプ部40、エアーホース42、送風部44、気流検知部46及び制御部48を備える。
本体12の先端側に取付穴15が形成され、取付穴15に対し連結パイプ14が着脱自在に嵌め込まれている。また、取付穴15に続いて収納部16が形成されている。収納部16から取付穴15に嵌め込まれた連結パイプ14の内部に対しホルダー34が嵌め込まれている。
ホルダー34は、図4に示すように、中空円筒部材の下端を開口して外周に張出部35が形成され、上端にカートリッジ取付部50が設けられ、カートリッジ取付部50の取付穴に発煙カートリッジ36が着脱自在に装着されている。また、発煙カートリッジ36の下側外周にはプラグ52が形成されており、カートリッジ取付部50に発煙カートリッジ36を嵌め入れた場合に、プラグ52の接続ピンがホルダー34側のコネクタ54に接続されるようにしている。
ホルダー34は中空円筒部材であるが、発煙カートリッジ36を取付穴15の開口側に保持できれば良いことから強度はそれほど必要とせず、例えば、網目構造の中空円筒部材とすることで、柔軟性を持たせるようにしても良い。
カートリッジ取付部50の下にはホース接続口56が設けられ、ホルダー34内を通して図3のエアーポンプ部40からのエアーホース42が接続され、矢印Aに示すように、エアーポンプ部40から送り出された加圧空気を発煙カートリッジ36に送り込むようにしている。
ホルダー34の上端に設けられたカートリッジ取付部50の周囲には開口55が形成されており、矢印Bに示すように、図2の送風部44から送り出された気流をホルダー34内の送風路58から開口55を通り、更に、発煙カートリッジ36の周囲を通って連結パイプ14側に通風させるようにしている。
再び図3を参照するに、電源部38は充電可能なリチウムイオン電池等の二次電池が設けられており、発煙部32に設けられた発煙カートリッジ36、エアーポンプ部40、送風部44、気流検知部46及び制御部48に対する電源を供給している。なお、電源部38は再充電ができない一次電池や図1及び図2に示した感度試験装置100から商用交流電源を入力して所定の直流電圧を出力するAC−DC変換アダプタとしても良い。
エアーポンプ部40は電磁駆動により加圧空気を出力するもので、例えば水槽用のエアーポンプ等が使用され、エアーホース42によりホルダー34の先端に装着した発煙カートリッジ36に加圧空気を送り込むようにしている。
また、エアーポンプ部40と発煙カートリッジ36を繋ぐエアーホース42の途中には、気流検知部46が収納されたアダプタ45が設けられており、エアーホース42内を流れる気流を検知し、気流検知信号を制御部48に出力するようにしている。なお、気流検知部46は、エアーポンプ部40から発煙カートリッジ36に加圧空気を送る経路であれば、エアーホース42の途中に限定されず、発煙カートリッジ36内を含む適宜の位置に設けても良い。
送風部44はモータ駆動のファンであり、ホルダー34内から発煙カートリッジ36の周囲を通り、更に、連結パイプ14の内部通路を通り、筐体102内に発煙カートリッジ36から放出された疑似煙を送り込むようにしている。
制御部48は、電源スイッチ20のオン操作により、電源部38からの電源供給を受けて動作状態となり、操作スイッチ18のオン操作を検出すると、エアーポンプ部40を駆動し、加圧空気をエアーホース42を介して発煙カートリッジ36に送り込み、また、送風部44のモータを駆動してファンを回転させることで、ホルダー34内から発煙カートリッジ36の周囲を通って風を送り込む制御を行う。
また、制御部48は風量切替スイッチ21の操作により送風部44の送風量を強弱2段階または送風と送付停止の選択に基づき切替選択させる。風量切替スイッチ21による送風両の選択は、感度試験装置100に使用する場合は、感度試験装置100には循環ファン106が設けられていることから、送風量を弱または停止とし、エアーポンプ部40からの加圧空気による煙の送り込みを活用する。これに対し後の図9の説明で明らかにするように、加煙試験器具に使用する場合には、送風量を強または送風とし、発煙した煙を送風部44からの送風により支持棒を介して先端の感知器カバー内に送り込む。
また、制御部48は、エアーホース42内に設けられた気流検知部46の気流検知信号によりエアーポンプ部40の駆動により流れる気流を検知した場合、発煙カートリッジ36に内蔵されているヒータに通電して加熱させ、発煙カートリッジ36内に組み込まれている液体供給部に含浸された発煙用の水溶性溶液を気化させることで擬似煙を発煙させる制御を行う。
(発煙カートリッジ)
図5に示すように、発煙カートリッジ36は、筒体60の内部に棒状の液体供給部66が収納され、液体供給部66にはヒータ68が巻き回され、ヒータ68の先端はプラグ52の接続ピン53に接続されている。
筒体60は下端に流入口62が開口され、図3のエアーポンプ部40から送られた加圧空気を矢印Aに示すように、筒体60の中に導入する。また、筒体60の上部には放出口64が開口され、流入口62から導入した空気を上方に放出させている。
液体供給部66は、例えばガラス繊維等の繊維系不燃性フィルタ又は発泡樹脂製の不燃性フィルタを棒状に形成したものであり、フィルタは表面のあらゆる方向に向かって通気可能に開口した多数の空隙孔が内部に形成されており、この空隙孔内に発煙剤となる所定の水溶性液体を含浸させている。
液体供給部66には、ニクロム線、白金線等の金属線を用いたヒータ68がスパイラル状に巻き付けられており、液体供給部66に含浸された水溶性液体をヒータ68に接触させ、ヒータ68に対する通電により加熱で、液体供給部66に含浸された水溶性液体を気化させ、気流に乗せて放出口64から放出させることで霧化された擬似煙(エアロゾル)を発生させる。
液体供給部66に含浸させる水溶性液体としては、親水性を有し保水性が高い成分、例えば、グリセリン、プロピレングリコール等の成分のうち少なくとも一の成分を含む人体に無害な水溶性液体が用いられている。
液体供給部66に含浸されたグリセリン、プロピレングリコール等の成分を含む水溶性液体をヒータ68により加熱して気化させると、グリセリン、プロピレングリコール等の成分が水と共に蒸発し、放出口64から放射された後に冷えて核となり、これに水蒸気が凝集して白い煙状になることで擬似煙が生成される。
このようにして生成された擬似煙にあっては、プロピレングリコールやグリセリンは親水性が高く、蒸発した水分を取り込むと共に、取り込んだ水分の蒸発を防ぐ効果が高いために、白い煙が比較的長時間にわたり空気中に浮遊することになる。
(カートリッジ交換蓋)
図6に示すように、操作部12にはカートリッジ交換蓋19が着脱自在に設けられており、操作部12から図示のように、カートリッジ交換蓋19を取り外すと、連結パイプ14の周側面に形成された開口23の内部にホルダー34の先端に装着された発煙カートリッジ36が露出した状態となり、使い終わった発煙カートリッジ36を取り外し、新しい発煙カートリッジに差し替え、カートリッジ交換蓋19を閉じる。
なお、発煙カートリッジ36の交換は連結パイプ14を装着したままできるが、連結パイプ14に開口23を形成しない場合には、操作部12から連結パイプ14を外した状態でカートリッジ交換蓋19を開いて発煙カートリッジ36を交換できる。また、カートリッジ交換蓋19は開閉自在な扉構造としても良い。
[感度試験器具による試験作業]
次に、発煙装置10を使用した感度試験装置100による煙感知器の感度試験について説明する。
図1及び図2に示すように、感度試験装置100により煙感知器の感度試験を行う場合には、図1(A)の感知器取付蓋104aに示すように、感知器取付扉104を開いて内側の取付べ一ス105に煙感知器30を取り付けて閉め、この状態で煙流入口118に、図3に示した発煙装置10の連結パイプ14を挿入し、発煙装置10の電源スイッチ20をオンした状態で引き金構造の操作スイッチ18をオン操作すると、図3に示す制御部48が操作スイッチ18のオンを検出してエアーポンプ部40を駆動し、エアーホース42を介して発煙カートリッジ36に加圧空気を送り込み、また、風量切替スイッチ21を弱に切り替えていることから、送風部44を駆動してホルダー34内、発煙カートリッジ36の周囲、連結パイプ14の内部通路を通って筐体102内に弱い風量で風を送り込む。なお、風量切替スイッチ21を送風停止に切り替えている場合は、送風部44は駆動されない。
エアーポンプ部40からの送風によりエアーホース42の途中に設けられた気流検知部46から気流検出信号の信号レベルが増加し、制御部48は気流検知信号が所定の閾値レベル以上になると発煙カートリッジ36に設けているヒータ68に通電して加熱させる。このように発煙カートリッジ36に対する気流が増加しないとヒータ68が通電されないため、気流がない場合や気流が低い場合のヒータ68の通電による異常な加熱を防止可能としている。
ヒータ68の通電により液体供給部66が加熱されると、液体供給部66に含浸されているグリセリン、プロピレングリコール等の成分を含む水溶性液体が気化され、エアーポンプ部40からの加圧空気により放出口64から放出されることで霧化され、擬似煙が生成される。
発煙カートリッジ36から放出された擬似煙は、ホルダー34内を通って送風部44から送られてくる気流により連結パイプ14の内部通路を通って図1(A)に示す感度試験装置100の内部の試験空間101の右下隅に放出され、循環ファン106により整流板108を通って試験空間101の上部空間に送り込まれ、煙濃度を増加させる。
このため煙感知器30に疑似煙が流入し、煙感知器30が発報して発報表示灯132が点灯したら、そのときの濃度計136の表示が所定範囲内にあるか否かで感度をチェックする。
ここで、発煙装置10の発煙カートリッジ36は、ヒータ68及び液体供給部66が設けられた筒体60に対しエアーポンプ部40から送る加圧空気の量を一定とすることで、一定量の疑似煙を安定して発生させて放出させることができ、発煙カートリッジ36から放出された疑似煙は、別途設けられた送風部44により感度試験装置100の試験空間101に送り込まれ、安定した疑似煙の発生と、試験空間101に見合った疑似煙の送り込みを両立させることができ、試験空間101の煙濃度を時間遅れなく上昇させて効率良く煙感知器30の感度試験を行うことを可能とする。
また、発煙装置10は、感度試験装置100の煙流入口118に連結パイプ14により着脱自在に設けられたことで、既存の感度試験装置であっても、発煙装置10の連結パイプ14に適合した検煙室に至る煙供給口を設けるだけでよく、感度試験装置100の変更が必要最小限で済み、簡単に、水溶性液体の気化により霧化した擬似煙を発生させる発煙装置10の使用を可能とする。
また、発煙装置10を感度試験装置100に装着して煙感知器の感度試験を繰り返していると、発煙カートリッジ36の液体供給部66に含浸している水溶性液体が残り少なくなり、発煙量が低下してくる場合がある。
この場合には、本体12に設けている発煙カートリッジ36を新しいものに交換する。発煙カートリッジ36の交換は、図6に示すように、本体12に設けたカートリッジ交換蓋19を開けることにより行う。カートリッジ交換蓋19を開けると、連結パイプ14の開口23の中に、発煙カートリッジ36の側周面が露出した状態となり、使い終わった発煙カートリッジ36を取り外し、新しい発煙カートリッジに差し替え、カートリッジ交換蓋19を閉じる。このように発煙カートリッジ36を使い切った場合には、手元側の本体12への作業だけで簡単に新品に交換することが可能となる。
[操作部の他の実施形態]
図7は図1の発煙装置の他の実施形態を示した説明図である。図7に示すように、本実施形態にあっては、図3の実施形態におけるホルダー34を長くすることで、発煙カートリッジ36を取付穴15の開口位置から外部に露出するように配置している。
発煙カートリッジ36の交換は、本体12の取付穴15から連結パイプ14を取り外すと、ホルダー34の先端に装着している発煙カートリッジ36が外部から把持可能な状態となり、カートリッジ取付部50から使い終わった発煙カートリッジ36を取り外し、新しい発煙カートリッジに差し替え、再び、連結パイプ14を装着する。このように発煙カートリッジ36を使い切った場合には、簡単に新品に交換することが可能となる。
[気流検知部のない実施形態]
本発明の感度試験装置に用いる発煙装置10の他の実施形態として、図3の発煙部32に設けている気流検知部46を除いた構成としても良い。
気流検知部46を持たない発煙装置10にあっては、制御部48は、操作スイッチ18のオン操作を検出した場合、エアーポンプ部40及び送風部44の駆動に加え、発煙カートリッジ36に内蔵されたヒータ68の温度制御を行う。このように気流検知部46を設けていない場合は、エアーポンプ部40の駆動により発煙カートリッジ36に加圧空気が送られることから、発煙カートリッジ36内を通過する気流が断たれることはないので、ヒータ68の温度制御により異常過熱を防止することで、気流検知部46を設けなくとも正常に動作させることが可能となる。
[フレキシブルホースを用いた実施形態]
図8は感度試験装置をフレキシブルホースにより感度試験装置に装着した実施形態を側面から示した説明図である。
図8に示すように、本実施形態にあっては、感度試験装置100の煙流入口118に対し、発煙装置10をフレキシブルホース70を介して装着している。フレキシブルホース70は左側の連結パイプ70aを、図3に示した発煙装置10の取付穴15に着脱自在に装着し、また右端の連結パイプ70bを感度試験装置100の煙流入口118に着脱自在に装着しており、発煙装置10に設けられた操作スイッチ18のオン操作による水溶性液体の気化により霧化して発生した擬似煙を、フレキシブルホース70を通して感度試験装置100の試験空間101に供給するようにしている。それ以外の構成は、図1乃至図4に示した実施形態と同じになる。
このように感度試験装置100にフレキシブルホース70を介して発煙装置10を連結することで、図1及び図2のように感度試験装置100の煙流入口118に試験装置10を直接装着する場合に比べ、発煙装置10の取り回しがフレキシブルホース70により容易となる。
また、フレキシブルホース70により発煙装置10が感度試験装置100から離れた位置にあっても、図3に示した送風部44からの送風により発煙カートリッジ36から放出された疑似煙をフレキシブルホース70に送り込むことで、感度試験装置100内の試験空間101に疑似煙を確実に送り込むことができる。
[発煙装置を利用した加煙試験器具]
図9は本実施形態における発煙装置を使用した加煙試験器具を示した説明図である。図1及び図2に示した感度試験装置100に使用する本実施形態の発煙装置10は、図9に示すように、天井面に設置された煙感知器30の動作試験を行う加煙試験器具150に使用することもできる。
図9に示すように、加煙試験器具150は、本実施形態における発煙装置10の取付穴に、先端に感知器カバー170が設けられた支持棒160を装着することで構成される。
支持棒160は軸方向に摺動自在な2本のパイプ部材で構成され、内部に先端の開口部から煙を放出させるための内部通路を持っており、例えばFRP樹脂の高絶縁性軽量材料で作られており、高圧電気設備に設けられるような煙感知器の試験の際にも極めて高い耐絶縁性を保証していると共に、軽量化が図られている。
支持棒160の先端は煙放出口となり、また感知器カバー170が取り付けられており、支持棒160内の内部通路を通って送られてきた煙を天井面等に設置している煙感知器30の周囲に包むように広げる。
感知器カバー170は試験対象となる煙感知器30の外側を覆って位置決めされ、透明な透明ABS樹脂等のプラスチック材料で内部が見えるように作られており、煙感知器30が試験用の煙を受けた作動した場合の発報表示灯の点灯を作業者が下側から容易に確認可能とする。
このように本実施形態の感度試験装置100に使用する発煙装置10は、連結パイプ14を先端に感知器カバー170が設けられた支持棒160に交換することで、加煙試験器具150として使用することが可能となる。
このように加煙試験器具150として使用する場合には、風量切替スイッチ21を強に切り替えておき、発煙装置10の電源スイッチ20をオンした状態で引き金構造の操作スイッチ18をオン操作すると、図3に示した制御部48が操作スイッチ18のオンを検出してエアーポンプ部40を駆動し、エアーホース42を介して発煙カートリッジ36に加圧空気を送り込み、また、送風部44を駆動してホルダー34内、発煙カートリッジ36の周囲、連結パイプ14の内部通路を通って感知器カバー170内に風を送り込み、支持棒160を介して先端の感知器カバー170内に発生した疑似煙を放出させる。
[発煙部を内蔵した感度試験装置の実施形態]
図10は発煙部を内蔵した感度試験装置の実施形態を示した説明図、図11は図10の感度試験装置を側面から示した説明図である。
図10及び図11に示すように、本実施形態にあっては、感度試験装置100の例えば筐体102の前面右下に、引き出し構造をもった筒体収納部として機能するカートリッジ収納部200が出し入れ自在に設けられており、カートリッジ収納部200は上方に開いた箱型の形状としている。このカートリッジ収納部200は、既存の線香を用いた引き出し自在な発煙箱の構造を利用している。
カートリッジ収納部200の中には発煙カートリッジ36が図4に示したと同じ構造により、着脱自在に収納されている。発煙カートリッジ36は図5に示したように、筒体60の中に液体供給部66とヒータ68が設けられている。また、カートリッジ収納部200の奥行面からは内部に煙流出パイプ202が配置され、発煙カートリッジ36から送り出される煙を試験空間101に送り込むようにしている。
一方、感度試験装置100の筐体102の内部には、エアーポンプ部40が配置され、エアーポンプ部40からはエアーホース42が引き出され、エアーホース42はカートリッジ収納部200に引き込まれた後、発煙カートリッジ36の流入側に連結され、エアーポンプ部40から送られた加圧空気を発煙カートリッジ36に供給可能としている。
エアーホース42は途中で屈曲されることで遊びをもっており、想像線のカートリッジ収納部200aに示すように、筐体102の前面からの引き出し可能としている。また、エアーホース42の途中には気流検知器46が設けられている。なお、エアーホース42と共に、発煙カートリッジ36に設けられたヒータに対する信号線(図示せず)も引き込まれている。
発煙カートリッジ36、エアーポンプ部40、送風部44、気流検知部46及び発煙部の制御部に対する電源は、感度試験装置100からの電源を使用する。また、発煙部の制御部は、感度試験装置100と同じ回路基板に実装されている。
発煙部の制御部は、例えば電源スイッチ122のオン操作により、電源供給を受けて動作状態となり、エアーポンプ部40を駆動し、エアーホース42を介して発煙カートリッジ36に圧縮空気を送り込み、発煙カートリッジ36からの煙を煙流出パイプ202を介して循環ファン106の吸い込み側に送り込む制御を行う。なお、発煙操作スイッチを別に設け、電源スイッチ122をオンした状態で発煙操作スイッチをオンした場合にエアーポンプ部40を駆動するようにしても良い。
また、発煙部の制御部は、エアーホース42内に設けられた気流検知部46の気流検知信号によりエアーポンプ部40の駆動により流れる気流を検知した場合、発煙カートリッジ36に内蔵されているヒータに通電して加熱させ、発煙カートリッジ36内に組み込まれている液体供給部に含浸された発煙用の水溶性溶液を気化させることで擬似煙を発煙させる制御を行う。
発煙カートリッジ36を使い終わった場合には、カートリッジ収納部200aに示すように、筐体102からカートリッジ収納部200を引き出すと、カートリッジ収納部200の中に、発煙カートリッジ36の上周面が露出した状態となり、使い終わった発煙カートリッジ36を取り外し、新しい発煙カートリッジに差し替え、カートリッジ収納部200を元に戻す。このように発煙カートリッジ36を使い切った場合には、簡単に新品に交換することが可能となる。
また、他の実施例として、カートリッジ収納部200に蓋を設け、筐体102内部に押し込まれているときには蓋が閉じるように構成しても良い。これにより、煙が効果的に煙流出パイプ202を通り、試験空間101の中央に近い側に煙を流入させることができる。
また、他の実施例として、煙流出パイプ202を設けないようにしても良い。発煙カートリッジ収納部は上側に開いており、煙は上方に流れるため、試験空間101に流入する。循環ファン106により、試験空間101に流入した煙は試験空間101全体に広がるため、試験を実施することは可能である。
[発煙部を内蔵した感度試験装置の他の実施形態]
図12は発煙部を内蔵した感度試験装置の他の実施形態を示した説明図、図13は図12の感度試験装置を側面から示した説明図である。
図12及び図13に示すように、本実施形態の発煙装置10にあっては、感度試験装置100の例えば筐体102の前面右下に、引き出し構造をもった発煙容器収納部300が出し入れ自在に設けられており、発煙容器収納部300は上方に開いた箱型の形状としている。この発煙容器収納部300は、既存の線香を用いた引き出し自在な発煙箱の構造を利用している。
発煙容器収納部300の中には発煙容器302が収納されている。発煙容器302は上方に開口したボウル形状であり、金属や陶器等の耐熱材料で作られている。発煙容器302の内部には、2本の電極ポール304が起立され、電極ポール304に支持されてニクロム線、白金線等の金属線がコイル状に巻かれたヒータ306が配置されており、筐体102内にケーブル308が引き出されている。
また、ヒータ306に対しては接触又は近接して液体供給部として機能するガラス繊維等の不燃性の綿部材310が配置されており、発煙装置10を使用する際には、スポイド等を使用して発煙剤となる例えば、グリセリン、プロピレングリコール等の成分のうち少なくとも一の成分を含む水溶性液体を綿部材310に含浸させている。
発煙容器302のヒータ306に対する電源は、感度試験装置100からの電源を使用する。また、発煙部の制御部は、感度試験装置100と同じ回路基板に実装されている。
発煙部の制御部は、例えば電源スイッチ122のオン操作により、電源供給を受けて動作状態となり、ヒータ306に通電して加熱することで、綿部材310に含侵されている水溶性液体を気化させて擬似煙を発生させ、循環ファン106の吸い込み側に送り込む制御を行う。
水溶性液体を使い終わった場合には、発煙容器収納部300を引き出して発煙容器302内の綿部材310にスポイト等を使用して水溶性液体を補充して含浸させればよい。
また、別の形態として水溶性液体を貯蔵する貯蔵部を設け、綿部材310の一端側を貯蔵部内の所定の深さまで差し入れた構造とし、他端側にヒータ306を巻きつけるようにしても良い。綿部材310は貯蔵部側の一端は水溶性液体に浸されるため、水溶性液体は毛細管現象で綿部材310全体に含浸され、ヒータによる加熱で疑似煙を発生させることができる。
貯蔵部に水溶性液体を溜めることができるので、水溶性液体を補充する手間を減らすことができる。また水溶性液体を綿部材310に含浸させることで、水溶性液体が一度にヒータに供給されたりする恐れがないため、煙の量を適切に管理することができる。
このように本実施形態の感度試験装置100にあっては、発煙装置10の構造が簡単であることから低コストで実現でき、また、発煙剤としての水溶性溶液の補充も容易であることから取り扱いにも優れる。
なお、上記の実施形態は、ヒータ306に接触又は近接して綿部材310を配置しているが、他の実施形態として、綿部材310を円柱体に形成し、円柱体に形成した綿部材310の外側にヒータ306を巻き回すようにしても良い。また、綿部材310を円筒体に形成し、円筒体に形成した綿部材310の円筒穴の中にヒータ306を配置するようにしたも良い。
[本発明の変形例]
(加煙試験器)
上記の実施形態は加煙試験器として水溶性液体を加熱し霧化させて煙を発生させるものとしたが、加煙試験器はこれに限らない。例えば、ガス缶、線香等により煙を発生させる加煙試験器であるならば、その加煙試験器を用いて感度試験を行うようにしても良い。
また、濃度計は加煙試験器の種類によらず共通のものを用いることができるため、既知の加煙試験器が着脱自在になるように感度試験装置との着脱部を構成することで、適合する加煙試験器のいずれでも感度試験を実施することが可能となる。
(発煙カートリッジ)
上記の実施形態は、発煙カートリッジ36の液体供給部66に含浸させた水溶性液体を使い切った場合に、新しい発煙カートリッジに交換するようにしているが、発煙カートリッジ36を交換せずに、例えば、発煙カートリッジ36の上端の放出口64から、スポイト等を使用して水溶性液体を液体供給部66に注入して含浸させるようにしても良い。
このような水溶性液体の補充による含浸を効率良く可能とするため、例えば、液体供給部66を中空穴の棒状フィルタ部材とし、中空穴に外部から溶性液体を注入して含浸させるようにしても良い。なお、水溶性液体の補充を可能とした発煙カートリッジにあっても、繰り返し使用しているとフィルタ詰まりが起きることから、ある程度使用した段階で、新品と交換するといった使い方が望ましい。
(発煙装置の機器配置)
上記の実施形態における発煙装置10の発煙部32を構成する電源部38、ホルダー34、発煙カートリッジ36、エアーポンプ部40、エアーホース42、送風部44、気流検知部46及び制御部48の配置は一例であり、これに限定されず、必要に応じて適宜の配置をとることができる。
例えば、エアーポンプ部40及び又は送風部44を無くした構成としても良い。感度試験装置の煙供給部としては、煙を供給するための構成のみがあればよい。
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:発煙装置
12:本体
14:連結パイプ
15:取付穴
16:収納部
18:操作スイッチ
20,122:電源スイッチ
21:風量切替スイッチ
30:煙感知器
32:発煙部
34:ホルダー
36:発煙カートリッジ
38:電源部
40:エアーポンプ部
42:エアーホース
44:送風部
46:気流検知部
48:制御部
50:カートリッジ取付部
52:プラグ
53:接続ピン
54:コネクタ
55:開口
56:ホース接続口
58:送風
60:筒体
62:流入口
64:放出口
66:液体供給部
68,306:ヒータ
70:フレキシブルホース
100:感度試験装置
101:試験空間
102:筐体
104:感知器取付蓋
105:取付ベース
106:循環ファン
108:整流板
112:濃度検出器
116:操作パネル
118:煙流入口
120:子扉
124:電圧調整ツマミ
126:光電零点調整ツマミ
127:イオン零点調整ツマミ
128:濃度計切替スイッチ
130:電源灯
132:発報表示灯
134:感知器電圧計
136:濃度計
200:カートリッジ収納
202:煙流出パイプ
300:発煙容器収納部
302:発煙容器
304:電極ポール
310:綿部材

Claims (5)

  1. 筐体内の試験対象となる煙感知器が設けられた試験空間に擬似煙を供給して前記煙感知器の感度を試験する感度試験装置であって
    加熱により気化した水溶性液体を霧化することにより擬似煙を発生させ、前記試験空間に放出させる発煙部と、
    前記試験空間の煙濃度を検出する濃度検出器と、
    を備え、
    前記発煙部は、
    前記筐体から引き出し可能な発煙容器収納部と、
    前記発煙容器収納部内に収納され、加熱により気化する所定の前記水溶性液体を貯蔵する貯蔵部と、
    一端側を前記貯蔵部内の所定の深さまで差し入れて前記水溶性液体に一部が浸されると共に、毛細管現象により全体に前記水溶性液体が含浸される綿部材と、
    前記綿部材のうち前記水溶性液体に浸されていない部分に接触するヒータと、
    前記筐体内に配置され、所定の操作により前記ヒータの通電による加熱で気化した前記水溶性液体を霧化して前記擬似煙を発生させ、前記試験空間に放出させる制御部と、
    を備え、
    前記ヒータは、前記筐体内に供給する電源と同じ電源を使用して加熱されることを特徴とする感度試験装置。
  2. 請求項1記載の感度試験装置に於いて、
    前記筐体の上面に開閉自在に配置され、内側に前記煙感知器を着脱可能な感知器取付蓋を備えたことを特徴とする感度試験装置。
  3. 請求項2記載の感度試験装置に於いて、
    前記感知器取付蓋の下面に配置され、前記煙感知器を着脱可能な取付ベースを備えたことを特徴とする感度試験装置。
  4. 請求項1記載の感度試験装置に於いて、
    前記筐体内に配置され、前記発生した擬似煙を前記試験空間に放出させる送風部を備えたことを特徴とする感度試験装置。
  5. 請求項記載の感度試験装置に於いて、
    前記水溶性液体は、プロピレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール又はグリコールのうち少なくとも一の成分を含むものであることを特徴とする感度試験装置。
JP2017114810A 2016-06-24 2017-06-12 感度試験装置 Active JP6910858B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021112574A JP2021168172A (ja) 2016-06-24 2021-07-07 感度試験装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016125188 2016-06-24
JP2016125188 2016-06-24

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021112574A Division JP2021168172A (ja) 2016-06-24 2021-07-07 感度試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018005901A JP2018005901A (ja) 2018-01-11
JP6910858B2 true JP6910858B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=60949468

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017114810A Active JP6910858B2 (ja) 2016-06-24 2017-06-12 感度試験装置
JP2021112574A Pending JP2021168172A (ja) 2016-06-24 2021-07-07 感度試験装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021112574A Pending JP2021168172A (ja) 2016-06-24 2021-07-07 感度試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6910858B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6971899B2 (ja) * 2018-03-23 2021-11-24 ホーチキ株式会社 煙感知器試験装置
JP6987686B2 (ja) * 2018-03-27 2022-01-05 ホーチキ株式会社 煙感知器試験装置
JP2019185555A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 ホーチキ株式会社 煙感知器試験装置
JP7094776B2 (ja) * 2018-05-28 2022-07-04 ホーチキ株式会社 煙感知器試験装置
JP7213655B2 (ja) * 2018-11-01 2023-01-27 能美防災株式会社 加煙試験器
JP7329334B2 (ja) * 2019-02-16 2023-08-18 ホーチキ株式会社 発煙装置
CN113299032B (zh) * 2021-05-14 2022-04-22 浙江佑安高科消防系统有限公司 一种能实景模拟检测的线型光束感烟探测器

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55150491U (ja) * 1979-04-10 1980-10-29
JPS59174689U (ja) * 1983-05-09 1984-11-21 ニツタン株式会社 煙感知器の試験装置
JP2504223Y2 (ja) * 1984-12-24 1996-07-10 松下電工株式会社 煙感知器用試験槽
JPH0625989U (ja) * 1992-08-28 1994-04-08 松下電工株式会社 煙試験装置
GB9309115D0 (en) * 1993-05-04 1993-06-16 No Climb Prod Ltd Smoke testing detector sensitivity testing apparatus
JPH11185182A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Matsushita Electric Works Ltd 煙感知器検査装置
JP2010160767A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Hochiki Corp 煙感知器の試験設備及びそのための装置
JP5645705B2 (ja) * 2011-02-21 2014-12-24 能美防災株式会社 加煙試験器
JP6005369B2 (ja) * 2011-11-14 2016-10-12 ホーチキ株式会社 加煙試験器具
CN105136978B (zh) * 2015-07-14 2017-03-01 营口天成消防设备有限公司 标定烟箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018005901A (ja) 2018-01-11
JP2021168172A (ja) 2021-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6910858B2 (ja) 感度試験装置
JP6266046B2 (ja) 加煙試験器具
JP4891918B2 (ja) 人工煙(syntheticsmoke)発生装置、および、こうした発生装置を使用する煙検知器用テスタ
EP3075270A1 (en) Atomizer and atomizer/liquid reservoir portion for electronic smoking device and electronic smoking device
JP2013127766A5 (ja)
JP6856433B2 (ja) 加煙試験器具
JP6901361B2 (ja) 感度試験装置
JP6856439B2 (ja) 煙感知器試験装置
JP5645705B2 (ja) 加煙試験器
JP2017228019A (ja) 加煙試験器具
JP6150874B2 (ja) 加煙試験器具用の発煙体及び加煙試験器具
US20190333365A1 (en) Stimulus generating apparatus
JP7325195B2 (ja) 加煙試験装置
CN118139654A (zh) 空气处理器具
JP7329334B2 (ja) 発煙装置
JP2013254365A (ja) 加煙試験機
JP5969824B2 (ja) 加煙試験機
JP7320988B2 (ja) 発煙装置
KR101348120B1 (ko) 가습기
JP2020071770A (ja) 加煙試験器
JP2019061420A (ja) 感度試験装置
JP2013088963A (ja) 加煙試験器
JP2020151635A (ja) 加煙試験器
JP2013182520A (ja) 加煙試験器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6910858

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150