JP5969824B2 - 加煙試験機 - Google Patents
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Description
そして、煙感知器の動作試験を行う場合には、支持棒を把持して天井に設置された煙感知器にカバーをかぶせ、電気ヒータに加温して油貯蓄部を低温加熱し、油を燃焼させずに熱分解して霧状の油煙として煙感知器に送る。
また、特許文献2に記載の加煙試験機は、油貯蓄部の代わりに微粒子ガス体の原料物質を充填したガスボンベを備え、このガスボンベから、その充填圧力により霧化されて噴射されるガス体を擬似煙として煙感知器に検知させるようになっている。
また、蓄電池の大まかな残量が分かるものであっても、残量の減りがある場合には、逐一蓄電池を交換したり、蓄電池が充電可能型のものである場合には、蓄電池を取り出して充電したりしなければならず、その作業が煩雑であるという問題があった。
そこで、本発明は、加煙試験機の駆動により、発煙させると同時にこの加煙試験機に備えられた蓄電池への充電が可能な加煙試験機を提供することを課題とする。
本発明では、レバーの往復運動又は回転運動に伴ってポンプを駆動して気流を発生させる作業において、蓄電池へ充電することができる。
また、本発明では、例えば、ポンプにより所定の風圧に達した気流が発生した場合に、気流検知部の制御により、これに連動するようにヒータが通電されて加熱される。したがって、ヒータに熱せられて気化した水溶性液体を直ちに霧化することができる。また、気化した水溶性液体を霧化するのに十分な気流が発生していない状態でヒータが加熱され水溶性液体が気化することが防止される。
請求項2の発明は、加煙試験機において、ヒータと、このヒータの電源となる充電自在な蓄電池と、前記ヒータの加熱により気化しその後気流中で冷却されることにより霧化する水溶性液体と、前記ヒータ及び前記水溶性液体を内部に保持させる筒体とを有し、この筒体の先端から煙を放出させる発煙体と、操作して往復運動又は回転運動させるレバーを有し、このレバーの運動により前記発煙体に向って気流を発生させるポンプと、前記レバーの往復運動又は回転運動に連動して発電する発電機とを備え、前記発電機により生じた電力が前記蓄電池に充電され、前記ヒータと前記蓄電池との間には、電気的接続を強制的に切断するスイッチが設けられていることを特徴とする。
本発明では、レバーの往復運動又は回転運動に伴ってポンプを駆動して気流を発生させる作業において、蓄電池へ充電することができる。
また、本発明では、使用者の操作によりヒータへの通電を遮断するスイッチが設けられているため、ポンプの駆動により蓄電池への充電作業のみを行うことが可能となる。
請求項3の発明は、前記ポンプと前記発煙体との間には、前記ポンプにより発生する前記気流の風圧を調整する調圧部が設けられていることを特徴とする。
本発明では、ポンプにより発生する気流の風圧を調節することで、気化した水溶性液体を霧化させる度合いを適宜調節することが可能となる。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の加煙試験機1Aは、発煙体2と、発煙体2を覆う着脱自在なカバー3と、発煙体2及びカバー3を支持する支持棒4と、発煙体2を操作する操作部5とを備えている。
筒体6は、両端が開口した断面円形の筒状に形成され、一端側に煙の放出口6aが形成されている。筒体6の断面形状、直径及び長手方向の寸法は特に限定されない。
上記の構成を備えた発煙体2は、支持棒4の先端に取り付けられており、後に詳述するように、操作部5を操作することによって煙を放出することができるようになっている。
テーパ部3aの一端側は、封止部材35を介して支持棒4の先端部を挿入配置させた状態で、必要に応じてこの先端部に着脱できるように支持棒4に固定されている。筒状部3bは、一部が蛇腹状になっており、これによりカバー3は、軸線L1方向に所定の伸縮性を有している。
支持棒4の先端部には、発煙体2及びカバー3が固定され、基端部には操作部5が連設されている。
支持棒4の内部は、空気を流動させるとともに配線を挿通させることができる中空孔4aとされている。
収容部16は、ハウジング15の一部により円筒形状に形成され、軸線L2方向の一端側にレバー11を挿通させる開口部16aを有し他端側にバネ20を挿通させる開口部16bを有している。
押圧部25の一端部には、ラックアンドピニオン機構のラック27が、押圧部25の軸線L2方向に平行に設けられ、レバー11の動きに連動してピニオン12を回転させるようになっている。
なお、ピニオン12と発電機13との間には、不図示のワンウェイクラッチが介装されており、レバー11を他端側開口部16bに向けて押圧した際のピニオン12の一方向の回転のみが発電機13に伝えられるようになっている。
流路Rは、一端側が空気を吸い込む開口部R1とされ、他端側開口部R2が支持棒4の中空孔4aに連通されており、空気を一端側開口部R1側から他端側開口部R2に一方向に流動させるようになっている。
また、ポンプ10に対して流路Rの他端側開口部R2寄りには、空気の収容部16からの排出のみを許す排気用ボール逆止弁22Aと弁座22Bとが設けられている。
なお、吸気用ボール逆止弁21A及び排気用ボール逆止弁22Aのそれぞれには、バネ等の付勢手段が備えられ、それぞれの弁座21B,22Bに向かって緩やかに付勢している。
図1に示すように、加煙試験機1Aにより煙感知器Kの動作試験を行うには、発煙体2の先端を煙感知器Kが設置された例えば天井材Wに向け、カバー3を煙感知器Kに被せてカバー3の周端縁を天井材Wに密着させる。
この際、収容部16内の空気は僅かとなり負圧状態になっているため、排気用ボール逆止弁22Aは、封止部23の移動に伴って弁座22Bに向かって引き寄せられ着座し、閉弁される。そして、吸気用ボール逆止弁21Aは、付勢手段の付勢力に抗して弁座21Bから離間する向きに引き寄せられ、流路R3を開口させて空気を引き込む。
このとき、レバー11がバネ20の弾性復帰力により矢印Y2の向きに移動すると、ラック27の移動によりピニオン12がレバー11を引いた場合と逆の回転をする。しかし、ピニオン12と発電機13との間には不図示のワンウェイクラッチが介装されているため、ピニオン12の逆回転により発電機13が連動することはない。もちろん、これに限らず、他の構成により逆回転時にも発電機13を連動動作させて蓄電池9への充電を可能としてよい。
したがって、加煙試験機1Aの発煙体2に具備された蓄電池9の電力を使用しつつ充電するため、加煙試験のための使用に伴う蓄電池9の残量低下を抑制することができ、蓄電池9を取り外して充電する手間が省けるという効果が得られる。また、例えば、蓄電池9の充電忘れにより煙感知機Kを適切に試験することができないという不測の事態が生じるのを防止することができるという効果が得られる。
また、安価な成分の水溶性液体及び安価な樹脂製の部材を用いたシンプルな構造により発煙体2を製造することができるため、加煙試験機1Aの製造コストを抑えることができる。
かかるスイッチが設けられることにより、ポンプ10の駆動により蓄電池9への充電作業のみを行うことが可能となる。また、このスイッチを操作して上記電気的接続を遮断しておくことによって、誤ってレバー11を押圧してしまった場合に、発煙体2から不用意に煙を発生させることを防止することができるという効果が得られる。
本実施形態の加煙試験機1Bは、気流を発生させる手段として、ポンプ10を用いるのではなく、回転ハンドル(レバー)45を回すことにより羽根車46を回転運動させ空気を流動させ、支持棒4の中空孔4a(図1参照)を通過して、発煙体2に向けて送風する手動回転式ブロア47を用いている。
なお、本実施形態においても、先の実施形態同様に、ヒータ7と蓄電池9との間に、両者の電気的導通を遮断するスイッチを設けることができる。これによる効果も、先の実施形態同様である。
2 発煙体
6 筒体
9 蓄電池
10 ポンプ
11 レバー
13 発電機
14 気流検知センサ
45 回転ハンドル(レバー)
K 煙感知器
S 擬似煙
Claims (3)
- 加煙試験機において、ヒータと、このヒータの電源となる充電自在な蓄電池と、前記ヒータの加熱により気化しその後気流中で冷却されることにより霧化する水溶性液体と、前記ヒータ及び前記水溶性液体を内部に保持させる筒体とを有し、この筒体の先端から煙を放出させる発煙体と、
操作して往復運動又は回転運動させるレバーを有し、このレバーの運動により、前記発煙体に向って気流を発生させるポンプと、
前記レバーの往復運動又は回転運動に連動して発電する発電機とを備え、
前記発電機により生じた電力が前記蓄電池に充電され、
前記ポンプにより発生する前記気流が所定の風圧に達したことを検出し、この検出結果
に基づき前記蓄電池と前記ヒータとの通電を制御する気流検知部が具備されていることを特徴とする加煙試験機。 - 加煙試験機において、ヒータと、このヒータの電源となる充電自在な蓄電池と、前記ヒータの加熱により気化しその後気流中で冷却されることにより霧化する水溶性液体と、前記ヒータ及び前記水溶性液体を内部に保持させる筒体とを有し、この筒体の先端から煙を放出させる発煙体と、
操作して往復運動又は回転運動させるレバーを有し、このレバーの運動により、前記発煙体に向って気流を発生させるポンプと、
前記レバーの往復運動又は回転運動に連動して発電する発電機とを備え、
前記発電機により生じた電力が前記蓄電池に充電され、
前記ヒータと前記蓄電池との間には、電気的接続を強制的に切断するスイッチが設けられていることを特徴とする加煙試験機。 - 前記ポンプと前記発煙体との間には、前記ポンプにより発生する前記気流の風圧を調整する調圧部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加煙試験機。
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