JP6905817B2 - 杭頭構造 - Google Patents

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Description

本発明は、杭頭構造に関する。
下記特許文献1には、PHC杭の杭頭に鉄骨柱を配置し、これらの周囲に型枠を組みコンクリートを打設するフーチングの構成が示されている。
特開平11−336087号公報
上記特許文献1のフーチング(パイルキャップ)は、例えばフーチングの大きさを大きくしなければ、PHC杭の杭頭又は鉄骨柱の柱脚に曲げモーメントが作用した際に杭頭又は柱脚から支圧力を受けて圧壊する虞がある。
本発明は上記事実を考慮して、パイルキャップコンクリートに作用する支圧力を抑制できる杭頭構造を提供することを目的とする。
請求項1の杭頭構造は、パイルキャップコンクリートと、前記パイルキャップコンクリートに上端部が埋設された杭と、前記パイルキャップコンクリートに下端部が埋設された柱と、前記パイルキャップコンクリートに埋設され、前記上端部及び前記下端部の双方の周面の横方向に配置されて、前記杭又は前記柱から前記パイルキャップコンクリートに作用する支圧力に抵抗する拘束部材と、を備えている。
請求項1の杭頭構造では、パイルキャップコンクリートに埋設された杭の上端部及び柱の下端部の周囲に、拘束部材が配置されている。杭の上端部又は鉄骨柱の下端部に曲げモーメントが作用して、杭の上端部又は柱の下端部がパイルキャップコンクリートを支圧した際には、拘束部材が支圧力に抵抗する。これにより、パイルキャップコンクリートの圧壊が抑制される。また、柱を露出柱脚とする場合と比較して、柱の下端部に溶接されたベースプレートをパイルキャップコンクリートの上面にアンカーボルトで固定する必要がないため施工性が高い。
請求項2の杭頭構造は、前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされ、前記拘束部材は前記パイルキャップコンクリートに定着された基礎梁主筋であり、前記基礎梁主筋は、端部が下方向に折り曲げられて延設されて前記下端部の周面の横方向に配置された上端筋と、端部が上方向に折り曲げられて延設されて前記上端部及び前記下端部の双方の周面の横方向に配置された下端筋と、を備えている。
請求項2の杭頭構造では、杭の上端部又は鉄骨柱の下端部に曲げモーメントが作用すると、周囲のパイルキャップコンクリートが支圧される。この支圧力によって基礎梁主筋には引張力が作用し、基礎梁主筋はこの引張力に抵抗する。すなわち、基礎梁主筋が支圧力に抵抗する。このため、パイルキャップコンクリートの圧壊が抑制される。
請求項3の杭頭構造は、前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされ、前記拘束部材は、基礎梁主筋における上端筋と下端筋との間に配置され、かつ、前記パイルキャップコンクリートに埋設され、前記杭の前記上端部及び前記柱の前記下端部の双方の周面を取り囲んで配置された鋼管である。
請求項3の杭頭構造では、杭の上端部又は鉄骨柱の下端部に曲げモーメントが作用すると、杭又は鉄骨柱の周囲のパイルキャップコンクリートが支圧される。この支圧力に鋼管が抵抗することで、鋼管の周囲のパイルキャップコンクリートの圧壊が抑制される。
請求項4の杭頭構造は、前記基礎梁主筋は、平面視において、前記杭及び前記柱からみて前記基礎梁主筋が配筋された基礎梁とは反対側において折り曲げられている。
請求項5の杭頭構造は、前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされている。
本発明に係る杭頭構造によると、パイルキャップコンクリートに作用する支圧力を抑制できる。
本発明の実施形態に係る杭頭構造を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る杭頭構造を示す平断面図である。 本発明の実施形態に係る杭頭構造において、梁主筋に折り曲げ部を形成せず、柱脚及び杭頭を取り囲む鋼管を配置した例を示す立断面図である。
[第1実施形態]
(杭頭構造)
図1に示すように、第1実施形態に係る杭頭構造10は、パイルキャップコンクリート20と、パイルキャップコンクリート20に杭頭(上端部)が埋設された杭30と、パイルキャップコンクリート20に柱脚(下端部)が埋設された柱40とを備えている。パイルキャップコンクリート20には基礎梁50が接合されており、基礎梁50の梁鉄筋(上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58)の端部がパイルキャップコンクリート20に定着されている。上端筋52、下端筋54は、基礎梁50の梁主筋であり、また、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58は、本発明における拘束部材の一例である。なお、中吊筋56、58は、それぞれ2段筋とされた上端筋、下端筋としてもよい。
(杭)
杭30は、杭頭(上端部)がパイルキャップコンクリート20に埋設された既成コンクリート杭である。杭30におけるパイルキャップコンクリート20に埋設された部分の軸方向長さL1は、一例として杭径D1と等しい寸法以上とされている(L1≧D1)。なお、杭30は鋼管杭や場所打ち杭としてもよい。
杭30を設置するには、まずオーガーで地盤Gを掘削して掘削孔を形成し、この掘削孔へ根固め液を注入する。その後、下端部が根固め液に浸かるように杭30を掘削孔へ挿入する。
このとき杭30は、杭頭が床付面GL1から突出するように配置される。床付面GL1は地盤Gを壷掘りして形成された地表面であり、第1実施形態では、杭30の挿入後、表面を地均しし、敷均しコンクリートを打設して形成される。なお、この敷均しコンクリートは省略してもよいし、敷均しコンクリートに代えて敷き砂利等を敷設してもよい。
(パイルキャップコンクリート)
パイルキャップコンクリート20は杭30の杭頭を固定するフーチング部材であり、現場打ちコンクリートで形成されている。パイルキャップコンクリート20において杭30の杭頭が埋設される杭頭埋設部20Bと、柱40の柱脚が埋設される柱脚埋設部20Uとは、次に示す手順で形成される。
パイルキャップコンクリート20を形成するには、床付面GL1を形成した後、杭頭埋設部20Bを形成する。杭頭埋設部20Bを形成するには、まずパイルキャップコンクリート20の主筋22とフープ筋24とを配筋する。このとき、フープ筋24を配置する部分は、高さ方向でパイルキャップコンクリート20の下端面から杭30の上端面30Eまでの範囲とし、上端面30E付近におけるフープ筋24Bのピッチは、その他の部分のフープ筋24のピッチよりも小さくする。なお、フープ筋24Bは本発明における拘束部材の一例であり、ピッチを細かくする代わりに直径を大きくしてもよい。
さらに、基礎梁50の下端筋54、中吊筋58を配筋する。下端筋54、中吊筋58の端部はパイルキャップコンクリート20の内部において主筋22の手前で折り曲げ、上方向に延設する。上方向に折り曲げられた下端筋54、中吊筋58(折り曲げ部54B、58B)は、上端部が杭頭埋設部20Bの上端面から突出し、杭30の杭頭及び柱40の柱脚の周囲に配置されるように長さが調節される。
その後、柱40を杭頭埋設部20Bに仮固定するための仮ボルト46を設置し、主筋22及びフープ筋24を取り囲むように図示しない型枠を組付けてコンクリートを打設し、杭頭埋設部20Bを形成する。杭頭埋設部20Bを形成するコンクリートは、杭30の上端面30Eを被覆するように打設され、コンクリートの上部に柱40を設置した際に柱40が鉛直方向に沿って立設されるよう、表面が水平面と略一致するように均される。
次に、柱脚埋設部20Uを形成する。柱脚埋設部20Uを形成するには、まず杭頭埋設部20Bを形成するコンクリートの硬化後、杭頭埋設部20Bの上部に柱40を立設し、仮ボルト46を用いて、柱40の下端部に溶接されたベースプレート44を杭頭埋設部20Bに固定する。
なお、仮ボルト46は、柱脚埋設部20Uを形成するコンクリートが硬化するまでの間、杭頭埋設部20Bに柱40を固定しておくためのボルトであり、柱40を露出柱脚形式とする場合に必要なアンカーボルトと比較して小径とされ、端部に鉤状の加工を施したり支圧プレートを設ける必要がない。つまり、仮ボルト46は杭頭埋設部20Bに柱40を仮固定するための強度を備えていればよく、例えばケミカルアンカー(登録商標)などの後施工アンカーボルトの他、任意の固定手段を用いることができる。
次に、フープ筋24を配筋する。このときフープ筋24を配置するのは、高さ方向で柱脚埋設部20Uの下端面20UE(杭頭埋設部20Bの上端面)からパイルキャップコンクリート20の上端面までの範囲とし、下端面20UE付近におけるフープ筋24UEのピッチは、その他の部分のフープ筋24のピッチよりも小さくする。なお、フープ筋24UEは、本発明における拘束部材の一例であり、フープ筋24Bと同様に、ピッチを細かくする代わりに直径を大きくしてもよい。
さらに、基礎梁50の上端筋52、中吊筋56を配筋する。上端筋52、中吊筋56の端部はパイルキャップコンクリート20の内部において主筋22の手前で折り曲げ、下方向に延設する。下方向に折り曲げられた上端筋52、中吊筋56(折り曲げ部52B、56B)は、下端部がそれぞれ下端筋54、中吊筋58の折り曲げ部54B、58Bの上端部と対向し、柱40の柱脚の周囲に配置される。
その後、主筋22及びフープ筋24を取り囲むように図示しない型枠を組付けてコンクリートを打設し、柱脚埋設部20Uを形成する。これにより、パイルキャップコンクリート20が形成される。
なお、杭頭埋設部20Bと柱脚埋設部20Uとの接合強度を増すために、杭頭埋設部20Bのコンクリート打設時に、杭頭埋設部20Bの上端面から突出するスタッドボルト等を埋設しておいてもよい。
(柱)
柱40は、柱脚(下端部)がパイルキャップコンクリート20に埋設された角型鋼管柱とされている。パイルキャップコンクリート20に埋設された部分の軸方向長さL2は、一例として柱径D2の約2.5倍とされている(L2≧2.5D2)。なお、柱40を設置する方法は上述した通りである。なお柱40は、H型鋼で形成された柱や、H型鋼や角型鋼管を芯材とする鉄骨鉄筋コンクリート柱としてもよい。
(基礎梁)
基礎梁50は、パイルキャップコンクリート20に接合された梁であり、基礎梁50の上端面はパイルキャップコンクリート20の上端面と高さが揃えられている。なお、基礎梁50の上端面とパイルキャップコンクリート20の上端面とは、必ずしも同じ高さである必要はなく、例えばそれぞれの下端面が揃えられていてもよいし、上端面と下端面の何れも揃えられていない構成にしてもよい。
図2に示すように、基礎梁50は、パイルキャップコンクリート20の互いに直交する2側面に接合されている。基礎梁50の端部は、基礎梁50の中央寄りの部分からパイルキャップコンクリート20に向かって、断面積が徐々に大きくなるように形成されている(拡径部50A)。
材軸CL1を挟んで両側に配置された上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58は、それぞれ拡径部50Aにおいて拡径部50Aの両側面と平行な方向へ延設されている。そしてパイルキャップコンクリート20の内部において互いに平行になるよう向きを調節され、パイルキャップコンクリート20の主筋22の手前で、図1に示すように、上下方向へ折り曲げられている。
なお、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58は必ずしも拡径部50Aの両側面と平行な方向へ延設する必要はない。さらに拡径部50Aは必ずしも形成する必要はなく、基礎梁50は断面積を一様に形成することができる。つまり、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58が、水平方向に延設された部分において柱40及び杭30と干渉しないように構成されていれば、各種の構成を適用することができる。
基礎梁50を形成するには、下端筋54、中吊筋58の配筋に先立って、図1に示す基礎梁50の梁底となる地盤Gの表面を地均しし、敷均しコンクリートを打設して床付面GL2を形成する。そして上述した手順に従って下端筋54、中吊筋58、上端筋52、中吊筋56を敷設しながらパイルキャップコンクリート20を施工したあと、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58にあばら筋59を巻きつける。そして上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58、あばら筋59の周囲に図示しない型枠を組付けてコンクリートを打設し、基礎梁50を形成する。
なお、本実施形態において下端筋54は、基礎梁50に埋設される部分とパイルキャップコンクリート20に埋設される部分とが連続した一本の異形鉄筋で形成され、パイルキャップコンクリート20施工時の鉄筋工事で敷設されるものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば下端筋54は、基礎梁50に埋設される部分とパイルキャップコンクリート20に埋設される部分とを別々に形成し、パイルキャップコンクリート20の端部に開口する機械式継手等を用いてこれらを接続してもよい。下端筋54をこのように形成することで、パイルキャップコンクリート20施工時の鉄筋工事を簡略化することができ、施工性が向上する。
上端筋52、中吊筋56、58についても同様に、基礎梁50に埋設される部分とパイルキャップコンクリート20に埋設される部分とを別々に形成することができる。
(作用・効果)
第1実施形態に係る杭頭構造10では、図2に示すように、基礎梁50はパイルキャップコンクリート20の互いに直交する2側面に接合され、残りの2側面には接合されていない。
柱40の柱脚や杭30(図1参照)の杭頭に曲げモーメントが作用して、パイルキャップコンクリート20に対して矢印C1で示す方向へ支圧力が発生した場合、パイルキャップコンクリート20には、図2に網掛けで示した部分に圧縮応力が発生する。この部分には支圧力に抵抗できる基礎梁50が接合されていないため、矢印C3、C4で示す方向へ支圧力が発生した場合とは異なり基礎梁50による抵抗力を期待することができない。矢印C2で示す方向へ支圧力が発生した場合も同様である。
これに対して、第1実施形態に係る杭頭構造10では、パイルキャップコンクリート20に埋設された下端筋54、中吊筋58が上方向に折り曲げられ、杭30の杭頭及び柱40の柱脚の周囲に配置されるように長さが調節されている。さらに、パイルキャップコンクリート20に埋設された上端筋52、中吊筋56が下方向に折り曲げられ、柱40の柱脚の周囲に配置されるように長さが調節されている。
このため、杭30の杭頭に曲げモーメントが作用して、杭頭がパイルキャップコンクリート20を支圧した際には、杭頭の周囲に配置された下端筋54、中吊筋58の折り曲げ部54B、58Bが横方向に力をうけて、下端筋54、中吊筋58に引張力が作用する。下端筋54、中吊筋58がこの引張力に抵抗することにより、コンクリートに作用する支圧力が抑制される。これにより、パイルキャップコンクリートの圧壊が抑制される。
また、柱40の柱脚に曲げモーメントが作用して、柱脚がパイルキャップコンクリート20を支圧した際には、柱脚の周囲に配置された下端筋54、中吊筋58の折り曲げ部54B、58B及び上端筋52、中吊筋56の折り曲げ部52B、56Bが横方向に力をうけて、下端筋54、中吊筋58、上端筋52、中吊筋56に引張力が作用する。下端筋54、中吊筋58、上端筋52、中吊筋56がこの引張力に抵抗することにより、コンクリートに作用する支圧力が抑制される。これにより、パイルキャップコンクリートの圧壊が抑制される。
さらに、第1実施形態に係る杭頭構造10では、杭30の上端面30E付近におけるフープ筋24B及び柱脚埋設部20Uの下端面20UE付近におけるフープ筋24UEのピッチが、その他の部分のフープ筋のピッチよりも小さい。このため、杭30の杭頭又は柱40の柱脚に曲げモーメントが作用した際に、最も大きな支圧力が発生する部分のコンクリートの変形が抑制されている。これにより、パイルキャップコンクリート20の圧壊が抑制される。なお、フープ筋24B、フープ筋24UEのピッチを小さくする代わりにこれらの直径を大きくした場合も、同様の効果を得ることができる。
このように、第1実施形態に係る杭頭構造10によれば、基礎梁50がパイルキャップコンクリート20の互いに直交する2側面に接合され、残りの2側面には接合されていない場合においても、パイルキャップコンクリート20の圧壊が抑制される。
なお、本実施形態において基礎梁50はパイルキャップコンクリート20の互いに直交する2側面のみに接合されているものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば基礎梁50が3側面又は4側面に接合されている場合においても、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58がパイルキャップコンクリート20の内部で上下方向に折り曲げられた構成(以下、「折り曲げ部の構成」と称す)と、杭30の上端面30E付近及び柱脚埋設部20Uの下端面20UE付近におけるフープ筋24B、24UEのピッチが他のフープ筋24よりも小さい構成(以下、「フープ筋の構成」と称す)とを適用することができる。基礎梁50がパイルキャップコンクリート20の3面以上に接合されている場合にこれらの構成を適用することで、パイルキャップコンクリート20を更に圧壊しにくくできる。
また、本実施形態においては、「折り曲げ部の構成」と、「フープ筋の構成」との何れも備えているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、「折り曲げ部の構成」と、「フープ筋の構成」のうち、何れかを備えていればよい。このような構成でも、何れも備えない構成と比較して、パイルキャップコンクリート20の圧壊が抑制される。
また、第1実施形態に係る杭頭構造10では、杭頭埋設部20Bを形成するコンクリートは、杭30の上端面30Eを被覆するように打設され、表面が水平面と略一致するように均される。このため、杭30の施工精度に関わらず柱40を鉛直方向に立設しやすく、柱40の建て方精度を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、パイルキャップコンクリート20を構成する杭頭埋設部20Bと柱脚埋設部20Uとを別々に形成しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば杭頭埋設部20Bと柱脚埋設部20Uとを一体的に打設してもよい。この場合、杭30の打設後、杭30に柱40を載置し、基礎梁50の上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58、パイルキャップコンクリート20の主筋22、フープ筋24を配筋し、その後、パイルキャップコンクリート20を形成するコンクリートを打設する。
パイルキャップコンクリート20をこのように形成することで、杭30の施工後パイルキャップコンクリート20を打設する前に、柱40を杭30の上に建て込むことができるため、コンクリート工事をまとめて行うことができる。このため工期を短縮できる。
[第2実施形態]
(構成)
第1実施形態に係る杭頭構造10では、パイルキャップコンクリート20に埋設された下端筋54、中吊筋58が上方向に折り曲げられ、上端筋52、中吊筋56が下方向に折り曲げられているが、第2実施形態に係る杭頭構造12では、図3に示すように、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58が折り曲げられていない。なお、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58に必要とされるパイルキャップコンクリート20への定着長さは、水平部分52H、54H、56H、58Hにおいて確保されている。
第2実施形態に係る杭頭構造12では、杭30の杭頭及び柱40の柱脚を取り囲むように、円筒形の鋼管60が配置されている。
(作用・効果)
第2実施形態に係る杭頭構造12では、杭30の杭頭又は柱40の柱脚に曲げモーメントが作用すると、杭30又は柱40の周囲のパイルキャップコンクリート20が支圧される。この支圧力に鋼管60が抵抗することで、鋼管60の周囲のパイルキャップコンクリート20の圧壊が抑制される。
なお、本実施形態に係る杭頭構造12においては、上端筋52、下端筋54、中吊筋56、58が折り曲げられていない構成としたが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、第1実施形態に係る杭頭構造10と同様に、下端筋54、中吊筋58を上方向に折り曲げ、上端筋52、中吊筋56を下方向に折り曲げてもよい。このようにすることで、パイルキャップコンクリート20の圧壊を抑制する効果を高めることができる。
また、円筒形の鋼管60に代えて、角型鋼管や、2つの溝型鋼のフランジ先端同士を溶接して形成された部材などを用いてもよい。すなわち、杭30の杭頭及び柱40の柱脚を取り囲む形状であれば、各種の構成を採用することができる。
10、12 杭頭構造
20 パイルキャップコンクリート
20B、20U フープ筋(拘束部材)
30 杭
40 柱
52 上端筋(基礎梁主筋、拘束部材)
54 下端筋(基礎梁主筋、拘束部材)
56、58 中吊筋(拘束部材)
60 鋼管(拘束部材)

Claims (5)

  1. パイルキャップコンクリートと、
    前記パイルキャップコンクリートに上端部が埋設された杭と、
    前記パイルキャップコンクリートに下端部が埋設された柱と、
    前記パイルキャップコンクリートに埋設され、前記上端部及び前記下端部の双方の周面の横方向に配置されて、前記杭又は前記柱から前記パイルキャップコンクリートに作用する支圧力に抵抗する拘束部材と、
    を備えた杭頭構造。
  2. 前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされ、
    前記拘束部材は前記パイルキャップコンクリートに定着された基礎梁主筋であり、
    前記基礎梁主筋は、
    端部が下方向に折り曲げられて延設されて前記下端部の周面の横方向に配置された上端筋と、
    端部が上方向に折り曲げられて延設されて前記上端部及び前記下端部の双方の周面の横方向に配置された下端筋と、
    を備えている、請求項1に記載の杭頭構造。
  3. 前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされ、
    前記拘束部材は、基礎梁主筋における上端筋と下端筋との間に配置され、かつ、前記パイルキャップコンクリートに埋設され、前記杭の前記上端部及び前記柱の前記下端部の双方の周面を取り囲んで配置された鋼管である、請求項1に記載の杭頭構造。
  4. 前記基礎梁主筋は、平面視において、前記杭及び前記柱からみて前記基礎梁主筋が配筋された基礎梁とは反対側において折り曲げられている、請求項2に記載の杭頭構造。
  5. 前記杭において、前記パイルキャップコンクリートに埋設された前記上端部の軸方向長さは、前記杭の径と等しい寸法以上とされている、請求項1〜4の何れか1項に記載の杭頭構造。
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