JP5300389B2 - 橋梁の支持構造および施工方法 - Google Patents
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Description
このような高架橋に用いられる高架橋柱および橋脚の補強として、高架橋柱や橋脚を直接、鋼板やコンクリート等で巻き立て、不足せん断耐力および曲げ耐力を補い、変形性能を向上させるという耐震補強工法等を行っている。
なお、上述の支柱における埋設部分以外である露出部分(31a)に、支柱を補強する補強部材(36)を取り付けることが考えられる(請求項2)。このように構成すれば、支柱の強度を高めることができ、したがって、橋梁の耐震性能をより向上させることができる。
(1)第一の工程では、支柱の埋設部分の周囲に存在する土被りのうちフーチングを設置する予定の空間と重複する部分を取り除く。
このような施工方法によれば、支柱の埋設部分における地表面付近の部分にフーチングを取り付けることで、既存の基礎である支柱の埋設部分と増設したフーチングとが協働して地震による力を受け止める。なお、フーチングを増設する際には、支柱の埋設部分の周囲に存在する土被り等をすべて掘削する必要はない。したがって、橋梁の耐震性能をより向上させるとともに、支柱の埋設部分の周囲に存在する土被り等をすべて掘削する必要がなく、経済性、施工性に優れる。
[第一実施形態]
図1は第一実施形態の高架橋1を示す概略説明図であり、図1(a)はフーチング35および補強部材36を取り付ける前の状態を示し、図1(b)はフーチング35および補強部材36を取り付けた状態を示し、図1(c)はフーチング35を取り付けた状態を示す。また、図3(a)はフーチング35を支柱31に取り付ける様子を示す説明図(1)であり、図3(b)はフーチング35を支柱31に取り付ける様子を示す説明図(2)であり、図3(c)はフーチング35を支柱31に取り付ける様子を示す説明図(3)である。
高架橋1は、図1に示すように、両端に片持梁を有するラーメン構造の単位高架橋3を所定の間隔で連続して設置した構成を有している。
単位高架橋3は、高架橋1の延長方向に沿って配置された複数の支柱31の上部を梁32によって連結した構成を有している。これら支柱31は、その下部が地中に埋設されている。また、梁32の上面には橋梁としてのスラブ33が形成されている。さらに、梁32の両端には、隣接する単位高架橋3へ向けて延出する片持梁34が形成されている。
なお、上述の単位高架橋3の各部構成については、公知技術に従っているので詳細な説明は省略する。
次に、上述の高架橋1にフーチング35および補強部材36を取り付ける方法について、図1および図3を参照しながら説明する。なお、上述の高架橋を新設する場合には、単位高架橋3を構築した後に単位高架橋3の片持梁34に対してフーチング35および補強部材36を取り付けることになり、既設の単位高架橋3にフーチング35および補強部材36を取り付ける際の施工方法と同様であるのでここでは詳細な説明は省略する。
[支柱31の埋設部分31bに作用するモーメント測定試験の説明]
次に、支柱31の埋設部分31bに作用するモーメント測定試験について、図2を参照して説明する。なお、図2(a)はフーチング35を支柱31に取り付ける前の状態の高架橋1とそのモーメント分布を説明する説明図であり、図2(b)はフーチング35および補強部材36を支柱31に取り付けた状態の高架橋1とそのモーメント分布を説明する説明図である。
(1)このように第一実施形態の高架橋1によれば、高架橋1の支柱31の埋設部分31bにおける地表面付近の部分にフーチング35を取り付けることで、既存の基礎である支柱31の埋設部分31bとフーチング35とが協働して地震による力を受け止める。なお、フーチング35を取り付ける際には、高架橋1の支柱31の埋設部分31bの周囲に存在する土間41や土被り40等をすべて掘削する必要はない。したがって、高架橋1の耐震性能をより向上させるとともに、高架橋1の支柱31の埋設部分31bの周囲に存在する土間41や土被り40等をすべて掘削する必要がなく、経済性、施工性に優れる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下の様々な態様にて実施することが可能である。
従来工法によって補強された橋脚201は、図5(a)に例示するように、支柱231の露出部分231aおよび埋設部分231bの双方に、支柱231を補強する補強部材236が取り付けられている。なお、補強部材236は鋼板等であり、支柱231の露出部分231aおよび埋設部分231bの双方に巻き立てられる。
(3)上記実施形態では、フーチング35が、ソケット35aと、棒状に形成された鋼材のジベル筋35dと、フーチング鉄筋35eと、フーチング本体35fと、を有し、ジベル筋35dが、その一端が支柱31に埋設され、その他端がソケット35aに埋設されることで、ソケット35aを支柱31に固定しているが、これには限られず、ジベル筋35dを用いずにソケット35aを支柱31に固定するようにしてもよい。一例を挙げると、図6に例示するように、フーチング235は、ソケット35aと、フーチング鉄筋35eと、フーチング本体35fと、を有し、ソケット35aが、断面が略コの字形状に形成された一対の鋼材35b,35cから構成され、そして、その内部に支柱31の埋設部分31bが内挿されるように、鋼材35bと鋼材35cとを筒状となるように配置されており、密着することで支柱31に固定される。
Claims (5)
- 柱状に形成され、その下部が地中に埋設され、橋梁を支持する支柱と、
前記支柱の埋設部分における地表面付近の部分に固定されたフーチングと、
を備え、
前記フーチングは、
筒状に形成され、その内部に前記埋設部分が内挿されるソケットと、
筒状に形成され、その内部に前記ソケットが内挿されるフーチング本体と、
その一端が前記ソケットに取り付けられるとともにその他端が前記フーチング本体に取り付けられ、前記フーチング本体を支持するフーチング鉄筋と、
を有すること
を特徴とする橋梁の支持構造。 - 請求項1に記載の橋梁の支持構造において、
前記支柱における前記埋設部分以外である露出部分には、前記支柱を補強する補強部材が取り付けられていることを特徴とする橋梁の支持構造。 - 請求項2に記載の橋梁の支持構造において、
前記補強部材は鋼板で構成され、前記露出部分の周囲に巻き立てることで取り付けられていることを特徴とする橋梁の支持構造。 - 柱状に形成され、その下部が地中に埋設され、橋梁を支持する支柱における埋設部分の周囲に請求項1に記載のフーチングを施工するための施工方法であって、
前記支柱の埋設部分の周囲に存在する土被りのうち前記フーチングを設置する予定の空間と重複する部分を取り除く第一の工程と、
前記土被りが取り除かれた後の空間へ前記フーチングを設置し、その設置したフーチングを前記支柱の埋設部分における地表面付近の部分に取り付ける第二の工程と、
を含むことを特徴とする施工方法。 - 請求項4に記載の施工方法において、
前記支柱を補強する補強部材を前記支柱の前記露出部分に取り付ける第三の工程を含むことを特徴とする施工方法。
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