JP6903541B2 - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている作業機の油圧システムは、操作部材と、作動油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出した作動油を流す第1油路と、前記第1油路に接続され且つ前記操作部材の操作に応じて出力する作動油の圧力が変更可能な操作弁と、前記操作弁から出力した作動油によって作動可能な油圧機器と、前記操作弁と前記油圧機器とを接続する第2油路と、前記第2油路に接続され且つ当該第2油路における作動油の圧力を低減可能な低減部と、を備えている。
作業機の油圧システムは、原動機と、前記原動機の負荷を検出する検出装置と、前記原動機の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油によって操作可能であり、且つ、作動油を受圧する第1受圧部及び第2受圧部を有する油圧機器と、操作可能な操作部材と、作動油の圧力であり、前記第1受圧部に作用する第1操作圧力を、前記操作部材の操作に応じて設定可能な第1操作弁と、前記第1操作圧力に抗する作動油の圧力であり、前記第2受圧部に作用する第1対抗圧力を供給する圧力供給部と、前記検出装置と接続され、且つ、前記検出装置が検出した前記原動機の負荷が所定以上となった場合に、前記圧力供給部を制御して、前記第1操作圧力よりも小さい圧力の前記第1対抗圧力を設定させる制御装置と、を備えている。
作業機の油圧システムは、前記第1作動弁及び第2作動弁のいずれかから供給された作動油が、前記第1受圧部及び前記第2受圧部のいずれかに流れるのを許容し、且つ、前記第1受圧部及び前記第2受圧部のいずれかに作用する作動油が、前記第1作動弁及び第2作動弁のいずれかに向けて流れるのを阻止する逆止弁を備えている。
作業機の油圧システムは、前記第1供給油路に作用する作動油の圧力と前記第1作動弁で設定された作動油の圧力とを選択する第1シャトル弁と、前記第2供給油路に作用する作動油の圧力と前記第2作動弁で設定された作動油の圧力とを選択する第2シャトル弁と、を備えている。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図5は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図5では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸(第1枢支軸)16を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸(第2枢支軸)17を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
左側及び右側の各走行装置5は、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
図1に示すように、油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、左走行モータ装置(第1走行モータ装置)31Lと、右走行モータ装置(第2走行モータ装置)31Rと、原動機32と、走行駆動装置34とを有している。
第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動ポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。第1油圧ポンプP1の吐出側には、作動油(パイロット油)を流す油路(吐出油路)40が設けられている。吐出油路(第1油路)40には、第1走行モータ装置31L及び第2走行モータ装置31Rが設けられている。
走行駆動装置34は、第1走行モータ装置31L及び第2走行モータ装置31Rを駆動する装置であって、第1走行モータ装置31Lの駆動用の駆動回路(左駆動回路)34Lと、第2走行モータ装置31Rの駆動用の駆動回路(右駆動回路)34Rとを有している。
第1走行モータ装置31Lは、走行モータ36と、前方向又は後ろ方向切換弁35と、走行制御弁(油圧切換弁)38とを有している。走行モータ36、前方向又は後ろ方向切換弁35及び走行制御弁38には、作動油が供給可能である。
次に、作業系の油圧システムについて説明する。
図2に示すように、油圧システムは、複数の制御弁56と、作業系油圧ポンプ(第2油圧ポンプ)P2を備えている。
第2油圧ポンプP2の吐出側には、油路(メイン油路)39が設けられている。このメイン油路39には、複数の制御弁56が接続されている。制御弁56は、パイロット油のパイロット圧によって作動油の流す方向を切換可能な弁である。また、制御弁56は、例えば、ブーム、バケット、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等の油圧装置を制御(駆動)する。
第1操作装置47は、走行操作と作業操作との両方を行うことが可能な装置であり、第1操作部材54を有している。第1操作部材54は、前方向又は後ろ方向に動かす第1操作と、前方向又は後ろ方向とは異なる左方向又は右方向(機体幅方向)に動かす第2操作とを行うことが可能なレバーである。言い換えれば、第1操作部材54は、一方向(例えば、前、左)と、一方向とは異なる他方向(例えば、後、右)とに動かすことが可能なレバーである。
走行パイロット弁と、走行系の油圧機器(走行油圧機器)の1つである走行ポンプ53L,53Rとは、走行油路45によって接続されている。走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを有している。第1走行油路45aは、第1パイロット弁55Aと走行ポンプ53Lの前進用受圧部53aとを接続する油路である。第2走行油路45bは、第2パイロット弁55Bと走行ポンプ53Lの後進用受圧部53bとを接続する油路である。第3走行油路45cは、第3パイロット弁59Aと走行ポンプ53Rの前進用受圧部53aとを接続する油路である。第4走行油路45dは、第4パイロット弁59Bと走行ポンプ53Rの後進用受圧部53bとを接続する油路である。
以上、第1操作部材54を前方向又は後ろ方向に動かしたり、第2操作部材58を前方向又は後ろ方向に動かすことによって、作業機1を前進、後進、右旋回、左旋回させる走行操作を行うことができる。
さて、作業機1の油圧システムは、圧力供給部60Aを備えている。圧力供給部60Aは、油圧機器である走行ポンプ53L,53Rに作動油(パイロット油)を供給して、走行ポンプ53L,53Rの出力を低下することが可能である。詳しくは、圧力供給部60Aは、操作部材の操作に基づいて第1操作弁が設定した作動油の圧力に抗して、作動油の圧力を作用させる。本実施形態において、圧力供給部60Aは、操作部材である第1操作部材54及び第2操作部材58の操作に基づいて、パイロット弁55A,55B及びパイロット弁59A,59Bのいずれかで設定した作動油の圧力に抗して、作動油の圧力を作用させる。
したがって、圧力供給部60Aは、第1操作弁55A,59Aのいずれかによって第1受圧部53aに第1操作圧力が設定された場合には、当該第1操作圧力に対抗する第1対抗圧力を第1受圧部53aの反対側である第2受圧部53bに付与する。
したがって、圧力供給部60Aは、第2操作弁55B,59Bのいずれかによって第2受圧部53bに第2操作圧力が設定された場合には、当該第2操作圧力に対抗する第2対抗圧力を第2受圧部53bの反対側である第1受圧部53aに付与する。
圧力供給部60Aは、第1供給油路と、第2供給油路とを有している。第1供給油路は、パイロット弁55A,59Aと、走行ポンプ53L,53Rの受圧部53aとを接続する油路である。具体的には、第1供給油路は、走行油路45である。第2供給油路は、パイロット弁55B,59Bと、走行ポンプ53L,53Rの受圧部53bとを接続する油路である。
複数の作動弁65Aは、第1作動弁65A1と、第2作動弁65A2である。複数の分岐油路64Aは、第1分岐油路64A1と、第2分岐油路64A2とである。
また、第2操作部材58の操作によって走行ポンプ53Rの第2受圧部53bに第2操作圧力が作用している場合、第1作動弁65A1は全閉の状態から開度が変更される。その結果、第1作動弁65A1の作動によって、走行ポンプ53Rの第1受圧部53aに、第2操作圧力に抗する第2対抗圧力を付与することができる。
以上、第1作動弁65A1によれば、第2操作弁55B,59Bが操作された場合に、当該第2操作弁55B,59Bによって設定される第2操作圧力に抗する第2対抗圧力が、走行ポンプ53L、53Rに付与されるため、パイロット油を排出することなく、走行ポンプ53L、53Rの出力を下げることができる。
また、第2操作部材58の操作によって走行ポンプ53Rの第1受圧部53aに第1操作圧力が作用している場合、第2作動弁65A2は全閉の状態から開度が変更される。その結果、第2作動弁65A2の作動によって、走行ポンプ53Rの第2受圧部53bに、第1操作圧力に抗する第1対抗圧力を付与することができる。
以上、第2作動弁65A2によれば、第1操作弁55A,59Aが操作された場合に、当該第1操作弁55A,59Aによって設定される第1操作圧力に抗する第1対抗圧力が、走行ポンプ53L、53Rに付与されるため、パイロット油を排出することなく、走行ポンプ53L、53Rの出力を下げることができる。
第1逆止弁71aは、走行油路45aにおける、走行油路45aと分岐油路64A1とが合流する第1合流部66A1と、第1操作弁55Aとの間に設けられている。第1逆止弁71cは、走行油路45cにおける、走行油路45cと分岐油路64A1とが合流する合流部66A2と、第1操作弁59Aとの間に設けられている。
第1逆止弁71は、操作弁(パイロット弁)55A,55B,59A,59Bから合流部66A1、66A2、66A3、66A4に向かう作動油の流れを許容し、合流部66A1、66A2、66A3、66A4から操作弁55A,55B,59A,59Bに向かう作動油の流れを規制する。
第2逆止弁72は、作動弁65Aから合流部66A1、66A2、66A3、66A4に向かう作動油の流れを許容し、合流部66A1、66A2、66A3、66A4から作動弁65Aに向かう作動油の流れを規制する。
また、第2操作部材58の操作によって走行ポンプ53Rの第2受圧部53bに第2操作圧力が作用している場合、第2作動弁65A2は全閉の状態から開度が変更される。その結果、第2作動弁65A2の作動によって、走行ポンプ53Rの第1受圧部53aに、第2操作圧力に抗する第2対抗圧力を付与することができる。
また、第2操作部材58の操作によって走行ポンプ53Rの第1受圧部53aに第1操作圧力が作用している場合、第2作動弁65A2は全閉の状態から開度が変更される。その結果、第2作動弁65A2の作動によって、走行ポンプ53Rの第2受圧部53bに、第1操作圧力に抗する第1対抗圧力を付与することができる。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係る油圧システムを示している。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。第2実施形態における油圧システムは、作業系の油圧機器、例えば、第2制御弁56Bが受圧するパイロット圧に抗して、他のパイロット圧を供給するシステムである。なお、第2制御弁56は、作業系の油圧機器の一例であり限定されない。
圧力供給部60Bは、第1供給油路と、第2供給油路とを有している。第1供給油路は、第1操作弁59Cと第1受圧部76aとを接続する油路である。第2供給油路は、第2操作弁59Dと第2受圧部76bとを接続する油路である。第1供給油路は、第3作業油路46cであり、第2供給油路は、第4作業油路46dである。
第1シャトル弁81は、第3作業油路46cと、分岐油路64Bとが合流する第1合流部66Bに設けられている。第1シャトル弁81は、第1操作弁59Cから供給される作動油の圧力が、作動弁65Bから供給される作動油の圧力よりも大きい場合、第1操作弁59Cから供給される作動油が第1受圧部76aに供給される。一方、作動弁65Bから供給される作動油の圧力が、第1操作弁59Cから供給される作動油の圧力よりも大きい場合、作動弁65Bから供給される作動油が第1受圧部76aに供給される。
45 走行油路
46 作業油路
54 第1操作部材
55 パイロット弁
56B 第2制御弁
58 第2操作部材
59 パイロット弁
60A 圧力供給部
60B 圧力供給部
64A 分岐油路
64B 分岐油路
65A 作動弁
65B 作動弁
66A 第1合流部
66B 第1合流部
66C 第2合流部
71 第1逆止弁
72 第2逆止弁
76a 第1受圧部
76b 第2受圧部
78 排出油路
79 絞り
81 第1シャトル弁
82 第2シャトル弁
P1 第1油圧ポンプ
Claims (7)
- 原動機と、
前記原動機の負荷を検出する検出装置と、
前記原動機の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプと、
作動油によって操作可能であり、且つ、作動油を受圧する第1受圧部及び第2受圧部を有する油圧機器と、
操作可能な操作部材と、
作動油の圧力であり、前記第1受圧部に作用する第1操作圧力を、前記操作部材の操作に応じて設定可能な第1操作弁と、
前記第1操作圧力に抗する作動油の圧力であり、前記第2受圧部に作用する第1対抗圧力を供給する圧力供給部と、
前記検出装置と接続され、且つ、前記検出装置が検出した前記原動機の負荷が所定以上となった場合に、前記圧力供給部を制御して、前記第1操作圧力よりも小さい圧力の前記第1対抗圧力を設定させる制御装置と、
を備えている作業機の油圧システム。 - 前記圧力供給部は、
前記第1操作弁と前記第1受圧部とを接続する第1供給油路と、
前記第2受圧部に接続された第2供給油路と、
前記油圧ポンプに接続され、且つ、前記第2供給油路に合流する分岐油路と、
前記分岐油路に設けられ、且つ、前記制御装置に制御されて開度を変更して前記分岐油路に前記第1対抗圧力を設定する作動弁と、
を備えている請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - 作動油の圧力であり、前記第2受圧部に作用する第2操作圧力を、前記操作部材の操作に応じて設定可能な第2操作弁を備え、
前記圧力供給部は、前記第1対抗圧力とは別に、前記第2操作圧力に抗する圧力であり、前記第1受圧部に作用する第2対抗圧力を設定し、
前記制御装置は、前記検出装置が検出した前記原動機の負荷が所定以上となった場合に、前記圧力供給部を制御して、前記第2操作圧力よりも小さい圧力の前記第2対抗圧力を設定させる請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - 前記圧力供給部は、
前記第1操作弁と前記第1受圧部とを接続する第1供給油路と、
前記第2操作弁と前記第2受圧部とを接続する第2供給油路と、
前記油圧ポンプに接続され、且つ、前記第1供給油路に合流する第1分岐油路と、
前記油圧ポンプに接続され、且つ、前記第2供給油路に合流する第2分岐油路と、
前記第1分岐油路に設けられ、且つ、前記制御装置に制御されて開度を変更して、前記第1分岐油路に前記第2対抗圧力を設定する第1作動弁と、
前記第2分岐油路に設けられ、且つ、前記制御装置に制御されて開度を変更して、前記第2分岐油路に前記第1対抗圧力を設定する第2作動弁と、
を備えている請求項3に記載の作業機の油圧システム。 - 前記第1作動弁及び第2作動弁のいずれかから供給された作動油が、前記第1受圧部及び前記第2受圧部のいずれかに流れるのを許容し、且つ、前記第1受圧部及び前記第2受圧部のいずれかに作用する作動油が、前記第1作動弁及び第2作動弁のいずれかに向けて流れるのを阻止する逆止弁を備えている請求項4に記載の作業機の油圧システム。
- 前記第1供給油路に設けられ、且つ、当該第1供給油路の作動油を排出可能な第1排出油路と、
前記第2供給油路に設けられ、且つ、当該第2供給油路の作動油を排出可能な第2排出油路と、
前記第1排出油路及び前記第2排出油路に設けられた絞りと、
を備えている請求項4に記載の作業機の油圧システム。 - 前記第1供給油路に作用する作動油の圧力と前記第1作動弁で設定された作動油の圧力とを選択する第1シャトル弁と、
前記第2供給油路に作用する作動油の圧力と前記第2作動弁で設定された作動油の圧力とを選択する第2シャトル弁と、
を備えている請求項6に記載の作業機の油圧システム。
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