JP6629282B2 - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Description
作業機の油圧システムは、走行の操作を行う走行操作部材と、作業の操作を行う作業操作部材と、作動油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出した作動油を流す第1油路と、前記第1油路に接続され且つ前記走行操作部材の操作に応じて出力する作動油の圧力が変更可能な走行操作弁と、前記走行操作弁から出力した作動油によって作動可能な走行油圧機器と、前記走行操作弁と前記走行油圧機器とを接続する第2油路と、前記第1油路に接続され且つ前記作業操作部材の操作に応じて出力する作動油の圧力が変更可能な作業操作弁と、前記作業操作弁から出力した作動油によって作動可能な作業油圧機器と、前記作業操作弁と前記作業油圧機器とを接続する第4油路と、前記第2油路及び前記第4油路に接続され且つ当該第2油路及び第4油路における作動油の圧力を低減可能な低減部と、を備えている。
[第1実施形態]
図7は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図7では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダアローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(第1枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17(第2枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
左側及び右側の各走行装置5は、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
図1に示すように、油圧システム30は、第1油圧ポンプP1と、左走行モータ装置(第1走行モータ装置)31Lと、右走行モータ装置(第2走行モータ装置)31Rと、原動機32と、第1作動弁33と、走行油圧装置34と、第2作動弁35とを備えている。
原動機32は、電気モータ、エンジン等から構成されている。この実施形態では、原動機32はエンジンである。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
第1作動弁33は、第1走行モータ装置31L及び第2走行モータ装置31Rの回転を変更する電磁弁であって、励磁により第1位置33aと第2位置33bとに切り換え可能な二位置切換弁である。第1作動弁33の切換え操作は、図示省略の操作部材等によって行う。
第1走行モータ装置31Lは、HSTモータ(走行モータ)36と、斜板切換シリンダ37と、走行制御弁(油圧切換弁)38とを有している。走行モータ36は、斜板形可変容量アキシャルモータあって、車速(回転)を1速或いは2速に変更することができるモータである。走行モータ36は、走行速度(回転速度)が変更可能である。
左駆動回路34L及び右駆動回路34Rは、それぞれ走行ポンプ(走行油圧ポンプ)53L,53Rと、変速用油路(第3油路)57h,57iと、第2チャージ油路57jとを有している。変速用油路(第3油路)57h,57iは、走行ポンプ53L,53Rと走行モータ36とを接続する油路である。第2チャージ油路57jは、変速用油路57h,57iに接続され、第1油圧ポンプP1からの作動油を変速用油路57h,57iに補充する油路である。
図2に示すように、油圧システム30は、複数の制御弁56と、作業系油圧ポンプ(第2油圧ポンプ)P2を備えている。 第2油圧ポンプP2は、第1油圧ポンプP1とは異なる位置に設置されたポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、作動油タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第2油圧ポンプP2は、主に油圧アクチュエータを作動させる作動油を吐出する。
詳しくは、給排油路83は、第3制御弁56Cの第1給排ポートと接続部材50の第1ポートとを接続する第1給排油路83aを含んでいる。また、給排油路83は、第3制御弁56Cの第2給排ポートと接続部材50の第2ポートとを接続する第2給排油路83bとを含んでいる。つまり、第3制御弁56Cを操作することによって、第3制御弁56Cから第1給排油路83aに向けて作動油を流したり、第3制御弁56Cから第2給排油路83bに向けて作動油を流すことができる。
制御油路86は、パイロット油を比例弁60(第1比例弁60Aと、第2比例弁60B)を介して第3制御弁56Cに流す油路である。制御油路86は、鋼管、パイプ、ホース等で構成されている。制御油路86は、第1比例弁60Aと第3制御弁56Cの受圧部61aとを接続する第1制御油路86aと、第2比例弁60Bと第3制御弁56Cの受圧部61bとを接続する第2制御油路86bとを含んでいる。
例えば、操作部材93を一方向に揺動、或いは、スライドすることによって、第1比例弁60Aの開度を調整した結果、第3制御弁56Cの受圧部61aに作用するパイロット圧が所定以上になると、第3制御弁56Cのスプールが移動して当該第3制御弁56Cのは、第3位置62cから第1位置62aに切り換わる。また、例えば、操作部材93を他方向に揺動、或いは、スライドすることによって、第2比例弁60Bの開度を調整した結果、第3制御弁56Cの受圧部61bのパイロット圧が所定以上になると、第3制御弁56Cのスプールが移動して当該第3制御弁56Cは、第3位置62cから第2位置62bに切り換わる。以上のように、制御弁56を切り換えることによって、予備アクチュエータを作動させることができる。
次に、第1操作装置47及び第2操作装置48について詳しく説明する。
第1操作装置47は、走行操作と作業操作との両方を行うことが可能な装置であり、第1操作部材54を有している。第1操作部材54は、前後に動かす第1操作と、前後とは異なる左右(機体幅方向)に動かす第2操作とを行うことが可能なレバーである。言い換えれば、第1操作部材54は、一方向(例えば、前、左)と、一方向とは異なる他方向(例えば、後、右)とに動かすことが可能なレバーである。
に応じて出力する作動油の圧力が変化する。つまり、パイロット弁55A及びパイロット弁55Bは、第1操作によって作動する弁であり、走行操作に対応する動きをする。
第1操作弁(走行操作弁)と、走行系の油圧機器(走行油圧機器)の1つである走行ポンプ53L,53Rとは、走行油路(第2油路)45によって接続されている。言い換えれば、走行ポンプ53L,53Rは、第1操作弁から出力した作動油によって作動可能な第1油圧機器である。
以上、第1操作部材54を前後に動かしたり、第2操作部材58を前後に動かすことによって、作業機1を前進、後進、右旋回、左旋回させる走行操作を行うことができる。
作業油路46は、第1作業油路46a、第2作業油路46b、第3作業油路46c、第4作業油路46dを有している。第1作業油路46aは、第2操作弁55Cと第1制御弁56Aの受圧部56aとを接続する油路である。第2作業油路46bは、第2操作弁55Dと第1制御弁56Aの受圧部56bとを接続する油路である。第3作業油路46cは、第2操作弁59Cと第2制御弁56Bの受圧部56aとを接続する油路である。第4作業油路46dは、第2操作弁59Dと第2制御弁56Bの受圧部56bとを接続する油路である。
第1操作部材54を右側に傾動させると、第2操作弁55Dが操作されて当該第2操作弁55Dから出力されるパイロット油のパイロット圧が設定される。このパイロット圧は、第1制御弁56Aの受圧部56bに作用し、ブームシリンダ14収縮して、ブーム10は下降する。
第2操作部材58を右側に傾動させると、第2操作弁59Dが操作され当該第2操作弁59Dから出力されるパイロット油のパイロット圧が設定される。このパイロット圧は、第2制御弁56Bの受圧部56bに作用し、バケットシリンダ15は伸長して、バケット11がダンプ動作する。
さて、油圧システム30には、走行油路(第2油路)45の作動油の圧力を低減(減圧)することが可能な回路が設けられている。図1に示すように、走行ポンプ53L,53Rと第1操作弁とを繋ぐ走行油路(第2油路)45は分岐されていて、分岐後の油路に、走行油路45における作動油の圧力を低減可能な低減部(減圧部)70が設けられている。
第1分岐油路451aは、第1走行油路45aの中途部から分岐する油路である。第2分岐油路451bは、第2走行油路45bの中途部から分岐する油路である。第3分岐油路451cは、第3走行油路45cの中途部から分岐する油路である。第4走行油路45dは、第4走行油路45dの中途部から分岐する油路である。第5分岐油路451eは、第1分岐油路451a、第2分岐油路451b、第3分岐油路451c及び第4分岐油路451dを接続する油路である。第5分岐油路451eに低減部70が接続されている。
走行油路(第2油路)45には、第1操作弁から分岐油路(第1分岐油路451a、第2分岐油路451b、第3分岐油路451c、第4分岐油路451d)に至る作動油の流量を低下させる絞り部49が設けられている。
2以外にもポンプの吸入回路に接続してもよいし、その他の回路等に接続してもよい。
制御装置90には、オン又はオフに切換可能なスイッチ(パーキングスイッチ)92が接続されている。スイッチ92をオンにすると、走行を停止した状態で作業装置4が作動する。具体的には、スイッチ92をオンすると、制御装置90は、比例弁70を全開にする制御信号を出力する。その結果、比例弁70が全開にすることで走行油路45の圧力が抜け、走行ポンプ53L,53Rから吐出する作動油は殆ど無くなり、走行モータ36の回転は停止する。したがって、比例弁70によって、第1操作弁(走行操作弁)の二次側の圧力を零にすることで、走行モータ36を停止することで作業機1を停止させたまま、作業装置4を動かすことができる。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態における油圧システムの一部を示している。図3では、一部の油圧システムを示しているが、他の部分は上述した実施形態と同様である。また、上述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図3に示すように、第1走行油路45a及び第2走行油路45bは、走行油圧機器(走行ポンプ53L)に接続されている。第1走行油路45aの中途部を分岐した第1分岐油路451aと、第2走行油路45bの中途部を分岐した第2分岐油路451bとは、第6分岐油路451fで接続されている。
第4油路46(第1分岐油路461a、第2分岐油路461b)設けた逆止弁74の設定圧と、第2油路45に設けた逆止弁71の設定圧とは異なるようにすることが好ましい。例えば、逆止弁71において設定圧が変更可能な場合(バネ等で設定できる場合)、当該逆止弁71は所定の設定圧に設定して、逆止弁74は、逆止弁71よりも低い設定圧にする。
[第3実施形態]
図4Aは、第3実施形態における油圧システムの一部を示している。図4A〜4Cでは、一部の油圧システムを示しているが、他の部分は上述した実施形態と同様である。また、上述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。説明の便宜上、第3実施形態では、複数の走行操作弁(パイロット弁55A、パイロット弁55B、パイロット弁59A、パイロット弁59B)において、パイロット弁55Aのことを第1走行操作弁、パイロット弁55Bのことを第2走行操作弁、パイロット弁59Aのことを第3走行操作弁、パイロット弁59Bのことを第4走行操作弁という。
第1走行油路45aの第1分岐油路451aと、第3走行油路45cの第3分岐油路451cとは、第1選択弁75に接続されている。第2走行油路45bの第2分岐油路451bと、第4走行油路45dの第4分岐油路451dとは、第2選択弁76に接続されている。第1選択弁75と第2選択弁76とは、第3選択弁77が設けられた第5分岐油路451eによって接続されている。第5分岐油路451eには、作動油の圧力を検出する検出装置(圧力センサ、圧力スイッチ)78が接続されている。検出装置78は所定の圧力が入力されると、スイッチがオン、或いは、圧力センサによる作動油の流れが検出される。
第2選択弁(シャトル弁)76は、第2分岐油路451bの作動油(第2走行操作弁55Bから出力する作動油)の圧力と、第4分岐油路451dの作業油(第4走行操作弁59Bから出力する作動油)の圧力とのうち、圧力の高い作動油を出力する出力ポート76aを有している。
図4Bは、第3実施形態の第1の変形例を示し、図4Cは、第3実施形態の第2の変形例を示している。
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態の油圧システムを示している。第4実施形態の油圧システムは、比例弁70の接続先の変形例である。上述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図6は、低減部の変形例の油圧システムを示している。図6の低減部は、上述した全ての実施形態に適用可能である。図6に示すように、低減部70は、電磁比例弁(比例弁)79aと、逆止弁79bとを有している。比例弁79aは、一次ポート70a、二次ポート70b、排出ポート70cを有している。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
34 走行油圧装置
36 走行モータ
38 走行制御弁(油圧切換弁)
40 吐出油路(第1油路)
45 走行油路(第2油路)
46 作業油路(第4油路)
47 第1操作装置
48 第2操作装置
50 接続部材
53L,53R 走行ポンプ(走行油圧ポンプ)
56 制御弁
57h、57i 変速用油路(第3油路)
70 低減部(減圧部)
70a 一次ポート
70b 二次ポート
70c 排出ポート
71 逆止弁
73 油路(第6油路)
74 逆止弁
75 第1選択弁
76 第2選択弁
76a 出力ポート
77 第3選択弁
77a 出力ポート
78 検出装置
79a 比例弁
79b 逆止弁
86 制御油路
91 検出装置
93 操作部材
100 油圧機器
101 第5油路
P1 第1油圧ポンプ
P2 第2油圧ポンプ
Claims (2)
- 走行の操作を行う走行操作部材と、
作業の操作を行う作業操作部材と、
作動油を吐出する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから吐出した作動油を流す第1油路と、
前記第1油路に接続され且つ前記走行操作部材の操作に応じて出力する作動油の圧力が変更可能な走行操作弁と、
前記走行操作弁から出力した作動油によって作動可能な走行油圧機器と、
前記走行操作弁と前記走行油圧機器とを接続する第2油路と、
前記第1油路に接続され且つ前記作業操作部材の操作に応じて出力する作動油の圧力が変更可能な作業操作弁と、
前記作業操作弁から出力した作動油によって作動可能な作業油圧機器と、
前記作業操作弁と前記作業油圧機器とを接続する第4油路と、
前記第2油路及び前記第4油路に接続され且つ当該第2油路及び第4油路における作動油の圧力を低減可能な低減部と、
を備えている作業機の油圧システム。 - 原動機と、
作動油によって走行速度が変更可能な走行モータと、
作業時に作動油によって作動可能な油圧アクチュエータと、
を備え、
前記走行油圧機器は、前記原動機の動力によって駆動可能で且つ前記走行操作弁から出力した作動油の圧力に応じて前記走行モータに流す作動油の流量を変更可能な油圧ポンプを含み、
前記作業油圧機器は、前記作業操作弁から出力した作動油の圧力に応じて前記油圧アクチュエータを制御する制御弁を含み、
前記低減部は、前記原動機の負荷が所定以上となった場合に、前記第2油路及び第4油路における作動油の圧力を低減する請求項1に記載の作業機の油圧システム。
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