JP6903525B2 - セラミックス部材 - Google Patents

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本発明は、電極及び発熱抵抗体が埋設されているセラミックス焼結体からなるセラミックス部材に関する。
RF電極が設置されているRFプレートと、発熱抵抗体が設置されているヒータプレートとを接合してなるサセプタなどのセラミックス部材が存在する。
特許文献1には、載置用サセプタ部材、上段サセプタプレート及び下段サセプタプレートを接着剤又は熱溶着によって積層した状態で固定することにより、サセプタを形成することが記載されている。上段サセプタプレートの上面に形成した凹状のヒータ設置空間にヒータ(発熱抵抗体)が、下段サセプタプレートの上面に形成した凹状の電極設置空間にインピーダンスを可変する電極(RF電極)がそれぞれ設置されている。
載置用サセプタ部材及び2つのサセプタプレートは石英からなり、ヒータ設置空間は大気と連通し、上段サセプタプレートとヒータとの間には隙間が存在している。これは、載置用サセプタ部材の上面に載置される基板へのヒータによる加熱が赤外線による輻射伝熱であるためである。
特許文献2には、窒化アルミニウム等のセラミックからなるサセプタの内部にRF電極とヒータとが埋設されることが記載されている。
特許第4347295号公報 特開2001−274102号公報
しかしながら、特許文献1に記載のサセプタにおいては、赤外線を透過させる必要があるため、サセプタの母材は石英などの赤外線が透過する材質に限定される。さらに、ヒータからの発熱が母材を介して伝導され難いので、ヒータが昇温し過ぎて断線するおそれもある。
一方、特許文献2に記載のように窒化アルミニウム等の熱伝導率の大きな材質を母材とするサセプタにRF電極及びヒータを埋設する場合には、ヒータからの熱は母材を介して伝導されやすいが、サセプタの使用温度が高くなるにつれて窒化アルミニウムの絶縁性が低下し、RF電極とヒータとの間でリーク電流が発生する。その結果、ヒータに所定の電力を供給してもサセプタに載置される基板(ウエハ)を所望の温度に加熱することが困難になる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、リーク電流の発生を抑制すると共にウエハの所望の温度への加熱を容易に図ることが可能なセラミックス部材を提供することを目的とする。
本発明は、ウエハが載置される載置面を有し、電極が埋設されているセラミックス焼結体からなる第1基体と、発熱抵抗体が埋設されているセラミックス焼結体からなる第2基体とが、前記第1基体の載置面の反対側において空間を介在させている状態で接合されてなるセラミックス部材であって、前記載置面と垂直な方向における前記空間の最小高さH(mm)と、前記載置面の外縁によって規定される前記載置面に沿った平面の面積に対する前記第1基体と前記第2基体とが接合されている部分の合計面積の比Aと、前記電極と前記発熱抵抗体との間の距離D(mm)との関係が、H/A≦1000、且つH/A+(D−H)/(1−A)≧14を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、第1基体と第2基体との間に介在する空間によって、発熱抵抗体から載置面への伝熱が過剰に阻害されることが抑制されると共に、電極と発熱抵抗体との間に流れるリーク電流の発生を抑制することができる。
本発明において、前記関係は、H/A+(D−H)/(1−A)≧100を満たすことが好ましい。
この場合、電極と発熱抵抗体との間に流れるリーク電流の発生をさらに抑制することができる。
また、本発明において、前記空間が、空気よりも熱伝導率が高い媒体により、少なくとも部分的に充填されている、又は当該媒体の供給源に連結可能に構成されていることが好ましい。
この場合、空間内に存在する媒体圧力を制御することにより、リーク電流の発生を抑制しつつ、第1基体と第2基体との間の伝熱を制御することが可能となる。
本発明の実施形態に係るセラミックスヒータの模式断面図。 本発明の実施形態の変形例に係るセラミックスヒータの模式断面図。 本発明の実施形態の他の変形例に係るセラミックスヒータの模式断面図。 実施例41に係るセラミックスヒータの模式水平断面図。
本発明のセラミックス部材の実施形態に係るセラミックスヒータ100について図面を参照して、説明する。なお、以下に説明する図面においては、セラミックスヒータ100の構成を明確化するため、各構成要素はデフォルメされており、実際の比率を表すものではない。
図1に示すように、セラミックスヒータ100は、図示しない被加熱物であるウエハ(基板)が載置される載置面11を上面として有するRFプレート10と、ヒータプレート20とを積層して構成されている。なお、RFプレート10は本発明の第1基体に相当し、ヒータプレート20は本発明の第2基体に相当する。
RFプレート10にはRF電極30が埋設されており、ヒータプレート20にはヒータ(発熱抵抗体)40が埋設されている。RF電極30は、ウエハにプラズマ処理を施すときに使用する高周波電極である。
RF電極30は、本実施形態では、モリブデン(Mo)又はタングステン(W)等の耐熱金属などの箔からなり、面状の形態をしている。ただし、RF電極30は、耐熱金属などからなる膜、板、メッシュ、繊維状などの構成であってもよい。
RFプレート10及びヒータプレート20は、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体からなるセラミックス基材である。RFプレート10及びヒータプレート20として、特に好ましくは、イットリア等の焼結助剤を含む純度90%以上の窒化アルミニウム焼結体を用いることができる。RFプレート10及びヒータプレート20は、上記の材料を所定形状の型に入れて成形し、緻密化させるため、例えばホットプレス焼成等によって円板状などの板状に作製すればよい。
ヒータ40は、本実施形態では、モリブデン(Mo)又はタングステン(W)等の耐熱金属などのメッシュからなり、面状の形態をしている。ただし、ヒータ40は、耐熱金属などからなる箔、膜、板、線、繊維、コイル、リボン状などの構成であってもよい。
RFプレート10となるセラミックス材料によってRF電極30を挟み込んだ状態で、RFプレート10は焼成される。また、ヒータプレート20となるセラミックス材料によってヒータ40を挟み込んだ状態で、ヒータプレート20は焼成される。
RFプレート10とヒータプレート20とは別個に作製された後、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21とが接触するようにして、接合されている。ただし、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21とが全面に亘っては接触しておらず、少なくともRFプレート10とヒータプレート20との間に空間(隙間)Sが介在している。
RFプレート10とヒータプレート20とは、拡散接合、接着剤、ネジなどの固定具を用いた機械的結合などによって固定されている。
さらに、セラミックスヒータ100は、RF電極30に対して電力を供給するための給電用の端子(給電端子)31、及び、RFプレート10に埋設されている図示しない電流供給部材を備えている。
また、セラミックスヒータ100は、ヒータ40に対して電力を供給するための給電用の端子(給電端子)41、及び、ヒータプレート20に埋設されている図示しない電流供給部材を備えている。
端子31、41と電流供給部材とはそれぞれろう付け又は溶接されている。端子31、41は、ロッド状やワイヤー状のニッケル(Ni)、コバール(登録商標)(Fe−Ni−Co)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo)及びタングステン(W)を主成分とする耐熱合金などの耐熱金属から構成される。電流供給部材はモリブデン(Mo)又はタングステン(W)などからなる。なお、端子31、41と電流供給部材とが端子31、41と同様の耐熱金属からなる接続部材を介して接続されてもよい。
セラミックスヒータ100はさらに、ヒータプレート20の下面22の中心部に接続された中空のシャフト50も備えている。
シャフト50は、大略円筒形状であり、ヒータプレート20との接合部分の外径が他の円筒部51より拡径した拡径部52を有し、拡径部52の上面がヒータプレート20との接合面となっている。シャフト50の材質は、ヒータプレート20の材質と同等でよいが、断熱性を高めるために、ヒータプレート20の素材より熱伝導率の低い素材から形成されていてもよい。
ヒータプレート20の下面とシャフト50の上端面とが、拡散接合又はセラミックス若しくはガラス等の接合材による固相接合によって接合されている。なお、ヒータプレート20とシャフト50とは、ねじ止めやろう付けなどによって接続されてもよい。
図1の実施形態においては、ヒータプレート20の上面21に凹状部23が複数形成されており、これら凹状部23とRFプレート10の下面12との間に空間Sが形成される。なお、図示しないが、RFプレート10の下面12に凹状部を形成してもよく、また、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21の双方に凹状部を形成してもよい。そして、空間Sは、閉空間であっても、外部と連通する空間であってもよく、空間Sが互いに連通していても、非連通であってもよい。
RFプレート10とヒータプレート20との間に介在している空間Sによって、ヒータ40からRF電極30にリーク電流が流れることが抑制される。
ただし、ヒータ40からの発熱が伝熱して、載置面11に支持されたウエハを加熱する必要があるので、RFプレート10とヒータプレート20との間に介在する空間Sの大きさが必要以上に大きなものであってはならない。発明者は後述する実施例及び比較例から、載置面11と垂直な方向における空間Sの最小高さをH[mm]、RFプレート10とヒータプレート20との接触面積の比をAとしたとき、以下の関係式(1)が成立することが必要であることを見出した。
H/A≦1000 ・・・ (1)
なお、比Aは、載置面11の外縁によって規定される載置面11に沿った平面の面積に対する、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21とが接触する部分の合計面積との比である。
さらに、図3に示した変形例のように、ヒータプレート20の上面21に凹状部24が複数形成されており、これら凹状部24に凹状部24の深さよりも軸線方向の長さが大きいピンなどの連結部材60が配置されており、連結部材60の上面61がRFプレート10の下面11と接合され、連結部材60の下面62が凹状部24の底面と接合されていてもよい。なお、図3に示すように凹状部24の底面はヒータ40よりもヒータプレート20の上面21から離れた位置に形成されていてもよい。
これにより、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21は全面に亘って接触されておらず、その間に連結部材60周りに存在する空間Sが形成される。なお、図示しないが、RFプレート10の下面12に凹状部を形成して、その底面に連結部材60を配置してもよく、また、RFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面21の何れか又は双方の平らな面に直接的に連結部材60を接合してもよい。
なお、連結部材60はRFプレート10及びヒータプレート20と同じ材質であってもよいが、異なる材質であってもよい。RFプレート10及びヒータプレート20と連結部材60は、拡散接合、接着剤などによって接合してもよい。連結部材60がRFプレート10及びヒータプレート20と同じ材質である場合には、セラミックス基材の切削加工などにより連結部材60をRFプレート10又はヒータプレート20と一体的に形成してもよい。また、連結部材60の形状は、円柱状、角柱状、円筒状などであってよく、その形状は限定されず、その態様も散点状に限定されない。
このような場合、連結部材60は本発明の第1基体の一部又は第2基体の一部を構成する部材であるとみなすことができ、比Aは、載置面11の外縁によって規定される載置面11に沿った平面の面積に対する、RFプレート10の下面12と連結部材60の上面61との合計接触面積と、ヒータプレート20の上面21と連結部材60の下面61とのうち合計接触面積の少ないほうの面積との比となる。
さらに、ヒータ40の発熱の伝熱による加熱によりRFプレート10及びヒータプレート20が高温化するに伴い、これらの母材の絶縁性が低下する。これにより、RF電極30とヒータ40との間に生じるリーク電流が大きくなるが、リーク電流が過大になると、セラミックスヒータ100に給電する電源の容量が不足し、温度制御が非常に困難になる。
よって、RF電極30とヒータ40との間に生じるリーク電流の発生を抑制するために、空間Sを設けている。発明者は後述する実施例及び比較例から、載置面11と垂直な方向における空間Sの最小高さをH[mm]、RFプレート10とヒータプレート20との接触面積の比をA、RF電極30とヒータ40との載置面11と垂直な鉛直方向の距離をD[mm]としたとき、過大なリーク電流を抑制するためには、以下の関係式(2)が成立することが必要であることを見出した。
H/A+(D−H)/(1−A)≧14 ・・・ (2)
さらにリーク電流を抑制するためには、以下の関係式(3)が成立することが好ましい。
H/A+(D−H)/(1−A)≧100 ・・・ (3)
なお、距離Dは、RF電極30とヒータ40との鉛直方向における離間長さであり、RF電極30とヒータ40とが鉛直方向に重なり合っていても、重なり合っていないとも同じ値となる。そして、距離Dは、RF電極30の下端とヒータ40の上端との鉛直方向における距離であり、例えば、ヒータ40が鉛直方向の異なる位置に形成されている場合、最上層のヒータ40の上端からの距離である。
なお、図3に示した変形例のように、RF電極30とヒータ40とを結ぶ空間Sを通らない最短経路が載置面11と垂直な鉛直方向における重複部分を有している場合、距離Dは、RF電極30とヒータ40との鉛直方向における離間長さD1に、この重複部分の鉛直方向の長さ(凹状部24の底面からヒータ40までの距離)D2の2倍を加えたものとなるので、式(4)で示されるものとする。
D=D1+2×D2 ・・・(4)
さらに、図3に示した変形例のように、RF電極30とヒータ40とを鉛直方向に結ぶ間に空間Sが介在していることが好ましい。これにより、RF電極30とヒータ40との間に生じるリーク電流の発生を効果的に抑制することが可能となる。この場合、RF電極30とヒータ40とを鉛直方向に結ぶ間に空間Sが部分的に介在していてもよい。
また、図示しないが、空間Sに配管を接続し、この配管に接続されたガス供給源からヘリウム、アルゴン、窒素などの気体を供給し、空間Sのガス圧力を調整可能に構成してもよい。この場合、リーク電流の発生を抑制しつつ、空間Sのガス圧力を調整することによりRFプレート10とヒータプレート20との間の伝熱のしやすさを容易に制御することができる。なお、この場合も、空間Sは閉空間であっても開空間であってもよい。
さらに、図示しないが、ヒータプレート20の下方に反射部材を埋設した反射プレートを追加してもよく、ヒータプレート20内のヒータ40より下方に反射部材を埋設してもよい。反射部材は、ヒータ40からの輻射熱を効果的に反射させることにより、ヒータ40の電力消費を抑制する効果を有する。反射部材は、例えば、ニッケル、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、白金パラジウム合金などの高融点金属からなり上面が鏡面となっているものである。
以下、本発明の実施例及び比較例を具体的に挙げ、本発明を説明する。
(実施例1〜40)
実施例1〜40では、RF電極30を埋設した窒化アルミニウム(AlN)焼結体からなるRFプレート10と、ヒータ40を埋設した窒化アルミニウムからなるヒータプレート20とを接合して積層することにより、図1に示したセラミックスヒータ100を得た。
[セラミックスヒータの作製]
RFプレート10は、直径340mm、厚さ4mmの純度95%以上の窒化アルミニウム焼結体からなり、その厚さ方向中間部に、厚みが0.1mm、直径が300mmの平面視円形状のMo箔からなるRF電極30を埋設した。窒化アルミニウム焼結体には、焼結助剤としてイットリアが添加されている。
ヒータプレート20は、直径340mmの純度95%以上の窒化アルミニウム焼結体からなり、その下面22より8mm上方に、Moメッシュ(線径0.1mm、#50、平織り)からなるヒータ40を埋設した。窒化アルミニウム焼結体には、焼結助剤としてイットリアが添加されている。ヒータ40は図4に示すように同心円状に配置された複数の円弧状パターンと径方向に隣接する円弧状パターン同士を接続する直線状パターンとを有し、最外周の円弧状パターンの直径が310mmであった。ヒータプレート20は、実施例1〜34では厚さ16mmであり、実施例35〜41では厚さ26mmであった。窒化アルミニウム焼結体の650℃における体積抵抗率は1.0×108Ω・cmであった。
ヒータプレート20の上面21にマシニングセンタを用いた研削加工によって複数の凹状部23を形成した。凹状部23の高さ、すなわち空間Sの最小高さHは0.02mm〜12mmであり、RFプレート10とヒータプレート20との接触面積の比Aは、0.001(0.1%)〜0.5(50%)であった。
RFプレート10とヒータプレート20との接合は、接合面に8MPaの圧力を付与しつつ真空中で1700℃に加熱する拡散接合により行った。ヒータプレート20の下面22には窒化アルミニウム焼結体からなるシャフト50の上端面を拡散接合により接合した。このときの拡散接合は、接合面に8MPaまでの圧力を付与しつつ真空中で1600℃に加熱することにより行った。
シャフト50の接合後、RF電極30及びヒータ40に対してニッケル製の給電端子31、41を1000℃で金ロウ材を用いた真空ロウ付けにより接合した。
[評価方法]
セラミックスヒータ100の載置面11に黒色化したダミーウエハを載せ、端子41に電力を供給してヒータ40を昇温し、ダミーウエハ表面の温度をIRカメラで測定した。ダミーウエハの表面温度が600℃に到達した時点から15分間、端子41に供給する電力を同じにした。なお、RF電極30は接地した。
その後のRFプレート10とヒータプレート20との温度を測定し、その差を求めた。具体的には、RFプレート10とヒータプレート20のそれぞれの厚み方向の中間位置に底部を有する熱電対測定用穴(不図示)をセラミックスヒータ100の中央領域にあらかじめ設けておき、熱電対測定用穴にシース熱電対(K型、直径1.6mmのステンレスシース)を挿入することにより、RFプレート10とヒータプレート20の温度を測定した。
また、RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流を測定した。リーク電流はRF電極30に接続された給電端子31と接地の間の経路に交流電流計を接続して
測定した。
[評価結果]
RFプレート10とヒータプレート20との温度差は1.5℃〜185.5℃であり、200℃未満と少なく、H/Aが0.04〜1000であり、関係式(1)を満たしていた。
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は0.01mA〜0.99mAであり、1mA未満と少なく、H/A+(D−H)/(1−A)が14.3〜1010であり、関係式(2)を満たしていた。
さらに、実施例8、12、17、18、22、26、30、34、35、38では、RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は0.01mA〜0.13mAであり、0.15mA未満と非常に小さく、H/A+(D−H)/(1−A)が109〜1010であり、関係式(3)を満たしていた。
実施例1〜40の結果を表1及び表2にまとめた。
Figure 0006903525
Figure 0006903525
(比較例1)
ヒータプレート20は、厚さ20mmであり、その下面22より8mm上方にヒータ40を埋設すると共に、ヒータプレート20の上面21に凹状部23を形成せず、空間Sを設けず、RFプレート12の下面とヒータプレート20の上面21とを全面に亘って接合した。これ以外は、実施例1〜34と同一としてセラミックスヒータを製造した。
[評価結果]
RFプレート10とヒータプレート20との温度差は1.5℃と小さく良好であった。しかし、RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は1.41mAと大きく、1mAを超えていた。
(比較例2〜5)
ヒータプレート20の上面21に形成した凹状部23の態様を、表3に示すように変更した。これ以外は、実施例1〜34と同一としてセラミックスヒータを製造した。
[評価結果]
RFプレート10とヒータプレート20との温度差は1.5℃〜1.8℃であり、200℃未満と少なく、H/Aが0.2〜2.0であり、関係式(1)を満たしていた。
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は1.17mA〜1.25mAと大きく、1mAを超えていた。H/A+(D−H)/(1−A)は11.3〜12.1であり、関係式(2)を満たしていなかった。
(比較例6〜11)
ヒータプレート20の上面21に形成した凹状部23の態様を、表3に示すように変更した。これ以外は、比較例6〜8は実施例1〜34と同一とし、比較例9〜11は実施例35〜40と同一としてセラミックスヒータを製造した。
[評価結果]
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は0.01mA以下と小さく、1mA未満であった。H/A+(D−H)/(1−A)は1208〜12008であり、関係式(2)を満たしていた。
しかし、RFプレート10とヒータプレート20との温度差は200℃を超えており、H/Aが1200〜12000であり、関係式(1)を満たしていなかった。
比較例1〜11の結果を表3にまとめた。
Figure 0006903525
(実施例41)
実施例41では、凹状部23の態様とヒータ40の形状が相違すること以外は、実施例17〜21と同一として製造した。
図4に示すように、ヒータ40の形状を定め、上面視でヒータ40と重なり合わない部分でRFプレート10の下面12とヒータプレート20の上面12とが接合されているようにした。すなわち、図2に示すように、RF電極30とヒータ40との間に空間Sが存在するようにセラミックスヒータ100を構成した。RFプレート10とヒータプレート20との接触面積の比Aは、0.1(10%)であり、空間Sの最小高さHは1.0mmであり、RF電極30とヒータ40との鉛直方向における離間長さである距離Dは10mmであった。
[評価結果]
RFプレート10とヒータプレート20との温度差は3.1℃と小さく良好であり、関係式(1)及び(2)の値が同じ実施例19の3.1℃と同じであった。
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は0.3mAと非常に小さく、実施例19の0.71mAと比較しても小さかった。
(実施例42)
実施例42では、図3に示すように、連結部材60を介してRFプレート10とヒータプレート20とを接合したこと以外は、実施例1〜34と同一としてセラミックスヒータを製造した。
連結部材60は窒化アルミニウム焼結体を切削加工することにより、RFプレート10と一体的に形成した。
RFプレート10及びヒータプレート20と連結部材60との接触面積の比Aは、0.01(1%)であり、空間Sの最小高さHは1.0mmであった。このとき、D1は5mm、D2は7mm、Dは19mmであった。
[評価結果]
RFプレート10とヒータプレート20との温度差は3.1℃と小さく良好であり、H/Aが100であり、関係式(1)を満たしていた。
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は0.18mAと非常に小さく、H/A+(D−H)/(1−A)が118.1であり、関係式(3)を満たしていた。
(実施例43〜46)
実施例43〜46では、実施例18と同一のセラミックスヒータ100において、空間Sに図示しない配管を接続し、この配管に接続されたヘリウム(He)供給源からヘリウムを供給し、空間Sのヘリウムガス圧力をそれぞれ1torr、5torr、10torr、50torrとした。
[評価結果]
実施例43〜46において、RFプレート10とヒータプレート20との温度差はそれぞれ19.7℃、17.2℃、15.2℃、12.4℃と小さく良好であった。空間Sのヘリウムガス圧力が0torrである実施例18の19.7℃と合せて考察すると、空間Sのヘリウムガス圧力が大きくなるほど温度差が小さくなっていた。
RF電極30とヒータ40との間に発生しているリーク電流は全て0.13mAであって、実施例18と同じであり、空間Sのヘリウムガス圧力はリーク電流の大きさに影響を及ぼさなかった。
10…RFプレート(第1基体)、 11…載置面(上面)、 12…下面、 20…ヒータプレート(第2基体)、 21…上面、 22…下面、 23、24…凹状部、 30…RF電極(電極)、 31…給電端子、 40…ヒータ(発熱抵抗体)、 41…給電端子、 50…シャフト、 51…円筒部、 52…拡径部、 60…連結部材、 61…上面、 62…下面、 100…セラミックスヒータ(セラミックス部材)、 S…空間。

Claims (3)

  1. ウエハが載置される載置面を有し、電極が埋設されているセラミックス焼結体からなる第1基体と、発熱抵抗体が埋設されているセラミックス焼結体からなる第2基体とが、前記第1基体の載置面の反対側において空間を介在させている状態で接合されてなるセラミックス部材であって、
    前記載置面と垂直な方向における前記空間の最小高さH(mm)と、
    前記載置面の外縁によって規定される前記載置面に沿った平面の面積に対する前記第1基体と前記第2基体とが接合されている部分の合計面積の比Aと、
    前記電極と前記発熱抵抗体との間の距離D(mm)との関係が、
    H/A≦1000、且つH/A+(D−H)/(1−A)≧14を満たすことを特徴とするセラミックス部材。
  2. 請求項1に記載のセラミックス部材において、
    前記関係は、
    H/A+(D−H)/(1−A)≧100を満たすことを特徴とするセラミックス部材。
  3. 請求項1又は2に記載のセラミックス部材において、
    前記空間が、空気よりも熱伝導率が高い媒体により、少なくとも部分的に充填されている、又は当該媒体の供給源に連結可能に構成されていることを特徴とするセラミックス部材。
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