JP2000286331A - ウエハ支持部材 - Google Patents

ウエハ支持部材

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JP2000286331A
JP2000286331A JP9178399A JP9178399A JP2000286331A JP 2000286331 A JP2000286331 A JP 2000286331A JP 9178399 A JP9178399 A JP 9178399A JP 9178399 A JP9178399 A JP 9178399A JP 2000286331 A JP2000286331 A JP 2000286331A
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thermocouple
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ceramic body
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JP9178399A
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Koichi Nagasaki
浩一 長崎
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエハ支持部材1の温度を正確に応答性良く測
定できるようにする。 【解決手段】ウエハWの載置面3を備えた板状セラミッ
ク体2中に、WとReの体積比がW:Re=94:6〜
97:3である合金からなる抵抗体6aと、WとReの
体積比がW:Re=73:27〜76:24である合金
からなる抵抗体6bを先端で接合して構成した熱電対6
を埋設してウエハ支持部材1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PVD、CVD、
スパッタリング等の成膜装置やエッチング装置におい
て、ウエハを保持するウエハ支持部材に関するものであ
り、特に、半導体製造装置用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において、
半導体ウエハ(以下、ウエハと称す)に薄膜を形成する
PVD、CVD、スパッタリング等の成膜装置やウエハ
に微細加工を施すドライエッチング装置には、ウエハを
保持するために静電チャックやサセプタの如きウエハ支
持部材が使用されている。
【0003】この種のウエハ支持部材は、ウエハと略同
径をした円盤状をなし、ウエハの載置面を有する板状セ
ラミック体からなるものや、上記板状セラミック体中に
少なくとも1層の内部電極を埋設してなり、上記内部電
極を、載置面上に載せたウエハを静電吸着力によって吸
着保持する静電吸着用電極として用いたものや、載置面
上に載せたウエハを直接加熱するためのヒータ用電極と
して用いたもの、さらには載置面の上方に設置された別
の電極との間でプラズマを発生させるプラズマ発生用電
極として用いたものがあった。
【0004】また、これらのウエハ支持部材は、ディポ
ジッション用ガス、エッチング用ガス、クリーニング用
ガスとして腐食性の高いハロゲンガス雰囲気下で用いら
れ、さらにはこのハロゲンガス雰囲気下でプラズマに曝
されることもあるため、板状セラミック体を形成する材
質として耐食性、耐プラズマ性に優れた材質により形成
することが要求されており、近年、アルミナセラミック
スや窒化アルミニウム質セラミックスにより形成するこ
とが提案されている(特開平6−151332号公報参
照)。
【0005】ところで、ウエハに精度の高い成膜処理や
エッチング処理を施すには、ウエハ支持部材の載置面上
に保持するウエハの全面が所望の一定温度に保たれてい
ることが重要であるため、ウエハ支持部材の温度を測定
することで間接的に載置面上のウエハ温度を測定するこ
とが行われている。
【0006】ウエハ支持部材の温度を測定する手段とし
ては、板状セラミック体の載置面を除く他の表面に下穴
を設け、この下穴中に熱電対をネジ止めにて固定した
り、熱電対の熱接点をガラス接合して固定するようにし
たもの(特開平6−176855号公報、特開平7−1
04215号公報参照)や、板状セラミック体中に1つ
の抵抗体膜を内蔵し、温度変化による抵抗値の変化を基
に温度を算出するようにしたもの(特開平2−5644
3号公報参照)がそれぞれ提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平6−
176855号公報に開示されている、熱電対を板状セ
ラミック体中にねじ止めにて固定する手段では、板状セ
ラミック体と熱電対との接触が点又は線接触となり、こ
の接触部での熱抵抗が極めて大きくなり易く、特に高真
空中では、熱伝導媒体に乏しく、輻射しか期待できない
ため、ねじ止めにて締結された熱電対によってウエハ支
持部材の実際の温度を正確に測温することは難しいもの
であった。
【0008】また、特開平7−104215号公報に開
示されている、熱電対を板状セラミック体中にガラス接
合にて固定する手段では、熱電対と板状セラミック体と
の間に介在するガラスの熱伝導性が良くないために伝熱
抵抗となり、変化する板状セラミック体の温度を追従性
良く測温することができないといった課題があった。し
かも、ガラスは熱電対と板状セラミック体との間に発生
する熱応力を緩和することができず破損し易く、また、
ガラスはハロゲンガスに対する耐食性や耐プラズマ性が
低く、500℃以上の高温下では軟化するといった不都
合があるため、ハロゲンガスやプラズマに曝される状況
下や500℃以上の温度下では実用に供するものではな
かった。
【0009】さらに、特開平6−176855号公報や
特開平7−104215号公報に開示されている手段で
は、いずれもウエハの正確な温度を測定するために熱電
対をできるだけ載置面近傍に設置する必要があるが、こ
の場合、下穴を載置面近傍まで穿孔しなければならない
ことから、板状セラミック体の強度劣化を招くととも
に、熱応力などによって板状セラミック体が破損し易く
なるといった課題もあった。
【0010】一方、特開平2−56443号公報に開示
されている、板状セラミック体中に1つの抵抗体膜を内
蔵し、その抵抗値の変化から温度を算出する手段では、
抵抗体膜が板状セラミック体中に埋設されているため、
ハロゲンガスや大気によって腐食や酸化などの悪影響を
受けることがないものの、外部に極めて高精度の安定化
電源を用意し、抵抗体膜に流れる電流値を正確に計測し
たうえで、予め特別に得た抵抗温度係数(TCR)のデ
ータを基に演算して温度換算しなければならないため、
熱電対とは異なる大掛かりで高価な専用の測定装置が必
要になるといった不都合があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、ウエハの載置面を有する板状セラミック体中
に、異なる抵抗温度係数を有する2つの抵抗体を先端で
接合して構成した熱電対を埋設してウエハ支持部材を形
成したことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、上記ウエハ支持部材を構
成する板状セラミック体を、アルミナセラミックス又は
窒化アルミニウム質セラミックスにより形成するととも
に、上記2つの抵抗体をWとReの合金により形成し、
一方の抵抗体はWとReの体積比をW:Re=94:6
〜97:3とし、他方の抵抗体はWとReの体積比を
W:Re=73:27〜76:24としたことを特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。
【0014】図1(a)は本発明のウエハ支持部材の一
例を示す斜視図、図1(b)は(a)のX−X線断面図
である。
【0015】このウエハ支持部材は、ヒータ内蔵型静電
チャックと呼ばれるもので、円盤状をした板状セラミッ
ク体2からなり、一方の主面をウエハWの載置面3とす
るとともに、板状セラミック体2中の載置面3側には、
図2(a)に示すような、半円状をした2枚の電極4
a,4bを円を構成するように配置した静電吸着用電極
としての内部電極4を、他方の主面側には、図3(a)
に示すような、径の異なる円弧状電極5aと径方向に隣
り合う円弧状電極5a同士を接続する線状電極5bとで
略同心円を構成するように配置したヒータ用電極として
の内部電極5をそれぞれ埋設するとともに、上記内部電
極4,5間には、図4に示すような、異なる抵抗値温度
係数を有する2つの抵抗体6a,6bを先端で接合して
構成した熱電対6を埋設してある。
【0016】即ち、熱電対6は、抵抗温度係数の異なる
2種類の抵抗体6a,6bの先端同士を接触させて閉じ
たゼーベック回路を作り、その接点(熱接点)を熱する
と、起電力が生じるという原理に基づいて構成されてい
るもので、本発明はこの熱電対6を板状セラミック体2
中に直接埋設したことを特徴とする。
【0017】なお、図1中、7a,7b,8a,8bは
それぞれ内部電極4,5と電気的に接続される外部端
子、9a,9bは2つの抵抗体6a,6bとそれぞれ電
気的に接続される外部端子であり、これらの外部端子7
a,7b,8a,8b,9a,9bは板状セラミック体
2の他方の主面に開口する下穴にロウ付け等の手段によ
って接合されている。
【0018】そして、このウエハ支持部材1の載置面3
に成膜処理やエッチング処理を施すウエハWを載せ、外
部端子7a,7bを介して内部電極4に通電すると、誘
電分極によるクーロン力や微少な漏れ電流によるジョン
ソン・ラーベック力などの静電吸着力を発現させ、ウエ
ハWを載置面3上に吸着固定することができ、また外部
端子8a,8bを介して内部電極5に通電して発熱させ
ることにより、載置面3上に吸着固定されたウエハWを
所定の温度に加熱するようになっている。
【0019】そして、本発明によれば、板状セラミック
体2内に熱電対6を埋設してあることから、ウエハ支持
部材1の温度を追従性良く正確に検知できるため、測温
ズレや応答ラグを解消することができる。また、劣化し
やすい熱電対6の先端(熱接点)が外気雰囲気に曝され
ることがないため、ハロゲンガスによって腐食したり、
大気によって酸化されることがなく、長期間にわたり安
定して精度の高い測定を実現することができる。
【0020】ところで、このようなウエハ支持部材1を
構成する板状セラミック体2としては、アルミナ、窒化
珪素、サイアロン、窒化アルミニウムを主成分とするセ
ラミックスを用いることができ、これらの中でも耐食性
や耐プラズマ性の点でアルミナや窒化アルミニウムを主
成分とするセラミックス、特にアルミナあるいは窒化ア
ルミニムを99.5重量%以上含有する高純度のセラミ
ックスが良く、さらにウエハWを均熱化する観点から窒
化アルミニウムを主成分とするセラミックスが好適であ
る。
【0021】また、静電吸着用電極やヒータ用電極をな
す内部電極4,5としては、板状セラミック体2との熱
膨張差ができるだけ近似したものが良く、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、炭化タングステン(W
C)、窒化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)等
の高融点金属を用いることができ、板状セラミック体2
を形成するセラミックスの熱膨張係数に合わせて適宜選
択すれば良い。
【0022】なお、板状セラミック体2中に埋設する内
部電極4,5の形態としては特に限定するものではな
く、線材、膜、箔等のいずれであっても構わない。ま
た、内部電極4のパターン形状は図2(a)に示すもの
だけに限定するものではなく、他のパターン形状とし
て、図2(b)に示すような扇状の電極4c〜4fを円
を構成するように配置したものや図2(c)に示すよう
な径の異なるリング状をした電極4g〜4iを同心円状
に配置したものなど、載置面3上に載せたウエハWの形
状や大きさに合わせて均一に吸着固定できるパターン形
状とすれば良く、内部電極5のパターン形状についても
図3(a)に示すものだけに限定するものではなく、図
3(b)に示すように渦巻き状のパターン形状を有する
ものなど載置面3上に載せたウエハWの形状や大きさに
合わせてウエハの全面をほぼ均一に加熱できるようなパ
ターン形状とすれば良い。
【0023】さらに、熱電対6を形成する、異なる抵抗
値温度係数を有する2つの抵抗体6a,6bとしては、
タングステン(W)とレニウム(Re)を含む合金を用
いることができる。この合金は、熱電対6を形成する材
質としてJIS等の工業規格で定められたものではない
が、3000℃以上の融点を有することから板状セラミ
ック体2を形成するセラミックスと同時に焼成すること
ができるとともに、起電力が大きいため、市販されてい
る熱電対の温度測定に用いられている計器をそのまま適
用することができる。
【0024】具体的には、一方の抵抗体6aを、タング
ステン(W)とレニウム(Re)の体積比がW:Re=
94:6〜97:3である合金により形成し、かつ他方
の抵抗体6bを、タングステン(W)とレニウム(R
e)の体積比がW:Re=73:27〜76:24であ
る合金により形成することが好ましく、各抵抗体6a,
6bを構成するW−Re合金のWとReの体積比を上記
範囲とすることで、精度の高い測定を実現することがで
きる。
【0025】なお、図4では抵抗体6a,6bの形態を
膜としたものを示したが、線材や箔からなるものであっ
ても良いことは言うまでもない。また、抵抗体6a,6
bの材質としては、タングステン(W)とレニウム(R
e)を含む合金だけに限定されるものではなく、白金と
ロジウムを含む合金やニッケルとクロムを含む合金、あ
るいは(JIS C1602)で規格されている合金
等、測定精度を高める観点から起電力が大きく、異なる
抵抗温度係数が得られ、板状セラミック体2を形成する
セラミックスの焼成温度に耐え得る高融点のものであっ
て、かつ市販の計器で使える合金であれば良い。
【0026】また、熱電対6を形成するにあたり、各抵
抗体6a,6bの長さや線幅等は自由に設定することが
可能であるが、測定精度を高める観点から線幅dは0.
5〜3mm、長さl/線幅dの比率(l/d)は50〜
300とすることが好ましい。特に、線幅dが0.5m
mより小さくなると製作が難しく、長さlと線幅dの比
率(l/d)が50より小さくなると測定誤差が大きく
なりすぎる。
【0027】さらに、熱電対6への外部端子9a,9b
は、測定精度を保つ観点から抵抗体6a,6bと同材質
により形成することが必要である。ただし、ウエハ支持
部材1の温度が100℃以下の低温である場合には、外
部端子9a,9bとして補償導線(JIS C161
0)で定められているニッケルやクロム等の合金を用い
てもかまわない。
【0028】また、本発明によれば、熱電対6を板状セ
ラミック体2中のさまざまな位置に埋設することができ
るが、一つの熱電対6にてウエハ支持部材1の温度を測
定する場合、熱電対6の熱接点(先端)を、板状セラミ
ック体2中の載置面3側でかつ中心位置に設置するよう
にすれば良い。勿論、ウエハ支持部材1全体の温度分布
を把握したい場合には、板状セラミック体2の径方向や
厚み方向に複数の熱電対6を埋設することもできる。
【0029】さらに、他の応用例として、板状セラミッ
ク体2中に、2つの熱電対6を厚み方向に距離を設けて
埋設し、数1からウエハ支持部材1内を通過する熱量を
求め、この通過熱量に対し、例えばプラズマ等の入熱を
一致するようにすることで、ウエハWの温度を一定に保
つようにすることもできる。
【0030】 数1 通過熱量Q(ワット)=λ/X×S×△T X;2つの熱接点の間隔(m) λ;板状セラミック体の熱伝導率(W/m・K) S;板状セラミック体における載置面の面積(m2 ) △T;2つの熱接点間の温度差(K) ところで、このようなウエハ支持部材1を製作するに
は、前述したセラミック粉末に溶媒やバインダーを混ぜ
て複数枚のセラミックグリーンシートを作製し、内部電
極4,5となる金属ペーストを、各セラミックグリーン
シート上に図2(a)及び図3(a)のパターン形状と
なるように印刷するとともに、熱電対6を構成する抵抗
体6a,6bとなる金属ペーストを、さらに別のセラミ
ックグリーンシートに図4のパターン形状となるように
印刷したあと、これらを積み重ね、さらに残りのセラミ
ックグリーンシートを積み重ねてセラミック積層体を形
成するか、あるいは前述したセラミック粉末に溶媒やバ
インダーを混ぜた原料粉末を、加圧成形にて図2(a)
に示す内部電極4と図3(a)に示す内部電極5及び図
4に示す熱電対6をそれぞれ埋設してなるセラミック成
形体を形成する。
【0031】しかるのち、これらセラミック積層体やセ
ラミック成形体に切削加工を施して円盤状としたあと、
各種セラミックスを焼結させることができる温度にて焼
成することで円盤状をなし、内部に図2(a)に示す内
部電極4と図3(a)に示す内部電極5及び図4に示す
熱電対6をそれぞれ埋設してなる板状セラミック体2を
製作する。
【0032】次に、内部電極4が埋設されている側の主
面に研磨加工を施して載置面3を形成するとともに、載
置面3と反対側の主面に各内部電極4,5及び熱電対6
と連通する下穴を設け、これらの下穴に外部端子7a,
7b,8a,8b,9a,9bをろう付け接合すること
により得ることができる。
【0033】以上のように、図1ではウエハ支持部材1
として静電吸着用電極としての内部電極4とヒータ用電
極としての内部電極5をそれぞれ埋設した例を示した
が、本発明は図1に示すウエハ支持部材1についてのみ
限定されるものではなく、ウエハの載置面を有する板状
セラミック体中に熱電対を埋設してなるウエハ支持部材
に適用することができる。
【0034】
【実施例】(実験例1)ここで、熱電対を埋設した本発
明のウエハ支持部材と、熱電対を別途接合したウエハ支
持部材を製作し、各ウエハ支持部材を加熱した時の測温
ズレと追従性について調べる実験を行った。
【0035】本実験にあたり、ウエハ支持部材として図
1に示すようなヒータ内蔵型静電チャックを製作した。
【0036】まず、平均粒子径1. 2μm程度で、かつ
不純物としてSiを1000ppm以下の範囲で含む純
度99%以上のAlN粉末にバインダーと溶媒を添加混
合して泥しょうを作製し、ドクターブレード法にて厚さ
0. 4mmのセラミックグリーンシートを複数枚得た。
【0037】また、比表面積(BET)が2m2 /g以
上のTiN粉末とAlN粉末を混合して粘度調整したペ
ーストを作り、1枚のセラミックグリーンシート上に図
2(a)に示すパターン形状となるように印刷するとと
もに、別の1枚のセラミックグリーンシート上に図3
(a)に示すパターン形状となるように印刷した。
【0038】さらに、本発明にあたっては、比表面積
(BET)が2m2 /g以上のW粉末とRe粉末を、体
積比でW:Re=96:4の割合で混合したペースト
と、体積比でW:Re=74:26の割合で混合したペ
ーストを、さらに別の1枚のセラミックグリーンシート
上に図4に示すパターン形状となるように印刷した。な
お、図4に示すパターン形状は、ペーストの収縮度合い
を考慮して、後述する焼結後の寸法が線幅d=2mm、
長さl=100mmとなるように調整した。
【0039】そして、本発明のものにあっては、図2
(a)、図4、図3(a)のパターンが印刷されたセラ
ミックグリーンシートをこの順序で積層し、従来のもの
にあっては、図2(a)、図3(a)のパターンが印刷
されたセラミックグリーンシートをこの順序で積層する
とともに、さらに残りのセラミックグリーンシートをそ
れぞれ重ねて80℃、50Kg/cm2 の圧力で熱圧着
することによりセラミック積層体とし、切削加工を施し
て円盤状に形成した。この時、いずれのセラミック積層
体も同じ大きさとし、また、図2(a)及び図3(a)
のパターンが埋設されている位置も同じ位置となるよう
に設定した。
【0040】しかるのち、これらのセラミック積層体
を、真空雰囲気下にて2000℃の温度で焼成すること
により、外径8インチ、厚み10mmの窒化アルミニウ
ム質セラミックスからなり、図2(a)のパターン形状
を有する静電吸着用電極としての内部電極4と、図3
(a)のパターン形状を有するヒータ用電極としての内
部電極5をそれぞれ埋設した板状セラミック体2を製作
した。なお、窒化アルミニウム質セラミックスの組成を
調べたところ、窒化アルミニウムの純度が99.8%で
あり、また熱伝導率を測定したところ100W/m・K
であった。
【0041】次に、内部電極4が埋設されている側の板
状セラミック体2の主面を研磨して載置面3を形成する
とともに、載置面3と反対側に各内部電極4,5と連通
する下穴を設け、この下穴にFe−Co−Ni合金(コ
バール)からなる外部端子7a,7b,8a,8bを銀
ろうを用いてロウ付け接合することにより電気的に接続
し、各ウエハ支持部材1を製作した。
【0042】なお、熱電対6を埋設した本発明のウエハ
支持部材1にあっては、外部端子9a,9bに抵抗体6
a,6bと同材質のW−Re合金を用い、外部端子7
a,7b,8a,8bと同様の方法にて接続し、従来の
ウエハ支持部材1においては、板状セラミック体2の載
置面3と反対側の主面に下穴を設け、この下穴に市販の
熱電対をねじ止めしたものと、市販の熱電対をガラス付
けしたものを用意した。市販の熱電対は、JIS0.5
級(JIS R1602)で定められたK型熱電対を用
いた。
【0043】そして、各ウエハ支持部材1を内径500
mm、高さ200mmの円筒状をした真空容器内に収
め、ヒータ用電極をなす内部電極5を発熱させてウエハ
支持部材1を500℃まで10分で昇温させるととも
に、さらに500℃で10分間保持した時の各温度での
熱電対の温度を基準温度と比較することにより、温度ズ
レと追従性を調べた。
【0044】ただし、基準温度とは、ウエハ支持部材1
の真の温度のことであり、ウエハ支持部材1の載置面3
に放射率が既知(ε=0.94)の耐熱黒体塗料を塗布
し、この黒体化処理した載置面3に対して、予め校正し
ておいた、13μmの波長帯を測定域に持つ放射温度計
を用いて測定した値を用いた。
【0045】結果は表1に示す通りである。
【0046】
【表1】
【0047】この結果、本発明のウエハ支持部材1を用
いれば、応答性良く正確な温度を測定できることが判
る。
【0048】(実施例2)次に、本発明のウエハ支持部
材1において、抵抗体6a,6bを形成するWとReの
比率を異ならせた熱電対6を埋設し、実施例1と同様の
条件にてウエハ支持部材1を500℃まで加熱し、この
時の基準温度と熱電対6による温度との測温ズレの割合
を比較した。
【0049】結果は表2に示す通りである。
【0050】
【表2】
【0051】この結果、一方の抵抗体6aがWとReを
体積比でW:Re=94〜97:6〜3の割合で含み、
他方の抵抗体6bがWとReを体積比でW:Re=73
〜76:27〜24の割合で含んでいるものを組み合わ
せた熱電対6を埋設したものは、基準温度との温度差を
5%以内に抑えることができ、優れた測定精度が得られ
ることが確認できた。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ウエハ
の載置面を有する板状セラミック体中に、異なる抵抗温
度係数を有する2つの抵抗体、例えばWとReの体積比
がW:Re=94:6〜97:3である合金からなる抵
抗体と、WとReの体積比がW:Re=73:27〜7
6:24である合金からなる抵抗体を一端で結合して構
成した熱電対を埋設してウエハ支持部材を構成したこと
から、ウエハ支持部材の温度を追従性良く正確に検知で
きる。かくして、本発明のウエハ支持部材を成膜装置や
エッチング装置に用いれば、ウエハに精度の高い成膜処
理やエッチング処理を施すことができる。しかも、熱電
対が直接外部雰囲気に曝されることがないため、ハロゲ
ンガスによって腐食したり、大気によって酸化されるこ
とがなく、長期間にわたり安定して精度の高い測定を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のウエハ支持部材の一例を示す
斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図2】(a)〜(c)は静電吸着用電極をなす内部電
極のさまざまなパターン形状を示す平面図である。
【図3】(a)(b)はヒータ用電極をなす内部電極の
さまざまなパターン形状を示す平面図である。
【図4】熱電対のパターン形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1:ウエハ支持部材 2:板状セラミック体 3:載置
面 4:静電吸着用電極をなす内部電極 5:ヒータ用電極
をなす内部電極 6:熱電対 6a,6b:抵抗体 7a,7b,8a,8b,9a,9b:外部端子 W:ウエハ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウエハの載置面を有する板状セラミック体
    中に、異なる抵抗温度係数を有する2つの抵抗体を先端
    で接合して構成した熱電対を埋設したことを特徴とする
    ウエハ支持部材。
  2. 【請求項2】上記板状セラミック体をアルミナセラミッ
    クス又は窒化アルミニウム質セラミックスにより形成す
    るとともに、上記2つの抵抗体をWとReの合金により
    形成してなり、一方の抵抗体はWとReの体積比がW:
    Re=94:6〜97:3であるとともに、他方の抵抗
    体はWとReの体積比がW:Re=73:27〜76:
    24であることを特徴とする請求項1に記載のウエハ支
    持部材。
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