JP6902969B2 - 熱硬化性接着シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱硬化性接着シートおよびその製造方法に関する。
従来、自動車等の分野において、ブレーキライニングのような摩擦材と金属部材とを接着するために、液状の接着剤が使用されている。しかし、液状の接着剤は、溶剤固形分の変化や、接着剤成分の経時変化によって、塗料粘度が変わるため塗布量の制御が難しく、また、溶剤の除去が必要になるため、作業性が悪い問題がある。
そこで、熱硬化性固体フィルム接着剤を用いることが提案されている。熱硬化性固体フィルム接着剤として、例えば以下のものが提案されている。
(1)(A)熱硬化性フェノール−アルデヒドレゾール樹脂、(B)分子当り平均1個より多い重合性アクリル基を持つ特定の光重合性樹脂、(C)成分(B)のための光重合開始剤、および(D)ポリビニルアセタールからなる液体組成物の層を化学線に暴露することにより得られる固体フィルム接着剤(特許文献1)。
上記(1)の固体フィルム接着剤は、例えば、剥離シート上に形成され、使用時に剥離シートが取り除かれ、適当な大きさに切断される。この固体フィルム接着剤を、結合すべき表面間に挟んで熱硬化させることでそれらの表面が結合される。
特開平5−209153号公報
しかし、上記(1)の固体フィルム接着剤は、ブレーキライニングのような粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材との接着では、十分な接着強度を得ることができにくかった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材のような平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士を強固に接着できる熱硬化性接着シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[8]の構成を有する、熱硬化性接着シートおよびその製造方法を提供する。
[1]熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)及び有機フィラーからなる熱不溶融フィラー(C)を含有することを特徴とする熱硬化性接着シート。
[2]前記熱可塑性樹脂(A)が、トリルゴム及びアクリルゴムから選ばれた少なくとも1種類以上であることを特徴とする前記[1]に記載の熱硬化性接着シート。
[3]前記未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びビスマレイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種類以上であることを特徴とする前記[1]に記載の熱硬化性接着シート。
[4]前記熱不溶融フィラー(C)が、フェノール樹脂粒子であることを特徴とする前記[1]に記載の熱硬化性接着シート。
[5]更に、前記未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)とは別の熱硬化性樹脂(D)を含有することを特徴とする前記[1]に記載の熱硬化性接着シート。
[6]更に、硬化剤又は硬化促進剤を1種類以上含有することを特徴とする前記[1]に記載の熱硬化性接着シート。
[7]前記[1]乃至[]のいずれか1項に記載の熱硬化性接着シートの製造方法であって、熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)、有機フィラーからなる熱不溶融フィラー(C)及び前記熱可塑性樹脂(A)を溶解し且つ未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を溶解しない溶剤を含む液状の接着剤組成物を調製し、前記液状の接着剤組成物を基材上に塗布後、乾燥させて熱硬化性接着シートを得ることを特徴とする熱硬化性接着シートの製造方法。
[8]前記液状の接着剤組成物に硬化剤又は硬化促進剤を1種類以上含有することを特徴とする前記[7]に記載の熱硬化性接着シートの製造方法。
本発明によれば粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材のような平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士を強固に接着できる熱硬化性接着シートおよびその製造方法を提供できる。
以下、本発明の熱硬化性接着シートを説明する。
本発明の熱硬化性接着シートは、熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)及び熱不溶融フィラー(C)を含有する。
<熱可塑性樹脂(A)>
本発明で使用できる熱可塑性樹脂(A)としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂及びその変性物、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレートやポリエチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂、アクリロニトリル−エチレンゴム−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン樹脂などのスチレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリアクリルニトリル、6-ナイロン、6,6-ナイロン、6T−PA、9T−PA、MXD6−ナイロンなどのポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、エチレン−アクリル酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどの塩素樹脂、ポリフッ化ビニルやポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、メチルペンテン樹脂、セルロース樹脂等、ならびにオレフィン系エラストマー、グリシジル変性オレフィン系エラストマー、マレイン酸変性オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマー、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、クロロプレンゴム、ヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム〕、シリコーンゴム〔例えば、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕等を挙げることができる。
これらの熱可塑性樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
この中でも特に二トリルゴム及びアクリルゴムから選ばれた少なくとも1種類以上であることが熱硬化性接着シートの溶融粘度を容易に制御することができるため、平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士を強固に接着でき、被着体から接着剤のはみ出しを抑えることができる。
熱可塑性樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)は、1000〜300万が好ましく、1万〜150万が特に好ましい。Mwが前記範囲の下限値以上であれば、熱硬化性接着シートを被接着体に接着させた際に容易に接着可能であり、上限値以下であれば、熱硬化性接着シートでの強度に優れ、熱硬化性接着シートの取り扱い性が良好になる。熱可塑性樹脂(A)のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算で測定される。
熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度は、熱硬化性接着シートを被接着体に接着させた際に容易に接着可能とするため、−100℃〜50℃が好ましく、−50℃〜40℃が特に好ましい。
熱可塑性樹脂(A)には、必要に応じて、例えば、粘着付与樹脂、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤等が含まれていてもよい。
<未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)>
「未硬化の熱硬化性樹脂」とは、いわゆるBステージ以前の状態の熱硬化性樹脂をさす。具体的には、加熱により流動状態を経由して硬化にいたることのできる状態の熱硬化性樹脂をいう。つまり未硬化の熱硬化性樹脂は、融点を有しており、融点以上の温度に加熱すると溶融物となり、さらに加熱することで硬化物となる。
したがって、熱硬化性接着シートは、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上の温度に加熱すると、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)が溶融して流動状態となる。流動状態となった未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)と熱可塑性樹脂(A)とが混和し、熱硬化性接着シートが通常の熱硬化性接着剤と同様の性状を示すようになる。その後、さらに加熱を行うことで、熱硬化性接着シートが硬化する。
未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)(以下、熱硬化性樹脂粒子(B)ともいう)における熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いる他、適宜混合したり、酸無水物、ポリアミン、イソシアネート、イミダゾール類等の硬化剤を併用したり、有機過酸化物等の反応促進剤を添加してもよい。エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ナフタレン型、ビフェニル型、ジシクロペンタジエン型のものが特に好ましい。フェノール樹脂としては、具体的にはアルキルフェノール型、p−フェニルフェノール型、ビスフェノールA型等のノボラックフェノール樹脂およびレゾールフェノール樹脂が好ましい。イミド樹脂としては、アミドイミド樹脂、マレイミド樹脂、ナジイミド樹脂が好ましい。この中でも特にエポキシ樹脂、フェノール樹脂及びビスマレイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種類以上であることが熱硬化性接着シートの溶融粘度を容易に制御することができるため、平行度の悪い被着体同士を強固に接着でき、被着体から接着剤のはみ出しを抑えることができる。
熱硬化性樹脂粒子(B)としては、その熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上の温度に加熱して溶融させたときに、熱可塑性樹脂(A)と相溶するものが好ましい。これにより、熱硬化性接着シートを熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上の温度に加熱したときに、熱硬化性樹脂粒子(B)が溶融する。溶融した熱硬化性樹脂粒子(B)と熱可塑性樹脂(A)とが相溶して均一な組成物となり、硬化させたときに優れた接着強度が得られやすい。
熱硬化性樹脂粒子(B)の形状は特に限定されず、例えば球状、真球状、無定形、針状、繊維状、板状などでもよい。これらは2種類以上組み合わせて使用してもよい。熱硬化性樹脂粒子(B)の平均粒子径に関しても特に制限はないが、0.01μm〜200μmのものが、接着剤塗料の塗工性、熱硬化性接着シートの溶融特性を制御しやすく好適である。
熱硬化性接着シート中、後述する熱硬化性樹脂(D)及び熱可塑性樹脂(A)の合計100質量部に対する熱硬化性樹脂粒子(B)の割合は、50〜400質量部が好ましく、100〜300質量部がより好ましい。熱硬化性樹脂粒子(B)の割合が50質量部未満の場合は、熱硬化した後の、接着剤の耐熱性が不十分となり、熱時のせん断強度が低下し、熱時に熱硬化性接着シートを用いて接着した被着体の間(例えば金属部品と摩擦材との間)で破壊されやすくなる。つまり、接着剤の凝集破壊、または、被着体界面での破壊が起こりやすくなる。熱硬化性樹脂粒子(B)の割合が400質量部より多いと、シート化が困難になる。
熱硬化性接着シート全体に対する熱硬化性樹脂粒子(B)の割合は、20〜95体積%であることが好ましく、25〜80体積%がより好ましい。熱硬化性樹脂粒子(B)の割合が20体積%未満の場合は、熱硬化した後の、接着剤の耐熱性が不十分となり、熱時のせん断強度が低下し、熱時に熱硬化性接着シートを用いて接着した被着体の間(例えば金属部品と摩擦材との間)で破壊されやすくなる。つまり、熱時に、接着剤の凝集破壊、または、被着体界面での破壊が起こりやすくなる。一方、熱硬化性樹脂粒子(B)の割合が95体積%より多いと、シート化が困難になる。
熱硬化性接着シートの厚さは、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定できる。例えば1〜2000μm程度とすることができる。
<熱不溶融フィラー(C)>
熱不溶融フィラー(C)は、有機フィラー及び無機フィラーから選ばれた少なくとも1種類を用いることができる。熱不溶融フィラー(C)は、熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上の温度に達しても、溶融しないフィラーであればよいが、耐熱性の観点から 300℃以上の融点を持つフィラーであることが望ましい。本発明において、300℃の温度に晒されても溶融しないフィラーを、熱不溶融フィラーとする。
熱硬化性接着シートに熱不溶融フィラー(C)を含有することで、熱硬化性接着シートの溶融挙動(多孔質材料への浸み込み、ゲルタイム、粘度)を制御できる。熱硬化性接着シートに熱不溶融フィラー(C)を含有することで、熱不溶融フィラー(C)が多孔質材料への浸込を抑える。また、熱不溶融フィラー(C)が接着剤成分と反応するものであれば、接着剤のゲルタイムを短縮できる。また、後述する硬化剤または硬化促進剤との併用でさらにゲルタイムを調整できる。このように熱硬化性接着シートの溶融挙動を制御できるため、例えば金属板と平行度の悪い多孔質被着体とを接合した際、金属板と多孔質被着体との間に有する接着剤厚を十分に保持でき、耐衝撃性を向上することができると共に、応力緩和性の悪化を抑え被着体界面における剥離を防ぐことができる。
有機フィラーとしては、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂等をあげることができる。熱硬化性樹脂の場合は、Aステージ、又はBステージ状態の樹脂を加熱して完全硬化されたものを、粉状にして、使用することができる。
また、無機フィラーとしては、粉砕型シリカ、溶融型シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ベリリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、窒化チタン、窒化硼素、窒化ケイ素、硼化チタン、硼化タングステン、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、又はこれ等の表面をトリメチルシロキシル基等で処理したもの等をあげることができる。これら有機フィラー及び無機フィラーの粒径は、平均粒径で0.1〜50μmのものが使用可能であるが、最大粒径は接着層の厚さよりも大きくならないことが望ましい。
熱不溶融フィラー(C)がフェノール樹脂粒子のような有機物である場合、接着剤とフィラー間の親和性が良く、かつ、接着剤と線膨張係数も近くなるため、シリカフィラーのような無機物のものよりも、耐衝撃性、応力緩和性に対して有効である。
本発明において、熱不溶融フィラー(C)は、熱硬化性接着シート中に0.5〜80質量%含有されていることが好ましい。フィラーの量が0.5質量%よりも少ない場合は、フィラーの添加効果が発揮されず、一方80質量%より多い場合は、熱硬化性接着シートが脆くなり、適切な作業性を与えることができないおそれがある。
<熱硬化性樹脂(D)>
熱硬化性樹脂(D)としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、イソシアナート樹脂、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、ナジイミド樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。この中でも特にエポキシ樹脂、フェノール樹脂及びビスマレイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種類以上であることが熱硬化性接着シートの溶融粘度を容易に制御することができるため、平行度の悪い被着体同士を強固に接着でき、被着体から接着剤のはみ出しを抑えることができる。
熱硬化性接着シートにおける熱硬化性樹脂(D)と熱可塑性樹脂(A)との割合は、熱硬化性樹脂(D)100質量部に対して熱可塑性樹脂(A)が100〜500質量部が好ましく、更に100〜200質量部が好ましい。熱可塑性樹脂(A)が100質量部未満の場合では、接着剤のシート化が困難となる(成膜性が悪くなる)。熱可塑性樹脂(A)が500質量部より多い場合では、熱硬化性接着シートのBステージが制御しにくくなる。したがって、接着剤の溶融粘度が低くなりすぎて被着体から接着剤のはみ出しを抑えにくくなったり、接着剤の溶融粘度が高くなりすぎて被着体への密着性が低下し、熱硬化した後の接合体にて、被着体界面での破壊が起こりやすくなる。
必要に応じて、上記の熱可塑性樹脂(A)、熱硬化性樹脂粒子(B)、熱不溶融フィラー(C)、及び、これらの樹脂の混合物の硬化反応を促進させるため、または乾燥加熱時にある程度硬化させて熱硬化性接着シートの溶融粘度を高めるために、酸無水物、ポリアミン、イソシアネート、イミダゾール類等の硬化剤を併用したり、有機過酸化物等の硬化応促進剤を添加してもよい
具体例として、ジアザビシクロオクタン、又はメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、スクシニックアシッドパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−ミリスティルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート、アセチルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等の有機過酸化物、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・トリメリット酸塩、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリウムトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2−フェニルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン−イソシアヌール酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、4,4’−メチレン−ビス−(2−エチル−5−メチルイミダゾール)、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾール・ベンゾトリアゾール付加物、1−アミノエチル−2−エチルイミダゾール、1−(シアノエチルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール、N,N’−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]−アジポイルジアミド、N,N’−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、N−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、N,N’−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]ドデカンジオイルジアミド、N,N’−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]エイコサンジオイルジアミド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・塩化水素酸塩等のイミダゾール類、トリフェニルフォスフィン等の反応促進剤を挙げることができる。
<熱硬化性接着シートの製造方法>
熱硬化性接着シートの製造方法としては、例えば、以下の工程を有する製造方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)、熱不溶融フィラー(C)及び該熱可塑性樹脂(A)を溶解し且つ未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を溶解しない溶剤を含む液状の接着剤組成物を調製し、該液状の接着剤組成物を基材上に塗布後、乾燥させて熱硬化性接着シートを形成する工程。
[接着剤組成物]
接着剤組成物における溶剤は、熱可塑性樹脂(A)を溶解し且つ未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を溶解しないものであれば特に限定されず、熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)それぞれの材質に応じて公知の溶剤のなかから適宜選択できる。
前記の工程を有する製造方法により熱硬化性接着シートを製造する場合、熱硬化性樹脂粒子(B)を構成する未硬化の熱硬化性樹脂としては、乾燥(溶剤を除去)する際の温度では溶融しないものが用いられる。具体的には、融点が溶剤の沸点よりも高い熱硬化性樹脂が用いられる。
また、融点が溶剤の沸点よりも高い未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を用い、(B)の融点以下の温度で乾燥することで、(B)を溶融、反応させずに、接着剤の溶融粘度、Bステージの状態を調整することが可能となる。前記の有機化酸化物、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン等の反応促進剤を添加することも、接着剤の溶融粘度、Bステージの制御に有効である。
[基材]
基材としては、例えば剥離フィルム、剥離紙、その他の紙、不織布等が挙げられる。剥離フィルム、剥離紙としては、熱硬化性接着シートの特性を損なうものでなく、容易に剥離できるものであれば、いずれのものも使用できる。
剥離フィルムとしては、例えば樹脂フィルム、樹脂フィルムにシリコーン等の離型剤で剥離処理を施したもの等が挙げられ、剥離処理を施したものが好ましい。具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、シリコーン等で離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
剥離紙としては、例えば樹脂コート紙、紙にシリコーン等の離型剤で剥離処理を施したもの等が挙げられる。剥離紙として具体的には、ポリエチレンコート紙、ポリプロピレンコート紙、シリコーン離型紙等が挙げられる。
基材の厚さは、樹脂フィルムを母材に用いた剥離フィルムの場合は、10〜100μmが好ましく、紙を母材に用いた剥離紙の場合は、50〜200μmが好ましい。
[塗布・乾燥]
塗布、乾燥はそれぞれ公知の方法により行うことができる。
例えば塗布方法としては、通常の塗工方式や印刷方式が挙げられる。具体的には、エアドクターコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ダムコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティングや、グラビア印刷等の凹版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷等が使用できる。
乾燥方法としては、加熱方式、蒸気圧方式等が挙げられる。加熱方式としては、熱方式、赤外線方式、ランプ方式等が挙げられる。蒸気圧方式としては、真空方式、凍結乾燥方式、超臨海方式等が挙げられる。加熱方式によって、溶剤を加熱乾燥する際の乾燥条件は特に制限はないが、60〜150℃の範囲で、使用する溶剤によって適宜調整することが望ましい。60℃よりも低温であると熱硬化性接着シート中に溶剤が残り易く、また溶剤の揮発に伴って塗布した熱硬化性接着剤組成物の温度が低下して結露が起こり、樹脂成分が相分離、あるいは析出する場合があるため好ましくない。150℃よりも高温であると、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)の溶融および硬化が進行したり、急な温度上昇によって塗膜が荒れるため好ましくない。乾燥時間についても特に制限は無いが、実用性を考慮すると1〜10分の処理が好ましい。
上記のようにして、熱硬化性接着シートに基材が積層した積層体が得られる。
得られた積層体は、ロール状に巻き取ってもよい。必要に応じて、前記積層体から基材を取り除く工程、前記積層体または熱硬化性接着シートを切断する工程等を行ってもよい。
乾燥後の熱硬化性接着シートには、基材側とは反対側に、セパレータ(保護層)として剥離フィルムまたは剥離紙を積層、ロール状に巻き取ることも可能である。剥離フィルムまたは剥離紙としては、前述に示した基材として使用できるものが好ましい。セパレータを有する基材付き熱硬化性接着シートを使用する際には、セパレータのみを剥離した後、熱硬化性接着シートを基材から剥離して使用する。
<作用効果>
熱硬化性接着シートにおいては、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を含有しているため、熱硬化性接着シートを、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上に加熱すれば、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)が溶融し、熱硬化性接着シートが通常の熱硬化性接着剤と同様の性状を示し、他の部材との接着が可能となる。特に、溶融した未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)と熱可塑性樹脂(A)とが相溶する場合、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)の融点以上に加熱したときに未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)と熱可塑性樹脂(A)とが均一な組成物となり、これを硬化させたときに優れた接着強度が得られやすい。
また、前記製造方法にあっては、熱硬化性接着剤組成物中の未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)が固形フィラーとして機能する。これにより熱硬化性接着剤組成物(塗料)に適度な粘性が付与され、厚い塗膜を形成することが可能となる。
本発明では熱硬化性接着シートを厚く構成できるため、基材から熱硬化性接着シートを剥離しやすくなり、被接着体に接着させる場合に貼り付け器具又は人の手による取り扱いが容易となる。また、熱硬化性接着シートを厚く構成できるため、粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材のような平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士を強固に接着できる。
また、融点が溶剤の沸点よりも高い未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を用い、(B)の融点以下の温度で乾燥することで、(B)を溶融、反応させずに、接着剤の溶融粘度、Bステージの状態を調整することが可能となるため、被着体から接着剤のはみ出しを抑えることができる。
<用途>
熱硬化性接着シートの用途は、特に限定されず、従来、熱硬化性接着シート(シート状の熱硬化性接着剤)が使用されている各種の用途に使用できる。具体例としては、自動車のドラムブレーキにおける金属部品と摩擦材との接着剤、建材用途などが挙げられる。
以上、本発明の熱硬化性接着シートについて、実施形態を示して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(実施例1)
エポキシ基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=0℃、Mw=110×10)100質量部とイミダゾール化合物10質量部とをメチルエチルケトン(沸点:79.5℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例2)
エポキシ基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=15℃、Mw=85×10)50質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂25質量部、レゾールフェノール樹脂25質量部およびイミダゾール化合物10質量部とをメチルエチルケトン(沸点:79.5℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例3)
実施例2において、エポキシ基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=15℃、Mw=85×10)50質量部の代わりにエポキシ基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=15℃、Mw=35×10)50質量部とした以外は同様にしてPETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例4)
ヒドロキシル基及びカルボキシル基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=5℃、Mw=70×10)50質量部、レゾールフェノール樹脂50質量部およびイミダゾール化合物10質量部とをメチルエチルケトン(沸点:79.5℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例5)
ヒドロキシル基含有アクリル酸エステル共重合体(Tg=−40℃、Mw=80×10)50質量部、レゾールフェノール樹脂50質量部およびイミダゾール化合物10質量部とをトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例6)
アクリロニトリルブタジエン共重合体(Tg=−30℃、Mw=50×10)100質量部およびイミダゾール化合物10質量部とをトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例7)
アクリロニトリルブタジエン共重合体(Tg=−30℃、Mw=50×10)50質量部、レゾールフェノール樹脂50質量部およびイミダゾール化合物10質量部とをトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例8)
アクリロニトリルブタジエン共重合体(Tg=−30℃、Mw=50×10)50質量部およびレゾールフェノール樹脂50質量部とをトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に溶解した溶液へ、ビスマレイミド樹脂粒子(比重=1.4、融点=160℃、平均粒子径6μm、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径6μm、熱不溶融タイプ)200質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例9)
実施例7において、イミダゾール化合物10質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(実施例10)
アクリロニトリルブタジエン共重合体(Tg=−30℃、Mw=50×10)50質量部およびレゾールフェノール樹脂50質量部とをトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に溶解した溶液へ、レゾールフェノール樹脂粒子(比重:1.2、融点=135℃、トルエンに未溶解)200質量部とフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を混合して液状の熱硬化性接着剤組成物を得た。
次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に、上記熱硬化性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが120μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機中にて脱溶剤して熱硬化性接着シートを形成した。これにより、PETフィルム付き本発明の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例1)
実施例1において、イミダゾール化合物10質量部およびフェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例2)
実施例1において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例3)
実施例2において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除き、且つメチルエチルケトン(沸点:79.5℃)600質量部をトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に代えた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例4)
実施例3において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除き、且つメチルエチルケトン(沸点:79.5℃)600質量部をトルエン(沸点:110.6℃)600質量部に代えた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例5)
実施例4において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例6)
実施例5において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例7)
実施例6において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例8)
実施例9において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例9)
実施例7において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
(比較例10)
実施例10において、フェノール樹脂粒子(平均粒子径20μm、熱不溶融タイプ)100質量部を除いた以外は同様にしてPETフィルム付き比較用の熱硬化性接着シートを得た。
前記実施例1〜10及び比較例1〜10における熱硬化性接着シートの配合組成をまとめて表1及び表2に示した。なお、表中の数値は質量部を意味する。
Figure 0006902969
Figure 0006902969
次に前記実施例1〜10及び比較例1〜10の熱硬化性接着シートについて、次の評価を行い、その結果を表1及び表2に示した。
(タック特性)
PETフィルム付き熱硬化性接着シートにおける熱硬化性接着シートの表面を手で接触して粘着性が有り、且つPETフィルムから熱硬化性接着シートを剥離した熱硬化性接着シートの剥離面を手で接触して粘着性が無いものを○とした。
(常温せん断強度)
PETフィルム付き熱硬化性接着シートについて、PETフィルムから熱硬化性接着シートを剥離し、接着面積が20mm幅×5mm長となるように、平板に貼り付けた後、接着剤のもう一方の面に同素材の平板を配置し、0.5MPaで圧締しながら、200℃で30分間熱処理をし、積層体を作製した。平板としては、冷間圧延鋼板(FPCC板、20mm幅×30mm長と90mm長、厚さ1.6mm)を用いた。
得られた積層体について、接着強度の測定を次の通り行った。
25℃環境下で、得られた積層体の熱硬化性接着シートを平板に対してせん断方向に引張った時の強度(常温せん断強度)を測定した。測定時の被着体−引張試験機のチャック間距離は約80mm、引張速度は50mm/分とした。測定には(株)今田製作所製の剪断力試験機SL5000を使用した。常温せん断強度が3.5MPa以上のものを○とした。
(耐熱せん断強度)
上記常温せん断強度と同様の接着強度の測定を、平板を150℃から300℃まで50℃ごとに加熱させて行った。加熱時間は3分間とした。そして、150℃から300℃の各測定温度におけるせん断強度において1MPa以上を示したときの測定温度を表に記した。
1MPa以上を示したせん断強度が、200℃より高い温度であれば実用上十分な接着強度を有している。
(ゲルタイム)
PETフィルムから剥離した熱硬化性接着シート0.1gを230℃に加熱したホットプレート上で加熱して、熱硬化性接着シートがゲル状化し、流動しなくなるまでの時間を表に記した。
(浸み込み性)
PETフィルム付き熱硬化性接着シートを20mm×20mmの大きさに裁断した。
次に下記表3に記載の銅板及び不織布積層体を用意した。
Figure 0006902969
次に、上記銅板、不織布積層体、熱硬化性接着シート及び銅板の順で積層し、熱プレス(プレス圧:0.3MPa、プレス時間:5sec,10sec,30sec、プレス温度:上/下金型230℃)を行なった。そして、熱プレス後の熱硬化性接着シートが溶解して浸み込んだ不織布の枚数を表1に記した。熱硬化性接着シートが不織布の表層部分にのみある場合は「表」とし、不織布の裏まで熱硬化性接着シートが浸み込んでいれば「裏」とした。
表1において不織布の枚数が多いほど不織布(多孔質材料)へ浸み込み易いことを示している。また、不織布の枚数が同じ場合は、表よりも裏が不織布(多孔質材料)へ浸み込み易いことを示している。
表1から明らかなように、実施例1〜10の熱硬化性接着シートは、ゲルタイムが20〜35secと短く、浸み込み性におけるプレス時間:30secにおいて4枚裏〜5枚表であり不織布(多孔質材料)への浸み込みが遅い。したがって、実施例1〜10の熱硬化性接着シートは、粗面(多孔面)を有する摩擦材などの不織布(多孔質材料)表面に溶融した接着剤が浸み込まないで不織布(多孔質材料)表面に多くとどまるため厚い接着剤層となり、粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材のような平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士を強固に接着できる。
一方、比較例1〜10の熱硬化性接着シートは、表2から明らかなように、ゲルタイムが30〜60sec以上と長く、浸み込み性におけるプレス時間:30secにおいて6枚裏〜7枚表で不織布(多孔質材料)への浸み込みが早い。したがって、比較例1〜10の熱硬化性接着シートは、粗面(多孔面)を有する摩擦材などの不織布(多孔質材料)表面に溶融した接着剤の浸み込みが早く、実施例1〜10よりも十分な厚さの接着剤層を不織布(多孔質材料)表面に得ることができないため、粗面(多孔面)を有する摩擦材と滑面を有する金属部材のような平面度の悪い被着体同士や、平行度の悪い被着体同士の接着では接着強度が低くなりやすい。

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)及び有機フィラーからなる熱不溶融フィラー(C)を含有することを特徴とする熱硬化性接着シート。
  2. 前記熱可塑性樹脂(A)が、トリルゴム及びアクリルゴムから選ばれた少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着シート。
  3. 前記未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びビスマレイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着シート。
  4. 前記熱不溶融フィラー(C)が、フェノール樹脂粒子であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着シート。
  5. 更に、前記未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)とは別の熱硬化性樹脂(D)を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着シート。
  6. 更に、硬化剤又は硬化促進剤を1種類以上含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着シート。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱硬化性接着シートの製造方法であって、熱可塑性樹脂(A)、未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)、有機フィラーからなる熱不溶融フィラー(C)及び前記熱可塑性樹脂(A)を溶解し且つ未硬化の熱硬化性樹脂粒子(B)を溶解しない溶剤を含む液状の接着剤組成物を調製し、前記液状の接着剤組成物を基材上に塗布後、乾燥させて熱硬化性接着シートを得ることを特徴とする熱硬化性接着シートの製造方法。
  8. 前記液状の接着剤組成物に硬化剤又は硬化促進剤を1種類以上含有することを特徴とする請求項7に記載の熱硬化性接着シートの製造方法。
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