JP6550294B2 - シート状接着材及び部品パッケージ - Google Patents
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Description
本発明のシート状接着材は、図1に示したように、(A)基材層2と、(B)熱硬化性樹脂層3と、(C)粘着剤層4とを、この順番で積層してなるシート状接着材1である。以下、これらの各層について説明する。
本発明に用いる基材層2は、後述する熱硬化性樹脂層3の熱硬化性樹脂の熱溶融時に、熱硬化性樹脂が平面方向に広がるのを抑制する部材である。この基材層は、熱硬化性樹脂を基材に染み込ませることで、平面への広がりを抑制し、形状を維持したまま硬化させることを可能とするため、以下に説明するように所定の特性を有する不織布からなる。
空隙率(%)=(1−不織布を構成する繊維の総体積/不織布体積)×100
本発明で用いる熱硬化性樹脂層3は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を必須成分として含有する接着剤層である。この熱硬化性樹脂層3は、例えば、(B−1)エポキシ樹脂と、(B−2)硬化剤と、(B−3)無機フィラーと、を必須成分とするエポキシ樹脂組成物をシート状に形成して得られる。ここで使用するエポキシ樹脂は、その種類は特に限定されるものではなく、一般に接着用途に使用されるエポキシ樹脂であればよい。エポキシ樹脂組成物を使用することで、接着強度の高い硬化物を得ることができる。
本発明で用いられる粘着剤層4は、公知の粘着性樹脂により形成されたものであればよい。ここで、粘着性樹脂としては、粘着性に優れているだけでなく、凝集力に優れ、粘着後の保持力に優れた粘着剤であることが好ましい。このような粘着性樹脂として、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系の粘着性樹脂が挙げられ、そのなかでも特に、熱可塑性樹脂であるアクリル系のもの、すなわち粘着性アクリル樹脂が好ましい。
本発明のシート状接着材は、基材2、熱硬化性樹脂層3、粘着剤層4をこの順に積層して形成できれば、特にその製造方法について限定されず、公知の方法により製造することができ、次のような製造方法が例示できる。
まず、粘着剤層4の材料となる粘着シートを形成する。粘着シートは、常法に従って、剥離フィルムの剥離剤層側の面上に粘着材料となる塗工液を塗布、乾燥して剥離フィルム付きの粘着シートを設ける。次いで、粘着剤層側を剥離フィルムと貼合わせて仕上げられる。
(B−1)軟化点が100℃以下の固形状多官能エポキシ樹脂、(B−2)液状エポキシ樹脂用硬化剤と、(B−3)無機フィラーと、を含有し、さらに必要に応じて用いられる各種任意成分を高速混合機などにより、均一に混合したのち、ニーダー、二本ロール、連続混練装置などで十分混練する。混練温度としては50〜100℃程度が好ましく、60〜80℃がより好ましい。
得られた熱硬化性樹脂シートの両面に設けられたキャリアフィルムを剥がし、熱硬化性樹脂層の片面に不織布、反対の面に、上記で得られた粘着剤シートを貼り合せ、熱ラミネートにより積層し、シート状接着材を製造する。このとき、熱ラミネートは、例えば、40〜70℃、圧力 1〜5kg/cm2、速度 0.1〜1.0m/分で行うことができる。
上記のように得られたシート状接着材は、この粘着剤層を接着対象の基材や部品等に貼り合わせて、シート状接着材の温度が80℃程度になるように、10分間加熱硬化後、取り出し放冷することにより無加圧で接着することができる。なお、この接着時においては加圧して確実に接着させるようにしてもよい。
本発明の部品パッケージは、各種の部品を上記シート状接着材によりシールしてなるものである。ここで、部品としては、半導体製品、高周波部品、センサ部品等が挙げられる。
(B−2)成分として4官能チオール系硬化剤(昭和電工(株)製、商品名:カレンズMT PE−1) 25部、(B−1)成分としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:450〜500、三菱化学(株)製、商品名:jER1001、軟化点64℃) 100部、保存性向上剤としてホウ酸化合物(四国化成工業(株)製、商品名:L−07N) 1.5部、(B−3)成分として球状シリカ(電気化学工業社製、商品名「FB−959」) 74部を配合し、80℃条件で1時間混合混練した。次に、混練温度を65℃に下げ、硬化促進剤としてアミン化合物((株)T&K TOKA製、商品名:富士キュアFXR−1081) 3部を投入し、10分間混練して熱硬化性樹脂組成物を得た。なお、ここで「部」は「質量部」を意味する。
上記作製例1により得られたシート状の熱硬化性樹脂層の片側の剥離フィルムを剥離し、露出した熱硬化性樹脂層の表面にノンキャリアの粘着材シート(リンテック(株)製、商品名:ノンキャリア8ECPATI8EB(一般強粘着タイプ);厚さ 0.025mm)を供給しながら重ね合わせ、40℃、0.8m/min、圧力3kgf/cm2の条件で加熱ラミネートロール間を通過させた。
基材層として、表1に示した特性を有する基材層を用いた以外は、実施例1と同様の操作によりシート状接着材2〜5を製造した。なお、ここで用いた基材層は、次の通りであり、それぞれ得られるシート状接着材の厚さが160μmとなるようにラミネート条件を調節した。
実施例3:SR601(旭化成せんい(株)製、商品名;材質 セルロース、厚さ 0.47mm、目付量 60g/m2、空隙率 90%)
実施例4:UCOO40(クラレフレックス(株)製、商品名;材質 ポリウレタン、厚さ 0.18mm、目付量 40g/m2、空隙率 81%)
実施例5:MBBK14FZSO(クラレフレックス(株)製、商品名;材質 液晶ポリマー(LCP)、厚さ 0.07mm、目付量 14g/m2、空隙率 86%)
基材層として、空隙のない基材を用いた以外は、実施例1と同様の操作により得たシート状接着材(比較例1)、粘着層を設けなかった以外は実施例1と同様の操作により得たシート状接着材(比較例2)、熱硬化性樹脂層を設けなかった以外は実施例1と同様の操作により得たシート状接着材(比較例3)、をそれぞれ得た。
なお、各実施例および比較例により得られた各層及びシート状接着材の諸特性は、以下に示す方法に従って求めた。
硬化前、厚み160μmのシート状接着材を、被接着体であるアルミニウムシート(三菱化学(株)製、商品名:AB180250P;SUS板に貼り合わせた表面ナイロンのアルミニウムシート)に500gのローラーを2往復して貼合した。10分後、20℃および28℃の条件で、それぞれ引張り速度50mm/minの速さで、シート状接着材とアルミニウムシートとの90℃ピール接着力(N/10mm)を測定した。
厚み160μmのシート状接着材を被接着体であるアルミニウムシート(三菱化学(株)製、商品名:AB180250P;SUS板に貼り合わせた表面ナイロンのアルミニウムシート)に500gのローラーを2往復して貼合した。10分後、80℃で10min加熱後、取り出し放冷し、常温(25℃)に戻ったところで、引張り速度50mm/minの速さで、シート状接着材とアルミニウムシートとの90℃ピール接着力(N/10mm)を測定した。
得られたシート状接着材を幅10mm×長さ50mmのサイズに調整し、表面ナイロンのアルミニウムシート(三菱化学(株)製、商品名:AB180250P)に500gのローラーを2往復させて貼着した。80℃で10分間加熱後、取り出し放冷し、室温に戻して、観察した。
○:基材の形状が維持されており、端部から樹脂の染み出しが見られない。
×:基材の形状が維持されてなく、端部から樹脂の染み出しが見られる。
(3)染み出しの試験で得られた硬化物の硬化後のはがれについて、次の判定基準で目視評価した。
○:シートが、被着体から剥がれていない。
×:シートの一部が、被着体から剥がれている。
(3)染み出しの試験で得られた硬化物について、ショアA硬度計で硬度を測定して、次の基準で評価した。
○:ショアA硬度が80以上である
×:ショアA硬度が80未満である。
たてよこ厚さが、100mm×60mm×80mmの直方体形状で端面に深さ1mmの凹凸を10か所有するアルミ製のモデルケースを作成し、各例のシート状接着材を端面に、手で貼り合わせた。80℃で10分間加熱硬化後、室温に戻して、電子部品(モデル)を得た。
・染み出し
○:貼り合わせた部品の硬化後に、基材の端部から樹脂の染み出しが見られない。
×:貼り合わせた部品の硬化後に、基材の端部から樹脂の染み出しが見られる。
・外観(形状安定性)
○:貼り合わせた部品の硬化後に、基材のはがれ及び形状変化が見られない。
×:貼り合わせた部品の硬化後に、基材のはがれ又は形状変化が見られる。
Claims (5)
- (A)基材層と、(B)熱硬化性樹脂層と、(C)熱可塑性樹脂からなる粘着剤層とを、この順番で積層してなるシート状接着材であって、
前記(A)基材層が、目付量5〜200g/m2で、かつ、空隙率が70〜95%の不織布からなることを特徴とするシート状接着材。 - 前記(A)基材層が、繊維径5〜20μmのガラス繊維またはセルロース系の不織布からなる請求項1記載のシート状接着材。
- 前記(B)熱硬化性樹脂層が、エポキシ樹脂、硬化剤および無機フィラーを必須成分とする請求項1または2記載のシート状接着材。
- 部品を、
(A)基材層と、(B)熱硬化性樹脂層と、(C)粘着剤層とを、この順番で積層してなり、前記(A)基材層が、目付量5〜200g/m 2 で、かつ、空隙率が70〜95%の不織布からなるシート状接着材によりシールしてなる部品パッケージ。 - 前記(C)粘着剤層が、熱可塑性樹脂である請求項4に記載の部品パッケージ。
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