JP6899579B2 - 自然薯栽培器及び自然薯栽培システム - Google Patents

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Description

本発明は、自然薯の栽培に要する労力を軽減することができる自然薯の栽培装置に関する。
従来、用土に下端が埋設されたパイプを垂直方向に保持して1列又は複数列に配設し、パイプ内の上端部まで用土を充填し、用土に自然薯の種芋を植え付けて適宜施肥と注水を行いながら育成させ、成長した蔓をパイプ間あるいはパイプの近傍に立設された支柱又は支柱に張架された誘導ネットに這わせ、収穫時にはパイプを用土から抜き取りパイプの一端を水流圧による押圧して用土と生育した自然薯をパイプから取り出すようにした自然薯栽培器がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−076039号公報
ところが、上記従来の自然薯栽培器は、パイプを垂直方向に保持して1列又は複数列配置している。したがって、装置の高さが高くなり、取扱いがし難くなるため作業性が悪いという問題がある。また、自然薯は、自然の状態では、蔓や親芋に対し土中で斜めに成長するという特性もあるのに対し、上記自然薯栽培器では、自然薯を垂直方法に成長させるようになっている。したがって、自然薯の成長にも悪影響を与えるという問題もある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、作業性を向上させ、しかも自然薯の成長を促進可能とする自然薯栽培器及び自然薯栽培システムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
本発明を適用させた一例である適用例1の自然薯栽培器(1,100,200)においては、自然薯(5)の種芋(6)及び吸収根(7)を育成するための第1土壌(12)を蓄積するための容器(10,110,210)と、前記容器(10,110,210)に設けられた開口部(20,120,220)と、前記開口部(20,120,220)に、鉛直方向に対して所定の角度で取り付けられ、内部に自然薯(5)の新生芋(8)を育成するための第2土壌(32)を蓄積するための育成部(30,230)と、前記容器の内側において、前記育成部に装着され、前記育成部に装着されている部分から離れるにつれて広がった開口面を有し、前記第2土壌が蓄積された誘導部(40)と、を備え、前記容器は、前記自然薯の種芋及び吸収根を育成させるために、内側における前記誘導部の周囲に前記第1土壌を蓄積しており、前記誘導部は、前記容器内の前記誘導部の上方に設けられた前記自然薯の前記種芋からの前記新生芋の伸長方向を前記育成部に向かうように誘導することを要旨とする。
このような自然薯栽培器(1,100,200)では、種芋(6)及び吸収根(7)が容器(10,110,210)で育成され、新生芋(8)が育成部(30,230)で栽培される。つまり、自然薯(5)の栽培の際に成長して長く伸張していく新生芋(8)が育成部(30,230)で育成されるため、長くて形状のよい新生芋(8)を栽培することができる。
このようにすると、自然薯(5)栽培時に、余り成長しない種芋(6)に比べ、成長して長く伸張していく新生芋(8)が誘導部(40)の開口面から育成部(30)に進入しやすくなるので、長く形状のよい新生芋(8)を容易に栽培することができる。
[適用例
また、適用例1の自然薯栽培器(1,200)において、前記開口部(20,220)は、前記容器(10,210)の底面に設けられることを要旨としてもよい
このような自然薯栽培器(1,200)であれば、開口部が底面に設けられていない場合に比べて、育成部(30,230)または誘導部(40)を底面に近い位置に設けることができる。つまり、吸収根(7)が伸びるスペースを大きく確保することができ、長くて形状のよい新生芋(8)を栽培することができる。
[適用例
また、適用例1の自然薯栽培器(100)において、前記開口部(120)は、前記容器(110)の側面に設けられることを要旨としてもよい
このような自然薯栽培器(100)であれば、開口部が底面に設けられている場合に比べ、容器(110)を低い位置に設置することができる。例えば、天井が低くいために、開口部が底面にある自然薯栽培器を設置することが難しいスペースであっても、開口部(120)が側面にある自然薯栽培器(100)であれば、容器(110)を低い位置に設置することができるので、設置することができる。
[適用例
また、適用例1〜適用例のいずれかの自然薯栽培器(1,100,200)において、前記第1土壌(12)は、前記第2土壌(32)に比べ、養分が多く含まれていることを要旨としてもよい
このような自然薯栽培器(1)では、新生芋(8)をより成長させることができる。つまり、芋の成長にかかわるのは、吸収根(7)であり、吸収根(7)が養分を吸収し新生芋(8)の成長を促すためである。また、新生芋(8)が、養分が多く含まれている土壌で栽培されると、新生芋(8)が分岐したり腐ったりする。
そこで、第2土壌(32)に比べ第1土壌(12)の養分が多く含まれるようにすると、吸収根(7)で養分を吸収して新生芋(8)の成長を促し、新生芋(8)が分岐したり腐ったりすることを防ぐことができるため、新生芋(8)をより成長させることができる。
[適用例
本発明を適用させた一例である適用例5の自然薯栽培システム(2)においては、適用例1〜適用例のいずれかの複数の自然薯栽培器(1)と、前記複数の自然薯栽培器(1)を、前記育成部(30)が交互に交差するように並べて固定するための固定部(50)を備えたことを要旨する。
このような自然薯栽培システム(2)では、育成部(30)が交互に交差するように複数の自然薯栽培器(1)が並べられている。したがって、複数の自然薯栽培器(1)を並べたときに、自然薯栽培器(1)の設置面積が少なくて済むので、多数の自然薯栽培器(1)を面積効率よく配置でき、ひいては少ない面積で多くの自然薯を栽培することができる。
[適用例
適用例5の自然薯栽培システム(2)において、前記固定部(50)は、前記複数の自然薯栽培器(1)を、前記育成部(30)が交互に交差するように並べたときに、前記複数の自然薯栽培器(1)の前記容器(10)が交互に、水平面に対して所定の角度となるように固定し、前記容器(10)は、前記固定部(50)で固定されたときに、水平面からの高さが低くなる方の底面角部に排水用の穴が穿たれていることを要旨としてもよい
このような自然薯栽培システム(2)では、並べられている複数の自然薯栽培器1の容器(10)が水平面に対し傾いており、低い方の底面角部に排水用の穴がうがたれている。したがって、容器(10)内の排水がスムーズに行われ、余分な水分が容器(10)内に溜まることがないため、新生芋8の成長をより促すことができる。
自然薯栽培器1の概略の構成を示す断面図である。 自然薯栽培器1による自然薯の栽培方法を説明するための図である。 自生栽培の場合の自然薯の育ち方を説明するための図である。 自然薯栽培システム2の概略の構成を示す外観図である。 自然薯栽培器100の概略の構成を示す断面図と、自然薯栽培器100の配置の一例を示す図である。 自然薯栽培器200の概略の構成を示す断面図である。 自然薯栽培システム202の概略の構成を示す外観図である。 自然薯栽培器300の概略の構成を示す断面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
(自然薯栽培器1の構成)
図1に基づき、自然薯栽培器1の構成について説明する。図1は、自然薯栽培器1の概略の構成を示す断面図である。
図1に示すように、自然薯栽培器1は、容器10、開口部20、育成部30及び誘導部40を備えている。
容器10は、自然薯5の栽培の種芋6及び吸収根7を育成するための第1土壌12を蓄積するものであり、プラスチック、塩化ビニール、発泡スチロールなどの樹脂、ステンレスなどの金属、あるいは紙などの自然素材で形成された、略直方体の箱状の容器である。
本実施形態では、容器10の大きさは、平面の縦横の寸法が約700[mm]×約500[mm]、深さが約300「mm]である。
容器10に蓄積される第1土壌12は、鹿沼土に肥料を混ぜたものなどの他に、いわゆる土ではないが、食物等の栽培に用いられる腐葉土など自然薯5の栽培のための養分が多く含まれている栽培用の用土を含む。
開口部20は、容器10の底面に穿たれた穴であり、本実施形態では、容器10の略長方形の底面の短手方向の中央、長手方向の約4/5の位置に設けられている直径約50[mm]の穴である。
育成部30は、開口部20の底面外側に、鉛直方向に対して所定の角度で取り付けられ、内部に自然薯5の栽培の新生芋8を育成するための第2土壌32を蓄積する部分である。具体的には、プラスチック、塩化ビニール、発泡スチロールなどの樹脂製の材料を筒状にした部材の内部に第2土壌32を入れて満たしたものである。
ここで所定の角度とは、図3に示すように、自生地栽培をした場合に自然薯5の新生芋8が伸張しやすい角度を基本とし、容器10を設置する場合の設置しやすさ等を考慮して決定される角度である。なお、所定の角度において、少なくとも鉛直方向に対してゼロ度となる角度は除くものとする。
また、第2土壌32は、鹿沼土など第1土壌12に比べ、含まれている養分が少ないものとする。
誘導部40は、育成部30に装着され、育成部30に装着されている部分から離れるにつれて広がった開口面を有するものであり、いわゆる漏斗状の形状となっている。
誘導部40の材質は、プラスチック、塩化ビニール、発泡スチロールなどの樹脂、アルミなどの金属あるいは段ボールなど紙である。
(自然薯栽培器1による栽培方法)
次に、図2に基づき、自然薯栽培器1を用いた自然薯5の栽培方法について説明する。図2は、自然薯栽培器1による自然薯の栽培方法を説明するための図である。
図2に示すように、育成部30の内部及び誘導部40の内部に、鹿沼土などの第2土壌を充填した後、容器10の内部に腐葉土などの第1土壌12を充填する。
容器10の内部に第1土壌12を充填する際に、自然薯5の芽の部分が誘導部40の開口面の略中心になるようにし、さらに、種芋6が誘導部40の開口面の外縁よりも外側の位置に、横たえるように第1土壌12に埋め込むようにして、第1土壌12を容器10の内部に満たしていく。
また、種芋6を第1土壌12に埋め込む際に、複数の吸収根7を容器10の中に広げるようにして、第1土壌12に埋め込む。
これにより、容器10の養分の多い第1土壌12に種芋6が埋設されるとともに、種芋6の周囲に吸収根7が埋設されるため、第1土壌12から養分が吸収され、吸収された養分が新生芋8に供給される。
また、新生芋8は、誘導部40を介して確実に育成部30の内部に成長していくことができる。この際、養分の少ない第2土壌32中で成長するため、新生芋8が分岐したり腐ったりしてしまうことがない。
(自生栽培した場合の自然薯5の育ち方)
ここで、図3に基づき、自生地栽培をした場合の自然薯5の育ち方について説明する。図3は、自生栽培の場合の自然薯5の育ち方を説明するための図である。
図3に示すように、自然薯5は、空気中の蔓や葉の分と土壌中の根の部分とで栽培される。
土壌中には、芽9があり、芽9から種芋6、吸収根7及び新生芋8が伸びている。このうち種芋6及び新生芋8は、茎の一部であって、養分を吸収しない。むしろ、養分があると、芋が分岐したり腐ったりする場合がある。
これに対し、吸収根7は、芽9から8〜10本出て養分を吸収し、主に新生芋8に養分を供給し、新生芋8の成長を促す。また、吸収根7は、いわゆる浅根性を有しており、地表近くを広がるように伸びる。
したがって、図3に示すように、種芋6及び吸収根7を養分の多い土壌の浅い部分に埋設し、新生芋8が養分の少ない土壌中に成長するようにして、新生芋8を育成する。
(自然薯栽培器1の特徴)
以上のような自然薯栽培器1では、種芋6及び吸収根7が容器10で育成され、新生芋8が育成部30で栽培される。つまり、自然薯5の栽培の際に成長して長く伸張していく新生芋8が育成部30で育成されるため、長くて形状のよい新生芋8を栽培することができる。
また、容器10の内側において、育成部30に装着され、育成部30に装着されている部分から離れるにつれて広がった開口面を有する誘導部40を備えている。したがって、自然薯5栽培時に、余り成長しない種芋6に比べ、成長して長く伸張していく新生芋8が誘導部40の開口面から育成部30に進入しやすくなるので、長く形状のよい新生芋8を容易に栽培することができる。
また、容器10における開口部20は、容器10の底面に設けられる。したがって、開口部が底面に設けられていない場合に比べて、育成部30および誘導部40を底面に近い位置に設けることができる。つまり、吸収根7が伸びるスペースを大きく確保することができ、長くて形状のよい新生芋8を栽培することができる。
さらに、第1土壌12は、第2土壌32に比べ、養分が多く含まれているため、新生芋8をより成長させることができる。つまり、芋の成長にかかわるのは、吸収根7であり、吸収根7が養分を吸収し新生芋8の成長を促すためである。
また、新生芋8が、養分が多く含まれている土壌で栽培されると、新生芋8が分岐したり腐ったりするが、自然薯栽培器1では、第2土壌32に比べ第1土壌12の養分が多く含まれるようなっている。したがって、吸収根7で養分を吸収して新生芋8の成長を促し、新生芋8が分岐したり腐ったりすることを防ぐことができるため、新生芋8をより成長させることができる。
[第2実施形態]
図4に基づき、自然薯栽培システム2について説明する。図4は、自然薯栽培システム2の概略の構成を示す外観図であり、図4(a)は正面図、図4(b)は平面図、図4(c)は側面図である。
(固定部50の構成)
図4に示すように、固定部50は、基部52、座部54及び支柱56を備えている。
基部52は、固定部50の土台となる部分であり、スチールなどの金属の板材を平面形状が長方形になるように組み合わせて、溶接やボルトなどで接合した部材である。また、基部52の4隅には、自然薯栽培システム2を移動できるようにするための車輪52aが取り付けられている。
座部54は、自然薯栽培器を外側に傾けた状態で載置するための部材であり、スチールなどの金属の板材を平面形状が長方形で、容器10の底面が載置できる大きさになるように組み合わせて、溶接やボルトなどで接合した部材である。
支柱56は、基部52と座部54とを結合するための、スチールなどの金属の板材であり、基部52の長手方向の板材と座部54の短手方向の板材とを溶接やボルトで接合して、座部54を基部52に対して支えている。また、支柱56は、座部54を、外側が低い所定の角度となるように固定してある。
(固定部50の使用方法)
以上のような構成の固定部50に、複数(本実施形態では6個(1列に3個を2列))の自然薯栽培器1を育成部30が交互に交差するように並べて座部54に載置して固定する。
また、自然薯栽培システム2では、自然薯栽培器1の容器10の外側底面に排水用の穴が穿たれている。
(自然薯栽培システム2の特徴)
このような自然薯栽培システム2では、育成部30が交互に交差するように複数の自然薯栽培器1が並べられている。したがって、複数の自然薯栽培器1を並べたときに、設置面積が少なくて済むため、多数の自然薯栽培器1を面積効率よく配置でき、ひいては少ない面積で多くの自然薯を栽培することができる。
また、自然薯栽培器1の排水用の穴が穿たれた方の底面が低くなるように容器10が傾いているため容器10内に余分な水分が蓄積されず自然薯5が腐ることがない。
さらに、自然薯栽培システム2が車輪52aによって容易に移動できるようになっている。したがって、屋外栽培からハウス栽培への転換が容易にでき、防虫、妨害、温度管理(気温、土壌温度など)を行いやすくなり、いわゆる無農薬栽培が可能となる。
[第3実施形態]
図5に基づき、自然薯栽培器100について説明する。図5(a)は自然薯栽培器100の概略の構成を示す断面図であり、図5(b)は自然薯栽培器100の配置の一例を示す外観図である。
なお、第3実施形態では、容器110の構造を除けば、第1実施形態の自然薯栽培器1と同じであるため、同じ部材については、同じ符号を付して説明を省略する。また、容器110は、第1実施形態の容器10と同じ素材で形成されている。
図5(a)に示すように、自然薯栽培器100における容器110の開口部120は、側面に穿たれた穴であり、本実施形態では、容器110の短側面上であって、短側面と底面との境界近傍に設けられている直径約50[mm]の穴である。また、筒状の育成部30は、約1/2の部分が開口部120から突き出るように、鉛直方向に対して所定の角度で取り付けられる。
このような自然薯栽培器100であれば、開口部20が容器10の底面に設けられている第1実施形態の自然薯栽培器1に比べ、容器110を低い位置に設置することができる。例えば、天井が低くいために、開口部が底面に形成された自然薯栽培器を設置することが難しいスペースであっても、開口部120が側面に形成された自然薯栽培器100であれば、容器110を低い位置に設置することができるので、設置することができる。
また、本実施形態の自然薯栽培器100の配置の一例としては、図5(b)に示すように、8台の自然薯栽培器100を円周上に配置するものがある。この配置例においては、自然薯栽培器100の育成部30を円周の中心方向に向けて、8台の自然薯栽培器100が放射状に配置されている。
このように自然薯栽培器100を円周上に配置すれば、各自然薯栽培器100の間に所定の間隔を取って一列に配置した場合に比べて、隣り合う自然薯栽培器100の間に所定のスペースを確保したうえで、複数の自然薯栽培器100を面積効率よく配置できる。つまり、自然薯栽培の作業者が、隣り合う自然薯栽培器100の間での作業を可能としたうえで、少ない面積で多くの自然薯を栽培することができる。
[第4実施形態]
図6に基づき、自然薯栽培器200の構成について説明する。図6は、自然薯栽培器200の概略の構成を示す断面図である。
図6に示すように、自然薯栽培器200における容器210は、上下に開口面が形成された箱状の部材であり、下側の開口面が開口部220を構成する。育成部230は、一面に開口面が形成された箱状の部材であり、この開口面の大きさは、容器210の開口部220と略同じ大きさである。
育成部230は、容器210の開口部220から延伸するように、開口部220に鉛直方向に対して所定の角度で取り付けられる。なお、容器210は、第1実施形態の容器10と同じ素材で形成されており、育成部230は、第1実施形態の育成部30と同じ素材で形成されている。
このような自然薯栽培器200であれば、第1実施形態とは異なり、容器210の開口部220の短手方向の長さに応じて、複数の自然薯5を並べて栽培することができる。
次に、図7に基づき、自然薯栽培システム202の構成について説明する。図7は、自然薯栽培システム202の概略の構成を示す外観の側面図である。
図7に示すように、自然薯栽培システム202は、複数の自然薯栽培器200と、自然薯栽培器200を固定する固定部250とから構成される。固定部250は、上述の第2実施形態の固定部50(図4を参照)と略同様の素材および組み合わせであって、基部252、座部254、支柱256及び車輪252aを備えている。
固定部250に2個の自然薯栽培器200を座部254に載置して固定すると、2個の自然薯栽培器200が鉛直方向に上下二段となるように固定される。また、下側の自然薯栽培器200の育成部230の上方に上側の自然薯栽培器200の容器210が配置するように固定される。
このような自然薯栽培システム202であれば、2個の自然薯栽培器200が上下二段となるように固定される。したがって、複数の固定部250を利用すれば、多数の自然薯栽培器200を面積効率よく配置でき、ひいては少ない面積で多くの自然薯を栽培することができる。
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態において、容器10、110をプラスチック、塩化ビニール、発泡スチロールなどを略直方体の箱状としていたが、塩化ビニールの袋(排水用の穴を穿ったものでもよい)や目の細かい網状の袋、あるいは、発泡スチロールに土壌などを蓄積して容器としてもよい。
(2)上記実施形態において、誘導部40は漏斗形状であるとしたが、側面が湾曲しているお椀形状になっていてもよい。
(3)上記実施形態では、育成部30を筒状の部材であるとしたが、育成部30の一部に開口となる切欠きが形成され第2土壌32が露出した構造の筒状のものであってもよい。また、育成部230を一面に開口面が形成された箱状の部材であるとしたが、断面形状が凹状で第2土壌32が露出した構造の箱状のものであってもよい。
(4)上記実施形態では、育成部30、230は、プラスチックなどの樹脂製の材料で形成されているとしたが、袋や袋に穴を穿って水捌けを良くしたものあるいは網状の袋に第2土壌32を充填したものを、所定の角度となるように板状のもので支えるようにしてもよい。
(5)上記第2実施形態では、自然薯栽培器1を6個(1列に3個を2列)並べていたが、並べる自然薯栽培器1の数は、これに限定されるものではない。
(6)上記第1実施形態では、開口部20は、容器10の略長方形の底面の短手方向の中央、長手方向の約4/5の位置に設けられているが、他の位置であってもよい。例えば、長手方向の位置を中央近辺とし、自然薯5の芽9の位置を開口部20の上又は。開口部20に対し、育成部30の傾斜している向きと同じ側にずらしてもよい。
(7)上記第2実施形態では、固定部50に育成部30が交互に交差するように並べていたが、育成部30を交互に交差させないように並べてもよい。
(8)上記第1実施形態および第3実施形態では、1つの容器10、110に1個の開口部20、120を設けていたが、1つの容器10、110に複数の開口部20、120を設け、複数の開口部20、120のそれぞれに育成部30や誘導部40を取り付けるようにしてもよい。
(9)上記第1実施形態では、誘導部40は、育成部30に装着されているとしたが、容器10の内側における開口部20に装着されていてもよい。そして、容器10の外側における開口部20には、育成部30が装着されていてもよい。
(10)上記第4実施形態の自然薯栽培器200では、3本の自然薯5を並べて栽培していたが、栽培する自然薯5の数は、これに限定されるものではなく、開口部220の短手方向の長さに応じて、4本以上の自然薯5を並べて栽培してもよい。
(11)上記第4実施形態の自然薯栽培システム202では、2個の自然薯栽培器200が上下二段となるように固定されていたが、3個以上の自然薯栽培器200が多段で固定される構造の固定部を利用してもよい。
(12)上記第4実施形態の自然薯栽培器200では、容器210に育成部230が取り付けられた構造であったが、図8に示す自然薯栽培器300のように、容器210と育成部230が組合されている境界部となる開口部220に仕切材320が備えられていてもよい。ここで、仕切材320は、水を透過する樹脂で形成された薄膜状の部材である。また、仕切材320において、自然薯5の新生芋8が育成部230で成長するような貫通孔である3つの第1孔部325が形成されている。
このような自然薯栽培器300で自然薯5を栽培すると、仕切材320を備えているため、容器210の上方から供給される水が育成部230に流れ込むが、容器210の第1土壌12が育成部230の第2土壌32に混ざり込むことを防ぐことができる。
なお、仕切材320は、上述の素材や構成に限定されるものではなく、水を透過するものの第1土壌12が第2土壌32に混ざり込むことを防ぐことができるものであれば、どのような素材であってもよい。また、仕切材は、容器210から育成部230へ水が入り込むような構造のものであってもよい。例えば、樹脂製の板状の仕切板であって、水が通過するように、複数の孔が形成されているものや、容器210および育成部230と仕切板との間に隙間が形成される大きさのものであってもよい。
また、仕切材320には、3つの第1孔部325が形成されていたが、4つ以上の第1孔部325が形成されていてもよい。さらに、上記実施形態の自然薯栽培器1,100においても、第1土壌12と第2土壌32とが混ざり合わないように、適切な位置に、仕切材を設けてもよい。
上記実施形態等において自然薯栽培器について記載したが、本発明は自然薯だけでなく、栽培方法が同じであれば、長芋などの山芋類の栽培にも適用可能であるため、自然薯には、長芋など栽培方法が同じ山芋類も含まれることを意味している。
1,100,200,300… 自然薯栽培器 2,202… 自然薯栽培システム 5… 自然薯 6… 種芋 7… 吸収根 8… 新生芋 9… 芽 10,110,210… 容器 12… 第1土壌 20,120,220… 開口部 30,230… 育成部 32… 第2土壌 40… 誘導部 50,250… 固定部 52,252… 基部 52a,252a… 車輪 54,254… 座部 56,256… 支柱 320…仕切材 325…第1孔部。

Claims (6)

  1. 自然薯の種芋及び吸収根を育成するための第1土壌を蓄積するための容器と、
    前記容器に設けられた開口部と、
    前記開口部に、鉛直方向に対して所定の角度で取り付けられ、内部に自然薯の新生芋を育成するための第2土壌を蓄積するための育成部と、
    前記容器の内側において、前記育成部に装着され、前記育成部に装着されている部分から離れるにつれて広がった開口面を有し、前記第2土壌が蓄積された誘導部と、
    を備え
    前記容器は、前記自然薯の種芋及び吸収根を育成させるために、内側における前記誘導部の周囲に前記第1土壌を蓄積しており、
    前記誘導部は、前記容器内の前記誘導部の上方に設けられた前記自然薯の前記種芋からの前記新生芋の伸長方向を前記育成部に向かうように誘導する
    とを特徴とする自然薯栽培器。
  2. 請求項1に記載の自然薯栽培器において、
    前記開口部は、前記容器の底面に設けられることを特徴とする自然薯栽培器。
  3. 請求項1に記載の自然薯栽培器において、
    前記開口部は、前記容器の側面に設けられることを特徴とする自然薯栽培器。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の自然薯栽培器において、
    前記第1土壌は、前記第2土壌に比べ、養分が多く含まれていることを特徴とする自然薯栽培器。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の、複数の自然薯栽培器と、前記複数の自然薯栽培器を、前記育成部が交互に交差するように並べて固定するための固定部を備えたことを特徴とする自然薯栽培システム。
  6. 請求項に記載の自然薯栽培システムにおいて、
    前記固定部は、前記複数の自然薯栽培器を、前記育成部が交互に交差するように並べたときに、前記複数の自然薯栽培器の前記容器が交互に、水平面に対して所定の角度となるように固定し、
    前記容器は、前記固定部で固定されたときに、水平面からの高さが低くなる方の底面角部に排水用の穴が穿たれている
    ことを特徴とする自然薯栽培システム。
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