JP6895685B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズと撮像素子とを備える撮像装置に関する。
従来、複数のレンズを保持するレンズ鏡筒と、撮像素子を有する撮像部とを備える撮像装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された撮像装置等の撮像装置では、一般に、撮像装置での片ボケの発生を抑制するため、撮像装置の組立時に、撮像素子で取得される画像信号を確認しながらレンズ鏡筒と撮像部との相対位置を調整した後(具体的には、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後)、レンズ鏡筒と撮像部との間に塗布される接着剤を硬化させて、レンズ鏡筒と撮像部とを互いに固定している。
特開2013−242411号公報
レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後にレンズ鏡筒と撮像部とを接着固定する場合、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整したにもかかわらず、レンズ鏡筒と撮像部との間の接着剤が硬化するときの接着剤の収縮によって、接着剤の硬化後に、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きがずれるおそれがあることが本願発明者の検討によって明らかになった。
そこで、本発明の課題は、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後に、レンズを保持するレンズ鏡筒と撮像素子を保持する素子ホルダとを接着固定する場合であっても、レンズの光軸に対する調整後の撮像素子の傾きを維持することが可能な撮像装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の撮像装置は、レンズを保持するレンズ鏡筒と、撮像素子を保持するとともにレンズの光軸方向におけるレンズ鏡筒の一端側に接着固定される素子ホルダと、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に配置される弾性体とを備え、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか一方には、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方に向かって光軸方向に突出する突起部が形成され、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方には、突起部が挿入される挿入穴が形成され、弾性体には、突起部が挿通される挿通穴が形成され、弾性体は、挿通穴に突起部が挿通された状態で突起部に取り付けられ、突起部の外周面と挿通穴の内周面とは、互いに接触し、挿入穴が形成されるレンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方と、突起部に取り付けられた弾性体とは、挿入穴の周囲で互いに当接し、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間には、レンズ鏡筒と素子ホルダとを固定する接着剤が充填されていることを特徴とする。
本発明の撮像装置では、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか一方に突起部が形成され、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方に、突起部が挿入される挿入穴が形成されている。また、本発明では、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に配置される弾性体は、挿通穴に突起部が挿通された状態で突起部に取り付けられており、突起部の外周面と挿通穴の内周面とは互いに接触している。さらに、本発明では、挿入穴が形成されるレンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方と、突起部に取り付けられた弾性体とは、挿入穴の周囲で互いに当接している。そのため、本発明では、レンズ鏡筒と素子ホルダとを固定する接着剤を突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に流し込むときに、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に接着剤が流れ込みにくくなるようにすることが可能になる。
したがって、本発明では、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間以外の箇所で、レンズ鏡筒と素子ホルダとが接着剤によって固定されにくくすることが可能になる。そのため、本発明では、たとえば、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整してから突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に接着剤を流し込んで接着剤を硬化させたときに接着剤が収縮しても、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの相対位置のずれを抑制することが可能になる。その結果、本発明では、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後に、レンズ鏡筒と素子ホルダとを接着固定する場合であっても、レンズの光軸に対する調整後の撮像素子の傾きを維持することが可能になる。
本発明において、弾性体は、ポリウレタンフォームで形成されていることが好ましい。このように構成すると、弾性体の弾性を確保しながら弾性体の硬度を比較的低くすることが可能になる。したがって、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に弾性体が配置されていても、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整する際に弾性体を容易に変形させることが可能になり、その結果、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きの調整作業が容易になる。
本発明において、突起部は、円柱状に形成され、挿入穴は、丸穴状に形成されていることが好ましい。突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に充填される接着剤の硬化時には、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に接着剤の収縮による応力が作用するが、このように構成すると、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に作用する応力の大きさを突起部の周方向の全域において均一化することが可能になる。
本発明において、突起部の根本部分には、突起部の突出方向の反対側に向かうにしたがって外径が大きくなるテーパー面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、突起部の根本部分において、弾性体の挿通穴の内周面と突起部の外周面との密着度を高めることが可能になる。したがって、レンズ鏡筒と素子ホルダとを固定する接着剤を突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に流し込むときに、突起部が形成されるレンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか一方と弾性体との光軸方向の間に接着剤がより流れ込みにくくなるようにすることが可能になる。そのため、接着剤が収縮するときの、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの相対位置のずれを効果的に抑制することが可能になる。
本発明において、突起部の外径と挿入穴の内径との差は、光軸方向に直交する方向でのレンズ鏡筒に対する素子ホルダの相対位置の調整代の2倍以上となっており、挿入穴の内径は、突起部の外径の5倍以下であることが好ましい。このように構成すると、挿入穴の内径が突起部の外径の5倍以下となっているため、接着剤の収縮時に突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に作用する応力の、突起部の周方向における不均一さが生じにくくなる。
本発明において、突起部および挿入穴は、たとえば、3箇所に形成されている。この場合には、レンズ鏡筒と素子ホルダとを3箇所で接着することが可能になるため、レンズ鏡筒と素子ホルダとの固定状態を安定させることが可能になる。
本発明において、突起部は、レンズ鏡筒に形成され、挿入穴は、素子ホルダに形成され、挿入穴は、光軸方向において素子ホルダを貫通する貫通穴であることが好ましい。このように構成すると、光軸方向におけるレンズ鏡筒の一端面に突起部を形成すれば良いため、素子ホルダに突起部が形成され、レンズ鏡筒に挿入穴が形成されている場合と比較して、レンズ鏡筒の構成を簡素化することが可能になる。
また、上記の課題を解決するため、本発明の撮像装置は、レンズを保持するレンズ鏡筒と、撮像素子を保持するとともにレンズの光軸方向におけるレンズ鏡筒の一端側に接着固定される素子ホルダと、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に配置される弾性体とを備え、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか一方には、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方に向かって光軸方向に突出する突起部が形成され、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方には、突起部が挿入される挿入穴が形成され、弾性体には、突起部が挿通される挿通穴が形成され、弾性体は、挿入穴の内周縁の内側および外側に配置され、弾性体の、挿入穴の内周縁の外側に配置された部分は、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に挟まれており、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間には、レンズ鏡筒と素子ホルダとを固定する接着剤が充填されていることを特徴とする。
本発明の撮像装置では、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか一方に突起部が形成され、レンズ鏡筒および素子ホルダのいずれか他方に、突起部が挿入される挿入穴が形成されている。また、本発明では、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に配置される弾性体に、突起部が挿通される挿通穴が形成されており、弾性体は、挿入穴の内周縁の内側および外側に配置されている。さらに、本発明では、弾性体の、挿入穴の内周縁の外側に配置された部分は、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に挟まれている。そのため、本発明では、レンズ鏡筒と素子ホルダとを固定する接着剤を突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に流し込むときに、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの間に接着剤が流れ込みにくくなるようにすることが可能になる。
したがって、本発明では、突起部の外周面と挿入穴の内周面との間以外の箇所で、レンズ鏡筒と素子ホルダとが接着剤によって固定されにくくすることが可能になる。すなわち、光軸方向においてレンズ鏡筒と素子ホルダとが対向する部分で、レンズ鏡筒と素子ホルダとが接着剤によって固定されにくくすることが可能になる。そのため、本発明では、たとえば、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整してから突起部の外周面と挿入穴の内周面との間に接着剤を流し込んで接着剤を硬化させたときに接着剤が収縮しても、光軸方向におけるレンズ鏡筒と素子ホルダとの相対位置のずれを抑制することが可能になる。その結果、本発明では、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後に、レンズ鏡筒と素子ホルダとを接着固定する場合であっても、レンズの光軸に対する調整後の撮像素子の傾きを維持することが可能になる。
以上のように、本発明の撮像装置では、レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後に、レンズを保持するレンズ鏡筒と撮像素子を保持する素子ホルダとを接着固定する場合であっても、レンズの光軸に対する調整後の撮像素子の傾きを維持することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる撮像装置の断面図である。 図1に示す撮像装置の分解斜視図である。 図1のE部の拡大図である。 本発明の他の実施の形態にかかる弾性体の構成を説明するための拡大図である。 本発明の他の実施の形態にかかる突起部の構成を説明するための拡大図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(撮像装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる撮像装置1の断面図である。図2は、図1に示す撮像装置1の分解斜視図である。図3は、図1のE部の拡大図である。
本形態の撮像装置1は、複数枚のレンズ2と、複数枚のレンズ2を保持するレンズ鏡筒3と、C−MOSイメージセンサ等の撮像素子4と、撮像素子4が実装される回路基板5と、回路基板5を介して撮像素子4を保持する素子ホルダ6と、レンズ2の光軸Lの方向(光軸方向)においてレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に配置される弾性体7とを備えている。光軸方向の一方側を被写体側とし、光軸方向の他方側を反被写体側(結像側)とすると、レンズ鏡筒3は、被写体側に配置され、素子ホルダ6は、反被写体側に配置されている。以下の説明では、被写体側(図1のZ1方向側)を「前」側とし、反被写体側(図1のZ2方向側)を「後(後ろ)」側とする。
レンズ鏡筒3は、レンズ2を保持する2個のレンズ保持体8、9と、レンズ鏡筒3の後端側部分を構成するカバー部材10とを備えている。レンズ保持体8とレンズ保持体9とカバー部材10は、前後方向(光軸方向)に組み合わされた状態で互いに固定されている。前側に配置されるレンズ保持体8には、たとえば、1枚のレンズ2が固定され、後ろ側に配置されるレンズ保持体9には、たとえば、4枚のレンズ2が固定されている。最も後ろ側に配置されるレンズ2は、フォーカスレンズである。レンズ鏡筒3の内部には、このレンズ2(フォーカスレンズ)を光軸方向へ移動させる焦点調整機構(図示省略)が配置されている。また、レンズ鏡筒3の内部には、図示を省略するシャッタおよびシャッタの駆動機構が配置されている。
カバー部材10は、長方形の枠状に形成されるベース部10aと、ベース部10aの内周端から前側へ立ち上がる扁平な四角筒状の筒部10bとを備えている。また、カバー部材10は、長方形の枠状に形成され筒部10bの前端に繋がる前面部10cを備えている。筒部10bの前端には、前面部10cの外周端が繋がっている。ベース部10aの後面は、前後方向(光軸方向)に直交する平面となっている。ベース部10aの後面には、後ろ側に向かってわずかに突出する凸部10dが形成されている。また、ベース部10aの後面には、後ろ側に向かって突出する突起部(ボス)10eが形成されている。すなわち、レンズ鏡筒3には、素子ホルダ6に向かって光軸方向へ突出する突起部10eが形成されている。
凸部10dは、薄い円板状に形成されており、ベース部10aの後面には、わずかな段差が形成されている。突起部10eは、円柱状に形成されている。この突起部10eは、凸部10dから後ろ側へ向かって突出するように形成されている。円柱状に形成される突起部10eの軸方向は、前後方向と平行になっている。前後方向から見たときに、凸部10dの中心と突起部10eの中心とは一致している。凸部10dの外径は、突起部10eの外径よりも大きくなっている。凸部10dの後面10fは、前後方向に直交する平面となっている。この後面10fは、突起部10eを囲む円環状に形成されている。
また、凸部10dおよび突起部10eは、3箇所に形成されている。具体的には、図2に示すように、凸部10dおよび突起部10eは、長方形の枠状に形成されるベース部10aの、一方の長辺部分の両端の2箇所と他方の長辺部分の中心位置の1箇所とに形成されている。ベース部10aの一方の長辺部分の両端の2箇所に形成される凸部10dおよび突起部10eは、前後方向から見たときに、ベース部10aの短辺方向に平行な線であって光軸Lを通過する線に対して対称に配置されている。ベース部10aの他方の長辺部分の中心位置の1箇所に形成される凸部10dおよび突起部10eは、前後方向から見たときに、この線が通過する位置に配置されている。また、前後方向から見たときに、3箇所に形成される凸部10dおよび突起部10eのそれぞれは、ベース部10aの長辺方向に平行な線であって光軸Lを通過する線から等しい距離に配置されている。本形態では、前後方向から見たときに、3箇所に形成される突起部10eを結ぶ直線によって二等辺三角形が形成されている。
素子ホルダ6は、長方形の枠状に形成されるベース部6aと、ベース部6aの内周端から前側へ立ち上がる扁平な四角筒状の筒部6bとを備えている。また、素子ホルダ6は、長方形の枠状に形成され筒部6bの前端に繋がる前面部6cを備えている。筒部6bの前端には、前面部6cの外周端が繋がっている。ベース部6aの外形は、カバー部材10のベース部10aの外形とほぼ等しくなっている。ベース部6aの前面は、前後方向に略直交する平面となっている。ベース部6aには、突起部10eが挿入される挿入穴6dが形成されている。
挿入穴6dは、突起部10eの外側の直径(外周の直径、すなわち、外径)よりも内側の直径(穴の直径、すなわち、内径)が大きい丸穴状に形成されている。挿入穴6dの内径は、たとえば、突起部10eの外径の3倍程度となっている。また、挿入穴6dの内径は、凸部10dの外径よりも小さくなっている。また、挿入穴6dは、前後方向でベース部6aを貫通している。すなわち、挿入穴6dは、前後方向において素子ホルダ6を貫通する貫通穴である。また、本形態では、後述のように、光軸方向に直交する方向においてレンズ鏡筒3に対する素子ホルダ6の相対位置が調整されるようになっている。突起部10eの外径と挿入穴6dの内径との差は、光軸方向に直交する方向でのレンズ鏡筒3に対する素子ホルダ6の相対位置の調整代の2倍以上となっている。
挿入穴6dは、3箇所に形成されている。具体的には、挿入穴6dは、突起部10eの配置位置に対応するように、長方形の枠状に形成されるベース部6aの、一方の長辺部分の両端の2箇所と他方の長辺部分の中心位置の1箇所とに形成されている。ベース部6aの一方の長辺部分の両端の2箇所に形成される挿入穴6dは、前後方向から見たときに、長方形状に形成される撮像素子4の短辺方向に平行な線であって撮像素子4の中心を通過する線に対して対称に配置されている。ベース部6aの他方の長辺部分の中心位置の1箇所に形成される挿入穴6dは、前後方向から見たときに、この線が通過する位置に配置されている。また、前後方向から見たときに、3箇所に形成される挿入穴6dのそれぞれは、撮像素子4の長辺方向に平行な線であって撮像素子4の中心を通過する線から等しい距離に配置されている。本形態では、前後方向から見たときに、3箇所に形成される挿入穴6dを結ぶ直線によって二等辺三角形が形成されている。
回路基板5は、略長方形の平板状に形成されたリジッド基板である。この回路基板5は、回路基板5の前面が素子ホルダ6のベース部6aの後面に接触した状態で素子ホルダ6に固定されている。撮像素子4は、回路基板5の前面の中心位置に実装されている。また、撮像素子4は、素子ホルダ6の筒部6bの内周側に配置されており、素子ホルダ6の前面部6cの後ろ側に配置されている。なお、回路基板5の、挿入穴6dに対応する位置には、挿入穴6dの後ろ側が回路基板5に覆われないように、切欠き部5aが形成されている。
素子ホルダ6の前面部6cには、撮像素子4の撮像面を覆うフィルタ14が固定されている。フィルタ14は、たとえば、ローパスフィルタやIRカットフィルタである。また、前後方向における撮像素子4と前面部6cとの間には、環状に形成される弾性体15が配置されている。弾性体15は、ウレタンゴムから作成された発泡合成ゴムであるポリウレタンフォームで形成されている。具体的には、弾性体15は、モルトプレーンまたはポロンで形成されている。この弾性体15は、撮像素子4の撮像面に塵埃が入り込むのを防止する機能を果たしている。
弾性体7は、ポリウレタンフォームで形成されている。具体的には、弾性体7は、モルトプレーンまたはポロンで形成されている。また、弾性体7は、平板状かつ円環状に形成されている。すなわち、弾性体7には、弾性体7を貫通する挿通穴7aが形成されており、挿通穴7aは、丸穴状に形成されている。弾性体7の内周側に形成される挿通穴7aの内径(すなわち、弾性体7の内径)は、突起部10eの外径とほぼ同じか、あるいは、突起部10eの外径よりもわずかに小さくなっている。また、挿通穴7aの内径は、挿入穴6dの内径よりも小さくなっている。弾性体7の外径は、挿入穴6dの内径よりも大きくなっており、弾性体7の外周面の全体が挿入穴6dの内周面よりも外周側に配置されている。すなわち、弾性体7は、挿入穴6dの内周縁の内側および外側に配置されている。また、弾性体7の外径は、凸部10dの外径よりも大きくなっている。
上述のように、弾性体7は、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に配置されている。具体的には、弾性体7は、挿通穴7aに突起部10eが挿通された状態で(より具体的には、突起部10eの根本部分が挿通穴7aの内周側に配置された状態で)レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間の3箇所に配置されている。また、弾性体7の、挿入穴6dの内周縁の外側に配置された部分は、前後方向においてレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に挟まれている。また、弾性体7は、挿通穴7aに突起部10eが挿通された状態で突起部10eに取り付けられている。すなわち、弾性体7は、突起部10eに保持されている。
弾性体7の前面は、凸部10dの後面10fに当接している。また、弾性体7の後面の外周側部分(径方向の外側部分)は、ベース部6aの前面に当接している。上述のように、弾性体7は、円環状に形成されているため、弾性体7は、ベース部6aの前面に対して、挿入穴6dの周囲において円環状に当接している。すなわち、突起部10eに取り付けられた弾性体7と素子ホルダ6とは、挿入穴6dの周囲で互いに当接している。本形態の後面10fは、弾性体7が当接する第1当接部である。後面10fは、上述のように、突起部10eを囲むように形成されている。また、本形態では、ベース部6aの前面の、弾性体7が当接している部分は、第2当接部としての当接面6fとなっている。当接面6fは、挿入穴6dの縁の全周に沿って形成されている。すなわち、当接面6fは、挿入穴6dを囲む円環状の部分である。
素子ホルダ6は、レンズ鏡筒3の後端側に接着固定されている。素子ホルダ6がレンズ鏡筒3に接着固定された状態では、挿入穴6dの中に突起部10eが挿入されている。突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間には、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とを固定する接着剤17が充填されている。接着剤17は、たとえば、紫外線硬化型の接着剤である。なお、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間では、突起部10eの周方向の全域に亘って挿入穴6d内の全体に接着剤17が充填されていることが好ましい。ただし、挿入穴6d内の全体に接着剤17が充填されている必要はなく、挿入穴6dの後端側、あるいは、挿入穴6dの前端側に接着剤17が充填されていない部分があっても良い。
弾性体7の外周側部分は、当接面6fと後面10fとで押圧されている。弾性体7の、少なくとも外周側部分(当接面6fと当接する部分)は、前後方向において若干潰れた状態で(すなわち、前後方向に若干収縮した状態で)、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に配置されている。弾性体7の後面の外周側部分は、挿入穴6dの周方向の全域に亘って当接面6fに接触している。すなわち、ベース部6aの前面の、挿入穴6dの外周側の部分は、全周に亘って弾性体7と接触している。また、弾性体7の前面の全体は、後面10fに接触している。また、上述のように、挿通穴7aの内径は、突起部10eの外径とほぼ同じか、あるいは、突起部10eの外径よりもわずかに小さくなっており、挿通穴7aの内周面は、突起部10eの周方向の全域に亘って突起部10eの外周面に接触している。このように、挿入穴6dの前端側は、突起部10eと弾性体7とによって塞がれている。
(素子ホルダの固定作業)
撮像装置1の組立時には、まず、レンズ2や焦点調整機構等をレンズ鏡筒3に組み込む。また、撮像素子4が実装された回路基板5やフィルタ14等を素子ホルダ6に組み込む。その後、挿通穴7aに突起部10eを挿通して、弾性体7を突起部10eに取り付ける。すなわち、弾性体7をレンズ鏡筒3に取り付ける。その後、後面10fと当接面6fとの間に弾性体7を挟んだ状態で組み合わされたレンズ鏡筒3と素子ホルダ6とを調整装置に取り付ける。この調整装置は、光軸Lに対する撮像素子4の傾き(より具体的には、光軸Lに対する撮像素子4の撮像面の傾き)を調整するための装置である。レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とは、当接面6fと後面10fとによって弾性体7の外周側部分が押圧されるように調整装置に取り付けられる。そのため、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とが調整装置に取り付けられた状態では、弾性体7の、少なくとも外周側部分は、前後方向において若干潰れた状態となっている。
この状態で、調整装置において、撮像素子4で取得される画像信号を確認しながらレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置を調整して(アライメント調整を行って)、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整する。その後、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に、挿入穴6dの後ろ側から接着剤17を流し込む。そして、接着剤17に紫外線を照射して接着剤17を硬化させる。接着剤17が硬化すると、素子ホルダ6がレンズ鏡筒3に固定される。
なお、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17を流し込んだ後に、調整装置において、撮像素子4で取得される画像信号を確認しながらレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置を調整してから、接着剤17を硬化させても良い。また、調整装置では、光軸方向に直交する方向における光軸Lと撮像素子4の撮像面との相対位置も調整される。すなわち、調整装置では、光軸方向に直交する方向においてレンズ鏡筒3に対する素子ホルダ6の相対位置も調整される。本形態では、光軸方向に直交する方向における光軸Lと撮像素子4の撮像面との相対位置が調整されても、弾性体7の外周面の一部が挿入孔6dの内周面の内側に配置されることがないように、弾性体7の外径が設定されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、レンズ鏡筒3に突起部10eが形成され、突起部10eが挿入される挿入穴6dが素子ホルダ6に形成されている。また、本形態では、弾性体7は、挿通穴7aに突起部10eが挿通された状態で突起部10eに取り付けられており、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面とは互いに接触している。さらに、本形態では、突起部10eに取り付けられた弾性体7と素子ホルダ6とは、挿入穴6dの周囲で互いに当接している。すなわち、本形態では、挿入穴6dの前端側は、突起部10eと弾性体7とによって塞がれている。そのため、本形態では、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17を流し込むときに、弾性体7の前面と後面10fとの間に接着剤17が流れ込みにくくなるようにすることが可能になる。
したがって、本形態では、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間以外の箇所で、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とが接着剤17によって固定されにくくすることが可能になる。そのため、本形態では、レンズ2の光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整してから突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17を流し込んで接着剤17を硬化させたときに接着剤17が収縮しても、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との光軸方向の相対位置のずれを抑制することが可能になる。その結果、本形態では、レンズ2の光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整した後に、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とを接着固定する場合であっても、レンズ2の光軸Lに対する調整後の撮像素子4の傾きを維持することが可能になる。
本形態では、挿通穴7aの内径は、突起部10eの外径とほぼ同じか、あるいは、突起部10eの外径よりもわずかに小さくなっている。そのため、本形態では、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面とを隙間なく接触させることが可能になる。したがって、本形態では、接着剤17が、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面との間を通過して弾性体7の前面と後面10fとの間に流れ込むのを防止することが可能になる。なお、挿通穴7aの内径が突起部10eの外径よりもわずかに小さくなっている場合には、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面との密着度を高めることが可能になるため、接着剤17が、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面との間を通過して弾性体7の前面と後面10fとの間に流れ込むのを効果的に防止することが可能になる。
本形態では、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整する際に、弾性を有する弾性体7の外周側部分は、当接面6fと後面10fとの間で押圧されており、前後方向において若干潰された状態となっている。そのため、本形態では、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整する際に、光軸方向におけるレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置が変わっても、当接面6fの、挿入穴6dの周囲の部分と弾性体7との接触状態を維持することが可能になる。したがって、本形態では、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整した後に、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17を流し込んでも、接着剤17が、弾性体7の後面と当接面6fとの間を通過して弾性体7の前面と後面10fとの間に流れ込むのを防止することが可能になる。
なお、上述のように、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17を流し込んだ状態で、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置を調整することも可能である。この場合には、調整時に、弾性体7の後面と当接面6fとの間に接着剤17が流れ込むおそれがある。しかしながら、この場合であっても、当接面6fの一部分と弾性体7の後面との接触状態を維持することが可能になるため、接着剤17が、弾性体7の後面と当接面6fとの間を通過するのを防止することが可能になる。また、この場合であっても、接着剤17が、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面との間を通過するのを防止することが可能になる。したがって、この場合であっても、弾性体7の前面と後面10fとの間に接着剤17が流れ込むのを防止することが可能になる。
本形態では、弾性体7は、ポリウレタンフォームで形成されており、弾性体7の硬度が比較的低くなっている。そのため、本形態では、光軸方向におけるレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に弾性体7が配置されていても、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整する際に弾性体7を容易に変形させることが可能になる。したがって、本形態では、光軸方向におけるレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に弾性体7が配置されていても、光軸Lに対する撮像素子4の傾きの調整作業が容易になる。また、本形態では、弾性体7の硬度が比較的低くなっているため、光軸Lに対する撮像素子4の傾きの調整時に、弾性体7と当接面6fとの密着度を高めることが可能になる。
本形態では、突起部10eは、円柱状に形成され、挿入穴6dは、丸穴状に形成されている。そのため、本形態では、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に充填される接着剤17の硬化時に、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に接着剤17の収縮による応力が作用しても、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に生じる応力の大きさを突起部10eの周方向の全域において均一化することが可能になる。したがって、本形態では、調整後のレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置が接着剤17の収縮によって光軸方向に直交する方向へずれるのを抑制することが可能になる。
本形態では、突起部10eの外径と挿入穴6dの内径との差は、光軸方向に直交する方向でのレンズ鏡筒3に対する素子ホルダ6の相対位置の調整代の2倍以上となっている。そのため、本形態では、光軸方向に直交する方向で、レンズ鏡筒3に対する素子ホルダ6の相対位置の調整を確実に行うことができる。
本形態では、突起部10eおよび挿入穴6dが3箇所に形成されており、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とが3箇所で接着されている。そのため、本形態では、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との固定状態を安定させることが可能になる。
特に本形態では、ベース部10aの一方の長辺部分の両端の2箇所に形成される突起部10eは、前後方向から見たときに、ベース部10aの短辺方向に平行な線であって光軸Lを通過する線に対して対称に配置され、ベース部10aの他方の長辺部分の中心位置の1箇所に形成される突起部10eは、前後方向から見たときに、この線が通過する位置に配置されている。また、前後方向から見たときに、3箇所に形成される突起部10eのそれぞれは、ベース部10aの長辺方向に平行な線であって光軸Lを通過する線から等しい距離に配置されている。また、ベース部6aの一方の長辺部分の両端の2箇所に形成される挿入穴6dは、前後方向から見たときに、長方形状に形成される撮像素子4の短辺方向に平行な線であって撮像素子4の中心を通過する線に対して対称に配置され、ベース部6aの他方の長辺部分の中心位置の1箇所に形成される挿入穴6dは、前後方向から見たときに、この線が通過する位置に配置されている。また、前後方向から見たときに、3箇所に形成される挿入穴6dのそれぞれは、撮像素子4の長辺方向に平行な線であって撮像素子4の中心を通過する線から等しい距離に配置されている。そのため、本形態では、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との固定状態をより安定させることが可能になる。
本形態では、弾性体7の外径は、凸部10dの外径よりも大きくなっており、弾性体7の外周端部分は、凸部10dの外周面より外周側に配置されている。そのため、本形態では、弾性体7の外周端部分を変形させやすくなり、その結果、光軸Lに対する撮像素子4の傾きの調整を行いやすくなる。また、本形態では、ベース部10aの後面に後ろ側に向かって突出する凸部10dが形成されているため、ベース部10aの後面に凸部10dが形成されていない場合と比較して、ベース部10aの後面とベース部6aの前面との間の間隔を広くすることが可能になる。したがって、本形態では、光軸Lに対する撮像素子4の傾きを調整する際に、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とを干渉しにくくすることが可能になる。なお、弾性体7の厚さを厚くすることで、ベース部10aの後面とベース部6aの前面との間の間隔を広くことも可能であるが、この場合には、厚さが厚くなった弾性体7の外周端部分は変形しにくくなる。
(弾性体の変形例)
図4は、本発明の他の実施の形態にかかる弾性体7の構成を説明するための拡大図である。
上述した形態では、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面とが接触しているが、図4に示すように、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面との間に隙間が形成されていても良い。この場合には、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面との間に隙間が形成されているため、図4に示すように、後面10fの、突起部10eを囲む部分に接着剤17が流れ込む。しかしながら、この場合であっても、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とが光軸方向で対向する部分には、弾性体7が配置されているため、この部分に接着剤17が流れ込みにくくなる。そのため、接着剤17が硬化して収縮しても、光軸方向におけるレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に収縮の応力が作用しにくい。したがって、図4に示す形態においても、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との相対位置の調整後に、接着剤17が収縮しても、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との光軸方向の相対位置のずれを抑制することが可能になる。
なお、この場合には、弾性体7の挿通穴7aの内径は、挿入穴6dの内径と突起部10eの外径との差の半分の値を突起部10eの外径に加えた値以下であることが好ましい。挿通穴7aの内径をこのようにすることで、弾性体7が、光軸方向と直交する方向に移動しても、挿通穴7aの内周縁が、挿入穴6dの内周縁の外側に位置することを防止できる。また、挿通穴7aの内周縁が、挿入穴6dの内周縁の外側に位置することを防止できるため、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6とが光軸方向で対向する部分に接着剤17が流れ込みにくくなる。
(他の実施の形態)
上述した形態において、図5に示すように、突起部10eの根本部分(すなわち、突起部10eと後面10fとの境界部分(接続部分))に、突起部10eの突出方向の反対側である前側に向かうにしたがって外径が大きくなるテーパー面10gが形成されていても良い。テーパー面10gは、前側に向かうにしたがって外径が次第に大きくなる円錐台面状に形成されている。この場合には、突起部10eの外周面と弾性体7の挿通穴7aとの密着度(具体的には、突起部10eの根本部分の外周面と挿通穴7aの内周面との密着度)をより高めることが可能になる。そのため、接着剤17が、挿通穴7aの内周面と突起部10eの外周面との間を通過して弾性体7の前面と後面10fとの間に流れ込むのを効果的に防止することが可能になる。
なお、テーパー面10gの前後方向に対する傾斜角度θは、15°以上60°以下であることが好ましい。傾斜角度θが15°未満になると、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面との密着度を高める効果があまり期待できなくなるからである。また、傾斜角度θが60°を超えると、突起部10eの外周面と挿通穴7aの内周面との密着度が却って低下するおそれがあるからである。また、テーパー面10gは、前側に向かうにしたがって外径が大きくなる凸曲面状または凹曲面状に形成されていても良い。
上述した形態では、挿入穴6dの内径は、突起部10eの外径の3倍程度となっているが、挿入穴6dの内径は、突起部10eの外径の3倍より小さくても良いし、突起部10eの外径の3倍より大きくても良い。ただし、挿入穴6dの内径は、突起部10eの外径の5倍以下であることが好ましい。突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間隔が突起部10eの周方向で異なる場合(すなわち、突起部10eが挿入穴6dの中心に配置されていない場合)には、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に充填される接着剤17の硬化時に突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に生じる応力の大きさが突起部10eの周方向の位置によって異なってくる。この場合、挿入穴6dの内径が突起部10eの外径の5倍を超えていると、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に生じる応力の大きさが突起部10eの周方向で不均一になりやすくなる。これに対して、挿入穴6dの内径が突起部10eの外径の5倍以下である場合には、突起部10eの外周面と挿入穴6dの内周面との間に生じる応力の大きさが突起部10eの周方向で均一になりやすくなる。
上述した形態では、レンズ鏡筒3に突起部10eが形成され、素子ホルダ6に挿入穴6dが形成されているが、レンズ鏡筒3に向かって(すなわち、前側に向かって)突出する突起部が素子ホルダ6に形成されるとともに、この突起部が挿入される挿入穴がレンズ鏡筒3に形成されていても良い。この場合には、たとえば、カバー部材10のベース部10aに、前後方向に直交する方向へ突出する平板状の平板部が形成され、この平板部に挿入穴が貫通するように形成される。また、この場合には、撮像装置1の組立時に、この挿入穴の前側から接着剤17が流し込まれる。また、この場合には、素子ホルダ6に、弾性体7が当接する第1当接部が突起部を囲むように形成され、レンズ鏡筒3に、弾性体7が当接する第2当接部が挿入穴の縁の全周に沿って形成される。ただし、上述した形態では、ベース部10aに平板部を形成する必要がないため、上述した形態の方がレンズ鏡筒3の構成を簡素化することが可能になる。
上述した形態では、弾性体7は、ポリウレタンフォームで形成されているが、弾性体7は、ポリウレタンフォーム以外の材料で形成されていても良い。具体的には、弾性体7は、光軸Lに対する撮像素子4の傾き調整の支障にならないように弾性変形し、かつ、当接面6fや後面10fに接触する材料で形成されていれば良い。たとえば、弾性体7は、ポリウレタンフォーム以外の発泡ゴムで形成されても良いし、スポンジで形成されても良いし、フェルトで形成されていても良い。また、上述した形態では、弾性体7は、円環状に形成されているが、弾性体7は、四角環状等の多角環状に形成されていても良い。
上述した形態では、3個の突起部10eのそれぞれが挿通される3個の弾性体7がレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に配置されているが、3個の突起部10eが挿通される1個の弾性体7がレンズ鏡筒3と素子ホルダ6との間に配置されていても良い。この場合には、たとえば、弾性体7は、ベース部6a、10aの形状に応じた長方形の枠状に形成されており、ベース部6aの前面の全体が、弾性体7が当接する第2当接部となる。この場合には、たとえば、ベース部6aの前面の全体に弾性体7が接触する。
上述した形態では、凸部10dの外径は、弾性体7の外径よりも小さくなっているが、凸部10dの外径は、弾性体7の外径以上であっても良い。また、上述した形態において、カバー部材10に凸部10dが形成されていなくても良い。この場合には、ベース部10aの後面の、突起部10eを囲む部分が、弾性体7が当接する第1当接部となる。また、カバー部材10に凸部10dが形成されておらず、かつ、ベース部6a、10aの形状に応じた長方形の枠状に弾性体7が形成されている場合には、ベース部10aの後面の全体が、弾性体7が当接する第1当接部となる。
上述した形態では、前後方向から見たときに、3箇所に形成される突起部10eを結ぶ直線によって二等辺三角形が形成され、3箇所に形成される挿入穴6dを結ぶ直線によって二等辺三角形が形成されているが、前後方向から見たときに、3箇所に形成される突起部10eを結ぶ直線によって、光軸Lを中心とする正三角形が形成されるように突起部10eが3箇所に形成され、前後方向から見たときに、3箇所に形成される挿入穴6dを結ぶ直線によって、撮像素子4の中心を中心とする正三角形が形成されるように挿入穴6dが3箇所に形成されていても良い。この場合には、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との固定状態をより一層安定させることが可能になるとともに、光軸Lと撮像素子4の中心とを一致させやすくなる。
上述した形態では、突起部10eおよび挿入穴6dは3箇所に形成されているが、突起部10eおよび挿入穴6dは4箇所以上に形成されていても良い。また、レンズ鏡筒3と素子ホルダ6との固定強度を確保することができるのであれば、突起部10eおよび挿入穴6dは1箇所または2箇所に形成されていても良い。また、上述した形態では、突起部10eは、円柱状に形成されているが、突起部10eは、円錐状、円錐台状、多角柱状、多角錐状または多角錐台状に形成されていても良い。さらに、上述した形態では、挿入穴6dは、丸穴状に形成されているが、挿入穴6dは、四角穴状等の多角穴状に形成されていても良い。また、上述した形態では、素子ホルダ6は、回路基板5を介して撮像素子4を保持しているが、素子ホルダ6は、撮像素子4を直接、保持しても良い。
1 撮像装置
2 レンズ
3 レンズ鏡筒
4 撮像素子
6 素子ホルダ
6d 挿入穴
7 弾性体
7a 挿通穴
10e 突起部
10g テーパー面
17 接着剤
L 光軸

Claims (8)

  1. レンズを保持するレンズ鏡筒と、撮像素子を保持するとともに前記レンズの光軸方向における前記レンズ鏡筒の一端側に接着固定される素子ホルダと、前記光軸方向において前記レンズ鏡筒と前記素子ホルダとの間に配置される弾性体とを備え、
    前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか一方には、前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか他方に向かって前記光軸方向に突出する突起部が形成され、
    前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか他方には、前記突起部が挿入される挿入穴が形成され、
    前記弾性体には、前記突起部が挿通される挿通穴が形成され、
    前記弾性体は、前記挿通穴に前記突起部が挿通された状態で前記突起部に取り付けられ、
    前記突起部の外周面と前記挿通穴の内周面とは、互いに接触し、
    前記挿入穴が形成される前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか他方と、前記突起部に取り付けられた前記弾性体とは、前記挿入穴の周囲で互いに当接し、
    前記突起部の外周面と前記挿入穴の内周面との間には、前記レンズ鏡筒と前記素子ホルダとを固定する接着剤が充填されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記弾性体は、ポリウレタンフォームで形成されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記突起部は、円柱状に形成され、
    前記挿入穴は、丸穴状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記突起部の根本部分には、前記突起部の突出方向の反対側に向かうにしたがって外径が大きくなるテーパー面が形成されていることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記突起部の外径と前記挿入穴の内径との差は、前記光軸方向に直交する方向での前記レンズ鏡筒に対する前記素子ホルダの相対位置の調整代の2倍以上となっており、
    前記挿入穴の内径は、前記突起部の外径の5倍以下であることを特徴とする請求項3または4記載の撮像装置。
  6. 前記突起部および前記挿入穴は、3箇所に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  7. 前記突起部は、前記レンズ鏡筒に形成され、
    前記挿入穴は、前記素子ホルダに形成され、
    前記挿入穴は、前記光軸方向において前記素子ホルダを貫通する貫通穴であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  8. レンズを保持するレンズ鏡筒と、撮像素子を保持するとともに前記レンズの光軸方向における前記レンズ鏡筒の一端側に接着固定される素子ホルダと、前記光軸方向において前記レンズ鏡筒と前記素子ホルダとの間に配置される弾性体とを備え、
    前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか一方には、前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか他方に向かって前記光軸方向に突出する突起部が形成され、
    前記レンズ鏡筒および前記素子ホルダのいずれか他方には、前記突起部が挿入される挿入穴が形成され、
    前記弾性体には、前記突起部が挿通される挿通穴が形成され、
    前記弾性体は、前記挿入穴の内周縁の内側および外側に配置され、
    前記弾性体の、前記挿入穴の内周縁の外側に配置された部分は、前記光軸方向において前記レンズ鏡筒と前記素子ホルダとの間に挟まれており、
    前記突起部の外周面と前記挿入穴の内周面との間には、前記レンズ鏡筒と前記素子ホルダとを固定する接着剤が充填されていることを特徴とする撮像装置。
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