JP3356366B2 - 固体撮像素子の位置調整方法 - Google Patents

固体撮像素子の位置調整方法

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JP3356366B2
JP3356366B2 JP30952795A JP30952795A JP3356366B2 JP 3356366 B2 JP3356366 B2 JP 3356366B2 JP 30952795 A JP30952795 A JP 30952795A JP 30952795 A JP30952795 A JP 30952795A JP 3356366 B2 JP3356366 B2 JP 3356366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はファクシミリ、複写
機、スキャナー等の画像読取部における固体撮像素子と
この固体撮像素子上に光学像を結像するレンズとの相対
位置を調整するための固体撮像素子の位置調整方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子を用いて光学像を読み取る
装置は、図7に示すように、物体4を結像レンズ3を介
し、固体撮像素子2に結像させて読み取っている。ま
た、この固体撮像素子2には複数個の微小な光電変換素
子(以下、単に画素といい、通常数μm×数μmの大き
さからなる。)を一列に配置した1ラインの固体撮像素
子が用いられている。
【0003】このような画像読取り装置では、結像レン
ズ3により結像された線像を固体撮像素子2上に位置さ
せ、なおかつ光学的特性(ピント、倍率)を所定の要求
精度で読み取るために、結像レンズ3や1ラインの固体
撮像素子2の画素ライン2lを、図8に示すx,y,
z,β,γの5軸方向に微動させ位置を調整する必要が
ある。なお、図中のAは光軸である。
【0004】上述した固体撮像素子と結像レンズとの相
対位置の調整において、固体撮像素子のz軸方向の調整
にはMTF(変調伝達関数)の計測が利用されている。
MTFとは、正弦波チャート像のコントラストの変化を
空間周波数の関数として表したものをいう。
【0005】そして、従来、固体撮像素子の位置調整に
おいて、z軸方向(光軸方向)の固体撮像素子の位置調
整、即ちピント調整を行うには、「山登りサーボ方式に
よるテレビカメラの自動焦点調整」(NHK技術研究
S40 第17巻 第1号石田、藤村著)で示されてい
る調整方式が一般的に利用されている。そして、この従
来の調整方法では、光軸方向の数カ所でMTFを測定
し、この測定データに基づいてMTFの山登り曲線を算
出し、ベストピント位置を算出している。
【0006】さらに最近では、カラー像を読み取るため
に、図9に示すような、Red(以下、単にRとす
る。)、Green(以下、単にGとする。)、Blu
e(以下、単にBとする。)に分光感度のピークを持つ
画素をR,G,B別に3列配置した3ライン1r,1
g,1bの固体撮像素子1が用いられている。
【0007】この場合には、上述した5軸方向の調整以
外に、図8で示すα方向にも3ライン固体撮像素子1の
位置に対する自由度が発生するため、合計6軸方向の調
整が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3ライ
ン固体撮像素子の位置調整では対象となるラインが複数
本あるので、各ライン毎にMTFを測定して山登り曲線
を算出すると、時間が大幅にかかりすぎるという問題が
あった。そこで、本発明の目的は、3ライン固体撮像素
子の位置調整において、調整時間の短縮化を図ることが
できる固体撮像素子の位置調整方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の固体撮像素子
の位置調整方法は、読み取り対象を光学像に変換する結
像レンズと、この光学像を光電変換する赤、緑および青
からなる三色の画素ラインを有する固体撮像素子との光
軸方向の相対位置を固体撮像素子の出力情報に基づいて
調整する固体撮像素子の位置調整装置において、三色の
画素ラインに対応してそれぞれ測定されたMTF値と予
め設定されているMTF設定値とを比較する工程と、測
定された各色のMTF値がいずれも前記設定値を越えて
いる場合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざか
る方向に向けて移動し、その後に結像レンズ側に向けて
移動する工程と、赤及び緑の画素ラインに対応してそれ
ぞれ測定されたMTF値がいずれも前記設定値を越えて
おり、青の画素ラインに対応して測定されたMTF値が
前記設定値を下回っている場合に、固体撮像素子を結像
レンズ側に向けて移動する工程と、赤の画素ラインに対
応して測定されたMTF値が前記設定値を越えており、
緑の画素ラインに対応して測定されたMTF値が前記設
定値を下回っている場合に、固体撮像素子を結像レンズ
側に向けて移動する工程と、赤の画素ラインに対応して
測定されたMTF値が前記設定値を下回り、緑の画素ラ
インに対応して測定されたMTF値が前記設定値を越え
ている場合に、固体撮像素子を結像レンズから遠ざかる
方向に向けて移動する工程と、赤及び緑の画素ラインに
対応してそれぞれ測定されたMTF値がいずれも前記設
定値を下回っており、青の画素ラインに対応して測定さ
れたMTF値が前記設定値を越えている場合に、固体撮
像素子を結像レンズから遠ざかる方向に向けて移動する
工程と、赤、緑及び青の画素ラインに対応してそれぞれ
測定されたMTF値がいずれも前記設定値を下回ってい
る場合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざかる
方向に向けて移動した後、固体撮像素子を結像レンズ側
に向けて移動する工程とをそれぞれ具備することを特徴
とする。
【0010】また、請求項2の固体撮像素子の位置調整
方法は、読み取り対象を光学像に変換する結像レンズ
と、この光学像を光電変換する赤、緑および青からなる
三色の画素ラインを有する固体撮像素子との光軸方向の
相対位置を固体撮像素子の出力情報に基づいて調整する
固体撮像素子の位置調整装置において、三色の画素ライ
ンに対応してそれぞれ測定されたMTF値と予め設定さ
れている各色の画素ラインに対応するMTF設定値とを
それぞれ比較する工程と、測定された各色のMTF値が
それぞれ対応する設定値を越えている場合に、固体撮像
素子を一旦結像レンズから遠ざかる方向に向けて移動
し、その後に結像レンズ側に向けて移動する工程と、赤
及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたMT
F値がそれぞれ対応する設定値を越えており、青の画素
ラインに対応して測定されたMTF値がその対応する設
定値を下回っている場合に、固体撮像素子を結像レンズ
側に向けて移動する工程と、赤の画素ラインに対応して
測定されたMTF値がその対応する設定値を越えてお
り、緑の画素ラインに対応して測定されたMTF値がそ
の対応する設定値を下回っている場合に、固体撮像素子
を結像レンズ側に向けて移動する工程と、赤の画素ライ
ンに対応して測定されたMTF値がその対応する設定値
を下回り、緑の画素ラインに対応して測定されたMTF
値がその対応する設定値を越えている場合に、固体撮像
素子を結像レンズから遠ざかる方向に向けて移動する工
程と、赤及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定さ
れたMTF値がそれぞれ対応する設定値を下回ってお
り、青の画素ラインに対応して測定されたMTF値がそ
の対応する設定値を越えている場合に、固体撮像素子を
結像レンズから遠ざかる方向に向けて移動する工程と、
赤、緑及び青の画素ラインに対応してそれぞれ測定され
たMTF値がそれぞれ対応する設定値を下回っている場
合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざかる方向
に向けて移動した後、固体撮像素子を結像レンズ側に向
けて移動する工程とをそれぞれ具備することを特徴とす
る。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】請求項1による固体撮像素子の位置調整方
法では、三色の画素ラインに対応してそれぞれ測定され
たMTF値と予め設定されているMTF設定値とをそれ
ぞれ比較し、この比較結果に基づいて固体撮像素子の移
動方向を決定しているので、MTFの「山登り曲線」を
算出する必要がなく、調整時間を大幅に短縮することが
できる。
【0020】また、請求項2による固体撮像素子の位置
調整方法では、三色の画素ラインに対応してそれぞれ測
定されたMTF値と予め設定されている各色の画素ライ
ンに対応するMTF設定値とをそれぞれ比較しているの
で、色毎に異なるMTF設定値を設定することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜6を参照しながら説明する。図1は実施形態を含む制
御部の制御フローの概要を示すフローチャートであり、
図2は図1の制御フローにより制御される位置調整装置
のブロック図であり、図3は位置調整される画像読取装
置の分解斜視図である。
【0022】図3に示すように、固体撮像素子(以下、
CCDという。)1は固体撮像素子基板5にハンダ付け
されており、該固体撮像素子基板5は固体撮像素子保持
部材6にネジ7によって固定されている。その際、ネジ
7にはバネ座金8と平座金9とが嵌合されている。
【0023】固体撮像素子保持部材6は固体撮像素子基
板5よりも剛性の高いものが使用されており、後述する
位置決め調整時に、位置調整装置で固体撮像素子保持部
材6をチャックするときに歪みにくいようになってい
る。
【0024】また、この固体撮像素子保持部材6は固体
撮像素子固定部材10に後述する位置調整が終了した
後、即ちCCD1と結像レンズ3との位置調整が終了し
た後に接着剤で固定される。詳しくは固体撮像素子保持
部材6の穴部18に固体撮像素子固定部材7の突起部1
9が挿入され、穴部18と突起部19との間に接着剤が
塗布され固定される。なお、ここでは3箇所の接着箇所
を有しているが、一箇所以上であれば、数に制限される
ものではない。
【0025】さらに、CCD1側である固体撮像素子保
持部材6が位置決め後に固定される結像レンズ3側であ
る固体撮像素子固定部材10は、Vブロック部11を有
しており、この部分に結像レンズ3を置き、その上から
レンズ押え用板バネ12を配置し、ネジ13を締めつけ
ることにより結像レンズ3を固定している。
【0026】また、この固体撮像素子固定部材10は平
座金14、バネ座金15を介し、ネジ16によりレンズ
固定用ネジ穴51を介して本体取付用部材17に固定さ
れている。さらに、この本体取付用部材17は図示しな
い画像読取装置本体に固定されるものである。なお、レ
ンズ固定用ネジ穴51は結像レンズ3の位置を光軸方向
(z方向)に調整可能とするように縦長の長穴に形成さ
れている。
【0027】またさらに、固体撮像素子固定部材10に
は、結像レンズ3の位置を調整する際に、画像読取装置
支持部材21側に設けられているレンズ位置調整用ピン
24(図3参照)が挿入されるレンズ位置調整用ピン穴
52が設けられている。
【0028】次に、位置調整装置の構成をCCD1と結
像レンズ3の位置調整手順にそって説明する。まず、結
像レンズ3を固体撮像素子固定部材10にレンズ押え用
板バネ12を介し、ネジ13で固定する。さらに、この
状態で本体取付用部材17に平座金14、バネ座金15
を介し、ネジ16により固定する。
【0029】次に、この組付けられた状態で、図2に示
す位置調整装置に装着する。この位置調整装置は定盤2
0上に画像読取装置支持部材21と光源チャート支持部
材22を配しており、この光源チャート支持部材22上
にはチャートガラス30、光源31、光源用反射板32
が設置されている。
【0030】このチャートガラス30の表面には、光学
的な特性、具体的にはピント、倍率及び光軸のたおれ等
を検出可能とするチャートが形成されており、光源31
を点燈させ、光源31からの直射光と光源用反射板32
からの反射光とを、チャートガラス30に照射するよう
になっている。
【0031】したがって、上記組付部材を画像読取装置
支持部材21に装着することにより、チャート像が結像
レンズ3を介してCCD1上に結像されることになる。
【0032】なお、CCD1が固着された固体撮像素子
基板5は固体撮像素子保持部材6にネジにより固定され
ており、この固体撮像素子保持部材6は固体撮像素子チ
ャック部43に把持されている。さらに、この固体撮像
素子チャック部43にはx,y,z,α,β,γの6軸
方向に移動可能な手段であるステージおよびアクチュエ
ータ(図示していない)が設けられている。
【0033】また、固体撮像素子保持部材6は固体撮像
素子基板5よりも剛性の高い部材で形成されているの
で、固体撮像素子チャック部43で把持しても歪みが生
じにくく、固体撮像素子基板5をじかに把持する場合に
比べ固体撮像素子基板5に与える影響が極めて少なくな
っている。
【0034】また、結像レンズ3を固定している固体撮
像素子固定部材10は光軸A方向の移動手段であるアク
チュエータを有する固体撮像素子固定部材チャック部2
3に把持されている。さらに、本体取付用部材17は画
像読取装置支持部材21側に取り付けられている。した
がって、チャート像をCCD1により光電変換させ、そ
のデータを用いて光学的な特性であるピント、倍率、光
軸のたおれ等を演算し求めながら、光学的な特性が所定
の必要値になるよう、上述の固体撮像素子チャック部4
3と固体撮像素子固定部材チャック部23を移動させ
て、位置調整を行なうわけである。
【0035】この位置調整の制御を行う移動量制御回路
40は、図示しないRAM、ROM、I/Oポート等を
含むマイクロコンピュータで構成され、ROMに記憶さ
れている制御プログラムに基づいて後述説明するように
各部の制御を行う。この移動量制御回路40には、CC
D1の出力データを演算するCCD出力データ演算回路
44及びCCD1を駆動するCCD駆動回路45を介し
てCCD1の出力データが入力されている。
【0036】そして、さらに移動量制御回路40には、
レンズ側移動ステージ駆動部41を介して、結像レンズ
3を光軸方向(z方向)に移動する固体撮像素子固定部
材チャック部23が接続されるとともに、CCD側移動
ステージ駆動部42を介して、固体撮像素子チャック部
43が接続されている。
【0037】次に、本実施形態を含む位置調整方法を図
1の制御フローに基づいて説明する。 ステップS1の
ワークセット工程では、3本の画素ライン1r,1g,
1bを有するCCD1が固体撮像素子基板5を介して固
定されている固体撮像素子保持部材6を固体撮像素子チ
ャック部43で把持するとともに、結像レンズ3が固定
されている固体撮像素子固定部材10を固体撮像素子固
定部材チャック部23で把持する。
【0038】ステップS2のCCD最適初期位置セット
工程では、ステップS17の最終調整位置記憶の位置デ
ータを用いてCCD1を初期位置にセットする。即ち、
初期位置セットのためのCCD1の移動量は、位置調整
が済んだ前回のワークの最終的な位置を参考にして移動
する。
【0039】ステップS3のCCD出力確認工程では、
CCD1の3本の画素ライン1r,1g,1bの中央の
ライン(本実施形態ではGライン)1gに対応したCC
D1の出力があるかどうかをCCD駆動回路45のCC
D出力検知手段で確認する。確認されない場合には当該
ワークを不良品と見なしてステップS18に進み、次の
ワークをセットするかどうかを判定する。次のワークを
セットしない場合には終了する。次のワークをセットす
る場合にはステップS1に戻る。
【0040】ステップS4のレンズ調整機構セット工程
では、Y軸方向に進退動自在かつ結像レンズ3をz,β
方向の1方向1軸回転可能に支持されているレンズ位置
調整用ピン24をレンズ位置調整用ピン穴52に挿入す
る。さらに、Y軸方向に進退動自在かつ正逆両方向に回
転可能に画像読取装置支持部材21側に支持されている
レンズ固定用ネジ締めビット25をレンズ固定用ネジ穴
51に挿入し、ネジ締めビット25をネジ16に噛ませ
る。そして、結像レンズ3及び固体撮像素子固定部材1
0を本体取付用部材17に仮止めする。
【0041】ステップS5のCCD第1位置調整工程で
は、6軸方向に移動可能な手段により固体撮像素子チャ
ック部43に把持されている固体撮像素子保持部材6、
固体撮像素子基板5およびCCD1を一体的に移動し
て、x、y、γ、βの2方向2軸回転についてCCD1
の第1位置調整を行う。即ちCCD1を結像レンズ3に
正対させる。この位置調整においても2方向2軸回転の
調整が対象のため中央のGライン1gのみで調整するこ
とができる。
【0042】ステップS6のレンズ固定ネジ緩め工程で
は、1方向1軸回転(z,β)のレンズ位置調整を行う
ために、ビット25を回して結像レンズ3側のネジ16
を緩める。
【0043】ステップS7のCCD1の第2位置調整工
程では、6軸方向に移動可能な手段により固体撮像素子
チャック部43に把持されている固体撮像素子保持部材
6、固体撮像素子基板5およびCCD1を一体的に移動
して、y方向のCCD1の第2位置調整を行う。
【0044】ステップS8のレンズ位置調整工程では、
レンズ側移動ステージ駆動部41により、固体撮像素子
固定部材チャック部23の光軸方向の移動手段を駆動し
てz方向の結像レンズ3の位置調整を行って倍率を調整
する。
【0045】ステップS9のCCD位置仮調整工程で
は、CCD側移動ステージ駆動部42により、固体撮像
素子チャック部43の移動手段を駆動してz方向のCC
D位置の仮調整を行ってピントの仮調整をする。
【0046】ステップS10のレンズ回転調整工程で
は、MTFチャートを利用して各ライン毎にその左右端
のMTFの差が規格範囲におさまるようにβ軸の結像レ
ンズ3の回転調整を行う。
【0047】ステップS11の判定工程では、各ライン
の左右端のMTFの差がそれぞれ規格範囲内かどうかを
判定し、規格範囲外のときはステップS5に戻る。規格
範囲内のときはステップS12に進む。
【0048】ステップS12のレンズ固定工程では、ビ
ット25の回転によりネジ16を締めて結像レンズ3を
固定する。これによって、結像レンズ3の位置調整が終
了する。ステップS13のレンズ固定機構退避工程で
は、レンズ位置調整・固定用の移動ピン24及びネジ締
めビット25を抜く。
【0049】上記のように、結像レンズ3の位置調整を
終了した後、CCD1の最終的な位置調整が行われる。
即ち、ステップS14のCCD1の第3位置調整工程で
は、CCD側移動ステージ駆動部42により、CCDチ
ャック部43のアクチュエータを駆動してx、y、γ、
βの2方向2軸回転のCCD位置調整を行う。
【0050】ステップS15のCCD1の本調整工程で
は、CCD側移動ステージ駆動部42により、CCDチ
ャック部43のアクチュエータを駆動してz方向のCC
D位置本調整を行う。
【0051】ステップS16の判定工程では、MTFチ
ャートを利用して各ラインの左右端のMTFの差が規格
範囲内かどうかを判定する。規格範囲外のときはステッ
プS14に戻り、規格範囲内のときは、調整完了として
ステップS17に進む。
【0052】ステップS17の最終調整位置記憶工程で
は、上記のようにして得られたCCD1及び結像レンズ
3の最終調整位置を記憶するとともに、この記憶された
最終調整位置情報をステップS2の初期位置セット工程
へフィードバックし、次回のワークの初期位置セットの
ための位置情報として使用する。
【0053】ステップS18では、次のワークをセット
するかどうかを判定する。次のワークをセットする場合
にはステップS1に戻り、セットしない場合には終了す
る。次のワークをセットするかどうかの判定は、例えば
予め位置調整するワークの台数を設定しておき、この設
定台数とカウントされた最終調整完了台数とを比較して
行う。
【0054】次に、このような固体撮像素子の位置調整
方法において、本実施形態に係わるステップS15で行
うz方向のCCD本調整工程を次に説明する。図4はC
CDのz方向の本調整を行うためのCCD本調整装置部
分のブロック図である。
【0055】図4に示すように、CCD本調整装置は、
表面にMTFチャートが形成されたチャートガラス35
の結像レンズ3による像位置に配置されるCCD1を駆
動するCCD駆動回路45と、CCD1の出力データを
演算して移動量制御回路40にCCD1の出力データを
入力するCCD出力データ演算回路44と、移動量制御
回路40からの出力に応じてCCD1をz軸方向に駆動
するCCDz軸駆動部60とを備えている。このCCD
z軸駆動部60は図2中のCCD側移動ステージ駆動部
42及びCCDチャック部43に含まれている。
【0056】CCD出力データ演算回路44は、CCD
駆動回路45からの出力によりMTFを算出して比較演
算するMTF算出比較演算回路44aと、CCD1のz
軸方向の移動方向(向き)を決定する調整移動方向決定
回路44bと備えている。
【0057】移動量制御回路40には、CCD1の出力
データを演算するCCD出力データ演算回路44及びC
CD1を駆動するCCD駆動回路45を介してCCD1
の出力データが入力されるように構成されている。
【0058】次にこの実施形態におけるCCD本調整装
置の作動を図5及び図6に基づいて説明する。図5は本
実施形態の制御部の制御フローの概要を示すフローチャ
ートであり、図6は各画素ラインに対応するMTF曲線
の傾向を示す図である。図6では横方向をz軸方向(左
方向がz軸+方向、即ち結像レンズに近づく方向、右方
向がz軸−方向、即ち結像レンズから遠ざかる方向を示
す)、縦方向をMTF値とし、Bの画素ライン1bに対
応するMTF曲線73、Gの画素ライン1gに対応する
MTF曲線72及びRの画素ライン1rに対応するMT
F曲線71が示されている。さらに、予め設定されてい
るMTF設定値であるMTFスレッシュレベルLが示さ
れている。そして、各色の画素ライン1r、1g、1b
のMTFスレッシュレベルLを越えた部分はMTF曲線
71〜73の重なり具合によって、領域M1、領域M
2、領域M3、領域M4、領域M5、領域M6に分割さ
れている。なお、図16に各領域におけるMTF曲線が
スレッシュレベルを越えているかどうかの判定をMTF
曲線のパターン毎に示した。図16では、越えている場
合に〇越えていない場合に×を表示してある。
【0059】領域M1は、R,G,Bの各色にそれぞれ
対応するMTF曲線71〜73の全てがMTFスレッシ
ュレベルLを越えている部分の範囲を示している。領域
M2は、R及びGに対応するMTF曲線71、72が共
にMTFスレッシュレベルLを越えている部分のうちB
に対応するMTF曲線73がMTFスレッシュレベルL
を越えている部分を除いた部分の範囲を示している。領
域M3は、Rに対応するMTF曲線71がMTFスレッ
シュレベルLを越えている部分のうち、B又はGに対応
するMTF曲線73又は72がMTFスレッシュレベル
Lを越えている部分を除いた部分の範囲を示している。
【0060】また、領域M4は、B及びGに対応するM
TF曲線73、72が共にMTFスレッシュレベルLを
越えている部分のうちRに対応するMTF曲線71がM
TFスレッシュレベルLを越えている部分を除いた部分
の範囲を示している。領域M5は、Bに対応するMTF
曲線73がMTFスレッシュレベルLを越えている部分
のうち、G又はRに対応するMTF曲線72又は71が
MTFスレッシュレベルLを越えている部分を除いた部
分の範囲を示している。領域M6は、MTFスレッシュ
レベルLを越えている部分において、R,G,Bの各色
に対応するMTF曲線71〜73のMTFスレッシュレ
ベルLを越えている部分が存在しない部分の範囲を示し
ている。
【0061】このCCD本調整では、各色の画素ライン
1r、1g、1bに対応するMTF値の全てが予め設定
されているMTFスレッシュレベルLを越えるようにC
CD1のz軸方向位置を調整する。
【0062】図5に示すように、ステップS15のz軸
方向のCCD本調整工程のサブルーチンにおいては、先
ず、ステップS19でR,G,B各色に共通のMTFス
レッシュレベルLを設定する。
【0063】次にステップS20で本ステップの調整開
始位置におけるCCD1の各画素ライン1r、1g、1
bの出力からR,G,B各色毎に対応するMTF値を求
める。次にステップS21でRの画素ライン1rにおけ
るMTF値がステップS19で設定したMTFスレッシ
ュレベルLを越えているかどうかを判定する。Rの画素
ライン1rにおけるMTF値がMTFスレッシュレベル
Lを越えていない場合には、ステップS22に進む。
【0064】ステップS22では、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。G
の画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS23に進
む。
【0065】ステップS23では、Bの画素ライン1b
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。B
の画素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS24に進
む。
【0066】ステップS24では、z軸+方向(結像レ
ンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任意
の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、次のステップS32で、ステップS24の移動検索
に基づいて、MTFを計測し、R,G,Bの各色に対応
するMTF値の全てがステップS19で設定されたMT
FスレッシュレベルLを越える範囲(領域)M1を決定
する。
【0067】そして、ステップS33では、ステップS
32で決定された領域M1の中心にCCD1を含むブロ
ックを移動する。ステップS23でBの画素ライン1b
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えている場合には、ステップS2
5に進む。
【0068】ステップS25では、z軸−方向(結像レ
ンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロックを
任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。ステップS22でG
の画素ライン1gにおけるMTF値がステップS19で
設定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS26に進む。なお、この場合に、本実施
形態では図6に示すようにBの画素ライン1bにおける
MTF値もMTFスレッシュレベルLを越えている。
【0069】ステップS26では、z軸−方向(結像レ
ンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロックを
任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。ステップS21でR
の画素ライン1rにおけるMTF値がステップS19で
設定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS27に進む。
【0070】ステップS27では、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。G
の画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS28に進
む。なお、この場合に、本実施形態では図6に示すよう
にBの画素ライン1bにおけるMTF値もMTFスレッ
シュレベルLを越えていない。
【0071】ステップS28では、z軸+方向(結像レ
ンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任意
の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS32に進んで上述したステップS32及
びステップS33の処理を行う。
【0072】ステップS27で、Gの画素ライン1gに
おけるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えてい
る場合には、ステップS29に進む。ステップS29で
は、Bの画素ライン1bにおけるMTF値がステップS
19で設定したMTFスレッシュレベルLを越えている
かどうかを判定する。Bの画素ライン1bにおけるMT
F値がMTFスレッシュレベルLを越えていない場合に
は、ステップS30に進む。
【0073】ステップS30では、z軸+方向(結像レ
ンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任意
の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS32に進んで上述したステップS32及
びステップS33の処理を行う。ステップS29でBの
画素ライン1bにおけるMTF値がステップS19で設
定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS31に進む。
【0074】ステップS31では、z軸−方向に移動検
索後、調査開始位置からz軸+方向に移動検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。なお、ステップS3
1におけるz軸−方向の移動検索は領域M1の一方の境
界がステップS32で決定されるまで行われ、一方の境
界が決定された後にz軸+方向に移動検索する。以上の
ようにして、各色に対応するMTF値が予め設定したM
TFスレッシュレベルLを越えたかどうかを監視して判
定することにより、ブロックCCDの移動方向を決定す
ることができる。
【0075】以上の実施形態では、CCD1の粗調整が
既に終わっていて、CCD1からの出力が得られる場合
の処理であるが、CCD1の粗調整を省略した場合に
は、図10に示すように、図5のステップ24の代わり
にステップS24′で、一定量z軸−方向に移動後、z
軸+方向に移動検索する。
【0076】また、以上の実施形態では、MTFスレッ
シュレベルLとして、R,G,B各色に共通する値を設
定したが、ステップS19でR,G,B毎に異なるMT
FスレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定し、この設
定されたR,G,B毎のMTFスレッシュレベルLR
G 、LB の内、ステップS21、S22、S23、S
27、S29で比較する画素ラインの色に対応する色の
MTFスレッシュレベルを用いて判定するようにしても
よい。この場合には、ステップS32で、領域を決定す
る際にR,G,B各色毎のMTFスレッシュレベル
R 、LG 、LB を越える範囲の重複した部分とする。
このようにR,G,B毎に異なるMTFスレッシュレベ
ルLR 、LG 、LB を設定することにより、波長(色)
による感光体の感度の相違に応じてMTFスレッシュレ
ベルLを調整することができる。また、以上の実施形態
では、ステップS33で領域M1の中心にブロックCC
Dを移動させているが、領域M1内であれば中心でなく
てもよい。
【0077】次に他の実施形態におけるCCD本調整装
置の作動を図11及び図12に基づいて説明する。図1
1は本実施形態の制御部の制御フローの概要を示すフロ
ーチャートであり、図12は各画素ラインに対応するM
TF曲線の傾向を示す図である。図12では横方向をz
軸方向(左方向がz軸+方向、即ち結像レンズに近づく
方向、右方向がz軸−方向、即ち結像レンズから遠ざか
る方向を示す)、縦方向をMTF値とし、Bの画素ライ
ン1bに対応するMTF曲線273、Gの画素ライン1
gに対応するMTF曲線272及びRの画素ライン1r
に対応するMTF曲線271が示されている。さらに、
予め設定されているMTF設定値であるMTFスレッシ
ュレベルLが示されている。そして、各色の画素ライン
1r、1g、1bのMTFスレッシュレベルLを越えた
部分はMTF曲線271〜273の重なり具合によっ
て、領域M1、領域M2、領域M3、領域M5、領域M
6、領域M7に分割されている。
【0078】領域M1は、R,G,Bの各色にそれぞれ
対応するMTF曲線271〜273の全てがMTFスレ
ッシュレベルLを越えている部分の範囲を示している。
領域M2は、R及びGに対応するMTF曲線271、2
72が共にMTFスレッシュレベルLを越えている部分
のうちBに対応するMTF曲線273がMTFスレッシ
ュレベルLを越えている部分を除いた部分の範囲を示し
ている。領域M3は、Rに対応するMTF曲線271が
MTFスレッシュレベルLを越えている部分のうち、B
又はGに対応するMTF曲線273又は272がMTF
スレッシュレベルLを越えている部分を除いた部分の範
囲を示している。
【0079】また、領域M7は、B及びRに対応するM
TF曲線273、271が共にMTFスレッシュレベル
Lを越えている部分のうちGに対応するMTF曲線27
2がMTFスレッシュレベルLを越えている部分を除い
た部分の範囲を示している。領域M5は、Bに対応する
MTF曲線273がMTFスレッシュレベルLを越えて
いる部分のうち、Rに対応するMTF曲線272がMT
FスレッシュレベルLを越えている部分を除いた部分の
範囲を示している。領域M6は、MTFスレッシュレベ
ルLを越えている部分において、R,G,Bの各色に対
応するMTF曲線271〜273のMTFスレッシュレ
ベルLを越えている部分が存在しない部分の範囲を示し
ている。
【0080】このCCD本調整では、各色の画素ライン
1r、1g、1bに対応するMTF値の全てが予め設定
されているMTFスレッシュレベルLを越えるようにC
CD1のz軸方向位置を調整する。
【0081】図11に示すように、ステップS15のz
軸方向のCCD本調整工程のサブルーチンにおいては、
先ず、ステップS219でR,G,B各色に共通のMT
FスレッシュレベルLを設定する。
【0082】次にステップS220で本ステップの調整
開始位置におけるCCD1の各画素ライン1r、1g、
1bの出力からR,G,B各色毎に対応するMTF値を
求める。次にステップS221でRの画素ライン1rに
おけるMTF値がステップS219で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。R
の画素ライン1rにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS222に
進む。
【0083】ステップS222では、Gの画素ライン1
gにおけるMTF値がステップS219で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Gの画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS2
23に進む。
【0084】ステップS223では、Bの画素ライン1
bにおけるMTF値がステップS219で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Bの画素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS2
24に進む。
【0085】ステップS224では、一定量z軸−方向
に移動後、z軸+方向に移動検索する。そして、次のス
テップS233で、ステップS224の移動検索に基づ
いて、MTFを計測し、R,G,Bの各色に対応するM
TF値の全てがステップS219で設定されたMTFス
レッシュレベルLを越える範囲(領域)M1を決定す
る。
【0086】そして、ステップS233では、ステップ
S232で決定された領域M1の中心にCCD1を含む
ブロックを移動する。ステップS223でBの画素ライ
ン1bにおけるMTF値がステップS219で設定した
MTFスレッシュレベルLを越えている場合には、ステ
ップS225に進む。
【0087】ステップS225では、z軸−方向(結像
レンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロック
を任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。
そして、ステップS233に進んで上述したステップS
233及びステップS234の処理を行う。ステップS
222でGの画素ライン1gにおけるMTF値がステッ
プS219で設定したMTFスレッシュレベルLを越え
ている場合には、ステップS226に進む。
【0088】ステップS226では、z軸−方向(結像
レンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロック
を任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。
そして、ステップS233に進んで上述したステップS
233及びステップS234の処理を行う。ステップS
221でRの画素ライン1rにおけるMTF値がステッ
プS219で設定したMTFスレッシュレベルLを越え
ている場合には、ステップS227に進む。
【0089】ステップS227では、Gの画素ライン1
gにおけるMTF値がステップS219で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Gの画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS2
28に進む。ステップS228では、Bの画素ライン1
bにおけるMTF値がステップS219で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Bの画素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えた場合には、ステップS226に
進み、上述したステップS226の処理を行う。bの画
素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレッシュレベ
ルLを越えていない場合には、ステップS229に進
む。
【0090】ステップS229では、z軸+方向(結像
レンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任
意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS233に進んで上述したステップS23
3及びステップS234の処理を行う。
【0091】ステップS227で、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えて
いる場合には、ステップS230に進む。ステップS2
30では、Bの画素ライン1bにおけるMTF値がステ
ップS219で設定したMTFスレッシュレベルLを越
えているかどうかを判定する。Bの画素ライン1bにお
けるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えていな
い場合には、ステップS231に進む。
【0092】ステップS231では、z軸+方向(結像
レンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任
意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS233に進んで上述したステップS23
3及びステップS234の処理を行う。ステップS23
0でBの画素ライン1bにおけるMTF値がステップS
219で設定したMTFスレッシュレベルLを越えてい
る場合には、ステップS232に進む。
【0093】ステップS232では、z軸−方向に移動
検索後、調査開始位置からz軸+方向に移動検索する。
そして、ステップS233に進んで上述したステップS
233及びステップS234の処理を行う。なお、ステ
ップS232におけるz軸−方向の移動検索は領域M1
の一方の境界がステップS233で決定されるまで行わ
れ、一方の境界が決定された後にz軸+方向に移動検索
する。以上のようにして、各色に対応するMTF値が予
め設定したMTFスレッシュレベルLを越えたかどうか
を監視して判定することにより、ブロックCCDの移動
方向を決定することができる。
【0094】以上の実施形態では、CCD1の粗調整を
省略した場合であり、CCD1からの出力が得られない
場合の処理であるが、CCD1の粗調整が既に終わって
いて、CCD1からの出力が得られる場合には、図5の
実施形態と同様に、ステップS224で、z軸+方向
(結像レンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロッ
クを任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索す
る。
【0095】また、上記実施形態では、MTFスレッシ
ュレベルLとして、R,G,B各色に共通する値を設定
したが、ステップS219でR,G,B毎に異なるMT
FスレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定し、この設
定されたR,G,B毎のMTFスレッシュレベルLR
G 、LB の内、ステップS221、S222、S22
3、S227、S228、S230で比較する画素ライ
ンの色に対応する色のMTFスレッシュレベルを用いて
判定するようにしてもよい。この場合には、ステップS
233で、領域を決定する際にR,G,B各色毎のMT
FスレッシュレベルLR 、LG 、LB を越える範囲の重
複した部分とする。このようにR,G,B毎に異なるM
TFスレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定すること
により、波長(色)による感光体の感度の相違に応じて
MTFスレッシュレベルLを調整することができる。ま
た、以上の実施形態では、ステップS234で領域M1
の中心にブロックCCDを移動させているが、領域M1
内であれば中心でなくてもよい。
【0096】次に他の実施形態におけるCCD本調整装
置の作動を図10及び図13に基づいて説明する。図1
3は各画素ラインに対応するMTF曲線の傾向を示す図
である。図13では横方向をz軸方向(左方向がz軸+
方向、即ち結像レンズに近づく方向、右方向がz軸−方
向、即ち結像レンズから遠ざかる方向を示す)、縦方向
をMTF値とし、Bの画素ライン1bに対応するMTF
曲線373、Gの画素ライン1gに対応するMTF曲線
372及びRの画素ライン1rに対応するMTF曲線3
71が示されている。さらに、予め設定されているMT
F設定値であるMTFスレッシュレベルLが示されてい
る。そして、各色の画素ライン1r、1g、1bのMT
FスレッシュレベルLを越えた部分はMTF曲線371
〜373の重なり具合によって、領域M1、領域M2、
領域M3、領域M4、領域M6、領域M8に分割されて
いる。
【0097】領域M1は、R,G,Bの各色にそれぞれ
対応するMTF曲線371〜373の全てがMTFスレ
ッシュレベルLを越えている部分の範囲を示している。
領域M2は、R及びGに対応するMTF曲線371、3
72が共にMTFスレッシュレベルLを越えている部分
のうちBに対応するMTF曲線373がMTFスレッシ
ュレベルLを越えている部分を除いた部分の範囲を示し
ている。領域M3は、Rに対応するMTF曲線371が
MTFスレッシュレベルLを越えている部分のうち、B
又はGに対応するMTF曲線373又は372がMTF
スレッシュレベルLを越えている部分を除いた部分の範
囲を示している。
【0098】また、領域M4は、B及びGに対応するM
TF曲線373、372が共にMTFスレッシュレベル
Lを越えている部分のうちRに対応するMTF曲線37
1がMTFスレッシュレベルLを越えている部分を除い
た部分の範囲を示している。領域M5は、Gに対応する
MTF曲線372がMTFスレッシュレベルLを越えて
いる部分のうち、B又はRに対応するMTF曲線373
又は371がMTFスレッシュレベルLを越えている部
分を除いた部分の範囲を示している。領域M6は、MT
FスレッシュレベルLを越えている部分において、R,
G,Bの各色に対応するMTF曲線371〜373のM
TFスレッシュレベルLを越えている部分が存在しない
部分の範囲を示している。
【0099】このCCD本調整では、各色の画素ライン
1r、1g、1bに対応するMTF値の全てが予め設定
されているMTFスレッシュレベルLを越えるようにC
CD1のz軸方向位置を調整する。
【0100】図10に示すように、ステップS15のz
軸方向のCCD本調整工程のサブルーチンにおいては、
先ず、ステップS19でR,G,B各色に共通のMTF
スレッシュレベルLを設定する。
【0101】次にステップS20で本ステップの調整開
始位置におけるCCD1の各画素ライン1r、1g、1
bの出力からR,G,B各色毎に対応するMTF値を求
める。次にステップS21でRの画素ライン1rにおけ
るMTF値がステップS19で設定したMTFスレッシ
ュレベルLを越えているかどうかを判定する。Rの画素
ライン1rにおけるMTF値がMTFスレッシュレベル
Lを越えていない場合には、ステップS22に進む。
【0102】ステップS22では、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。G
の画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS23に進
む。
【0103】ステップS23では、Bの画素ライン1b
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。B
の画素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS24に進
む。
【0104】ステップS24では、一定量z軸−方向に
移動後、z軸+方向に移動検索する。そして、次のステ
ップS32で、ステップS24の移動検索に基づいて、
MTFを計測し、R,G,Bの各色に対応するMTF値
の全てがステップS19で設定されたMTFスレッシュ
レベルLを越える範囲(領域)M1を決定する。
【0105】そして、ステップS33では、ステップS
32で決定された領域M1の中心にCCD1を含むブロ
ックを移動する。ステップS23でBの画素ライン1b
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えている場合には、ステップS2
5に進む。
【0106】ステップS25では、z軸−方向(結像レ
ンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロックを
任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。ステップS22でG
の画素ライン1gにおけるMTF値がステップS19で
設定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS26に進む。なお、この場合に、本実施
形態では図13に示すようにBの画素ライン1bにおけ
るMTF値もMTFスレッシュレベルLを越えている。
【0107】ステップS26では、z軸−方向(結像レ
ンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロックを
任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。ステップS21でR
の画素ライン1rにおけるMTF値がステップS19で
設定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS27に進む。
【0108】ステップS27では、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がステップS19で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。G
の画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS28に進
む。なお、この場合に、本実施形態では図13に示すよ
うにBの画素ライン1bにおけるMTF値もMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない。
【0109】ステップS28では、z軸+方向(結像レ
ンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任意
の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS32に進んで上述したステップS32及
びステップS33の処理を行う。
【0110】ステップS27で、Gの画素ライン1gに
おけるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えてい
る場合には、ステップS29に進む。ステップS29で
は、Bの画素ライン1bにおけるMTF値がステップS
19で設定したMTFスレッシュレベルLを越えている
かどうかを判定する。Bの画素ライン1bにおけるMT
F値がMTFスレッシュレベルLを越えていない場合に
は、ステップS30に進む。
【0111】ステップS30では、z軸+方向(結像レ
ンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを任意
の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。そし
て、ステップS32に進んで上述したステップS32及
びステップS33の処理を行う。ステップS29でBの
画素ライン1bにおけるMTF値がステップS19で設
定したMTFスレッシュレベルLを越えている場合に
は、ステップS31に進む。
【0112】ステップS31では、z軸−方向に移動検
索後、調査開始位置からz軸+方向に移動検索する。そ
して、ステップS32に進んで上述したステップS32
及びステップS33の処理を行う。なお、ステップS3
1におけるz軸−方向の移動検索は領域M1の一方の境
界がステップS32で決定されるまで行われ、一方の境
界が決定された後にz軸+方向に移動検索する。以上の
ようにして、各色に対応するMTF値が予め設定したM
TFスレッシュレベルLを越えたかどうかを監視して判
定することにより、ブロックCCDの移動方向を決定す
ることができる。
【0113】以上の実施形態では、CCD1の粗調整を
省略した場合であり、CCD1からの出力が得られない
場合の処理であるが、CCD1の粗調整が既に終わって
いて、CCD1からの出力が得られる場合には、図5の
実施形態と同様に、ステップS24で、z軸+方向(結
像レンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロックを
任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。
【0114】また、以上の実施形態では、MTFスレッ
シュレベルLとして、R,G,B各色に共通する値を設
定したが、ステップS19でR,G,B毎に異なるMT
FスレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定し、この設
定されたR,G,B毎のMTFスレッシュレベルLR
G 、LB の内、ステップS21、S22、S23、S
27、S29で比較する画素ラインの色に対応する色の
MTFスレッシュレベルを用いて判定するようにしても
よい。この場合には、ステップS32で、領域を決定す
る際にR,G,B各色毎のMTFスレッシュレベル
R 、LG 、LB を越える範囲の重複した部分とする。
このようにR,G,B毎に異なるMTFスレッシュレベ
ルLR 、LG 、LB を設定することにより、波長(色)
による感光体の感度の相違に応じてMTFスレッシュレ
ベルLを調整することができる。また、以上の実施形態
では、ステップS33で領域M1の中心にブロックCC
Dを移動させているが、領域M1内であれば中心でなく
てもよい。
【0115】次にこの実施形態におけるCCD本調整装
置の作動を図14及び図15に基づいて説明する。図1
4は本実施形態の制御部の制御フローの概要を示すフロ
ーチャートであり、図15は各画素ラインに対応するM
TF曲線の傾向を示す図である。図15では横方向をz
軸方向(左方向がz軸+方向、即ち結像レンズに近づく
方向、右方向がz軸−方向、即ち結像レンズから遠ざか
る方向を示す)、縦方向をMTF値とし、Bの画素ライ
ン1bに対応するMTF曲線473、Gの画素ライン1
gに対応するMTF曲線472及びRの画素ライン1r
に対応するMTF曲線471が示されている。さらに、
予め設定されているMTF設定値であるMTFスレッシ
ュレベルLが示されている。そして、各色の画素ライン
1r、1g、1bのMTFスレッシュレベルLを越えた
部分はMTF曲線471〜473の重なり具合によっ
て、領域M1、領域M2、領域M3、領域M6に分割さ
れている。
【0116】領域M1は、R,G,Bの各色にそれぞれ
対応するMTF曲線471〜473の全てがMTFスレ
ッシュレベルLを越えている部分の範囲を示している。
領域M2は、R及びGに対応するMTF曲線471、4
72が共にMTFスレッシュレベルLを越えている部分
のうちBに対応するMTF曲線473がMTFスレッシ
ュレベルLを越えている部分を除いた部分の範囲を示し
ている。領域M3は、Rに対応するMTF曲線471が
MTFスレッシュレベルLを越えている部分のうち、B
又はGに対応するMTF曲線473又は472がMTF
スレッシュレベルLを越えている部分を除いた部分の範
囲を示している。
【0117】領域M6は、MTFスレッシュレベルLを
越えている部分において、R,G,Bの各色に対応する
MTF曲線471〜473のMTFスレッシュレベルL
を越えている部分が存在しない部分の範囲を示してい
る。
【0118】このCCD本調整では、各色の画素ライン
1r、1g、1bに対応するMTF値の全てが予め設定
されているMTFスレッシュレベルLを越えるようにC
CD1のz軸方向位置を調整する。
【0119】図14に示すように、ステップS15のz
軸方向のCCD本調整工程のサブルーチンにおいては、
先ず、ステップS419でR,G,B各色に共通のMT
FスレッシュレベルLを設定する。
【0120】次にステップS420で本ステップの調整
開始位置におけるCCD1の各画素ライン1r、1g、
1bの出力からR,G,B各色毎に対応するMTF値を
求める。次にステップS421でRの画素ライン1rに
おけるMTF値がステップS419で設定したMTFス
レッシュレベルLを越えているかどうかを判定する。R
の画素ライン1rにおけるMTF値がMTFスレッシュ
レベルLを越えていない場合には、ステップS422に
進む。
【0121】ステップS422では、Gの画素ライン1
gにおけるMTF値がステップS419で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Gの画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS4
23に進む。
【0122】ステップS423では、Bの画素ライン1
bにおけるMTF値がステップS419で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Bの画素ライン1bにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS4
24に進む。
【0123】ステップS424では、一定量z軸−方向
に移動後、z軸+方向に移動検索する。そして、次のス
テップS433で、ステップS324の移動検索に基づ
いて、MTFを計測し、R,G,Bの各色に対応するM
TF値の全てがステップS419で設定されたMTFス
レッシュレベルLを越える範囲(領域)M1を決定す
る。
【0124】そして、ステップS434では、ステップ
S433で決定された領域M1の中心にCCD1を含む
ブロックを移動する。ステップS423でBの画素ライ
ン1bにおけるMTF値がステップS419で設定した
MTFスレッシュレベルLを越えている場合には、ステ
ップS425に進む。
【0125】ステップS425では、z軸−方向(結像
レンズ3から遠ざかる方向)にCCD1を含むブロック
を任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索する。
そして、ステップS433に進んで上述したステップS
433及びステップS434の処理を行う。ステップS
422でGの画素ライン1gにおけるMTF値がステッ
プS419で設定したMTFスレッシュレベルLを越え
ている場合には、ステップS426に進む。なお、この
場合に、本実施形態では図15に示すようにBの画素ラ
イン1bにおけるMTF値もMTFスレッシュレベルL
を越えている。
【0126】ステップS426では、一定量z軸−方向
に移動後、z軸+方向に移動検索する。そして、次のス
テップS433で、ステップS426の移動検索に基づ
いて、MTFを計測し、R,G,Bの各色に対応するM
TF値の全てがステップS419で設定されたMTFス
レッシュレベルLを越える範囲(領域)M1を決定す
る。ステップS421でRの画素ライン1rにおけるM
TF値がステップS419で設定したMTFスレッシュ
レベルLを越えている場合には、ステップS427に進
む。
【0127】ステップS427では、Gの画素ライン1
gにおけるMTF値がステップS419で設定したMT
FスレッシュレベルLを越えているかどうかを判定す
る。Gの画素ライン1gにおけるMTF値がMTFスレ
ッシュレベルLを越えていない場合には、ステップS4
26に進む。
【0128】ステップS426では、上述したように、
一定量z軸−方向に移動後、z軸+方向に移動検索す
る。そして、ステップS433に進んで上述したステッ
プS433及びステップS434の処理を行う。
【0129】ステップS427で、Gの画素ライン1g
におけるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えて
いる場合には、ステップS430に進む。ステップS4
30では、Bの画素ライン1bにおけるMTF値がステ
ップS419で設定したMTFスレッシュレベルLを越
えているかどうかを判定する。Bの画素ライン1bにお
けるMTF値がMTFスレッシュレベルLを越えていな
い場合には、ステップS431に進む。
【0130】S431では、一定量z軸−方向に移動
後、z軸+方向に移動検索する。そして、ステップS4
33に進んで上述したステップS433及びステップS
434の処理を行う。ステップS430でBの画素ライ
ン1bにおけるMTF値がステップS419で設定した
MTFスレッシュレベルLを越えている場合には、ステ
ップS432に進む。
【0131】ステップS432では、z軸−方向に移動
検索後、調査開始位置からz軸+方向に移動検索する。
そして、ステップS433に進んで上述したステップS
433及びステップS434の処理を行う。なお、ステ
ップS432におけるz軸−方向の移動検索は領域M1
の一方の境界がステップS432で決定されるまで行わ
れ、一方の境界が決定された後にz軸+方向に移動検索
する。以上のようにして、各色に対応するMTF値が予
め設定したMTFスレッシュレベルLを越えたかどうか
を監視して判定することにより、ブロックCCDの移動
方向を決定することができる。
【0132】以上の実施形態では、CCD1の粗調整を
省略した場合であり、CCD1からの出力が得られない
場合の処理であるが、CCD1の粗調整が既に終わって
いて、CCD1からの出力が得られる場合には、図5の
実施形態と同様に、ステップS424で、z軸+方向
(結像レンズ3に近づく方向)にCCD1を含むブロッ
クを任意の移動量(微小ピッチ)毎に移動して検索す
る。
【0133】また、以上の実施形態では、MTFスレッ
シュレベルLとして、R,G,B各色に共通する値を設
定したが、ステップS419でR,G,B毎に異なるM
TFスレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定し、この
設定されたR,G,B毎のMTFスレッシュレベル
R 、LG 、LB の内、ステップS421、S422、
S423、S427、S430で比較する画素ラインの
色に対応する色のMTFスレッシュレベルを用いて判定
するようにしてもよい。この場合には、ステップS43
3で、領域を決定する際にR,G,B各色毎のMTFス
レッシュレベルLR、LG 、LB を越える範囲の重複し
た部分とする。このようにR,G,B毎に異なるMTF
スレッシュレベルLR 、LG 、LB を設定することによ
り、波長(色)による感光体の感度の相違に応じてMT
FスレッシュレベルLを調整することができる。また、
以上の実施形態では、ステップS434で領域M1の中
心にブロックCCDを移動させているが、領域M1内で
あれば中心でなくてもよい。
【0134】以上の説明から明らかな如く請求項1の発
明によれば、読み取り対象を光学像に変換する結像レン
ズと、この光学像を光電変換する赤、緑および青からな
る三色の画素ラインを有する固体撮像素子との光軸方向
の相対位置を固体撮像素子の出力情報に基づいて調整す
る固体撮像素子の位置調整装置において、三色の画素ラ
インに対応してそれぞれ測定されたMTF値と予め設定
されているMTF設定値とを比較し、この比較結果に基
づいて固体撮像素子の移動方向を決定しているので、調
整時間を大幅に短縮することができる。
【0135】また請求項2の発明によれば、読み取り対
象を光学像に変換する結像レンズと、この光学像を光電
変換する赤、緑および青からなる三色の画素ラインを有
する固体撮像素子との光軸方向の相対位置を固体撮像素
子の出力情報に基づいて調整する固体撮像素子の位置調
整装置において、三色の画素ラインに対応してそれぞれ
測定されたMTF値と予め設定されている各色の画素ラ
インに対応するMTF設定値とをそれぞれ比較している
ので、上記効果に加えて、波長(色)による感光体の感
度の相違に応じてMTFスレッシュレベルを調整するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態を含む制御部の制御フローの概要を
示すフローチャートである。
【図2】図1の制御フローにより制御される位置調整装
置のブロック図である。
【図3】位置調整される画像読取装置の分解斜視図であ
る。
【図4】一実施形態に係わるCCD本調整装置部分のブ
ロック図である。
【図5】本実施形態の制御部の制御フローの概要を示す
フローチャートである。
【図6】各画素ラインに対応するMTF曲線のパターン
1の傾向を示す図である。
【図7】固体撮像素子を用いて画像読取をおこなう装置
の概略図である。
【図8】図7における固体撮像素子の位置調整方向を示
す説明図である。
【図9】固体撮像素子と画素ラインとの関係を示す図で
ある。
【図10】本実施形態の変形例を示す制御部の制御フロ
ーの概要を示すフローチャートである。
【図11】他の実施形態の制御部の制御フローの概要を
示すフローチャートである。
【図12】各画素ラインに対応するMTF曲線のパター
ン2の傾向を示す図である。
【図13】各画素ラインに対応するMTF曲線のパター
ン3の傾向を示す図である。
【図14】他の実施形態の制御部の制御フローの概要を
示すフローチャートである。
【図15】各画素ラインに対応するMTF曲線のパター
ン4の傾向を示す図である。
【図16】各領域におけるMTF曲線がスレッシュレベ
ルを越えているかどうかの判定をMTF曲線のパターン
毎に示す図である。
【符号の説明】
1 固体撮像素子 1b 画素ライン 1g 画素ライン 1r 画素ライン 3 結像レンズ 71 MTF曲線 72 MTF曲線 73 MTF曲線 271 MTF曲線 272 MTF曲線 273 MTF曲線 371 MTF曲線 372 MTF曲線 373 MTF曲線 471 MTF曲線 472 MTF曲線 473 MTF曲線 L MTFスレッシュレベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/225 H04N 1/04 102 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/028 H04N 1/04 - 1/207

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取り対象を光学像に変換する結像レ
    ンズと、この光学像を光電変換する赤、緑および青から
    なる三色の画素ラインを有する固体撮像素子との光軸方
    向の相対位置を固体撮像素子の出力情報に基づいて調整
    する固体撮像素子の位置調整装置において、 三色の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたMTF
    値と予め設定されているMTF設定値とを比較する工程
    と、 測定された各色のMTF値がいずれも前記設定値を越え
    ている場合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざ
    かる方向に向けて移動し、その後に結像レンズ側に向け
    て移動する工程と、 赤及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたM
    TF値がいずれも前記設定値を越えており、青の画素ラ
    インに対応して測定されたMTF値が前記設定値を下回
    っている場合に、固体撮像素子を結像レンズ側に向けて
    移動する工程と、 赤の画素ラインに対応して測定されたMTF値が前記設
    定値を越えており、緑の画素ラインに対応して測定され
    たMTF値が前記設定値を下回っている場合に、固体撮
    像素子を結像レンズ側に向けて移動する工程と、 赤の画素ラインに対応して測定されたMTF値が前記設
    定値を下回り、緑の画素ラインに対応して測定されたM
    TF値が前記設定値を越えている場合に、固体撮像素子
    を結像レンズから遠ざかる方向に向けて移動する工程
    と、 赤及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたM
    TF値がいずれも前記設定値を下回っており、青の画素
    ラインに対応して測定されたMTF値が前記設定値を越
    えている場合に、固体撮像素子を結像レンズから遠ざか
    る方向に向けて移動する工程と、 赤、緑及び青の画素ラインに対応してそれぞれ測定され
    たMTF値がいずれも前記設定値を下回っている場合
    に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざかる方向に
    向けて移動した後、固体撮像素子を結像レンズ側に向け
    て移動する工程とをそれぞれ具備することを特徴とする
    固体撮像素子の位置調整方法。
  2. 【請求項2】 読み取り対象を光学像に変換する結像レ
    ンズと、この光学像を光電変換する赤、緑および青から
    なる三色の画素ラインを有する固体撮像素子との光軸方
    向の相対位置を固体撮像素子の出力情報に基づいて調整
    する固体撮像素子の位置調整装置において、 三色の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたMTF
    値と予め設定されている各色の画素ラインに対応するM
    TF設定値とをそれぞれ比較する工程と、 測定された各色のMTF値がそれぞれ対応する設定値を
    越えている場合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから
    遠ざかる方向に向けて移動し、その後に結像レンズ側に
    向けて移動する工程と、 赤及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたM
    TF値がそれぞれ対応する設定値を越えており、青の画
    素ラインに対応して測定されたMTF値がその対応する
    設定値を下回っている場合に、固体撮像素子を結像レン
    ズ側に向けて移動する工程と、 赤の画素ラインに対応して測定されたMTF値がその対
    応する設定値を越えており、緑の画素ラインに対応して
    測定されたMTF値がその対応する設定値を下回ってい
    る場合に、固体撮像素子を結像レンズ側に向けて移動す
    る工程と、 赤の画素ラインに対応して測定されたMTF値がその対
    応する設定値を下回り、緑の画素ラインに対応して測定
    されたMTF値がその対応する設定値を越えている場合
    に、固体撮像素子を結像レンズから遠ざかる方向に向け
    て移動する工程と、 赤及び緑の画素ラインに対応してそれぞれ測定されたM
    TF値がそれぞれ対応する設定値を下回っており、青の
    画素ラインに対応して測定されたMTF値がその対応す
    る設定値を越えている場合に、固体撮像素子を結像レン
    ズから遠ざかる方向に向けて移動する工程と、 赤、緑及び青の画素ラインに対応してそれぞれ測定され
    たMTF値がそれぞれ対応する設定値を下回っている場
    合に、固体撮像素子を一旦結像レンズから遠ざかる方向
    に向けて移動した後、固体撮像素子を結像レンズ側に向
    けて移動する工程とをそれぞれ具備することを特徴とす
    る固体撮像素子の位置調整方法。
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