JP6895272B2 - シール検査装置およびシール検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シール部材のシール性を検査するためのシール検査装置およびシール検査方法に関する。
自動車、機械装置などにおいては、ゴム弾性を利用した種々のシール部材が用いられている。例えば、燃料電池においては、電極部材の周囲や隣り合うセパレータ間に、反応ガスや冷媒に対するシール性と絶縁性とを確保するためのゴム製のシール部材が配置されている。
燃料電池を組み付けた状態においては、シール部材は燃料電池の締結力により圧縮され、その反力によりシール性を確保している。ここで、シール部材に欠けや剥がれなどがあると、反応ガスや冷媒が外部に漏れるおそれがある(いわゆる外部リーク)。また、電極部材の周囲におけるシール部材の充填不足などがあると、反応ガスの流路同士が繋がり、燃料ガスと酸化剤ガスとが混合するおそれがある(いわゆるクロスリーク)。これらのリークは、燃料電池の性能低下の原因となる。したがって、燃料電池の製造時においては、シール部材のシール検査が重要になる。
燃料電池用シール部材のシール性を検査する方法として、例えば特許文献1には、ガス非透過性のダミーMEA(Membrane Electrode Assembly)部材を用い、燃料ガスおよび酸化剤ガスの一方の流路に検査用ガスを供給し、他方の流路に流れる検査用ガスの流量を測定して、外部リークやクロスリークを検出する方法が開示されている。特許文献2には、反応ガスや冷媒に曝される部位にシール部材と同じ材料で形成した接着試験部を接着し、接着試験部の接着状態の評価結果を指標としてシール部材の接着状態を検査する方法が開示されている。特許文献3には、燃料電池の構成単位であるセルを一対の治具で挟持してセルの積層状態を模擬的に形成し、反応ガスなどの流路に検査用ガスを封入した後、当該流路のガス圧の経時的な降下量を測定する検査方法が開示されている。
特開2009−110908号公報 特開2014−82034号公報 特開2016−164827号公報
特許文献1に記載の検査方法によると、燃料電池において実際に使用する電極部材とは異なるダミーMEA部材を用いてセルを構成する必要がある。このため、組み付けに手間がかかり検査に時間を要する。また、シール部材が電極部材を含む積層体に一体化されている形態には適用することができない。特許文献2に記載の検査方法は、接着試験部の接着状態からシール部材の接着状態を推測するという間接的な方法であり、シール部材のシール性を直接的に検査する方法ではない。一方、特許文献3に記載の検査方法においては、実際に使用するセルを用いてシール部材のシール性を直接的に検査している。しかしながら、特許文献3に記載の検査方法(以下、「従来の検査方法」と称す)によると、検査時間の短縮が難しいという課題があった。
従来の検査方法は、主にガス供給→安定化→測定の3工程からなる。図9に、従来の検査方法におけるガス圧の経時変化をグラフで示す。まず、ガス供給工程において、測定対象の流路に検査用ガスを供給する。ここで、流路となるセルの内部形状は複雑かつ微細な形状を有する。このため、流路全体に検査用ガスが行き渡り、流路の圧力が所定の圧力に到達するまでには、数秒以上の時間が必要になる。次に、安定化工程において、流路の圧力を安定化させる。先のガス供給工程において流路の圧力が所定の圧力に到達したら、ガス供給装置のバルブを閉めて、検査用ガスの供給を停止する。この際、バルブを閉めることで生じる封入ガスの体積変化や振動により初期圧力が変動する。加えて、シール部材の膨張、セパレータのばたつき、加圧不足箇所へのガスの流れ込み、シール部材からのリークなどによっても、初期圧力が変動してしまう。したがって、測定前の圧力を安定化させるためには、どうしても数十秒の時間が必要になる。最後に、測定工程において、流路の圧力降下量を測定する。ここでは、品質保証の観点から良否判定の精度を向上させるため、圧力降下量ができるだけ大きくなったところで測定することが望ましい。したがって、本工程においても、数秒以上の時間が必要になる。このように、従来の検査方法では、検査時間を短縮するには限界があり、シール部材を含むセルの量産には適さない。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、シール部材のシール性を短時間で精度良く検査することができるシール検査装置およびシール検査方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のシール検査装置は、シール部材が配置され、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が該シール部材の検査対象部を介して隣り合う閉じられた検査スペースを有する治具を備え、該検査用ガスが該ガス供給領域から該圧力測定領域にリークすることによる該圧力測定領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明のシール検査方法は、治具にシール部材を配置して、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が該シール部材の検査対象部を介して隣り合う検査スペースを形成する配置工程と、該ガス供給領域に該検査用ガスを供給するガス供給工程と、該圧力測定領域の圧力を測定する圧力測定工程と、を有し、該検査用ガスが該ガス供給領域から該圧力測定領域にリークすることによる該圧力測定領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査することを特徴とする。
従来の測定方法においては、検査対象の流路に検査用ガスを封入し、当該流路のガス圧を測定していた。すなわち、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が同じであった。これに対して、本発明のシール検査装置およびシール検査方法においては、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が別々に配置される。圧力測定領域には検査用ガスは供給されず、初期圧力はほとんど変動しない。このため、測定前に圧力を安定化させる時間は必要ない。また、圧力の降下量ではなく上昇量を測定する。このため、ガス供給領域への検査用ガスの供給と同時に圧力を測定することができる。図1に、本発明のシール検査装置およびシール検査方法における圧力測定領域のガス圧の経時変化例をグラフで示す。図1に示すように、本発明のシール検査装置およびシール検査方法においては、安定化工程がなく、ガス供給工程と測定工程とが同時に行われる。したがって、図9に示した従来の検査方法と比較して、検査時間を大幅に短縮することができる。例えば、燃料電池用のシール部材の場合、シール検査を十秒以下で行うことができる。
本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、圧力測定のために検査用ガスの供給を停止する必要はなく、検査用ガスをガス供給領域に供給し続けることができる。これにより、ガス供給領域が複雑かつ微細な形状を有する場合でも、検査用ガスを充分に行き渡らせることができるため、充填面での問題はない。
本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、ガス供給工程と測定工程とを同時に行えるため、測定時間をある程度長く確保することができる。これにより、リークによる圧力上昇量が大きくなったところでシール性の良否判定を行うことができ、良否判定の精度を高めることができる。
また、本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、圧力測定領域を複数配置することができる。ガス供給領域に複数の圧力測定領域を隣接させることにより、シール部材における複数の検査対象部のシール性を同時に検査することができる。これにより、より効率良く短時間でシール部材のシール検査を行うことが可能になる。このように、本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、シール部材のシール性を短時間で精度良く検査することができる。
本発明のシール検査装置およびシール検査方法におけるガス供給領域および圧力測定領域のガス圧の経時変化例を示すグラフである。 第一実施形態のシール検査装置の上面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 第二実施形態のシール検査装置の上面図である。 図5のVI−VI断面図である。 図5のVII−VII断面図である。 実施例のシール検査における圧力測定領域Dの圧力測定結果を示すグラフである。 従来の検査方法におけるガス圧の経時変化を示すグラフである。
以下、本発明のシール検査装置およびシール検査方法の実施の形態を説明する。
<第一実施形態>
[シール検査装置の構成]
まず、本実施形態のシール検査装置の構成について説明する。図2に、本実施形態のシール検査装置の上面図を示す。図3に、図2のIII−III断面図を示す。図4に、図2のIV−IV断面図を示す。なお、図2においては、第一治具を省略して示す。また、説明の便宜上、図2においては、シール部材および外周囲いシール部材にハッチングを付して示す。以下に示す実施の形態においては、上下方向が本発明における「積層方向」に対応している。
図2〜図4に示すように、シール検査装置1は、第一治具20と、第二治具21と、を備えている。第一治具20および第二治具21は、図示しない固定部材により固定されている。第一治具20および第二治具21は、本発明における「治具」の概念に含まれる。第一治具20と第二治具21との間には、検査スペース22が配置されている。
検査スペース22は、第一治具20と、第二治具21と、後述する外周囲いシール部材24と、により区画された閉スペースである。検査スペース22には、シールアセンブリ30が配置されている。シールアセンブリ30は、燃料電池の構成部材であり、セパレータ31と、シール部材32と、を有している。
セパレータ31は、ステンレス鋼製であって、四角形薄板状を呈している。セパレータ31の左右両側には、空気供給孔33a、空気排出孔33b、水素供給孔34a、水素排出孔34b、冷却水供給孔35a、冷却水排出孔35bからなる六つの孔が開設されている。
シール部材32は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)をゴム成分とするソリッドゴムの架橋物製である。シール部材32は、セパレータ31の上面に配置されている。シール部材32は、セパレータ31に一体化されている。シール部材32は、無端環状かつ四角形枠状(詳しくは、四隅に小さな四角形枠部を有する四角形枠状)を呈している。シール部材32は、大環状部36と四つの小環状部37と、を有している。大環状部36は、図2中、クロスハッチングで示すように、四つの角部が環内側に凹んだ四角形枠状を呈しており、セパレータ31の四隅を除く周縁部に配置されている。大環状部36は、主に冷却水の流路を封止する役割を果たす。四つの小環状部37は、セパレータ31の四角に開口する空気供給孔33a、空気排出孔33b、水素供給孔34a、水素排出孔34bの各々を囲むように配置されている。四つの小環状部37は、主に反応ガスの流路を封止する役割を果たす。大環状部36および小環状部37は、本発明における「環状部」の概念に含まれる。
シール部材32は、台座部320と、リップ部321と、を有している。台座部320は、セパレータ31の上面に接着されている。リップ部321は、台座部320の上面に突設されている。第一治具20および第二治具21の組み付け状態において、リップ部321は、第一治具20の下面に弾接している。当該弾接部分により、セパレータ31の上面には、枠状のシールラインが形成されている。
第一治具20は、ステンレス鋼製であり、四角形板状を呈している。第一治具20は、シールアセンブリ30の上側に配置されている。第一治具20の内部には、ガス供給路200が形成されている。ガス供給路200の一端部には、配管を介してガス供給部40が接続されている。当該配管には、圧力計41が配置されている。ガス供給路200の他端部は、第一治具20の下面中央に開口している。
第二治具21は、シールアセンブリ30の下側に配置されている。第二治具21は、スペーサ23と、外周囲いシール部材24と、本体部25と、ダミーシール部材26と、を有している。本体部25は、ステンレス鋼製であり、四角形板状を呈している。本体部25の内部には、左右方向に延びる三本のガス計測路250が形成されている。三本のガス計測路250は、各々、前後方向に所定の間隔で離間して平行に配置されている。三本のガス計測路250の一端部には、各々、配管が接続されている。これらの配管は、全てバルブにより閉塞されている。各々の配管には、圧力計42が配置されている。後方の一本目のガス計測路250Bの他端部は、本体部25の上面において、セパレータ31の空気供給孔33aと水素排出孔34bとに対応する左右二箇所に分岐して開口している。一本目のガス計測路250Bを介して、圧力測定領域Bの圧力が測定される。中央の二本目のガス計測路250Dの他端部は、本体部25の上面において、ダミーシール部材26と外周囲いシール部材24との間の左右二箇所に分岐して開口している。二本目のガス計測路250Dを介して、圧力測定領域Dの圧力が測定される。前方の三本目のガス計測路(図略)の他端部は、本体部25の上面において、セパレータ31の水素供給孔34aと空気排出孔33bとに対応する左右二箇所に分岐して開口している。三本目のガス計測路を介して、圧力測定領域Cの圧力が測定される。
ダミーシール部材26はシール部材32と同じ材質、形状、大きさを有している。ダミーシール部材26は、本体部25の上面において、シール部材32に対応する位置に枠状に配置されている。すなわち、シール部材32とダミーシール部材26とは上下方向から見て重複して配置されている。ダミーシール部材26は、台座部260と、リップ部261と、を有している。台座部260は、本体部25の上面に接着されている。リップ部261は、台座部260の上面に突設されている。第一治具20および第二治具21の組み付け状態において、リップ部261は、シールアセンブリ30のセパレータ31の下面に弾接している。換言すると、リップ部261は、セパレータ31の裏側から弾接している。当該弾接部分により、本体部25の上面には、枠状のシールラインが形成されている。
スペーサ23は、ステンレス鋼製であり、四角形枠状を呈している。スペーサ23は、第二治具21の上面周縁部に配置されている。スペーサ23は、第一治具20と第二治具21との間に介装されている。無荷重状態におけるシールアセンブリ30およびダミーシール部材26の厚さ(上下方向長さ)は、スペーサ23の厚さ(上下方向長さ)よりも大きい。よって、上述したように、第一治具20および第二治具21の組み付け状態において、シール部材32のリップ部321は、第一治具20に押し付けられ圧縮されている。同様に、ダミーシール部材26のリップ部261も、セパレータ31に押し付けられ圧縮されている。スペーサ23の厚さにより、シール部材32の圧縮率を調整することができる。
外周囲いシール部材24は、EPDMをゴム成分とするソリッドゴムの架橋物製であり、無端環状かつ四角形枠状を呈している。外周囲いシール部材24は、シールアセンブリ30の外周を囲むように、シールアセンブリ30から離間して配置されている。外周囲いシール部材24は、スペーサ23の枠内側に配置されている。外周囲いシール部材24は、第一治具20と第二治具21との間に介装されている。無荷重状態における外周囲いシール部材24の厚さ(上下方向長さ)は、スペーサ23の厚さよりも大きい。よって、第一治具20および第二治具21の組み付け状態において、外周囲いシール部材24は、第一治具20と第二治具との間で圧縮されている。これにより、シール部材32と外周囲いシール部材24との間に区画される所定部分が封止されている。
検査スペース22において、ガス供給領域Aは、シール部材32の大環状部36の環内側に区画されている。第一の圧力測定領域Bは、シール部材32の四つの小環状部37のうち後方の二つの環内側に区画されている。第二の圧力測定領域Cは、同じく四つの小環状部37のうち前方の二つの環内側に区画されている。第三の圧力測定領域Dは、シール部材32と外周囲いシール部材24との間に区画されている。
[シール検査方法]
次に、シール検査方法を説明する。まず、図2〜4に示したように、シール検査装置1にシールアセンブリ30を配置して、ガス供給領域Aと、それに隣り合う圧力測定領域B、圧力測定領域C、圧力測定領域Dを有する検査スペース22を形成する(配置工程)。次に、ガス供給部40のバルブを開け、ガス供給路200を介して窒素ガスをガス供給領域Aに供給する(ガス供給工程)。窒素ガスは、本発明の「検査用ガス」の概念に含まれる。本工程においては、ガス供給領域Aの圧力が、圧力計41で測定されたゲージ圧でほぼ500kPaになるように窒素ガスを供給し続ける。これと同時に、圧力測定領域B、圧力測定領域C、圧力測定領域Dの圧力を、圧力計42により測定する(測定工程)。
例えば、ガス供給領域Aと各圧力測定領域B、C、Dとを隔てるシール部材32(検査対象部)のどこかに欠けや剥がれなどの欠陥がある場合、欠陥部分から窒素ガスがリークする。その結果、欠陥を有するシール部材で隔てられた圧力測定領域の圧力が上昇する。一方、シール部材32に欠陥がなければ、圧力測定領域B、C、Dの圧力はほとんど上昇しない。このように、圧力測定領域B、C、Dの圧力上昇に基づいて、シール性を検査する。例えば、測定開始から5秒後における圧力測定領域の圧力上昇量が50Pa以内であれば、当該領域とガス供給領域Aとを隔てるシール部材32のシール性は良好と判定することができる。
[作用効果]
次に、本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法の作用効果について説明する。本実施形態のシール検査装置1およびシール検査方法においては、ガス供給領域Aと、圧力測定領域B、C、Dと、が別々に配置されている。圧力測定領域B、C、Dには窒素ガスは供給されず、初期圧力はほとんど変動しない。このため、従来の検査方法のように、測定前に圧力を安定化させる時間は必要ない。また、圧力測定領域B、C、Dにおいては、圧力の降下量ではなく上昇量を測定する。このため、ガス供給領域Aへの窒素ガスの供給と同時に圧力を測定することができる。すなわち、本実施形態のシール検査装置1およびシール検査方法によると、従来の検査方法における安定化工程は必要なく、ガス供給工程と測定工程とを同時に行うことができる。したがって、検査時間を大幅に短縮することができる。また、ガス供給工程と測定工程とを同時に行えるため、測定時間をある程度長く確保することができる。これにより、リークによる圧力上昇量が大きくなったところでシール性の良否判定を行うことができ、良否判定の精度を高めることができる。本実施形態においては、一つのガス供給領域Aに対して三つの圧力測定領域B、C、Dを配置した。これにより、シール部材32における複数の検査対象部のシール性を同時に検査することができる。具体的には、圧力測定領域Bおよび圧力測定領域Cの圧力上昇に基づいて、大環状部36のうち環内側に凹んだ角部(ガス供給領域Aと圧力測定領域B、Cとを隔てるシール部材32)のシール性を検査することができる。圧力測定領域Dの圧力上昇に基づいて、大環状部36の残りの部分(ガス供給領域Aと圧力測定領域B、Cとを隔てるシール部材32)のシール性を検査することができる。本実施形態によると、シール検査の効率化、短時間化を図ることができる。このように、本実施形態のシール検査装置1およびシール検査方法によると、シール部材32のシール性を短時間で精度良く検査することができる。
第一治具20と第二治具21との間には、外周囲いシール部材24が介装されている。外周囲いシール部材24を配置することで、シール部材32の外周を囲む領域を封止して、シール部材32を介して枠の内外方向に圧力測定領域Aと圧力測定領域Dとを区画している。これにより、シール部材23の枠内側から外側へのリークを簡単に検出することができる。第一治具20と第二治具21との間には、スペーサ23が配置されている。スペーサ23の厚さを変えることにより、シール部材32の圧縮率を容易に調整することができる。
検査スペース22には、シール部材32がセパレータ31に一体化したシールアセンブリ30が配置される。セパレータ31に一体化されているため、薄く柔軟なシール部材32の配置が容易である。また、実際の使用に近い状態でシール部材32のシール性を直接的に検査することができる。
第二治具21は、ダミーシール部材26を有している。ダミーシール部材26のリップ部261がセパレータ31の下面に弾接してシールラインを形成することにより、ガス供給領域Aの圧力を高くしても、セパレータ31の下側(裏側)へのリークを抑制することができる。また、ダミーシール部材26の材質、形状、大きさ(寸法)は、シール部材32のそれと同じである。これにより、両部材の反力が同じになり、ダミーシール部材26にもシール部材32と同等のシール性を確保することができる。
本実施形態においては、検査用ガスとして窒素ガスを使用する。このため、ヘリウムガス、水素ガスなどを使用する場合と比較して、ガス供給部40の設備費、管理費などが安価である。
<第二実施形態>
本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法と、第二実施形態のシール検査装置およびシール検査方法と、の相違点は、シールアセンブリとして燃料電池セルを用いた点、および圧力測定領域の割り当て方を変更した点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
[シール検査装置の構成]
まず、本実施形態のシール検査装置の構成について説明する。図5に、本実施形態のシール検査装置の上面図を示す。図6に、図5のVI−VI断面図を示す。図7に、図5のVII−VII断面図を示す。図5は、前出図2に対応している。図5中、図2と対応する部材については、同じ符号で示す。図2と同様、図5においては、第一治具を省略し、シール部材および外周囲いシール部材にハッチングを付して示す。
図5〜図7に示すように、検査スペース22には、燃料電池セル50が配置されている。燃料電池セル50は、シール部材32と、積層部材51と、からなる。シール部材32は、積層部材51に一体化されている。燃料電池セル50は、本発明における「シールアセンブリ」の概念に含まれる。積層部材51は、電極部材52と、第一セパレータ53と、第二セパレータ54と、セル内シール部材55と、を有している。
電極部材52は、MEAと、アノード多孔質層と、カソード多孔質層と、を備えている。MEAは、電解質膜と、アノード触媒層と、カソード触媒層と、を備えている。電解質膜は、全フッ素系スルホン酸膜であって、四角形薄板状を呈している。アノード触媒層およびカソード触媒層は、各々、白金を担持したカーボン粒子を含んでいる。アノード触媒層およびカソード触媒層は、各々、四角形薄板状を呈している。アノード触媒層は電解質膜の下面に積層されている。カソード触媒層は電解質膜の上面に積層されている。
アノード多孔質層およびカソード多孔質層は、ガス拡散層である。アノード多孔質層およびカソード多孔質層は、各々、焼結発泡金属製であって、四角形薄板状を呈している。アノード多孔質層は、MEAの下面に積層されている。カソード多孔質層は、MEAの上面に積層されている。
第一セパレータ53は、第一実施形態のセパレータ31と同じである。第一セパレータ53は、電極部材52の上面に積層されている。シール部材32は、第一セパレータ53の上面に接着されている。第二セパレータ54も第一実施形態のセパレータ31と同じである。第二セパレータ54は、電極部材52の下面に積層されている。
セル内シール部材55は、四角形枠状を呈している。セル内シール部材55は、EPDMをゴム成分とするソリッドゴムの架橋物製である。セル内シール部材55は、第一セパレータ53と第二セパレータ54との間に介装されている。セル内シール部材55の枠内には、電極部材52が収容されている。セル内シール部材55は、電極部材52を外部から封止している。セル内シール部材55は、第一セパレータ53および第二セパレータ54に開設されている六つの孔(図5の空気供給孔33a、空気排出孔33b、水素供給孔34a、水素排出孔34b、冷却水供給孔35a、冷却水排出孔35b)に対応する位置に、六つの連通孔を有している。そのうち、図6に示す連通孔550aは冷却水供給孔35aに対応し、連通孔550bは冷却水排出孔35bに対応している。これにより、積層部材51内には、上下方向に貫通する二つの冷却水流路56が形成されている。図7に示す連通孔551aは空気供給孔33aに対応し、連通孔551bは空気排出孔33bに対応している。連通孔551aの右側上部には開口部552aが形成されている。同様に、連通孔551bの左側上部にも開口部552bが形成されている。積層部材51において、空気供給孔33aから供給される空気は、開口部552aから第一セパレータ53と電極部材52との間に流入し、電極部材52の上面を流れた後、開口部552bを通って空気排出孔33bから排出される。このようにして、積層部材51内には、空気流路57が形成されている。同様に、セル内シール部材55の連通孔および開口部により、積層部材51における水素供給孔34aと水素排出孔34bとの間にも、水素流路が形成されている。
検査スペース22において、ガス供給領域Aは、シール部材32の大環状部36の環内側に区画されている。ガス供給領域Aは、二つの冷却水流路56を含んでいる。第一の圧力測定領域Bは、シール部材32の四つの小環状部37のうち対角線上に配置された左後方および右前方の二つの環内側に区画されている。第一の圧力測定領域Bは、積層部材51内の空気流路57を含んでいる。つまり、圧力測定領域Bは、燃料電池セル50の空気流路に相当する。第二の圧力測定領域Cは、同じく四つの小環状部37のうち対角線上に配置された左前方および右後方の二つの環内側に区画されている。第二の圧力測定領域Cは、積層部材51内の水素流路を含んでいる。つまり、圧力測定領域Cは、燃料電池セル50の水素流路に相当する。第三の圧力測定領域Dは、シール部材32と外周囲いシール部材24との間に区画されている。
[シール検査方法]
次に、シール検査方法を説明する。まず、図5〜7に示したように、シール検査装置1に燃料電池セル50を配置して、ガス供給領域Aと、それに隣り合う圧力測定領域B、圧力測定領域C、圧力測定領域Dを有する検査スペース22を形成する(配置工程)。次に、ガス供給部40のバルブを開け、ガス供給路200を介して窒素ガスをガス供給領域Aに供給する(ガス供給工程)。本工程においては、ガス供給領域Aの圧力が、圧力計41で測定されたゲージ圧でほぼ500kPaになるように窒素ガスを供給し続ける。窒素ガスの供給と同時に、圧力測定領域B、圧力測定領域C、圧力測定領域Dの圧力を、圧力計42により測定する(測定工程)。そして、圧力測定領域B、C、Dの圧力上昇に基づいて、シール性を検査する。
[作用効果]
次に、本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法の作用効果について説明する。本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法は、構成が共通する部分については、第一実施形態のシール検査装置およびシール検査方法と、同様の作用効果を有する。本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法においては、検査スペース22に、シール部材32が積層部材51に一体化した燃料電池セル50が配置される。積層部材51に一体化されているため、薄く柔軟なシール部材32の配置が容易である。また、実際の使用とほぼ同じ状態で、シール部材32のシール性を直接的に検査することができる。
第一実施形態と同様、本実施形態のシール検査装置およびシール検査方法においても、ガス供給領域Aの圧力がゲージ圧でほぼ500kPaになるように、窒素ガスを供給し続けた。これにより、複雑かつ微細な形状を有する燃料電池セル50を配置した場合でも、ガス供給領域Aに検査用ガスを充分に行き渡らせ、加圧することができる。
<その他>
以上、本発明のシール検査装置およびシール検査方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
検査スペースに区画されるガス供給領域および圧力測定領域の数や割り当て方は、特に限定されない。ガス供給領域と圧力測定領域とは、一つずつでもよく、一つ対複数でもよく、複数ずつでもよい。圧力測定領域が複数設定される場合には、個々の領域ごとに圧力を測定してもよく、二つ以上の領域の圧力をまとめて測定してもよい。また、ガス供給領域が複数設定される場合には、各々の領域における検査用ガスの供給のタイミング、充填目標圧力、供給の仕方(連続供給、断続供給、目標圧力後に停止)などは同じでも異なっていてもよい。シール検査方法において、ガス供給工程と圧力測定工程とは、同時に開始してもよいが、圧力測定工程を若干遅らせてもよい。
上記実施形態においては、治具に外周囲いシール部材を配置した。しかし、外周囲いシール部材は必ずしも必要ではない。例えば、シール部材が大小二つの環状部を有し、大環状部の環内側に小環状部が配置されている二重環構造の形態を検討する。従来の検査方法によると、まず、大環状部の環内側領域全体(小環状部の環内側領域も含む)を加圧して、当該領域から外部へのリークによる圧力降下に基づいて大環状部のシール性を検査した後、あらためて小環状部の環内側領域のみを加圧して、当該領域から外部へのリークによる圧力降下に基づいて小環状部のシール性を検査する必要があった。すなわち、シール部材が二重環構造の形態の場合には、二回に分けてシール検査を行う必要があった。この点、本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、治具に外周囲いシール部材を配置することができる。これにより、大環状部の外周を囲む領域を封止して、大環状部の環内側にガス供給領域を、環外側に圧力測定領域を区画することができる。そして、小環状部の環内側にも圧力測定領域を区画することにより、ガス供給領域に対する一回の加圧により、大環状部におけるリークと小環状部におけるリークとを、同時に検出することができる。すなわち、シール部材が二重環構造の形態の場合にも、シール検査を一回で済ませることができる。
外周囲いシール部材の材質は特に限定されない。上記実施形態においては、シール部材、外周囲いシール部材、ダミーシール部材を全てEPDMをゴム成分とするソリッドゴムの架橋物製とした。しかし、これらの部材の材質は、同じである必要はない。例えばソリッドゴムを用いる場合、ソリッドゴムは、ゴム成分の他、架橋剤、架橋助剤、接着成分などを含んでいてもよい。燃料電池用のシール部材に好適なゴム成分としては、EPDMの他、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などが挙げられる。好適な接着成分としては、レゾルシノール系化合物およびメラミン系化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。
スペーサの材質、形状、配置形態などは、特に限定されない。上記実施形態においては、スペーサを治具の全周に亘って配置したが、例えば治具の四隅のみに配置してもよく、所定の間隔で点在させてもよい。
検査用ガスの種類は、特に限定されない。窒素ガスの他、ヘリウムガス、水素ガス、ハロゲンガスなどから適宜採用すればよい。検査用ガスの供給の仕方は、特に限定されない。ガス供給領域の圧力が所定の値に維持されるように連続供給、あるいは断続供給してもよく、目標圧力に到達した後に供給を停止してもよい。
本発明のシール検査装置およびシール検査方法においては、シール部材の検査対象部を介して隣り合う二つの領域の圧力差を利用して、当該検査対象部のシール検査を行う。この技術思想に基づいて、例えば、大気圧領域とそれより減圧された真空領域との圧力差を利用した、次のようなシール検査装置およびシール検査方法を実現することができる。
[シール検査装置]
シール部材が配置され、大気圧領域と真空領域とが該シール部材の検査対象部を介して隣り合う閉じられた検査スペースを有する治具を備え、該大気圧領域から該真空領域にリークすることによる該真空領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査するシール検査装置。
[シール検査方法]
治具にシール部材を配置して、二つの閉領域が該シール部材の検査対象部を介して隣り合う閉じられた検査スペースを形成する配置工程と、二つの該閉領域のうち一方を大気圧領域、他方を減圧して真空領域とする減圧工程と、該真空領域の圧力を測定する圧力測定工程と、を有し、該大気圧領域から該真空領域にリークすることによる該真空領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査するシール検査方法。
上記実施形態においては、燃料電池を構成するシール部材のシール性を検査した。しかし、本発明のシール検査装置およびシール検査方法に適用されるシール部材の用途、形状、材質などは、特に限定されるものではない。シール部材は、例えばOリングのように、一つの環状部からなるものでもよい。また、板状のシール部材の一部にリップ部が突設されているものでもよい。
上記実施形態においては、治具に、シール部材が別部材に一体化したシールアセンブリを配置した。しかし、治具にはシール部材のみを配置してもよい。シール部材単体でシール検査を行う場合には、治具にダミーシール部材を配置する必要はない。ダミーシール部材を配置する場合、圧縮時の反力がシール部材のそれと同じであれば、材質、形状、大きさは問わない。シール部材およびダミーシール部材のリップ部の形状も、特に限定されない。例えば、リップ部の厚さ方向の断面形状は、円形状、台形状、幅が階段状に変化する形状などでもよい。
上記第二実施形態のように、治具に、シールアセンブリとして燃料電池セルを配置する場合、燃料電池セルの構成は特に限定されない。例えば、電極部材を構成するアノード多孔質層、カソード多孔質層の構造は、ガス拡散層のみの単層構造でよく、ガス拡散層およびガス流路層の二層構造でもよい。セパレータの材質、形状も特に限定されない。
シール部材は、治具に組み付けられると圧縮される。この際の圧縮率は、特に限定されない。例えば、燃料電池を構成するシール部材の場合には、圧縮率を2%以上70%以下にすることが望ましい。圧縮率が2%未満の場合には、シール部材の反力によるシール性を確保することが難しい。一方、圧縮率が70%を超えると、シール部材が破損するおそれがある。シール部材の圧縮率は、次式(I)に準じて算出した値である。
圧縮率(%)=(1−H’/H)×100・・・(I)
[H:無荷重状態のシール部材の厚さ、H’:治具に組み付けられた状態のシール部材の厚さ]
次に、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。上記第一実施形態のシール検査装置を用いて、シール部材のシール性を検査した。シール検査は、シール部材の圧縮率と、シール部材の欠陥の有無と、を変更して合計6回行った。シール部材の圧縮率は、5%、10%、20%の三種類とした。シール部材の検査対象部とセパレータとの間に異物を介在させて、シール部材の欠陥品を模擬的に作製した。異物としては、直径30μmの金属ワイヤーを使用した。検査用ガスには窒素ガスを使用し、ガス供給工程において、窒素ガスを、圧力供給領域の圧力がゲージ圧でほぼ500kPaになるように連続供給した。窒素ガスの供給開始と同時に、圧力測定領域の圧力測定を開始した。一例として、図8に、圧力測定領域Dの圧力測定結果をグラフで示す。
図8に示すように、異物なし(シール部材に欠陥がない)場合には、圧縮率に関わらず、圧力測定領域Dの圧力はほとんど上昇しない。これに対して、異物あり(シール部材に欠陥あり)の場合には、測定開始からすぐに圧力測定領域Dの圧力は上昇し始め、測定開始から5秒後には、圧力上昇量が50Paを大きく上回った。また、圧縮率が小さいほど、圧力の上昇速度が大きくなった。これは、圧縮率が小さいほどリーク量が多くなったことを意味する。なお、他の圧力測定領域B、Cにおいても、図8と同じような圧力測定結果が得られた。このように、本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、測定開始から5秒もあれば、シール部材における欠陥の有無を判別できることがわかる。すなわち、本発明のシール検査装置およびシール検査方法によると、シール部材のシール性を短時間で精度良く検査できることが確認された。
1:シール検査装置、20:第一治具(治具)、21:第二治具(治具)、22:検査スペース、23:スペーサ、24:外周囲いシール部材、25:本体部、26:ダミーシール部材、30:シールアセンブリ、31:セパレータ、32:シール部材、33a:空気供給孔、33b:空気排出孔、34a:水素供給孔、34b:水素排出孔、35a:冷却水供給孔、35b:冷却水排出孔、36:大環状部(環状部)、37:小環状部(環状部)、40:ガス供給部、41、42:圧力計、50:燃料電池セル(シールアセンブリ)、51:積層部材、52:電極部材、53:第一セパレータ、54:第二セパレータ、55:セル内シール部材、56:冷却水流路、57:空気流路、200:ガス供給路、250:ガス計測路、260:台座部、261:リップ部、320:台座部、321:リップ部、550a、550b、551a、551b、:連通孔、552a、552b:開口部、A:ガス供給領域、B:圧力測定領域、C:圧力測定領域、D:圧力測定領域。

Claims (16)

  1. 燃料電池の構成部材であるシール部材が配置され、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が該シール部材の検査対象部を介して隣り合う閉じられた検査スペースを有する治具を備え、
    該検査用ガスが供給される前に、該ガス供給領域および該圧力測定領域は減圧されず、検査中、該検査用ガスは該ガス供給領域の圧力が所定の値に維持されるように連続的または断続的に供給され、
    該検査用ガスが該ガス供給領域から該圧力測定領域にリークすることによる該圧力測定領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査するシール検査装置。
  2. 前記シール部材は、少なくとも一つの環状部を有し、
    該環状部の環内側または環外側に前記ガス供給領域が区画される請求項1に記載のシール検査装置。
  3. 前記治具は、前記シール部材の外周を囲むように該シール部材から離間して前記検査スペースに配置される外周囲いシール部材を有し、
    該シール部材と該外周囲いシール部材との間に前記ガス供給領域または前記圧力測定領域が区画される請求項1または請求項2に記載のシール検査装置。
  4. 前記治具に組み付けられた前記シール部材の圧縮率は、2%以上70%以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシール検査装置。
  5. 前記シール部材は積層部材間に介装されて使用され、
    前記治具には、該シール部材が一方の該積層部材に一体化したシールアセンブリが配置される請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシール検査装置。
  6. 前記シール部材と前記積層部材との積層方向において、前記シールアセンブリの該シール部材側を表側、該積層部材側を裏側とした場合に、
    前記治具は、前記検査スペースに配置され、該積層部材に裏側から弾接するダミーシール部材を有し、
    該シール部材と該ダミーシール部材とは該積層方向から見て重複して配置される請求項5に記載のシール検査装置。
  7. 前記積層部材は、前記燃料電池のセパレータを有する請求項5または請求項6に記載のシール検査装置。
  8. 前記シールアセンブリは、前記燃料電池を構成する一枚のセパレータと前記シール部材とからなる請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のシール検査装置。
  9. 治具に燃料電池の構成部材であるシール部材を配置して、検査用ガスが供給されるガス供給領域と、圧力が測定される圧力測定領域と、が該シール部材の検査対象部を介して隣り合う検査スペースを形成する配置工程と、
    該ガス供給領域および該圧力測定領域を減圧せずに、該検査用ガスを該ガス供給領域の圧力が所定の値に維持されるように連続的または断続的に供給するガス供給工程と、
    該ガス供給工程と並行して行われ、該圧力測定領域の圧力を測定する圧力測定工程と、
    を有し、
    該検査用ガスが該ガス供給領域から該圧力測定領域にリークすることによる該圧力測定領域の圧力上昇に基づいて該シール部材のシール性を検査するシール検査方法。
  10. 前記シール部材は少なくとも一つの環状部を有し、
    該環状部の環内側または環外側に前記ガス供給領域が区画される請求項9に記載のシール検査方法。
  11. 前記治具は、前記シール部材の外周を囲むように該シール部材から離間して前記検査スペースに配置される外周囲いシール部材を有し、
    該シール部材と該外周囲いシール部材との間に前記ガス供給領域または前記圧力測定領域が区画される請求項9または請求項10に記載のシール検査方法。
  12. 前記配置工程において、前記シール部材を圧縮率が2%以上70%以下になるように前記治具に組み付ける請求項9ないし請求項11のいずれかに記載のシール検査方法。
  13. 前記シール部材は積層部材間に介装されて使用され、
    前記配置工程において、該シール部材が一方の該積層部材に一体化したシールアセンブリを前記治具に配置する請求項9ないし請求項12のいずれかに記載のシール検査方法。
  14. 前記シール部材と前記積層部材との積層方向において、前記シールアセンブリの該シール部材側を表側、該積層部材側を裏側とした場合に、
    前記治具は、前記検査スペースに配置され、該積層部材に裏側から弾接するダミーシール部材を有し、
    該シール部材と該ダミーシール部材とは該積層方向から見て重複して配置される請求項13に記載のシール検査方法。
  15. 前記積層部材は、前記燃料電池のセパレータを有する請求項13または請求項14に記載のシール検査方法。
  16. 前記シールアセンブリは、前記燃料電池を構成する一枚のセパレータと前記シール部材とからなる請求項13ないし請求項15のいずれかに記載のシール検査方法。
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