JP6040696B2 - 燃料電池 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1実施形態としての燃料電池の構成を示す概略断面図である。なお、図1では、燃料電池100に含まれる任意の単セル110と、当該単セル110に隣接するセパレータ20,30の一部を図示してあり、他の部位の図示は、便宜上、省略してある。また、図1中の一点鎖線は、図示された切断面の切断方向が変わる境界線を示している。
<ゴム層40の材料例>
フッ素ゴム(FKM)/シリコン系の樹脂部材/エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)/ウレタン/ニトリルゴム(NBR)/スチレン・ブタジエンゴム(SBR)/イソプレンゴム(IR)/天然ゴム 等
図6は、本発明の第2実施形態としての燃料電池において積層される単セル110Aの構成を示す概略図である。図6は、酸素供給用マニホールド63内および冷媒供給用マニホールド65内に第2のセパレータ30の延長部35および接着試験部45が追加されている点以外は、図2とほぼ同じである。なお、第2実施形態の燃料電池の構成は、以下に説明する点以外は、第1実施形態の燃料電池100とほぼ同じである。
図7は、本発明の第3実施形態としての燃料電池の構成を説明するための概略図である。図7(A)〜(C)にはそれぞれ、第3実施形態の燃料電池を構成する3種類の単セル111,112,113の概略断面図を図示してある。なお、第3実施形態の燃料電池の構成は、以下に説明する点以外は、第1実施形態の燃料電池100と同様である。第3実施形態の燃料電池では、3種類の単セル111〜113が組み合わされて積層されている。3種類の単セル111〜113にはそれぞれ、異なる接着界面の接着状態を評価対象とする接着試験部が形成されている。
D1.変形例1:
上記実施形態では、各接着試験部45,55は、各単セル110のマニホールド60内に形成されていた。しかし、各接着試験部45,55は、マニホールド60内に設けられていなくても良い。各接着試験部45,55は、燃料電池に供給される流体に曝される場所であって、接着状態の評価試験の際に、試験的に外力を付与できる場所に形成されていれば良い。ただし、接着試験部45,55がマニホールド60内に形成されていれば、接着状態の評価試験において外力を付与しやすく、外部からの視認も容易であるため好ましい。
上記実施形態では、燃料電池を構成する全ての単セル110,110A,111〜113に接着試験部45または接着試験部55が形成されていたが、接着試験部45,55は燃料電池を構成する全ての単セル110,110A,111〜113に形成されていなくても良い。接着試験部45,55は、所定の積層位置における単セル110,110A,111〜113にのみ形成されていても良い。
上記実施形態では、接着試験部45,55は、並列に配列された2つの突起部として形成されていたが、接着試験部45,55は他の構成を有しているものとしても良い。例えば、接着試験部45,55は、1個の突起部として形成されても良いし、並列に配列された3個以上の突起部として形成されても良い。また、接着試験部45,55は突起部以外の形状を有していても良い。ただし、接着試験部45,55が突起部として形成されていれば、評価試験において、引っ張り方向の外力を付与しやすくなるため好ましい。
上記実施形態では、接着試験部45,55は、セパレータ20,30に対する接着状態の評価対象となるゴム層40やシールガスケット50と、同じ材料で構成されるとともに、同じ接着方法で、第1または第2のセパレータ20,30の同じ面に接着されていた。しかし、接着試験部45,55は、セパレータ20,30に対する接着状態の評価対象となるゴム層40やシールガスケット50と、異なる材料で構成されていても良いし、異なる接着方法で接着されていても良いし、異なる面に接着されていても良い。また、上記実施形態では、接着試験部45,55は、ゴム層40やシールガスケット50の形成工程において同時に形成されていた。しかし、接着試験部45,55は、ゴム層40やシールガスケット50とは異なる工程で形成されても良い。ただし、接着試験部45,55は、ゴム層40やシールガスケット50と同じ条件で形成され接着されている方が、ゴム層40やシールガスケット50の接着状態についてのより確実な指標となり得るため好ましい。
上記実施形態では、ゴム層40やシールガスケット50、接着試験部45,55は接着剤などの別部材を用いて形成された接着層42,53,46,56を有していた。しかし、別部材を用いて形成された接着層42,53,46,56は省略されても良い。この場合には、単セルの製造工程において、ゴム層40やシールガスケット50、接着試験部45,55の構成部材を溶融させてセパレータ20,30に接着させるものとしても良い。
上記第1実施形態では、接着試験部45を破断させる評価試験を説明したが(図4)、接着状態の評価試験は、他の方法によって行われるものとしても良い。評価試験では、接着試験部45の接着状態を評価できればよく、接着試験部45を必ずしも破断させる必要はない。
上記第2実施形態では、各供給用マニホールド61,63,65内にそれぞれ接着試験部45が形成されていた。しかし、第2実施形態の接着試験部45は、各供給用マニホールド61,63,65内に加えて、各排出用マニホールド62,64,66内に設けられるものとしても良いし、各排出用マニホールド62,64,66内のみに設けられるものとしても良い。
上記第3実施形態では、各接着界面ごとの接着試験部45,55が、異なる種類の単セル111〜113に設けられていた。しかし、第3実施形態の各接着試験部45,55は、同一の単セルにおいて、互いに干渉しない部位にそれぞれ形成されるものとしても良い。
2…第1の電極
3…第2の電極
10…膜電極接合体
11…発電領域
20…第1のセパレータ
21…マニホールド孔
22…ガスケット配置部
23…ガス流路溝
24…冷媒流路溝
25…延長部
30…第2のセパレータ
31…マニホールド孔
32…ガスケット配置部
33…ガス流路溝
34…冷媒流路溝
35…延長部
40…ゴム層
41…マニホールド孔
42…接着層
45…接着試験部
46…接着層
50…シールガスケット
51…台座部
52…突起部
53…接着層
55…接着試験部
56…接着層
60…マニホールド
61…水素供給用マニホールド
62…水素排出用マニホールド
63…酸素供給用マニホールド
64…酸素排出用マニホールド
65…冷媒供給用マニホールド
66…冷媒排出用マニホールド
100…燃料電池
110,110A,111〜113…単セル
SL…シールライン
Claims (7)
- 燃料電池であって、
膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の両側に配置される第1と第2のセパレータと、
前記膜電極接合体が配置されている発電領域の外周において、前記第1と第2のセパレータのうちの少なくとも一方の表面に接着され、前記発電領域に供給される流体の漏洩を防止するシール部と、
前記燃料電池の製造後に実施される前記シール部の接着状態の試験において、前記接着状態の指標にされる接着試験部と、
を備え、
前記接着試験部は、前記第1または第2のセパレータの表面のうちの前記流体に曝される部位であって、前記燃料電池の外部から前記接着試験部の接着状態を試験するための外力を付与することができる部位に、前記シール部から離れて設けられている、燃料電池。 - 請求項1記載の燃料電池であって、
前記膜電極接合体の両側に配置されている前記第1と第2のセパレータを有する複数の発電体が積層された積層体を備え、
前記積層体は、前記発電領域の外周において、前記積層体を積層方向に貫通している、前記流体のマニホールドを有し、
前記シール部は、前記マニホールドからの前記流体の漏洩を防止し、
前記接着試験部は、前記マニホールド内に設けられている、燃料電池。 - 請求項2記載の燃料電池であって、
前記シール部は、前記積層体において、前記発電体同士の間に配置され、前記第1または第2のセパレータに接着されているシールガスケットであり、
前記接着試験部は、前記シールガスケットの接着状態の指標にされるガスケット接着試験部である、燃料電池。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記接着試験部は、曝される前記流体の種類ごとに設けられている、燃料電池。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記接着試験部は、
前記第1のセパレータと前記シール部との間の接着界面における接着状態の評価のために設けられた第1の接着試験部と、
前記第2のセパレータと前記シール部との間の接着界面における接着状態の評価のために設けられた第2の接着試験部と、を含む、燃料電池。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記接着試験部は、前記第1または第2のセパレータの表面から突起する複数の突起部として形成されている、燃料電池。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記接着試験部は、前記シール部と同じ材料で構成されているとともに、前記シール部と同じ接着剤によって、前記シール部と同じ面に接着されている、燃料電池。
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