JP2007173039A - 燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セル - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルにおいて、膜電極接合体とセパレータとの間の接触抵抗をより低減することである。
【解決手段】本発明に係る燃料電池用単セルの製造方法は、膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に配置されるセパレータとを含む燃料電池用単セルを製造する燃料電池用単セルの製造方法であって、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成する第1導電性繊維形成工程(S10)と、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成する第2導電性繊維形成工程(S12)と、膜電極接合体の第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化する一体化工程(S14)とを備えることである。また、第1導電性繊維と、第2導電性繊維とはカーボンナノチューブであることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る燃料電池用単セルの製造方法は、膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に配置されるセパレータとを含む燃料電池用単セルを製造する燃料電池用単セルの製造方法であって、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成する第1導電性繊維形成工程(S10)と、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成する第2導電性繊維形成工程(S12)と、膜電極接合体の第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化する一体化工程(S14)とを備えることである。また、第1導電性繊維と、第2導電性繊維とはカーボンナノチューブであることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルに係り、特に、膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に配置されるセパレータとを含む燃料電池用単セルを製造する燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルに関する。
燃料電池は、高効率と優れた環境特性を有する電池として近年脚光を浴びている。燃料電池は、一般的に、燃料ガスである水素に空気中の酸素を化学反応させて、電気エネルギをつくりだしている。そして、水素と酸素とが化学反応した結果として、水が生成される。燃料電池の種類は、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、アルカリ型、固体高分子型等がある。この中でも、常温で起動しかつ起動時間が速い等の利点を有する固体高分子型の燃料電池が注目されている。固体高分子型の燃料電池に用いられる単セルは、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層と、セパレータとを含んで構成される。このうち電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層とを一体化したものは、一般的に、膜電極接合体と呼ばれている。
図5は、燃料電池用単セルの構成を示す模式図である。燃料電池用単セル30は、図5に示すように、電解質膜32の両側にそれぞれ触媒層34が積層され、各々の触媒層34にガス拡散層36が積層されて構成される膜電極接合体38に、セパレータ40が積層されることにより構成されている。そして、膜電極接合体38とセパレータ40とをエポキシ樹脂等の接着剤等を用いて接合し、燃料電池用単セル30が組み立てられる。
このような燃料電池用単セルを含む燃料電池としては、特許文献1に、一方の面に触媒層が形成された酸素電極と、一方の面に触媒層が形成された燃料電極と、酸素電極の一方の面と燃料電極の一方の面に挟持されたプロトン伝導体部とを備え、酸素電極の触媒層及び/又は燃料電極の触媒層に、触媒が担持された複数の触媒担持繊維状カーボンと、プロトン伝導材料が担持された複数のプロトン伝導材担持繊維状カーボンとが含まれており、触媒担持繊維状カーボンとプロトン伝導材担持繊維状カーボンとが互いに絡み合っていることを特徴とする燃料電池が示されている。
上述したような膜電極接合体とセパレータとを接着するエポキシ樹脂等の接着剤には、膜電極接合体とセパレータとの導電性を確保するためにカーボンブラック等の導電性材料が添加されている場合がある。しかし、エポキシ樹脂等の合成樹脂は、一般的に、絶縁性材料であるため、導電性材料が添加されていても膜電極接合体とセパレータとの間の接触抵抗が高くなる場合がある。
そこで、本発明の目的は、燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルにおいて、膜電極接合体とセパレータとの間の接触抵抗をより低減した燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルを提供することである。
本発明に係る燃料電池用単セルの製造方法は、膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に配置されるセパレータとを含む燃料電池用単セルを製造する燃料電池用単セルの製造方法であって、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成する第1導電性繊維形成工程と、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成する第2導電性繊維形成工程と、膜電極接合体の第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化する一体化工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池用単セルの製造方法は、第1導電性繊維と、第2導電性繊維とがカーボンナノチューブであることが好ましい。
本発明に係る燃料電池用単セルは、膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に配置されるセパレータとを含む燃料電池用単セルであって、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化することを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池用単セルは、第1導電性繊維と、第2導電性繊維とがカーボンナノチューブであることが好ましい。
上記燃料電池用単セルの製造方法及び燃料電池用単セルによれば、膜電極接合体とセパレータとの間の接触抵抗をより低減することができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。図1は、燃料電池用単セルの製造方法における各工程を示すフローチャートである。
第1導電性繊維形成工程(S10)は、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成する工程である。ここで、まず、膜電極接合体の製造方法について説明する。上述したように、膜電極接合体は、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層とを含んで構成される。
電解質膜は、アノード極側で発生した水素イオンをカソード極側まで移動させる機能等を有している。電解質膜の材料は、化学的に安定であるフッ素系樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜を用いる。パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜としては、ナフィオン膜(デュポン社の登録商標)等を用いることができる。
触媒層は、アノード極側での水素の酸化反応やカソード極側での酸素の還元反応を促進する機能を有している。そして、触媒層は、触媒と触媒の担体とを含んで構成される。触媒は、反応させる電極面積を大きくするため、一般的に粒子状にして、触媒の担体に付着して使用される。触媒には、水素の酸化反応や酸素の還元反応について、小さい活性化過電圧を有する白金族元素である白金等が使用される。触媒の担体としては、カーボン材料、例えば、カーボンブラック等が使用される。触媒の担体であるカーボンブラックとしては、ケッチェンブラック(ライオン社製)、デンカブラック(電気化学工業社製)等を用いることができる。
ガス拡散層は、燃料である水素や酸化剤である酸素を触媒層に拡散させる機能や、電子を移動させる機能等を有している。そして、ガス拡散層には、導電性を有する材料であるカーボン繊維織布、カーボン紙等を使用することができる。そして、膜電極接合体は、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層とを積層し、ヒートプレス等することにより製造することができる。
第1導電性繊維には、膜電極接合体とセパレータとの導通を確保するために導電性を有する材料が用いられる。そして、第1導電性繊維には、耐食性を有し、繊維径が細いカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン等を用いることが好ましい。勿論、他の条件次第では、カーボン繊維、グラファイト繊維または金属繊維等を用いることができる。第1導電性繊維の長さは、5μm以上20μm以下であることが好ましい。そして、第1導電性繊維の長さは、更に好ましくは、10μmである。勿論、第1導電性繊維の長さは、他の条件次第では、上記長さに限定されることはない。
膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成させるためには、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により直接、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成することができる。また、別の基板の面に第1導電性繊維をCVD法等により生成させた後に、膜電極接合体の面に転写して、第1導電性繊維を膜電極接合体の面に略垂直に形成してもよい。勿論、他の条件次第では、これらの形成方法に限定されることはない。次に、膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維としてカーボンナノチューブを形成させる場合について説明する。
まず、膜電極接合体の面に、カーボンナノチューブを形成させるために金属触媒を被覆する。金属触媒としては、鉄、ニッケル、コバルト、白金、ロジウム、イットリウムまたはランタン等を用いることができる。そして、金属触媒の被覆方法には、蒸着法、スパッタリング法またはイオンプレーティング法等を用いることができる。
金属触媒が被覆された膜電極接合体は、電気炉等の加熱炉に挿入される。そして、カーボンナノチューブを生成させるための炭素供給源である炭化水素系ガスを加熱炉に導入して、例えば、300℃以上1200℃以下となるように加熱し、金属触媒の表面上で炭化水素系ガスを熱分解させることにより、膜電極接合体の面に略垂直にカーボンナノチューブを形成させることができる。ここで、炭化水素系ガスとしては、エタン、アセチレン、プロピレン等を用いることができる。また、上記の他に、炭素供給源として、ベンゼンまたはアルコール等を用いて、これらを加熱装置で加熱することにより、ベンゼンまたはアルコールの蒸気を水素ガスまたはアルゴンガス等により加熱炉に導入して熱分解させてもよい。また、別の基板に上記のようにカーボンナノチューブを生成させた後に、膜電極接合体の面に転写して、膜電極接合体の面に略垂直にカーボンナノチューブを形成してもよい。
第2導電性繊維形成工程(S12)は、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成する工程である。セパレータは、隣り合う単セルの燃料ガスと空気とを分離する機能や、単セルと単セルとを電気的に接続する機能等を有している。セパレータには、導電性を有する材料が用いられ、カーボン材料や、チタンやステンレス等の金属材料等を使用することができる。勿論、セパレータ用材料は、他の条件次第では、これらの材料に限定されることはない。
第2導電性繊維には、セパレータと膜電極接合体との導通を確保するために導電性を有する材料が用いられる。第2導電性繊維には、上述した第1導電性繊維と同様の材料であるカーボンナノチューブ等を用いることができる。ここで、第1導電性繊維と第2導電性繊維とは、同一の繊維を使用することが好ましい。勿論、他の条件次第では、第1導電性繊維と第2導電性繊維とは、お互いに異なる繊維を使用することができる。例えば、第1導電性繊維と第2導電性繊維とには、カーボンナノチューブを使用することが好ましいが、他の条件次第では、第1導電性繊維にはカーボンナノチューブを用い、第2導電性繊維にはカーボンナノホーンを用いることができる。そして、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成するためには、CVD法等の上述した第1導電性繊維形成工程(S10)における第1導電性繊維の形成方法と同様の方法を使用することができる。
一体化工程(S14)は、膜電極接合体の第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化する工程である。膜電極接合体とセパレータとに負荷する圧力は、1Mpa以上10MPa以下であることが好ましい。そして、膜電極接合体とセパレータとに負荷する圧力は、更に好ましくは、3MPaである。圧力が1MPaより小さい場合には、第1導電性繊維と第2導電性繊維とがお互いに十分に摩擦力等により拘束されないため、膜電極接合体とセパレータとの接合強度が小さくなる場合があるからである。そして、圧力が10MPaより大きい場合には、第1導電性繊維と第2導電性繊維とが損傷することにより、膜電極接合体とセパレータとの接合強度が小さくなる場合があるからである。勿論、膜電極接合体とセパレータとに負荷する圧力は、他の条件次第では、上記の圧力に限定されることはない。
膜電極接合体とセパレータとを加圧するときの加圧温度は、室温が好ましい。勿論、加圧温度は、他の条件次第では、加熱することにより室温より高い温度とすることができる。また、膜電極接合体とセパレータとを加圧する装置は、一般的に用いられているプレス加工装置を使用することができる。そして、上記のように膜電極接合体とセパレータとは一体化されて燃料電池用単セルの製造が完了する。
つぎに、上記構成により製造された燃料電池用単セルについて説明する。図2は、製造された燃料電池用単セルを示す模式図である。製造された燃料電池用単セル10は、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層とを有する膜電極接合体12と、セパレータ14とを含んで構成されている。
図3は、膜電極接合体12とセパレータ14との間の接合部分を示す模式図である。膜電極接合体12の面に略垂直に第1導電性繊維16が形成され、セパレータ14の面に略垂直に第2導電性繊維18が形成され、膜電極接合体12と、セパレータ14とを加圧することにより、第1導電性繊維16と第2導電性繊維18とがお互いに摩擦力等により拘束されている。つまり、第1導電性繊維16は、第2導電性繊維18と第2導電性繊維18との間に挿入され摩擦力等により拘束される。同様にして、第2導電性繊維18は、第1導電性繊維16と第1導電性繊維16との間に挿入され摩擦力等により拘束される。このように、第1導電性繊維16と第2導電性繊維18とがお互いに摩擦力等により拘束されることにより、膜電極接合体12と、セパレータ14とが接合されて一体化される。なお、他の条件次第では、第1導電性繊維16と第2導電性繊18とは、弾性力または絡み合う等により、お互いの繊維を拘束して膜電極接合体12とセパレータ14とが接合されていてもよい。
上記構成のほかに、膜電極接合体の製造において、電解質膜の面に略垂直に第1導電性繊維を形成し、ガス拡散層の面に略垂直に第2導電性繊維を形成して、電解質膜の第1導電性繊維を形成した面と、ガス拡散層の第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより一体化させることができる。また、膜電極接合体の他にも、導電板と導電板とを接合する場合において、各々の導電板の面に略垂直に第1導電性繊維と第2導電性繊維とを形成し、導電板と導電板とを加圧することにより一体化させて接合することができる。
上記構成によれば、第1導電性繊維と第2導電性繊維とが直接接触するために、膜電極接合体とセパレータとの接触抵抗をより低減させることができる。
上記構成によれば、第1導電性繊維と第2導電性繊維とにカーボンナノチューブを用いた場合には、カーボンナノチューブの繊維径がカーボン繊維等より細いので、膜電極接合体の面に略垂直に形成される第1導電性繊維の繊維密度と、セパレータの面に略垂直に形成される第2導電性繊維の繊維密度とを、更に、高めることができ、膜電極接合体とセパレータとの接合強度をより向上させることができる。
上記構成によれば、第1導電性繊維と第2導電性繊維とにカーボンナノチューブ等のカーボン材料を用いた場合には、カーボン材料は耐食性を有するので、燃料電池用単セルの耐食性を更に向上させることができる。
実施例1として、膜電極接合体を模擬したカーボン板と、セパレータを模擬したカーボン板とを用い、膜電極接合体を模擬したカーボン板の面に略垂直に第1導電性繊維としてカーボンナノチューブを形成した面と、セパレータを模擬したカーボン板の面に略垂直に第2導電性繊維としてカーボンナノチューブを形成した面とを対向させて加圧することにより供試体を作製した。また、比較例1として、膜電極接合体とセパレータとを模擬したカーボン板を用い、カーボン板の接着面にエポキシ樹脂系接着剤を塗布してカーボン板を接着して供試体を作製した。
次に、実施例1の供試体作製方法について説明する。上述した第1導電性繊維形成工程(S10)において、膜電極接合体を模擬したカーボン板へのカーボンナノチューブの形成方法は、CVD法により行った。まず、膜電極接合体を模擬したカーボン板の面に、金属触媒である金属鉄をスパッタリングにより被覆した。そして、金属鉄を被覆したカーボン板を、電気炉に挿入して300℃以上400℃以下となるように加熱した。炭素供給源としてプロピレンを使用し、プロピレンを電気炉に流すことによりプロピレンを熱分解させて、カーボン板の面に略垂直にカーボンナノチューブを形成させた。ここで、カーボンナノチューブの長さは、10μm以上20μm以下である。そして、上述した第2導電性繊維形成工程(S12)において、セパレータを模擬したカーボン板へのカーボンナノチューブの形成を、第1導電性繊維形成工程(S10)と同様に行った。
次に、上述した一体化工程(S14)により、膜電極接合体を模擬したカーボン板にカーボンナノチューブを形成した面と、セパレータを模擬したカーボン板にカーボンナノチューブを形成した面とを対向させて、プレス機により室温中3MPaで加圧して実施例1の供試体を作製した。
図4は、実施例1の供試体の模式図である。膜電極接合体を模擬したカーボン板20の面に略垂直に第1導電性繊維であるカーボンナノチューブ22が形成され、セパレータを模擬したカーボン板24の面に略垂直に第2導電性繊維であるカーボンナノチューブ26が形成され、各々のカーボン板20,24とを加圧することにより、第1導電性繊維であるカーボンナノチューブ22と、第2導電性繊維であるカーボンナノチューブ26とがお互いに摩擦力等により拘束されている。つまり、第1導電性繊維であるカーボンナノチューブ22は、第2導電性繊維であるカーボンナノチューブ26とカーボンナノチューブ26との間に挿入され摩擦力等により拘束されている。同様にして、第2導電性繊維であるカーボンナノチューブ26は、第1導電性繊維であるカーボンナノチューブ22とカーボンナノチューブ22との間に挿入され摩擦力等により拘束されている。このように、第1導電性繊維であるカーボンナノチューブ22と第2導電性繊維であるカーボンナノチューブ26とがお互いに摩擦力等により拘束されることにより各々のカーボン板20,24が接合される。
次に、比較例1の供試体作製方法について説明する。まず、膜電極接合体を模擬したカーボン板の接着面にエポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、膜電極接合体を模擬したカーボン板の接着面と、セパレータを模擬したカーボン板の接着面とを貼り合わせた。そして、エポキシ樹脂系接着剤を硬化させて比較例1の供試体を作製した。
そして、実施例1と比較例1との供試体について引張接着強度試験を行った。まず、引張接着強度試験方法について説明する。引張接着強度試験では、実施例1と比較例1との供試体について各々縦横40mmとなるように加工して試験片を作製した後、試験片の接着面に対して平行方向に試験片が破壊するまで引張荷重を負荷して最大破壊荷重を測定し、引張接着破壊強度を求めた。表1は、実施例1と比較例1との供試体についての引張接着強度試験結果である。
表1に示すように、実施例1の引張接着破壊強度は、0.78MPaであり、比較例1の引張接着破壊強度は、0.43MPaであった。この引張接着強度試験結果によれば、カーボンナノチューブを用いて接合した実施例1は、エポキシ樹脂系接着剤を用いて接合した比較例1よりも高い引張接着破壊強度が得られた。したがって、カーボンナノチューブをお互いに直接接触させることで、膜電極接合体とセパレータとの間の接触抵抗をより低減することができるとともに、膜電極接合体とセパレータとの接合強度をより向上させることができる。
10,30 燃料電池用単セル、12,58 膜電極接合体、14,60 セパレータ、16 第1導電性繊維、18 第2導電性繊維、20,24 カーボン板、22,26 カーボンナノチューブ、32 電解質膜、34 触媒層、36 ガス拡散層、38 膜電極接合体、40 セパレータ。
Claims (4)
- 膜電極接合体と、
膜電極接合体の両側に配置されるセパレータと、
を含む燃料電池用単セルを製造する燃料電池用単セルの製造方法であって、
膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成する第1導電性繊維形成工程と、
セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成する第2導電性繊維形成工程と、
膜電極接合体の第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化する一体化工程と、
を備えることを特徴とする燃料電池用単セルの製造方法。 - 請求項1に記載の燃料電池用単セルの製造方法であって、
第1導電性繊維と、第2導電性繊維とはカーボンナノチューブであることを特徴とする燃料電池用単セルの製造方法。 - 膜電極接合体と、
膜電極接合体の両側に配置されるセパレータと、
を含む燃料電池用単セルであって、
膜電極接合体の面に略垂直に第1導電性繊維を形成した面と、セパレータの面に略垂直に第2導電性繊維を形成した面とを対向させて加圧することにより、膜電極接合体とセパレータとを一体化することを特徴とする燃料電池用単セル。 - 請求項3に記載の燃料電池用単セルであって、
第1導電性繊維と、第2導電性繊維とはカーボンナノチューブであることを特徴とする燃料電池用単セル。
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