JP6890009B2 - 唐辛子ソース - Google Patents

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Description

本発明は、収穫直後の唐辛子に似たフレッシュ感が付与された、保存性の高い唐辛子ソースに関する。
近年、タイのシラチャーソース、インドネシアのサンバル、北アフリカのハリサなど、フレッシュな唐辛子の風味を特徴とした、調味料(ソース)の人気が国際的に高まっている。
これらの調味料の代表例と言えるシラチャーソースは、タイ国チョンブリー県シーラーチャー郡の名にちなんで命名されたもので、唐辛子、塩、酢、砂糖、ニンニクを原材料とした唐辛子ソースの1種であり、タイやアメリカで近年人気を博しており、日本でも輸入食料品店にて取り扱いされつつあり、注目されている。シラチャーソースは、独特の甘酸っぱい辛い味わいを有し、特に原材料の唐辛子には収穫直後のものが用いられているため、唐辛子に由来するフレッシュな味わいを楽しむことができる。
上記のような特徴を持った唐辛子ソースの他に、従来から知られている唐辛子ソースとして、特許文献1には、唐辛子を酵母によって発酵させた発酵唐辛子ペーストと赤色を呈する可食性植物細片とからなり、且つ一定量のアルコールを含有し、更にその水分活性が調整されてなる練り唐辛子が開示されている。また、特許文献2には、乾燥させた赤唐辛子、塩及び酢を混合し、それらを所定期間熟成して得られる熟成唐辛子を液状に加工する唐辛子ソースが開示されている。
特開昭62−275666号公報 特許第3051121号公報
しかし、フレッシュな唐辛子の風味を特徴としたソース類は収穫直後の生唐辛子を用いるので、日本国内においては、その収穫時期のおおよそ3か月間に製造期間が限られており、また唐辛子間で辛味にばらつきがあるため、時期を問わずに一定の品質のものを大量に生産することは難しいという問題点があった。
このような問題点を解決するため、収穫直後の生唐辛子を用いる代わりとして、特許文献1に記載されているように発酵させた唐辛子を用いたり、特許文献2に記載されているように乾燥・熟成させた唐辛子を用いることが考えられるが、このようにして得られた唐辛子ソースでは、収穫直後の生唐辛子に由来するフレッシュな味わいを得ることができない。
したがって、本発明の目的は、乾燥唐辛子を含有しつつも、収穫直後の唐辛子に由来するフレッシュさに似た味わいを楽しむことができる生唐辛子ソースを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、乾燥唐辛子と、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物と、塩と、有機酸と、糖類とを含有することを特徴とする唐辛子ソースを提供するものである。
本発明の唐辛子ソースによれば、乾燥唐辛子にナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物を添加することにより、ソースとしての粘性を付与できると共に、フレッシュ感を付与することができる。また、塩と、有機酸と、糖類とを添加することにより、良好な味付けをすることができると共に、水分活性を下げ、pHを下げることができるので、保存性を高めることができる。更に、乾燥唐辛子により、辛さ等の調整がしやすくなる。
本発明の唐辛子ソースにおいては、生の果実がパプリカ及び/又はピーマンからなることが好ましい。パプリカやピーマンは、安定供給が可能であり、ソースとして適度な粘性を付与することができる。
本発明の唐辛子ソースにおいては、更に、塩蔵唐辛子を含有させることができる。
本発明の唐辛子ソースにおいては、乾燥唐辛子を生換算した質量と、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物の質量との比が、1:1〜1:11であることが好ましい。これによれば、唐辛子ソースとしての適度な辛味を有し、フレッシュ感と、適度な粘性及び良好な食感を有するソースを得ることができる。
本発明の唐辛子ソースにおいては、pHが3.5〜5.0であり、水分活性(Aw)が0.75〜0.93であることが好ましい。これによれば、微生物の繁殖を防いで、常温流通・保存に適した、味わいの良い唐辛子ソースを提供することができる。
本発明の唐辛子ソースにおいては、更に、ニンニクを含有することが好ましい。これによれば、食欲を増進させる風味が付与された唐辛子ソースを提供することができる。
本発明の唐辛子ソースによれば、乾燥唐辛子にナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物を添加することにより、ソースとしての粘性を付与できると共に、フレッシュ感を付与することができる。また、塩と、有機酸と、糖類とを添加することにより、良好な味付けをすることができると共に、水分活性を下げ、pHを下げることができるので、保存性を高めることができる。更に、乾燥唐辛子により、辛さ等の調整がしやすくなる。
本発明における唐辛子ソースは、乾燥唐辛子と、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物と、塩と、有機酸と、糖類とを含有することを特徴とする唐辛子ソースをいう。
本発明に用いる唐辛子とは、ナス科トウガラシ属 (Capsicum) に属する果実であり、辛味種のものをいう。具体的には、本鷹、熊鷹、三鷹、益都、八房、島唐辛子、天鷹、プリッキーヌ、ハバネロ、ハラペーニュ、ジョロキア、韓国とうがらし、インディアン・ペッパーなどが挙げられるが、これに限定されない。
本発明では、唐辛子の実を乾燥させた、乾燥唐辛子を用いる。乾燥唐辛子は水分含量が15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。唐辛子を乾燥させる方法は特に限定されず、例えば、自然乾燥、熱風乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥、低温乾燥などによる方法が挙げられる。
乾燥唐辛子の形状は、特に限定されず、粉末、みじん、フレーク、方形、シート、不定形などの形状のものを用いてもよく、また様々な形状のものを組み合わせてもよい。このような乾燥唐辛子の形状は、公知の方法によって得ることができる。例えば、粉末状とする方法は、ミル、クラッシャー、ブレンダ―、石臼などの市販の粉砕機を用いる方法が挙げられる。
乾燥唐辛子の大きさは、特に限定されず、所望する口当たりなどによって適宜選択することができる。例えば、粗挽き感のある口当たりにしたい場合は、18メッシュオンが5〜40質量%、残りを18メッシュパスとしたり、滑らかな口当たりにしたい場合には、全量80メッシュパスとしてもよい。なお、本明細書におけるメッシュサイズは、日本標準篩の規格に基づくものである。
一般的に唐辛子は、同じ品種でも栽培環境によって辛さにばらつきがあるため、生の唐辛子を主に用いるシラチャーソースでもロット間で辛さにばらつきが生じてしまう。しかし、例えば、乾燥唐辛子のロットごとに主な辛味成分であるカプサイシン(capsaicin)の含有量を測定し、カプサイシンの含有量が一定となるように配合する乾燥唐辛子の量を決定すれば、ロット間での唐辛子ソースの辛さのばらつきを抑えることができる。
本発明に用いるナス科トウガラシ属に属する果実は、ナス科トウガラシ属 (Capsicum) に属する果実であり、甘味種のものをいう。具体的には、パプリカ、ピーマン、ししとう、ひもとうがらし、弘前在来トウガラシ、伏見唐辛子、万願寺唐辛子、ピメントなどの果実が挙げられる。
本発明に用いるナス科トウガラシ属に属する果実は、パプリカ、ピーマンの果実であることが好ましい。パプリカ、ピーマンは流通量が多いため、入手しやすい。また、パプリカであれば、黄、赤、緑など、ピーマンであれば、緑、赤などの色を有するものがあるので、それらを1種又は2種以上組み合わせることで、所望の色を唐辛子ソースに付与することができる。
ナス科トウガラシ属に属する果実は、生の果実の粉砕物を用いる。
果実は、乾燥させず生のまま粉砕する。生のまま粉砕することで、果実に由来するフレッシュ感をソースに付与することができる。生のまま用いるのであれば、冷蔵保存あるいは冷凍凍結したものでもよい。
生の果実の粉砕物(ピューレ)は、例えば、果実を粉砕し、その粉砕物を裏ごしして皮や種を取り除くことにより調製でき、必要によりそれを濃縮した濃縮物であってもよい。粉砕は、例えばマスコロイダー、コミットロール、サイレントカッターなどの粉砕処理装置を用いて行うことができ、裏ごしは、例えば裏ごし器、シノワなどの裏ごし処理装置を用いて行うことができる。濃縮は、例えば膜濃縮、凍結濃縮などの方法で行うことができるが、蒸発濃縮による方法では熱により果実のフレッシュ感が失われる傾向にあるため好ましくない。粉砕物は粘性があるため、ソースに粘性を付与することができる。
生の果実の粉砕物の大きさは、特に限定されず、所望する口当たりなどによって適宜選択することができる。例えば、滑らかな口当たりにしたい場合には好ましくは6メッシュパス、より好ましくは8メッシュパス、さらに好ましくは10メッシュパスとしてもよい。
本発明の唐辛子ソースは、乾燥唐辛子を生換算した質量と、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物の質量との比が、1:1〜1:11であることが好ましく、1:1.2〜1:6であることがより好ましい。このような質量比することで、唐辛子ソースとしての適度な辛味を有し、フレッシュ感と、適度な粘性及び良好な食感を有するソースを得ることができる。
ここで、乾燥唐辛子を生換算した質量は、まず濃縮率を計算し、その濃縮率と乾燥唐辛子の質量との積によって求めることができる。濃縮率の計算に用いる乾燥唐辛子の水分率と生唐辛子の水分率は、日本食品標準成分表に記載の数値を用いることができる。
・濃縮率=(100−乾燥唐辛子の水分率(%))/(100−生唐辛子の水分率(%))
・乾燥唐辛子を生換算した質量=乾燥唐辛子の質量×濃縮率
日本食品標準成分表2015年版によれば、乾燥唐辛子の水分率は8.8%、生唐辛子の水分率は75.0%である。よって、
・濃縮率=(100−8.8)/(100−75)=3.648
となる。したがって、乾燥唐辛子の質量が0.3gであれば、乾燥唐辛子を生換算した質量=0.3(g)×3.648=1.0944(g)となる。
また、本発明の唐辛子ソースは、ソース全体の質量に対して、乾燥唐辛子を0.2〜35質量%含有することが好ましく、0.5〜10.0質量%含有することがより好ましい。乾燥唐辛子の含有量が0.2質量%未満であると、唐辛子ソースとしての適度な辛味を有しにくくなり、35質量%よりも多いと、唐辛子の風味が強くなり、生の果実の粉砕物のフレッシュ感を感じにくくなる。
また、本発明の唐辛子ソースは、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物を5〜62質量%含有することが好ましく、10〜60質量%含有することがより好ましい。生の果実の粉砕物が5質量%未満であると、フレッシュ感と適度な粘度及び良好な食感を感じにくくなり、62質量%よりも多いと、唐辛子の風味が足らず、チリソースとは言えなくなる可能性がある。
また、本発明の唐辛子ソースは、塩を含む。塩は、例えば、食塩、天然塩、天日塩、岩塩、食卓塩などが挙げられるが、これに限定されない。塩により、水分活性値を下げることができるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
ソース全体の質量に対する塩の含有量は、2〜25質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。塩の含有量を上記範囲とすることで、望ましい水分活性値となるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
更に、本発明の唐辛子ソースは、有機酸を含む。有機酸は、例えば、穀物酢(単に、酢)、米酢、玄米酢、粕酢、黒酢等の他、リンゴ酢やワイン酢、及びバルサミコ酢等の食酢由来のものや、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、グルコン酸、酒石酸、フマル酸などが挙げられるが、これに限定されない。有機酸により、pHを調整することができるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
ソース全体の質量に対する有機酸の含有量は、0.2〜15質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。有機酸の含有量を上記範囲とすることで、望ましいpH値となるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
更に、本発明の唐辛子ソースは、糖類を含む。糖類としては、例えば上白糖(単に、砂糖)、三温糖、グラニュー糖、白ざら糖、中ざら糖、黒砂糖、角砂糖、氷砂糖、和三盆糖、砂糖ブドウ糖果糖液糖、グルコース、ガラクトース、アラビノース、フルクトース、マルトース、トレハロース、液糖、転化糖、水飴、エリスリトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、還元水飴、澱粉、デキストリン等の単糖、少糖、糖アルコール、多糖類などが挙げられるが、これに限定されない。糖類により、水分活性値を下げることができるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
ソース全体の質量に対する糖類の含有量は、10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましい。糖類の含有量を上記範囲とすることで、望ましい水分活性値となるので保存性が良くなり、また良好な味付けをすることができる。
本発明の唐辛子ソースは、更に塩蔵唐辛子を含んでもよい。塩蔵唐辛子とは、収穫した唐辛子を生のまま約15%以上の塩分濃度で塩漬けをして、一定期間保存された唐辛子のことをいい、独特の熟成風味を持つ。通常、用いる際には、塩抜き及び水洗いをしてから用いる。本発明の唐辛子ソースに用いる唐辛子原料として、乾燥唐辛子だけでなく、塩蔵唐辛子も併用することができる。
塩蔵唐辛子の形状は、特に限定されず、粉砕物(ピューレ)、みじん、フレーク、方形、シート、不定形などの形状のものを用いてもよく、また様々な形状のものを組み合わせてもよい。
塩蔵唐辛子の大きさは、特に限定されず、所望する口当たりなどによって適宜選択することができる。例えば、滑らかな口当たりにしたい場合には好ましくは6メッシュパス、より好ましくは8メッシュパス、さらに好ましくは10メッシュパスとしてもよい。
本発明の唐辛子ソースに含有させる塩蔵唐辛子の量は、多くても、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物と同程度の量までとすることが好ましい。この量を超えると、塩蔵唐辛子の独特の熟成風味によって、フレッシュ感が低減することがある。
本発明の唐辛子ソースは、更にニンニクを含んでもよい。更にニンニクを含むことで、食欲を増進させる風味が付与された唐辛子ソースを提供することができる。
ニンニクの形状は、特に限定されず、粉砕物(ピューレ)、みじん、フレーク、方形、シート、不定形などの形状のものを用いてもよく、また様々な形状のものを組み合わせてもよい。
ニンニクの大きさは、特に限定されず、所望する口当たりなどによって適宜選択することができる。例えば、滑らかな口当たりにしたい場合には好ましくは6メッシュパス、より好ましくは8メッシュパス、さらに好ましくは10メッシュパスとしてもよい。
本発明の唐辛子ソースに含有させるニンニクの量は、ソース全体の質量に対して生ニンニク換算で、0〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%であることが好ましい。10質量%を超えると、ニンニクの風味が強くなり、唐辛子の風味やフレッシュ感が薄れてしまう傾向にある。
本発明の唐辛子ソースのpHは、3.3〜5.0であることが好ましく、4.0〜5.0であることがより好ましい。また、水分活性(Aw)は、0.75〜0.93であることが好ましい。この範囲にあることで、味わいの良いソースを提供することができ、また、カビや酵母等の微生物の繁殖を抑制し、常温での流通や保存が可能となる。pHが3.3未満であると、酸味が強く酸っぱいソースとなってしまい、pHが5.0を超えると、酸性条件によるカビや酵母等の微生物の繁殖を抑制する効果が低下する恐れがある。また、Awが0.75未満であると、ソース中の水分が少なくなりフレッシュ感に欠ける、又は極端にしょっぱい若しくは甘いソースになる傾向があり、Awが0.93を超えると、自由水を十分に有しているため、常温流通ではカビや酵母等の微生物が繁殖するおそれがある。
本発明の唐辛子ソースは、その他の原料として、増粘剤(加工デンプン、キサンタン)、安定剤、pH調整剤、酸味料、アミノ酸系調味料、動植物エキス、香料、着色料、保存料、防腐剤、酸化防止剤などを含んでもよい。
本発明の唐辛子ソースは、乾燥唐辛子、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物、塩、有機酸、糖類、及び必要に応じてその他の原料を混合し、均質化することにより製造できる。乾燥唐辛子、ナス科トウガラシ属に属する生の果実の粉砕物、塩、有機酸、糖類の混合物自体がカビや酵母等の微生物の繁殖を抑制する効果を有するので、殺菌工程は必ずしも必要はない。ただし、原料のうち、生の果実の粉砕物を除いた原料については、殺菌工程を経てもよい。
このように製造された唐辛子ソースは、包装容器に充填することで、容器入り唐辛子ソースとして流通させることができる。
包装容器の種類、材質、構造、形態、大きさなどは限定されず、ソースに従来から用いられている包装容器であればよい。材質としては、例えば、紙、ガラス、金属、及びポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂の容器を使用することができる。
本発明は、唐辛子の風味を所望する食品一般に適用することができ、それが適用される食品の種類等については、特に制限はない。典型的に、例えば、バーベキュー、から揚げ、とんかつ、焼魚、魚フライ、コロッケ、フライドポテト、アメリカンドック、チキンナゲット、トースト、サンドイッチ、ホットドック、ハンバーガー、ピザ、チャーハン、パエリア、タコライス、カリフォルニアロール、野菜炒め、ラーメン、パスタ、鍋、サラダなどが挙げられる
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
[試験例1]
果実の種類を検討した。
<方法>
表1に示す割合で各原料を混合し、乾燥唐辛子と、パプリカ、ピーマン、又はトマトの生の果実の粉砕物(以下、ピューレという)とを含有するソースを製造した。
なお、乾燥唐辛子は、益都種のものであって24メッシュパスの大きさのものを用いた。また、パプリカピューレとピーマンピューレは生鮮原料を購入し、フードプロセッサーで粉砕したものであって10メッシュパスのもの、トマトピューレは、カゴメトマトピューレ(商品名、カゴメ株式会社)のものを用いた。
評価は、専門パネラー5人で点数を付けた。具体的には、「フレッシュ感のある唐辛子ソースとして、相応しいと思いますか。」という問いに対して、「とても当てはまる」を5点、「当てはまる」を4点、「やや当てはまる」を3点、「あまり当てはまらない」を2点、「当てはまらない」を1点として評価し、その平均点を計算した。さらに、平均点が、3点以下を×、3.1〜3.6点を△、3.7〜4.1点以上を〇、4.2点以上を◎と評価した。
<結果>
結果を表1に示した。パプリカ(ナス科トウガラシ属)ピューレを使用したソースの評価は「◎」(実施例1)、ピーマン(ナス科トウガラシ属)ピューレを使用したソースの評価は「△」(実施例2)、トマト(ナス科ナス属)ピューレを使用したソースの評価は「×」(比較例1)であった。
特に、トマトピューレを使用したソースはフレッシュ感はあるが、トマトの風味が非常に強く、唐辛子ソースではなく、辛いトマトソースになってしまった(比較例1)。
Figure 0006890009
[試験例2]
乾燥唐辛子と果実の粉砕物との配合割合を検討した。
<方法>
表2に示す割合で各原料を混合し、乾燥唐辛子と、パプリカピューレとを含有するソースを製造した。
なお、乾燥唐辛子とパプリカピューレは、上記1と同様に製造したものを用いた(以下の検討でも同じ)。評価も、上記1と同様に行った(以下の検討でも同じ)。
<結果>
結果を表2に示した。乾燥唐辛子を生換算した質量と、パプリカピューレの質量との比が、1:5.4(実施例5)、1:2.9(実施例6)、1:1.4(実施例7)であるソースの評価は「◎」であった。また、1:10.8(実施例4)、1:1.0(実施例8)であるソースの評価は「○」であった。さらに、1:28.8(実施例3)、1:0.5(実施例9)、1:0.3(実施例10)であるソースの評価は「△」であった。
1:10.8(実施例4)であるソースは、唐辛子の風味が少々物足りなかったが、フレッシュ感のある美味しいソースであった。1:1.0(実施例8)であるソースは、フレッシュな風味が少々足りなかったが、しっかり唐辛子感があり、美味しいソースであった。
1:28.8(実施例3)であるソースは、フレッシュではあるが、唐辛子の風味が少々足りなかった。1:0.5(実施例9)、1:0.3(実施例10)であるソースは、唐辛子の風味・臭いが強く、フレッシュ感が少々足りなかった。
Figure 0006890009
[試験例3]
塩蔵唐辛子の配合割合を検討した。
<方法>
表3に示す割合で各原料を混合し、乾燥唐辛子とパプリカピューレ、更に塩蔵唐辛子を含有するソースを製造した。
なお、塩蔵唐辛子は、唐辛子と食塩を8:2の質量割合で冷蔵保存したのもの水洗いし、粉砕したものであって、10メッシュパスのものを用いた。
<結果>
結果を表3に示した。塩蔵唐辛子が入っていないソース(実施例11)、パプリカピューレの質量と塩蔵唐辛子の質量との比が、1:0.08(実施例12)、1:0.23(実施例13)、1:0.42(実施例14)であるソースの評価は「◎」であった。また、1:0.92(実施例15)であるソースの評価は「○」であった。さらに、1:2.86(実施例16)であるソースの評価は「△」であった。一方、パプリカピューレが入っていないソース(比較例2)の評価は「×」であった。
塩蔵唐辛子の質量がパプリカピューレの質量よりも大きくなると(実施例16)、塩蔵唐辛子独特の熟成風味が出て、フレッシュ感が薄れた。
Figure 0006890009
[試験例4]
pHと水分活性(Aw)を検討した。
<方法>
表4に示す割合で各原料を混合し、乾燥唐辛子とパプリカピューレを含有するソースを製造し、pHについてはpHメータ(東亜ディーケーケー社、型番HM-25G)により、Awについては水分活性測定装置(AQUA LAB社、型番 Series4TEV)を用いて測定した。
<結果>
結果を表4に示した。pHが4.3〜4.4であり、Awが0.82〜0.87であるソース(実施例18〜実施例21)の評価は「◎」であった。また、pHが4.3であり、Awが0.87であるソース(実施例17)の評価は「△」であった。一方、pHが5.9であり、Awが0.71であるソース(比較例3)の評価は「×」であった。
実施例17のソースは、水分が多いために、ソースのフレッシュさと唐辛子風味が少々不足していた。比較例3のソースは、パプリカピューレ量が多いために酢を入れられず、酸味のない締まらない味になった。また、pHが高くなるため、保存性に問題が生じる懸念がある。
Figure 0006890009

Claims (5)

  1. 乾燥唐辛子と、生のパプリカの果実の粉砕物と、塩と、有機酸と、糖類とを含有することを特徴とする唐辛子ソース。
  2. 記乾燥唐辛子を生換算した質量と、前記生のパプリカの果実の粉砕物の質量との比が、1:1〜1:11である、請求項1に記載の唐辛子ソース。
  3. 更に、塩蔵唐辛子を含有する、請求項1又は2に記載の唐辛子ソース。
  4. pHが3.3〜5.0であり、水分活性(Aw)が0.75〜0.93である、請求項1〜のいずれか1項に記載の唐辛子ソース。
  5. 更に、ニンニクを含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の唐辛子ソース。
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