JP6887915B2 - ビル内機械式駐車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本体建物内に構成されたビル内機械式駐車装置に関するものである。
従来のビル内機械式駐車装置として、特開2016−61025号公報(特許文献1)が知られており、この特許文献には、車両を昇降させる昇降機構と、車両を格納する複数段の格納棚とを備える鉄塔型の駐車設備と、前記駐車設備を包囲するコンクリート壁を備えるコンクリート構造体と、前記コンクリート壁に固定された複数段の梁材とを備え、前記コンクリート構造体と前記複数段の梁材とが、前記駐車設備及び前記格納棚に格納された車両の荷重を支持する架構を構成する立体駐車場が記載されている。
また従来のフォーク式機械駐車装置として、特開2000−54675号公報(特許文献2)が知られている。この公報には、自動車の入出庫部に形成されたピット上で自動車を載せて旋回し自動車の向きを変える旋回ステージと、自動車の入出庫部と格納部との間で自動車を移送する昇降ステージとを備え、これら旋回ステージと昇降ステージとを相互に通り抜け可能に形成されていて、両者間で自動車の受け渡しが行われるフォーク式立体駐車装置において、自動車の乗入方向に向けて着床された旋回ステージと、この旋回ステージの各フォーク部の隙間を埋めるように挿通可能に固定されたフォーク状の床部材とで乗入部を形成し、前記旋回ステージの両側に、昇降ステージの各フォーク部を通過可能に形成され、乗員乗降用ステージを形成するフォーク状の床部材とを備え、自動車の入出庫口から旋回ステージ上に乗り入れた自動車を90度旋回させて昇降ステージとの間で受け渡しを行うことを特徴とするフォーク式立体駐車装置が記載されている。
特開2016−61025号公報 特開2000−54675号公報
しかしながら、従来のビル内機械式駐車装置は、建物本体内のスペースの活用については十分考慮されていなかったため、無駄な空間によって平面寸法が大きくなっていた。
本発明の目的は、平面寸法を小型化したビル内機械式駐車装置を提供することにある。
第1態様に係るビル内機械式駐車装置は、本体建物内に鉄骨柱を立設し、前記鉄骨柱によって囲まれた領域内に、ガイドレールに沿って昇降する昇降リフトを備えたリフト室と、前記本体建物の奥行方向に前記リフト室を挟んで形成され、かつ、前記鉄骨柱の長手方向に多段の駐車スペースを有した第一駐車室および第二駐車室を構成し、前記昇降リフトは主索を介して連結したカウンターウェイトと相異なる方向に昇降移動するように構成したビル内機械式駐車装置において、前記鉄骨柱を断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成して前記本体建物の内壁面から少し離して配置し、前記鉄骨柱のうち前記本体建物の奥行方向で対向する前記鉄骨柱間を奥行方向梁によってそれぞれ結合し、前記鉄骨柱のうち前記本体建物の間口方向で対向する前記鉄骨柱間をその前記鉄骨柱の奥行方向における外側に配置された間口方向梁によってそれぞれ結合し、前記カウンターウェイトは、前記本体建物の内面側と前記間口方向梁間の空間部に配置したことを特徴とする。
第1態様に係るビル内機械式駐車装置によれば、鉄骨柱間を奥行方向梁と間口方向梁によって結合した結合梁部材内の領域が昇降リフトなどを整然と配置した収納効率の良い空間部となり、間口方向梁を鉄骨柱の対向部を避けて偏寄した位置に結合することによって生じるねじりモーメントに対して、十分な強度を有する鉄骨柱とすることができる。従って、フォーク式でもパレット式でも平面寸法を十分に小さくしたビル内機械式駐車装置を得ることができる。
第2態様に係るビル内機械式駐車装置は、第1態様に係るビル内機械式駐車装置において、前記間口方向梁として、奥行方向の幅寸法よりも高さ方向に寸法を大きくした閉断面鋼管を用いたことを特徴とする。
第2態様に係るビル内機械式駐車装置によれば、間口方向梁によって、鉄骨柱間を奥行方向梁と間口方向梁によって結合した結合梁部材内の領域を制限することなく、同時に、結合梁部材と本体建物の内面側間にカウンターウェイトを配置するために十分な空間部を形成することができる。
第3態様に係るビル内機械式駐車装置は、第1態様に係るビル内機械式駐車装置において、前記鉄骨柱は、それぞれその長手方向で複数本に分割して構成し、前記分割された各鉄骨柱は、その連結側端部に予め複数のボルト孔を形成された継手フランジを結合しておき、連結する前記継手フランジ同士を前記ボルト孔に通した高力ボルトを締め付けて結合したことを特徴とする。
第3態様に係るビル内機械式駐車装置によれば、鉄骨柱を断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成しても、現地で溶接作業を行うことなく、高力ボルトを締め付け結合によって各鉄骨柱を完成させることができ、現場における品質管理および作業性向上を大幅に向上させることができる。
第4態様に係るビル内機械式駐車装置は、第1態様に係るビル内機械式駐車装置において、前記各鉄骨柱における前記奥行方向梁と前記間口方向梁の結合部近傍に、前記本体建物と前記奥行方向梁間での地震時水平力を抑制する防振ゴム装置と、前記本体建物と前記間口方向梁間での地震時水平力を抑制する他の防振ゴム装置をそれぞれ配置したことを特徴とする。
第4態様に係るビル内機械式駐車装置によれば、鉄骨柱を断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成したためにねじりモーメントに強い特徴を生かして、鉄骨柱間を奥行方向梁と間口方向梁によって結合した結合梁部材と本体建物の内面との間に、設計上の自由度を持たせながら防振ゴム装置を効果的に配置することができる。
第5態様に係るビル内機械式駐車装置は、第1態様に係るビル内機械式駐車装置において、前記各鉄骨柱に結合した前記奥行方向梁および前記間口方向梁を、ほぼ同一水平面上に配置したことを特徴とする。
第5態様に係るビル内機械式駐車装置によれば、奥行方向梁および間口方向梁から各鉄骨柱に加えられるねじりモーメントを小さく抑えることができる。
本発明によるビル内機械駐車装置によれば、鉄骨柱間を奥行方向梁と間口方向梁によって結合した結合梁部材内の領域が昇降リフトなどを整然と配置した収納効率の良い空間部となり、間口方向梁を鉄骨柱の対向部を避けて偏寄した位置に結合することによって生じるねじりモーメントに対して、十分な強度を有する鉄骨柱とすることができる。従って、平面寸法を十分に小さくしたビル内機械式駐車装置を得ることができる。
本発明の一実施例によるビル内機械駐車装置を示す概略構成図である。 図1に示したビル内機械駐車装置を示す平面図である。 鉄骨柱の要部を示す平面図である。 鉄骨柱の要部を示す正面図である。 他の鉄骨柱の連結部近傍を示す平面図である。 他の鉄骨柱の連結部近傍を示す正面図である。 他の鉄骨柱の連結部近傍を示す側面図である。 他の鉄骨柱の連結部近傍と防振ゴム装置を示す平面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例によるビル内機械駐車装置を示す側面図である。
本体建物1は、その高さ方向に所定の間隔で本体建物梁2A〜2Nを有して構成され、乗込面3に乗込口4を有している。乗込面3における本体建物1内には、ターンテーブル装置5が配置されて、乗込口4から進入された駐車車両の向きを変換するように構成されている。
本体建物1内に構成された機械駐車装置は、本体建物梁2A〜2Nなど本体建物1における最も内側に位置する部分から本体建物1の前後および左右方向にそれぞれ所定距離を隔てた位置に配置された複数本の鉄骨柱6A〜6Dを有しており、各鉄骨柱6A〜6Dは乗込面3に下端部が固定されている。通常、本体建物1は水平断面がほぼ四角形であるから、本体建物1の内側における四隅近傍に鉄骨柱6A〜6Dがそれぞれ配置され、図1では鉄骨柱6A,6Bのみが示されている。
詳細は後述するが、各鉄骨柱6A〜6Dは、ねじりモーメントに強い断面正方形の正方形角形鋼管、断面長方形の長方形角形鋼管、断面円形の円形鋼管などの閉断面鋼管によって構成され、その長手方向には品質管理しやすい継手フランジが設けられている。例えば、鉄骨柱6Aは、丸囲いを付けて示した継手フランジ7A〜7Cを用いて長手方向の四本の正方形角形鋼管が結合されて構成されている。これらの継手フランジ7A〜7Cは、その長手方向の位置が考慮されて直接、本体建物1における最も内側に位置する部分つまり本体建物梁2A〜2Nと対向する位置を避けて構成されている。
詳細は後述するが、各鉄骨柱6A〜6D間は間口方向梁および奥行方向梁によって結合されて強固にされ、その頂部に駆動装置8を搭載したベース9が固定されている。また各鉄骨柱6A〜6Dの頂部には、四本のガイドレール10A〜10Dの上端部が支持され、各ガイドレール10A〜10Dの下端部は乗込面3のピット床に固定されている。各ガイドレール10A〜10Dに沿って昇降案内される昇降リフト11は、駆動装置8により主索12を介して昇降駆動され、このときにバランスをとるカウンターウェイト13は、後述する図2に示すように各鉄骨柱6A〜6Dに結合された間口方向梁の外側に配置され、かつ、本体建物1の内面側と干渉しない位置に配置されている。
各鉄骨柱6A〜6Dを中心とする構造体によって、各鉄骨柱6A〜6Dの長手方向には多段の水平棚14A〜14Nが固定されており、各ガイドレール10A〜10Dに囲まれたガイド室の両側に、つまり乗込口4側には駐車車両を格納することになる第一駐車室、また奥側には同様に駐車車両を格納することになる他の第二駐車室がそれぞれ形成されている。
図2は、図1に示したビル内機械駐車装置のA段を示す平面図である。
本体建物1の内側における四隅近傍に配置された各鉄骨柱6A〜6Dは、上述したように閉断面を有する鋼管によって構成されている。鉄骨柱6Aと鉄骨柱6C間は、間口方向つまり同図における幅方向に延びた間口方向梁15Aによって連結されており、この間口方向梁15Aは、鉄骨柱6Aと鉄骨柱6Cの対向部よりも外側、つまり本体建物1の乗込口4側である内壁面側に配置されている。
また鉄骨柱6Bと鉄骨柱6D間は、間口方向つまり同図における幅方向に延びた間口方向梁15Bによって連結されており、この間口方向梁15Bも、鉄骨柱6Bと鉄骨柱6Dの対向部よりも外側、つまり本体建物1の奥側である内壁面側に配置されている。
上述した間口方向梁15A,15Bとしては、奥行き方向の幅を上下方向の幅より小さくした断面長方形の長方形角形鋼管を使用しているため、間口方向梁15A,15Bの対向部において十分な空間部を形成しながら、本体建物1の内壁との対向部にも十分な空間部を形成することができる。しかし、このような間口方向梁15A,15Bの連結構造とすると、鉄骨柱6A〜6Dにはねじりモーメントが作用するが、上述したように閉断面鋼管によって鉄骨柱6A〜6Dを構成することによって、機械式駐車装置の平面を小さくしながら、ねじりモーメントに耐える強固な構造物とすることができる。各鉄骨柱6A〜6Dと間口方向梁15A間の詳細については、図5〜図7を用いて後述する。
これに対して鉄骨柱6Aと鉄骨柱6Bの対向部間は、奥行き方向に延びた奥行方向梁16Aによって連結されており、鉄骨柱6Cと鉄骨柱6Dの対向部間も同様であって、奥行き方向に延びた奥行方向梁16Bによって連結されている。これらの奥行方向梁16A,16Bとしては、通常のH形綱を横使いとし、平面部が上下方向に位置するように使用している。
望ましくは、間口方向梁15A,15Bと奥行方向梁16A,16Bは、ほぼ同一水平面上で各鉄骨柱6A〜6D間を結合するのが望ましいが、各鉄骨柱6A〜6Dがねじりモーメントに強い閉断面鋼管によって構成されているため、各鉄骨柱6A〜6Dの長手方向におけるずれた位置で結合されていても良い。いずれにしても、各鉄骨柱6A〜6D間は、間口方向梁15A,15Bおよび奥行方向梁16A,16Bによって井形または四角形状に構成された結合梁部材によって補強されている。上述したカウンターウェイト13は、この結合梁部材の外側に配置されている。このような結合梁部材は、各鉄骨柱6A〜6Dの長手方向に所定の間隔で複数構成されている。
図1で説明した水平棚14Aは、鉄骨柱6Aと鉄骨柱6B間を結合した奥行方向梁16Aを利用して固定した第一水平棚17Aと、同様に奥行方向梁16Aを利用して固定した第二水平棚17Bと、ガイドレール10Aとガイドレール10B間に位置した奥行方向梁16Aを利用して固定した第三水平棚17Cを有している。これらの第一水平棚17A、第二水平棚17Bおよび第三水平棚17Cはほぼ同一直線上に配置され、その内側に複数のローラ18が可回転的に配置されている。
水平棚14Aと反対側も同様であり、鉄骨柱6Cと鉄骨柱6D間を結合した奥行方向梁16Bを利用して固定した第一水平棚19Aと、同様に奥行方向梁16Bを利用して固定した第二水平棚19Bと、ガイドレール10Cとガイドレール10D間に位置した奥行方向梁16Bを利用して固定した第三水平棚19Cを有している。これらの第一水平棚19A、第二水平棚19Bおよび第三水平棚19Cはほぼ同一直線上に配置され、その内側に複数のローラ20が可回転的に配置されている。
第一水平棚17Aと第一水平棚19Aの対向部に配置されたローラ18,20上には、第一駐車室側に配置された第一横行台車21が搭載されており、モータ38を駆動して第一横行台車21を図示の位置とリフト室間で往復移動させることができるように構成されている。同様に、第二水平棚17Bと第二水平棚19Bの対向部に配置されたローラ18,20上には、第二駐車室側に配置された第二横行台車22が搭載されており、モータ39を駆動して第二横行台車22を図示の位置とリフト室間で往復移動させることができるように構成されている。
本体建物1の四隅には、本体建物1の間口方向であるX方向に作用する防振ゴム装置23と、本体建物1の奥行方向であるY方向に作用する防振ゴム装置24がそれぞれ配置されている。これらの防振ゴム装置23,24と、鉄骨柱6A〜6Dと、間口方向梁15A,15B間の詳細については、丸囲いで示した鉄骨柱6Cを中心とする部分を代表して示す図8を用いて説明する。
図2から分かるように、駆動装置8により主索12を介して昇降リフト11と連結されたカウンターウェイト13A,13Bは、上述した結合梁部材の外側に、かつ、鉄骨柱6B側と鉄骨柱6D側に分散されて配置されている。しかも、各鉄骨柱6B,6D間を結合した間口方向梁15Bの外側、つまり間口方向梁15Bよりも本体建物1の内面側に同内面と干渉しない位置に配置されている。言い換えると、鉄骨柱6A〜6Dは、本体建物1の内壁面近傍に配置するのではなく、本体建物1の内壁面から所定距離して配置し、所定距離離すことによって形成された空間部に、防振ゴム装置23,24とカウンターウェイト13A,13Bを配置している。
このため、ビル内機械式駐車装置としては、間口方向梁15A,15Bおよび奥行方向梁16A,16Bによって井形または四角形状の結合梁部材内に、外観形状や大きさが類似の昇降リフト11や第一横行台車21や第二横行台車22をすっきりと効率的に配置構成することができる。これに対して、結合梁部材の外周部には空間部が形成されるが、間口方向梁15A,15Bとして、奥行き方向の幅を上下方向の幅より小さくした断面長方形の長方形角形鋼管を使用して、奥行き方向の寸法増大を抑えながら、防振ゴム装置23,24とカウンターウェイト13A,13Bを配置するために活用すると共に、詳細を後述するように作業性向上のために活用されている。こうして、結果的に、ビル内機械駐車装置の平面寸法を縮小することができる。
図3および図4は、鉄骨柱6Aの要部を示す平面図および正面図である。
各鉄骨柱6A〜6Dは同じ構成であるから、ここでは鉄骨柱6Aを例示している。鉄骨柱6Aは、ねじりモーメントに強い閉断面鋼管によって構成され、その長手方向の連結端部には、品質管理しやすい継手フランジ25が予め結合されている。長手方向に複数本が配置される鉄骨柱6Aは、厚鋼板によって製作した継手フランジ25間を複数本の高力ボルト26で締め付け固定することによって一体に結合されている。
通常、角形鋼管の柱を用いた連結は、現場における溶接作業によって行うのが一般的である。しかし、十分な溶接技量を持った有資格者を集めるのは難しくなっている。これに対して、鉄骨柱6Aは十分な厚さを有した鋼板によって製作した継手フランジ25と高力ボルト26によるフランジ継手を採用しているため、現場における品質管理および作業性向上を大幅に向上させることができる。
図5、図6および図7は、鉄骨柱6Cの連結部近傍を示す平面図、正面図および側面図である。
各鉄骨柱6A〜6Dにおける間口方向梁15A,15Bおよび奥行方向梁16A,16Bとの連結部はほぼ同一構成であるから、ここでは鉄骨柱6C、間口方向梁15Aおよび奥行方向梁16Bとの連結部を代表して説明する。
鉄骨柱6Cは角部を避けて配置され、間口方向梁15Aと奥行方向梁16Bによって挟むように配置されている。上述したように奥行方向梁16Bは、鉄骨柱6Cと図示しない鉄骨柱6Dの対向部間に配置されているのに対して、間口方向梁15Aは鉄骨柱6Cと図示しない鉄骨柱6Aの対向部間ではなくその外側、つまり本体建物1の間口側の内壁面側に配置されている。
鉄骨柱6Cにおける連結部には結合用プレート27が予め結合されており、結合用プレート27には高力ボルト挿入用の複数個の孔が予め形成されている。奥行方向梁16Bは、上述したように通常のH形綱が横使いで用いられ、特に、図7に示すようにH形綱の中間水平部28に高力ボルト挿入用の複数個の孔が予め形成され、またH形綱の中間水平部28を結合用プレート27上に搭載しやすくするために下部が予め切り欠かれている。間口方向梁15Aは、上述したように長方形角形鋼管などが用いられており、特に、図6に示すように連結側先端部に結合用プレート27上に搭載される結合用プレート29が予め結合されており、この結合用プレート29にも高力ボルト挿入用の複数個の孔が予め形成されている。
鉄骨柱6Cの結合用プレート27上に、奥行方向梁16Bの中間水平部28を載せ、予め形成されている高力ボルト挿入用の複数個の孔にそれぞれ高力ボルト30を挿入して締め付け、鉄骨柱6Cと奥行方向梁16B間を結合する。同様に、結合用プレート27上に、間口方向梁15Aの結合用プレート29を載せ、予め形成されている高力ボルト挿入用の複数個の孔にそれぞれ高力ボルト31を挿入して締め付け、鉄骨柱6Cと間口方向梁15A間を結合する。
各鉄骨柱6A〜6Dにおける間口方向梁15A,15Bおよび奥行方向梁16A,16Bとの連結部においても、それらの外周部に存在する空間部を使用しながら、高力ボルト30,31を使用して連結作業を行うことができるので、現場における品質管理および作業性向上を大幅に向上させることができる。
図8は、鉄骨柱6Cの連結部近傍と防振ゴム装置23,24を示す平面図である。
同図において、間口方向をX方向、奥行方向をY方向とするとき、各矢印は奥行方向梁16Bを通して伝播される地震時水平力Qy、地震時水平力Qyに対する地震時本体建物1からの反力Ry、間口方向梁15Aを通して伝播される地震時水平力Qx、地震時水平力Qxに対する地震時本体建物1からの反力Rxをそれぞれ示している。また、反力Rxが作用する防振ゴム装置23の中心線と、鉄骨柱6Cの中心線間の距離をe1とし、地震時水平力Qxが作用する間口方向梁15Aの中心線と、鉄骨柱6Cの中心線間の距離をe2としている。
防振ゴム装置23は、鉄骨柱6Cに固定された取付プレート34と本体建物1の梁2B間に圧縮状態で配置した防振ゴム35などを有して構成されている。防振ゴム装置24も同様であり、鉄骨柱6Cに固定された取付プレート36と本体建物1の梁2B間に圧縮状態で配置した防振ゴム37などを有して構成されている。
同図に示すように防振ゴム装置24の中心軸を通る反力Ryと、地震時水平力Qyとは、ほぼ同一軸線上で対向する向きで作用している。従って、Y方向では地震時水平力Qyと地震時本体建物反力Ryの中心線が合致しているために、鉄骨柱6Cに対してねじりモーメントは発生しない。
これに対して、防振ゴム装置23の中心軸を通る反力Rxと、間口方向梁15Aの中心線を通して伝播される地震時水平力Qxとは、芯がずれているために地震時水平力により鉄骨柱6Cに対してねじりモーメントが発生する。通常、H形鋼を用いた鉄骨柱では著しくねじりモーメントに弱いが、鉄骨柱6Cとしては、通常のH形綱ではなくねじりモーメントに強い正方形角形鋼管などの閉断面鋼管を使用しているため、ねじりモーメントが発生するように連結構造を採用しても十分な強度を得ることができる。
さらに、閉断面鋼管を使用した鉄骨柱6Cの近傍においては、間口方向梁15Aとして長方形角形鋼管などの閉断面鋼管を使用し、また奥行方向梁16BとしてはH形綱の横使いとしているため、鉄骨柱6Cの近傍の結合構成を複雑にすることなく、防振ゴム装置23および防振ゴム装置24を容易に取り付けることができる。また、結合構成を簡略化できるため、防振ゴム装置23および防振ゴム装置24は図示の位置に限らず、近傍で様々な位置に取り付けることができる。例えば、防振ゴム装置23は、間口方向梁15Aの中心線上に取り付けることもできる。
本実施例では、鉄骨柱6Cの近傍の構成について具体的に説明したが、他の鉄骨柱6A、6B,6Dの近傍の構成についても同様である。また間口方向梁15A,15Bおよび奥行方向梁16A,16Bを鉄骨柱6A〜6Dと結合してほぼ同一水平面上に井形または四角形状の結合梁部材を構成したが、結合梁部材の位置と防振ゴム装置23および防振ゴム装置24の取付位置は鉄骨柱6A〜6Dの長手方向にずれていても良い。また、防振ゴム装置23および防振ゴム装置24の先端部における防振ゴム35.37を本体建物1の梁2A〜2Nに圧接しているが、本体建物1の他の部分に圧接させても同様である。
本体建物1側に圧接する防振ゴム装置23,24と鉄骨柱6Cの地震時の鉄骨柱に生じている軸力による圧縮応力度、曲げモーメントによる曲げ圧縮応力度、単純せん断応力度そしてねじりモーメントによるねじりせん断応力度は、ミーゼスの降伏条件の判別式で安全性を検証すると良い。間口方向梁15Aおよび奥行方向梁16Bについても、地震時に生じている曲げモーメントによる曲げ圧縮応力度と単純せん断応力度をミーゼスの降伏条件の判別式で安全性を検証すると良い。
尚、上述した実施例はフォーク式のビル内機械式駐車装置について説明したが、パレット上に搭載した駐車車両を第一駐車室および第二駐車室へと移動して格納するパレット式のビル内機械式駐車装置にも同様に適用することができる。
以上説明したように本発明は、本体建物1内に鉄骨柱6A〜6Dを立設し、鉄骨柱6A〜6Dによって囲まれた領域内に、ガイドレール10A〜10Dに沿って昇降する昇降リフト11を備えたリフト室と、本体建物1の奥行方向にリフト室を挟んで形成され、かつ、鉄骨柱6A〜6Dの長手方向に多段の駐車スペースを有した第一駐車室および第二駐車室を構成し、前記昇降リフトは主索を介して連結したカウンターウェイト13と相異なる方向に昇降移動するように構成したビル内機械式駐車装置において、鉄骨柱6A〜6Dを断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成して本体建物1の内壁面から少し離して配置し、鉄骨柱6A〜6Dのうち本体建物1の奥行方向で対向する鉄骨柱間を奥行方向梁16A,16Bによってそれぞれ結合し、鉄骨柱6A〜6Dのうち本体建物1の間口方向で対向する鉄骨柱間をその鉄骨柱の奥行方向における外側に配置された間口方向梁15A,15Bによってそれぞれ結合し、カウンターウェイト13は、本体建物1の内面側と間口方向梁15A,15B間の空間部に配置したことを特徴とする。
このような構成によれば、鉄骨柱6A〜6D間を奥行方向梁16A,16Bと間口方向梁15A,15Bによって結合した結合梁部材内の領域が昇降リフト11などを整然と配置した収納効率の良い空間部とすることができ、間口方向梁15A,15Bを鉄骨柱の対向部を避けて偏寄した位置に結合することによって生じるねじりモーメントに対して、十分な強度を有する鉄骨柱6A〜6Dとすることができる。従って、平面寸法を十分に小さくしたビル内機械式駐車装置を得ることができる。
また本発明は、上述の構成に加えて、間口方向梁15A,15Bとして、奥行方向の幅寸法よりも高さ方向に寸法を大きくした閉断面鋼管を用いたことを特徴とする。
このような構成によれば、間口方向梁15A,15Bによって、鉄骨柱6A〜6D間を奥行方向梁16A,16Bと間口方向梁15A,15Bによって結合した結合梁部材内の領域を制限することなく、同時に、結合梁部材と本体建物1の内面側間にカウンターウェイト13を配置するために十分な空間部を形成することができる。
また本発明は、上述の構成に加えて、鉄骨柱6A〜6Dは、それぞれその長手方向で複数本に分割して構成し、分割された各鉄骨柱は、その連結側端部に予め複数のボルト孔を形成された継手フランジ25を結合しておき、連結する継手フランジ25同士をボルト孔に通した高力ボルト26を締め付けて結合したことを特徴とする。
このような構成によれば、鉄骨柱6A〜6Dを断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成しても、現地で溶接作業を行うことなく、高力ボルトを締め付け結合によって各鉄骨柱6A〜6Dを完成させることができ、現場における品質管理および作業性向上を大幅に向上させることができる。
また本発明は、上述の構成に加えて、各鉄骨柱6A〜6Dにおける奥行方向梁16A,16Bと間口方向梁15A,15Bの結合部近傍に、本体建物1と奥行方向梁16A,16B間での地震時水平力を抑制する防振ゴム装置24と、本体建物1と間口方向梁15A,15B間での地震時水平力を抑制する他の防振ゴム装置23をそれぞれ配置したことを特徴とする。
このような構成によれば、鉄骨柱6A〜6Dを断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成したためにねじりモーメントに強い特徴を生かして、鉄骨柱6A〜6D間を奥行方向梁16A,16Bと間口方向梁15A,15Bによって結合した結合梁部材と本体建物1の内面との間に、設計上の自由度を持たせながら防振ゴム装置23,24を効果的に配置することができる。
また本発明は、上述の構成に加えて、各鉄骨柱6A〜6Dに結合した奥行方向梁16A,16Bおよび間口方向梁15A,15Bを、ほぼ同一水平面上に配置したことを特徴とする。
このような構成によれば、奥行方向梁16A,16Bおよび間口方向梁15A,15Bから各鉄骨柱6A〜6Dに加えられるねじりモーメントを小さく抑えることができる。
1 本体建物
6A〜6D 鉄骨柱
10A〜10D ガイドレール
11 昇降リフト
13 カウンターウェイト
15A,15B 間口方向梁
16A,16B 奥行方向梁
23,24 防振ゴム装置
25 継手フランジ
26 高力ボルト

Claims (4)

  1. 本体建物内に鉄骨柱を立設し、前記鉄骨柱によって囲まれた領域内に、ガイドレールに沿って昇降する昇降リフトを備えたリフト室と、前記本体建物の奥行方向に前記リフト室を挟んで形成され、かつ、前記鉄骨柱の長手方向に多段の駐車スペースを有した第一駐車室および第二駐車室を構成し、前記昇降リフトは主索を介して連結したカウンターウェイトと相異なる方向に昇降移動するように構成したビル内機械式駐車装置において、
    前記ビル内機械式駐車装置は、断面形状が閉じられた閉断面鋼管によって構成して前記本体建物の内面から少し離して配置される鉄骨柱と、
    前記鉄骨柱のうち前記本体建物の奥行方向で対向する前記鉄骨柱間をそれぞれ結合する奥行方向梁と、
    前記鉄骨柱のうち前記本体建物の間口方向で対向する前記鉄骨柱間をそれぞれ結合するとともに、前記鉄骨柱の前記奥行方向における外側に配置され、前記奥行方向の幅寸法よりも高さ方向に寸法を大きくした閉断面鋼管を用いた間口方向梁と、を有し、
    前記カウンターウェイトは、前記本体建物の内面と前記間口方向梁との間の空間部に配置されることを特徴とするビル内機械式駐車装置。
  2. 前記鉄骨柱は、それぞれその長手方向で複数本に分割して構成し、前記分割された各鉄骨柱は、その連結側端部に予め複数のボルト孔を形成された継手フランジを結合しておき、連結する前記継手フランジ同士を前記ボルト孔に通した高力ボルトを締め付けて結合したことを特徴とする請求項1に記載のビル内機械式駐車装置。
  3. 前記各鉄骨柱における前記奥行方向梁と前記間口方向梁の結合部近傍に、前記本体建物と前記奥行方向梁間での地震時水平力を抑制する防振ゴム装置と、前記本体建物と前記間口方向梁間での地震時水平力を抑制する他の防振ゴム装置をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1に記載のビル内機械式駐車装置。
  4. 前記各鉄骨柱に結合した前記奥行方向梁および前記間口方向梁を、ほぼ同一水平面上に配置したことを特徴とする請求項1に記載のビル内機械式駐車装置。
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