JP6881243B2 - 車両の樹脂バックドア - Google Patents
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Description
本発明は車両の樹脂バックドアに関する。
インナパネルとアウタパネルから構成されると共に車体に枢着され、インナパネルとアウタパネル間に形成される内部閉鎖空間に流入した水を外部に排出するための水抜き孔を具備した樹脂バックドアが公知である(例えば特許文献1を参照)。この樹脂バックドアでは、洗車水等の水、或いは、車両が悪路を走行したときに発生する砂埃等が水抜き孔からバックドアの内部閉鎖空間に侵入しないように、バックドアの内部閉鎖空間から外部に向けてのみ流通可能なゴム製逆止弁を水抜き孔に取り付けている。
しかしながら、このようにバックドアの内部閉鎖空間内に水や砂埃が侵入するのを阻止するためにゴム製逆止弁を設けるようにすると、部品コストが増大するばかりでなく、製造工数が増大するという問題がある。
上記問題を解決するために、本発明によれば、接着剤により接合されたインナパネルとアウタパネルから構成されると共に車体に枢着され、インナパネルとアウタパネル間に形成される内部閉鎖空間に流入した水を外部に排出するための水抜き孔を具備した樹脂バックドアにおいて、バックドアの底壁面が、インナパネルの下方部においてインナパネルからアウタパネルの裏面に向けて延びるインナパネルの底壁面部分により形成されると共に、インナパネルの底壁面部分がアウタパネルの裏面に接着剤により接合され、インナパネルの底壁面部分が、バックドアを閉じたときに、アウタパネル裏面との接合部から、車両前方斜め下方に向けて延びる傾斜底壁面部分を具備しており、この傾斜底壁面部分の車両前方側端部の上側に、バックドアを閉じたときに、車両前方或いは車両前方斜め下方に向けて、車体側壁面部分とインナパネルの底壁面部分間に形成される間隙内に常時開口する水抜き孔を形成している。
ゴム製逆止弁のような部品を使用することなく、水抜き孔からバックドアの内部閉鎖空間に水や砂埃が侵入するのを阻止することができるので、部品コストを低減することができるばかりでなく、製造工数を低減することができる。
図1は樹脂バックドアの一例を示している。この樹脂バックドア1は車体の後方開口部を覆うドアであり、図1に示される例では、この樹脂バックドア1の上端部が車体に枢着されている。従って、図1に示される例では、樹脂バックドア1の下方部を上方に持ち上げることによって、樹脂バックドア1は開かれ、上方に持ち上げられた樹脂バックドア1を下方に押し下げることによって、樹脂バックドア1は閉じられる。図2は、樹脂バックドア1が閉じられているときの、図1のA−A線の沿ってみた樹脂バックドア1の下端部周りの拡大断面図を示している。
図2を参照すると、図2には、バックドア1の下端部と、車体10の一部が示されている。図2に示されるように、バックドア1は、インナパネル2とアウタパネル3から構成される。これらインナパネル2とアウタパネル3は、図1に示される方向からみたときのバックドア1の全外周縁に沿って延びる接着層4により互いに接合されており、従って、インナパネル2とアウタパネル3との間には内部閉鎖空間5が形成されている。図2に示されるように、インナパネル2は、インナパネル2の下方部においてインナパネル2からアウタパネル1の裏面に向けて延びる底壁面部分6を具備しており、このインナパネル2の底壁面部分6がバックドア1の底壁面を形成している。このインナパネル2の底壁面部分6はアウタパネル3の裏面に、接着層4により接合部7において接合されている。図2に示されるように、インナパネル2の底壁面部分6は複雑に折曲した断面形状を有しており、インナパネル2の底壁面部分6は、図2に示される断面形状でもって車体の横方向に延びている。
一方、車体10側について説明すると、図2に示される例では、11は車体の後端部を形成している金属製パネルを示しており、12はこの金属製パネル11を覆うように配置された樹脂製リアバンパカバーを示している。なお、金属製パネル11の先端部にはゴム製のウェザストリップ13が取り付けられている。バックドア1が閉じられると、インナパネル2の底壁面部分6がウェザストリップ13に接触し、このウェザストリップ13によって車両の内部が外気から遮蔽される。図2からわかるように、バックドア1を閉じたときに、インナパネル2の底壁面部分6に対面する車体側壁面部分とインナパネル2の底壁面部分6間に間隙14が形成される。なお、図2に示される例では、樹脂製リアバンパカバー12が、バックドア1を閉じたときにインナパネル2の底壁面部分6に対面する車体側壁面部分を構成している。
図2を参照すると、インナパネル2の底壁面部分6は、バックドア1を閉じたときに、アウタパネル裏面との接合部7から、車両前方斜め下方に向けて延びる傾斜底壁面部6aと、このインナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部から車両前方斜め上方に向けて延びる中間底壁面部分6bと、このインナパネル2の中間壁面部分6bの車両前方側端部から車両前方に向けて延びる車室側底壁面部分6cとにより構成されている。図2に示されるように、インナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部の上側に、内部閉鎖空間5に流入した水を外部に排出するための水抜き孔8が形成されており、この水抜き孔8は、バックドア1を閉じたときに、車両前方或いは車両前方斜め下方に向けて間隙14内に常時開口するように形成されている。この水抜き孔8は、車体の横方向におけるインナパネル底壁面部分6の中央部に一箇所形成されるか、或いは、複数の水抜き孔8が、車体の横方向に間隔を隔てて形成される。
即ち、本発明では、接着剤により接合されたインナパネル2とアウタパネル3から構成されると共に車体に枢着され、インナパネル2とアウタパネル3間に形成される内部閉鎖空間5に流入した水を外部に排出するための水抜き孔を具備した樹脂バックドアにおいて、バックドア1の底壁面が、インナパネル2の下方部においてインナパネル2からアウタパネル3の裏面に向けて延びるインナパネル2の底壁面部分6により形成されると共に、インナパネル2の底壁面部分6がアウタパネル3の裏面に接着剤により接合され、インナパネル2の底壁面部分6が、バックドア1を閉じたときに、アウタパネル裏面との接合部7から、車両前方斜め下方に向けて延びる傾斜底壁面部分6aを具備しており、傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部の上側に、バックドア1を閉じたときに、車両前方或いは車両前方斜め下方に向けて、車体側壁面部分とインナパネル2の底壁面部分6間に形成される間隙14内に常時開口する水抜き孔8が形成される。
このようにインナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部の上側に水抜き孔8を形成すると、アウタパネル3の下方から車体側壁面部分とインナパネル2の底壁面部分6間の間隙14内に流入した水や砂埃のうちで、X2で示されるように車体側壁面部分に沿って流入した水や砂埃は車体側壁面部分に沿って進み、X1で示されるようにインナパネル2の傾斜底壁面部分6aに向かう水や砂埃は、傾斜底壁面部分6aにより案内されて水抜き孔8から離れる方向に案内される。従って、これら水や砂埃が水抜き孔8内に侵入するのが阻止されることになる。
このようにインナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部の上側に水抜き孔8を形成することによって、水や砂埃が水抜き孔8内に侵入するのを阻止することができる。なお、たとえ、バックドア1の内部閉鎖空間5内に水や砂埃が侵入したとしても、これら水や砂埃はインナパネル2の傾斜底壁面部分6aにより案内されて、水抜き孔8から速やかに排出される。
図3に本発明による別の実施例を示す。なお、図3において、図2と同様な構成要素は同一の符号で示し、説明を省略する。図3を参照すると、この実施例では、図2に示される実施例に比べて、インナパネル2のアウタパネル裏面への接合部7が下方位置とされていると共にインナパネル2の傾斜底壁面部分6aの長さが短くされており、それにより、インナパネル2の中間底壁面部分6bが、図2に示される実施例に比べて、下方まで延ばされている。図3に示される実施例においても、インナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部の上側に、バックドア1を閉じたときに、車両前方或いは車両前方斜め下方に向けて、車体側壁面部分とインナパネル2の底壁面部分6間に形成される間隙14内に常時開口する水抜き孔8が形成されている。
図3に示される実施例においても、アウタパネル3の下方から車体側壁面部分とインナパネル2の底壁面部分6間の間隙14内に流入した水や砂埃のうちで、X2で示されるように車体側壁面部分に沿って流入した水や砂埃は車体側壁面部分に沿って進み、X1で示されるようにインナパネル2の傾斜底壁面部分6aに向かう水や砂埃は、傾斜底壁面部分6aにより案内されて水抜き孔8から離れる方向に案内される。従って、水や砂埃が水抜き孔8内に侵入するのを阻止することができる。
一方、図3に示される実施例では、インナパネル2の中間底壁面部分6bの内側面上に
水抜き孔8の上半分の上縁に沿って延びるリブ9が形成されている。このリブ9は、水抜き孔8からバックドア1の内部閉鎖空間5内に流入しようとする水や砂埃に対して、それらの流入を抑制する抵抗体として作用するので、このようなリブ9を設けることにより、水や砂埃が水抜き孔8内に侵入するのを一層阻止することができる。
水抜き孔8の上半分の上縁に沿って延びるリブ9が形成されている。このリブ9は、水抜き孔8からバックドア1の内部閉鎖空間5内に流入しようとする水や砂埃に対して、それらの流入を抑制する抵抗体として作用するので、このようなリブ9を設けることにより、水や砂埃が水抜き孔8内に侵入するのを一層阻止することができる。
図5に本発明による更に別の実施例を示す。なお、図5において、図3と同様な構成要素は同一の符号で示し、説明を省略する。図5を参照すると、この実施例では、インナパネル2の中間底壁面部分6bの外側面上にも水抜き孔8の上半分の上縁に沿って延びるリブ9’が形成されており、インナパネル2の傾斜底壁面部分6aの車両前方側端部部分のうちで少なくともリブ9’の下方に位置する部分が、インナパネル2の中間底壁面部分6bの下端縁から、リブ9’と同じ長さだけ車両前方方向に突出している。このようなリブ9’を設けると、インナパネル2の中間底壁面部分6bの外側面上に付着してこの外側面上を矢印Wで示されるように流れ落ちる雨水等が、水抜き孔8からバックドア1の内部閉鎖空間5内に流入するのを阻止することができるばかりでなく、外部から侵入した砂埃等の水抜き孔8への到達経路が複雑になるために、砂埃等が水抜き孔8内に侵入するのを更に阻止することができる。
1 バックドア
2 インナパネル
3 アウタパネル
4 接着層
5 内部閉鎖空間
6 底壁面部分
6a 傾斜底壁面部分
7 接合部
8 水抜き孔
10 車体側壁面部分
2 インナパネル
3 アウタパネル
4 接着層
5 内部閉鎖空間
6 底壁面部分
6a 傾斜底壁面部分
7 接合部
8 水抜き孔
10 車体側壁面部分
Claims (1)
- 接着剤により接合されたインナパネルとアウタパネルから構成されると共に車体に枢着され、インナパネルとアウタパネル間に形成される内部閉鎖空間に流入した水を外部に排出するための水抜き孔を具備した樹脂バックドアにおいて、バックドアの底壁面が、インナパネルの下方部においてインナパネルからアウタパネルの裏面に向けて延びるインナパネルの底壁面部分により形成されると共に、インナパネルの底壁面部分がアウタパネルの裏面に接着剤により接合され、該インナパネルの底壁面部分が、バックドアを閉じたときに、アウタパネル裏面との接合部から、車両前方斜め下方に向けて延びる傾斜底壁面部分を具備しており、該傾斜底壁面部分の車両前方側端部の上側に、バックドアを閉じたときに、車両前方或いは車両前方斜め下方に向けて、車体側壁面部分とインナパネルの底壁面部分間に形成される間隙内に常時開口する水抜き孔を形成した車両の樹脂バックドア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017213769A JP6881243B2 (ja) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | 車両の樹脂バックドア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017213769A JP6881243B2 (ja) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | 車両の樹脂バックドア |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2019084913A JP2019084913A (ja) | 2019-06-06 |
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JP2017213769A Active JP6881243B2 (ja) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | 車両の樹脂バックドア |
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Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP7441422B2 (ja) | 2020-03-26 | 2024-03-01 | スズキ株式会社 | バックドアの構造 |
-
2017
- 2017-11-06 JP JP2017213769A patent/JP6881243B2/ja active Active
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