JP6880650B2 - ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
特許文献1では、温度測定値および温度変化量の双方に基づいて温度異常を判断し、圧縮機の駆動を制御することで、温度測定値異常の履歴を残しながら運転制御の継続を可能としたヒートポンプ給湯器について開示されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、制御部とヒートポンプ部とを一体化した構造のヒートポンプ装置においても、制御部の温度上昇に対する装置の制御を適切に行うことを目的とする。
図1は、本発明の一実施形態に係るヒートポンプ装置12の外観構造を示す斜視図であり、図1(A)は、正面側から見た図であり、図1(B)は、背面側から見た図である。ヒートポンプ装置12は、工場排水等の温水から回収した排熱を利用して水蒸気を生成するシステムであり、生成した水蒸気は乾燥装置や殺菌装置等の外部の蒸気利用設備に送られる。
図2に示すように、ヒートポンプ装置12は、温水供給部16によって供給される温水(熱源温水)から熱を回収するヒートポンプサイクル18と、ヒートポンプサイクル18で回収した熱で水を蒸発させて水蒸気を生成し、外部へと送り出す蒸気生成部20とからなるヒートポンプ部22と、システムの制御を行う制御部30とを備える。
ヒートポンプ部サイクル18は、冷媒を圧縮する圧縮機31と、圧縮機31で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器32と、凝縮器32を出た冷媒を減圧する膨張機構34と、温水から熱を回収して冷媒を蒸発させる蒸発器36とを冷媒配管37を用いて環状に接続し、冷媒を循環させる。本実施形態では、凝縮器32の出口側と膨張機構34の入口側との間に給水を予備加熱する加熱器38を接続している。膨張機構34は、例えば電子膨張弁であり、制御部30の制御下に開度を調整可能である。
圧縮機31で圧縮されて高温高圧となった冷媒は、凝縮器32で蒸気生成部20を循環する水と熱交換して冷却され凝縮する。凝縮器32を出た冷媒は、加熱器38で給水管(給水経路)40aを流れる水を予熱してさらに冷却された後、膨張機構34で断熱膨張され、蒸発器36で温水供給部16を流れる温水から吸熱して蒸発して圧縮機32に戻る。
圧縮機31は、制御部30の制御下に、その吸入側や吐出側の冷媒の圧力及び温度に基づきインバータを介してその運転回転数が制御される。
水蒸気分離器41は、鉛直方向に沿った円筒状容器で構成され、下端壁に接続された循環管40bに接続された給水管40aから水が給水補給されることで容器内部に水を貯留する。給水管40aは、図示しない水道管や水タンクからの水(被加熱水)を給水ポンプ47によって循環管40bまで導入する。給水ポンプ47は制御部30によって運転制御される。循環管40bは、水蒸気分離器41の下端壁から凝縮器32までを連通する経路である。蒸気管40cは、凝縮器32から水蒸気分離器41の上部側壁までを連通し、気液二相流が流通する経路である。
図3は、図1に示す筐体14の内部構造を模式的に示す側面断面図である。 図1(A)、図1(B)、図3に示すように、筐体14は、脚部49を介して地面や床面上に設置される箱状構造であり、正面に設けられた開口を扉50によって開閉可能である一方、正面以外の5面(上面、底面、背面、左右側面)がパネル52によって閉塞されている。筐体14の内部には、温水供給部16とヒートポンプ部22を構成する各機器や配管等が収容されている。
図1および図3に示すように、このような筐体14の正面壁となる扉50には、操作者が当該ヒートポンプ装置12の制御部30に対する各種設定や運転指令等を行う際に操作する操作盤54が設けられている。また、扉50の内面には、制御部30を構成する電装部品55を収納した電装ボックス56が取り付けられている。すなわち、電装ボックス56は筐体14の内部に設置されているが、電装部品55は電装ボックス56の壁面によってヒートポンプ部22を構成する機器と隔てられている。
次に、本発明の第3の実施形態に係るヒートポンプ装置12について、図6のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートでは1サイクルのみを記載しているが、実際の制御上ではヒートポンプ装置12が運転している間、このサイクルが繰り返し実行される。なお、第2の実施形態と同様の制御を行う制御ステップについては、同じ符号で表し、説明を省略する。
上記各実施形態では、ボックスファン65を複数台備えた上での台数制御としているが、ボックスファン65が1台であっても同様の制御が可能である。すなわち、通常運転時はボックスファン65を停止状態とし、所定の条件を満たした場合のみにボックスファン65を運転するような制御としてもよい。また、ボックスファン65を3台以上備えるような構成とし、段階的にボックスファン65の運転台数を増減するような制御としてもよい。その場合、それぞれのボックスファン65に対して個別の設定温度としてもよい。また、ボックスファン65の運転台数ではなく、ボックスファン65の回転数を増減してもよい。これらのボックスファン制御については、他の実施形態に適用して組み合わせることも可能である。
14 筐体
16 温水供給部
16a 温水供給経路
16b 温水排出経路
18 ヒートポンプサイクル
20 蒸気生成部
22 ヒートポンプ部
30 制御部
31 圧縮機
32 凝縮器
34 膨張機構
36 蒸発器
37 冷媒配管
38 加熱器
40a 給水管
40b 循環管
40c 蒸気管
40d 送出管
41 水蒸気分離器
47 給水ポンプ
48 蒸気調整弁
50 扉
54 操作盤
55 電装部品
56 電装ボックス
57a ボックス温度センサ
57b 筐体温度センサ
58 ボックス吸気口
59 筐体吸気口
60 筐体排気口
64 ボックス排気口
Claims (7)
- 圧縮機、凝縮器、膨張機構および蒸発器を環状に接続し、前記蒸発器で外部熱源から熱を回収し前記凝縮器で被加熱媒体を加熱するヒートポンプ部と、前記ヒートポンプ部の運転を制御する制御部と、前記制御部を構成する電装部品を収納した電装ボックスと、前記ヒートポンプ部および前記電装ボックスを内部に収容する筐体と、を備えたヒートポンプ装置であって、
前記電装ボックス内の温度を測定する電装ボックス温度測定手段を備え、
前記制御部は、通常運転モード時に前記電装ボックス内の温度が第1設定温度以上の場合、前記圧縮機を低出力運転モードで制御することを備え、
前記筐体内の温度を測定する筐体温度測定手段をさらに備え、
前記制御部は、前記低出力運転モード時に前記筐体内の温度が第2設定温度未満の場合、前記圧縮機を通常運転モードで制御することを特徴とするヒートポンプ装置。 - 前記第2設定温度は、前記第1設定温度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 前記制御部は、前記筐体内の温度が前記第2設定温度よりも高い筐体側停止温度以上の場合、前記圧縮機を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ装置。
- 前記筐体内の温度を測定する筐体温度測定手段をさらに備え、
前記制御部は、前記低出力運転モード時に前記筐体内の温度から前記電装ボックス内の温度を引いた温度差が正の温度差設定値未満の場合に、前記圧縮機を通常運転モードで制御することを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置。 - 前記制御部は、前記通常運転モード時に前記温度差が負の場合に、前記圧縮機を停止させることを特徴とする請求項4に記載のヒートポンプ装置。
- 前記電装ボックス内の空気を前記筐体内に排出する1台以上のボックスファンを備え、
前記制御部は、前記通常運転モード時に前記電装ボックス内の温度が前記第1設定温度以上の場合、前記ボックスファンの運転台数を増加させ、所定時間経過後も前記電装ボックス内の温度が前記第1設定温度以上の場合、前記圧縮機を低出力運転モードで制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ装置。 - 前記制御部は、前記低出力運転モード時に前記電装ボックス内の温度が前記第1設定温度未満の場合、前記圧縮機を通常運転モードで制御し、前記通常運転モード時に前記電装ボックス内の温度が前記第1設定温度未満の場合、前記ボックスファンの運転台数を減少させることを特徴とする請求項6に記載のヒートポンプ装置。
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