JP2016201473A - 冷凍サイクル装置およびその制御方法 - Google Patents

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新悟 遠山
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Abstract

【課題】運転中の冷媒回路の駆動制御回路に対応した電動ファンを選択的に駆動することができ、節電効果を高めることができるとともに、駆動制御回路に塵埃が堆積するのを防止できる冷凍サイクル装置およびその制御方法を得ることにある。
【解決手段】電気部品およびその電気部品に冷却用空気を送る電動ファンを備え、前記電気部品の温度を算出し、この算出温度に応じて前記電動ファンの運転を制御する。
【選択図】図19

Description

本発明の実施形態は、複数の独立した冷媒回路を有する冷凍サイクル装置およびその制御方法に関する。
複数の独立した冷媒回路を搭載したチリングユニットは、複数の冷媒回路を個別に駆動制御する複数の駆動制御回路を備えている。各駆動制御回路は、例えばコンバータやインバータのパワーモジュールおよびリアクタのような発熱量が大きい電気部品を有し、当該電気部品が一つの電装ボックスに収容されている。
さらに、従来のチリングユニットでは、駆動制御回路を収納する電装ボックスに複数の電動ファンが設けられている。電動ファンは、発熱する駆動制御回路の電気部品を強制的に冷却する要素であって、たとえ1系統の冷媒回路が運転を停止しても、他の冷媒回路が運転を継続している限り全ての電動ファンが連続して駆動されるようになっている。
特開2014−178113号公報
従来のチリングユニットによると、複数の冷媒回路のうちの幾つかが運転を停止しても、冷却を必要としない駆動制御回路に対応した電動ファンが駆動し続ける。このため、電力の消費量を抑えることができず、省エネを推進する上で改善の余地が残されている。
さらに、冷媒回路の運転状況に関係なく全ての電動ファンが駆動し続けるので、電装ボックス内に過剰の空気が吸い込まれてしまう。この結果、空気中に含まれる塵埃が早期のうちに電装ボックス内に滞留したり、駆動制御回路に付着するのを避けられず、駆動制御回路や制御部の誤動作や破損を招く一つの要因となる。
本発明の目的は、運転中の冷媒回路の駆動制御回路に対応した電動ファンを選択的に駆動することができ、節電効果を高めることができるとともに、駆動制御回路に塵埃が堆積するのを防止できる冷凍サイクル装置およびその制御方法を得ることにある。
請求項1の冷凍サイクル装置は、電気部品に冷却用空気を送る電動ファンと、前記電気部品の温度を算出する算出手段と、前記算出手段の算出温度に応じて前記電動ファンの運転を制御する制御手段と、を備える。
請求項6の冷凍サイクル装置の制御方法は、電気部品に冷却用空気を送る電動ファンを備えた冷凍サイクル装置の制御方法であって、前記電気部品の温度を算出し、算出した温度に応じて前記電動ファンの運転を制御する。
実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットの斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットにおいて、機械室を開放した状態を左側から見た斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットにおいて、機械室を開放した状態を右側から見た斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットの冷凍サイクルを示す回路図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットにおいて、機械室に収容された第1の冷凍サイクルユニット、第2の冷凍サイクルユニット、水回路および電装ユニットの位置関係を示す平面図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットにおいて、機械室とドレンパンとの位置関係を分解して示す斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットに用いられる空気熱交換器部を分解して示す斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットに用いられる電装ユニットを左側から見た斜視図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットに用いられる電装ユニットを右側から見た斜視図である。 ファンケースを取り外した電装ユニットの平面図である。 第1の収容室内の空気の流れ経路を示す電装ユニットの断面図である。 第1の収容室および第2の収容室内の空気の流れ経路を示す電装ユニットの斜視図である。 第1の収容室および第2の収容室内の空気の流れ経路を示す電装ユニットの側面図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットにおいて、電装ユニット、ドレンパンおよび空気熱交換器部の位置関係を示す断面図である。 第1の収容室の第1の領域に配置された複数の電気部品のレイアウトを概略的に示す側面図である。 第1の収容室の第2の領域に配置された複数の電気部品のレイアウトを概略的に示す側面図である。 第1の冷凍サイクルユニットおよび第2の冷凍サイクルユニットの制御系統を示すブロック図である。 実施形態に係る空冷式ヒートポンプチリングユニットに用いられる第1の中継ユニットの斜視図である。 各制御ユニットに搭載される駆動制御回路をコントローラおよびその周辺部の構成と共に示すブロック図である。 コントローラの制御を示すフローチャートである。 入力―温度特性を示す図である。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1ないし図3は、例えば冷水もしくは温水を生成する空冷式ヒートポンプチリングユニット1の斜視図、図4は、空冷式ヒートポンプチリングユニット1の冷凍サイクルを示す回路図である。空冷式ヒートポンプチリングユニット1は、冷凍サイクル装置の一例であって、冷却モードおよび加熱モードで運転が可能である。
図1ないし図3に示すように、空冷式ヒートポンプチリングユニット1は、筐体2、冷媒回路を有する第1の冷凍サイクルユニット3、冷媒回路を有する第2の冷凍サイクルユニット4、水回路5および電装ユニット6を主要な要素として備えている。以下、空冷式ヒートポンプチリングユニットのことを単にチリングユニットという。
筐体2は、例えば建屋の屋上のような水平な設置面Gの上に据え付けられる要素であって、奥行き寸法Dが幅寸法Wよりも格段に大きな中空の箱状に形成されている。本実施形態の筐体2は、フレーム7を備えている。フレーム7は、下部構造体8、上部構造体9および複数の縦桟10で構成されている。
下部構造体8および上部構造体9は、夫々筐体2の奥行き方向に延びた細長い枠状に形成されている。下部構造体8は、筐体2の奥行き方向に沿う一対の長辺8a,8bおよび筐体2の幅方向に沿う一対の短辺8c,8dを有している。
同様に、上部構造体9は、筐体2の奥行き方向に沿う一対の長辺9a,9bおよび筐体2の幅方向に沿う一対の短辺9c,9dを有している。筐体2の奥行き方向に沿う下部構造体8の長さ寸法および上部構造体9の長さ寸法は互いに同一であるが、筐体2の幅方向沿う方向に上部構造体9の長さ寸法は、下部構造体8の長さ寸法よりも短い。
縦桟10は、下部構造体8と上部構造体9との間を連結するように互いに間隔を存して並んでいる。筐体2の幅方向に向かい合う縦桟10は、下部構造体8から上部構造体9の方向に進むに従い互いに近づくように傾斜している。
このため、筐体2を正面の方向Fおよび背面の方向Rから見た時に、フレーム7は、下部構造体8から上部構造体9に向けて幅寸法Wが次第に狭まるような先細り状に形成されている。
フレーム7の右側面および左側面は、複数の側板12で覆われている。フレーム7の正面は、第1の端板13aで覆われている。フレーム7の背面は、第2の端板13bで覆われている。側板12、第1の端板13aおよび第2の端板13bは、フレーム7に取り外し可能に支持されている。
図5および図6に示す底板14が下部構造体8に溶接又はボルト締め等の手段により固定されている。底板14は、側板12、第1の端板13aおよび第2の端板13bと協働して筐体2の内部に機械室15を規定している。機械室15は、筐体2の奥行き方向に沿う全長に亘って延びている。
図4および図5に示すように、第1の冷凍サイクルユニット3は、互いに独立した第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBで構成されている。第2の冷凍サイクルユニット4は、互いに独立した第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDで構成されている。
第1ないし第4の冷媒回路RA,RB,RC,RDは、互いに共通の構成を有するため、第1の冷媒回路RAを代表して説明し、第2ないし第4の冷媒回路RB,RC,RDについては同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
第1の冷媒回路RAは、能力可変型の圧縮機20、四方弁21、空気熱交換器部22、一対の膨張弁23a,23b、レシーバ24、水熱交換器25および気液分離器26を主要な要素として備えている。前記複数の要素は、冷媒が循環する循環回路27を介して接続されている。
具体的に述べると、図4に示すように、圧縮機20の吐出口は、吐出配管28を介して四方弁21の第1ポート21aに接続されている。吐出配管28には、圧縮機20から吐出された高温・高圧の気相冷媒の圧力を検出する第1の圧力センサP1および高温・高圧の気相冷媒の温度を検出する第1の温度センサT1が設けられている。
四方弁21の第2ポート21bは、空気熱交換器部22に接続されている。本実施形態の空気熱交換器部22は、一対の空気熱交換器29a,29bおよびファン30を備えている。
図7に示すように、空気熱交換器29a,29bは、ベースプレート31の上に起立した姿勢で支持されている。空気熱交換器29a,29bは、筐体2の幅方向に間隔を存して向かい合うとともに、上方に進むに従い互いに遠ざかる方向に傾いている。空気熱交換器29a,29bの縁部の間の隙間は、一対の遮蔽板32a,32bで閉塞されている。
このため、遮蔽板32a,32bおよび空気熱交換器29a,29bで囲まれた空間は、上下方向に延びた排気通路33を構成している。
ファン30は、排気通路33の上端に位置するように空気熱交換器29a,29bの上端部の間にファンベース35を介して支持されている。さらに、ファン30は、天板36で覆われている。天板36は、ファン30と向かい合う円筒状の排気口37を有している。
このような空気熱交換器部22において、ファン30が駆動されると、外気が空気熱交換器29a,29bを通過して排気通路33に吸い込まれる。排気通路33に吸い込まれた外気は、排気口37に向けて吸い上げられるとともに、当該排気口37から空気熱交換器部22の上方に排出される。
本実施形態のチリングユニット1は、第1ないし第4の冷媒回路RA,RB,RC,RDを有するので、四組の空気熱交換器部22が存在する。四組の空気熱交換器部22は、筐体2の上部構造体9の上に起立した姿勢で固定されているとともに、筐体2の奥行き方向に沿って一列に配列されている。
四組の空気熱交換器部22の下方に結露水等を受けるドレンパン39が配置されている。図6および図14に示すように、ドレンパン39は、機械室15の上端に位置するように上部構造体9の長辺9a,9bの間に介在されている。ドレンパン39は、筐体2の奥行き方向に沿う全長に亘って延びている。ドレンパン39の奥行き方向に沿う両側縁と上部構造体9の長辺9a,9bとの間には、夫々隙間40が設けられている。隙間40は、機械室15および空気熱交換器部22の排気通路33に通じている。
図4に示すように、空気熱交換器29a,29bの入口は、四方弁21の第2ポート21bに並列に接続されている。空気熱交換器29a,29bの入口の付近には、夫々空気熱交換器29a,29bに流入する気相冷媒の温度を検出する第2の温度センサT2が設けられている。
空気熱交換器29a,29bの出口は、膨張弁23a,23bを有する配管41a,41bに接続されている。配管41a,41bは、膨張弁23a,23bの下流で互いに合流されるとともに、一本の集合配管42に接続されている。集合配管42は、レシーバ24および水熱交換器25を介して四方弁21の第3ポート21cに接続されている。
四方弁21の第4ポート21dは、気液分離器26を介して圧縮機20の吸入側に接続されている。四方弁21の第4ポート21dと気液分離器26の入口とを結ぶ配管43には、気液分離器26に導かれる気液二相冷媒の温度を検出する第3の温度センサT3が設けられている。
さらに、気液分離器26の出口と圧縮機20の吸入側とを結ぶ配管44には、圧縮機20に吸い込まれる低温・低圧の気相冷媒の圧力を検出する第2の圧力センサP2が設けられている。
バイパス配管46が気液分離器26と四方弁21との間に設けられている。バイパス配管46は、気液分離器26の出口と四方弁21の第1ポート21aとの間を結んでおり、当該バイパス配管46の途中に常閉形の電磁弁47が設けられている。
本実施形態によると、水熱交換器25は、第1の冷媒流路25a、第2の冷媒流路25bおよび水流路25cを備えている。水熱交換器25の第1の冷媒流路25aは、レシーバ24よりも下流で第1の冷媒回路RAの集合配管42に接続されている。水熱交換器25の第2の冷媒流路25bは、第1の冷媒回路RAと同様の構成を有する第2の冷媒回路RBの集合配管42に接続されている。このため、第1の冷凍サイクルユニット3では、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが一つの水熱交換器25を共有している。
同様に、第2の冷凍サイクルユニット4においても、一つの水熱交換器25を共有するように第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが一つの水熱交換器25に並列に接続されている。したがって、チリングユニット1は、二台の水熱交換器25を備えている。
第1の冷凍サイクルユニット3および第2の冷凍サイクルユニット4のうち、四台の空気熱交換器部22を除いた各種の要素は、筐体2の機械室15に収容されている。具体的に述べると、図2、図3および図5に示すように、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBで構成された第1の冷凍サイクルユニット3は、筐体2の背面の側である機械室15の後端部に配置されている。
第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBの二台の圧縮機20は、筐体2の奥行き方向に並ぶように底板14の上に据え付けられている。第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBの二台のレシーバ24および二台の気液分離器26は、圧縮機20の周囲において、筐体2の奥行き方向に並ぶように底板14の上に据え付けられている。さらに、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが共有する一つの水熱交換器25は、二台のレシーバ24と隣り合うように底板14の上に据え付けられている。
第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDで構成された第2の冷凍サイクルユニット4は、機械室15の奥行き方向に沿う中央部に配置されている。第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDの二台の圧縮機20、二台のレシーバ24、二台の気液分離器26、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが共有する一つの水熱交換器25は、第1の冷凍サイクルユニット3の圧縮機20、レシーバ24、気液分離器26および水熱交換器25と同様のレイアウトで底板14の上に据え付けられている。
このため、第1の冷凍サイクルユニット3および第2の冷凍サイクルユニット4は、機械室15内で筐体2の奥行き方向に並んでいる。それとともに、機械室15内での第1の冷凍サイクルユニット3の循環回路27の引き回し経路および第2の冷凍サイクルユニット4の循環回路27の引き回し経路が互いに共通化されている。
図2および図5に示すように、水回路5は、第1の冷凍サイクルユニット3および第2の冷凍サイクルユニット4と共に機械室15に収容されている。水回路5は、能力可変型の水循環ポンプ50および第1ないし第4の水配管51a,51b,51c,51dを主要な要素として備えている。
水循環ポンプ50は、機械室15の後端部に位置するように底板14の上に据え付けられており、第1の冷凍サイクルユニット3の水熱交換器25と隣り合っている。第1の水配管51aは、例えば空調機等の利用機器側の水出口と水循環ポンプ50の吸入口との間を接続している。
第2の水配管51bは、水循環ポンプ50の吐出口と第1の冷凍サイクルユニット3の水熱交換器25の水流路25cとの間を接続している。第2の水配管51bには、水圧を検出する第3の圧力センサP3および水温を検出する第4の温度センサT4が設けられている。
第3の水配管51cは、第1の冷凍サイクルユニット3の水熱交換器25の水流路25cと第2の冷凍サイクルユニット4の水熱交換器25の水流路25cとの間を直列に接続している。第3の水配管51cには、水温を検出する第5の温度センサT5が設けられている。
第4の水配管51dは、第2の冷凍サイクルユニット4の水熱交換器25の水流路25cと利用機器側の水入口との間を接続している。第4の水配管51dには、水圧を検出する第4の圧力センサP4および水温を検出する第6の温度センサT6が設けられている。
図2、図3および図5に示すように、前記電装ユニット6は、筐体2の正面の側である機械室15の前端部に位置するように底板14の上に据え付けられている。電装ユニット6は、機械室15内で第2の冷凍サイクルユニット4と隣り合っている。
図8ないし図13に示すように、本実施形態に係る電装ユニット6は、電装ボックス60およびコントロールボックス61を備えている。電装ボックス60は、四角い箱形の要素であって、底面板62、左右の側面板63a,63b、前面板64および背面板65を有している。底面板62は、筐体2の底板14の上にボルト締め等の手段により固定されている。
電装ボックス60の内部は、一対の第1の仕切り板66a,66bにより第1の収容室68および第2の収容室69の二室に区画されている。第1の仕切り板66a,66bは、側面板63a,63bの間で筐体2の幅方向に延びているとともに、互いに間隔を存して向かい合っている。そのため、第1の収容室68および第2の収容室69は、筐体2の奥行き方向に並んでいる。
言い換えると、第1の収容室68が機械室15内で筐体2の正面の側に位置され、第2の収容室69が機械室15内で第2の冷凍サイクルユニット4の側に位置されている。
図10および図11に示すように、第1の収容室68は、一対の第2の仕切り板70a,70bにより第1の領域68aと第2の領域68bとに区画されている。第2の仕切り板70a,70bは、第1の収容室68の中央部で電装ボックス60の底面板62から起立されているとともに、筐体2の奥行き方向に延びている。そのため、第1の領域68aおよび第2の領域68bは、第2の仕切り板70a,70bを間に挟んで筐体2の幅方向に並んでいる。
第2の仕切り板70a,70bは、互いに間隔を存して平行に配置されている。第1の通風路71が第2の仕切り板70a,70bの間に形成されている。第1の通風路71は、電装ボックス60の高さ方向に延びている。第1の通風路71の下端は、底面板62に開口された導入孔72に通じている。
図14に示すように、導入孔72は、筐体2の底板14に開口された連通孔14aを介して底板14と設置面Gとの間の通気通路73に連通されている。筐体2の下部構造体8の長辺8a,8bは、通気通路73を間に挟んで向かい合っている。下部構造体8の長辺8a,8bのうち電装ユニット6に対応する位置には、夫々複数のスリット状の外気導入口74が形成されている。外気導入口74は、チリングユニット1の外に開口されているとともに、通気通路73、連通孔14aおよび導入孔72を介して第1の通風路71の上流端に通じている。
さらに、第1の領域68aおよび第2の領域68bを規定する電装ボックス60の側面板63aおよび第1の仕切り板66aには、夫々機械室15に開口された複数の通気孔75が形成されている。
同様に、第2の収容室69も第1の領域69aと第2の領域69bとに区画されている。第1の領域69aおよび第2の領域69bは、筐体2の幅方向に並んでいる。第1の領域69aと第2の領域69bとの間には、第2の通風路76が形成されている。第2の通風路76は、第1の通風路71と同じく電装ボックス60の高さ方向に延びているとともに、通気通路73を介して外気導入口74に通じている。
さらに、第1の領域69aおよび第2の領域69bを規定する電装ボックス60の側面板63aおよび背面板65には、機械室15に開口された複数の通気孔77が形成されている。
図11ないし図16に示すように、第1の収容室68には、第1の冷凍サイクルユニット3の運転を制御する第1の制御ユニット80が収容されている。第2の収容室69には、第2の冷凍サイクルユニット4の運転を制御する第2の制御ユニット81が収容されている。
第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81は、夫々一例であって、互いに共通の構成を有している。このため、本実施形態では、第1の制御ユニット80を代表して説明し、第2の制御ユニット81については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
第1の制御ユニット80は、第1の冷媒回路RAの圧縮機20に印加する電圧および周波数を制御するための制御基板82、この制御基板82に搭載されたパワーモジュール(コンバータ)83aとパワーモジュール(インバータ)83b、平滑コンデンサ84、力率改善用のリアクタ85a,85b、フィルタ基板(ノイズフィルタ)86、ファン制御基板(インバータ)87、端子台88、電磁接触器89などの各種電気部品を備えている。また、第1の制御ユニット80は、第2の冷媒回路RBの圧縮機20に印加する電圧および周波数を制御するための制御基板82、この制御基板82に搭載されたパワーモジュール(コンバータ)83aとパワーモジュール(インバータ)83b、平滑コンデンサ84、力率改善用のリアクタ85a,85b、フィルタ基板86、ファン制御基板(インバータ)87、端子台88、電磁接触器89などの各種電気部品を備えている。
図15に概略的に示すように、第1の制御ユニット80における制御基板82,82、パワーモジュール83a,83a,83b,83b、平滑コンデンサ84,84およびファン制御基板87,87などの電気部品は、第1の収容室68の第1の領域68aに収容されている。制御基板82,82、パワーモジュール83a,83a,83b,83bおよびファン制御基板87,87は、第2の仕切り板70aに沿って起立するように第2の仕切り板70aに支持されている。
制御基板82,82、パワーモジュール83a,83a,83b,83bおよびファン制御基板87,87は、動作中の発熱量が大きく、積極的な放熱を必要としている。そのため、本実施形態では、板状のヒートシンク90が制御基板82,82、パワーモジュール83a,83a,83b,83bおよびファン制御基板87,87に熱的に接続されている。
ヒートシンク90は、例えばアルミニウム合金のような熱伝導性に優れた金属材料で形成され、電装ボックス60の高さ方向に延びる複数の放熱フィン91を有している。放熱フィン91は、第2の仕切り板70aを貫通して第1の通風路71に露出されている。
さらに、図16に概略的に示すように、リアクタ85a,85b、フィルタ基板86,86、端子台88,88および電磁接触器89,89などの電気部品は、第1の収容室68の第2の領域68bに収容されている。
電装ユニット6のコントロールボックス61は、電装ボックス60の前面板64に取り付けられている。コントロールボックス61は、図示しない電源基板および主制御基板を内蔵するとともに、操作パネル93およびコントローラ94を備えている。
図8ないし図14に示すように、ファンユニット100が電装ボックス60の上に取り付けられている。ファンユニット100は、細長い箱状のファンケース100aと、ファンケース100aの上面に取り付けられた四つの電動ファン101a,101b,101c,101dと、を備えている。
ファンケース100aは、第1の収容室68の第2の領域68bおよび第2の収容室69の第2の領域69bに跨るように筐体2の奥行き方向に延びている。このため、ファンケース100aは、電装ボックス60を筐体2の正面Fの方向から見た時に、電装ボックス60の幅方向に沿う中央部よりも左側にオフセットされている。
電動ファン101a,101b,101c,101dは、筐体2の奥行き方向に間隔を存して一列に配列されている。電動ファン101a,101bは、第1の収容室68の第2の領域68bの真上に位置するように、回転軸線を縦置きにした水平の姿勢でファンケース100aに組み込まれている。電動ファン101c,101dは、第2の収容室69の第2の領域69bの真上に位置するように、回転軸線を縦置きにした水平の姿勢でファンケース100aに組み込まれている。電動ファン101a,101b,101c,101dは、いずれもファンケース100aの上方に向けて排気する。
図12に示すように、第1の収容室68の第2の領域68bの上部に天板102aが取り付けられている。天板102aは、ファンケース100aの上面との間に電動ファン101a,101bが収まるファン室103を規定している。
さらに、天板102aは、ファン室103に向けて立ち上がる起立部104を有している。スリット状の開口部105が起立部104に形成されている。開口部105は、電装ボックス60の幅方向に延びており、当該開口部105を介して第2の領域68bとファン室103とが互いに連通されている。
図11に示すように、第1の収容室68の第1の領域68aの上部は、電装ボックス60の内部でファン室103に連通されている。それとともに、第1の通風路71の上部も電装ボックス60の内部でファン室103に連通されている。
図12に示すように、第2の収容室69の第2の領域69bの上部に天板102bが取り付けられている。天板102bは、ファンケース100aの上面との間に電動ファン101c,101dが収まるファン室106を規定している。
天板102bは、ファン室106に向けて立ち上がる起立部107を有している。スリット状の開口部108が起立部107に形成されている。開口部108は、筐体2の幅方向に延びており、当該開口部108を介して第2の領域69bとファン室106とが互いに連通されている。
さらに、第2の収容室69の第1の領域69aの上部は、電装ボックス60の内部でファン室106に連通されている。それとともに、第2の通風路76の上部も電装ボックス60の内部でファン室106に連通されている。
図14に示すように、電動ファン101a,101b,101c,101dは、空気熱交換器部22の下方において、ドレンパン39の奥行き方向に沿う一側縁と上部構造体9の長辺9aとの間の隙間40と向かい合っている。そのため、電動ファン101a,101b,101c,101dから上向きに吹き出す排気は、隙間40を通じて空気熱交換器29a,29bの間の排気通路33に流入するようになっている。
図17に示すように、電装ボックス60内の第1の制御ユニット80は、コントロールボックス61のコントローラ94からの指令に応じて、第1の中継ユニット110を介して第1の冷凍サイクルユニット3の第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBを制御する。
同様に、電装ボックス60内の第2の制御ユニット81は、コントロールボックス61のコントローラ94からの指令に応じて、第2の中継ユニット111を介して第2の冷凍サイクルユニット4の第1の冷媒回路RCおよび第2の冷媒回路RDを制御する。
図2および図5に示すように、第1の中継ユニット110および第2の中継ユニット111は、電装ユニット6から分離されて機械室15に配置されている。第1の中継ユニット111は、例えば第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBを運転する際に必要な情報を得るための要素であって、機械室15内で第1の冷凍サイクルユニット3に対応した位置に設けられている。本実施形態では、第1の中継ユニット110は、機械室15内で第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBの二台の気液分離器26と隣り合っている。
第2の中継ユニット111は、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDを運転する際に必要な情報を得るための要素であって、機械室15内で第2の冷凍サイクルユニット4に対応した位置に設けられている。本実施形態では、第2の中継ユニット111は、機械室15内で第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDの二台の気液分離器26と隣り合うとともに、第1の中継ユニット110よりも電装ユニット6に近い位置にある。
したがって、第1の冷凍サイクルユニット3に対する第1の中継ユニット110の位置関係と、第2の冷凍サイクルユニット4に対する第2の中継ユニット111の位置関係とは、互いに同一となっている。
第1の中継ユニット110および第2の中継ユニット111は、互いに共通の構成を有するため、第1の中継ユニット110を代表して説明し、第2の中継ユニット111については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図18に示すように、第1の中継ユニット110は、電気部品箱112を有している。電気部品箱112は、支持板113、底板114および一対の側板115a,115bを有する四角い箱形である。支持板113は、機械室15内で垂直に起立されているとともに、その上端部がフレーム7の上部構造体9の長辺9aにボルト締め等の手段で固定されている。底板114は、支持板113の下縁から筐体2の側板12に向けて張り出している。側板115a,115bは、支持板113の両側縁から筐体2の側板12に向けて張り出している。側板115a,115bの先端縁は、傾斜された筐体2の側板12との干渉を避けるために斜めにカットされている。
中継基板117が電気部品箱112の支持板113に取り付けられている。中継基板117には、複数のコネクタのような電気部品118が実装されている。図17に概略的に示すように、第1の中継ユニット110の中継基板117は、複数の第1の電線120を介して第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBを構成する各種の要素に接続されている。
第1の通信線120は、例えば、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの第1の温度センサT1に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の四つの第2の温度センサT2に接続された四本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの第3の温度センサT3に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの第1の圧力センサP1に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの第2の圧力センサP2に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの電磁弁47に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの四方弁21に接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の二つの圧縮機20の密閉容器を加熱するヒータに接続された二本の電線、第1の冷凍サイクルユニット3の四つの膨張弁3a,23bに接続された四本の電線等を含む。
第2の中継ユニット111の中継基板117に対しては、第1の中継ユニット110と同様の第1の電線120が接続されている。さらに、第2の中継ユニット111は、機械室15内で第1の中継ユニット110よりも電装ユニット6に近い側に位置するので、第2の中継ユニット111の中継基板117には、電動ファン101a,101b,101c,101dに接続された二本の電線が接続されている。
本実施形態では、第1の冷凍サイクルユニット3に対する第1の中継ユニット110の位置関係と、第2の冷凍サイクルユニット4に対する第2の中継ユニット111の位置関係とが互いに同一となっている。このため、第1の冷凍サイクルユニット3と第1の中継ユニット110との間に亘って配線される第1の電線120と、第2の冷凍サイクルユニット4と第2の中継ユニット111との間に亘って配線される第1の電線120とは互いに共通化されている。
したがって、第1の冷凍サイクルユニット3に対応する第1の通信線120および第2の冷凍サイクルユニット4に対応する第1の電線120は、長さが同一であるとともに、機械室15内での引き回し経路も互いに共通化されている。
さらに、図17に示すように、第1の中継ユニット110の中継基板117は、複数の第2の電線121を介して電装ボックス60内の第1の制御ユニット80およびコントロールボックス61内の主制御基板に接続されている。同様に、第2の中継ユニット111の中継基板117は、複数の第3の電線122を介して電装ボックス60内の第2の制御ユニット81およびコントロールボックス61内の主制御基板に接続されている。
コントロールボックス61のコントローラ94は、オペレータが操作パネル93を操作した時に、操作内容に応じた指令を第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81に出力する。操作内容に応じた指令とは、例えばチリングユニット1の運転モードの選択、運転すべき圧縮機20の特定および運転周波数の設定、駆動すべき電動ファン101a,101b,101c,101dの台数等である。
次に、チリングユニット1の動作について説明する。
コントロールボックス61の操作パネル93がオペレータにより操作されると、コントローラ94は、操作内容に応じた指令を第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81に出力する。例えば冷房運転をするための指令が主制御基板から第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81に出力された場合、第1の制御ユニット80は、第1の中継ユニット110を介して第1の冷凍サイクルユニット3の第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBを冷却モードで運転するように制御する。同様に、第2の制御ユニット81は、第2の中継ユニット111を介して第2の冷凍サイクルユニット4の第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDを冷却モードで運転するように制御する。
冷却モードでは、第1ないし第4の冷媒回路RA,RB,RC,RDの四方弁21は、図4に実線で示すように、第1ポート21aが第2ポート21bに連通し、第3ポート21cが第4ポート21dに連通するように切り換わる。
さらに、第1ないし第4の冷媒回路RA,RB,RC,RDの圧縮機20が作動し、高温・高圧の気相冷媒が圧縮機20から循環回路27に吐出される。圧縮機20から吐出された高温・高圧の気相冷媒は、四方弁21を経由して空気熱交換器29a,29bに導かれる。
空気熱交換器29a,29bに導かれた気相冷媒は、ファン30の作動により空気熱交換器29a,29bを通過する外気との熱交換により凝縮し、高圧の液相冷媒に変化する。高圧の液相冷媒は、膨張弁23a,23bを通過する過程で減圧されて、中間圧の気液二相冷媒に変化する。気液二相冷媒は、レシーバ24を経由して水熱交換器25に導かれる。
本実施形態では、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが一つの水熱交換器25を共有し、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが他の一つの水熱交換器25を共有している。そのため、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBでは、水熱交換器25の第1の冷媒流路25aおよび第2の冷媒流路25bに夫々気液二相冷媒が導かれ、水流路25cを流れる水と熱交換する。
この結果、第1の冷媒流路25aおよび第2の冷媒流路25bを流れる気液二相冷媒は、蒸発して水流路25c内の水から熱を受け入れ、蒸発潜熱によって低温・低圧の気液二相冷媒に変化する。水流路25c内の水は、潜熱を奪われることで冷水となる。
第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが共有する水熱交換器25の水流路25cは、第3の水配管51cを介して第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが共有する他の水熱交換器25の水流路25cに直列に接続されている。
このため、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが共有する水熱交換器25で冷やされた水は、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが共有する他の水熱交換器25の水流路25cを通過する過程で、他の水熱交換器25の第1の冷媒流路25aおよび第2の冷媒流路25bを流れる気液二相冷媒との熱交換により再度冷やされる。二段階に亘って冷やされた冷水は、第4の水配管51dから例えば空調用機器に供給される。
水熱交換器25を通過した低温・低圧の気液二相冷媒は、四方弁21を経由して気液分離器26に導かれ、ここで液相冷媒と気相冷媒とに分離される。液相冷媒から分離された気相冷媒は、圧縮機20に吸い込まれるとともに、再び高温・高圧の気相冷媒となって圧縮機20から吐出される。
一方、暖房運転をするための指令がコントロールボックス61のコントローラ94から第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81に出力された場合、第1の冷凍サイクルユニット3の第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが加熱モードで運転するように制御され、第2の冷凍サイクルユニット4の第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが加熱モードで運転するように制御される。
加熱モードでは、第1ないし第4の冷媒回路RA,RB,RC,RDの四方弁21は、図4に破線で示すように、第1ポート21aが第3ポート21cに連通し、第2ポート21bが第4ポート21dに連通するように切り換えられている。
加熱モードで運転が開始されると、圧縮機20で圧縮された高温・高圧の気相冷媒が四方弁21を経由して水熱交換器25に導かれる。加熱モードにおいても、第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBが共有する一つの水熱交換器25の水流路25cと、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが共有する他の一つの水熱交換器25の水流路25cとが直列に接続されているので、水流路25cを流れる水は、第1の冷媒流路25aおよび第2の冷媒流路25bを流れる気相冷媒との熱交換により二段階に亘って加熱される。気相冷媒の熱を受けて加熱された水は、温水となって利用機器側に供給される。
水熱交換器25を通過した高圧の液相冷媒は、レシーバ24および膨張弁23a,23bを通過する過程で中間圧の気液二相冷媒に変化するとともに、空気熱交換器29a,29bに導かれる。空気熱交換器29a,29bに導かれた気液二相冷媒は、ファン30の作動により空気熱交換器29a,29bを通過する外気との熱交換により蒸発し、低温・低圧の気液二相冷媒に変化する。
空気熱交換器29a,29bを通過した低温・低圧の気液二相冷媒は、四方弁21を経由して気液分離器26に導かれ、ここで液相冷媒と気相冷媒とに分離される。液相冷媒から分離された気相冷媒は、圧縮機20に吸い込まれるとともに、再び高温・高圧の気相冷媒となって圧縮機20から吐出される。
第1の冷凍サイクルユニット3の第1の冷媒回路RAおよび第2の冷媒回路RBを制御する第1の制御ユニット80および第2の冷凍サイクルユニット4の第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDを制御する第2の制御ユニット81は、動作中に発熱を伴う。そのため、電装ボックス60の第1の収容室68に対応する二台の電動ファン101a,101bが第1の制御ユニット80からの指令により動作し、電装ボックス60の第2の収容室69に対応する二台の電動ファン101c,101dが第2の制御ユニット81からの指令により動作する。
電動ファン101a,101b,101c,101dが動作すると、ファン室103,106内の空気がファンケース100aの上方に排出される。このため、ファン室103に連通された第1の収容室68および第1の通風路71に負圧が作用する。同様に、ファン室106に連通された第2の収容室69および第2の通風路76に負圧が作用する。
第1の収容室68および第2の収容室69は、夫々複数の通気孔75,77を介して筐体2内の機械室15に通じているので、機械室15内の空気が通気孔75,77から第1の収容室68および第2の収容室69に吸い込まれる。
第1の収容室68の第1の領域68aおよび第2の収容室69の第1の領域69aに吸い込まれた空気は、図11に第1の収容室68の側を代表して示すように、第1の領域68aの上部に向かうとともにファン室103に流入する。
第1の収容室68の第2の領域68bおよび第2の収容室69の第2の領域69bに吸い込まれた空気は、図11および図12に矢印で示すように、第2の領域68b,69bの上部に向かうとともに、スリット状の開口部105,108を通じてファン室103,106に流入する。
言い換えると、第1の収容室68および第2の収容室69の内部に夫々ファン室103,106に向かう空気流が形成され、当該空気流により第1の収容室68および第2の収容室69に収容された電気部品が強制的に冷却される。
図11および図14に示すように、第1の通風路71および第2の通風路76は、電装ボックス60の底面板62に開口された導入孔72および筐体2の底板14に開口された連通孔14aを介して底板14と設置面Gとの間の通気通路73に連通されている。このため、第1の通風路71および第2の通風路76に負圧が作用すると、チリングユニット1の外の空気が外気導入口74から連通孔14aおよび導入孔72を通じて第1の通風路71および第2の通風路76に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、第1の通風路71および第2の通風路76を下から上に向けて流れるとともに、ファン室103,106に流入する。
第1の通風路71および第2の通風路76を流れる空気は、制御基板82,82、パワーモジュール83a,83b,83a,83bおよびファン制御基板87,87の熱を受けるヒートシンク90の放熱フィン91の間を通り抜ける。この結果、ヒートシンク90に伝えられた熱が空気の流れに乗じて放出され、これにより制御基板82,82、パワーモジュール83a,83b,83a,83bおよびファン制御基板87,87が強制的に冷却される。
放熱フィン91を通過した空気は、ファン室103、106内で第1の収容室68および第2の収容室69を通過した空気と合流した後、ファンケース100aの上方に向けて排出される。
本実施形態によると、ファンユニット100の電動ファン101a,101b,101c,101dは、ドレンパン39とフレーム7の上部構造体9との間の隙間40の下方に位置する。このため、電動ファン101a,101b,101c,101dから上向きに排出された空気は、隙間40を通じて空気熱交換器29a,29bの間の排気通路33に導かれる。
ファンユニット100から排気通路33に導かれた空気は、ファン30により空気熱交換器29a,29bを通過した空気と共に排気口37に向けて吸い上げられるとともに、排気口37から空気熱交換器部22の上方に排出される。したがって、電装ユニット6を冷却した後の空気が機械室15に吹き出すことはない。
具体的に述べると、ヒートシンク90の放熱フィン91が露出された第1の通風路71および第2の通風路76には、外気導入口74を通じてチリングユニット1の外の空気、つまり外気が導かれる。外気には、塵埃や水分が含まれているので、ヒートシンク90を通過した外気が機械室15に排出されてしまうと、機械室15に早期のうちに塵埃が堆積するのを否めない。
これに対し、本実施形態では、ヒートシンク90を通過した空気は、空気熱交換器部22のファン30により吸い上げられて、排気口37から空気熱交換器部22の上方に排出される。したがって、空気中に含まれる塵埃が機械室15に堆積したり、第1の冷凍サイクルユニット3および第2の冷凍サイクルユニット4に付着するのを防止できる。
本実施形態によると、第1の冷媒回路RA、第2の冷媒回路RB、第3の冷媒回路RCおよび第4の冷媒回路RDが互いに独立しているので、第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81は、例えば冷房負荷あるいは暖房負荷に応じて運転すべき冷媒回路を選択する。それととともに、第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81は、冷媒回路RA,RB,RC,RDの運転状況に応じて駆動すべき電動ファン101a,101b,101c,101dを特定するとともに、駆動すべき電動ファン101a,101b,101c,101dの台数を制御する。
一方、第1の制御ユニット80および第2の制御ユニット81に搭載される駆動制御回路の具体例をコントローラ94およびその周辺部の構成と共に図19に示す。
第1の制御ユニット80は、第1の冷媒回路RAを駆動制御する駆動制御回路80a、および第2の冷媒回路RBを駆動制御する駆動制御回路80bを含む。第2の制御ユニット81は、第3の冷媒回路RCを駆動制御する駆動制御回路81a、および第4の冷媒回路RDを駆動制御する駆動制御回路81bを含む。これら駆動制御回路80a,80b,81a,81bおよびポンプ駆動制御回路200は、コントロールボックス61内のサーキットブレーカ151,151,151,151,151をそれぞれ介して商用三相交流電源150に接続される。
なお、駆動制御回路80a,80b,81a,81bは、互いに共通の構成を有するため、駆動制御回路80aの構成を代表して説明し、駆動制御回路80b,81a,81bの構成についてはその説明を省略する。
駆動制御回路80aは、商用三相交流電源150からサーキットブレーカ151を介して入力される交流電圧をリアクタ85a、フィルタ基板(ノイズフィルタ)86、電磁接触器89およびリアクタ85bを介して制御基板82上のパワーモジュール(コンバータ)83aに取込み、そのパワーモジュール83aで昇圧および整流した直流電圧を平滑コンデンサ84に印加し、その平滑コンデンサ84に生じる直流電圧を制御基板82上のパワーモジュール(インバータ)83bで所定周波数およびその周波数に対応するレベルの三相交流電圧に変換し圧縮機モータ20Mへの駆動電力として出力するとともに、平滑コンデンサ84に生じる直流電圧をファン制御基板(インバータ)87で所定周波数およびその周波数に対応するレベルの三相交流電圧に変換しファンモータ30Mへの駆動電力として出力する。なお、サーキットブレーカ151とリアクタ85aとの間の各相電源ラインに、電流センサ152が配置される。
ポンプ駆動制御回路200は、商用三相交流電源150からサーキットブレーカ151を介して入力される交流電圧をノイズフィルタ201を介してポンプ駆動部(コンバータおよびインバータ)202に取込み、そのポンプ駆動部202からポンプモータ50Mに対する駆動電力(三相交流電圧)を出力する。
コントローラ94に、上記操作パネル93、外気温度センサ95、およびファン駆動部96,97が接続される。外気温度センサ95は、上記外気導入口74の内側に配置され、その外気導入口74に流入する外気の温度Toを検知する。ファン駆動部96は、コントローラ94の指令に応じて電動ファン101a,101bのファンモータ101aM,101bMを駆動する。ファン駆動部97は、コントローラ94の指令に応じて電動ファン101c,101dのファンモータ101cM,101dMを駆動する。
なお、電動ファン(第1の電動ファン)101aは、駆動制御回路80aと対応する位置に配置され、駆動制御回路80aの各種電気部品に冷却用空気を送るとともに、駆動制御回路80bの各種電気部品に対しても冷却用空気を送る。電動ファン(第2の電動ファン)101bは、駆動制御回路80bと対応する位置に配置され、駆動制御回路80bの各種電気部品に冷却用空気を送るとともに、駆動制御回路80aの各種電気部品に対しても冷却用空気を送る。
同様に、電動ファン(第3の電動ファン)101cは、駆動制御回路81aと対応する位置に配置され、駆動制御回路81aの各種電気部品に冷却用空気を送るとともに、駆動制御回路81bの各種電気部品に対しても冷却用空気を送る。電動ファン(第4の電動ファン)101dは、駆動制御回路81bと対応する位置に配置され、駆動制御回路81bの各種電気部品に冷却用空気を送るとともに、駆動制御回路81aの各種電気部品に対しても冷却用空気を送る。
コントローラ94は、チリングユニット1の運転を全体的に制御するとともに、電動ファン101a,101b,101c,101dの運転に関わる主要な機能として次の(1)〜(4)の手段を有する。
(1)第1の制御ユニット80における駆動制御回路80aの電気部品たとえばリアクタ85a(または85b)・パワーモジュール(インバータ)83b・電磁接触器89の温度Ta1,Ta2,Ta3を算出するとともに、第1の制御ユニット80における駆動制御回路80bの電気部品たとえばリアクタ85a・パワーモジュール(インバータ)83b・電磁接触器89の温度Tb1,Tb2,Tb3を算出する第1の算出手段。
(2)第1の算出手段の算出温度Ta1,Ta2,Ta3,Tb1,Tb2,Tb3に応じて電動ファン101a,101bの運転を制御する第1の制御手段。
(3)第2の制御ユニット81における駆動制御回路81aの電気部品たとえばリアクタ85a(または85b)・パワーモジュール(インバータ)83b・電磁接触器89の温度Tc1,Tc2,Tc3を算出するとともに、第2の制御ユニット81における駆動制御回路81bの電気部品たとえばリアクタ85a・パワーモジュール(インバータ)83b・電磁接触器89の温度Td1,Td2,Td3を算出する第2の算出手段。
(4)第2の算出手段の算出温度Tc1,Tc2,Tc3,Td1,Td2,Td3に応じて電動ファン101c,101dの運転を制御する第2の制御手段。
なお、上記(1)の第1の算出手段は、具体的には、駆動制御回路80aへの入力電力Pa1と駆動制御回路80aのリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の実際の温度との関係、および外気温度センサ95の検知温度Toに基づいて、上記温度Ta1,Ta2,Ta3を算出する。また、上記(1)の第1の算出手段は、具体的には、駆動制御回路80bへの入力電力Pb1と駆動制御回路80bのリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の実際の温度との関係を入力−温度特性として予め試験により確かめて内部メモリに記憶しており、その入力−温度特性および外気温度センサ95の検知温度Toに基づいて上記温度Tb1,Tb2,Tb3を算出する。
上記(2)の第1の制御手段は、具体的には、算出温度Ta1,Ta2,Ta3,Tb1,Tb2,Tb3のいずれかが第2設定値以上の場合に電動ファン101a,101bの少なくとも一方の運転をオンし、算出温度Ta1,Ta2,Ta3,Tb1,Tb2,Tb3が第1設定値(<第2設定値)未満の場合に電動ファン101a,101bの運転をオフする。
上記(3)の第2の算出手段は、具体的には、駆動制御回路81aへの入力電力Pc1と駆動制御回路81aのリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の実際の温度との関係を入力−温度特性として予め試験により確かめて内部メモリに記憶しており、その入力−温度特性および外気温度センサ95の検知温度Toに基づいて上記温度Tc1,Tc2,Tc3を算出する。また、上記(3)の第2の算出手段は、具体的には、駆動制御回路81bへの入力電力Pd1と駆動制御回路81bのリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の実際の温度との関係を入力−温度特性として予め試験により確かめて内部メモリに記憶しており、その入力−温度特性および外気温度センサ95の検知温度Toに基づいて上記温度Td1,Td2,Td3を算出する。
上記(4)の第2の制御手段は、具体的には、算出温度Tc1,Tc2,Tc3,Td1,Td2,Td3のいずれかが第2設定値以上の場合に電動ファン101c,101dの少なくとも一方の運転をオンし、算出温度Tc1,Tc2,Tc3,Td1,Td2,Td3が第1設定値(<第2設定値)未満の場合に電動ファン101c,101dの運転をオフする。
つぎに、コントローラ94が駆動制御回路80a,80b側の電動ファン101a,101bに対し実行する制御を図20のフローチャートを参照しながら説明する。
コントローラ94は、駆動制御回路80aにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の温度Ta1,Ta2,Ta3を算出するとともに、駆動制御回路80bにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の温度Tb1,Tb2,Tb3を算出する(ステップS1)。
具体的には、コントローラ94は、駆動制御回路80aへの入力電力Pa1と駆動制御回路80aにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の温度との関係を図21に示す入力−温度特性として内部メモリに記憶しており、駆動制御回路80aへの現時点の入力電力Pa1をパラメータとしてその入力−温度特性を参照し、かつそれに周囲の雰囲気温度である外気温度センサ95の検知温度(外気温度)Toを加味することにより、温度Ta1,Ta2,Ta3を算出する。駆動制御回路80aへの現時点の入力電力Pa1は、駆動制御回路80aに配置された電流センサ152の検知電流から算出する。
図21の入力−温度特性は、電源電圧や負荷などの変動要因を加味した上で予め試験により確かめられる。リアクタ85aの温度Ta1は、入力電力Pa1,係数α1(=3.8),係数β1(=74.2)を用いたTa1=α1・Pa1+β1という関係式で表わされ、入力電力Pa1が大きくなるに従い上昇する。パワーモジュール83bの温度Ta2は、入力電力Pa1,係数α2(=3.8),係数β1(=8.1)を用いたTa2=α2・Pa1+β2という関係式で表わされ、入力電力Pa1が大きくなるに従い上昇する。電磁接触器89の温度Ta3は、入力電力Pa1,係数α3(=1.2),係数β1(=15.9)を用いたTa3=α3・Pa1+β3という関係式で表わされ、入力電力Pa1が大きくなるに従い上昇する。
さらに、コントローラ94は、駆動制御回路80bへの入力電力Pb1と駆動制御回路80bにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の温度との関係を入力−温度特性として予め試験により確かめて内部メモリに記憶しており、駆動制御回路80bへの現時点の入力電力Pb1をパラメータとしてその入力−温度特性を参照し、かつそれに周囲の雰囲気温度である外気温度センサ95の検知温度Toを加味することにより、温度Tb1,Tb2,Tb3を算出する。駆動制御回路80bへの現時点の入力電力Pb1は、駆動制御回路80bに配置された電流センサ152の検知電流から算出する。
なお、温度Tb1,Tb2,Tb3の算出に用いる入力−温度特性については、駆動制御回路80b用として予め試験により確かるようにしているが、駆動制御回路80bが駆動制御回路80aと同じ仕様のものであれば、駆動制御回路80a用の図21の入力−温度特性を流用してもよい。
温度を算出した後、コントローラ94は、ファン運転フラグfが“0”であるか否かを判定する(ステップS2)。ファン運転フラグfが“0”の場合(ステップS2のYES)、コントローラ94は、電動ファン101a,101bの少なくとも1つの運転がオフしているとの判断の下に、駆動制御回路80aにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の算出温度Ta1,Ta2,Ta3と第2設定値たとえば“140℃”“80℃”“55℃”とを比較するとともに(ステップS3,S4,S5)、駆動制御回路80bにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の算出温度Tb1,Tb2,Tb3と第2設定値たとえば“140℃”“80℃”“55℃”とを比較する(ステップS6,S7,S8)。
第2設定値“140℃”は、リアクタ85aの許容し得る上限温度である。第2設定値“80℃”は、パワーモジュール83bの許容し得る上限温度である。第2設定値“55℃”は、電磁接触器89の許容し得る上限温度である。
算出温度Ta1〜Tb3の全てが第2設定値未満の場合(ステップS3〜S8の全てがNO)、コントローラ94は、ステップS1の温度算出処理に戻る。
算出温度Ta1〜Tb3の少なくとも1つが第2設定値以上の場合(ステップS3〜S8のいずれかがYES)、コントローラ94は、駆動制御回路80a,80bの合計負荷(=Pa1+Pb1)が所定値以上(負荷大)であるか否かを判定する(ステップS9)。
駆動制御回路80a,80bの合計負荷が所定値以上の場合(ステップS9のYES)、コントローラ94は、より多くの冷却用空気の供給が必要であるとの判断の下に、2つの電動ファン101a,101bの運転をオンする(ステップS10)。例えば、電動ファン101a,101bが共に運転オフの状態にあった場合、コントローラ94は、電動ファン101a,101bを共に運転オンする。電動ファン101aが運転オンで電動ファン101bが運転オフの状態にあった場合、コントローラ94は、新たに電動ファン101bを運転オンする。電動ファン101aが運転オフで電動ファン101bが運転オンの状態にあった場合、コントローラ94は、新たに電動ファン101aを運転オンする。
駆動制御回路80a,80bの合計負荷が所定値未満の場合(ステップS9のNO)、コントローラ94は、少なめの冷却用空気の供給で十分であるとの判断の下に、電動ファン101a,101bのいずれか1つの運転をオンする(ステップS11)。
例えば、電動ファン101a,ファン101bが共に運転オフの状態にあった場合、コントローラ94は、電動ファン101a,101bのうち算出温度が高い側の駆動制御回路に対応する電動ファンの運転のみをオンする。すなわち、駆動制御回路80a側の算出温度Ta1,Ta2,Ta3が駆動制御回路80b側の算出温度Tb1,Tb2,Tb3より高い傾向にあれば、コントローラ94は、駆動制御回路80a側の電動ファン101aを運転オンする。この電動ファン101aの運転オンにより、駆動制御回路80a,80bの両方に共通に冷却用空気が流れるとともに、算出温度が高い側の駆動制御回路80aにより効率的に冷却用空気が流れる。逆に、駆動制御回路80b側の算出温度Tb1,Tb2,Tb3が駆動制御回路80a側の算出温度Ta1,Ta2,Ta3より高い傾向にあれば、コントローラ94は、駆動制御回路80b側の電動ファン101bを運転オンする。この電動ファン101bの運転オンにより、駆動制御回路80a,80bの両方に共通に冷却用空気が流れるとともに、算出温度が高い側の駆動制御回路80bにより効率的に冷却用空気が流れる。
なお、コントローラ94は、ステップS11の処理において、電動ファン101aが運転オンで電動ファン101bが運転オフの状態にあった場合は電動ファン101aの運転オンをそのまま継続し、電動ファン101aが運転オフで電動ファン101bが運転オンの状態にあった場合は電動ファン101bの運転オンをそのまま継続する。
ステップS10またはステップS11の処理の後、コントローラ94は、タイムカウントtを実行し(ステップS12)、そのタイムカウントtと設定時間tsとを比較する(ステップS13)。設定時間tsは、電動ファン101a,101bの運転が頻繁にオン,オフを繰り返してしまうチャタリングを防ぐためのいわゆるタイムガードであり、例えば10分程度に設定される。
タイムカウントtが設定時間tsに達した場合、コントローラ94は、ファン運転フラグfを“1”にセットし(ステップS14)、ステップS1の温度算出処理に戻る。
温度の算出後、ファン運転フラグfが“1”の場合(ステップS2のYES)、コントローラ94は、電動ファン101a,101bの少なくとも1つの運転がオンしているとの判断の下に、駆動制御回路80aにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の算出温度Ta1,Ta2,Ta3と第1設定値(<第2設定値)たとえば“130℃”“70℃”“50℃”とを比較するとともに(ステップS15,S16,S17)、駆動制御回路80bにおけるリアクタ85a・パワーモジュール83b・電磁接触器89の算出温度Tb1,Tb2,Tb3と第2設定値たとえば“130℃”“70℃”“50℃”とを比較する(ステップS18,S19,S20)。
算出温度Ta1〜Tb3の全てが第1設定値以上の場合(ステップS15〜S20の全てがNO)、コントローラ94は、ステップS1の温度算出処理に戻る。
算出温度Ta1〜Tb3が第1設定値未満の場合(ステップS15〜S20の全てがYES)、コントローラ94は、冷却用空気の供給が不要であるとの判断の下に、電動ファン101a,101bの運転をオフする(ステップS21)。
この運転オフ後、コントローラ94は、タイムカウントtを実行し(ステップS22)、そのタイムカウントtと設定時間tsとを比較する(ステップS23)。設定時間tsは、電動ファン101c,101dの運転が頻繁にオン,オフを繰り返してしまうチャタリングを防ぐためのいわゆるタイムガードであり、例えば10分程度に設定される。
タイムカウントtが設定時間tsに達した場合、コントローラ94は、ファン運転フラグfを“0”にリセットし(ステップS24)、ステップS1の温度算出処理に戻る。
なお、上記説明したステップS1〜S24の処理は駆動制御回路80a,80b側の電動ファン101a,101bに対する制御である。コントローラ94は、駆動制御回路81a,81b側の電動ファン101c,101dに対しても同様の制御を実行する。同様の制御なので、その説明については省略する。また、駆動制御回路81a,81b側の電気部品の温度算出に用いる入力−温度特性については、駆動制御回路81a,81bが駆動制御回路80aと同じ仕様であれば、駆動制御回路80a用の図21の入力−温度特性を流用することが可能である。
以上のように、駆動制御回路80a,80b,81a,81bにおける電気部品の温度を算出し、その算出温度に応じて電動ファン101a,101b,101c,101dの運転をオン,オフ制御することにより、温度上昇が大きくて冷却が必要な電気部品に対してのみ冷却用空気を供給することができる。これにより、消費電力を低減できて、省エネルギ性能が向上する。例えば、期間成績係数IPLVを約1%改善できる。
しかも、電気部品の温度を入力−温度特性、入力電力、外気温度Toに基づいて算出された温度を電気部品の温度と推定する構成であるから、電気部品の温度を検知するための温度センサが不要である。リアクタやインバータのように高温状態となる電気部品の温度検知には高価な温度センサが用いられるが、そのような高価な温度センサが不要となるので、コストの大幅な低減が図れる。
また、温度上昇が大きくて冷却が必要な電気部品に対してのみ冷却用空気を供給するべく、電動ファン101a,101b,101c,101dを選択的に運転オンさせる構成であるから、電装ボックス60の内部に冷却用空気が過剰に吸い込まれる不具合を回避できる。すなわち、空気中に含まれた塵埃が早期のうちに電装ボックス60の内部に滞留したり、駆動制御回路80a,80b,81a,81bの各種電気部品に付着する不具合を防止できる。よって、塵埃による駆動制御回路80a,80b,81a,81bの誤動作やダメーシを極力少なく抑えることができる。
なお、上記実施形態では、温度算出の対象となる電気部品がリアクタ85a・パワーモジュール(インバータ)83b・電磁接触器89である場合を例に説明したが、それに限定されるものではなく、リアクタ85bやパワーモジュール(コンバータ)83aを温度算出の対象としてもよい。温度算出の対象となる電気部品の個数についても限定はない。
さらに、チリングユニットは、冷却専用のチリングユニットであってもよい。
その他、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
6…電装ユニット、68,69…収容室(第1の収容室、第2の収容室)、RA,RB,RC,RD…冷媒回路(第1の冷媒回路、第2の冷媒回路、第3の冷媒回路、第4の冷媒回路)、20M…圧縮機モータ、30M…ファンモータ、80…第1の制御ユニット、81…第2の制御ユニット)、80a,80b,81a,81b…駆動制御回路、85a,85b…リアクタ、83a…パワーモジュール(コンバータ)、83b…パワーモジュール(インバータ)、89…電磁接触器、94…コントローラ、96,97…ファン駆動部、101a,101b,101c,101d…電動ファン、150…商用三相交流電源、151…サーキットブレーカ、152…電流センサ

Claims (6)

  1. 電気部品に冷却用空気を送る電動ファンと、
    前記電気部品の温度を算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出温度に応じて前記電動ファンの運転を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記算出手段は、入力電力と前記電気部品の温度との関係および外気温度に基づき、前記電気部品の温度を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記制御手段は、前記算出手段の算出温度が設定値以上の場合に前記電動ファンの運転をオンし、前記算出手段の算出温度が設定値未満の場合に前記電動ファンの運転をオフする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷凍サイクル装置。
  4. 第1および第2の冷媒回路と
    前記各冷媒回路を個別に駆動制御する第1および第2の駆動制御回路と、
    をさらに備え、
    前記電動ファンは、前記各駆動制御回路と対応する位置に配置され且つその各駆動制御回路の電気部品に対し共通に冷却用空気を送る第1および第2の電動ファンであり、
    前記算出手段は、前記各駆動制御回路の電気部品の温度をその駆動制御回路ごとに算出し、
    前記制御手段は、前記算出手段の各算出温度のいずれかが設定値以上の場合に前記各電動ファンの少なくとも一方の運転をオンし、前記算出手段の算出温度が設定値未満の場合に前記各電動ファンの運転をオフする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記制御手段は、前記算出手段の各算出温度のいずれかが設定値以上で且つ前記各駆動制御回路の合計負荷が所定値以上の場合に前記各電動ファンの両方の運転をオンし、前記算出手段の各算出温度のいずれかが設定値以上で且つ前記各駆動制御回路の合計負荷が所定値未満の場合は前記各電動ファンのうち算出温度が高い側の駆動制御回路に対応する電動ファンの運転のみをオンする
    ことを特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル装置。
  6. 電気部品に冷却用空気を送る電動ファンを備えた冷凍サイクル装置の制御方法であって、
    前記電気部品の温度を算出し、
    前記算出した温度に応じて前記電動ファンの運転を制御する
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置の制御方法。
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