JP6877366B2 - ラジカル重合を直ちに停止させるための組成物 - Google Patents

ラジカル重合を直ちに停止させるための組成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、ラジカル重合を直ちに停止させるための組成物、ラジカル重合可能なモノマーをラジカル重合に対して安定化させるための、この組成物の使用、およびラジカル重合を直ちに停止させるための方法に関する。
暴走反応におけるアクリルモノマーの早すぎる重合は、反応エンタルピーが大きいためモノマーの蒸発をもたらすことがある。それに伴う圧力上昇により、例えば保管器が破裂したり、その際に生じた蒸気が発火したりすることがあるため、このような事象の場合には爆発が起こりうる。このことは、人、物および環境を危険にさらす。ここで安全技術の上では、アクリル酸が特に重要である。それと言うのもアクリル酸は、ビニルモノマー密度が大きいことに基づき、比反応エンタルピーが高く、141℃の沸点で暴走反応中に気化しやすいからである。開始した暴走反応を停止させる1つの方策は、重合している系に抑制剤を添加することである。
独国特許出願公開第10036959号明細書(DE10036959A1)からは、抑制剤、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、p−ベンゾキノン、p−ニトロソフェノール(PNP)、フェノチアジン(PTZ)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン(OH−Tempo)またはメチレンブルーを、不所望のラジカル重合に対してアクリル酸およびメタクリル酸を安定化するために使用することが公知である。
フェノチアジンは、ラジカル重合の効果的な抑制剤である。ただし、フェノチアジンは、慣用の溶媒への溶解度がきわめて低い。しかしながら、高度に希釈された溶液を用いると、大量の抑制剤を短時間に導入しなければならない緊急時には、不便である。
欧州特許出願公開第2017293号明細書(EP2017293A1)は、ラジカル重合の抑制剤とイオン液体とを含む混合物、ならびにラジカル重合可能なモノマーを安定化するためのその使用を開示している。イオン液体は、フェノチアジンに対して高い溶解能力を有しているものの、溶液の高い粘度は、緊急時におけるモノマーへの迅速な混入には不便である。
国際公開第99/21893号(WO99/21893)は、フェノチアジンを含む溶液の添加により、ラジカル重合を直ちに停止させるための方法を開示しており、この溶液の溶媒は、その質量の少なくとも50%がN−アルキルピロリドンからなる。N−アルキルピロリドン、例えばN−メチルピロリドン(NMP)は、毒性学的に憂慮すべきものであるため、代替的な溶媒を使用できることが望ましい。
本発明の基礎をなす課題は、高い抑制剤濃度および適切な粘度を有し、その溶媒系がモノマー、例えばアクリル酸に対して不活性である、ラジカル重合の迅速に止めるための組成物を提供することである。
本課題は、a)フェノチアジンから選択されるラジカル重合の抑制剤と、b)非プロトン性溶媒と、c)イオン液体とを含む組成物によって解決される。
本発明はさらに、上記組成物をラジカル重合している系に添加する、ラジカル重合を直ちに停止させるための方法に関する。
本発明による組成物は、0℃から40℃までの温度範囲にわたって、溶解していない抑制剤を含まないのが好ましい。本発明による組成物は、(標準気圧で)0℃から40℃までの温度範囲にわたって、好ましくは単相で、すなわち、相分離の無い均一混合物として存在している。しかしながら、本発明による組成物は、二相の液体系の形態で存在していてもよい。
本発明による組成物は、少なくとも1つ、とりわけ正確に1つの、フェノチアジンから選択されるラジカル重合の抑制剤を含む。
ラジカル重合は公知のように、開始段階でラジカルが形成される連鎖反応であり、2つのマクロラジカルの組み合わせもしくは不均化によって、またはマクロラジカルと、調節剤物質もしくは不純物(例えば酸素)との反応によって中断が生じるまで、重合されるモノマーはそのラジカルに付加する(Roempp Online、2007、「Radikalische Polymerisation」も参照)。
抑制剤は公知のように、ラジカル捕捉剤として作用し、こうして連鎖反応の開始段階においてラジカルの形成を抑制する(Roempp Online、2007、「Inhibierung」も参照)。
フェノチアジンは、ラジカル重合の効果的な抑制剤である。好適なフェノチアジンは、一般式I:
Figure 0006877366
[式中、R1およびR2は、互いに無関係に、水素、C6〜C10−アリール、C7〜C11−アラルキル、C7〜C16−アルカリールまたはC1〜C12−アルキルを表す]
のフェノチアジンである。
好適なフェノチアジンは、フェノチアジン、2−メチルフェノチアジン、2−オクチルフェノチアジン、2−ノニルフェノチアジン、2,8−ジメチルフェノチアジン、3,7−ジメチルフェノチアジン、3,7−ジエチルフェノチアジン、3,7−ジブチルフェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジンおよび2,8−ジオクチルフェノチアジン、3,7−ジノニルフェノチアジン、2,8−ジノニルフェノチアジン、2−(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジンおよび2,8−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジンである。
本発明による組成物では抑制剤として、好ましくはフェノチアジン(R1=R2=H)が使用される。
本組成物は、非プロトン性溶媒または非プロトン性溶媒の組み合わせを含む。非プロトン性溶媒は、酸性水素原子を含まない。すなわち、酸素原子または窒素原子に結合した水素原子を有していない。
非プロトン性溶媒は一般的に、標準気圧で少なくとも80℃、好ましくは少なくとも100℃、とりわけ少なくとも150℃の沸点を有する。
好ましくは、非プロトン性溶媒は、炭素、酸素、窒素および/または水素以外の原子を含まない;とりわけ、炭素、酸素および/または水素以外の原子を含まない。
非プロトン性溶媒は通常、液状の純粋物質として、293.15Kの温度および1.0133・105Paの圧力(=標準気圧)において、3から50まで、好ましくは4から38まで、特に好ましくは5から20までの範囲の静的比誘電率εr(電媒定数、電媒数または誘電率とも呼ばれる)を有する(真空の静的比誘電率=1)。関連する好適な非プロトン性物質の静的比誘電率に関する記載を有する好適な出典は、例えばHANDBOOK of CHEMISTRY and PHYSICS、92th Edition(2010−2011)、CRC PRESSである。
代替的に、またはさらに、非プロトン性溶媒は、
Figure 0006877366
により示される、ハンセン溶解空間における位置を有する。
この値は、以下において溶解距離Raとも呼ぶ。三次元ハンセン溶解空間における溶解度パラメーターの定義および計算法は、C.M.Hansen:「The three dimensional solubility parameters」 J.Paint Technol.39、105(1967)に記載されている。このハンセン空間によれば、δDは、ロンドン分散力を示し、δPは、永久双極子の間のデバイ力ならびに誘起双極子と永久双極子との間のケーソム力を示し、δHは、比相互力(水素結合、酸/塩基、供与体/受容体など)を示す。パラメーターの成分の単位は、それぞれ[MPa1/2]である。
多くの溶媒のハンセン溶解度パラメーターは、標準文献、例えばHansen Solubility Parameters:A User’s Handbook、C.M.Hansen、2007、2nd Editionで表に示されている。公知のモデリングソフトウェア、例えばC.M.Hansenにより開発および販売されているHSPI P 3.1.14(3rd Edition)は、ハンセン溶解度パラメーターを溶媒の化学構造に基づいて算出するために使用できる。ここで使用されるハンセン溶解度パラメーターは、室温、約23℃を基準としている。
例えば、以下の表には、種々の溶媒の溶解度パラメーターの各成分(δD、δP、δH)および式1から算出された溶解度距離が記載されている。
Figure 0006877366
非プロトン性溶媒として、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エーテル、エステル(環状エステルを含む)、アミド(環状アミドを含む)、ニトリル、アセタールまたはそれらの混合物が好適である。
芳香族炭化水素の例は、ベンゼン、ビフェニル、o−ターフェニル、m−ターフェニル、ナフタレン、1回または複数回C1〜C20−アルキル置換された芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ヘキサデシルベンゼン、メチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、ヘキシルナフタレンまたはデシルナフタレンである。前述の芳香族炭化水素の混合物も、とりわけ工業用芳香族化合物混合物も好適である。
脂肪族炭化水素の例は、分岐鎖、環式または直鎖である飽和または不飽和のC5〜C40−炭化水素、とりわけC10〜C40−炭化水素、例えばn−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、n−ヘンエイコサン、n−ドコサン、n−トリコサン、n−テトラコサン、n−ペンタコサン、n−ヘキサコサン、n−ヘプタコサン、n−オクタコサン、鉱油または高圧水素化鉱油(いわゆるホワイトオイル)である。前述の脂肪族炭化水素の混合物も好適である。
エステルの例は、C2〜C40−アルカン酸のC1〜C40−アルキルエステル、C6〜C24−アルコールと芳香族カルボン酸とのエステル、C2〜C12−ジカルボン酸と1個から22個までの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコールとのエステル、またはC2〜C40−アルカン酸と2個から10個までの炭素原子および2つから6つまでのヒドロキシル基を有するポリオールとのエステルである。
これには、C8〜C40−アルカン酸のC1〜C40−アルキルエステルまたはC2〜C40−アルカン酸のC6〜C40−アルキルエステルが含まれる。エステルのさらなる例は、直鎖C6〜C24−脂肪酸と直鎖C3〜C24−アルコールとのエステル、分岐鎖C6〜C13−カルボン酸と直鎖C6〜C24−脂肪アルコールとのエステル、直鎖C6〜C24−脂肪酸と分岐鎖アルコール、とりわけ2−エチルヘキサノールとのエステルである。
重要なのは、脂肪酸と3個から24個までの炭素原子を有するアルコールとのモノエステルである。これらの物質群は、8個から24個までの炭素原子を有する脂肪酸(例えばカプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パームオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、ならびにそれらの工業用混合物、例えば天然の脂肪および油の圧力分離で、レーレンオキソ合成からのアルデヒドの還元で、または不飽和脂肪酸の二量化で生じる工業用混合物)と、アルコール(例えばイソプロピルアルコール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パームオレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノイルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコール、ならびにそれらの工業用混合物、例えば脂肪および油をベースとする工業用メチルエステル、またはレーレンオキソ合成からのアルデヒドの高圧水素化で、ならびに不飽和脂肪アルコールの二量化でモノマー留分として生じる工業用混合物)との、エステル化生成物である。
アルカン二酸−ジアルキルエステルの例は、C4〜C32−アルカン二酸のジ−C2〜C32−アルキルエステル、好ましくはC6〜C16−アルカン二酸のジ−C2〜C18−アルキルエステルである。アルカン二酸−ジアルキルエステルのうち特に好適であるのは、コハク酸ジブチルエステル、アジピン酸ジブチルエステルおよびフタル酸ジブチルエステルであり、そのうちとりわけアジピン酸ジブチルエステルである。
さらに、直鎖および/または分岐鎖脂肪酸と、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ダイマージオールもしくはトリマートリオール)とのエステル、またはC6〜C18−脂肪酸をベースとするトリグリセリド、例えば植物油が好適である。
エステルには、環状エステル、例えばγ−ブチロラクトンおよびδ−バレロラクトンも含まれる。
アミドの例は、N,N−ジ−C1〜C12−アルキル−C8〜C22−アルキルアミド、例えばN,N−ジメチルデカンアミド、またはN,N−ジメチルドデカンアミドである。
環状アミドは、例えばN−メチルピロリドン、カプロラクタム、ジメチルエチレン尿素および/またはジメチルプロピレン尿素である。
エーテルの例は、ジアルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、ジアリールエーテルおよびポリオールポリエーテルである。ジアルキルエーテルは、合計12個から36個までの炭素原子、とりわけ12個から24個までの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の、不斉または非不斉ジアルキルエーテル、例えばジ−n−オクチルエーテル、ジ−n−デシルエーテル、ジ−n−ノニルエーテル、ジ−n−ウンデシルエーテル、ジ−n−ドデシルエーテル、n−ヘキシル−n−オクチルエーテル、n−オクチル−n−デシルエーテル、n−デシル−n−ウンデシルエーテル、n−ウンデシル−n−ドデシルエーテル、n−ヘキシル−n−ウンデシルエーテル、ジ−tert−ブチルエーテル、ジ−イソペンチルエーテル、ジ−3−エチルデシルエーテル、tert−ブチル−n−オクチルエーテル、イソペンチル−n−オクチルエーテルおよび2−メチル−ペンチル−n−オクチルエーテルである。
好ましいのは、さらにポリオールポリエーテル、例えばジエチレングリコール−ジメチルエーテル(Diglyme)、ジプロピレングリコール−ジメチルエーテル(Proglyme)である。
さらに、グリコールアセテートのアルキルエーテル、例えば2−メトキシエチル−アセテート、2−エトキシエチル−アセテート、2−ブトキシエチル−アセテートおよび1−メトキシ−2−プロピル−アセテートが好適である。
好適なアセタールは、アニスアセタール(p−(ジメトキシメチル)アニソール)である。
特に好ましい非プロトン性溶媒は、アルカン二酸−ジアルキルエステルおよびポリオールポリエーテル、とりわけジプロピレングリコール−ジメチルエーテルである。
本発明による組成物は、少なくとも1つ、とりわけ正確に1つのイオン液体を含む。
好ましくは、イオン液体の融点は、標準気圧で100℃未満、好ましくは50℃未満、とりわけ20℃未満である。
イオン液体は公知のように、有機カチオンおよび有機または無機アニオンからなる。
有機カチオンとしては、通常イオン液体において使用されるあらゆるカチオンが考慮される。好ましくは、有機カチオンは、第四級アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオンおよびホスホニウムカチオンから、ならびにウロニウムカチオン、チオウロニウムカチオンおよびガウニジニウムカチオンから選択され、それらにおいて、1つの正電荷は、複数のヘテロ原子上で非局在化されている。
特に好ましくは、第四級アンモニウム−カチオンが使用され、殊に好ましくは、複素環式第四級アンモニウム−カチオンが使用される。
とりわけ、複素環式第四級アンモニウム−カチオンは、ピロリウム−カチオン、イミダゾリウム−カチオン、1H−ピラゾリウム−カチオン、3H−ピラゾリウム−カチオン、4H−ピラゾリウム−カチオン、1−ピラゾリニウム−カチオン、2−ピラゾリニウム−カチオン、3−ピラゾリニウム−カチオン、2,3−ジヒドロ−イミダゾリニウム−カチオン、4,5−ジヒドロイミダゾリニウム−カチオン、2,5−ジヒドロ−イミダゾリニウム−カチオン、ピロリジニウム−カチオン、1,2,4−トリアゾリウム−カチオン(1位に第四級窒素原子)、1,2,4−トリアゾリウム−カチオン(4位に第四級窒素原子)、1,2,3−トリアゾリウム−カチオン(1位に第四級窒素原子)、1,2,3−トリアゾリウム−カチオン(4位に第四級窒素原子)、オキサゾリウム−カチオン、イソキサゾリウム−カチオン、チアゾリウム−カチオン、イソチアゾリウム−カチオン、ピリジニウム−カチオン、ピリダジニウム−カチオン、ピリミジニウム−カチオン、ピペリジニウム−カチオン、モルホリニウム−カチオン、ピラジニウム−カチオン、インドリウム−カチオン、キノリニウム−カチオン、イソキノリニウム−カチオン、キノキサリニウム−カチオンおよびインドリニウム−カチオンから選択される。
前述の有機カチオンは、自体公知の種であり、それらは、例えば独国特許出願公開第102005055815号明細書(DE102005055815A)、6ページ、段落[0033]から15ページ、段落[0074]まで、独国特許出願公開第102005035103号明細書(DE102005035103A1)、3ページ、段落[0014]から10ページ、段落[0051]まで、ならびに独国特許出願公開第10325050号明細書(DE10325050A1)、3ページ、段落[0011]から5ページ、段落[0020]までと関連する2ページおよび3ページにまたがる段落[0006]に詳細が記載されている。それらの独国特許出願の記載された節を、本発明の詳細な説明のために明確に参照する。
好適な有機カチオンは、好ましくは式(II)
+1234 (II)
[式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに無関係に、ヘテロ官能性基で置換されていてよく、かつ互いに脂肪族環系を形成することができるアルキル残基である]
のアンモニウムイオンを含む。
好ましくは、R1、R2、R3およびR4は、互いに無関係に、アルキルおよび/またはヒドロキシアルキルである。とりわけ好ましくは、R1、R2、R3およびR4は、互いに無関係に、C1〜C20−アルキルおよび/またはC1〜C20−ヒドロキシアルキルである。殊に好ましくは、R1、R2、R3およびR4は、互いに無関係に、C1〜C8−アルキルおよび/またはC1〜C8−ヒドロキシアルキルである。例は、テトラブチルアンモニウム(TBA)またはコリニウム(N,N,N−トリメチル−N−ヒドロキシエチル−アンモニウム)である。
別の好ましい実施形態では、R1、R2、R3およびR4は、互いに無関係に、ヘテロ官能性基で置換されていてよく、かつ互いに脂肪族環系を形成するアルキル残基である。例は、N,N−ジ−C1〜C12−ピロリジニウム、5−アザ−スピロ[4.4]ノナンまたはN,N−ジメチルピロリジニウムである。
好適な有機カチオンは、さらに、式(III)
Figure 0006877366
のイミダゾリウムイオンを含み、式中、R5は、水素またはアルキルを表し、R6は、アルキルを表し、R7は、水素またはアルキルを表す。アルキル残基は、直鎖、環式または分岐鎖であってよい。好ましくは、R5は、水素またはC1〜C20−アルキルであり、R6は、C1〜C20−アルキルであり、R7は、HまたはC1〜C6−アルキルである。特に好ましくは、R5は、水素またはC1〜C6−アルキルであり、R6は、C1〜C6−アルキルであり、R7は、HまたはC1〜C6−アルキルである。R7は、好ましくはHまたはメチルであり、とりわけHである。その例は、N−エチル−N’−メチル−イミダゾリウム(EMIM)、N−メチルイミダゾリウム(MEHIM)、N−ブチル−N’−メチルイミダゾリウム(BMIM)、N−エチル−N’−エチル−イミダゾリウム(EEIM)、N−n−プロピル−N1−n−プロピル−イミダゾリウム(PPIM)である。
好適な有機カチオンは、さらにN−置換されたピリジニウム誘導体、例えばN−アルキルピリジニウムを含み、ここで、アルキル残基は、好ましくはC1〜C12−アルキル残基、とりわけC1〜C6−アルキル残基である。
好適な有機カチオンは、さらにN,N’−二置換ピラゾリウム誘導体、例えばN,N’−ジアルキルピラゾリウム誘導体を含み、ここで、アルキル残基は、好ましくはC1〜C12−アルキル残基、とりわけC1〜C6−アルキル残基である。ジアルキルピラゾリウム誘導体は、任意に、C1〜C4−アルキルで置換されていてよく、例えば1,2,5−トリメチルピラゾリウムである。
好適な有機カチオンは、さらに、グアニジニウム誘導体、例えばグアニジニウム、ヘキサメチルグアニジニウム、アルギニン−カチオン、またはクレアチニウムを含む。
前述の有機カチオンのうち、特にイミダゾリウム−カチオン、とりわけ1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−カチオン(EMIM)または1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム−カチオン(BMIM)が使用され、ここで、第四級窒素は、それぞれ1位に存在している。
無機および有機アニオンとしては、通常イオン液体において使用されるあらゆるアニオンが考慮される。好適なアニオンの例は、独国特許出願公開第102005055815号明細書(DE102005055815A)、15ページ、段落[0075]から17ページ、段落[0088]までと関連する2ページ、段落[006]、ならびに独国特許出願公開第10325050号明細書(DE10325050A1)、5ページ、段落[0021]と関連する2ページおよび3ページにまたがる段落[0006]に詳細が記載されている。それらの独国特許出願の記載された節を、本発明の詳細な説明のために明確に参照する。
アニオンは例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、ホスフェート、ハロゲン、ビス(トリフルオロスルホニル)イミド、四塩化アルミニウム、フッ化リン(例えば六フッ化リン)、またはジシアンイミド、またはその混合物を含む。
好ましいアニオンは、カルボキシレート、スルフェート、アルキルスルホネート、ハロゲン化物イオン(例えばヨウ化物イオンまたは塩化物イオン)、ホスホネート、ホスフェート、ビス(トリフルオロスルホニル)イミド、またはジシアンイミド(2−シアノグアニジン)である。特に好ましいのは、カルボキシレート、スルフェートおよびアルキルスルホネートであり、そのうちとりわけアルキルカルボキシレート、ポリエーテル含有カルボキシレート、アルキルスルフェートおよびアルキルスルホネートである。
好適なカルボキシレートは、C1〜C30−アルキルカルボキシレート、ポリエーテル含有カルボキシレート、アリールカルボキシレートおよびポリカルボキシレートである。
アルキルカルボキシレートは、例えばアセテート、プロピオネート、ヘキサノエート、2−エチルヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、イソノナノエート、デカノエート、ラウレート、オレエート、パルミテート、ステアレート、またはオクタデカノエートである。
好ましいポリエーテル含有カルボキシレートは、式:
aO(CH2CH2O)nCH2CO2 -
[式中、nは、0から3までの整数を表し、Raは、C1〜C14−アルキルまたはCH2CO2 -を表す]に相当するものである。好適な例は、[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]アセテートである。
好ましいポリカルボキシレートは、2個から32個までの炭素原子を有する脂肪族ジカルボキシレートおよびトリカルボキシレート、例えば、アコニット酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルタル酸、オキソグルタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、シュウ酸、セバシン酸、コハク酸、酒石酸のアニオンである。
好ましいアリールカルボキシレートは、安息香酸、桂皮酸または馬尿酸のアニオンである。
好適なアルキルスルホネートは、C1〜C20−アルキルスルホネート、とりわけC1〜C10−アルキルスルホネート、例えばエタンスルホネートまたはオクタンスルホネートである。
好適なスルフェートは、式RC−OSO3 -のスルフェートであり、式中、RCは、C1〜C18−アルキルまたはC6〜C12−アリール、好ましくは、C1〜C8−アルキルを表す。好適な例は、エチルスルフェートである。
好適なホスフェートは、C1〜C10−ジアルキルホスフェート、例えばジメチルホスフェートまたはジブチルホスフェートである。
好適なハロゲン化物イオンは、塩化物イオン、臭化物イオンまたはヨウ化物イオンであり、好ましくは塩化物イオンである。
さらに、ラジカル重合可能な、オレフィン不飽和酸のアニオン、好ましくはラジカル重合可能な、ビニル基を含む酸のアニオンが考慮される。
特に好適なアニオンの例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロロアクリル酸、シアンアクリル酸、ビニル酢酸、ビニルホスホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼン−2−スルホン酸、ビニルベンゼン−3−スルホン酸およびビニルベンゼン−4−スルホン酸のアニオン、とりわけアクリル酸およびメタクリル酸のアニオンである。
イオン液体は、例えば、Wasserscheid and Welton、Ionic liquids in synthesis、2nd Edition、2007、Wiley−VCH、または国際公開第2008/135482号(WO2008/135482)に記載されるような公知の方法により製造することができる。
イオン液体は、特定のカチオンと特定のアニオンの組み合わせが、例えば沈殿物の形成または相分離のような不所望の化学反応または物理的な相転移をもたらさない限り、前述の有機カチオンと有機または無機アニオンの任意の組み合わせから構成されるものであってよいが、しかし、当業者は、このことを、その一般的な専門知識をもとに、場合によっていくつかの方向付け試験(orientierenden Versuche)を利用して容易に予測し、したがって回避することができる。
特に好適なイオン液体は、テトラブチルアンモニウムステアレート、テトラブチルアンモニウム[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]アセテート、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIM Cl、例えばBasionics ST80)、N−ブチル−N’−メチルイミダゾリウムクロリド(BMIM Cl、例えばBasionics ST 70)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムチオシアネート(EMIM SCN、例えばBasionics VS 01)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIM BF4、例えばBasionics EE 03)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムアセテート(EMIM OAc、例えばBasionics BC 01)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムイソノナノエート、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムオクタノエート、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート(EMIM MeSO3、例えばBasionics ST 35)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムジシアンアミド(EMIM DCA、例えばBasionics VS 03)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート(EMIM DEP、例えばBasionics LQ 11)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート(EMIM Otf、例えばBasionics VS 11)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMIM TFSI、例えばBasionics HP 01)、トリス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムメチルスルフェート(MTEOA MeOSO3、例えばBasionics FS 01)、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムジブチルホスフェート、N−エチル−N’−メチルイミダゾリウムエチルスルフェート(EMIM EtOSO3、例えばBasionics LQ 01)、N−ブチル−N’−メチルイミダゾリウムアセテート(BMIM Acetat、例えばBasionics BC02)、N−エチル−N’−エチルイミダゾリウムプロピオネート、N−プロピル−N’−プロピルイミダゾリウムアセテート、コリニウムオクタノエートおよびコリニウムホルミエートである。
好ましくは、本発明による組成物は、成分a)、b)およびc)の全質量を基準として少なくとも20質量%、とりわけ少なくとも30質量%、たいてい30質量%から60質量%まで、例えば40質量%から55質量%までのラジカル重合の抑制剤を含む。
本発明による組成物における非プロトン性溶媒およびイオン液体の質量比は、好ましくは100:1から1:10まで、とりわけ90:10から60:40までの範囲にある。殊に好ましくは、非プロトン性溶媒対イオン液体の比は、85:15から75:25までである。
非プロトン性溶媒およびイオン液体の組み合わせにおけるフェノチアジンの溶解度は、少なくともその重量平均溶解度とほぼ同じ高さである。重量平均溶解度は、非プロトン性溶媒中のフェノチアジンの溶解度に、溶媒組み合わせ中の非プロトン性溶媒の重量割合を掛け、イオン液体中のフェノチアジンの溶解度に、溶媒組み合わせ中のイオン液体の重量割合を掛けて、それらの積を合算することによって算出できる。いくつかの場合、有利には、溶解度増加効果が起こり、ここで、実際の溶解度は、重量平均溶解度よりも高い。
さらに、成分b)、c)およびフェノチアジンの組み合わせは、成分c)のみにおけるフェノチアジンの溶液よりも低い粘度を有している。このことは、とりわけ、ラジカル重合の開始における組成物のモノマーへの混入時に有利である。
本発明による組成物の製造は、例えば、前述の成分a)、b)およびc)を互いに混合して、その後、結果として生じた混合物を均質化することによって行うことができる。方法上、この製造方法は、液体または液体および固体を混合するための一般的かつ公知の装置、例えば撹拌槽、押出機、ウルトラタラックス(Ultraturrax)、インライン溶解機、均質化ノズルまたは向流ミキサーを使用して行うことができる。
組成物は、さらなる抑制剤、例えばフェノール系抑制剤、例えば4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−ブレンツカテキン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(Kerobit BHT)、N−オキシル化合物、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−1−オキシル(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−1−オキシル(HO−TEMPO)および4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−1−オキシル(Oxo−TEMPO)、芳香族アミン、例えばジフェニルアミン、パラ−フェニレンジアミンまたはパラ−フェニレンジアミン誘導体、例えばN,N’−ジ−sec−ブチル−パラ−フェニレンジアミン(Kerobit BPD)、または有機ニトロソ化合物またはその混合物を含んでよい。
ニトロキシルラジカル(N−オキシルラジカルとも呼ばれる)としては、とりわけ、第二級アミンから誘導されるものが考慮され、それらは、水素原子をα−炭素原子に有していない(つまり、N−オキシル基は、相応の第二級アミノ基から誘導されるものである)。これらのうち、特に、欧州特許出願公開第135280号明細書(EP-A135280)、先願の独国特許出願公開第19651307号明細書(DE-A19651307)、米国特許出願公開第5,322,912号明細書(US-A5,322,912)、米国特許出願公開第5,412,047号明細書(US-A5,412,047)、米国特許出願公開第4,581,429号明細書(US-A4,581,429)、独国特許出願公開第1618141号明細書(DE-A1618141)、中国特許出願公開第1052847号明細書(CN-A1052847)、米国特許出願公開第4,670,131号明細書(US-A4,670,131)、米国特許出願公開第5,322,960号明細書(US-A5,322,960)、先願の独国特許出願公開第19602539号明細書(DE-A19602539)、欧州特許出願公開第765856号明細書(EP-A765856)および特開平5−320217号公報(JP-A5/320217)に挙げられているN−オキシルラジカルが好適である。
第二級アミンから誘導されるそのような好適な安定N−オキシルラジカルは、例えば式(IV):
Figure 0006877366
[式中、R1、R2、R5およびR6=同一または異なる、直鎖または分岐鎖の、場合によって置換されたアルキル基であり、
3およびR4=同一もしくは異なる、直鎖もしくは分岐鎖の、場合によって置換されたアルキル基であるか、または
3CNCR4=場合によって置換された、環状構造である]
のものである。
好適な化合物IVとしては、とりわけ、欧州特許出願公開第135280号明細書(EP-A135280)、先願の独国特許出願公開第19651307号明細書(DE-A19651307)、米国特許出願公開第5,322,912号明細書(US-A5,322,912)、米国特許出願公開第5,412,047号明細書(US-A5,412,047)、米国特許出願公開第4,581,429号明細書(US-A4,581,429)、独国特許出願公開第1618141号明細書(DE-A1618141)、中国特許出願公開第1052847号明細書(CN-A1052847)、米国特許出願公開第4,670,131号明細書(US-A4,670,131)、米国特許出願公開第5,322,960号明細書(US-A5,322,960)ならびに先願の独国特許出願公開第19602539号明細書(DE-A19602539)に挙げられているものが考慮される。
その例は、一般式(IV)の安定N−オキシルラジカルであり、ここで、R1、R2、R5およびR6は、(同じか、または異なる)C1〜C4−アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基またはtert−ブチル基、直鎖または分岐鎖ペンチル基、フェニル基またはその置換された基を表し、R3およびR4は、(同じか、または異なる)C1〜C4−アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基またはtert−ブチル基、直鎖または分岐鎖ペンチル基、その置換された基、またはCNCとともに以下の環状構造
Figure 0006877366
[式中、nは、1から10までの整数(しばしば1から6まで)に等しい]を、置換されたそのような環状構造を含めて表す。例示される代表的なものとしては、2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン、2,2,5,5−テトラメチル−1−オキシル−ピロリジンおよび4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジンが挙げられる。
N−オキシルラジカル(IV)は、相応の第二級アミンから酸化によって、例えば過酸化水素による酸化によって製造される。一般的に、それらは、純粋物質として製造可能である。
好適なN−オキシルラジカル(IV)には、とりわけ以下の一般式(V)から(XII)までのピペリジン−N−オキシルまたはピロリジン−N−オキシルおよびジ−N−オキシルが含まれる:
Figure 0006877366
式中、
m=2から10までであり、
7、R8、R9=互いに無関係に、
Figure 0006877366
であり、
+=水素イオンまたはアルカリ金属イオンであり、
q=1から10までの正数であり、
1、R2、R5、R6=互いに無関係に、およびR1、R2、R5、R6に無関係に、同一の基、例えばR1であり、
10=C1〜C4−アルキル、−CH=CH2、−C≡CH、−CN、
Figure 0006877366
であり、
11=少なくとも1つの第一級アミノ基、第二級アミノ基(例えば−NHR1)もしくは第三級アミノ基(例えば−NR12)もしくは少なくとも1つのアンモニウム基−N+141516-を有する有機残基であり、ここで、X-=F-、Cl-、Br-、HSO4 -、SO4 2-、H2PO4 -、HPO4 2-またはPO4 3-であり、R14、R15、R16は、互いに無関係に有機残基(例えば互いに無関係に、およびR1に無関係にR1と同一の基)であり、
12=R11に無関係にR11と同一の基、もしくは−H、−OH、C1〜C4−アルキル、−COO-+、−C≡CH、
Figure 0006877366
もしくはヒドロキシ置換されたC1〜C4−アルキル(例えばヒドロキシエチルもしくはヒドロキシプロピル)であるか、または
11、R12=ともにカルボニル基の酸素であり、
13
Figure 0006877366
である。
好ましくは、R1=R2=R5=R6=R1’=R2’=R5’=R6’=−CH3である。
好適なN−オキシルラジカルの代表的な例としては、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン、4−ヒドロキシ−2,6−ジフェニル−2,6−ジメチル−1−オキシル−ピペリジン、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン、4−カルボキシ−2,6−ジフェニル−2,6−ジメチル−1−オキシル−ピペリジン、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−オキシル−ピロリジン、3−カルボキシ−2,5−ジフェニル−2,5−ジメチル−1−オキシル−ピロリジン、4−アセチル−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン、N、N’−ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N,N’−ビスホルミル−1,6−ジアミノヘキサンおよびビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペートが挙げられる。
3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−オキシル−ピロリジンの製造は、例えばRomanelli,M.;Ottaviani,M.F.;Martini,G.;Kevan,L.、JPCH J:Phys.Chem.、EN、93、1、1989、p.317〜322に記載されている。
化合物(IX)および(X)は、米国特許出願公開第4665185号明細書(US-A4665185)(例えば例7)ならびに独国特許出願公開第19510184号明細書(DE-A19510184)により得ることができる。
さらなる好適な代表例は、以下の通りである:
Figure 0006877366
Figure 0006877366
Figure 0006877366
好適な有機ニトロソ化合物は、例えばN−ニトロソアリールアミンまたは、芳香族核の炭素原子に直接結合されたニトロソ基を有するニトロソ化合物である。例として挙げられるのは、ニトロソフェノール、例えば4−ニトロソフェノール、ニトロソナフトール、例えば2−ニトロソ−1−ナフトール、ニトロソベンゼン、N−ニトロソ−N−メチル尿素、ニトロソ−N,N−ジアルキルアニリン(ここで、アルキル=メチル、エチル、プロピルおよび/またはブチルである)、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルナフチルアミン、4−ニトロソジナフチルアミンおよびp−ニトロソジフェニルアミンである。
好適なp−フェニレンジアミンは、一般式(XIII)
Figure 0006877366
[式中、R16、R17、R18=互いに無関係に、20個までの炭素原子を有するアルキル、アリール、アルカリールまたはアラルキル、または水素である]のp−フェニレンジアミンである。
とりわけ、前記式中、R16、R17、R18=互いに無関係に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、n−ブチル、ペンチル、フェニルまたはナフチルである化合物(XIII)が好適である。好適な化合物XIIIの例としては、以下のものが挙げられる:N−N’−ビス−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピルフェニレンジアミン、N−ナフチル−N’−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N,N’−トリメチル−p−フェニレンジアミン、N,N,N’−トリエチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’,N’−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’,N’−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’,N’−ジプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’,N’−ジ−n−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−メチル−N’−エチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−メチル−N’−プロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−メチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−エチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−プロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−tert−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−n−ペンチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−n−ヘキシル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1−メチルヘキシル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミンおよびp−フェニレンジアミン。
当然、フェノチアジンの他に、あらゆる種々の前述の重合抑制剤の混合物が使用されてもよい。
これらのさらなる構成成分の種類および量は、組成物の使用目的に従う。
本発明による組成物は、ラジカル重合に対するラジカル重合可能なモノマーの安定化の際に使用される。
ラジカル重合可能なモノマーは、例えば一般式XIV
[CH2=C(Y)−]n−X (XIV)
のビニルモノマーであり、式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO32)、シラン基(−SiH3)または一価から十価までの、好ましくは一価から六価までの、より好ましくは一価から三価までの有機または有機金属残基を表し、Yは、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、1個から20個までの炭素原子を有するアルキル基、3個から20個までの炭素原子を有するシクロアルキル基、または6個から22個までの炭素原子を有するアリール基を表す。
一般式XIVにおいて、指数nは、1から10まで、好ましくは1から6まで、より好ましくは1から3までの整数を表す。とりわけ、nは、1に等しい。
残基Xは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基(−SO3H)、リン酸基(−PO32)、シラン基(−SiH3)または一価から十価まで、好ましくは一価から六価まで、より好ましくは一価から三価までの有機または有機金属残基を表す。とりわけ、それは、一価有機残基である。
有機残基とは、少なくとも1個の炭素原子を含む残基であると理解される。
有機金属残基とは、少なくとも1個の炭素原子と、少なくとも1個のケイ素原子および/または少なくとも1個のホウ素原子、とりわけ少なくとも1個のケイ素原子とを含む残基であると理解される。
有機および有機金属残基は、低分子量のオリゴマーまたはポリマーであってよい。 「低分子量の」とは、当該残基が、1つの構造単位または2つの同じか、もしくは異なる構造単位から構成されていることを意味する。「オリゴマー」とは、当該残基が、2から12までの同じか、または異なる構造単位で構成されていることを意味する。「ポリマー」とは、当該残基が、12超の同じか、または異なる構造単位で構成されていることを意味する。
有機残基または有機金属残基の構造単位は、好ましくは、酸素、硫黄、窒素、リン、フッ素、塩素および臭素からなる群、より好ましくは酸素、硫黄およびリンからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子、とりわけ酸素を含んでいてよい。
特に好ましいのは、前記式中、nが1を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、スルホン酸基、ホスホン酸基、シラン基(−SiH3)または一価の有機もしくは有機金属残基を表す一般式XIVのビニルモノマーである。そのようなモノマーは、狭義にはビニルモノマーとも呼ばれる(Roempp Online 2007、「Vinylmonomere」参照)。
よく適したハロゲン原子Xの例は、フッ素、塩素および臭素であり、とりわけ塩素である。
よく適した一価有機残基Xの例は、好ましくは1個から12個まで、より好ましくは1個から10個まで、とりわけ1個から8個までの炭素原子を有するアルキル残基R、好ましくは3個から10個まで、より好ましくは4個から8個まで、とりわけ5個から6個までの炭素原子を有するシクロアルキル残基R、好ましくは6個から22個まで、より好ましくは6個から16個まで、とりわけ6個から10個までの炭素原子を有するアリール残基R、アルキル残基、シクロアルキル残基およびアリールエーテル残基(−OR)(ここで、残基Rは、好ましくは、前述のアルキル残基、シクロアルキル残基およびアリール残基Rからなる群から選択されるものである)、ニトリル基(−CN)、カルボキシル基(−COOH)、アルキル残基R中に好ましくは1個から10個まで、より好ましくは1個から8個まで、とりわけ1個から6個までの炭素原子を有するカルボキシルアルキルエステル残基(−O−CO−Rまたは−CO−O−R)、シクロアルキル残基R中に好ましくは3個から10個まで、より好ましくは4個から8個まで、とりわけ5個または6個の炭素原子を有するカルボキシルシクロアルキルエステル残基(−O−CO−Rまたは−CO−O−R)、アリール残基R中に好ましくは6個から22個まで、より好ましくは6個から16個まで、とりわけ6個から10個までの炭素原子を有するカルボキシルアリールエステル残基(−O−CO−Rまたは−CO−O−R)、カルボキシルアミド残基(−CO−NH2)、窒素上で少なくとも1つの残基R(好ましくは前述のアルキル残基、シクロアルキル残基およびアリール残基Rからなる群から選択される残基R、ここで、2つの残基Rは、環状に互いに結合していてもよい)で置換されているカルボキシルアミド残基(−CO−NRHまたは−CO−NR2)、カルボキシルアミド残基(−NR−CO−R)、ここで残基Rは、好ましくは、前述のアルキル残基、シクロアルキル残基およびアリール残基Rならびに水素原子からなる群から選択されるものであるか、または2つの残基Rは、環状に互いに結合しているため、好ましくは、4員環、5員環または6員環が生じるものである、ならびにアミノ残基(−NHRまたは−NR2)、窒素上で少なくとも1つの残基(好ましくは前述のアルキル残基、シクロアルキル残基およびアリール残基Rからなる群から選択される残基、ここで2つの残基Rは、環状に互いに結合していてもよい)で置換されているアミノ残基(−NHRまたは−NR2)、ここで残基Rは、置換されているか、または置換されていなくてよい、である。
置換された残基Rによく適した置換基の例は、ハロゲン原子であり、好ましくはフッ素、塩素および臭素であり、とりわけフッ素および塩素、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン酸基、エーテル残基(−OR)、エステル残基(−O−CO−Rまたは−CO−O−R)、カルボキシルアミド残基(−NH−CO−R)およびアミノ残基(−NHRまたは−NR2)であり、とりわけカルボキシル基およびスルホン酸基である。ここで、残基Rは、上記意味を有する。
よく適した一価有機金属残基Xの例は、シリル残基(−SiH2R、−SiHR2または−SiR3)(式中、残基Rは、好ましくは、前述のアルキル残基、シクロアルキル残基およびアリール残基Rからなる群から選択されるものであり、ここで、2つまたは3つの残基Rは、環状に互いに結合していてもよい)、シリルエーテル残基(−SiH2(OR)、−SiH(OR)2、−Si(OR)3、−SiHR(OR)、−SiR2(OR)、または−SiR(OR)2)(ここで、残基Rは、好ましくは、前述のアルキル残基R、シクロアルキル残基およびアリール残基Rからなる群から選択されるものであり、ここで2つまたは3つの残基Rは、環状に互いに結合していてよい)であり、ここで、これらのシリル残基およびシリルエーテル残基Xは、酸素原子を介してビニル基と結合していてもよい。
一般式XIVにおいて、変数Yは、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、1個から20個までの炭素原子を有するアルキル基、3個から20個までの炭素原子を有するシクロアルキル基、または6個から22個までの炭素原子を有するアリール基を表し、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、メチル基またはエチル基を表し、とりわけ水素原子またはメチル基を表す。
よく適したビニルモノマーXIVは、1−オレフィン、ハロゲン化ビニル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルシラン、ビニルシリルエーテル、ビニルシロキサン、ビニルアミン、ビニルアミド、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ビニルカルボン酸、ビニル芳香族スルホン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、アリルエーテルおよびアリルエステルの化合物クラスに由来するものである。
特によく適したビニルモノマーXIVは、1−オレフィン、ハロゲン化ビニル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ビニルカルボン酸、ビニル芳香族スルホン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミドおよびアクリルニトリルの化合物クラスに由来するものである。
特によく適した1−オレフィンの例は、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテンおよび1−ヘキセンである。
特によく適したハロゲン化ビニルの例は、フッ化ビニル、塩化ビニルおよび臭化ビニルである。
特によく適したビニル芳香族化合物の例は、スチレンおよびα−メチルスチレンである。
特によく適したビニルエーテルの例は、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルおよびビニルブチルエーテルである。
特によく適したビニルエステルの例は、ビニルアセテートおよびビニルプロピオネートである。
特によく適したビニルアミドの例は、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルカプロラクタムである。
特によく適したビニルカルボン酸の例は、ビニル酢酸である。
特によく適したビニル芳香族スルホン酸の例は、ビニルベンゼン−2−スルホン酸、ビニルベンゼン−3−スルホン酸およびビニルベンゼン−4−スルホン酸である。
特によく適したアクリル酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロロアクリル酸およびシアノアクリル酸であり、とりわけアクリル酸およびメタクリル酸である。
特によく適したアクリル酸エステルの例は、アクリル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸プロピルエステル、メタクリル酸プロピルエステル、アクリル酸イソプロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、アクリル酸イソブチルエステル−1,1−ジエチルブチルエステル、メタクリル酸イソブチルエステル−1,1−ジエチルブチルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸−1,1−ジエチルプロピルエステル、メタクリル酸−1,1−ジエチルプロピルエステル、アクリル酸−1−メチル−1−エチルプロピルエステル、メタクリル酸−1−メチル−1−エチルプロピルエステル、アクリル酸−1−メチル−1−エチルブチルエステル、メタクリル酸−1−メチル−1−エチルブチルエステル、アクリル酸−1,1−ジメチルブチルエステル、メタクリル酸−1,1−ジメチルブチルエステル、アクリル酸−1,1−ジメチルプロピルエステル、メタクリル酸−1,1−ジメチルプロピルエステル、およびアクリル酸−tert−ブチルエステル、メタクリル酸−tert−ブチルエステルであり、好ましくはアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステルまたはn−ブチルアクリレート(NBA)、アクリル酸イソブチルエステルまたはイソブチルアクリレート(IBA)、アクリル酸−tert−ブチルエステルまたはtert−ブチルアクリレート、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステルまたは2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル、例えばアクリル酸−(2−ヒドロキシエチル)エステル、アクリル酸−(2−ヒドロキシプロピル)エステル、アクリル酸−(4−ヒドロキシブチル)エステルおよびメタクリル酸−(2−ヒドロキシエチル)エステルおよびメタクリル酸−(2−ヒドロキシプロピル)エステル、tert−ブチルメタクリレート(TBMA)および2−エチルヘキシルメタクリレート(MEHA)である。
特によく適したアクリルアミドの例は、アクリルアミドおよびメタクリルアミドである。
特によく適したアクリルニトリルの例は、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルである。
本発明はさらに、本発明による組成物をラジカル重合している系に添加するラジカル重合を直ちに停止させるための方法に関する。
本発明による組成物は、好ましくは、容器内でのラジカル重合可能なモノマーの制御されていないラジカル重合を抑制するための方法で使用される。制御されていないラジカル重合の開始は、容器内での温度上昇の検出によるか、または特に急な温度上昇勾配の検出により(時間あたりの系の温度上昇が所定値を上回る場合に)検知することができる。制御されていないラジカル重合の開始が検出されると、本発明による組成物が容器に導入されて、混合される。
ここで、容器は、ラジカル重合可能なモノマーを含むのに好適なあらゆる槽またはあらゆる器、例えば反応槽、例えば反応器、または保管のための貯蔵器であってよい。とりわけ重要なのは、反応器または貯蔵器内でのアクリル酸の制御されていない重合を回避するための前述の方法である。
プロセス監視の枠組みで、容器内でのモノマーの暴走反応の開始を検出することができる。検出は、一方では、段階的な温度閾値の超過により、他方では、2つの温度域値の間での温度上昇の時間に対する制限時間を下回ることにより行うことができる。温度閾値および時間は、求められる使用に対して好適に選択される。開始した暴走反応を終わらせる効果的な方法は、ラジカル重合の抑制剤の添加である。ここで、ラジカル重合の抑制剤は、本発明によれば、構成成分として先に定義した本発明による組成物に添加される。とりわけ、組成物の添加は、緊急時検知の第一段階においてすでに温度上昇が検出された容器への注入により行われる。この際、本発明による組成物は、開始した制御されていないラジカル重合を止めるために充分な量で添加される。本発明による組成物は通常、50ppmから1000ppmまでの抑制剤の最終濃度が達成される量で、添加される。本発明による組成物は好ましくは、100ppmから500ppmまでの抑制剤の最終濃度が達成される量で添加され、本発明による組成物は特に好ましくは、125ppmから250ppmまでの抑制剤の最終濃度が達成される量で、添加される。
本発明は、添付の図および実施例によって詳述される。
純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を基準とする、EMIM−イソノナネートと溶媒との混合物(質量比20/80)中のフェノチアジンの相対的な溶解度を示す棒グラフ 純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を基準とする、EMIM−エチルスルフェートと溶媒との混合物(質量比20/80)中のフェノチアジンの相対的な溶解度を示す棒グラフ 純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を基準とする、TBA−エーテルカルボキシレートと溶媒との混合物(質量比20/80)中のフェノチアジンの相対的な溶解度を示す棒グラフ 純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を基準とする、EMIM−アセテートと溶媒との混合物(質量比20/80)中のフェノチアジンの相対的な溶解度を示す棒グラフ フェノチアジン/Proglyme/EMIMアセテートの系の相図(三角図) フェノチアジン/Proglyme/EMIMエチルスルフェートの系の相図(三角図)
例1
この例では、イオン液体と溶媒との混合物(イオン液体/溶媒の質量比=20/80)中のフェノチアジンの溶液の結晶挙動を試験した。組成物は、14日にわたってそれぞれ昼間は−70℃(ドライアイス)で、夜間は−20℃で貯蔵し、続いて室温で外観を評価した。
14日後に沈殿物または結晶を示さない試料を良と評価する。以下の表は、その組成と、種々の溶媒と組み合わされた4つの異なるイオン液体中のフェノチアジンについての結果を示している。
Figure 0006877366
Figure 0006877366
Figure 0006877366
Figure 0006877366
例2
この例では、アクリル酸(AA)における加熱試験(Tempertest)を実施した。この試験では、アクリル酸の試料を大気雰囲気下で120℃に維持して、溶液の混濁が現れるまでの時間を測定する。その時間をアクリル酸試料の抑制期間(IP)とする。
1.様々な重合抑制剤が加えられた液相の製造
新たに製造された純粋アクリル酸(GAA、独国特許出願公開第102007055086号明細書(DE-A102007055086)のように製造し、その質量を基準として200質量ppmのメトキシフェノール(MEHQ)で重合抑制したもの)から、減圧下に(1000Pa)、2回連続して実施した複式蒸留によりMEHQを除去した。こうして製造された純粋アクリル酸蒸留液RDの純度は、99.8質量%超であり、この際にアルデヒドおよびケトン総含有量は5質量ppm未満、ジアクリル酸含有量は1質量ppm未満、そしてプロピオン酸含有量は200質量ppm未満であった。
純粋アクリル酸蒸留液RDから部分量1を取り出し、撹拌して、1000質量ppmのフェノチアジン(PTZ)を含む原液1を製造した。純粋アクリル酸蒸留液RDのもう一方の部分量2から、様々な量のイオン液体IL、溶媒LM、またはイオン液体ILと溶媒LMとの混合物IL/LMを使用して種々の原液2を製造し、これらの原液中には、例えば様々な量の種々のイオン液体IL、種々の溶媒LM、またはイオン液体ILと溶媒LMとの種々の混合物IL/LMが溶解していた。
原液1のうち40質量部を、960質量部の純粋アクリル酸蒸留液RDと混合し、こうして原液3を得た。この原液3から、部分量を1mLの体積を有する同一の試料に分けた。
原液2から取り出した試料の量を、原液3から得られた種々の1mL試料と合して、アクリル酸、フェノチアジン(PTZ)、イオン液体IL、溶媒LMならびにイオン液体ILと溶媒LMとの混合物IL/LMについて所望の組成を、ドーピングにより得た。こうして製造されたドープされた試料を、さらなる試験のために同じ日に準備した。繰り返し測定するために、ドープされた新たな試料を製造して、マイケル・オリゴマー化により得られたアクリル酸・オリゴマーの影響を最小限にした。
2.種々の液相Pのドープされた試料の重合傾向の試験
ドープされた各試料の重合傾向を試験するために、それぞれ3つのHPLC−バイアル(充填容量1.5mLの透明槽)に、各試料を0.5mLずつ、大気下に充填し、続いてクリンプキャップで密閉した。完成したらすぐに、そのつど、前述の通り充填した最大92個のバイアルをそのために作成した保持器に掛けて、120℃の温度で空気循環式乾燥機にそのまま置く一方、保持器は、バイアル内での完全な混合を保証するために毎分6回転で回転させた(毎分6回回転させると、各バイアルの液状内容物は、クリンプキャップと接触した)。その後、付属のバイアル内で各試料が完全に重合するまでの時間Tを記録した。そのために、乾燥機内のバイアル中の試料を、デジタルビデオカメラで監視して、ビデオフィルムをあとから視覚的に評価した。
こうしてドープされた各試料について3つの関連する値を求め、これを算術平均した。種々の試料についてこうして得られた平均値IP(分)は、アクリル酸以外の構成成分の付随的な関連含有量を含め、以下に列挙されている(含有量の記載はそれぞれ、各試料を含む材料全体を基準としている)。
イオン液体と溶媒との混合物を添加物として使用した場合、イオン液体対溶媒もしくは対溶媒混合物(IL/LM)の質量比は、20/80であった。
Figure 0006877366
Figure 0006877366
Figure 0006877366
例3
20質量%のイオン液体と80質量%の溶媒との混合物中のフェノチアジンの溶解度を、明らかなフェノチアジン沈殿物が認められるまで、室温で溶液に徐々にフェノチアジンを加えることによって測定した。同じようにして、純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を測定した。
以下の溶媒を試験した:ジメチルスルフェート(DMSO)、スルホラン、脱塩水、ベンゾニトリル、酢酸、プロピオン酸、ジメチルスクシネート、メチルベンゾエート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、シクロヘキサノン、メチルブチルケトン、モルホリン、エチレングリコール、メチルポリエチレングリコールMw500(Pluriol A 500 E)、ポリエチレングリコールMw 400(Pluriol E 400)、乳酸ジメチルアミド(Agnique AMD 3L)、ジブチルアジペート(Cetiol B)、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート(Plastomoll DOA)、n−オクタノール(Agnique FOH 898)、C10−脂肪酸−ジメチルアミド(Agnique AMD 10)、エチレンジアミン、3−(ジメチルアミノ)−1−プロピルアミン、N−メチルイミダゾール、ジメチルエチレン尿素、2−エチルヘキシルラクテート(Agnique AE 3−2 EH)、ベンジルアルコール、ジメチルフタレート、ビフェニルとジフェニルオキシドとの共融混合物(Dowtherm A)、アニスアセタール、デカヒドロナフタレン、オレイル/セチル脂肪アルコール(Agnique FOH 9 OC)、ジプロピレングリコール−ジメチルエーテル(Proglyme)。
純粋溶媒中のフェノチアジンの溶解度を基準とする、イオン液体と溶媒との混合物中のフェノチアジンの相対的な溶解度は、図1から4までに示されている。プロトン性溶媒、例えば酢酸、プロピオン酸、水、エチレングリコール、エチレンジアミンを使用する場合には、わずかな溶解度増加効果もしくは溶解度低下効果のみが観察されることが分かる。
例4
室温でのフェノチアジン/Proglyme/EMIMアセテートの系の相図(三角図)を特定した。この相図は、図5に示されている。三角図においてコーナーは、純粋な物質に相当する。三角形の辺は、2つの物質の混合物に相当する。任意の点Pにおけるフェノチアジン/Proglyme/EMIMアセテートの割合は、Pを通る辺の平行線と他の辺との交点により示されている。選択された点における相の性質(単相、液/液の二相、固/液の二相、三相)は、記号で示されている。
イオン液体をわずかに添加するだけでも、溶媒におけるフェノチアジンの溶解度が高められることが分かり、この際、純粋なイオン液体における可溶性まで直線的な増加が観察される。さらに、イオン液体と溶媒との非相溶性(2つの液相の形成)は、フェノチアジンを添加することにより、特定の濃度からは解消されることが分かる。
例5
室温でのフェノチアジン/Proglyme/EMIMエチルスルフェートの系の相図(三角図)を特定した。この相図は、図6に示されている。三角図においてコーナーは、純粋な物質に相当する。三角形の辺は、2つの物質の混合物に相当する。任意の点Pにおけるフェノチアジン/Proglyme/EMIMエチルスルフェートの割合は、Pを通る辺の平行線と他の辺との交点により示されている。選択された点における相挙動(単相、液/液の二相、固/液の二相、三相)は、記号で示されている。
イオン液体をわずかに添加するだけでも、溶媒におけるフェノチアジンの溶解度が高められることが分かり、この際、純粋なイオン液体における可溶性まで直線的な増加もしくはわずかな相乗効果が観察される。さらに、イオン液体と溶媒との非相溶性(2つの液相の形成)は、フェノチアジンを添加することにより、特定の濃度からは解消されることが分かる。

Claims (10)

  1. a)フェノチアジンから選択されるラジカル重合の抑制剤と、
    b)非プロトン性溶媒であるポリオールポリエーテルと、
    c)イオン液体と
    を含み、成分a)、b)およびc)の全質量を基準として少なくとも20質量%の抑制剤を含み、
    イオン液体は、有機カチオン及びアニオンを含み、
    有機カチオンは、式(II)
    + 1 2 3 4 (II)
    [式中、R 1 、R 2 、R 3 およびR 4 は、互いに無関係に、ヘテロ官能性基で置換されていてよく、互いに脂肪族環系を形成することができるアルキル残基を表す]の第四級アンモニウムイオン、又は、
    式(III)
    Figure 0006877366
    [式中、R 5 は、水素またはアルキルを表し、R 6 は、アルキルを表し、R 7 は、水素またはアルキルを表す]のイミダゾリウムイオン
    から選択され、かつ、アニオンは、カルボキシレート又はスルフェートである、
    ラジカル重合を直ちに停止させるための組成物。
  2. 非プロトン性溶媒対イオン液体の質量比は、100:1から1:10までの範囲にある、請求項1に記載の組成物。
  3. 非プロトン性溶媒は、液状の純粋物質として、293.15Kの温度および1.0133・105Paの圧力において、3から50まで、好ましくは5から38までの範囲の静的比誘電率εrを有する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 非プロトン性溶媒は、
    Figure 0006877366
    によって示されているハンセン溶解度空間における位置を有する、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 抑制剤はフェノチアジンである、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物。
  6. 有機カチオンは、イミダゾリウムカチオンから選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物の、ラジカル重合に対するラジカル重合可能なモノマーの安定化のための使用。
  8. ラジカル重合可能なモノマーは、1−オレフィン、ハロゲン化ビニル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルカルボン酸、ビニル芳香族カルボン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリルおよびアリルエステルから選択される、請求項に記載の使用。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物を、ラジカル重合している系に添加する、ラジカル重合を直ちに停止させるための方法。
  10. (i)時間あたりの系の温度上昇が所定値を上回る場合に、系における制御されていないラジカル重合の開始が検知される、そして
    (ii)請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物を、ラジカル重合している系に導入する、
    請求項に記載の方法。
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