JP6876868B2 - テープ自動装填装置及びそのテープ連結方法 - Google Patents

テープ自動装填装置及びそのテープ連結方法 Download PDF

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Description

本明細書は、テープ自動装填装置及びそのテープ連結方法に関する。
従来、ベーステープにカバーテープが貼付されたキャリアテープをテープフィーダに装填するテープ自動装填装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。キャリアテープは、部品を収容する収容部が設けられたベーステープと、収容部を閉塞するカバーテープと、を有している。カバーテープは、収容部に収容されている部品を取り出し可能とするためにベーステープに剥離可能に貼付されている。キャリアテープは、テープフィーダに装着可能なテープリールに巻回されている。テープフィーダは、装着されたテープリールからキャリアテープを引き出し、そのキャリアテープのベーステープから、部品吸着位置で収容部内の部品を吸着できるようにカバーテープを剥離する。また、テープフィーダは、ベーステープから剥離されたカバーテープを所定経路で送り出して外部へ排出する。
テープ自動装填装置は、仮テープ配策装置と、カバーテープ把持装置と、連結装置と、移載装置と、を備えている。仮テープ配策装置は、仮テープをテープフィーダの所定経路に倣った経路に沿って配策して保持する装置である。仮テープは、ベーステープから剥離されるカバーテープとは別の、そのカバーテープを所定経路に沿って取り回すためにそのカバーテープの先端部に連結される延長テープである。カバーテープ把持装置は、ベーステープから剥離されたカバーテープの先端を把持する装置である。連結装置は、加熱部材を有している。連結装置は、テープ押さえ部材と加熱部材との間に重ねた状態で配置された、カバーテープ把持装置に把持されているカバーテープの先端側と仮テープ配策装置により保持されている仮テープとを加熱部材により加熱処理することにより、カバーテープの剥離面に残存した接着剤でそのカバーテープの先端側に仮テープを連結する。そして、移載装置は、カバーテープの先端側に接着された仮テープを仮テープ配策装置からテープフィーダへ移載する。
国際公開第2013/186848号
上記の如くカバーテープと仮テープとが接着されると、それらのカバーテープ及び仮テープそれぞれの先端側には、その接着部位におけるテープ長手方向の端部から延びる非接着部位が存在することとなる。一方、連結装置の加熱部材とテープ押さえ部材とがカバーテープ及び仮テープを挟み込む部位が平面であると、カバーテープと仮テープとが接着される接着部位は平面となる。この場合において、その接着部位におけるテープ長手方向の端部からカバーテープ又は仮テープの先端側非接着部位が延びる方向が、その端部から仮テープ又はカバーテープが延びる方向に対して角度をなした状態に固定されると、以下の事態が生じる。
具体的には、カバーテープ及び仮テープのうち何れか一方の先端側非接着部は、カバーテープの先端側に接着された仮テープが仮テープ配策装置からテープフィーダへ移載される際に、他方のテープにより重ねられることで上部が押さえられた状態となるので、上方へ浮き上がることは防止される。一方、カバーテープ及び仮テープのうち何れか他方の先端側非接着部は、カバーテープの先端側に接着された仮テープが仮テープ配策装置からテープフィーダへ移載される際に、一方のテープにより上部が押さえられた状態にならないので、上記の角度分だけ上方へ浮き上がってしまう。この浮き上がり量は、上記の角度が大きいほど大きくなる。過大な浮き上がりが生じると、例えば、部品吸着ヘッドがその浮き上がり部に接触して部品を落下させるなどの不都合が発生する。
本明細書は、カバーテープと仮テープとの連結後におけるテープ先端側の浮き上がりを防止することが可能なテープ自動装填装置及びそのテープ連結方法を提供することを目的とする。
本明細書は、キャリアテープのベーステープからカバーテープを剥離すると共に、剥離された前記カバーテープを所定経路で排出するテープフィーダに、前記キャリアテープを装填するテープ自動装填装置であって、仮テープを前記所定経路に倣った経路に沿って配策して保持する仮テープ配策装置と、前記ベーステープから剥離された前記カバーテープの先端を把持するカバーテープ把持装置と、前記カバーテープ把持装置に把持されている前記カバーテープの先端部に、前記仮テープ配策装置により保持されている前記仮テープを連結する連結装置と、前記カバーテープの先端部に連結されている前記仮テープを前記仮テープ配策装置から前記テープフィーダへ移載する移載装置と、を備え、前記連結装置は、前記カバーテープの先端部と前記仮テープとを互いに重ねた状態で支持するテープ支持部材と、前記テープ支持部材との間に前記カバーテープの先端部と前記仮テープとが互いに重なった所定箇所を挟み込むことにより、前記カバーテープと前記仮テープとを加熱接着する加熱部材と、を有し、前記テープ支持部材及び前記加熱部材はそれぞれ、前記所定箇所をテープ長手方向の中途において折り曲げた状態で挟み込む形状を有している、テープ自動装填装置を開示する。
また、本明細書は、キャリアテープのベーステープからカバーテープを剥離すると共に、剥離された前記カバーテープを所定経路で排出するテープフィーダに、前記キャリアテープを装填するテープ自動装填装置において、カバーテープ把持装置に把持されている前記カバーテープの先端側に、仮テープ配策装置により前記所定経路に倣った経路に沿って配策されて保持されている仮テープを連結する方法であって、テープ支持部材と加熱部材との間に、前記カバーテープの先端部と前記仮テープとが互いに重なった所定箇所をテープ長手方向の中途において折り曲げた状態で挟み込むことにより、前記カバーテープと前記仮テープとを加熱接着する、テープ自動装填装置のテープ連結方法を開示する。
本開示によれば、テープ支持部材及び加熱部材がそれぞれ、カバーテープと仮テープとの互いに重なった所定箇所をテープ長手方向の中途において折り曲げた状態で挟み込む。このため、カバーテープと仮テープとの加熱接着時、それらのテープの互いに重なった所定箇所がテープ長手方向の中途において折り曲げた状態に成形される。この成形後、カバーテープ又は仮テープが引かれると、その張力がその所定箇所の全体に作用するので、その所定箇所が、折り目が解消されるようにそのテープ長手方向全域に亘って直線状に延ばされる。この場合、その引き延ばしに追従して、他のテープも、折り目が解消されるようにそのテープ長手方向全域に亘って直線状に延ばされる。このため、他のテープにおける折り目よりも先端側を下げることができ、これにより、他のテープの先端側が上方へ浮き上がるのを防止することができる。
一実施形態に係るテープ自動装填装置の概略上面図である。 キャリアテープの上面図である。 図2に示すキャリアテープのIII−III断面図である。 キャリアテープを搬送するテープフィーダの概略斜視図である。 テープフィーダの先端部の拡大斜視図である。 テープフィーダにキャリアテープが装填された状態を表した斜視図である。 テープ自動装填装置が備えるフィーダ保持台の概略斜視図である。 テープ自動装填装置が備える第一テープ搬送装置の概略斜視図である。 テープ自動装填装置が備える第二テープ搬送装置、第一開放装置、及び第二開放装置の概略斜視図である。 テープ自動装填装置が備えるカバーテープ処理装置の概略平面図である。 カバーテープ処理装置とテープフィーダとの位置関係を表した平面図である。 カバーテープ処理装置が有する仮テープ配策装置70の動作初期の平面図である。 カバーテープ処理装置が有する仮テープ配策装置70の動作後期の平面図である。 テープ自動装填装置が備える連結装置によるカバーテープと仮テープとの連結を説明するための図である。 連結装置がカバーテープと仮テープとを連結する状態を表した拡大図である。 フィーダ保持台に第一テープ搬送装置及び第二テープ搬送装置が接近した状態を表した上面図である。 フィーダ保持台に第二開放装置及びカバーテープ処理装置が接近した状態を表した上面図である。 テープフィーダ及びカバーテープ処理装置をカバーテープ処理装置の一部を透過して表した平面図である。 テープフィーダに仮テープを移載する動作を説明するための図である。 テープフィーダへの仮テープの移載時に複数のピンで仮テープを保持している状態を表した図である。 カバーテープ送りガイドのガイドローラに仮テープが移載された状態を表した図である。 カバーテープと仮テープとの連結後に仮テープをテープフィーダに移載する状態を表した図である。 連結装置によりカバーテープと仮テープとが連結された場合の状態を説明するための図である。 実施形態と対比される対比例でカバーテープと仮テープとが連結された場合の状態を説明するための図である。
実施形態に係るテープ自動装填装置1について、図面を用いて説明する。テープ自動装填装置1は、テープフィーダ100にキャリアテープ200を自動的に装填する装置である。テープ自動装填装置1は、図1に示す如く、フィーダ保持台10と、第一テープ搬送装置20と、第二テープ搬送装置30と、第一開放装置40と、第二開放装置50と、カバーテープ処理装置60と、を備えている。
まず、図2及び図3を用いて、キャリアテープ200の構成について説明する。キャリアテープ200は、複数の部品を長手方向に一列に収容したテープ部材である。キャリアテープ200は、図2及び図3に示す如く、ベーステープ210と、カバーテープ220と、を有している。ベーステープ210は、紙材や樹脂等の柔軟な材料により構成されている。ベーステープ210には、収容孔211が設けられている。収容孔211は、部品を収容することが可能な収容部である。収容孔211は、ベーステープ210の長手方向において所定間隔ごとに設けられている。また、部品は、基板に装着される電子部品などであって、例えば0201サイズ(0.2mm×0.1mm)などの微小部品であってよい。
尚、キャリアテープ200は、ベーステープ210で収容孔211が貫通したものであってもよいし、また、ベーステープ210で収容孔211が閉じたエンボス型であってもよい。また、キャリアテープ200は、図3に示す如くベーステープ210で収容孔211が貫通する構造であるときは、その収容孔211に収容された部品を保持してその部品の脱落を防止するため、更に、ベーステープ210の下面に接着されるボトムテープ230を有する。このボトムテープ230は、透明又は半透明の紙材や高分子フィルムなどにより構成される。
ベーステープ210には、また、係合孔212が貫通して設けられている。係合孔212は、後述のスプロケットの係合突起を係合させる送り孔である。係合孔212は、略円形或いは楕円形に形成されている。係合孔212は、後述のスプロケットの係合突起が係合することが可能な大きさを有している。係合孔212は、ベーステープ210の長手方向において所定間隔ごとに設けられている。上記の収容孔211は、ベーステープ210の幅方向の一方側において長手方向に一列に配置されている。また、上記の係合孔212は、ベーステープ210の幅方向の他方側において長手方向に一列に配置されている。
カバーテープ220は、ベーステープ210の上面(尚、係合孔212が設けられている部分は除外されてよい。)に接着剤により接着されている。カバーテープ220のベーステープ210への接着は、キャリアテープ200における収容孔211の幅方向位置を避けてその幅方向両側それぞれにおいて行われる。カバーテープ220は、ベーステープ210の収容孔211の上部を閉塞して、その収容孔211に収容された部品の飛び出しを防止する機能を有している。カバーテープ220は、透明な高分子フィルムなどにより構成されている。
次に、図4−図6を用いて、テープフィーダ100の構成について説明する。テープフィーダ100は、キャリアテープ200を搬送することにより、基板に装着すべき部品を部品吸着位置Lに供給する装置である。テープフィーダ100は、基板を生産する基板生産ライン上に設けられる部品装着機の有するスロットに着脱可能に装着される。テープフィーダ100から部品吸着位置Lに供給された部品は、部品装着機の装着ヘッドに取り付けられた吸着ノズルなどで吸着保持され、その後、吸着解除により基板に装着される。
テープフィーダ100は、図4に示す如く、フィーダ本体110と、リール収容部120と、テープ送り機構部130と、を有している。フィーダ本体110は、扁平な箱形に形成されている。フィーダ本体110は、テープ送りガイド111を有している。テープ送りガイド111は、フィーダ本体110の上部に設けられている。リール収容部120は、フィーダ本体110の後端側に配置されている。リール収容部120は、キャリアテープ200が巻回された円盤状のテープリール240を収容する部位である。キャリアテープ200は、リール収容部120に収容されたテープリール240から引き出されてテープ送りガイド111により案内される。テープ送りガイド111は、リール収容部120とテープ送り機構部130との間でキャリアテープ200を案内するテープ経路を形成している。
テープ送り機構部130は、フィーダ本体110の前端側に配置されている。テープ送り機構部130は、テープリール240から引き出されたキャリアテープ200をピッチ送りする機構部である。テープ送り機構部130は、スプロケット131と、モータ132と、第一テープ保持部133と、を有している。尚、テープ送り機構部130は、フィーダ本体110の前端側だけでなく、その後端側にも配置されていてもよい。
スプロケット131は、フィーダ本体110におけるテープ搬送路の下方に設けられた円盤状の部材である。スプロケット131は、フィーダ本体110の前端側に回転可能に取り付けられている。スプロケット131は、テープ送りガイド111により案内されているキャリアテープ200を搬送させる方向に回転する。スプロケット131は、外周面において径方向外側に向けて突出する外歯である係合突起を有している。この係合突起は、その外周全周に亘って所定角度ごとに設けられている。
スプロケット131には、ギヤを介してモータ132が連結されている。モータ132は、スプロケット131を回転駆動させるサーボモータである。モータ132が回転駆動されると、その回転がギヤを用いて減速されつつスプロケット131に伝達されることで、スプロケット131が回転する。モータ132は、スプロケット131が間欠的に回転するように駆動される。スプロケット131が回転すると、その係合突起がテープ送りガイド111により案内されているキャリアテープ200の係合孔212に係合するので、そのキャリアテープ200が搬送方向Xに搬送される。キャリアテープ200の搬送は、所定ピッチずつ行われる。
第一テープ保持部133は、係合孔212にスプロケット131の係合突起が係合するキャリアテープ200を保持する部位である。第一テープ保持部133は、キャリアテープ200の上面を上方から覆う。第一テープ保持部133の上面には、窓孔が設けられていると共に、開口孔が設けられている。スプロケット131は、上端付近に達した係合突起が窓孔を通じてテープ搬送路上に突出するように配置される。係合突起は、テープ搬送路上に突出した状態でキャリアテープ200の係合孔212に係合する。上記の開口孔は、部品吸着位置Lに設けられている。
図5に示す如く、第一テープ保持部133の上面には、テープ剥離部材136及びテープ折返部材137が設けられている。テープ剥離部材136は、上記開口孔の搬送方向上流側に配置されている。テープ剥離部材136は、キャリアテープ200のベーステープ210からカバーテープ220を剥離する剥離刃である。テープ折返部材137は、ベーステープ210から剥離したカバーテープ220の幅方向一方側(具体的には、キャリアテープ200における部品を収容する収容孔211が配置された側)を立ち上げて折り返す部材である。
第一テープ保持部133には、回転支点133aが設けられている。回転支点133aは、第一テープ保持部133の後端側が上方へ移動可能となるように前端部に配置されている。第一テープ保持部133の後端部には、作業者が操作可能なレバー138が突設されている。第一テープ保持部133の後端部とフィーダ本体110との間には、その第一テープ保持部133の後端側を下方に付勢する付勢部材(図示せず)が組み付けられている。第一テープ保持部133は、レバー138が持ち上げられていないときはスプロケット131との間でキャリアテープ200を保持し、一方、レバー138が付勢部材の付勢力に抗して持ち上げられたときにスプロケット131との間におけるキャリアテープ200の保持を解除する。
テープフィーダ100は、また、カバーテープ送り出し機構部140を有している。カバーテープ送り出し機構部140は、フィーダ本体110の中央下部に配置されている。カバーテープ送り出し機構部140は、テープ剥離部材136で剥離されてテープ折返部材137で折り返されたカバーテープ220をキャリアテープ200の搬送方向Xとは反対方向に送り出す機構部である。カバーテープ送り出し機構部140は、ギヤ141と、モータ142と、第二テープ保持部143と、を有している。
ギヤ141は、フィーダ本体110の中央下部に回転可能に取り付けられている。ギヤ141には、モータ142が連結されている。モータ142は、ギヤ141を回転駆動させるサーボモータである。第二テープ保持部143は、送り出すカバーテープ220を、フィーダ本体110から外れないように保持する部位である。第二テープ保持部143は、図6に示す如く、ギヤ144と、アーム145と、レバー146と、コイルバネ147と、を有している。
ギヤ144は、上記のギヤ141と噛合している。アーム145には、回転支点145aが設けられている。アーム145は、回転支点145aを中心にしてギヤ144をギヤ141側に移動させることが可能となるように形成されている。レバー146は、アーム145から下方へ突出している。コイルバネ147は、レバー146を介してアーム145をギヤ141側に付勢する付勢力を発生する。第二テープ保持部143は、レバー146が移動されていないときはコイルバネ147の付勢力によりギヤ144をギヤ141と噛合させてカバーテープ220を保持し、一方、レバー146がコイルバネ147の付勢力に抗して移動されたときにギヤ144をギヤ141から離間させてカバーテープ220の保持を解除する。
テープフィーダ100は、また、カバーテープ送りガイド150を有している。カバーテープ送りガイド150は、テープフィーダ100のテープ剥離部材136とカバーテープ送り出し機構部140との間に設けられている。カバーテープ送りガイド150は、テープ剥離部材136で剥離されたカバーテープ220をカバーテープ送り出し機構部140に案内する。カバーテープ送りガイド150は、一対のガイドローラ151,152により構成されている。ガイドローラ151,152は、テープ送りガイド111上に案内されるキャリアテープ200よりも上方に配置されている。テープフィーダ100の前端側に配置されたガイドローラ151は、カバーテープ220の弛みを防止するためにカバーテープ220に張力を付与する役割を有している。
キャリアテープ200は、搬送方向Xへ搬送されるうえで、まず、テープリール240から引き出されてテープ送りガイド111により案内されて第一テープ保持部133に保持される。そして、その第一テープ保持部133に保持された状態でモータ132の回転により搬送方向Xへ搬送される。キャリアテープ200は、その搬送中、ベーステープ210とカバーテープ220との間にテープ剥離部材136が進入することで、ベーステープ210からカバーテープ220が剥離された状態になる。ベーステープ210から剥離したカバーテープ220は、第一テープ保持部133から第二テープ保持部143まで、一対のガイドローラ151,152を経由した経路(以下、排出経路と称す。)で取り回される。そして、そのカバーテープ220は、その第二テープ保持部143に保持された状態で、上記モータ132の回転と同期したモータ142の回転によりフィーダ本体110の外方(具体的には、第二テープ保持部143の下方)へ排出される。
次に、図7−図15を用いて、テープ自動装填装置1の構成について説明する。テープ自動装填装置1において、フィーダ保持台10は、上記のテープフィーダ100を保持する台座である。フィーダ保持台10は、図7に示す如く、テープ自動装填装置1の基台2の中央部に配置されている。フィーダ保持台10は、載置部11と、当接部12と、を有している。載置部11には、テープフィーダ100のフィーダ本体110の底面が載置される。当接部12には、フィーダ本体110の前端面が当接される。載置部11には、フィーダ本体110の両側面の下部を挟持する一対の支持ガイド13が設けられている。当接部12には、テープフィーダ100に対して通信可能かつ電力供給可能な通信ジャック14、及び、テープフィーダ100を位置決めする位置決め部15と、が設けられている。
第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30はそれぞれ、キャリアテープ200を搬送方向Xへ搬送させる装置である。第一テープ搬送装置20と第二テープ搬送装置30とは、基台2上において、フィーダ保持台10に保持されたテープフィーダ100を挟んだ斜向かいに配置されている。第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30はそれぞれ、基台2上において、フィーダ保持台10に保持されたテープフィーダ100を両側から挟む方向に進退することが可能である。
第一テープ搬送装置20は、図8に示す如く、ガイド21と、二つの駆動ローラ22と、二つの従動ローラ23と、二つのギヤモータ24と、を有している。ガイド21は、搬送方向Xに搬送されるキャリアテープ200を案内する。二つの駆動ローラ22は、搬送方向Xに互いに離間して配置されている。二つの従動ローラ23はそれぞれ、対応の駆動ローラ22の下方に配置されており、付勢部材(図示せず)で対応の駆動ローラ22側に付勢されている。二つのギヤモータ24はそれぞれ、対応の駆動ローラ22を回転駆動する。ガイド21は、後端側のローラ22,23よりも後方側、二対のローラ22,23の間、及び前端側のローラ22,23よりも前方側にそれぞれ、上下一対で配置されている。
第一テープ搬送装置20は、台座25に載置固定されている。台座25は、一対のレール26上に搬送方向Xに直交する水平な方向(以下、直交方向と称す。)Yにスライド可能に取り付けられている。一対のレール26は、基台2上に所定間隔を空けてそれぞれ直交方向Yに延在するように設けられている。台座25は、基台2に固定されたエアシリンダ27に接続されている。エアシリンダ27は、外部のエア供給源(図示せず)に接続されている。台座25は、エアシリンダ27からのエアにより基台2上で一対のレール26に沿って直交方向Yへスライドすることが可能である。
第二テープ搬送装置30は、図9に示す如く、ガイド31と、二つの駆動ローラ32と、二つのギヤモータ33と、を有している。ガイド31は、搬送方向Xに搬送されるキャリアテープ200を案内する。二つの駆動ローラ32は、搬送方向Xに互いに離間して配置されている。二つのギヤモータ33はそれぞれ、対応の駆動ローラ32を回転駆動する。ガイド31は、後端側の駆動ローラ32よりも後方側、二つの駆動ローラ32の間、及び前端側の駆動ローラ32よりも前方側にそれぞれ配置されている。
第二テープ搬送装置30は、台座34に載置固定されている。台座34は、一対のレール35上に搬送方向Xに直交する直交方向Yにスライド可能に取り付けられている。一対のレール35は、基台2上に所定間隔を空けてそれぞれ直交方向Yに延在するように設けられている。台座34は、基台2に固定されたエアシリンダ36に接続されている。エアシリンダ36は、外部のエア供給源(図示せず)に接続されている。台座34は、エアシリンダ36からのエアにより基台2上で一対のレール35に沿って直交方向Yへスライドすることが可能である。
上記の如くフィーダ保持台10にテープフィーダ100が保持されかつ第一及び第二テープ搬送装置20,30がそのテープフィーダ100に接近した状態で直交方向Yにスライドされると、そのテープフィーダ100により搬送されるキャリアテープ200は、第一テープ搬送装置20の上下一対のガイド21の間隙を通って案内されると共に、第二テープ搬送装置30のガイド31とテープフィーダ100のテープ送りガイド111との間隙を通って案内される。
第一開放装置40及び第二開放装置50はそれぞれ、テープフィーダ100の第一テープ保持部133によるキャリアテープ200の保持又は第二テープ保持部143によるカバーテープ220の保持を解除して開放する装置である。第一開放装置40及び第二開放装置50はそれぞれ、基台2上において、フィーダ保持台10に保持されたテープフィーダ100の配置位置に対して第二テープ搬送装置30側に配置されている。
第一開放装置40は、第一リフトレバー41と、支持台42と、エアシリンダ43と、を有している。第一リフトレバー41は、第一テープ保持部133のレバー138に当接してそのレバー138を上下方向Zに移動させることが可能である。支持台42は、第一リフトレバー41の先端がテープフィーダ100側に突出するように第一リフトレバー41を支持している。エアシリンダ43は、第二テープ搬送装置30の台座34上に固定されている。エアシリンダ43は、エア供給源からのエアにより、支持台42を上下方向Zに移動させることが可能である。
第二開放装置50は、第二リフトレバー51と、支持台52と、エアシリンダ53と、を有している。第二リフトレバー51は、第二テープ保持部143のレバー146に当接してそのレバー146を搬送方向Xに移動させることが可能である。支持台52は、第二リフトレバー51の先端がテープフィーダ100側に突出するように第二リフトレバー51を支持している。エアシリンダ53は、台座54上に固定されている。エアシリンダ53は、支持台52を搬送方向Xに移動させることが可能である。
台座54は、一対のレール55上に直交方向Yにスライド可能に取り付けられている。一対のレール55は、基台2上に所定間隔を空けてそれぞれ直交方向Yに延在するように設けられている。台座54は、基台2に固定されたエアシリンダ56に接続されている。エアシリンダ56は、エア供給源からのエアにより基台2上で一対のレール55に沿って台座54を直交方向Yへスライドさせることが可能であって、支持台52を直交方向Yに移動させることが可能である。
カバーテープ処理装置60は、フィーダ保持台10に保持されかつキャリアテープ200のベーステープ210からカバーテープ220を剥離したテープフィーダ100に、後述の仮テープを移載することにより、その剥離されたカバーテープ220をフィーダ本体110の外方へ排出する装置である。カバーテープ処理装置60は、基台2上において、フィーダ保持台10に保持されたテープフィーダ100のカバーテープ送り出し機構部140が露呈している側すなわちそのテープフィーダ100の配置位置に対して第一テープ搬送装置20側に配置されている。カバーテープ処理装置60は、図10に示す如く、仮テープ配策装置70と、カバーテープ把持装置75と、連結装置80と、移載装置90と、を有している。
仮テープ配策装置70は、仮テープ300をカバーテープ220の排出経路に倣った経路に沿って配策して保持する装置である。尚、この経路は、図11において太実線で示されている。仮テープ300は、テープリール240に巻回されているキャリアテープ200とは異なるテープであって、キャリアテープ200のベーステープ210から剥離されたカバーテープ220に連結された後にテープフィーダ100に移載される。仮テープ300は、キャリアテープ200のカバーテープ220と同じ形状で同じ素材により形成されている。仮テープ300は、仮テープ配策装置70に装着可能な仮テープリール310に巻回されている。
仮テープ配策装置70は、台座61に載置固定されている。台座61は、一対のレール62上に直交方向Yにスライド可能に取り付けられている。一対のレール62は、基台2上に所定間隔を空けてそれぞれ直交方向Yに延在するように設けられている。台座61は、基台2に固定されたエアシリンダ63に接続されている。エアシリンダ63は、外部のエア供給源(図示せず)に接続されている。台座61は、エアシリンダ63からのエアにより基台2上で一対のレール62に沿って直交方向Yへスライドすることが可能である。
仮テープ配策装置70は、本体プレート71と、移送部72と、第一押出部73と、第二押出部74と、を有している。本体プレート71は、略矩形状に形成された平板部材である。本体プレート71には、それぞれ円環状かつ円弧状の三つの案内孔71a,71b,71cが同心円上に形成されている。本体プレート71には、外側支持ピン機構部71d及び一対の仮テープ支持ローラ71eがそれぞれ取り付けられている。外側支持ピン機構部71dは、仮テープ300を外側から接触して支持する。外側支持ピン機構部71dは、支持プレート71fを有している。支持プレート71fは、回転支点71gにより本体プレート71に回転可能である。支持プレート71fの先端部には、仮テープ300を支持するためのピン71hが直交方向Yに突出するように取り付けられている。仮テープ支持ローラ71eは、仮テープリール310から引き出された仮テープ300を案内支持する。
移送部72は、本体プレート71の背面側(すなわち、フィーダ保持台10側とは反対側)に配置されている。移送部72は、回転支点72aにより案内孔71aの円弧中心において回転可能に支持されている。移送部72の先端部には、把持爪72bが設けられている。把持爪72bは、本体プレート71において最大径を有する案内孔71aの縁部に支持されている。把持爪72bは、本体プレート71の正面側(すなわち、フィーダ保持台10側)で仮テープ300を把持することが可能である。
移送部72には、アーム72c,72dが固定されている。アーム72c,72dはそれぞれ、回転支点72aと把持爪72bとの間の移送部72から周方向に向けて延びている。アーム72cは、移送部72に対して下方側に位置している。アーム72cの先端部には、二つの接触ローラ72eが回転可能に支持されている。接触ローラ72eはそれぞれ、本体プレート71において中間径を有する案内孔71bの縁部に支持されている。接触ローラ72eはそれぞれ、本体プレート71の正面側に突出している。アーム72dは、移送部72に対して上方側に位置している。アーム72dの先端部には、接触ローラ72fが回転可能に支持されている。接触ローラ72fは、本体プレート71において最小径を有する案内孔71cの縁部に支持されている。接触ローラ72fは、本体プレート71の正面側に突出している。
仮テープ配策装置70において、移送部72が図示しない駆動モータにより回転されると、把持爪72bにより把持された仮テープ300の先端部が、案内孔71aに沿って移送される。そして、移送部72が初期角度から所定の移送完了角度まで回転する過程で、その仮テープ300の先端部が、テープフィーダ100の第二テープ保持部143に対応する第一位置P1と、テープフィーダ100のガイドテープ送りガイド150に対応する第二位置P2と、を経由して、テープフィーダ100の第一テープ保持部133に対応する第三位置P3に移送される。
第一押出部73は、本体プレート71の正面側に配置されている。第一押出部73は、回転支点73aにより回転可能に支持されている。第一押出部73は、付勢部材により回転支点73aを中心にして周方向一方(図10に示す時計回り方向)に付勢されており、初期状態において移送部72の接触ローラ72fと接触した状態に維持されている。第一押出部73の正面側には、内側支持ピン機構部73b及び二つの案内ピン73cがそれぞれ取り付けられている。内側支持ピン機構部73bは、仮テープ300を内側から接触して支持する。内側支持ピン機構部73bは、二つの支持プレート73d,73eを有している。支持プレート73d,73eはそれぞれ、回転支点73aを中心にして第一押出部73に対して回転可能である。支持プレート73d,73eの先端部には、仮テープ300を支持するためのピン73f,73gが直交方向Yに突出するように取り付けられている。ピン73f,73gはそれぞれ、回転支点73aを中心にして回転可能である。
また、ピン73f,73gはそれぞれ、引張りばね73hに連結されている。ピン73fとピン73gとの初期間隔は、引張りばね73hの弾性力により所定間隔に維持されている。尚、この所期間隔は、支持プレート73d,73eの回転支点73aを中心にした相対角度ずれが例えば約90°であるときにおける各ピン73f,73gの距離である。
第二押出部74は、本体プレート71の正面側に配置されている。第二押出部74は、回転支点74aにより回転可能に支持されている。第二押出部74は、図示しない弾性部材により回転支点74aを中心にして周方向一方(図10に示す時計回り方向)に付勢されており、初期状態においては移送部72の接触ローラ72e,72fと接触することなく所定位相となる状態に維持されている。第二押出部74の正面側には、二つの案内ピン74bが配置されている。案内ピン74bはそれぞれ、仮テープ300を内側から接触して支持する。
第一押出部73及び第二押出部74は、移送部72が仮テープ300の先端部を移送する際、それぞれ曲面状に形成された背面部が接触ローラ72e,72fと接触して、周方向他方(図10に示す反時計回り方向)に回転する。この場合、第一押出部73の内側支持ピン機構部73b及び各案内ピン73c、並びに、第二押出部74の各案内ピン74bは、本体プレート71の外周側へ移動する。すなわち、第一押出部73及び第二押出部74は、移送部72の回転に連動して、移送部72の移送により引っ張られた仮テープ300の一部を外周側へ押し出す。これにより、第一押出部73は、仮テープ300をカバーテープ220の転送経路に倣った経路に沿って配策する。また、第二押出部74は、仮テープ300におけるカバーテープ220と連結される部位にカバーテープ220の先端部と対向する対向部を形成する。
仮テープ配策装置70において、初期状態(すなわち、移送部72の回転支点72aを中心にした回転角度がゼロである状態)では、図10に示す如く、移送部72の把持爪72bが一対の仮テープ支持ローラ71eから突出している仮テープ300の先端部を把持しつつ、第一押出部73及び第二押出部74がそれぞれ初期角度に維持されている。
そして初期状態から、移送部72が回転駆動されると、把持爪72bに把持された仮テープ300が張力により仮テープリール310から順次引き出され、仮テープ300の先端部が一対の仮テープ支持ローラ71eを始点とし、第一位置P1および第二位置P2を経由して移送される。そして、移送部72が約140°回転すると、図12に示す如く、移送部72の接触ローラ72e,72fが第一押出部73及び第二押出部74に接触して連動させる。この際、第一押出部73の内側支持ピン機構部73b及び案内ピン73cが仮テープ300を徐々に外周側へ押し出す。第二押出部74は、接触ローラ72fにより連動するが、この段階では仮テープ300と非接触状態にある。
更に、移送部72が回転駆動されて初期状態から約165°回転すると、図13に示す如く、仮テープ300の先端部が第三位置P3まで移動される。かかる処理が実行されると、仮テープ300は、移送部72によりテープフィーダ100の第一テープ保持部133に対応する位置まで引き出されたことになる。そして、仮テープ300は、移送により張られた仮テープ300の一部が第一押出部73により更に押し出されつつ、カバーテープ220の排出経路に倣った経路に沿った形状に配策されて成形される。
より具体的には、本体プレート71の外側支持ピン機構部71d及び第一押出部73の内側支持ピン機構部73bにより、仮テープ300は、S字状に湾曲した形状に成形される。このとき、内側支持ピン機構部73bにおいては、各ピン73f,73gは、引張りばね73hにより初期間隔に維持されている。そして、移送部72が初期状態から約165°回転した状態において、図13に示す如く、仮テープ300は、移送により張られた仮テープ300の一部が第二押出部74の案内ピン74bにより押し出されつつ、後にカバーテープ220と連結される際にそのカバーテープ220と対向するように、U字状に成形される。このように、仮テープ配策装置70は、移送部72を回転させることで第一押出部73及び第二押出部74を連動させ、仮テープ300を排出経路に倣った所定形状に成形してその所定形状の経路に沿って配策して保持する。
カバーテープ把持装置75は、ベーステープ210から剥離されたカバーテープ220の先端を把持する装置である。カバーテープ把持装置75は、台座61に固定された仮テープ配策装置70の本体プレート71に取り付けられている。尚、カバーテープ把持装置75は、台座34に固定された第二テープ搬送装置30側に取り付けられるものとし、把持が要求される時に直交方向Yへ前進されるものとしてもよい。
カバーテープ把持装置75は、下部材76と、上部材77と、を有している。下部材76及び上部材77はそれぞれ、ベーステープ210から剥離されたカバーテープ220を把持可能なブロック状に形成されている。下部材76は、カバーテープ把持装置75の下部に配置されている。上部材77は、カバーテープ把持装置75の上部に配置されており、下部材76の上方に配置されている。下部材76及び上部材77は、互いに離接可能に構成されている。下部材76と上部材77とは、上下方向Zに相対移動することが可能である。下部材76と上部材77とは、カバーテープ220の把持前は互いに離間し、その把持が要求された時に互いに当接される。
また、カバーテープ把持装置75は、本体プレート71に直交方向Yへ進退可能に装着されている。カバーテープ把持装置75の本体プレート71に対する装着位置は、互いに離間した下部材76と上部材77との間に、テープフィーダ100の第一テープ保持部133から搬送方向X側に突出したカバーテープ220の先端部が進入可能な位置である。カバーテープ把持装置75は、制御により直交方向Yへ進退することが可能である。カバーテープ把持装置75は、カバーテープ220の把持前は第二押出部74の回転を妨げないように後退されており、その把持が要求された時に把持可能に前進される。下部材76及び上部材77は、直交方向Yへの前進が完了するまでは互いに離間しており、その前進が完了した後に互いに当接される。かかる当接がなされると、その下部材76と上部材77との間にカバーテープ220の先端部が挟まれて把持される。
連結装置80は、仮テープ配策装置70により上記の如く保持されている仮テープ300を、テープフィーダ100の第一テープ保持部133においてキャリアテープ200のベーステープ210から剥離されたカバーテープ220の先端側に連結する装置である。この連結は、カバーテープ220と仮テープ300とを加熱接着により実現される。そして、この加熱接着は、カバーテープ220と仮テープ300との接着箇所のテープ長手方向の中途に折り目が形成されるように行われる。
連結装置80は、台座61に固定された仮テープ配策装置70の本体プレート71に取り付けられている。連結装置80は、テープ支持部材81と、加熱部材82と、を有している。尚、連結装置80のテープ支持部材81及び加熱部材82のうち少なくとも何れか一方は、上記の本体プレート71に代えて、台座34に固定された第二テープ搬送装置30側に取り付けられるものとしてもよい。この場合は、第二テープ搬送装置30側に取り付けられた連結装置80は、連結が要求された時に直交方向Yへ前進されるものとしてもよい。
テープ支持部材81は、カバーテープ220と仮テープ300との連結時に両テープ220,300の先端部同士を互いに重ねた状態で支持するテープ押さえである。テープ支持部材81は、矩形ブロック状に形成された部材である。テープ支持部材81は、本体プレート71に直交方向Yへ進退可能に装着されている。テープ支持部材81の本体プレート71に対する装着位置は、仮テープ配策装置70によりU字状に成形された仮テープ300のU字部の内側にあり、かつ、テープフィーダ100の第一テープ保持部133から搬送方向X側に突出したカバーテープ220の先端部の上方にある。テープ支持部材81は、制御により直交方向Yへ進退することが可能である。テープ支持部材81は、仮テープ配策装置70が仮テープ300を所定経路に沿った状態に保持する前は第二押出部74の回転を妨げないように後退されており、仮テープ配策装置70による仮テープ300の保持後にテープ220,300を支持可能に前進される。
テープ支持部材81は、金属部81aと、樹脂部81bと、を有している。金属部81aは、テープ支持部材81の上部に配置されている。樹脂部81bは、テープ支持部材81の下部に配置されており、金属部81aの下面に固定されている。テープ支持部材81は、樹脂部81bの下面にてカバーテープ220の先端部と仮テープ300の先端部とを互いに重ねた状態で支持する。樹脂部81bは、下面が搬送方向Xにかけて屈曲するように形成されている。具体的には、樹脂部81bは、図14及び図15に示す如く、下面にて谷折り角部81eを挟んで二面が形成される谷形状を有している。
すなわち、樹脂部81bの下面は、水平部81cと、斜面部81dと、谷折り角部81eと、を有している。水平部81cは、略水平に広がる下方に向いた下面である。斜面部81dは、水平部81cに対して後方に隣接する斜め下方に向いた下面である。谷折り角部81eは、水平部81cと斜面部81dとの間において直交方向Yに直線状に延びるように形成されている。樹脂部81bは、谷折り角部81eで水平部81cと斜面部81dとが樹脂部81bの本体側を介してなす角度αが例えば約230°などの180°を超えるように形成されている。
加熱部材82は、テープ支持部材81との間でカバーテープ220の先端部と仮テープ300の先端部とを挟み込むことによりカバーテープ220と仮テープ300とを加熱接着する部材である。加熱部材82は、アーム状に形成された部材である。加熱部材82は、本体プレート71に上下方向Z(具体的には、斜め上下方向)へ上下動可能に装着されている。加熱部材82は、仮テープ配策装置70の第二押出部74の回転位置に対して重なるように本体プレート71に配置されている。この配置位置は、テープ支持部材81の前進位置でそのテープ支持部材81に重なる位置である。加熱部材82は、制御により斜め上下方向へ、前進位置にあるテープ支持部材81と離接可能に移動することが可能である。加熱部材82は、上記の加熱接着前は下方に位置しており、その加熱接着が要求された時に斜め上方へその上面がテープ支持部材81の下面に当接するまで移動される。
加熱部材82は、テープ支持部材81の下面に合致した上面を有している。加熱部材82は、上面にてテープ支持部材81の下面との間でカバーテープ220の先端部と仮テープ300の先端部とを互いに重ねた状態で挟み込むことが可能である。加熱部材82は、制御により上面部が所定温度(例えば170℃)まで昇温されることが可能である。加熱部材82は、上面が搬送方向Xにかけて屈曲するように形成されている。具体的には、加熱部材82は、上面にて山折り角部82cを挟んで二面が形成される山形状を有している。
すなわち、加熱部材82の上面は、水平部82aと、斜面部82bと、山折り角部82cと、を有している。水平部82aは、略水平に広がる上方に向いた上面である。斜面部82bは、水平部82aに対して後方に隣接する斜め上方に向いた上面である。斜面部82bは、テープ支持部材81の斜面部81dに対応するように形成されている。山折り角部82cは、水平部82aと斜面部82bとの間において直交方向Yに直線状に延びるよいに形成されている。加熱部材82は、山折り角部82cで水平部82aと斜面部82bとが加熱部材82の本体側を介してなす角度βが例えば約130°などの180°を下回るように形成されている。この角度βは、上記の樹脂部81bの角度αとの間で合計角度(α+β)が360°となるように設定されている。
上記した加熱部材82が加熱接着要求時にテープ支持部材81の下面に当接するまで移動される斜め上方の方向は、テープ支持部材81の谷折り角部81eの角度α及び加熱部材82の山折り角部82cの角度βそれぞれを二等分する方向である。すなわち、加熱部材82は、テープ支持部材81との間でカバーテープ220と仮テープ300との加熱接着を行ううえで、上記の角度α及び角度βそれぞれを二等分する方向へ移動される。
移載装置90は、カバーテープ220の先端部に連結されている仮テープ300を仮テープ配策装置70からテープフィーダ100へ移載する装置である。移載装置90は、仮テープ配策装置70の動作及び第二開放装置50の動作を制御して仮テープ300の移載処理を行う。
次に、図16−図24を用いて、テープ自動装填装置1の動作について説明する。
テープ自動装填装置1において、初期状態では、図1に示すように、第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30、第一開放装置40及び第二開放装置50、並びにカバーテープ処理装置60の何れも、フィーダ保持台10から直交方向Yに所定距離をもって離間している。また、カバーテープ処理装置60の仮テープ配策装置70は、上記した動作により予め、仮テープ300をカバーテープ220の排出経路に倣った経路に沿った形状に成形して保持している。尚、仮テープ配策装置70による仮テープ300の成形乃至保持は、連結装置80によるカバーテープ220との連結までに行われていればよく、例えば、テープフィーダ100によるキャリアテープ200の搬送と同時に行われてもよい。
上記の初期状態において、作業者は、テープフィーダ100をフィーダ保持台10にセットする。具体的には、フィーダ本体110の底面を載置部11上の一対の支持ガイド13間に載置して挟持させ、フィーダ本体110の位置決めピン及び通信コネクタを当接部12の位置決め部15及び通信ジャック14にそれぞれ差し込む。そして、テープリール240をリール収容部120に取り付け、テープ自動装填装置1の制御装置として設けられているフィーダセット完了ボタンを押す。
かかるフィーダセット完了ボタンが押下されると、第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30それぞれが制御によりフィーダ保持台10に接近する直交方向Yにスライドされる。そして、図16に示す如く、第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30それぞれが、ガイド21,31の直交方向Yの位置がテープフィーダ100のテープ送りガイド111の直交方向Yの位置と等しくなるように位置決めされる。
また、第二テープ搬送装置30の上記したスライド移動に伴い第一開放装置40がスライドされる。この場合には、第一開放装置40の第一リフトレバー41がテープフィーダ100の第一テープ保持部133のレバー138に対して作動許容側に差し込まれる。そして、第一開放装置40の支持台42が制御により上下方向Zに上昇されると、第一リフトレバー41が第一テープ保持部133のレバー138を持ち上げる。レバー138が持ち上げられると、第一テープ保持部133が回転支点133aを中心に上方へ回転するので、その第一テープ保持部133とスプロケット131との間の保持状態が解除される。
ここで、作業者は、リール収容部120に収容されたテープリール240からキャリアテープ200を引き出し、そのキャリアテープ200の先端部(具体的には、カバーテープ220の先端部)を第一テープ搬送装置20のガイド21の後端部に差し込む。かかる差込が行われると、図示しないセンサによりカバーテープ220の先端部が検出された後、各ギヤモータ24,33及びモータ132が駆動される。かかるモータ24,33,132が駆動されると、キャリアテープ200が、搬送方向Xへ送り出されてガイド21,31及びテープ送りガイド111により案内され、第一テープ保持部133とスプロケット131との間隙を通過する位置まで搬送される。
キャリアテープ200が第一テープ保持部133まで搬送されると、各モータ24,33,132が駆動停止されると共に、第一開放装置40の支持台42及び第一リフトレバー41が制御により下降されて第一テープ保持部133のレバー138が下がる。レバー138が下がると、第一テープ保持部133が回転支点133aを中心に下方へ回転するので、その第一テープ保持部133とスプロケット131との間にキャリアテープ200が保持される状態になる。かかる状態でモータ132が駆動されると、スプロケット131が回転されることで、キャリアテープ200が、その先端部が所定量だけ第一テープ保持部133から搬送方向Xへ突出するように搬送される。
続いて、図17に示す如く、第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30それぞれがフィーダ保持台10から離間する直交方向Yにスライドされる。更に、第二開放装置50がフィーダ保持台10に接近する直交方向Yにスライドされる。この場合には、第二開放装置50の第二リフトレバー51がテープフィーダ100の第二テープ保持部143のレバー146に対して作動許容側に差し込まれる。そして、第二開放装置50の支持台52が制御により搬送方向Xに移動されると、第二リフトレバー51により第二テープ保持部143のアーム145がフィーダ本体110の後端側において回転支点145aを中心にして回転される。この場合は、第二テープ保持部143のギヤ144がカバーテープ送り出し機構部140のギヤ141から離間するので、そのギヤ144とギヤ141との間の保持状態が解除される。
カバーテープ送り出し機構部140のギヤ144とギヤ141とが開放されている状態で、カバーテープ処理装置60がフィーダ保持台10に接近する直交方向Yにスライドされる。この際、仮テープ配策装置70は、仮テープ300をカバーテープ220の排出経路に倣った経路に沿った形状に予め成形して保持している状態にある。そして、カバーテープ処理装置60が、仮テープ配策装置70にて保持している仮テープ300の直交方向Yの位置がテープフィーダ100に保持されているキャリアテープ200の直交方向Yの位置と等しくなるように位置決めされる。
この位置決めは、図18に示す如く、テープフィーダ100の第一テープ保持部133から搬送方向X側に突出したカバーテープ220の先端部の下方に仮テープ300の先端部が位置して、カバーテープ220の先端部に仮テープ300の先端部が対向するように行われる。また、この位置決めは、テープフィーダ100の第一テープ保持部133から搬送方向X側に突出したカバーテープ220の先端部を挟んで上下にカバーテープ把持装置75の下部材76及び上部材77が対向して位置するように行われる。更に、仮テープ300のうち第一押出部73の二つの案内ピン73cの間に位置する部位は、離間したカバーテープ送り出し機構部140のギヤ141と第二テープ保持部143のギヤ144との間を通過するように位置決めされる。更に、仮テープ300のうち、外側支持ピン機構部71d及び内側支持ピン機構部73bによりS字状に湾曲した部位は、図20に示す如く、テープフィーダ100におけるカバーテープ送りガイド150の二つのガイドローラ151,152の間を通過するように位置決めされる。
上記の位置決めがなされると、カバーテープ把持装置75の下部材76と上部材77とが互いに接近する方向に移動されることで、テープフィーダ100の第一テープ保持部133から搬送方向X側に突出したカバーテープ220の先端部が把持される。また、この把持前又は把持後において、連結装置80のテープ支持部材81が直交方向Yへテープ220,300を支持可能に前進される。そして、カバーテープ220の先端部が把持されかつテープ支持部材81が前進されると、加熱部材82がテープ支持部材81の下面に当接するまで斜め上方へ移動される。加熱部材82とテープ支持部材81とが互いに当接すると、カバーテープ220と仮テープ300とが互いに重なった状態で加熱部材82とテープ支持部材81との間で挟み込まれる。
加熱部材82が昇温された状態でカバーテープ220と仮テープ300とが加熱部材82とテープ支持部材81との間で挟み込まれると、そのカバーテープ220及び仮テープ300がその加熱部材82により加熱される。かかる加熱がなされると、カバーテープ220においてベーステープ210からの剥離時に剥離面に残存していた接着剤が加熱処理により軟化されて再度、接着剤として機能する。このため、カバーテープ220と仮テープ300とは、加熱部材82とテープ支持部材81とで挟み込まれた箇所にて接着剤により接着されて互いに連結される。
カバーテープ220と仮テープ300とが互いに連結されると、加熱部材82が斜め下方へ移動されてテープ支持部材81から離間すると共に、テープ支持部材81が直交方向Yへ後退される。更に、移送部72の把持爪72bによる仮テープ300の把持が解除される。そしてその後、仮テープ配策装置70が保持する仮テープ300がテープフィーダ100へ移載される。
具体的には、上記した仮テープ300の移載は、まず、仮テープ配策装置70の移送部72が、初期状態から第三位置P3に到達するまでに回転した方向と同じ方向(図19における反時計回り方向)に更に回転されることにより行われる。かかる方向に移送部72が回転すると、移送部72の接触ローラ72fが第二押出部74の背面部から外れることで、その第二押出部74が弾性部材により逆方向(図19における時計回り方向)に回転されて初期状態に戻る。この際、仮テープ300は、連結されたカバーテープ220と一体となって、第一テープ保持部133を基点として180°折り返されて搬送方向Xの後方へ引かれつつ外側支持ピン機構部71dのピン71hによって支持される。その後、移載装置90は、仮テープリール310を、仮テープ300の引き出し方向とは逆方向(図19における時計回り方向)に回転させる。この回転により、第二押出部74が初期位置に戻るときに弛んだ仮テープ300が巻き取られる。
更に、移載装置90が仮テープリール310を逆方向に回転させると、テープフィーダ100のテープ送り機構部130の停止中は仮テープ300の張力が増加する。仮テープ300の張力が増加すると、図21に示す如く、内側支持ピン機構部73bの引張りばね73hの弾性力に抗して二つのピン73f,73gが拡開しながら、仮テープ300がテープフィーダ100のガイドローラ152の両側を通過する。この場合、二つのピン73f,73gが保持していた仮テープ300がガイドローラ152に移載される。同様に、外側支持ピン機構部71dのピン71hがテープフィーダ100の先端側へ移動し、ピン71hが保持していた仮テープ300がテープフィーダ100のガイドローラ151に移載される。
仮テープ300がテープフィーダ100に移載されると、移載装置90が仮テープ300を保持させるように第二開放装置50を動作させる。かかる動作が行われると、第二開放装置50の支持台52がコイルバネ147の付勢力により搬送方向Xに移動されることで、第二テープ保持部143のアーム145がフィーダ本体110の前端側において回転支点145aを中心にして回転される。この場合は、第二テープ保持部143のギヤ144とカバーテープ送り出し機構部140のギヤ141との間に仮テープ300が保持される。
そして、カバーテープ処理装置60が、図示しないテープ切断機により、第二テープ保持部143と仮テープリール310との間で仮テープ300を切断する。この切断後、仮テープ300は、図6に示す如く、テープフィーダ100に移載された状態になる。尚、このとき、仮テープ300は、搬送途中のキャリアテープ200と干渉し得るが、キャリアテープ200を跨ぐようにフィーダ本体110内に設けられた切欠き部に係止されることで、キャリアテープ200との干渉を防止することが可能である。
上記の切断後、カバーテープ処理装置60がフィーダ保持台10から離間する直交方向Yへ移動される。また、上記の切断後、移送部72が初期角度に戻される。更に、モータ132が駆動されてスプロケット131が回転されることで、ベーステープ210に収容されている部品が頭出しされ、部品吸着位置Lに位置決めされる。以上により、テープ自動装填装置1によるテープフィーダ100に対するキャリアテープ200の自動セットが終了される。
上記のテープ自動装填装置1においては、第一テープ搬送装置20及び第二テープ搬送装置30により、テープリール240を収容するリール収容部120からテープ送りガイド111を介してテープ送り機構部130までキャリアテープ200を搬送することができる。更に、カバーテープ処理装置60により、仮テープ300を上記のキャリアテープ200のカバーテープ220に加熱接着したうえでテープフィーダ100に移載することで、カバーテープ220を排出経路に沿ってフィーダ本体110の外方へ排出することができる。すなわち、カバーテープ処理装置60によれば、キャリアテープ200のカバーテープ220自体を直接的に排出経路に沿って配策することなく、仮テープ300を用いてカバーテープ220を第二テープ保持部143に保持させることができる。つまり、キャリアテープ200をテープフィーダ100に自動的に装填することができる。
また、カバーテープ220を第二テープ保持部143に保持させるうえで、まず、仮テープ300をカバーテープ220の排出経路に倣った経路に沿って配策したうえでカバーテープ220の先端部に連結し、そして、その仮テープ300をテープフィーダ100に移載してカバーテープ220を間接的に排出経路に沿って配策する。従って、カバーテープ220を排出経路に沿って配策するうえで、キャリアテープ200からカバーテープ220を引き出す量として、仮テープ300と接着される箇所の長さ分があれば十分であって、あまり長くすることは不要であるので、キャリアテープ200側の部品をあまり無駄にすることなくテープフィーダ100にキャリアテープ200を装填することができる。
また、連結装置80がカバーテープ220と仮テープ300とを加熱処理により互いに連結する。この連結は、ベーステープ210から剥離されたカバーテープ220の剥離面に残存していた接着剤を用いて行われる。すなわち、カバーテープ220が仮テープ300と加熱接着される面は、その剥離面である。このため、カバーテープ220と仮テープ300との連結を、別途の接着剤を用いることなく、剥離面に残存していた接着剤を再利用することで容易に実現することができる。
更に、連結装置80によるカバーテープ220と仮テープ300との加熱接着は、それらのテープ220,300が互いに重なった箇所をテープ支持部材81と加熱部材82とが挟み込むことにより行われる。以下、カバーテープ220と仮テープ300とが挟み込まれて加熱接着された箇所を接着箇所Sと称す。この際、テープ220,300は、テープ支持部材81の下面と加熱部材82の上面との間で挟み込まれる。テープ支持部材81(具体的には、樹脂部81b)の下面は、谷折り角部81eを挟んで水平部81cと斜面部81dとが形成される谷形状に形成されている。また、加熱部材82の上面は、山折り角部82cを挟んで水平部82aと斜面部82bとが形成される山形状に形成されている。テープ支持部材81の谷形状と加熱部材82の山形状とは、互いに対応している。
テープ支持部材81と加熱部材82とは、カバーテープ220及び仮テープ300をテープ長手方向の中途において谷折り角部81e及び山折り角部82cに沿って折り曲げた状態で挟み込む。かかる挟み込みが行われると、カバーテープ220及び仮テープ300が互いに重なって接着された接着箇所Sのテープ長手方向の中途に、テープ短手方向に直線状に延びる折り目221,301が形成される。カバーテープ220及び仮テープ300それぞれにおける接着箇所Sの折り目221,301は、挟み込み時において上方へ突出する山折りとなる。
また、カバーテープ220及び仮テープ300の挟み込みが行われると、カバーテープ220における接着箇所Sよりも先端部に、非接着となる箇所(以下、先端側非接着部222と称す。)が残存すると共に、仮テープ300における接着箇所Sよりも先端側に、非接着となる箇所(以下、先端側非接着部302と称す。)が残存する。これらの先端側非接着部222,302は、上記の挟み込み時にカバーテープ220又は仮テープ300を把持するうえで必ず形成される。
カバーテープ220が連結された仮テープ300がテープフィーダ100へ移載される過程では、図22に示す如く、その仮テープ300がカバーテープ220と一体となって、第一テープ保持部133を基点として180°折り返されて搬送方向Xの後方へ引かれる。かかる折り返しが行われると、カバーテープ220及び仮テープ300それぞれにおける接着箇所Sの折り目221,301は、下方へ突出する谷折りとなる。この際、図23に示す如く、カバーテープ220の先端側非接着部222は、後方へ引かれる仮テープ300の下方に位置してその仮テープ300に重ねられるので、その先端側非接着部222の上部が押さえられた状態になる。このため、カバーテープ220の先端側非接着部222が上方へ浮き上がることは防止される。
一方、仮テープ300の先端側非接着部302は、仮テープ300が後方に引かれる際にその上部を押さえる部材が存在しない。このため、仮に接着箇所Sのテープ長手方向の中途に折り目が形成されていないと、図24に示す如く、その先端側非接着部302が上方へ浮き上がってしまう。この浮き上がり量は、加熱接着当初のカバーテープ220と仮テープ300の先端部とがなす角度γが大きいほど大きくなる。
これに対して、本実施形態では、仮テープ300における接着箇所Sのテープ長手方向の中途に折り目301が形成されている。すなわち、カバーテープ220と仮テープ300との接着箇所Sが、テープ長手方向において折り目221,301を挟んだ両側の領域に及ぶ。かかる構造では、テープフィーダ100への仮テープ300の移載過程で仮テープ300がカバーテープ220と一体となって第一テープ保持部133を基点として180°折り返されて搬送方向Xの後方へ引かれる際、仮テープ300の張力により、その仮テープ300及びカバーテープ220の折り目301,221を挟んだテープ長手方向前後の接着箇所Sが、その折り目301,221が解消されるように延ばされる。
すなわち、仮テープ300が上記の如く後方へ引かれると、その張力が仮テープ300とカバーテープ220との接着箇所Sの全体に作用するので、カバーテープ220の接着箇所Sが、折り目221が解消されるようにそのテープ長手方向全域に亘って直線状に延ばされる。かかるカバーテープ220の接着箇所Sの引き延ばしが生じると、図23に示す如く、その引き延ばしに追従して、そのカバーテープ220と接着している仮テープ300の接着箇所Sが、折り目301が解消されるようにそのテープ長手方向全域に亘って直線状に延ばされる。この際、カバーテープ220と仮テープ300の先端部とがなす角度γは、加熱接着当初のものから小さくなる。
従って、本実施形態によれば、加熱接着当初のカバーテープ220と仮テープ300とのなす角度が大きくても、仮テープ300における折り目301よりも先端側非接着部302を含む先端側を下げることができ、これにより、仮テープ300の先端側非接着部302が上方へ浮き上がること或いはその浮き上がり量が大きくなることを防止することができる。このため、仮テープ300の先端側非接着部302の過大な浮き上がりに起因する部品装着ヘッドとの干渉や部品の落下を抑えることができる。また、仮テープ300の浮き上がり防止を接着箇所Sに折り目を付けることにより実現する。このため、作業者の手作業(カット作業)などで仮テープ300の浮き上がり部を解消させることは不要であるので、作業性を大幅に向上させることが可能である。
また、連結装置80によるカバーテープ220と仮テープ300との加熱接着は、加熱部材82が斜め上方へその上面がテープ支持部材81の下面に当接するまで移動されることによって行われる。この加熱部材82の移動は、テープ支持部材81との間でカバーテープ220と仮テープ300との加熱接着を行ううえで、テープ支持部材81の谷折り角部81eの角度α及び加熱部材82の山折り角部82cの角度βそれぞれを二等分する方向へ行われる。そして、加熱部材82の上面がテープ支持部材81の下面に当接することで、カバーテープ220及び仮テープ300が互いに重ねられた状態で折り目を付けられつつ互いに連結される。
この構成においては、連結装置80のテープ支持部材81と加熱部材82とが互いに当接した際、互いに重ねられたカバーテープ220及び仮テープ300が、テープ支持部材81の谷折り角部81e及び加熱部材82の山折り角部82cに挟み込まれる箇所を搬送方向Xの前後に挟んだ二面が均等な力で挟み込まれた状態になる。このため、カバーテープ220と仮テープ300との接着箇所Sに小さい力でも確実に折り目221,301を付けることができる。従って、それらの接着箇所Sの折り目221,301を所望形状に成形しつつ、その成形を行ううえで必要な構成をコンパクト化することができる。
ところで、上記の実施形態においては、仮テープ300がカバーテープ220との連結後に浮き上がり得るものとしている。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。カバー220が仮テープ300との連結後に浮き上がり得るものに適用することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、加熱部材82が斜め上方に移動するものとしている。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。加熱部材82とテープ支持部材81とが相対的に移動するものであればよく、テープ支持部材81が斜め下方へ移動するものに適用することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、テープ支持部材81が連結装置80の上部に配置されかつ加熱部材82が連結装置80の下部に配置されるものとしている。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。テープ支持部材81が連結装置80の下部に配置されかつ加熱部材82が連結装置80の上部に配置されるものに適用することとしてもよい。
更に、上記の実施形態においては、テープ支持部材81が谷折り角部81eを有する谷形状に形成され、かつ、加熱部材82が山折り角部82cを有する山形状に形成されるものとしている。しかし、本開示はこれに限定されるものではない、逆に、テープ支持部材81が山折り角部を有する山形状に形成され、かつ、加熱部材82が谷折り角部を有する谷形状に形成されるものに適用することとしてもよい。
尚、本開示は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:テープ自動装填装置、2:基台、10:フィーダ保持台、60:カバーテープ処理装置、70:仮テープ配策装置、75:カバーテープ把持装置、80:連結装置、81:テープ支持部材、81c:水平部、81d:斜面部、81e:谷折り角部、82:加熱部材、82a:水平部、82b:斜面部、82c:山折り角部、90:移載装置、100:テープフィーダ、200:キャリアテープ、210:ベーステープ、220:カバーテープ、300:仮テープ。

Claims (5)

  1. キャリアテープのベーステープからカバーテープを剥離すると共に、剥離された前記カバーテープを所定経路で排出するテープフィーダに、前記キャリアテープを装填するテープ自動装填装置であって、
    仮テープを前記所定経路に倣った経路に沿って配策して保持する仮テープ配策装置と、
    前記ベーステープから剥離された前記カバーテープの先端を把持するカバーテープ把持装置と、
    前記カバーテープ把持装置に把持されている前記カバーテープの先端部に、前記仮テープ配策装置により保持されている前記仮テープを連結する連結装置と、
    前記カバーテープの先端部に連結されている前記仮テープを前記仮テープ配策装置から前記テープフィーダへ移載する移載装置と、
    を備え、
    前記連結装置は、
    前記カバーテープの先端部と前記仮テープとを互いに重ねた状態で支持するテープ支持部材と、
    前記テープ支持部材との間に前記カバーテープの先端部と前記仮テープとが互いに重なった所定箇所を挟み込むことにより、前記カバーテープと前記仮テープとを加熱接着する加熱部材と、
    を有し、
    前記テープ支持部材及び前記加熱部材はそれぞれ、前記所定箇所をテープ長手方向の中途において折り曲げた状態で挟み込む形状を有している、テープ自動装填装置。
  2. 前記加熱部材は、前記形状として、互いに対応する、山折り角部を挟んで二面が形成される山形状及び谷折り角部を挟んで二面が形成される谷形状のうち何れか一方を有し、
    前記テープ支持部材は、前記形状として、前記山形状及び前記谷形状のうち何れか他方を有し、
    前記テープ支持部材及び前記加熱部材は、前記仮テープにおける前記カバーテープとの接着箇所のテープ長手方向の中途に折り目が形成されるように加熱接着を行う、請求項1に記載のテープ自動装填装置。
  3. 前記テープ支持部材及び前記加熱部材は、前記カバーテープと前記仮テープとの加熱接着を行ううえで、前記山折り角部で二面がなす角度及び前記谷折り角部で二面がなす角度それぞれを二等分する方向へ相対移動される、請求項2に記載のテープ自動装填装置。
  4. 前記所定箇所は、前記移載装置が前記カバーテープを前記カバーテープ把持装置による把持が解除された後に後方へ引いたときに、テープ長手方向全域に亘って直線状に延びる、請求項1乃至3の何れか一項に記載のテープ自動装填装置。
  5. キャリアテープのベーステープからカバーテープを剥離すると共に、剥離された前記カバーテープを所定経路で排出するテープフィーダに、前記キャリアテープを装填するテープ自動装填装置において、カバーテープ把持装置に把持されている前記カバーテープの先端側に、仮テープ配策装置により前記所定経路に倣った経路に沿って配策されて保持されている仮テープを連結する方法であって、
    テープ支持部材と加熱部材との間に、前記カバーテープの先端部と前記仮テープとが互いに重なった所定箇所をテープ長手方向の中途において折り曲げた状態で挟み込むことにより、前記カバーテープと前記仮テープとを加熱接着する、テープ自動装填装置のテープ連結方法。
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