JP6874586B2 - 半導体装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
GaN等の窒化物半導体を利用した半導体装置には様々なタイプのものがある。なかでも、HEMT(High Electron Mobility Transistor)は、雑音が小さく高速動作が可能であるという特徴を有する。
そのHEMTにおいては、電子走行層と電子供給層とがこの順に形成される。そして、電子供給層に発生する自発分極やピエゾ分極によって電子走行層に二次元電子ガスを発生させることができる。その二次元電子ガスの濃度は高いため、HEMTは高出力増幅器等のパワーデバイスへの応用が期待されている。
特開2014−116401号公報
しかしながら、HEMTにはリーク電流を抑制するという点で改善の余地がある。
一側面によれば、本発明は、半導体装置のリーク電流を抑制することを目的とする。
一側面によれば、半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された電子走行層と、前記電子走行層の上に形成され、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層と、前記電子供給層の上に形成されたソース電極と、前記電子供給層の上において前記ソース電極から間隔をおいて形成されたドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に形成され、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層と、前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上に形成されたゲート電極とを有し、前記分極層は、第1の酸化金属層と、前記第1の酸化金属層の上に形成され、前記第1の酸化金属層よりも酸素空孔の濃度が高い第2の酸化金属層とを有する半導体装置が提供される。
一側面によれば、電子供給層に生じる分極が分極層によって打ち消されるため、分極層の下方の電子走行層に二次元電子ガスが発生し難くなる。そのため、分極層の下方の閾値電圧が浅くなり、空乏層が電子走行層にまで到達するようになるため、ドレイン電極からゲート電極に向かうリーク電流を空乏層で遮断することが可能となる。
図1は、調査に使用した半導体装置の断面図である。 図2は、ピンチオフ時の図1の半導体装置の断面図である。 図3(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図4(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図5(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図6(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図7(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その5)である。 図8は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その6)である。 図9は、第1実施形態に係る半導体装置のピンチオフ時の断面図である。 図10は、第1実施形態に係る半導体装置のゲート電圧とドレイン電流との関係を調査して得られた図である。 図11(a)、(b)は、第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図12は、第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図13(a)、(b)は、第3実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図14(a)、(b)は、第3実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図15(a)、(b)は、第3実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図16(a)、(b)は、第3実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図17は、第3実施形態に係る半導体装置のピンチオフ時の断面図である。 図18(a)、(b)は、第4実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図19(a)、(b)は、第4実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図20(a)、(b)は、第4実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図21は、第4実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図22は、第4実施形態に係る半導体装置のピンチオフ時の断面図である。 図23は、第5実施形態に係るディスクリートパッケージの平面図である。 図24は、第6実施形態に係るPFC回路の回路図である。 図25は、第7実施形態に係る電源装置の回路図である。 図26は、第8実施形態に係る高周波増幅器の回路図である。
本実施形態の説明に先立ち、本願発明者が調査した事項について説明する。
図1は、その調査に使用した半導体装置の断面図である。
この半導体装置1は、HEMTであって、SiC基板等の半導体基板2と、その上に形成された電子走行層3とを有する。その電子走行層3として、この例では不純物を含まないi型のGaN層を形成し、電子走行層3において電子の不純物散乱を抑制する。
そして、その電子走行層3の上にはスペーサ層4と電子供給層5がこの順に形成される。
このうち、スペーサ層4はi型のAlGaN層であり、電子供給層5はn型のAlGaN層である。
電子供給層5のAlGaNは電子走行層3のGaNよりも格子定数が小さく、電子走行層3と電子供給層5には格子定数差が生じる。その格子定数差に起因したピエゾ分極が電子供給層5に発生し、これにより電子走行層3に二次元電子ガスeが発生する。
また、このように電子走行層3と電子供給層5との間に不純物を含まないスペーサ層4を形成することにより、電子供給層5の不純物に起因した不純物散乱が電子走行層3において発生するのを抑制することができる。
その電子供給層5の上にはソース電極6とドレイン電極7とが間隔をおいて形成される。
更に、これらソース電極6とドレイン電極7の間の電子供給層5の上には、キャップ層8としてn型のGaN層が形成される。そのキャップ層8は、電子供給層5のAlGaNが製造途中に酸化されるのを防止する役割を担う。
そして、そのキャップ層8の上には、大気中の水分等からキャップ層8を保護するための絶縁層9が形成される。この例では、その絶縁層9として防湿能力に優れた窒化シリコン層を形成する。
また、絶縁層9には開口9aが形成されており、開口9a内とその周囲の絶縁層9上にゲート電極10が形成される。
ゲート電極10は、幅の狭い下部10aと、下部10aから基板横方向に傘状に広がった傘部10bとを有する。このようなゲート電極10はマッシュルーム型ゲート電極とも呼ばれる。この構造によれば、下部10aにおけるゲート長を短くして動作速度を高速化しつつ、幅が広い傘部10bによりゲート電極39の全体を低抵抗化することができ、半導体装置1の高速化を実現することができる。
しかしながら、本願発明者の調査によれば、この半導体装置1ではピンチオフ時にゲートリーク電流を抑制するのが難しいことが明らかとなった。
図2は、ピンチオフ時の半導体装置1の断面図である。
なお、図2において、図1で説明したのと同じ要素には図1におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図2に示すように、ピンチオフ時にはゲート電極10の傘部10bの下方に空乏層DLが延びる。
しかしながら、その空乏層DLは電子走行層3に到達していないため、ドレイン電極7から電子走行層3を介してゲート電極10に至るゲートリーク電流Cをその空乏層DLで遮断することができない。
このように空乏層DLが電子走行層3に到達しない理由は、半導体装置1の閾値電圧が傘部10bの下方で負電圧側に深くなるためと考えられる。
以下に、ゲートリーク電流を抑制し得る各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
本実施形態に係る半導体装置について、その製造工程を追いながら説明する。
図3〜図8は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図である。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板21としてSiC基板を用意し、その上にMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法で電子走行層22としてi型のGaN層を3μm程度の厚さに形成する。
電子走行層22の成膜条件は特に限定されない。本実施形態では、成膜ガスとしてTMG(Trimethylgalium)ガス、アンモニア(NH3)ガス、及び水素(H2)ガスの混合ガスを使用しながら、基板温度を1000℃〜1200℃程度とすることにより電子走行層22を形成する。
次に、図3(b)に示すように、電子走行層22の上にMOVPE法でi型のAlGaN層を5nm程度の厚さに形成し、そのAlGaN層をスペーサ層23とする。スペーサ層23の成膜ガスとしては、例えば、TMA(Trimethylaluminum)ガス、TMGガス、アンモニアガス、及び水素ガスの混合ガスがある。
更に、その成膜ガスにn型不純物のシリコンをドープするためのシランガス(SiH4)を添加することにより、スペーサ層23の上に電子供給層24としてn型のAlGaN層をMOVPE法で20nm程度の厚さに形成する。
この例では、電子走行層22のGaN層と格子定数の異なるAlGaN層を電子供給層24として形成することにより、その格子定数差に起因したピエゾ分極を電子走行層22に誘起し、そのピエゾ分極により電子走行層22に二次元電子ガスを発生させる。
なお、このようにピエゾ分極により二次元電子ガスを発生させるのに代えて、電子供給層24の自発分極により電子走行層22に二次元電子ガスを発生させてもよい。その場合は、自発分極が発生するInAlN層やInGaAl層を電子供給層24として形成すればよい。これについては後述の各実施形態でも同様である。
次いで、図4(a)に示すように、電子供給層24の上にキャップ層25としてn型のGaN層をMOVPE法で10nm程度の厚さに形成し、電子供給層24のAlGaNが酸化されるのをキャップ層25で防止する。
なお、電子供給層24の酸化が問題にならない場合にはキャップ層25を形成しなくてもよい。これについては後述の各実施形態でも同様である。
また、キャップ層25の成膜ガスも特に限定されない。例えば、TMGガス、アンモニアガス、及び水素ガスの混合ガスに、n型不純物のシリコンをドープするためのシランガスを添加した成膜ガスを使用することでキャップ層25を形成し得る。
その後に、キャップ層25の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、ソース領域とドレイン領域が開口された第1のレジスト層26を形成する。
そして、図4(b)に示すように、第1のレジスト層26をマスクにしながら、Cl2ガスをエッチングガスとするドライエッチングによりキャップ層25をエッチングし、ソース領域とドレイン領域におけるキャップ層25を除去する。
なお、Cl2ガスに代えてBCl3ガスをエッチングガスとして使用してもよい。
その後に、第1のレジスト層26は除去される。
続いて、図5(a)に示すように、半導体基板21の上側全面に蒸着法でチタン層とアルミニウム層とをこの順に形成した後、これらの金属層をリフトオフ法でパターニングし、電子供給層24の上にソース電極27とドレイン電極28とを間隔をおいて形成する。
その後、窒素雰囲気中で基板温度を400℃〜1000℃とする条件でソース電極27とドレイン電極28とを加熱する。これにより、ソース電極27とドレイン電極28の材料が電子供給層24に拡散し、ソース電極27とドレイン電極28の各々を電子供給層24にオーミックコンタクトさせることができる。
次に、図5(b)に示すように、キャップ層25、ソース電極27、及びドレイン電極28の各々の上にALD(Atomic Layer Deposition)法で酸化アルミニウム層を1nm〜10nm程度、例えば2nmの厚さに形成し、その酸化アルミニウム層を第1の酸化金属層31とする。
第1の酸化金属層31の成膜条件は特に限定されない。例えば、成膜ガスとして水蒸気とTMAガスとの混合ガスを使用しながら、基板温度を100℃〜550℃程度に維持することにより、厚さが1nm〜10nm程度、例えば2nmの酸化アルミニウム層を第1の酸化金属層31として形成する。なお、水蒸気に代えて酸素プラズマを用いてもよい。
このようにして形成された酸化アルミニウム層はアモルファス状態であり絶縁性を呈する。
また、化学量論的組成の酸化アルミニウム層はアルミニウム原子と酸素原子とを2:3の割合で含むが、上記のようにして形成した酸化アルミニウム層においては化学量論的組成よりも酸素原子が不足するため、第1の酸化金属層31には酸素空孔が生じる
なお、第1の酸化金属層31は、絶縁性の酸化金属層であれば酸化アルミニウム層に限定されない。そのような酸化金属層としては、例えば酸化インジウム層がある。
次に、図6(a)に示すように、水蒸気と酸素とを含む雰囲気中で赤外線ランプ加熱により基板温度を100℃〜750℃、例えば300℃にし、この状態を1時間程度維持することにより第1の酸化金属層31に対して熱処理を行う。
これにより、熱処理雰囲気中の酸素が第1の酸化金属層31に侵入して膜中の酸素空孔が消滅するため、熱処理前と比較して第1の酸化金属層31の酸素空孔の濃度を低減することができる。
本工程における熱処理雰囲気は、このように酸素空孔を低減できる酸素含有雰囲気であれば特に限定されない。そのような酸素含有雰囲気としては、水蒸気、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、二酸化窒素、一酸化窒素のいずれか、又はこれらの混合雰囲気がある。これについては後述の第2実施形態や第3実施形態でも同様である。
なお、熱処理雰囲気に水蒸気を使用する場合には、水蒸気が液化するのを防止するために熱処理時の基板温度を100℃以上とするのが好ましい。また、熱処理時の基板温度が750℃を超えると、第1の酸化金属層31の酸化アルミニウムが結晶化してその絶縁性が失われてしまう。よって、第1の酸化金属層31の絶縁性を維持するには、本工程における基板温度を750℃以下とするのが好ましい。
次いで、図6(b)に示すように、第1の酸化金属層31の上に第2の酸化金属層32としてALD法で酸化アルミニウム層を1nm〜10nm程度、例えば2nmの厚さに形成する。第2の酸化金属層32の成膜ガスとしては、例えば水蒸気とTMAガスとの混合ガスがある。なお、水蒸気に代えて酸素プラズマを用いてもよい。また、第2の酸化金属層32の成膜温度は、例えば100℃〜550℃程度である。
なお、第1の酸化金属層31とは異なり、その第2の酸化金属層32に対しては酸素含有雰囲気中で熱処理を行わず、第2の酸化金属層32に酸素空孔が残った状態とする。これにより、第2の酸化金属層32の酸素空孔の濃度は、第1の酸化金属層31の酸素空孔の濃度よりも高くなる。
そして、このような酸素空孔の濃度の相違により、点線円内に示すように各酸化金属層31、32には分極Pが生じ、これらの酸化金属層31、32により分極層33が形成される。なお、その分極Pの分極方向は、O2 -イオンが多い第1の酸化金属層31からO2 -イオンが少ない第2の酸化金属層32に向かう方向であり、半導体基板21の上側を向く。
なお、第2の酸化金属層32は、絶縁性を示す酸化金属であれば酸化アルミニウム層に限定されず、酸化インジウム層を第2の酸化金属層32として形成してもよい。
その後に、分極層33の上側全面にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、ドレイン電極28寄りの分極層33の上に第2のレジスト層36を形成する。
そして、図7(a)に示すように、第2のレジスト層36をマスクにしながら、エッチング液として水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液を用いて分極層33をウエットエッチングする。
これにより、分極層33は、ソース電極27とドレイン電極28との間の領域R1のうち、ドレイン電極28寄りの領域R2に残される。
なお、この例ではドレイン電極28に分極層33を接触させず、ドレイン電極28から間隔をおいて分極層33を残す。
その後に、第2のレジスト層36は除去される。
続いて、図7(b)に示すように、半導体基板21の上側全面に絶縁層37として窒化シリコン層を10nm〜100nm程度、例えば40nmの厚さに形成する。
その窒化シリコン層は、例えばシランガスとアンモニアガスとを成膜ガスとして使用するプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成され、大気中の水分から電子供給層24やキャップ層25を保護する役割を担う。
更に、フォトリソグラフィとドライエッチングで絶縁層37をパターニングすることにより、ソース電極27とドレイン電極28の間に絶縁層37を残すと共に、ソース電極27と分極層33との間の絶縁層37に開口37aを形成する。なお、そのドライエッチングでは、例えばSF6ガスをエッチングガスとして使用する。
次に、図8に示すように、半導体基板21の上側全面に蒸着法でニッケル層と金層とをこの順に形成し、更にこれらの金属層をリフトオフ法でパターニングしてゲート電極39とする。
そのゲート電極39は、開口37aに形成された下部39aと、開口37aの周囲の絶縁層37上において基板横方向に傘状に広がるように形成された傘部39bとを備えたマッシュルーム型ゲート電極である。
また、この例ではゲート電極39がキャップ層25にショットキー接触するが、キャップ層25を省くことによりゲート電極39を電子供給層24にショットキー接触させてもよい。これについては後述の各実施形態でも同様である。
以上により、本実施形態に係る半導体装置40の基本構造が完成する。
次に、この半導体装置40の動作について説明する。
図9は、ピンチオフ時の半導体装置40の断面図である。
この半導体装置40によれば、電子走行層22のGaNと電子供給層24のAlGaNとの格子定数差に起因したピエゾ分極Qが電子供給層24に発生し、これにより電子走行層22に二次元電子ガスeが発生する。
なお、電子供給層24としてInAlN層やInGaAl層を形成する場合には、ピエゾ分極Pと同じ方向の自発分極が電子供給層24に誘起され、上記と同様にして二次元電子ガスeが発生する。
そのピエゾ分極Qの分極方向は、電子走行層22を向いており、分極層33における分極Pの分極方向とは逆である。そのため、分極層33の下方においては分極Pがピエゾ分極Qを打ち消すように作用し、二次元電子ガスeの発生が抑制される。
この半導体装置40では閾値電圧が負電圧となるが、このように二次元電子ガスeの発生が抑制されることで空乏層DLが電子走行層22にまで到達するようになる。その結果、ドレイン電極28とゲート電極39との間の電子の流れを空乏層DLで防止することができ、ゲートリーク電流Cが発生するのを抑制することが可能となる。
本願発明者は、このようにゲートリーク電流Cが抑制されることで閾値電圧が正電圧側にシフトすることを確かめるため、半導体装置40のゲート電圧とドレイン電流との関係を調査した。
その調査結果を図10に示す。
図10の横軸はソース電極27とゲート電極39との間のゲート電圧Vgsを示し、縦軸はソース電極27からドレイン電極28に流れる単位長さ当たりのドレイン電流Idを示す。
なお、この調査では、比較例として図1に示した半導体装置1のゲート電圧とドレイン電流との関係についても調査した。
図10に示すように、本実施形態においては、比較例と比べてグラフが正の方向に2V程度シフトしている。
この結果から、本実施形態のように分極層33を形成することによりHEMTの閾値電圧が正電圧側にシフトすることが確認できた。
ところで、分極層33の酸素空孔は電子トラップとして作用し、酸素空孔に電子がトラップされると電流コラプスの原因となる。電流コラプスは、HEMTに高電圧や高電流を供給したときにオン抵抗が増大する現象である。
電流コラプスの発生を抑えるには、分極層33を形成する領域をなるべく小さくし、分極層33の酸素空孔に電子がトラップされ難くするのが好ましい。
本実施形態では、図9のようにドレイン電極28から間隔をおいて分極層33を形成するため、ドレイン電極28から出た電子が分極層33でトラップされ難くなり、電流コラプスの発生を抑えることができる。
更に、ソース電極27とゲート電極39との間の領域にも分極層33を形成しないため、当該領域で電子がトラップされるのを防ぐこともでき、電流コラプスの発生を更に効果的に抑制することができる。
(第2実施形態)
図11〜図12は、本実施形態における半導体装置の製造途中の断面図である。
まず、第1実施形態の図3(a)〜図5(b)の工程を行うことにより、図11(a)に示すように、最上層に第1の酸化金属層31が形成された構造を得る。
次いで、図11(b)に示すように、水蒸気と酸素とを含む雰囲気に紫外線を照射しながら、その雰囲気中で第1の酸化金属層31に対して熱処理を行う。
その熱処理の条件は特に限定されない。この例では、赤外線ランプ加熱により基板温度を100℃〜750℃、例えば300℃にし、熱処理時間を1時間程度とする。
このように紫外線を用いることにより雰囲気中の水分子や酸素分子が活性化して酸素ラジカルが発生する。そのため、反応性の高い酸素ラジカルによって第1の酸化金属層31の膜中の酸素空孔が容易に消滅し、第1実施形態と比較して第1の酸化金属層31の酸素空孔の濃度を効率的に低減させることができる。
その紫外線の波長は特に限定されない。本実施形態では紫外線源として水銀ランプを使用し、水銀ランプが発光する波長が182nm又は254nmの紫外線で酸素ラジカルを発生させる。
この後は、第1実施形態の図6(b)〜図8の工程を行うことにより、図12に示す本実施形態に係る半導体装置40の基本構造を完成させる。
以上説明した本実施形態によれば、図11(b)の工程で紫外線を使用するため、熱処理雰囲気に酸素ラジカルを発生させることができ、その酸素ラジカルで効率的に第1の酸化金属層31の酸素空孔の濃度を低減できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態や第2実施形態とは異なる部位に分極層33を形成する。
図13〜図16は、本実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図である。
なお、図13〜図16において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
まず、図13(a)に示すように、第1実施形態の図3(a)〜図5(a)の工程を行うことにより、電子供給層24の上にキャップ層25、ソース電極27、及びドレイン電極28の各々が形成された構造を得る。
次いで、図13(b)に示すように、半導体基板21の上側全面に絶縁層37として窒化シリコン層を10nm〜100nm程度、例えば40nmの厚さに形成した後、その絶縁層37をパターニングしてソース電極27とドレイン電極28の間に残す。
なお、その窒化シリコン層は、例えばシランガスとアンモニアガスとを成膜ガスとして使用するプラズマCVD法により形成される。
次に、図14(a)に示すように、ソース電極27、ドレイン電極28、及び絶縁層37の各々の上にALD法で酸化アルミニウム層を1nm〜10nm程度、例えば2nmの厚さに形成し、その酸化アルミニウム層を第1の酸化金属層31とする。第1の酸化金属層31の成膜条件は第1実施形態と同様なのでその説明は省略する。
そして、図14(b)に示すように、水蒸気と酸素とを含む雰囲気中で基板温度を100℃〜750℃、例えば300℃とする条件で第1の酸化金属層31に対して熱処理を1時間程度行うことにより、第1の酸化金属層31の酸素空孔の濃度を低減する。
続いて、図15(a)に示すように、第1の酸化金属層31の上に第2の酸化金属層32としてALD法で酸化アルミニウム層を1nm〜10nm程度、例えば2nmの厚さに形成し、各酸化金属層31、32を分極層33とする。
なお、第2の酸化金属層32の成膜条件は第1実施形態と同様なのでその説明は省略する。
また、第1実施形態と同様に、第2の酸化金属層32に対しては酸素含有雰囲気中での熱処理を行わないため、第2の酸化金属層32には酸素空孔が残った状態となる。これにより、第2の酸化金属層32における酸素空孔の濃度が第1の酸化金属層31のそれよりも高くなり、各酸化金属層32の酸素空孔の濃度差に起因した分極Pが分極層33に現れる。
その後に、分極層33の上側全面にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、ドレイン電極28寄りの分極層33の上に第2のレジスト層36を形成する。
次に、図15(b)に示すように、第2のレジスト層36をマスクにしながら、エッチング液として水酸化テトラメチルアンモニウム溶液を用いて分極層33をウエットエッチングする。
これにより、分極層33は、ソース電極27とドレイン電極28との間の領域R1のうち、ドレイン電極28寄りの領域R2に残される。
その後に、第2のレジスト層36は除去される。
次いで、図16(a)に示すように、フォトリソグラフィとドライエッチングにより絶縁層37をパターニングすることにより、ソース電極27と分極層33との間に開口37aを形成する。なお、そのドライエッチングで使用するエッチングガスとしては、例えばSF6ガスがある。
また、そのエッチングの後には、開口37aとドレイン電極28との間に分極層33が位置するようになる。
そして、図16(b)に示すように、半導体基板21の上側全面に蒸着法でニッケル層と金層とをこの順に形成し、更にこれらの金属層をリフトオフ法でパターニングしてゲート電極39とする。
第1実施形態と同様に、そのゲート電極39は下部39aと傘部39bとを備えたマッシュルーム型ゲート電極であって、開口37aの横の分極層33の上に傘部39bが形成される。
以上により、本実施形態に係る半導体装置41の基本構造が完成する。
図17は、ピンチオフ時の半導体装置41の断面図である。
図17に示すように、本実施形態においてもピエゾ分極Qにより電子走行層22に二次元電子ガスeが発生する。そして、分極層33の分極Pがそのピエゾ分極Qを打ち消すように作用するため、第1実施形態と同様に傘部39bの下方の空乏層DLが電子走行層22まで到達し、ゲートリーク電流Cが発生するのを抑制することができる。
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態では、分極層33として第1の酸化金属層31と第2の酸化金属層32の積層構造を採用した。
本実施形態では、分極層を形成するために以下のようにして単層の酸化金属層を形成する。
図18〜図21は、本実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図である。
なお、18〜図21において、第1〜第3実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
まず、図18(a)に示すように、第3実施形態の図13(a)、(b)の工程を行うことにより、最上層に絶縁層37が形成された構造を得る。
次に、図18(b)に示すように、ソース電極27、ドレイン電極28、及び絶縁層37の各々の上にALD法で酸化アルミニウム層を形成し、その酸化アルミニウム層を酸化金属層43とする。
酸化金属層43の成膜条件は特に限定されない。例えば、成膜ガスとして水蒸気とTMAガスとの混合ガスを使用しながら、基板温度を100℃〜550℃程度に維持することにより、厚さが1nm〜10nm程度、例えば2nmの酸化アルミニウム層を酸化金属層43として形成する。なお、水蒸気に代えて酸素プラズマを用いてもよい。
また、酸化金属層43は酸化アルミニウム層に限定されず、酸化インジウム層を酸化金属層43として形成してもよい。
次に、図19(a)に示すように、酸素が排除された窒素雰囲気中で酸化金属層43に対して熱処理を行う。
これにより、点線円内に示すように、酸化金属層43に含まれていた酸素が絶縁層37の表層37bに移動して表層37bの酸素空孔の濃度が低くなると共に、酸化金属層43の酸素空孔の濃度が表層37bにおけるよりも高くなる。
その結果、酸素空孔の濃度差に起因した分極Pが酸化金属層43と表層37bとに発生し、酸化金属層43と表層37bとは分極層45となる。
その分極Pの分極方向は、第1実施形態や第2実施形態と同様にO2 -イオンが多い表層37bからO2 -イオンが少ない酸化金属層43に向かう方向であり、半導体基板21の上側を向く。
なお、酸素を含む雰囲気中で本工程の熱処理を行うと、雰囲気中の酸素によって酸化金属層43の酸素空孔の濃度が低くなるため、分極層45に分極Pが発生しなくなるおそれがある。
よって、酸化金属層43と表層37bとの酸素空孔の濃度差を明確に出して分極Pを強くするには、本実施形態のように酸素が排除された雰囲気中で熱処理を行うのが好ましい。
次に、図19(b)に示すように、分極層45の上側全面にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、ドレイン電極28寄りの分極層45の上に第2のレジスト層36を形成する。
そして、図20(a)に示すように、第2のレジスト層36をマスクにしながら、エッチング液として水酸化テトラメチルアンモニウム溶液を用いて分極層45をウエットエッチングする。
これにより、分極層45は、ソース電極27とドレイン電極28との間の領域R1のうち、ドレイン電極28寄りの領域R2に残される。
その後に、第2のレジスト層36は除去される。
次いで、図20(b)に示すように、フォトリソグラフィとドライエッチングにより絶縁層37をパターニングすることにより、ソース電極27と分極層33との間に開口37aを形成する。なお、そのドライエッチングで使用するエッチングガスとしては、例えばSF6ガスがある。
また、そのエッチングの後には、開口37aとドレイン電極28との間に分極層45が位置するようになる。
続いて、図21に示すように、半導体基板21の上側全面に蒸着法でニッケル層と金層とをこの順に形成し、更にこれらの金属層をリフトオフ法でパターニングしてゲート電極39とする。
第1〜第3実施形態と同様に、そのゲート電極39は下部39aと傘部39bとを備えたマッシュルーム型ゲート電極であって、開口37aの横の分極層45の上に傘部39bが形成される。
以上により、本実施形態に係る半導体装置50の基本構造が完成する。
図22は、ピンチオフ時の半導体装置50の断面図である。
図22に示すように、本実施形態においても電子走行層22と電子供給層24との格子定数差に起因したピエゾ分極Qが分極層45の分極Pによって打ち消されるため、傘部39bの下方で二次元電子ガスeが発生し難くなる。その結果、第1〜第3実施形態と同様に傘部39bの下方の空乏層DLが電子走行層22まで到達し、ゲートリーク電流Cが発生するのを抑制することができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第1〜第4実施形態に係る半導体装置40、41、50を備えたディスクリートパッケージについて説明する。
図23は、本実施形態に係るディスクリートパッケージの平面図である。
このディスクリートパッケージ100は、半導体装置40、41、50のいずれかを含むHEMTチップ101と、そのHEMTチップ101を封止する樹脂102とを有する。
このうち、HEMTチップ101には、ゲートパッド103、ドレインパッド104、及びソースパッド105が設けられる。これらのパッドの各々は、不図示の配線を介して、前述のゲート電極39、ドレイン電極28、及びソース電極27の各々と電気的に接続される。
また、樹脂102には、ゲートリード110、ドレインリード111、及びソースリード112の各々の一部が埋没される。このうち、ドレインリード111には正方形状のランド111aが設けられており、ダイアタッチ材107によりランド111aにHEMTチップ101が接着される。
そして、これらのリード110、111、112の各々は、アルミニウム線等の金属ワイヤ114を介してそれぞれゲートパッド103、ドレインパッド104、及びソースパッド105の各々に電気的に接続される。
以上説明した本実施形態によれば、ゲートリーク電流が抑制された半導体装置40、41、50のいずれかをHEMTチップ101が含むため、ゲートリーク電流が少なく高出力用途に適したディスクリートパッケージ100を提供することができる。
(第6実施形態)
本実施形態では、第5実施形態のHEMTチップ101を用いたPFC(Power Factor Correction)回路について説明する。
図24は、そのPFC回路の回路図である。
図24に示すように、PFC回路200は、ダイオード201、チョークコイル202、コンデンサ203、204、ダイオードブリッジ205、交流電源206、及びスイッチ素子210を有する。
このうち、スイッチ素子210としては、第5実施形態で説明したHEMTチップ101を採用し得る。そのスイッチ素子210のドレイン電極は、ダイオード201のアノード端子と、チョークコイル202の一端子とに接続される。
また、スイッチ素子210のソース電極は、コンデンサ203の一端子と、コンデンサ204の一端子とに接続される。
なお、スイッチ素子210のゲート電極には不図示のゲートドライバが接続される。
更に、コンデンサ203の他端子とチョークコイル202の他端子とが接続されると共に、コンデンサ204の他端子とダイオード201のカソード端子とが接続される。
そして、コンデンサ203の両端子間にはダイオードブリッジ205を介して交流電源206が接続され、コンデンサ204の両端子間には直流電源DCが接続される。
(第7実施形態)
本実施形態では、第5実施形態のHEMTチップ101を用いた電源装置について説明する。
図25は、その電源装置の回路図である。なお、図25において、第6実施形態で説明したのと同じ要素には第6実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図25に示すように、電源装置300は、高圧の一次側回路301、低圧の二次側回路302、及びこれらの間に接続されたトランス303を備える。
このうち、一次側回路301には、第6実施形態で説明したPFC回路200と、そのPFC回路200のコンデンサ204の両端子間に接続されたフルブリッジインバータ回路304が設けられる。
そのフルブリッジインバータ回路304には、四つのスイッチ素子304a、304b、304c、304dが設けられる。これらのスイッチ素子304a、304b、304c、304dの各々としては、第3実施形態で説明したHEMTチップ101を採用し得る。
一方、二次側回路302は、三つのスイッチ素子302a、302b、302cを備える。これらのスイッチ素子302a、302b、302cとしては、例えば、シリコン基板にチャネルが形成されるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を採用し得る。
以上説明した本実施形態によれば、スイッチ素子210、304a、304b、304c、304dの各々にHEMTチップ101を採用する。そのHEMTチップ101においてはゲートリーク電流が発生し難いため、高出力用途に適した電源装置300を提供することができる。
(第8実施形態)
本実施形態では、第6実施形態のHEMTチップ101を用いた高周波増幅器について説明する。
図26は、その高周波増幅器の回路図である。
図26に示すように、高周波増幅器400は、ディジタル・プレディストーション回路401、ミキサ402、403、及びパワーアンプ404を備える。
このうち、ディジタル・プレディストーション回路401は、入力信号の非線形歪みを補償する。また、ミキサ402は、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号とをミキシングする。
そして、パワーアンプ404は、前述のHEMTチップ101を備えており、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅する。なお、本実施形態では、スイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサ403で交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路401に送出できる。
以上説明した本実施形態によれば、パワーアンプ404が内蔵するHEMTチップ101においてゲートリーク電流が発生し難いため、高出力用途に適した高周波増幅器400を提供することができる。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 半導体基板と、
前記半導体基板の上に形成された電子走行層と、
前記電子走行層の上に形成され、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層と、
前記電子供給層の上に形成されたソース電極と、
前記電子供給層の上において前記ソース電極から間隔をおいて形成されたドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に形成され、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層と、
前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上に形成されたゲート電極と、
を有する半導体装置。
(付記2) 前記分極層は、前記ドレイン電極から間隔をおいて形成されたことを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記分極層は、
第1の酸化金属層と、
前記第1の酸化金属層の上に形成され、前記第1の酸化金属層よりも酸素空孔の濃度が高い第2の酸化金属層とを有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記4) 前記分極層の上に形成され、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に開口を備えた絶縁層を更に有し、
前記開口内と、前記開口の周囲の前記絶縁層の上に、前記ゲート電極が形成されたことを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
(付記5) 前記電子供給層の上に形成され、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に開口を備えた絶縁層を更に有し、
前記開口の横の前記絶縁層の上に前記分極層が形成されて、
前記開口内と前記分極層の上とに前記ゲート電極が形成されたことを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
(付記6) 前記第1の酸化金属層と前記第2の酸化金属層は、酸化アルミニウム層又は酸化インジウム層であることを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
(付記7) 前記電子供給層の上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層の上に形成され、前記絶縁層の表層よりも酸素空孔の濃度が高い酸化金属層とを更に有し、
前記分極層は、前記表層と前記酸化金属層から形成されたことを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記8) 前記酸化金属層は、酸化アルミニウム層又は酸化インジウム層であることを特徴とする付記7に記載の半導体装置。
(付記9) 半導体基板の上に電子走行層を形成する工程と、
前記電子走行層の上に、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層を形成する工程と、
前記電子供給層の上にソース電極を形成する工程と、
前記電子供給層の上に、前記ソース電極から間隔をおいてドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層を形成する工程と、
前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上にゲート電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
(付記10) 前記分極層を形成する工程は、
前記電子供給層の上に第1の酸化金属層を形成する工程と、
酸素含有雰囲気中において前記第1の酸化金属層を熱処理する工程と、
前記熱処理の後に、前記第1の酸化金属層の上に第2の酸化金属層を形成し、前記第1の酸化金属層と前記第2の酸化金属層とを前記分極層にする工程とを有することを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11) 前記熱処理をする工程において、前記酸素含有雰囲気に紫外線を照射することを特徴とする付記10に記載の半導体装置の製造方法。
(付記12) 前記電子供給層の上に絶縁層を形成する工程を更に有し、
前記分極層を形成する工程は、
前記絶縁層の上に酸化金属層を形成する工程と、
酸素が排除された雰囲気中で前記酸化金属層を熱処理することにより、前記絶縁層の表層と、前記表層の上の前記酸化金属層とを前記分極層にする工程とを有することを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
1、40、41…半導体装置、2、21…半導体基板、3、22…電子走行層、4、23…スペーサ層、5、24…電子供給層、6、27…ソース電極、7、28…ドレイン電極、8、25…キャップ層、9、37…絶縁層、9a、37a…開口、10、39…ゲート電極、10a、39a…下部、10b、39b…傘部、26…第1のレジスト層、31…第1の酸化金属層、32…第2の酸化金属層、33、45…分極層、36…第2のレジスト層、37b…表層、43…酸化金属層、100…ディスクリートパッケージ、101…HEMTチップ、102…樹脂、103…ゲートパッド、104…ドレインパッド、105…ソースパッド、107…ダイアタッチ材、110…ゲートリード、111a…ランド、111…ドレインリード、112…ソースリード、114…金属ワイヤ、200…PFC回路、201…ダイオード、202…チョークコイル、203、204…コンデンサ、205…ダイオードブリッジ、206…交流電源、301…一次側回路、302…二次側回路、303…トランス、304…フルブリッジインバータ回路、302a、302b、302c…スイッチ素子、400…高周波増幅器、401…ディジタル・プレディストーション回路、402、403…ミキサ、404…パワーアンプ。

Claims (6)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に形成された電子走行層と、
    前記電子走行層の上に形成され、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層と、
    前記電子供給層の上に形成されたソース電極と、
    前記電子供給層の上において前記ソース電極から間隔をおいて形成されたドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に形成され、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層と、
    前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上に形成されたゲート電極と、
    を有し、
    前記分極層は、
    第1の酸化金属層と、
    前記第1の酸化金属層の上に形成され、前記第1の酸化金属層よりも酸素空孔の濃度が高い第2の酸化金属層とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に形成された電子走行層と、
    前記電子走行層の上に形成され、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層と、
    前記電子供給層の上に形成されたソース電極と、
    前記電子供給層の上において前記ソース電極から間隔をおいて形成されたドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に形成され、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層と、
    前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上に形成されたゲート電極と、
    前記電子供給層の上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層の上に形成され、前記絶縁層の表層よりも酸素空孔の濃度が高い酸化金属層とを有し、
    前記分極層は、前記表層と前記酸化金属層から形成されたことを特徴とする半導体装置。
  3. 前記分極層は、前記ドレイン電極から間隔をおいて形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 半導体基板の上に電子走行層を形成する工程と、
    前記電子走行層の上に、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層を形成する工程と、
    前記電子供給層の上にソース電極を形成する工程と、
    前記電子供給層の上に、前記ソース電極から間隔をおいてドレイン電極を形成する工程と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層を形成する工程と、
    前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上にゲート電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記分極層を形成する工程は、
    前記電子供給層の上に第1の酸化金属層を形成する工程と、
    酸素含有雰囲気中において前記第1の酸化金属層を熱処理する工程と、
    前記熱処理の後に、前記第1の酸化金属層の上に第2の酸化金属層を形成し、前記第1の酸化金属層と前記第2の酸化金属層とを前記分極層にする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記熱処理をする工程において、前記酸素含有雰囲気に紫外線を照射することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 半導体基板の上に電子走行層を形成する工程と、
    前記電子走行層の上に、前記電子走行層を向いた方向に分極した電子供給層を形成する工程と、
    前記電子供給層の上にソース電極を形成する工程と、
    前記電子供給層の上に、前記ソース電極から間隔をおいてドレイン電極を形成する工程と、
    前記電子供給層の上に絶縁層を形成する工程
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域に、前記電子供給層の分極方向とは逆方向に分極した分極層を形成する工程と、
    前記ソース電極と前記分極層との間における前記電子供給層の上にゲート電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記分極層を形成する工程は、
    前記絶縁層の上に酸化金属層を形成する工程と、
    酸素が排除された雰囲気中で前記酸化金属層を熱処理することにより、前記絶縁層の表層と、前記表層の上の前記酸化金属層とを前記分極層にする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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