JP6873619B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
現像剤容器に収容された現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
今回の画像形成動作が実行された後に現像剤容器内に残る現像剤量を残量Aとし、前回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量A1とし、今回の画像形成動作で消費された現像剤量を消費量ΔAとし、正の数からなる第一の係数をkとした場合に、前記残量AをA=A1−k×ΔAとして取得する第1取得部と、
前回または今回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量Bとして取得する第2取得部と、
前記残量Aをユーザーに報知する報知部と、
前記残量Bが第1閾値以下で且つ前記第1閾値よりも値が小さい第2閾値以上である場合に、前記残量Bの値に前記残量Aを近づけるように前記第一の係数kを補正し、前記残量Bが前記第1閾値より大きい場合又は前記第2閾値より小さい場合には前記第一の係数kを1とする制御部と、
前記現像剤容器内に光を発光する発光部材と、
前記発光部材から発光され、前記現像剤容器内を通過した光を受光する受光部材と、
を有し、
前記制御部は、
前記残量A1≧前記残量Bである場合に、前記kが1以上となるように補正を行い、
前記残量A1<前記残量Bである場合に、前記kが1未満となるように補正を行い、
記録媒体に形成される画像は、複数の単位ドットが集まることで形成されており、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、画像を構成する前記単位ドットの数と、前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量とに基づいて取得し、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記受光部材が受光した光の強度または受光した時間の長さと、前記現像剤容器内の現像剤の残量との第3関係とに基づいて取得すること
を特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明である画像形成装置は、
現像剤容器に収容された現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
今回の画像形成動作が実行された後に現像剤容器内に残る現像剤量を残量Aとし、前回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量A1とし、今回の画像形成動作で消費された現像剤量を消費量ΔAとし、正の数からなる第一の係数をkとした場合に、前記残量AをA=A1−k×ΔAとして取得する第1取得部と、
前回または今回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量Bとして取得する第2取得部と、
前記残量Aをユーザーに報知する報知部と、
前記残量Bが第1閾値以下で且つ前記第1閾値よりも値が小さい第2閾値以上である場合に、前記残量Bの値に前記残量Aを近づけるように前記第一の係数kを補正し、前記残量Bが前記第1閾値より大きい場合又は前記第2閾値より小さい場合には前記第一の係数kを1とする制御部と、
前記現像剤容器内に設けられる複数の電極と、
を有し、
前記制御部は、
前記残量A1≧前記残量Bである場合に、前記kが1以上となるように補正を行い、
前記残量A1<前記残量Bである場合に、前記kが1未満となるように補正を行い、
記録媒体に形成される画像は、複数の単位ドットが集まることで形成されており、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、画像を構成する前記単位ドットの数と、前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量とに基づいて取得し、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記電極間の静電容量と、前記現像剤容器内の現像剤との第2関係とに基づいて取得することを特徴とする。
<画像形成装置100の概略構成>
図1は、実施例1に係る画像形成装置100の概略断面図である。また、図2は、実施例1に係る現像装置4の概略断面図である。実施例1に係る画像形成装置100は、図1に示すように、現像剤像としてのトナー像を形成するプロセスカートリッジ200が着脱可能となっている。ここで、画像形成は次のように行われる。まず、パーソナルコンピュータ等からの画像情報に関する信号を、画像形成装置100における不図示のCPU27が受け取ると、画像形成装置100の下部に装着されたシートカセット51から、搬送ローラ52によって記録媒体としてのシートSが搬送される。
のシートSに転写される。トナー像が転写されたシートSは、定着装置7に搬送され、定着装置7において加熱・加圧される。その後、トナー像が定着したシートSは、画像形成装置の上部に設けられる排出部に排出される。一方、シートSにトナー像が転写された後において、感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーは清掃部材としてのクリーニングブレード6によって除去される。そして、感光ドラム1は、再び、帯電ローラ3によって帯電され、画像形成に用いられる。
実施例1に係るプロセスカートリッジ200は、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス部材を備える。ここで、プロセスカートリッジ200は、プロセス部材として、感光ドラム1の表面を帯電させる帯電ローラ3と、感光ドラム1にトナーを供給することで感光ドラム1上の静電潜像を現像する現像スリーブ41を有する。また、感光ドラム1に残留したトナーを除去するためのクリーニングブレード6を有する。感光ドラム1、帯電ローラ3、クリーニングブレード6等は、一体化されてクリーニングユニット10を構成する。現像スリーブ42、現像ブレード41等は、一体化されて現像装置4を構成する。実施例1に係るプロセスカートリッジ200は、クリーニングユニット10と現像装置4とが一体化されることで構成され、画像形成装置100に対して着脱可能となっている。
図2は、実施例1に係る現像装置の概略断面図である。本実施例における現像装置4は、現像スリーブ41が回転自在に配設される現像室と、トナーTが収納される現像剤収納容器(現像剤容器に対応)とからなり、クリーニングユニット10とは別体として構成されている。現像剤収納容器内(現像剤容器内に対応)の磁性一成分トナーTは、撹拌部材43によって、現像剤収納容器と現像室とを連通させるトナー供給開口45を介して現像室に搬送される。そして、現像室内のトナーTは、現像スリーブ41に内包されたマグネットによって現像スリーブ41に引き寄せられ、現像スリーブ41のR2方向への回転に伴って、弾性部材からなる現像ブレード42に向かう方向に搬送される。現像スリーブ41に担持されたトナーは、現像ブレード42によって摩擦帯電されるとともに、そのトナー層厚が規制され、感光ドラム1に向かって搬送される。
静電容量を検知するために、現像装置4における現像剤収納容器内には、電極22と電極23とが設けられている。高圧電源24から現像スリーブ41と電極22とにAC電圧が印加されると、現像スリーブ41および電極22と電極23との間に電流が流れる。この電流は、現像スリーブ41および電極22と電極23との間の静電容量に対応した電流である。また、この静電容量は、現像スリーブ41および電極22と電極23との間のトナーTの量に応じて変化する。ここで、本実施例において、電極23に流れた電流値と、プロセスカートリッジ200内のトナー量(現像剤量に対応)との関係は予め求められている。そして、その関係は、換算式やテーブル(第2関係に対応)として、画像形成装置100の装置本体の装置側記憶部(装置側メモリ)M2や、プロセスカートリッジ200に設けられるメモリM1(記憶部に対応)に記憶される。
を介して、画像形成装置100内の電流値検出回路25(センサに対応する)で測定する。画像形成時には、この電流値検出回路25によって、電極23に流れる電流を検知し、上記の換算式などを用いて、プロセスカートリッジ200内のトナー量を求める。これにより、現像スリーブ41および電極22と電極23との間のトナーTの量を逐次知ることが可能となる。そして、画像形成装置100に設けられた制御部としてのCPU27は、この電流値検出回路25が検知した電流値に基づいて、上記換算式などを使って、プロセスカートリッジ200内のトナー量を算出する。
次に、実施例1における現像装置4について図2を用いて説明する。本実施例では、上述したように、現像装置4において、現像剤収納容器内には、撹拌部材43と電極22と電極23とが設けられている。そして、電極22と電極23との間の静電容量と、現像スリーブ41と電極23との間の静電容量との合成静電容量の変化を元に、現像剤収納容器内のトナーTの量を検知する。また、電極22と電極23は、現像剤収納容器の壁面に沿うように、現像剤収納容器の壁面に間隙Xを空けて配置されている。また、本実施例では、間隙Xの位置は、図2に示すように、現像剤収納容器の内壁面における最も下方の位置となっている。また、間隙Xの位置は、撹拌部材43の撹拌軸48の鉛直下方向の位置となっている。
本実施例では、画像形成装置100は、上述したトナー量の検出部(静電容量によるトナー量の検出部)に加えて、ピクセルカウント(画像を構成する画素数)に基づいて、現像剤収納容器内のトナー量を検出する手段(検出部A)を有している。すなわち、本実施例では、露光装置20から照射されたレーザーの発光信号を計測することで、画像を構成する画素数(ピクセル)を算出している。そして、画素数(ピクセル)の積算値からトナーの消費量を検出している。
本実施例では、プロセスカートリッジ200内のトナー量が100%の状態(使用初期)においては、ピクセルカウントによるトナー量の検出(検出部A(第1取得部に対応)による検出)は行うことができる。一方、静電容量による検出(検出部B(第2取得部に対応)による検出)は、初期のトナー量を100%とした場合に、トナー量30%〜10%までの範囲で行うことができる。本実施例では、ユーザーに対しては、ピクセルカウント(検出部A)によって検出されたトナー量が表示される。
が大きいほど、検出部Aの検出結果に対して強く補正をかけた方がよい。そこで、本実施例では、検出部Aと検出部Bとの検出値の差の大きさに応じて、検出部Aの検出結果に対する補正のかけ方を変えるようにした。
ここで、本実施例では、検出部Aは、トナー残量A(%)をA(%)=A1(%)−K×ΔA(%)という式を用いて検出する。トナー残量A(%)は、今回の画像形成動作が実行された後における現像剤収納容器内のトナー残量である。また、トナー残量A1(%)は、前回の画像形成動作が実行された後における現像剤収納容器内のトナー残量である。また、トナー消費量ΔA(%)は、今回の画像形成動作において消費されたトナー量であって、検出部Aによって検出されたトナー消費量である。そして、係数Kは、トナー消費量ΔA(%)を増減させるための係数である。本実施例では、この係数Kを増減させて、1回(今回)の画像形成動作において消費されたトナー量を補正することで、トナー残量A(%)の値を、徐々に、トナー残量B(%)の値に近づける。
S101:プロセスカートリッジ200が画像形成装置100の装置本体に装着されると、メモリM1に記憶されたトナー残量A1の値が、トナー残量A1(%)として設定される。このとき、プロセスカートリッジ200が未使用であるときは、プロセスカートリッジ200内のトナー残量A1(%)は100(%)に設定される。また、既にプロセスカートリッジが使用済みであるときは、記憶されたトナー残量A1(%)を設定する。
S102:CPU27が表示手段26を制御することで、表示手段26は、プロセスカートリッジ200内のトナー残量A1(%)を表示する。その後、画像形成動作の準備が完了し、画像形成動作の命令が出されると、画像形成動作が開始される。
S104:CPU27は、検出部Bによって検出されたトナー残量B(%)と閾値(検出上限閾値)B0とを比較して、検出部Bによってトナー残量Bを検出することが可能かどうかを判断する。ここでは、検出部Bの検出範囲の上限側(トナーが多い側)との比較を行っている。また、本実施例では、閾値B0は30(%)である。本実施例では、10(%)≦B≦30(%)の範囲でのみ、検出部Bによって精度よくトナー残量を検出することができる。そのため、本実施例では、閾値B0を30(%)としている。S104がYesの場合はS105に進み、S104がNoの場合はS107に進む。
S105:CPU27は、検出部Bによって検出されたトナー残量B(%)と閾値(検出下限閾値)Bzとを比較して、検出部Bによってトナー残量Bを検出することが可能かどうかを判断する。ここでは、検出部Bの検出範囲の下限側(トナーが少ない側)との比較を行っている。なお、本実施例では、閾値Bzは10(%)である。S105がYesの場合はS106に進み、S105がNoの場合はS107に進む。
S110:CPU27は、A(%)=A1(%)−K×ΔA(%)という式からトナー残量A(%)を算出する。また、検出部Aによって取得されたトナー残量A(%)は、メモリM1に記憶され、次の画像形成動作において、トナー残量A(%)を検出する際にトナー残量A1として用いられる。その後、S102に戻る。
残量B(%)=10(%)(検出部Bの検出下限)に到達する前、または到達した場合において、トナー残量A(%)=トナー残量B(%)となるような値が望ましい。しかし、定数nは、例えば、トナー残量B(%)=10(%)の場合において、トナー残量A(%)とトナー残量B(%)とが略同じとなるような値であってもよい。検出部Bによってトナー残量Bを検出することができる範囲内において、トナー残量A(%)とトナー残量B(%)とが近づけば、定数nの値は適宜設定することができるものとする。つまり、上記式における定数nは、トナー残量Aとトナー残量Bとの差がどの程度であるかによって適宜選択できる。
また、説明の便宜上、上記の説明ではトナー残量A(%)とトナー残量をA1(%)の符号を分けて説明した。しかし、これらはメモリM1の中で、別の記憶領域に記憶される別個の値である必要はない。すなわち、一つの値を用いてS110より前での処理を行い
、S110でその値を更新して、次回の画像形成時のときに、前回の画像形成動作が実行された後における現像剤収納容器内のトナー残量として用いるようにしても良い。
次に、実施例1の具体的構成を示すとともに、実施例1と比較例1〜3の評価結果を示す。
<実施例1の構成>
画像形成装置100のプロセススピード:300mm/sec
(撹拌部材43)
シート部材49ポリカーボネート 自由長:15mm 厚さ:150μm
撹拌回転速度:60rpm
(トナー残量Bを検出するために用いる電極)
電極22:カーボン分散したスチレン樹脂 長さ:30mm 厚み250μm
電極23:カーボン分散したスチレン樹脂 長さ:32mm 厚み250μm
電極22と電極23との間隙X 7mm
(補正式)
上述したように、露光装置20の発光時間から求まるトナー残量A1(%)が、電極22と電極23との間の静電容量から求められるトナー残量B(%)よりも小さい場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。
K=3/(B(%)−A1(%)+3)
一方、露光装置20の発光時間から求まるトナー残量A1(%)が、電極22と電極23との間の静電容量から求められるトナー残量B(%)以上である場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。
K=(A1(%)−B(%)+3)/3
実施例1では、上述したように、トナー残量B(%)=30(%)に到達した時点にお
いて、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)の値に徐々に近づくように、トナー消費量ΔA(%)を補正している。そのため、トナー残量B(%)=30(%)に到達した時点で、トナー残量の表示が急に切り替わることがない。また、トナー残量B(%)の値が変動してしまう場合であっても、トナー残量の検出結果や表示が急に変動することが無く、不安定になることがない。
また、現像剤収納容器内のトナー残量が少なくなることで、検出部Bによる検出精度が悪くなる場合には、トナー残量が多い時にトナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)に収束した時点で、係数Kの値を固定するようにしてもよい。
現像剤収納容器内のトナー残量を検出するためのハードウェア構成は実施例1と同じである。
(トナー残量表示の制御)
比較例1では、ピクセルカウントを用いて検出されたトナー残量A、または、電極22と電極23との間の静電容量を用いて検出されたトナー残量Bが30(%)に到達した時点において、
(1):トナー残量A1(%)≧トナー残量B(%)のときは、現像剤収納容器内のトナー残量をトナー残量B(%)として表示する。
(2):トナー残量A1(%)<トナー残量B(%)のときは、トナー残量Aの値によらず、現像剤収納容器内のトナー残量を30%として表示する。そして、トナー残量B(%)=30(%)になった時点で、現像剤収納容器内のトナー残量をトナー残量B(%)として表示する。
比較例1における(1)の場合については、上述したように、トナー残量Bが30(%)に到達した時点において、現像剤収納容器内のトナー残量がトナー残量B(%)として表示される。つまり、トナー残量Bが30(%)となるまでは、現像剤収納容器内のトナー残量がトナー残量A(%)(A1(%)−ΔA(%))として表示されるが、現像剤収納容器内のトナー残量の表示がトナー残量B(%)に切り替わる。しかし、トナー残量Bが30(%)に到達した時点において、トナー残量の表示が実際のトナー残量と近くなるものの、突然トナー残量が変化してしまう。具体的には、図7に示すように、トナー残量Bが30(%)に到達した時点において、表示部は現像剤収納容器内のトナー残量が急に
減ったように検出し、表示してしまう。
現像剤収納容器内のトナー残量を検出するためのハードウェア構成は実施例1と同じである。
(トナー残量表示の制御)
比較例2では、ピクセルカウントを用いて検出されたトナー残量Aが40(%)に到達した時点において、
トナー残量A1(%)≧トナー残量B(%)のときは、以下の補正式を用いて、現像剤収納容器内のトナー残量を算出し、その算出結果をユーザーに表示する。ここで、比較例1において、A(%)とA1(%)とΔA(%)の定義は実施例1と同様である。
A(%)=A1(%)−1.2×ΔA(%)
一方、比較例2において、トナー残量A(%)<トナー残量B(%)のときは、そのまま、現像剤収納容器内のトナー残量をトナー残量A(%)(A1(%)−ΔA(%))として表示する。
比較例2においては、上述したように、トナー残量A1(%)≧トナー残量B(%)のときは、上記式に示すように、画像形成動作によって消費されたトナー量が多くなるように補正される。そのため、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)に徐々に近づくことになる。しかし、最終的に、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)に到達しないため、トナー残量の表示が0(ゼロ)になる前に、現像剤収納容器内のトナー残量が0となってしまう。
現像剤収納容器内のトナー残量を検出するためのハードウェア構成は実施例1と同じである。
(トナー残量表示の制御)
比較例3では、ピクセルカウントを用いて検出されたトナー残量A、または、電極22と電極23との間の静電容量を用いて検出されたトナー残量Bが30(%)に到達した時点において、
トナー残量A1(%)≧トナー残量B(%)のときは、以下の補正式を用いて、現像剤収納容器内のトナー残量を算出し、その算出結果をユーザーに表示する。
A(%)=A1(%)−2×ΔA(%)
一方、比較例3において、トナー残量A1(%)<トナー残量B(%)のときは、そのまま、現像剤収納容器内のトナー残量をトナー残量A(%)として表示する。
比較例3においては、上述したように、トナー残量A1(%)≧トナー残量B(%)のときは、上記式に示すように、画像形成動作によって消費されたトナー量が多くなるように補正される。しかし、比較例3では、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)に対して急に近づくことになり、トナー残量B(%)が0(ゼロ)になる前に、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)の値に到達してしまう。そのため、図10に示すよう
に、トナー残量A(%)の値がトナー残量B(%)の値に到達した後において、トナー残量の表示が上がったり下がったりしてしまう。なお、本実施例では、現像剤収納容器内のトナーは、撹拌部材43によって撹拌されて移動するため、トナー残量B(%)の値に誤差(振れ)が発生する場合がある。特に、本実施例のように、トナーを持ち上げることで現像剤収納器内のトナーを撹拌する構成では、トナー残量B(%)の値に誤差(振れ)が発生する場合がある。
次に、実施例2について説明する。実施例2では、画像形成装置は、図11に示すように、電極間の静電容量を用いて現像剤収納器内のトナー残量を検出する検出部D(電極22、電極23、高圧電源24、電流検出回路125)を有している。また、検出部E(電極23、電極29、高圧電源24、電流検出回路225)を有している。ここで、本実施例において、実施例1と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付すことでその説明を省略する。
すなわち、検出部Eの検出範囲上限側の閾値E0は、40%であり、検出範囲の下限側の閾値Ezは10(%)である。検出部Dの検出範囲上限側の閾値D0は15%であり、検出範囲の下限側の閾値Dzは5(%)である。
本実施例では、トナー残量が40(%)以下となる場合において、検出部Aによって検出されるトナー残量A1(%)が、検出部Eによって検出されるトナー残量E(%)よりも小さい場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。なお、本実施例においても、実施例1と同様に、現像剤収納器内のトナー残量は、A(%)=A1(%)−K×ΔA(%)という式を用いて検出される。
K=5/(E(%)−A1(%)+5)
一方、トナー残量が40(%)以下となる場合において、検出部Aによって検出されるトナー残量A1(%)が、検出部Eによって検出されるトナー残量E(%)以上である場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。
K=(A1(%)−E(%)+5)/5
また、本実施例では、トナー残量が15(%)以下となる場合において、検出部Aによって検出されるトナー残量A1(%)が、検出部Dによって検出されるトナー残量D(%)よりも小さい場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。
K=2/(D(%)−A1(%)+2)
一方、トナー残量が15(%)以下となる場合において、検出部Aによって検出されるトナー残量A1(%)が、検出部Dによって検出されるトナー残量D(%)以上である場合は、以下の式を用いて係数Kの値を変更する。これにより、トナー残量A(%)の値を補正する。
K=(A1(%)−D(%)+2)/2
本実施例では、検出部Eよりも検出部Dの検出精度が高い。したがって、係数Kを求める式中の定数を、検出部Dに係るものは2として、検出部Eに係るものは5とした。これによって、検出部Dの検出結果を用いる補正は、検出部Eの検出結果を用いる補正よりも、トナー消費量ΔAを大きく補正して、検出部Aの検出したトナー残量が、早く検出部Dの検出結果と一致するようにする。また、検出部Eの検出結果に基づいて補正した値を、さらに精度の高い検出部Dの検出結果に基づいて補正することで、より精度の高いトナー残量が検出可能になる。
図13は本実施例の構成を用いた現像剤収納容器内のトナー残量を検出する流れを説明したものである。実施例1と異なる部分について、主に説明する。
S204において、検出部Eの検出したトナー残量Eが、検出部Eの検出上限閾値E0以下であるかの判断を行う。Yesの場合はS205にすすむ。Noの場合はS407に進む。
次にS205において、検出部Dの検出したトナー残量Dが、検出部Dの検出上限閾値D0以下であるかの判断を行う。Noの場合は検出部Eによる補正を行うため、S206に進む。そして、S206、S208、S209において、検出部Eの検出結果を用いて、係数Kを補正する。S205の判断結果がYesの場合は、検出部Dによる補正を行うため、S305に進む。
S305においては、検出部Dの検出したトナー残量Dが、検出部Dの検出下限閾値Dz以上であるかの判断を行う。Noの場合はS407に進む。Yesの場合は、検出部Dによる補正を行うため、S306に進む。そして、S306、S308、S309において、検出部Eの検出結果を用いて、係数Kを補正する。
以降の流れは実施例1と同じであるため、説明を省略する。なお、S407に進んだ場合は、係数Kを1として、消費量ΔAに対する補正を行わない。
上記の説明では、検出部Dと検出部Eの検出可能な範囲が重複していた。一方で、検出部Dと検出部Eの検出範囲が重複していない時は、以下のようにして消費量ΔAの上補正を行うことができる。
例えば、検出部Dは、現像剤収納器内のトナー残量が5〜15(%)の範囲において、現像剤収納器内のトナー残量を検出することができるものとする。また、検出部Eは、現像剤収納器内のトナー残量が20〜40(%)の範囲において、現像剤収納器内のトナー残量を検出することができるものとする。
すなわち、検出部Eの検出範囲上限側の閾値E0は40%であり、検出範囲の下限側の閾値Ezは20(%)である。検出部Dの検出範囲上限側の閾値D0は15%であり、検
出範囲の下限側の閾値Dzは5(%)である。
カートリッジが使用され始めた期間においては、ユーザーに対し、ピクセルカウントを用いて検出されたトナー残量が表示される。そして、現像剤収納器内のトナー残量が20〜40(%)となる場合においては、検出部Eによって検出されたトナー残量Eに基づいて、ユーザーに表示されるトナー残量Aの値をトナー残量Eの値に近づける。その後、現像剤収納器内のトナー残量が5〜15(%)となる場合においては、検出部Dによって検出されたトナー残量Dに基づいて、ユーザーに表示されるトナー残量Aの値をトナー残量Dの値に近づける。そして、検出部Dと検出部Eの両方の検出範囲外であるときは、係数Kを1とする。検出部Eの検出部に基づく補正と、検出部Dの検出部に基づく補正に用いる式(係数Kを求める式)は、上述したものと同じであるので、ここでは説明を省略する。
図14は、この場合の現像剤収納容器内のトナー残量を検出する流れを説明したものである。実施例1と異なる部分について、主に説明する。
S204において、検出部Eの検出したトナー残量Eが、検出部Eの検出上限閾値E0以下であるかの判断を行う。Yesの場合はS205にすすむ。Noの場合はS407に進む。
次にS205において、検出部Eの検出したトナー残量Eが、検出部Eの検出下限閾値Ez以下であるかの判断を行う。Yesの場合は、検出部Eによる補正を行うため、S206に進む。そして、S206、S208、S209において、検出部Eの検出結果を用いて、係数Kを補正する。S205における判断がNoの場合は、検出部Dによる補正を行うかどうかを判断するため、S304に進む。
S304においては、検出部Dの検出したトナー残量Dが、検出部Dの検出上限閾値D0以下であるかの判断を行う。Yesの場合は、S305に進む。Noの場合は、S407に進む。
S305においては、検出部Dの検出したトナー残量Dが、検出部Dの検出下限閾値Dz以上であるかの判断を行う。Noの場合は、S407に進む。Yesの場合は、検出部Dによる補正を行うため、S306に進む。そして、S306、S308、S309において、検出部Eの検出結果を用いて、係数Kを補正する。
以降の流れは実施例1と同じであるため、説明を省略する。なお、S407に進んだ場合は、係数Kを1として、消費量ΔAに対する補正を行わない。
発光素子(発光部材)400と、現像剤収納容器内を通過した光を受光する受光素子(受光部材)300とが設けられる。そして、検出部Bは、トナー残量Bを、受光部材300が受光した光の強度とトナー残量Bとの関係とに基づいて検出する。この場合、具体的には、メモリM1には、受光部材300が受光した光の強度とトナー残量Bとの関係(第3関係に対応)があらかじめ記憶される。そして、検出部Bは、トナー残量Bを、メモリMに記憶されたその関係に基づいて検出する。また、光が受光素子に到達する時間の変化を測定することでトナー残量が検出される場合においても、同様の方法でトナー残量Bが検出される。
また、各実施例において、環境(温度や湿度)に応じて、トナー残量A(%)の値を補正するための補正式を変更してもよい。また、同様に、現像剤収納器内のトナーの色や種類などに応じて、トナー残量A(%)の値を補正するための補正式を変更してもよい。
また、各実施例では、係数Kを求めるための計算式において、トナー残量B(%)として、前回の画像形成動作後におけるトナー残量B(%)の値を用いてもよい。また、係数Kを求めるための計算式において、トナー残量B(%)として、今回の画像形成動作後におけるトナー残量B(%)の値を用いてもよい。
Claims (9)
- 現像剤容器に収容された現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
今回の画像形成動作が実行された後に現像剤容器内に残る現像剤量を残量Aとし、前回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量A1とし、今回の画像形成動作で消費された現像剤量を消費量ΔAとし、正の数からなる第一の係数をkとした場合に、前記残量AをA=A1−k×ΔAとして取得する第1取得部と、
前回または今回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量Bとして取得する第2取得部と、
前記残量Aをユーザーに報知する報知部と、
前記残量Bが第1閾値以下で且つ前記第1閾値よりも値が小さい第2閾値以上である場合に、前記残量Bの値に前記残量Aを近づけるように前記第一の係数kを補正し、前記残量Bが前記第1閾値より大きい場合又は前記第2閾値より小さい場合には前記第一の係数kを1とする制御部と、
前記現像剤容器内に光を発光する発光部材と、
前記発光部材から発光され、前記現像剤容器内を通過した光を受光する受光部材と、
を有し、
前記制御部は、
前記残量A1≧前記残量Bである場合に、前記kが1以上となるように補正を行い、
前記残量A1<前記残量Bである場合に、前記kが1未満となるように補正を行い、
記録媒体に形成される画像は、複数の単位ドットが集まることで形成されており、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、画像を構成する前記単位ドットの数と、前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量とに基づいて取得し、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記受光部材が受光した光の強度または受光した時間の長さと、前記現像剤容器内の現像剤の残量との第3関係とに基づいて取得すること
を特徴とする画像形成装置。 - 現像剤容器に収容された現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
今回の画像形成動作が実行された後に現像剤容器内に残る現像剤量を残量Aとし、前回
の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量A1とし、今回の画像形成動作で消費された現像剤量を消費量ΔAとし、正の数からなる第一の係数をkとした場合に、前記残量AをA=A1−k×ΔAとして取得する第1取得部と、
前回または今回の画像形成動作が実行された後に前記現像剤容器内に残る現像剤量を残量Bとして取得する第2取得部と、
前記残量Aをユーザーに報知する報知部と、
前記残量Bが第1閾値以下で且つ前記第1閾値よりも値が小さい第2閾値以上である場合に、前記残量Bの値に前記残量Aを近づけるように前記第一の係数kを補正し、前記残量Bが前記第1閾値より大きい場合又は前記第2閾値より小さい場合には前記第一の係数kを1とする制御部と、
前記現像剤容器内に設けられる複数の電極と、
を有し
前記制御部は、
前記残量A1≧前記残量Bである場合に、前記kが1以上となるように補正を行い、
前記残量A1<前記残量Bである場合に、前記kが1未満となるように補正を行い、
記録媒体に形成される画像は、複数の単位ドットが集まることで形成されており、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、画像を構成する前記単位ドットの数と、前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量とに基づいて取得し、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記電極間の静電容量と、前記現像剤容器内の現像剤との第2関係とに基づいて取得することを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1取得部は、正の数からなる第二の係数をnとした場合に、
前記残量A1≧前記残量Bである場合に、k=(A1−B+n)/nとして前記残量Aを取得し、
前記残量A1<前記残量Bである場合に、k=n/(B−A1+n)として前記残量Aを取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 情報を記憶するための記憶部を有し、
前記記憶部には、前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量があらかじめ記憶され、
前記第1取得部は、前記記憶部に記憶された前記単位ドットを形成するために消費される単位トナー量に基づいて、前記消費量ΔAを取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 現像剤像が形成される像担持体と、
前記像担持体を露光することで、前記像担持体に静電潜像を形成する露光装置と、を有し、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、前記露光装置が前記像担持体を露光する露光時間と、消費される現像剤量との第1関係に基づいて取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 情報を記憶するための記憶部を有し、
前記記憶部には、前記露光装置が前記像担持体を露光する露光時間と、消費される現像剤量との前記第1関係があらかじめ記憶され、
前記第1取得部は、前記消費量ΔAを、前記第1関係に基づいて取得することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 情報を記憶するための記憶部を有し、
前記記憶部には、前記電極間の静電容量と、前記現像剤容器内の現像剤との第2関係があらかじめ記憶され、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記第2関係に基づいて取得することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 情報を記憶するための記憶部を有し、
前記記憶部には、前記受光部材が受光した光の強度または受光した時間の長さと、前記現像剤容器内の現像剤の残量との第3関係があらかじめ記憶され、
前記第2取得部は、前記残量Bを、前記第3関係に基づいて取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 情報を記憶するための記憶部を有し、
前記第1取得部によって取得された前記残量Aは、前記記憶部に記憶され、次の画像形成動作において、前記第1取得部が前記現像剤容器内の現像剤の残量を取得する際に、前記残量A1として用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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