JP6870724B2 - ネガ型感光性樹脂組成物、半導体装置および電子機器 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂組成物、半導体装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、ネガ型感光性樹脂組成物、半導体装置および電子機器に関する。
半導体素子には、保護膜、層間絶縁膜、平坦化膜等の用途で、樹脂材料からなる樹脂膜が用いられている。また、半導体素子の実装方式によっては、これらの樹脂膜の厚膜化が求められている。しかしながら、樹脂膜を厚膜化すると、半導体チップの反りが顕著になる。
一方、樹脂膜に感光性および光透過性を付与することにより、樹脂膜にパターンを形成する技術が知られている。これにより、目的とするパターンを精度よく形成することができる。
そこで、感光性を有し、かつ厚膜化が可能な樹脂膜を製造可能な樹脂組成物の開発が進められている。
例えば、特許文献1には、分子構造を最適化し、残留応力を低減させることにより、光透過性に優れ、かつ、半導体チップの反りを抑制し得る感光性樹脂組成物が開示されている。
また、感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物で形成された樹脂膜中に配線を埋設して、配線を絶縁するための絶縁部を形成する目的でも使用される。
特開2003−209104号公報
一方で、半導体素子の実装に用いられる樹脂膜には、半導体チップや配線に対する密着性が求められる。このため、係る樹脂膜には、無機材料および金属材料に対する密着性が重要とされる。
しかしながら、従来の樹脂膜では、無機材料および金属材料に対する密着性が低いため、実装後の信頼性を十分に高められないという問題があった。
本発明の目的は、無機材料および金属材料に対する密着性が良好な樹脂膜を形成可能な感光性樹脂組成物、前記樹脂膜を備える半導体装置、ならびに、前記半導体装置を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(11)の本発明により達成される。
(1) 熱硬化性樹脂と、
光重合開始剤と、
官能基として酸無水物を含有するカップリング剤と、
を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
(2) 前記熱硬化性樹脂は、常温で固形状の成分を含む上記(1)に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(3) 前記熱硬化性樹脂は、多官能エポキシ樹脂を含む上記(1)または(2)に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(4) 前記多官能エポキシ樹脂の含有量は、前記感光性樹脂組成物の不揮発成分に対して40〜80質量%である上記(3)に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(5) 前記カップリング剤は、アルコキシシリル基を含む化合物である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(6) 前記酸無水物は、コハク酸無水物である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(7) 前記ネガ型感光性樹脂組成物は、さらに溶剤を含む上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(8) 前記ネガ型感光性樹脂組成物は、前記溶剤に溶解されてワニス状をなす上記(7)に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
(9) 半導体チップと、
前記半導体チップ上に設けられている、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物の硬化物を含む樹脂膜と、
を備えることを特徴とする半導体装置。
(10) 前記樹脂膜中に、前記半導体チップと電気的に接続される再配線層が埋設されている上記(9)に記載の半導体装置。
(11) 上記(9)または(10)に記載の半導体装置を備えることを特徴とする電子機器。
本発明によれば、無機材料および金属材料に対する密着性が良好な樹脂膜を形成可能なネガ型感光性樹脂組成物が得られる。
また、本発明によれば、前記樹脂膜を備える半導体装置が得られる。
また、本発明によれば、上記半導体装置を備える電子機器が得られる。
図1は、本発明の半導体装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、図1の鎖線で囲まれた領域の部分拡大図である。 図3は、図1に示す半導体装置を製造する方法の一例を示す図である。 図4は、図1に示す半導体装置を製造する方法の一例を示す図である。 図5は、本発明の半導体装置の第2実施形態を示す縦断面図である。 図6は、図5の鎖線で囲まれた領域の部分拡大図である。 図7は、図5に示す半導体装置を製造する方法を示す工程図である。 図8は、図5に示す半導体装置を製造する方法を説明するための図である。 図9は、図5に示す半導体装置を製造する方法を説明するための図である。 図10は、図5に示す半導体装置を製造する方法を説明するための図である。
以下、本発明のネガ型感光性樹脂組成物、半導体装置および電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、ネガ型感光性樹脂組成物および係るネガ型感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂フィルムの説明に先立ち、これらが適用された本発明の半導体装置の第1実施形態について説明する。
<<第1実施形態>>
1.半導体装置
図1は、本発明の半導体装置の第1実施形態を示す縦断面図である。また、図2は、図1の鎖線で囲まれた領域の部分拡大図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す半導体装置1は、貫通電極基板2と、その上に実装された半導体パッケージ3と、を備えた、いわゆるパッケージオンパッケージ構造を有する。
このうち、貫通電極基板2は、有機絶縁層21(樹脂膜)と、有機絶縁層21の上面から下面を貫通する複数の貫通配線22と、有機絶縁層21の内部に埋め込まれた半導体チップ23と、有機絶縁層21の下面に設けられた下層配線層24と、有機絶縁層21の上面に設けられた上層配線層25と、下層配線層24の下面に設けられた半田バンプ26と、を備えている。本実施形態の半導体装置1では、有機絶縁層21が、半導体チップ23の表面上に少なくとも設けられ、後述する感光性樹脂組成物または感光性樹脂フィルムの硬化物を含む。
一方、半導体パッケージ3は、パッケージ基板31と、パッケージ基板31上に実装された半導体チップ32と、半導体チップ32とパッケージ基板31とを電気的に接続するボンディングワイヤー33と、半導体チップ32やボンディングワイヤー33が埋め込まれた封止層34と、パッケージ基板31の下面に設けられた半田バンプ35と、を備えている。
そして、貫通電極基板2上に半導体パッケージ3が積層されている。これにより、半導体パッケージ3の半田バンプ35と、貫通電極基板2の上層配線層25と、が電気的に接続されている。
このような半導体装置1は、貫通配線22や半導体チップ23に対する有機絶縁層21の密着性が良好であるため、信頼性が高くなる。
また、貫通電極基板2においてコア層を含む有機基板のような厚い基板を用いる必要がないため、低背化を容易に図ることができる。このため、半導体装置1を内蔵する電子機器の小型化にも貢献することができる。
また、互いに異なる半導体チップを備えた貫通電極基板2と半導体パッケージ3とを積層しているため、単位面積当たりの実装密度を高めることができる。かかる観点においても、半導体装置1の小型化を図ることができる。
以下、貫通電極基板2および半導体パッケージ3についてさらに詳述する。
図2に示す貫通電極基板2が備える下層配線層24および上層配線層25は、それぞれ絶縁層、配線層および貫通配線等を含んでいる。これにより、下層配線層24および上層配線層25は、内部や表面に配線を含むとともに、貫通配線を介して厚さ方向に貫通するように電気的接続が図られる。
このうち、下層配線層24に含まれる配線層は、半導体チップ23や半田バンプ26と接続されている。このため、下層配線層24は半導体チップ23の再配線層として機能するとともに、半田バンプ26は半導体チップ23の外部端子として機能する。
また、図2に示す貫通配線22は、有機絶縁層21を貫通するように設けられている。これにより、下層配線層24と上層配線層25との間を電気的に接続することができる。その結果、貫通電極基板2と半導体パッケージ3との積層が可能になり、半導体装置1の高機能化を図ることができる。
さらに、図2に示す上層配線層25に含まれる配線層は、貫通配線22や半田バンプ35と接続されている。このため、上層配線層25は、半導体チップ23と電気的に接続されることとなり、半導体チップ23の再配線層として機能するとともに、半導体チップ23とパッケージ基板31との間に介在するインターポーザーとしても機能する。その結果、再配線層の高密度化を図ることができる。
また、有機絶縁層21を貫通配線22が貫通していることで、有機絶縁層21を補強する効果が得られる。このため、下層配線層24や上層配線層25の機械的強度が低い場合でも、貫通電極基板2全体の機械的強度の低下を避けることができる。その結果、下層配線層24や上層配線層25のさらなる薄型化を図ることができ、半導体装置1のさらなる低背化を図ることができる。
さらには、有機絶縁層21は、半導体チップ23を覆うように設けられている。これにより、半導体チップ23を保護する効果が高められる。その結果、半導体装置1の信頼性を高めることができる。また、本実施形態に係るパッケージオンパッケージ構造のような実装方式にも容易に適用可能な半導体装置1が得られる。
貫通配線22の直径W(図2参照)は、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、2〜80μm程度であるのがより好ましい。これにより、有機絶縁層21の機械的特性を損なうことなく、貫通配線22の導電性を確保することができる。
図2に示す半導体パッケージ3は、いかなる形態のパッケージであってもよい。例えば、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non−leaded Package)、SON(Small Outline Non−leaded Package)、LF−BGA(Lead Flame BGA)等の形態が挙げられる。
半導体チップ32の形態は、特に限定されないが、一例として図1に示す半導体チップ32は、複数のチップが積層されて構成されている。このため、高密度化が図られている。なお、複数のチップは、平面方向に併設されていてもよく、厚さ方向に積層されつつ平面方向にも併設されていてもよい。
パッケージ基板31は、いかなる基板であってもよいが、例えば図示しない絶縁層、配線層および貫通配線等を含む基板とされる。このうち、貫通配線を介して半田バンプ35とボンディングワイヤー33とを電気的に接続することができる。
封止層34は、例えば公知の封止樹脂材料で構成されている。このような封止層34を設けることにより、半導体チップ32やボンディングワイヤー33を外力や外部環境から保護することができる。
なお、貫通電極基板2が備える半導体チップ23と半導体パッケージ3が備える半導体チップ32は、互いに近接して配置されることになるため、相互通信の高速化や低損失化等のメリットを享受することができる。かかる観点から、例えば、半導体チップ23と半導体チップ32のうち、一方をCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、AP(Application Processor)等の演算素子とし、他方をDRAM(Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリー等の記憶素子等にすれば、同一装置内においてこれらの素子同士を近接して配置することができるので、高機能化と小型化とを両立した半導体装置1を実現することができる。
<有機絶縁層>
次に、有機絶縁層21について特に詳述する。
本実施形態の有機絶縁層21は、後述する感光性樹脂組成物または感光性樹脂フィルムの硬化物を含む。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物(感光性樹脂フィルムの硬化物も含む。以下同様。)は、そのガラス転移温度(Tg)が140℃以上であるのが好ましく、150℃以上であるのがより好ましく、160℃以上であるのがさらに好ましい。これにより、有機絶縁層21の耐熱性を高めることができるので、例えば高温環境下でも使用可能な半導体装置1を実現することができる。なお、感光性樹脂組成物の硬化物の上限値は、特に設定されなくてもよいが、一例として250℃以下とされる。
また、感光性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度は、所定の試験片(幅4mm×長さ20mm×厚み0.005〜0.015mm)に対して、熱機械分析装置(TMA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜400℃、昇温速度5℃/minの条件下で測定を行った結果から算出される。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物は、その線膨張係数(CTE)が5〜80ppm/℃であるのが好ましく、10〜70ppm/℃であるのがより好ましく、15〜60ppm/℃であるのがさらに好ましい。これにより、有機絶縁層21の線膨張係数を、例えばシリコン材料の線膨張係数に近づけることができる。このため、例えば半導体チップ23の反り等を生じさせ難い有機絶縁層21が得られる。その結果、信頼性の高い半導体装置1が得られる。
なお、感光性樹脂組成物の硬化物の線膨張係数は、所定の試験片(幅4mm×長さ20mm×厚み0.005〜0.015mm)に対して、熱機械分析装置(TMA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜400℃、昇温速度5℃/minの条件下で測定を行った結果から算出される。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物は、5%熱重量減少温度Td5が300℃以上であるのが好ましく、320℃以上であるのがより好ましい。これにより、高温下でも熱分解等による重量減少が生じ難く、耐熱性に優れた硬化物が得られる。このため、高温環境下での耐久性に優れた有機絶縁層21が得られる。
なお、感光性樹脂組成物の硬化物の5%熱重量減少温度Td5は、5mgの硬化物に対して、示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)を用いて測定された結果から算出される。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物は、その伸び率が5〜50%であるのが好ましく、6〜45%であるのがより好ましく、7〜40%であるのがさらに好ましい。これにより、有機絶縁層21の伸び率が最適化されるため、例えば有機絶縁層21を貫通するように貫通配線22が設けられている場合であっても、有機絶縁層21と貫通配線22との界面に剥離等が生じるのを抑制することができる。また、有機絶縁層21自体においても、クラック等が発生するのを抑制することができる。
また、伸び率が前記下限値を下回ると、有機絶縁層21の厚さや形状等によっては、有機絶縁層21にクラック等が発生するおそれがある。一方、伸び率が前記上限値を上回ると、有機絶縁層21の厚さや形状等によっては、有機絶縁層21の機械的特性が低下するおそれがある。
なお、感光性樹脂組成物の硬化物の伸び率は、以下のようにして測定される。まず、所定の試験片(幅6.5mm×長さ20mm×厚み0.005〜0.015mm)に対して引張試験(引張速度:5mm/min)を、温度25℃、湿度55%の雰囲気中で実施する。引張試験は、株式会社オリエンテック製引張試験機(テンシロンRTA−100)を用いて行う。次いで、当該引張試験の結果から、引張伸び率を算出する。ここでは、上記引張試験を試験回数n=10で行い、測定値が大きい5回の平均値を求め、これを測定値とする。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物は、引張強度が20MPa以上であるのが好ましく、30〜300MPaであるのがより好ましい。これにより、十分な機械的強度を有し、耐久性に優れた有機絶縁層21が得られる。
なお、感光性樹脂組成物の硬化物の引張強度は、前述した伸び率の測定と同じ方法で取得した引張試験の結果から求められる。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化物は、引張弾性率が0.5GPa以上であるのが好ましく、1〜5GPaであるのがより好ましい。これにより、十分な機械的強度を有し、耐久性に優れた有機絶縁層21が得られる。
なお、感光性樹脂組成物の硬化物の弾性率は、前述した伸び率の測定と同じ方法で取得した引張試験の結果から求められる。
また、上述したような硬化物としては、例えば以下のような条件で硬化させたものが用いられる。まず、感光性樹脂組成物を、シリコンウエハー基板上にスピンコーター等で塗布した後、ホットプレートにて120℃で5分間乾燥し、塗膜を得る。得られた塗膜を700mJ/cmで全面露光し、70℃で5分間PEB(Post Exposure Bake)を行う。その後、200℃で90分間加熱して、硬化膜が得られる。
2.半導体装置の製造方法
上述した本実施形態の半導体装置1は、例えば、以下のようにして製造することができる。
図3、4は、それぞれ図1に示す半導体装置1を製造する方法の一例を示す図である。
[1]
まず、図3(a)に示すように、基板202を用意する。
基板202の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、金属材料、ガラス材料、セラミック材料、半導体材料、有機材料等が挙げられる。また、基板202には、シリコンウエハーのような半導体ウエハー、ガラスウエハー等を用いるようにしてもよい。なお、基板202には、必要に応じて電子回路が形成されていてもよい。
[2]
次に、図3(b)に示すように、基板202上に半導体チップ23を配置する。本製造方法では、一例として、複数の半導体チップ23を互いに離間させつつ配置する。複数の半導体チップ23は、互いに同じ種類のものであってもよいし、互いに異なる種類のものであってもよい。
なお、必要に応じて、基板202と半導体チップ23との間にインターポーザー(図示せず)を設けるようにしてもよい。インターポーザーは、例えば半導体チップ23の再配線層として機能する。したがって、インターポーザーは、後述する半導体チップ23の電極と電気的に接続させるための図示しないパッドを備えていてもよい。これにより、半導体チップ23のパッド間隔や配列パターンを変換することができ、半導体装置1の設計自由度をより高めることができる。
このようなインターポーザーには、例えば、シリコン基板、セラミック基板、ガラス基板のような無機系基板、樹脂基板のような有機系基板等が用いられる。
[3]
次に、図3(c)に示すように、半導体チップ23を埋め込むようにして基板202上に感光性樹脂層210を配置する。感光性樹脂層210としては、後述する感光性樹脂組成物または感光性樹脂フィルムが用いられる。
このとき、特に感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂フィルムを用いることにより、感光性樹脂層210の厚膜化が容易に図られることとなる。これにより、半導体チップ23の薄型化を図らなくても、容易に埋め込むことができる。
感光性樹脂フィルムを用いて感光性樹脂層210を形成する場合、感光性樹脂フィルム単体を半導体チップ23の上方から貼り付けるようにしてもよく、キャリアーフィルムに積層された感光性樹脂フィルムを半導体チップ23上に貼り付けた後、キャリアーフィルムを剥離することによって感光性樹脂フィルムを残置するようにしてもよい。
また、感光性樹脂フィルムを貼り付ける作業においては、公知のラミネート方法が用いられてもよい。その場合、例えば真空ラミネーターが用いられる。真空ラミネーターは、バッチ式であってもよく、連続式であってもよい。
また、感光性樹脂フィルムを貼り付ける作業の過程では、必要に応じて感光性樹脂フィルムを加熱するようにしてもよい。
加熱温度は、感光性樹脂フィルムの構成材料や加熱時間等に応じて適宜設定されるが、40〜150℃程度であるのが好ましく、50〜140℃程度であるのがより好ましく、60〜130℃程度であるのがさらに好ましい。このような温度で加熱することにより、感光性樹脂フィルムに対する半導体チップ23の埋め込み性がより高められる。これにより、ボイド等の不良の発生が抑えられるとともに、より平坦化が図られた感光性樹脂層210を効率よく形成することができる。
なお、加熱温度が前記下限値を下回ると、感光性樹脂フィルムの溶融が不足するため、感光性樹脂フィルムの構成材料等によっては埋め込み性が低下するおそれがある。一方、加熱温度が前記上限値を上回ると、感光性樹脂フィルムの構成材料等によっては硬化してしまうおそれがある。
また、加熱時間は、感光性樹脂フィルムの構成材料や加熱温度等に応じて適宜設定されるが、5〜180秒程度であるのが好ましく、10〜60秒程度であるのがより好ましい。
また、感光性樹脂フィルムでは、加熱されるとともに加圧されることによって、半導体チップ23の埋め込みが可能になる。そのときの加圧力は、感光性樹脂フィルムの構成材料等に応じて適宜設定されるが、0.2〜5MPa程度であるのが好ましく、0.4〜1MPa程度であるのがより好ましい。
一方、ワニス状の感光性樹脂組成物を用いることにより、感光性樹脂層210の平坦化が容易に図られることとなる。
ワニス状の感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層210を形成する作業においては、必要に応じて溶媒等で粘度を調整し、各種塗布装置を用いて基板202上に塗布する。その後、得られた塗膜を乾燥させることにより、感光性樹脂層210が得られる。なお、半導体チップが完全に埋め込まれるように、十分な厚さを確保するため、ワニス状の感光性樹脂組成物の塗布および乾燥を複数回繰り返してもよい。
塗布装置としては、例えば、スピンコーター、スプレー装置、インクジェット装置等が挙げられる。
感光性樹脂フィルムの膜厚(感光性樹脂層210の膜厚)は、硬化後の膜厚(図2の高さH)に応じてかつ硬化収縮を考慮して適宜設定される一方、半導体チップ23を埋め込み得る厚さであれば、特に限定されない。ただし、感光性樹脂フィルムの膜厚の一例として20〜1000μm程度であるのが好ましく、50〜750μm程度であるのがより好ましく、100〜500μm程度であるのがさらに好ましい。感光性樹脂層210の膜厚を前記範囲内に設定することにより、半導体チップ23を容易に埋め込むことができ、かつ、感光性樹脂層210の硬化膜に対して十分な機械的強度も付与することができる。その結果、半導体チップ23の良好な保護性とともに、半導体装置1の剛性への寄与も担う硬化膜(有機絶縁層21)を形成することができる。
[4]
次に、図3(d)に示すように、感光性樹脂層210上の所定の領域にマスク41を配置する。そして、マスク41を介して光(活性放射線)を照射する。これにより、マスク41のパターンに応じて感光性樹脂層210に露光処理が施される。
その後、必要に応じて、露光後加熱処理が施される。露光後加熱処理の条件は、特に限定されないが、例えば、50〜150℃程度の加熱温度で、1〜10分程度の加熱時間とされる。
図3(d)では、感光性樹脂層210がいわゆるネガ型の感光性を有している場合を図示している。この例では、感光性樹脂層210のうち、マスク41の非遮光部に対応する領域に対して、現像液に対する溶解性が付与される。
その後、現像処理が施されることにより、マスク41の非遮光部に対応した、感光性樹脂層210を貫通する開口部42が形成される(図3(e)参照)。
現像液としては、例えば、有機系現像液、水溶性現像液等が挙げられる。
現像処理の後、感光性樹脂層210に対して現像後加熱処理が施される。現像後加熱処理の条件は、特に限定されないが、160〜250℃程度の加熱温度で、30〜180分程度の加熱時間とされる。これにより、半導体チップ23に対する熱影響を抑えつつ、感光性樹脂層210を硬化させ、有機絶縁層21を得ることができる。
[5]
次に、図4(f)に示すように、開口部42(図3(e)参照)に貫通配線22を形成する。
貫通配線22の形成には、公知の方法が用いられるが、例えば以下の方法が用いられる。
まず、有機絶縁層21上に、図示しないシード層を形成する。シード層は、開口部42の内部(側壁および底面)とともに、有機絶縁層21の上面に形成される。
シード層としては、例えば、銅シード層が用いられる。また、シード層は、例えばスパッタリング法により形成される。
また、シード層は、形成しようとする貫通配線22と同種の金属で構成されていてもよいし、異種の金属で構成されていてもよい。
次いで、図示しないシード層のうち、開口部42以外の領域上に図示しないレジスト層を形成する。そして、このレジスト層をマスクとして、開口部42内に金属を充填する。この充填には、例えば電解めっき法が用いられる。充填される金属としては、例えば銅または銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金、金または金合金、銀または銀合金、ニッケルまたはニッケル合金等が挙げられる。このようにして開口部42内に導電性材料が埋設され、貫通配線22が形成される。
次いで、図示しないレジスト層を除去する。
なお、貫通配線22の形成箇所は、図示の位置に限定されない。例えば、半導体チップ23上に被っている感光性樹脂層210を貫通する位置に設けられていてもよい。
[6]
次に、図4(g)に示すように、有機絶縁層21の上面側に上層配線層25を形成する。上層配線層25は、例えば、フォトリソグラフィー法およびめっき法を用いて形成される。
[7]
次に、図4(h)に示すように、基板202を剥離する。これにより、有機絶縁層21の下面が露出することとなる。
[8]
次に、図4(i)に示すように、有機絶縁層21の下面側に下層配線層24を形成する。下層配線層24は、例えば、フォトリソグラフィー法およびめっき法を用いて形成される。このようにして形成された下層配線層24は、貫通配線22を介して上層配線層25と電気的に接続される。
[9]
次に、図4(j)に示すように、下層配線層24に半田バンプ26を形成する。また、上層配線層25や下層配線層24には、必要に応じてソルダーレジスト層のような保護膜を形成するようにしてもよい。
以上のようにして、貫通電極基板2が得られる。
なお、図4(j)に示す貫通電極基板2は、複数の領域に分割可能になっている。したがって、例えば図4(j)に示す一点鎖線に沿って貫通電極基板2を個片化することにより、複数の貫通電極基板2を効率よく製造することができる。なお、個片化には、例えばダイヤモンドカッター等を用いることができる。
[10]
次に、個片化した貫通電極基板2上に半導体パッケージ3を配置する。これにより、図1に示す半導体装置1が得られる。
このような半導体装置1の製造方法は、大面積の基板を用いたウエハーレベルプロセスやパネルレベルプロセスに適用することが可能である。
また、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層210を用いることにより、半導体チップ23の配置、半導体チップ23の埋め込み、貫通配線22の形成、上層配線層25の形成および下層配線層24の形成を、ウエハーレベルプロセスやパネルレベルプロセスで行うことができる。これにより、半導体装置1の製造効率を高め、低コスト化を図ることができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の半導体装置の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の半導体装置の第2実施形態を示す縦断面図である。また、図6は、図5の鎖線で囲まれた領域の部分拡大図である。なお、以下の説明では、図5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、半導体装置の第2実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
1.半導体装置
第2実施形態の半導体装置1では、有機絶縁層21に形成される貫通配線の構成が異なる点、および、上層配線層25が後述する感光性樹脂組成物を用いて形成されている点で前述した第1実施形態の半導体装置と異なるが、それ以外は、前述した第1実施形態の半導体装置1と同様である。
本実施形態の半導体装置1では、図5および6に示すように、有機絶縁層21に、有機絶縁層21を貫通するように貫通配線221が設けられている。これにより、下層配線層24と上層配線層25との間が電気的に接続され、貫通電極基板2と半導体パッケージ3との積層が可能になるため、半導体装置1の高機能化を図ることができる。なお、貫通配線221の直径W(図6参照)は、特に限定されないが、前述した第1実施形態の半導体装置1の貫通配線22の直径Wと同じサイズとすることができる。
また、本実施形態の半導体装置1は、貫通配線221の他に、半導体チップ23の上面に位置する有機絶縁層21を貫通するように設けられた貫通配線222も備えている。これにより、半導体チップ23の上面と上層配線層25との電気的接続を図ることができる。
さらに、図6に示す上層配線層25に含まれる配線層253は、貫通配線221や半田バンプ35と接続されている。このため、上層配線層25は、半導体チップ23と電気的に接続されることとなり、半導体チップ23の再配線層として機能するとともに、半導体チップ23とパッケージ基板31との間に介在するインターポーザーとしても機能する。
また、上層配線層25は、後述する感光性樹脂組成物を用いて形成されており、感光性樹脂組成物の樹脂膜中に配線層253が埋設された構成を有する。このような半導体装置1では、配線層253に対する上層配線層25の密着性が良好であるため、信頼性が高くなる。
2.半導体装置の製造方法
次に、図5に示す半導体装置1を製造する方法について説明する。
図7は、図5に示す半導体装置1を製造する方法を示す工程図である。また、図8〜図10は、それぞれ図5に示す半導体装置1を製造する方法を説明するための図である。
本実施形態の半導体装置1の製造方法は、基板202上に設けられた半導体チップ23および貫通配線221、222を埋め込むように有機絶縁層21を得るチップ配置工程S1と、有機絶縁層21上および半導体チップ23上に上層配線層25を形成する上層配線層形成工程S2と、基板202を剥離する基板剥離工程S3と、下層配線層24を形成する下層配線層形成工程S4と、半田バンプ26を形成し、貫通電極基板2を得る半田バンプ形成工程S5と、貫通電極基板2上に半導体パッケージ3を積層する積層工程S6と、を有する。
このうち、上層配線層形成工程S2は、有機絶縁層21上および半導体チップ23上に感光性樹脂ワニス5を配置し、感光性樹脂層2510を得る第1樹脂膜配置工程S20と、感光性樹脂層2510に露光処理を施す第1露光工程S21と、感光性樹脂層2510に現像処理を施す第1現像工程S22と、感光性樹脂層2510に硬化処理を施す第1硬化工程S23と、配線層253を形成する配線層形成工程S24と、感光性樹脂層2510および配線層253上に感光性樹脂ワニス5を配置し、感光性樹脂層2520を得る第2樹脂膜配置工程S25と、感光性樹脂層2520に露光処理を施す第2露光工程S26と、感光性樹脂層2520に現像処理を施す第2現像工程S27と、感光性樹脂層2520に硬化処理を施す第2硬化工程S28と、開口部424(貫通孔)に貫通配線254を形成する貫通配線形成工程S29と、を含む。
以下、各工程について順次説明する。なお、以下の製造方法は一例であり、これに限定されるものではない。
[1]チップ配置工程S1
まず、図8(a)に示すように、基板202と、基板202上に設けられた半導体チップ23および貫通配線221、222と、これらを埋め込むように設けられた有機絶縁層21と、を備えるチップ埋込構造体27を用意する。
基板202の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、金属材料、ガラス材料、セラミック材料、半導体材料、有機材料等が挙げられる。また、基板202には、シリコンウエハーのような半導体ウエハー、ガラスウエハー等を用いるようにしてもよい。
半導体チップ23は、基板202上に接着されている。本製造方法では、一例として、複数の半導体チップ23を互いに離間させつつ同一の基板202上に併設する。複数の半導体チップ23は、互いに同じ種類のものであってもよいし、互いに異なる種類のものであってもよい。また、ダイアタッチフィルムのような接着剤層(図示せず)を介して基板202と半導体チップ23との間を固定するようにしてもよい。
なお、必要に応じて、基板202と半導体チップ23との間にインターポーザー(図示せず)を設けるようにしてもよい。インターポーザーは、例えば半導体チップ23の再配線層として機能する。したがって、インターポーザーは、後述する半導体チップ23の電極と電気的に接続させるための図示しないパッドを備えていてもよい。これにより、半導体チップ23のパッド間隔や配列パターンを変換することができ、半導体装置1の設計自由度をより高めることができる。
このようなインターポーザーには、例えば、シリコン基板、セラミック基板、ガラス基板のような無機系基板、樹脂基板のような有機系基板等が用いられる。
有機絶縁層21は、例えば後述する感光性樹脂組成物の成分として挙げたような熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を含む樹脂膜である。
貫通配線221、222の構成材料としては、例えば銅または銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金、金または金合金、銀または銀合金、ニッケルまたはニッケル合金等が挙げられる。
なお、上記とは異なる方法で作製したチップ埋込構造体27を用意するようにしてもよい。
[2]上層配線層形成工程S2
次に、有機絶縁層21上および半導体チップ23上に、上層配線層25を形成する。
[2−1]第1樹脂膜配置工程S20
まず、図8(b)に示すように、有機絶縁層21上および半導体チップ23上に感光性樹脂ワニス5を塗布する(配置する)。これにより、図8(c)に示すように、感光性樹脂ワニス5の液状被膜が得られる。感光性樹脂ワニス5は、後述する感光性樹脂組成物のワニスである。
感光性樹脂ワニス5の塗布は、例えば、スピンコーター、バーコーター、スプレー装置、インクジェット装置等を用いて行われる。
感光性樹脂ワニス5の粘度は、特に限定されないが、10〜700mPa・sであるのが好ましく、30〜400mPa・sであるのがより好ましい。感光性樹脂ワニス5の粘度が前記範囲内であることにより、より薄い感光性樹脂層2510(図8(d)参照)を形成することができる。その結果、上層配線層25をより薄くすることができ、半導体装置1の薄型化が容易になる。
なお、感光性樹脂ワニス5の粘度は、例えば、コーンプレート型粘度計(TV−25、東機産業製)を用い、回転速度50rpm、測定時間300秒の条件で測定された値とされる。
次に、感光性樹脂ワニス5の液状被膜を乾燥させる。これにより、図8(d)に示す感光性樹脂層2510を得る。
感光性樹脂ワニス5の乾燥条件は、特に限定されないが、例えば80〜150℃の温度で、1〜60分間加熱する条件が挙げられる。
なお、本工程では、感光性樹脂ワニス5を塗布するプロセスに代えて、感光性樹脂ワニス5をフィルム化してなる感光性樹脂フィルムを配置するプロセスを採用するようにしてもよい。
感光性樹脂フィルムは、例えば感光性樹脂ワニス5を各種塗布装置によってキャリアーフィルム等の下地上に塗布し、その後、得られた塗膜を乾燥させることによって製造される。
その後、必要に応じて、感光性樹脂層2510に対して露光前加熱処理を施す。露光前加熱処理を施すことにより、感光性樹脂層2510に含まれる分子が安定化して、後述する第1露光工程S21における反応の安定化を図ることができ、その一方、後述するような加熱条件で加熱されることで、加熱による光酸発生剤への悪影響を最小限に留めることができる。
露光前加熱処理の温度は、好ましくは70〜130℃とされ、より好ましくは75〜120℃とされ、さらに好ましくは80〜110℃とされる。露光前加熱処理の温度が前記下限値を下回ると、露光前加熱処理による分子の安定化という目的が果たされないおそれがある。一方、露光前加熱処理の温度が前記上限値を上回ると、光酸発生剤の動きが活発になりすぎ、後述する第1露光工程S21において光が照射されても酸が発生しにくくなるという影響が広範囲化してパターニングの加工精度が低下するおそれがある。
また、露光前加熱処理の時間は、露光前加熱処理の温度に応じて適宜設定されるが、前記温度において好ましくは1〜10分間とされ、より好ましくは2〜8分間とされ、さらに好ましくは3〜6分間とされる。露光前加熱処理の時間が前記下限値を下回ると、加熱時間が不足するため、露光前加熱処理による分子の安定化という目的が果たされないおそれがある。一方、露光前加熱処理の時間が前記上限値を上回ると、加熱時間が長すぎるため、露光前加熱処理の温度が前記範囲内に収まっていたとしても、光酸発生剤の作用が阻害されてしまうおそれがある。
また、加熱処理の雰囲気は、特に限定されず、不活性ガス雰囲気や還元性ガス雰囲気等であってもよいが、作業効率等を考慮すれば大気下とされる。
また、雰囲気圧力は、特に限定されず、減圧下や加圧下であってもよいが、作業効率等を考慮すれば常圧とされる。なお、常圧とは、30〜150kPa程度の圧力のことをいい、好ましくは大気圧である。
[2−2]第1露光工程S21
次に、感光性樹脂層2510に露光処理を施す。
まず、図8(d)に示すように、感光性樹脂層2510上の所定の領域にマスク412を配置する。そして、マスク412を介して光(活性放射線)を照射する。これにより、マスク412のパターンに応じて感光性樹脂層2510に露光処理が施される。
なお、図8(d)では、感光性樹脂層2510がいわゆるネガ型の感光性を有している場合を図示している。この例では、感光性樹脂層2510のうち、マスク412の遮光部に対応する領域に対して、現像液に対する溶解性が付与されることとなる。
一方、マスク412の透過部に対応する領域では、感光剤の作用によって例えば酸のような触媒が発生する。発生した酸は、後述する工程において、熱硬化性樹脂の反応の触媒として作用する。
また、露光処理における露光量は、特に限定されないが、100〜2000mJ/cmであるのが好ましく、200〜1000mJ/cmであるのがより好ましい。これにより、感光性樹脂層2510における露光不足および露光過剰を抑制することができる。その結果、最終的に高いパターニング精度を実現することができる。
その後、必要に応じて、感光性樹脂層2510に露光後加熱処理を施す。
露光後加熱処理の温度は、特に限定されないが、好ましくは50〜150℃とされ、より好ましくは50〜130℃とされ、さらに好ましくは55〜120℃とされ、特に好ましくは60〜110℃とされる。このような温度で露光後加熱処理を施すことにより、発生した酸の触媒作用が十分に増強され、熱硬化性樹脂をより短時間でかつ十分に反応させることができる。一方、温度が高すぎると、酸の拡散が促進されることとなり、パターニングの加工精度が低下するおそれがあるが、前記範囲内であればかかる懸念を低減することができる。
なお、露光後加熱処理の温度が前記下限値を下回ると、酸のような触媒の作用が十分に高められないため、熱硬化性樹脂の反応率が低下したり、時間を要したりするおそれがある。一方、露光後加熱処理の温度が前記上限値を上回ると、酸の拡散が促進され(広範囲化し)、パターニングの加工精度が低下するおそれがある。
一方、露光後加熱処理の時間は、露光後加熱処理の温度に応じて適宜設定されるが、前記温度において好ましくは1〜30分間とされ、より好ましくは2〜20分間とされ、さらに好ましくは3〜15分間とされる。このような時間で露光後加熱処理を施すことにより、熱硬化性樹脂を十分に反応させることができるとともに、酸の拡散を抑えてパターニングの加工精度が低下するのを抑制することができる。
また、露光後加熱処理の雰囲気は、特に限定されず、不活性ガス雰囲気や還元性ガス雰囲気等であってもよいが、作業効率等を考慮すれば大気下とされる。
また、露光後加熱処理の雰囲気圧力は、特に限定されず、減圧下や加圧下であってもよいが、作業効率等を考慮すれば常圧とされる。これにより、比較的容易に露光前加熱処理を施すことができる。なお、常圧とは、30〜150kPa程度の圧力のことをいい、好ましくは大気圧である。
[2−3]第1現像工程S22
次に、感光性樹脂層2510に現像処理を施す。これにより、マスク412の遮光部に対応した領域に、感光性樹脂層2510を貫通する開口部423が形成される(図9(e)参照)。
現像液としては、例えば、有機系現像液、水溶性現像液等が挙げられる。
[2−4]第1硬化工程S23
現像処理の後、感光性樹脂層2510に対して硬化処理(現像後加熱処理)を施す。硬化処理の条件は、特に限定されないが、160〜250℃程度の加熱温度で、30〜240分程度の加熱時間とされる。これにより、半導体チップ23に対する熱影響を抑えつつ、感光性樹脂層2510を硬化させ、有機絶縁層251を得ることができる。
[2−5]配線層形成工程S24
次に、有機絶縁層251上に配線層253を形成する(図9(f)参照)。配線層253は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法等の気相成膜法を用いて金属層を得た後、フォトリソグラフィー法およびエッチング法によりパターニングされることによって形成される。
なお、配線層253の形成に先立ち、プラズマ処理のような表面改質処理を施すようにしてもよい。
[2−6]第2樹脂膜配置工程S25
次に、図9(g)に示すように、第1樹脂膜配置工程S20と同様にして感光性樹脂層2520を得る。感光性樹脂層2520は、配線層253を覆うように配置される。
その後、必要に応じて、感光性樹脂層2520に対して露光前加熱処理を施す。処理条件は、例えば第1樹脂膜配置工程S20で記載した条件とされる。
[2−7]第2露光工程S26
次に、感光性樹脂層2520に露光処理を施す。処理条件は、例えば第1露光工程S21で記載した条件とされる。
その後、必要に応じて、感光性樹脂層2520に対して露光後加熱処理を施す。処理条件は、例えば第1露光工程S21で記載した条件とされる。
[2−8]第2現像工程S27
次に、感光性樹脂層2520に現像処理を施す。処理条件は、例えば第1現像工程S22で記載した条件とされる。これにより、感光性樹脂層2510、2520を貫通する開口部424が形成される(図9(h)参照)。
[2−9]第2硬化工程S28
現像処理の後、感光性樹脂層2520に対して硬化処理(現像後加熱処理)を施す。硬化条件は、例えば第1硬化工程S23で記載した条件とされる。これにより、感光性樹脂層2520を硬化させ、有機絶縁層252を得る(図10(i)参照)。
なお、本実施形態では、上層配線層25が有機絶縁層251と有機絶縁層252の2層を有しているが、3層以上を有していてもよい。この場合、第2硬化工程S28の後、配線層形成工程S24から第2硬化工程S28までの一連の工程を繰り返し追加するようにすればよい。
[2−10]貫通配線形成工程S29
次に、開口部424に対し、図10(i)に示す貫通配線254を形成する。
貫通配線254の形成には、公知の方法が用いられるが、例えば以下の方法が用いられる。
まず、有機絶縁層252上に、図示しないシード層を形成する。シード層は、開口部424の内面(側面および底面)とともに、有機絶縁層252の上面に形成される。
シード層としては、例えば、銅シード層が用いられる。また、シード層は、例えばスパッタリング法により形成される。
また、シード層は、形成しようとする貫通配線254と同種の金属で構成されていてもよいし、異種の金属で構成されていてもよい。
次いで、図示しないシード層のうち、開口部424以外の領域上に図示しないレジスト層を形成する。そして、このレジスト層をマスクとして、開口部424内に金属を充填する。この充填には、例えば電解めっき法が用いられる。充填される金属としては、例えば銅または銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金、金または金合金、銀または銀合金、ニッケルまたはニッケル合金等が挙げられる。このようにして開口部424内に導電性材料が埋設され、貫通配線254が形成される。
次いで、図示しないレジスト層を除去する。さらに、有機絶縁層252上の図示しないシード層を除去する。これには、例えばフラッシュエッチング法を用いることができる。
なお、貫通配線254の形成箇所は、図示の位置に限定されない。
[3]基板剥離工程S3
次に、図10(j)に示すように、基板202を剥離する。これにより、有機絶縁層21の下面が露出することとなる。
[4]下層配線層形成工程S4
次に、図10(k)に示すように、有機絶縁層21の下面側に下層配線層24を形成する。下層配線層24は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば上述した上層配線層形成工程S2と同様にして形成されてもよい。
このようにして形成された下層配線層24は、貫通配線221を介して上層配線層25と電気的に接続される。
[5]半田バンプ形成工程S5
次に、図10(L)に示すように、下層配線層24に半田バンプ26を形成する。また、上層配線層25や下層配線層24には、必要に応じてソルダーレジスト層のような保護膜を形成するようにしてもよい。
以上のようにして、貫通電極基板2が得られる。
なお、図10(L)に示す貫通電極基板2は、複数の領域に分割可能になっている。したがって、例えば図10(L)に示す一点鎖線に沿って貫通電極基板2を個片化することにより、複数の貫通電極基板2を効率よく製造することができる。なお、個片化には、例えばダイヤモンドカッター等を用いることができる。
[6]積層工程S6
次に、個片化した貫通電極基板2上に半導体パッケージ3を配置する。これにより、図5に示す半導体装置1が得られる。
このような半導体装置1の製造方法は、大面積の基板を用いたウエハーレベルプロセスやパネルレベルプロセスに適用することが可能である。これにより、半導体装置1の製造効率を高め、低コスト化を図ることができる。
<ネガ型感光性樹脂組成物>
次に、本実施形態に係るネガ型感光性樹脂組成物(以下、単に「感光性樹脂組成物」ともいう。)の各成分について説明する。なお、本発明の感光性樹脂組成物は、ワニス状の溶液でも、フィルム状であってもよい。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、感光剤としての光重合開始剤と、官能基として酸無水物を含有するカップリング剤と、を含む。このような感光性樹脂組成物は、カップリング剤の作用により、半導体チップ23、貫通配線22、221、222および配線層253等の無機材料および金属材料に対する密着性が良好な有機絶縁層21の形成が可能になる。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、例えば常温(25℃)において半硬化(固形)の熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。このような熱硬化性樹脂は、成形時に加熱、加圧されることによって溶融し、所望の形状に成形されつつ硬化に至る。これにより、熱硬化性樹脂の特性を活かした有機絶縁層21、251、252が得られる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のようなノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、芳香族多官能エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂肪族多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;ビスマレイミド化合物等のマレイミド樹脂;ポリウレタン樹脂;ジアリルフタレート樹脂;シリコーン系樹脂;ベンゾオキサジン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;ベンゾシクロブテン樹脂、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のシアネート樹脂等のシアネートエステル樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂では、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。
このうち、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を含むものが好ましく用いられる。
エポキシ樹脂としては、例えば1分子中にエポキシ基が2個以上である多官能エポキシ樹脂が挙げられる。多官能エポキシ樹脂は1分子中に複数のエポキシ基を有しているため、光重合開始剤との反応性が高い。そのため、感光性樹脂組成物の樹脂膜に対して比較的少量、短時間の露光処理を行う場合でも、十分に樹脂膜を硬化させることができる。また、多官能エポキシ樹脂は単独で用いても、上述した複数の各種熱硬化性樹脂と組み合わせて用いてもよい。
また、エポキシ樹脂としては、3官能以上の多官能エポキシ樹脂が用いられてもよい。
多官能エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、フェノールノボラック型エポキシ、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、α−2,3−エポキシプロポキシフェニル−ω−ヒドロポリ(n=1〜7){2−(2,3−エポキシプロポキシ)ベンジリデン−2,3−エポキシプロポキシフェニレン}、1−クロロ−2,3−エポキシプロパン・ホルムアルデヒド・2,7−ナフタレンジオール重縮合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。
また、熱硬化性樹脂は、特に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、およびテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種以上のエポキシ樹脂を含むことが好ましく、多官能エポキシ樹脂を含むことがより好ましく、多官能芳香族エポキシ樹脂を含むことがさらに好ましい。このような熱硬化性樹脂は剛直であるため、硬化性が良好で耐熱性が高く、熱膨張係数の比較的低い有機絶縁層21、251、252が得られる。
なお、熱硬化性樹脂は、前述したように常温で固形の樹脂を含むことが好ましく、常温で固形の樹脂と常温で液体の樹脂の双方を含んでいてもよい。このような熱硬化性樹脂を含む感光性樹脂組成物は、半導体チップ23等の良好な埋め込み性と、フィルム化されたときのタック(べたつき)の改善と、硬化物である有機絶縁層21、251、252の機械的強度と、を両立させることができる。その結果、ボイドの発生を抑えつつ、平坦化が図られた機械的強度の高い有機絶縁層21、251、252が得られる。
常温で固形の樹脂と常温で液体の樹脂を併用する場合、常温で固形の樹脂100質量部に対して、常温で液状の樹脂の量は5〜150質量部程度であるのが好ましく、10〜100質量部程度であるのがより好ましく、15〜80質量部程度であるのがさらに好ましい。液状の樹脂の比率が前記下限値を下回ると、感光性樹脂組成物に対する半導体チップ23の埋め込み性が低下したり、フィルム化したときの安定性が低下したりするおそれがある。一方、液状の樹脂の比率が前記上限値を上回ると、感光性樹脂組成物をフィルム化したときのタックが悪化したり、硬化物である有機絶縁層21、251、252の機械的強度が低下したりするおそれがある。
常温で固形の樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
一方、常温で液状の樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、アルキルグリシジルエーテル、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。
また、常温で液状の樹脂は、芳香族化合物と脂肪族化合物の双方を含むことが好ましい。このような化合物を含む感光性樹脂組成物は、主に脂肪族化合物によってフィルム化されたときに適度な柔軟性が付与されるとともに、主に芳香族化合物によってフィルム化されたときに保形性が付与される。その結果、柔軟性と保形性とを両立する感光性樹脂フィルムが得られる。
さらに、常温で固形の樹脂と常温で液体の樹脂の双方を含むこと、あるいは、常温で液状の樹脂が芳香族化合物と脂肪族化合物の双方を含むこと等により、感光性樹脂組成物の硬化物において、パターニング性を損なうことなく、ガラス転移温度を高めたり、あるいは、パターニング性を損なうことなく、線膨張係数を低くしたりすることができる。
芳香族化合物100質量部に対して、脂肪族化合物の量は5〜150質量部程度であるのが好ましく、10〜80質量部程度であるのがより好ましく、15〜50質量部程度であるのがさらに好ましい。脂肪族化合物の比率が前記下限値を下回ると、感光性樹脂組成物の組成等によっては、フィルムの柔軟性が低下するおそれがある。一方、脂肪族化合物の比率が前記上限値を上回ると、感光性樹脂組成物の組成等によっては、フィルムの保形性が低下するおそれがある。
エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の固形分全体の40〜80質量%程度であるのが好ましく、45〜75質量%程度であるのがより好ましく、50〜70質量%程度であるのがさらに好ましい。エポキシ樹脂の含有量を前記範囲内に設定することにより、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層210、2510、2520のパターニング性を高めるとともに、有機絶縁層21、251、252の耐熱性や機械的強度を十分に高めることができる。
なお、感光性樹脂組成物の固形分とは、感光性樹脂組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。また、本実施形態において、感光性樹脂組成物の固形分全体に対する含有量とは、溶媒を含む場合には、感光性樹脂組成物のうちの溶媒を除く固形分全体に対する含有量を指す。
(硬化剤)
また、本発明の感光性樹脂組成物は、硬化剤を含んでいてもよい。硬化剤としては、熱硬化性樹脂の重合反応を促進させるものであれば特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む場合には、フェノール性水酸基を有する硬化剤が用いられる。具体的には、フェノール樹脂を用いることができる。
フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、トリスフェニルメタン型フェノール樹脂、アリールアルキレン型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中でも、特にノボラック型フェノール樹脂が好ましく用いられる。これにより、良好な硬化性を有するとともに現像特性が良好な感光性樹脂層210、2510、2520が得られる。
硬化剤の添加量は、特に限定されないが、樹脂100質量部に対して25質量部以上100質量部以下であるのが好ましく、30質量部以上90質量部以下であるのがより好ましく、35質量部以上80質量部以下であるのがさらに好ましい。硬化剤の添加量を前記範囲内に設定することにより、耐熱性が高く、熱膨張係数の比較的低い有機絶縁層21が得られる。
(熱可塑性樹脂)
また、感光性樹脂組成物は、さらに熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。これにより、感光性樹脂組成物の成形性をより高めることができるとともに、感光性樹脂組成物の硬化物の可撓性をより高めることができる。その結果、熱応力等が発生しにくい有機絶縁層21、251、252が得られる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン等)、熱可塑性ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。また、感光性樹脂組成物では、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。
このうち、熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂が好ましく用いられる。フェノキシ樹脂は、ポリヒドロキシポリエーテルとも呼ばれ、エポキシ樹脂よりも分子量が大きい特徴を有する。このようなフェノキシ樹脂を含むことにより、感光性樹脂組成物の硬化物の可撓性が低下するのを抑制することができる。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合フェノキシ樹脂、ビフェニル型フェノキシ樹脂、ビスフェノールS型フェノキシ樹脂、ビフェニル型フェノキシ樹脂とビスフェノールS型フェノキシ樹脂との共重合フェノキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上の混合物が用いられる。
これらの中でも、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂またはビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合フェノキシ樹脂が好ましく用いられる。
また、フェノキシ樹脂としては、分子鎖両末端にエポキシ基を有するものが好ましく用いられる。このようなフェノキシ樹脂によれば、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられた場合、感光性樹脂組成物の硬化物に対して優れた耐溶剤性および耐熱性を付与することができる。
また、フェノキシ樹脂としては、常温で固形であるものが好ましく用いられる。具体的には、不揮発分が90質量%以上であるフェノキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなフェノキシ樹脂を用いることにより、硬化物の機械的特性を良好にすることができる。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、10000〜100000程度であるのが好ましく、20000〜80000程度であるのがより好ましい。このような比較的高分子量の熱可塑性樹脂が用いられることにより、硬化物に対して良好な可撓性を付与するとともに、溶媒への十分な溶解性を付与することができる。
なお、熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法のポリスチレン換算値として測定される。
熱可塑性樹脂の添加量は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂100質量部に対して10質量部以上90質量部以下であるのが好ましく、15質量部以上80質量部以下であるのがより好ましく、20質量部以上70質量部以下であるのがさらに好ましい。熱可塑性樹脂の添加量を前記範囲内に設定することにより、感光性樹脂組成物の硬化物について、機械的特性のバランスを高めることができる。
なお、熱可塑性樹脂の添加量が前記下限値を下回ると、感光性樹脂組成物に含まれる成分やその配合比によっては、感光性樹脂組成物の硬化物に十分な可撓性が付与されないおそれがある。一方、熱可塑性樹脂の添加量が前記上限値を上回ると、感光性樹脂組成物に含まれる成分やその配合比によっては、感光性樹脂組成物の硬化物の機械的強度が低下するおそれがある。
(感光剤)
感光剤としては、例えば光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としては、紫外線等の活性光線の照射により酸を発生して、上述した硬化性樹脂の光重合開始剤として機能する光酸発生剤を含有する。
光酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物が挙げられる。具体的には、ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩等のヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩のようなスルホニウム塩、トリアリールビリリウム塩、ベンジルピリジニウムチオシアネート、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルホスホニウム塩のようなカチオン型光重合開始剤等が挙げられる。
なお、感光剤は、感光性組成物が金属に接するため、メチド塩型やボレート塩型のような、分解によるフッ化水素の発生がないものが好ましい。
特に、感光剤として、ボレートアニオンを対アニオンとするトリアリールスルホニウム塩を用いることが好ましい。係るトリアリールスルホニウム塩は、金属に対して低腐食性のボレートアニオンを対アニオンとして含有しているため、貫通配線22、221、222および配線層253等の金属材料が腐食するのをより長期間にわたって防止することができる。その結果、半導体装置1の信頼性をより高くすることができる。
感光剤の添加量は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の固形分全体の0.3〜5質量%程度であるのが好ましく、0.5〜4.5質量%程度であるのがより好ましく、1〜4質量%程度であるのがさらに好ましい。感光剤の添加量を前記範囲内に設定することにより、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層210、2510、2520のパターニング性を高めるとともに、感光性樹脂組成物の長期保管性を向上させることができる。
なお、感光剤は、感光性樹脂組成物にネガ型の感光性を付与するものであってもよいし、ポジ型の感光性を付与するものであってもよいが、高アスペクト比の開口部を高精度に形成可能な点等を考慮すれば、ネガ型であるのが好ましい。
(カップリング剤)
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、官能基として酸無水物を含有するカップリング剤を有する。このような感光性樹脂組成物は、無機材料および金属材料に対する密着性が良好な樹脂膜の形成を可能にする。これにより、例えば貫通配線22、221、222、配線層253や半導体チップ23に対する密着性が良好な有機絶縁層21、251、252が得られる。
このような酸無水物含有カップリング剤は、官能基である酸無水物が無機酸化物を溶解させるとともに、陽イオン(金属陽イオン等)と配位結合する。
一方、酸無水物含有カップリング剤に含まれるアルコキシ基は、加水分解して例えばシラノールとなる。このシラノールは、無機材料の表面水酸基と水素結合する。
したがって、これらの結合機構に基づいて、無機材料および金属材料に対する密着性が良好な感光性樹脂組成物が得られると考えられる。
カップリング剤には、官能基として酸無水物を含有するカップリング剤(以下、省略して「酸無水物含有カップリング剤」ともいう。)が用いられる。
具体的には、アルコキシシリル基を含む化合物が好ましく用いられ、アルコキシシリル基含有アルキルカルボン酸無水物が好ましく用いられる。このようなカップリング剤によれば、無機材料および金属材料に対する密着性がより良好であり、かつ感度が良好でパターニング性に優れた感光性樹脂組成物が得られる。
アルコキシシリル基を含む化合物の具体例としては、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリエトキシシシリルプロピルコハク酸無水物、3−ジメチルメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−ジメチルエトキシシリルプロピルコハク酸無水物のようなコハク酸無水物、3−トリメトキシシリルプロピルシクロヘキシルジカルボン酸無水物、3−トリエトキシシリルプロピルシクロヘキシルジカルボン酸無水物、3−ジメチルメトキシシリルプロピルシクロヘキシルジカルボン酸無水物、3−ジメチルエトキシシリルプロピルシクロヘキシルジカルボン酸無水物のようなジカルボン酸無水物、3−トリメトキシシリルプロピルフタル酸無水物、3−トリエトキシシリルプロピルフタル酸無水物、3−ジメチルメトキシシリルプロピルフタル酸無水物、3−ジメチルエトキシシリルプロピルフタル酸無水物のようなフタル酸無水物等のアルコキシシリル基含有アルキルカルボン酸無水物が挙げられる。これらは単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。
これらの中でもアルコキシシリル基含有コハク酸無水物が好ましく用いられ、特に3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物がより好ましく用いられる。かかるカップリング剤によれば、分子長や分子構造が最適化されるため、前述した密着性およびパターニング性がより良好になる。
なお、ここではシランカップリング剤を列挙したが、チタンカップリング剤やジルコニウムカップリング剤等であってもよい。
酸無水物含有カップリング剤の添加量は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の固形分全体の0.3〜5質量%程度であるのが好ましく、0.5〜4.5質量%程度であるのがより好ましく、1〜4質量%程度であるのがさらに好ましい。酸無水物含有カップリング剤の添加量を前記範囲内に設定することにより、例えば貫通配線22、221、222、配線層253や半導体チップ23のような無機材料および金属材料に対する密着性が特に良好な有機絶縁層21、251、252が得られる。これにより、有機絶縁層21、251、252の絶縁性が長期にわたって維持される等、信頼性の高い半導体装置1の実現に寄与する。
なお、酸無水物含有カップリング剤の添加量が前記下限値を下回ると、酸無水物含有カップリング剤の組成等によっては、無機材料および金属材料に対する密着性が低下するおそれがある。一方、酸無水物含有カップリング剤の添加量が前記上限値を上回ると、酸無水物含有カップリング剤の組成等によっては、感光性樹脂組成物の感光性や機械的特性が低下するおそれがある。
また、このような酸無水物含有カップリング剤に加えて、他のカップリング剤がさらに添加されてもよい。
他のカップリング剤としては、例えば、官能基としてアミノ基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、メルカプト基、ビニル基、ウレイド基、スルフィド基等を含むカップリング剤が挙げられる。これらは単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。
このうち、アミノ基含有カップリング剤としては、例えばビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ−プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
エポキシ基含有カップリング剤としては、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アクリル基含有カップリング剤としては、例えばγ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)メチルジエトキシシラン等が挙げられる。
メルカプト基含有カップリング剤としては、例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ビニル基含有カップリング剤としては、例えばビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ウレイド基含有カップリング剤としては、例えば3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
スルフィド基含有カップリング剤としては、例えばビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド等が挙げられる。
その他のカップリング剤の添加量は、特に限定されないが、酸無水物含有カップリング剤の1〜200質量%程度であるのが好ましく、3〜150質量%程度であるのがより好ましく、5〜100質量%程度であるのがさらに好ましいい。添加量をこの範囲内に設定することにより、酸無水物含有カップリング剤による前述した作用が損なわれることなく、その他のカップリング剤の添加によって別の作用が追加されることとなる。その結果、双方のカップリング剤によってもたらされる効果の両立を図ることができる。
(その他の添加剤)
感光性樹脂組成物には、必要に応じて、その他の添加剤が添加されていてもよい。その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、シリカ等の充填材、界面活性剤、増感剤、フィルム化剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、アルキル系界面活性剤、アクリル系界面活性剤等が挙げられる。
(溶剤)
感光性樹脂組成物は、溶剤を含んでいてもよい。この溶剤としては、感光性樹脂組成物の各構成成分を溶解可能なもので、かつ、各構成成分と反応しないものであれば特に制限なく用いることができる。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらは単独で用いても複数組み合わせて用いてもよい。
<感光性樹脂ワニス>
感光性樹脂組成物は、ワニス状をなしていてもよい。
ワニス状の感光性樹脂組成物は、例えば原料と溶剤とを均一に混合することによって調製される。なお、溶剤は必要に応じて添加され、溶剤を用いることなくワニス化することも可能である。また、その後、フィルターによる濾過、脱泡等の処理に供されてもよい。
ワニス状の感光性樹脂組成物における固形分濃度は、特に限定されないが、20〜80質量%程度であるのが好ましい。このような固形分濃度を有するワニス状の感光性樹脂組成物は、粘度が最適化されるため、狭い隙間にも浸透しやすい良好な流動性を有し、かつ、膜切れを生じさせにくいものとなる。
<感光性樹脂フィルム>
次に、本実施形態に係る感光性樹脂フィルムについて説明する。
感光性樹脂フィルムは、前述したように、感光性樹脂組成物をフィルム化して形成してもよいし、キャリアーフィルムに感光性樹脂組成物が塗布されて得られたフィルムであってもよい。
後者の感光性樹脂フィルムの製造方法としては、例えば、キャリアーフィルム上にワニス状の感光性樹脂組成物を塗布した後、乾燥させる方法が挙げられる。
塗布装置としては、例えば、スピンコーター、スプレー装置、インクジェット装置等が挙げられる。
感光性樹脂フィルムにおける溶剤の含有率は、特に限定されないが、感光性樹脂フィルム全体の10質量%以下であるのが好ましい。これにより、感光性樹脂フィルムのタックの改善を図るとともに、感光性樹脂フィルムの硬化性を高めることができる。また、溶剤の揮発によるボイドの発生を抑制することができる。
乾燥条件としては、例えば80〜150℃の温度で、5〜30分間加熱する条件が挙げられる。
キャリアーフィルムに積層された感光性樹脂フィルムは、取り扱い性、表面の清浄性等の観点から有用である。このとき、キャリアーフィルムは巻取り可能なロール形態であってもよく、枚葉形態であってもよい。
キャリアーフィルムの構成材料としては、例えば、樹脂材料、金属材料等が挙げられる。このうち、樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリカーボネート、シリコーン、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。また、金属材料としては、例えば、銅または銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金、鉄または鉄合金等が挙げられる。
これらの中でも、ポリエステルを含むキャリアーフィルムが好ましく用いられる。このようなキャリアーフィルムは、感光性樹脂フィルムを好適に支持しつつ、剥離容易性も比較的良好である。
また、感光性樹脂フィルムの表面には、必要に応じてカバーフィルムが設けられていてもよい。このカバーフィルムは、貼り付け作業までの間、感光性樹脂フィルムの表面を保護する。
カバーフィルムの構成材料としては、キャリアーフィルムの構成材料として列挙したものの中から適宜選択されるが、保護性、剥離容易性の観点からポリエステルを含むカバーフィルムが好ましく用いられる。
<電子機器>
本実施形態に係る電子機器は、前述した本実施形態に係る半導体装置を備えている。
かかる半導体装置は、耐薬品性に優れた保護膜を備えているため、信頼性が高い。このため、本実施形態に係る電子機器にも高い信頼性が付与される。
本実施形態に係る電子機器は、このような半導体装置を備えていれば、特に限定されないものの、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコンのような情報機器、サーバー、ルーターのような通信機器、車両制御用コンピューター、カーナビゲーションシステムのような車載機器等が挙げられる。
以上、本発明を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の感光性樹脂組成物、半導体装置および電子機器は、前記実施形態に任意の要素が付加されたものであってもよい。
また、感光性樹脂組成物および感光性樹脂フィルムは、半導体装置の他、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)や各種センサーの構造形成材料、液晶表示装置、有機EL装置のような表示装置の構造形成材料等にも適用可能である。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.感光性樹脂組成物の作製
(実施例1)
まず、表1、2に示す原料をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、溶液を調製した。
次に、調製した溶液を、孔径0.2μmのポリプロピレンフィルターでろ過し、ネガ型の感光性樹脂組成物を得た。
(実施例2〜11)
原料を表1、2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を得た。
(比較例1〜4)
原料を表1、2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を得た。
Figure 0006870724
2.感光性樹脂組成物の評価
2.1 試験片の作製
まず、サイズが8インチ、厚さ725μmのシリコンウエハーを用意した。
次に、ワニス状の感光性樹脂組成物を、シリコンウエハー上にスピンコーターで塗布した。これにより、厚さ10μmの液状被膜を得た。
次に、ホットプレートにて液状被膜を120℃で5分間乾燥させ、塗膜を得た。
次に、得られた塗膜に対して、700mJ/cmで全面露光した。
次に、露光後の塗膜に対して、70℃で5分間のPEB(Post Exposure Bake)を行った。
次に、200℃で90分間加熱して、硬化膜を有する試験片を得た。
2.2 密着試験
2.2.1 シリコン密着試験(常温)
次に、得られた試験片について、以下のようにしてJIS K 5600−5−6:1999に規定されたクロスカット法に準ずる密着試験を行った。
まず、工具を用いて感光性樹脂フィルムに切れ込みを入れた。この切れ込みは、1mm間隔で縦横に10本ずつ、感光性樹脂フィルムを貫通するように入れた。これにより、感光性樹脂フィルムから1mm角の正方形が全部100個形成された。
次に、これらの100個の正方形に重ねるようにセロハン粘着テープを貼り付けた。そして、セロハン粘着テープを剥がし、100個の正方形のうち、いくつ剥がれるかを数えた。
数えた結果を、表2に示す。
2.2.2 シリコン密着試験(高温)
得られた試験片を下記の条件で高温高湿下に置いた後、2.2.1と同様にして密着試験を行った。評価結果を表2に示す。
・温度85℃
・相対湿度85%
・試験時間:24時間
2.2.3 銅密着試験(常温)
2.1のシリコンウエハーを、Tiで下地処理したのち膜厚300nmの銅を蒸着したシリコンウエハーに変更した試験片を用いるようにした以外は、2.2.1と同様にして常温での密着試験を行った。評価結果を表2に示す。
2.2.4 銅密着試験(高温)
2.1のシリコンウエハーを、Tiで下地処理したのち膜厚300nmの銅を蒸着したシリコンウエハーに変更した試験片を用いるようにした以外は、2.2.2と同様にして高温での密着試験を行った。評価結果を表2に示す。
2.3 パターニング性評価
まず、2.1に示すようにしてワニス状の感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターで塗布した。これにより、厚さ10μmの液状被膜を得た。
次に、ホットプレートにて液状被膜を120℃で5分間乾燥させ、塗膜を得た。
次に、ネガ型パターン用マスクを介し、塗膜に対してi線ステッパー(ニコン社製、NSR−4425i)を用いて露光処理を行った。その後、70℃で5分の露光後加熱処理を施した。
次に、現像液として25℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)用いて、スプレー現像を行うことによって未露光部を溶解除去した後、イソプロピルアルコール(IPA)でリンスした。
次に、パターニングすることができたか否かを目視にて確認し、以下の評価基準に照らしてパターニング性を評価した。
<パターニング性の評価基準>
○:未露光部が溶解することでパターンを得ることができた
×:全溶解または不溶によりパターンを得ることができなかった
評価結果を表2に示す。
Figure 0006870724
表2から明らかなように、各実施例で得られた感光性樹脂フィルムは、無機材料および金属材料に対して良好な密着性を示すことが明らかとなった。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、光重合開始剤と、官能基として酸無水物を含有するカップリング剤とを含む。官能基として酸無水物を含有するカップリング剤を用いることにより、ネガ型感光性樹脂組成物で形成された樹脂膜は、無機材料や金属材料で形成された半導体チップや各種金属配線との密着性が良好となる。そのため、係るネガ型感光性樹脂組成物を用いた半導体装置の信頼性を高くすることができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。

Claims (11)

  1. 熱硬化性樹脂と、
    フェノキシ樹脂と、
    光重合開始剤と、
    官能基として酸無水物を含有するカップリング剤と、を含むネガ型感光性樹脂組成物であって、
    前記熱硬化性樹脂は、常温で固形状のエポキシ樹脂を含有し、
    前記常温で固形状のエポキシ樹脂の含有量は、前記ネガ型感光性樹脂組成物の固形分全体の75〜80質量%であり、
    前記光重合開始剤が、活性光線の照射および加熱による分解によフッ化水素の発生がないトリアリールスルホニウム塩であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記フェノキシ樹脂は、常温で固形状の成分を含む請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記フェノキシ樹脂は、分子鎖両末端にエポキシ基を有する成分を含む請求項1または2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  4. 前記フェノキシ樹脂の添加量は、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して10質量部以上90質量部以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  5. 前記カップリング剤は、アルコキシシリル基を含むコハク酸無水物である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  6. 前記光重合開始剤が、ボレートアニオンを対アニオンとするトリアリールスルホニウム塩である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  7. 前記ネガ型感光性樹脂組成物は、さらに溶剤を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  8. 前記ネガ型感光性樹脂組成物は、前記溶剤に溶解されてワニス状をなす請求項7に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  9. 半導体チップと、
    前記半導体チップ上に設けられている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物の硬化物を含む樹脂膜と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  10. 前記樹脂膜中に、前記半導体チップと電気的に接続される再配線層が埋設されている請求項9に記載の半導体装置。
  11. 請求項9または10に記載の半導体装置を備えることを特徴とする電子機器。
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