JPWO2011086981A1 - ネガ型感光性樹脂組成物ならびにこれを用いた硬化膜および基板の製造方法 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂組成物ならびにこれを用いた硬化膜および基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

光硬化膜の剥離が容易でありながら、最終的に高い接着性を有する硬化膜を形成することができるネガ型感光性樹脂組成物を提供する。架橋性官能基を有し、エポキシ基を有しない含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)と、下記エポキシ化合物(B)と、該エポキシ化合物(B)のエポキシ基と反応しうる反応性基を有し、反応温度が60℃より高い反応性化合物(C)とを含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。エポキシ化合物(B)は、1個のエポキシ基のほかに、反応性ケイ素基、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)、活性水素を含む極性基、および/またはエポキシ基を1〜5個有する化合物からなる群から選ばれる1種以上からなる。

Description

本発明はネガ型感光性樹脂組成物、ならびに該ネガ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜および基板の製造方法に関する。
エレクトロニクス分野において、低誘電率の絶縁材料の開発が進んでいる。例えば、半導体素子の層間絶縁膜、再配線層の応力緩和層等への適用に優れた材料としてポリアリーレン樹脂が提案されている(特許文献1〜3)。
またポリアリーレン樹脂に感光性を持たせたネガ型感光性含フッ素芳香族系樹脂組成物も提案されている(特許文献4)。
感光性を有していると、例えばフォトレジストと同様に、フォトリソグラフィによる微細加工が可能である。したがって、例えば感光性を有するポリアリーレン樹脂を用いて層間絶縁膜を形成すれば、フォトレジストを用いなくても、フォトリソグラフィにより該層間絶縁膜にコンタクトホール等を容易に形成できる等の利点がある。
米国特許第6361926号明細書 国際公開第03/8483号 特開平10−74750号公報 国際公開第2007/119384号
ところで、フォトレジストは後工程で除去され最終製品に残らないプロセス材料であるのに対して、層間絶縁膜は、最終製品において機能する部材として製品中に残る材料(本明細書では直材ということもある。)である。製品の高信頼性および高耐久性のために、直材と、これに接する部材との接着性が高いことが要求される。そこで、直材の形成に用いられるネガ型の感光性組成物に、シランカップリング剤等の接着促進剤を配合する方法が知られている。
一方、フォトリソグラフィにおいては、露光工程または現像工程にかけて失敗が発生することがある。この場合、露光によって硬化した光硬化膜を基材から剥離して除去することができれば、基材を再利用(本明細書ではリワークということもある。)することができるため製造コストを下げることができる。
しかしながら、直材の形成に用いられるネガ型の感光性組成物において、シランカップリング剤等の接着促進剤を用いて接着性を向上させると、硬化膜と基材との接着性だけでなく、光硬化膜と基材との接着性も同様に高くなるため、光硬化膜の剥離が困難になるという問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光硬化膜の剥離を困難にすることなく、最終的に得られる硬化膜の接着性を向上させることができる、ネガ型感光性樹脂組成物、ならびに該ネガ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜および基板の製造方法を提供する。
前記課題を解決するために、本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、架橋性官能基を有し、エポキシ基を有しない含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)と、下記エポキシ化合物(B)と、該エポキシ化合物(B)のエポキシ基と反応しうる反応性基を有し、反応温度が60℃より高い反応性化合物(C)とを含有することを特徴とする。
エポキシ化合物(B)は、1個のエポキシ基のほかに、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)、活性水素を含む極性基、および/またはエポキシ基を1〜5個有する化合物からなる群から選ばれる1種以上からなる。
−SiX 3−a・・・(1)
[式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の有機基(加水分解性基を除く。)を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1〜3の整数を示す。ただし、Rが複数存在するとき複数のRは互いに同一でも異なっていてもよく、Xが複数存在するときのXは互いに同一でも異なっていてもよい。]
前記反応性化合物(C)が、前記反応性基を1個以上有するとともに前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基および/または極性基を有する化合物、および1個のエポキシ基と反応しうる反応部位を2個以上有する化合物からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
前記エポキシ化合物(B)および前記反応性化合物(C)の少なくとも一方が、前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有する化合物を含むことが好ましい。
前記含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)100質量部に対して、前記エポキシ化合物(B)を1〜10質量部含有し、前記反応性化合物(C)中に存在する反応性基の反応部位に対する、前記エポキシ化合物(B)のエポキシ基のモル比(エポキシ基/反応部位)が0.3〜40であることが好ましい。
前記反応性化合物(C)の反応性基が、カルボキシ基、アミノ基および水酸基からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
さらに感光剤を含むことが好ましい。
本発明は、また、前記ネガ型感光性樹脂組成物と溶剤を含む塗布用組成物を提供する。この塗布用組成物は、前記ネガ型感光性樹脂組成物の膜を基板等の表面に形成するために使用される。
本発明は、本発明のネガ型感光性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化膜を提供する。この硬化膜は、ネガ型感光性樹脂組成物を光硬化させ、その後さらに熱硬化させて得られる物であることが好ましい。
本発明の基板の製造方法は、基材上に、本発明のネガ型感光性樹脂組成物の膜を形成する工程と、該ネガ型感光性樹脂組成物の膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有することを特徴とする。
さらに別の本発明の基板の製造方法は、基材上に、本発明のネガ型感光性樹脂組成物の膜を形成する工程と、該ネガ型感光性樹脂組成物の膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記露光工程後および/または現像工程後の光硬化膜について、良品または不良品を判定する検査工程と、不良品と判定された光硬化膜を溶剤を用いて除去するリワーク工程と、良品と判定された光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有することを特徴とする。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物によれば、光硬化膜の剥離を困難にすることなく、最終的に得られる硬化膜の接着性を向上させることができる。
本発明の硬化膜は基材との接着性に優れる。
本発明の基板の製造方法によれば、リワークを容易に行うことができるとともに、接着性に優れた硬化膜が得られる。
<含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)>
含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)(以下、単にプレポリマー(A)ということもある。)は、複数の芳香族環が単結合または連結基を介して結合しているポリアリーレン構造を有するとともに、フッ素原子を有し、かつ架橋性官能基を有する。本明細書における架橋性官能基にはエポキシ基は含まれないものとする。すなわち、プレポリマー(A)はエポキシ基を有しない。
ポリアリーレン構造における連結基は、例えばエーテル結合(−O−)、スルフィド結合(−S−)、カルボニル基(−CO−)、スルホニル基(−SO−)等が挙げられる。プレポリマー(A)のうち、特に芳香族環どうしがエーテル結合(−O−)を含む連結基で結合されている構造を有するものを含フッ素ポリアリーレンエーテルプレポリマーという。本発明におけるプレポリマー(A)は含フッ素ポリアリーレンエーテルプレポリマーを含む概念である。
該エーテル結合を含む連結基の具体例としては、エーテル性酸素原子のみからなるエーテル結合(−O−)、炭素鎖中にエーテル性酸素原子を含むアルキレン基等が例示される。
[架橋性官能基]
プレポリマー(A)における架橋性官能基の少なくとも一部は、プレポリマー製造時には実質上反応を起こさず、感光剤の存在下で化学線が照射されることにより、プレポリマー分子間の架橋又は鎖延長を引き起こして光硬化に寄与する反応性官能基である。したがって、露光工程において化学線を選択的に照射すると、露光部のプレポリマー(A)が高分子量化(光硬化)した光硬化膜が形成される。
また該架橋性官能基は、加熱によっても反応して、プレポリマー分子間の架橋又は鎖延長を引き起こすことが好ましい。この場合には、露光および現像工程後の熱硬化工程において光硬化膜が加熱されることにより、プレポリマー(A)がさらに高分子量化(熱硬化)する。
架橋性官能基は、現像後の熱硬化工程で架橋反応し、該熱硬化工程より前に施される熱処理では反応しないことが好ましい。そのためには、架橋性官能基は160〜450℃で架橋反応するものが好ましく、190〜350℃で架橋反応するものがより好ましい。架橋性官能基の反応温度が450℃よりも高いと、架橋反応させるための加熱時にプレポリマー(A)自体の熱分解が発生するおそれがある。
架橋性官能基の具体例としては、ビニル基、アリル基、メタクリロイル(オキシ)基、アクリロイル(オキシ)基、ビニルオキシ基、トリフルオロビニル基、トリフルオロビニルオキシ基、エチニル基、1−オキソシクロペンタ−2,5−ジエン−3−イル基、シアノ基、アルコキシシリル基、ジアリールヒドロキシメチル基、ヒドロキシフルオレニル基等が挙げられる。反応性が高く、高い架橋密度が得られる点で、ビニル基、メタクリロイル(オキシ)基、アクリロイル(オキシ)基、トリフルオロビニルオキシ基、エチニル基が好ましく、得られる硬化膜の耐熱性が良好となる点から、ビニル基、エチニル基が最も好ましい。これらはいずれも、感光剤の存在下で化学線が照射されたとき、および160〜450℃の温度で加熱されたときの両方において反応を生じ得る官能基である。
なおメタクリロイル(オキシ)基とは、メタクリロイル基またはメタクリロイルオキシ基を意味する。アクリロイル(オキシ)基も同様である。
プレポリマー(A)における架橋性官能基の含有量は、プレポリマー1gに対して架橋性官能基が0.1〜4ミリモルが好ましく、0.2〜3ミリモルがより好ましい。この含有量を0.1ミリモル以上とすることで硬化物の耐熱性及び耐溶剤性を高くでき、また4ミリモル以下とすることで、脆性を小さく抑えやすい。
プレポリマー(A)は公知の製造方法を用いて製造できる。例えば上記特許文献4(国際公開第2007/119384号)に記載の方法を用いることができる。
例えば、ペルフルオロフェニル(1,3,5−トリフェニルベンゼン)、ペルフルオロビフェニル等の含フッ素芳香族化合物と、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のフェノール系化合物とを反応させて中間体を得、該中間体と、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、4−アセトキシスチレン、クロルメチルスチレン等の架橋性化合物とを、水酸化カリウム、炭酸カリウム等の脱ハロゲン化水素剤の存在下で反応させることにより、好ましいプレポリマー(A)が得られる。
プレポリマー(A)は、芳香族環を有するため、硬化後の耐熱性が良好である。したがって、例えば半導体素子の直材に用いた場合に高い信頼性が得られる。
プレポリマー(A)のうちでも、特に、含フッ素ポリアリーレンエーテルプレポリマーは、エーテル性酸素原子を有するため、分子構造が柔軟性を有し、樹脂の可とう性が良好である点で好ましい。
プレポリマー(A)はフッ素原子を有するため、硬化膜の誘電率及び誘電損失が低くなりやすく、絶縁膜を形成する材料として好ましい。絶縁膜の誘電率及び誘電損失が低いと、信号伝播速度の遅延を抑制でき、電気特性に優れた素子が得られる。またフッ素原子を有すると、硬化膜の吸水率が低くなるため、接合電極及びその周辺の配線部分等における接合状態の変化が抑制できる点、または金属の変質(錆等)が抑制できる点等において優れ、素子の信頼性向上という点で効果が大きい。
<エポキシ化合物(B)>
エポキシ化合物(B)は、エポキシ基を有する化合物である。エポキシ化合物(B)は、1個のエポキシ基のほかに、前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)、活性水素を含む極性基、および/またはエポキシ基を1〜5個有する化合物からなる群から選ばれる1種以上である。
前記式(1)において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。ここで、加水分解性基とは、ケイ素原子に直結し、加水分解反応及び/又は縮合反応によってシロキサン結合を生じ得る置換基をいう。該加水分解性基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基が挙げられる。加水分解性基が炭素原子を有する場合、その炭素数は6以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましい。Xとしては、特に、炭素数4以下のアルコキシ基又は炭素数4以下のアルケニルオキシ基が好ましい。より具体的には、Xはメトキシ基又はエトキシ基であることが特に好ましい。
式(1)中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の有機基(加水分解性基を除く。)を示す。Rは、炭素数8以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが特に好ましい。同一分子中にRが複数存在するときは、それら複数のRは互いに同一でも異なっていてもよい。
式(1)中、aは1〜3の整数である。すなわち、ケイ素原子にXが1、2又は3個結合している。aは2または3が好ましく、3が最も好ましい。ケイ素原子に2個以上のXが結合している場合は、それらXは同一でも異なっていてもよい。
エポキシ化合物(B)として、式(1)の反応性ケイ素基を有する化合物を2種以上用いる場合、それらの反応性ケイ素基は互いに同一でもよく、異なってもよい。
エポキシ化合物(B)が架橋性官能基を有する場合、該架橋性官能基としては、前記プレポリマー(A)の架橋性官能基の具体例として挙げたのと同様の基が挙げられる。好ましくは、ビニル基、メタクリロイル(オキシ)基、アクリロイル(オキシ)基、エチニル基であり、ビニル基、アクリロイル(オキシ)基がより好ましい。ネガ型感光性樹脂組成物中に共存するプレポリマー(A)の架橋性官能基と、エポキシ化合物(B)の架橋性官能基とは同じであってもよく、異なっていてもよい。
エポキシ化合物(B)が活性水素を含む極性基を有する場合、該活性水素を含む極性基の例としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、活性水素を有するアミド基が挙げられる。これらのうちで水酸基が好ましい。
エポキシ化合物(B)がエポキシ基を2〜6個有する場合は、前記反応性ケイ素基、架橋性官能基、または活性水素を含む極性基有していてもよく、有していなくてもよい。
エポキシ化合物(B)がエポキシ基を2〜6個有する化合物であってもよい。該化合物の数平均分子量(Mn)は1000以下が好ましい。該化合物のMnが1000以下であると前記プレポリマー(A)とエポキシ化合物(B)が相分離を起こすことなく均一の樹脂組成物を形成できる。
本明細書における数平均分子量(Mn)および質量平均分子量(Mw)は、分子量既知の標準ポリスチレン試料を用いて作成した検量線を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することによって得られるポリスチレン換算分子量である。また分子量分布(Mw/Mn)は該質量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で割った値をいう。
エポキシ化合物(B)は、フォトリソグラフィによる硬化膜の製造工程において、熱硬化工程より前に施される加熱処理によって揮発または熱分解を生じない程度に、熱に対して安定であることが必要である。エポキシ化合物(B)が、沸点が150℃より高い化合物、沸点を有しない化合物であって150℃で熱分解しない化合物、または分子量が110以上の化合物であると、前記熱硬化工程より前に施される加熱処理熱に対して充分な安定性が得られる。
以下にエポキシ化合物(B)の具体例を示す。ここに例示した化合物はいずれも分子量が110より大きい化合物である。また、沸点が150℃より高い、または沸点を有しない化合物であり、沸点を有しないものは150℃で熱分解しないことを確認した。これらの化合物は市販品から入手できる。なお、本明細書における沸点の値は、特に断りが無い限り1×10Paにおける値である。
下記構造式で表わされる化合物(B1−1)および(B1−2)はエポキシ基を1個有するとともに、前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を1個有する化合物の例である。(B1−1)は分子量236.34、沸点290℃である。(B1−2)は分子量246.4、沸点310℃である。
Figure 2011086981
下記構造式で表わされる化合物(B2−1)はエポキシ基を1個有するとともに、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)を有する化合物の例である。(B2−1)は分子量114、沸点154℃である。
下記構造式で表わされる化合物(B3−1)はエポキシ基を1個有するとともに、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)、および活性水素を含む極性基の両方を有する化合物の例である。(B3−1)は分子量412.49で、沸点を有しない。
Figure 2011086981
下記構造式で表わされる化合物(B4−1)〜(B4−10)は一分子中にエポキシ基を2個以上有する化合物の例である。化合物(B4−1)〜(B4−3)、化合物(B4−5)〜(B4−8)、および(B4−10)は沸点を有しない。(B4−4)の沸点は5mmHgで125℃(1×10Paでの値に換算すると約278℃)、(B4−9)の沸点は1mmHgで103〜107℃(1×10Paでの値に換算すると約330〜340℃)である。
各化合物の分子量は以下の通りである。
(B4−1):340.4、
(B4−2):230、
(B4−3):360.4、
(B4−4):174、
(B4−5):218、
(B4−6):306、
(B4−7):702、
(B4−8):302.37、
(B4−9):216.28、
(B4−10):228.29。
Figure 2011086981
また一分子中にエポキシ基を2個以上有する化合物の例として、下記化合物(B4−21)〜(B4−25)が挙げられる。これらは沸点を有しない。
(B4−21):フェノールノボラックエポキシ樹脂。例えばジャパンエポキシレジン製の製品名jER152、Mn=352〜356。
(B4−22):環状ダイマー酸のグリシジルエステル。例えばジャパンエポキシレジン製の製品名jER871、Mn=780〜940。
(B4−23):ビスフェノールFエポキシ樹脂。例えばジャパンエポキシレジン製の製品名jERYL983、Mn=320〜350、全塩素量300ppm。
(B4−24):アセタール結合を主鎖に持つジグリシジルエーテル樹脂。例えばDIC株式会社製の製品名EXA−4850−150、Mn=900、
(B4−25):アセタール結合を主鎖に持つジグリシジルエーテル樹脂。例えばDIC株式会社製の製品名EXA−4850−1000、Mn=700。
<反応性化合物(C)>
反応性化合物(C)は、エポキシ化合物(B)のエポキシ基と反応しうる反応性基を有し、反応温度が60℃より高い化合物である。反応性化合物(C)は架橋性官能基およびエポキシ基を有しない。
反応性化合物(C)は、例えば、エポキシ樹脂の硬化剤として公知の化合物から適宜選択して用いることができる。
本明細書における反応性化合物(C)の反応温度とは、エポキシ基を有する標準化合物として前記化合物(B4−4)を用い、以下の測定方法で得られる値である。
すなわち、エポキシ化合物(B4−4)100質量部と、測定対象の反応性化合物(C)5質量部の混合物を、一定温度に10分間保持したとき、保持温度がT℃以上であると該混合物がゲル化して流動しなくなる温度T(℃)を、反応温度という。
以下、反応温度の具体的な測定方法を説明する。まず、エポキシ化合物(B4−4)2g(100質量部)と、反応性化合物(C)0.1g(5質量部)の混合物を6mlバイアル管に入れて均一になるまで振盪する。次いで、予め所定の温度に保持しておいたオーブンにバイアル管を入れて10分間静置した後に取り出し、中の混合物がゲル化して流動しなくなったかどうかを目視で観察する。
本発明において、反応性化合物(C)の反応温度が60℃より高いと、フォトリソグラフィによる硬化膜の製造工程において、熱硬化工程より前に施される工程、すなわちネガ型感光性樹脂組成物の溶液の塗布、湿潤膜の乾燥、露光、および現像を、反応性化合物(C)とエポキシ基との反応を進行させずに、微細パターンを良好に形成するのに好ましい温度範囲で行うことができる。
また反応性化合物(C)の反応温度は、後述する熱硬化工程における加熱温度より低いことが好ましく、160℃より低いことが好ましい。
上記反応温度の測定方法において、例えばオーブン温度60℃、150℃の2条件で試験を行い、該混合物が60℃ではゲル化せず、150℃ではゲル化して流動しなくなった場合、測定に用いた反応性化合物(C)の反応温度(T℃)は60℃より高く、150℃以下の範囲内であることがわかる。
エポキシ基と反応しうる反応性基は、カルボキシ基、アミノ基および水酸基からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。カルボキシ基(−COOH)における、1個のエポキシ基と反応しうる反応部位は1個である。すなわち1モルのエポキシ基と1モルのカルボキシ基とが反応する。アミノ基は第一級アミノ基(−NH)または第二級アミノ基(−NH−)が好ましい。第一級アミノ基(−NH)における、1個のエポキシ基と反応しうる反応部位は2個であり、第二級アミノ基(−NH−)における該反応部位は1個である。水酸基(−OH)における該反応部位は1個である。
本明細書において、「反応性基を有する」とは、加水分解により反応性基となる分子構造を有する場合を含む。また「極性基を有する」とは、加水分解により極性基となる分子構造を有する場合を含む。
例えば、酸無水物は加水分解により2個のカルボキシ基を有する化合物となる。該2個のカルボン酸のうちの一方がエポキシ基と反応し、他方は極性基として作用する。すなわち本明細書において、酸無水物は、1個の反応性基(反応部位は1個)と1個の極性基を有する化合物とみなす。
反応性化合物(C)は、前記反応性基を1個以上有するとともに前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基および/または極性基を有する化合物、および1個のエポキシ基と反応しうる反応部位を2個以上有する化合物からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
ネガ型感光性樹脂組成物中に前記反応性ケイ素基を有するエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)が共存する場合、それぞれの反応性ケイ素基は互いに同じであってもよく、異なってもよい。
反応性化合物(C)が1個のエポキシ基と反応しうる反応部位を2個以上有するとは、反応部位が2個以上である反応性基を有する場合と、反応部位が1個の反応性基を2個以上有する場合を含む。
反応性化合物(C)の極性基としては、例えばエポキシ基との反応性を有しない水酸基、イミダゾール環またはトリアゾ−ル環上の水素と結合していない窒素原子、カルボン酸無水物の加水分解で生じる2つのカルボキシ基のうちの1つ等が挙げられる。
以下に反応性化合物(C)の具体例を示す。いずれの化合物も反応温度は60℃より高く、150℃以下であることを確認した。これらの化合物は市販品から入手できる。
下記構造式で表わされる化合物(C1−1)および(C1−2)は、反応性基を1個有するとともに、前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基および極性基を有する化合物の例である。
各化合物の分子量は以下の通りである。
(C1−1):262.34、
(C1−2):304.42。
Figure 2011086981
下記構造式で表わされる化合物(C2−1)は、反応部位が2個の反応性基(−NH)を有する化合物の例である。
下記構造式で表わされる化合物(C2−2)は、反応性基(−COOH,−OH)を2個を有するともに、極性基を有する化合物の例である。
下記構造式で表わされる化合物(C2−3)は、反応性基(−COOH)を2個を有する化合物の例である。
各化合物の分子量は以下の通りである。
(C2−1):106.17、
(C2−2):170.12、
(C2−3):116.07。
Figure 2011086981
下記構造式で表わされる化合物(C3−1)〜(C3−4)は、反応性基(−NH)を1個有するとともに、極性基を有する化合物の例である。
下記構造式で表わされる化合物(C3−5)〜(C3−7)は、反応性基(−COOH)を1個有するとともに、極性基を有する化合物の例である。
また、反応性基を有するとともに、極性基を有する化合物として、水(HO)も使用できる。水は沸点が比較的低く、反応量の制御が難しいため、水を使用する場合は、水以外の反応性化合物(C)から選ばれる1種以上と併用することが好ましい。水を使用する場合、その使用量は反応性化合物(C)全体の50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。
各化合物の分子量は以下の通りである。
(C3−1):82.1、
(C3−2):144.18、
(C3−3):110、
(C3−4):69、
(C3−5):164.19、
(C3−6):152.15、
(C3−7):168.19。
Figure 2011086981
ネガ型感光性樹脂組成物に含有させるエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)は、エポキシ化合物(B)の沸点または熱分解温度が、反応性化合物(C)の反応温度よりも高くなるように組み合わせる。
エポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)の少なくとも一方が、前記反応性ケイ素基を有する化合物を含んでいると、硬化膜の接着性がより優れる点で好ましい。いずれか一方だけが反応性ケイ素基を有する化合物を含むことがより好ましい。特に、エポキシ化合物(B)が、エポキシ基を2個以上有する化合物を含み、かつ反応性化合物(C)が、反応性基と反応性ケイ素基を有する化合物を含むことが好ましい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)100質量部に対して、エポキシ化合物(B)を1〜10質量部含有することが好ましく、2〜6質量部含有することがより好ましい。エポキシ化合物(B)が1質量部以上であると硬化膜の接着性向上効果が良好に得られ、10質量部以下であると硬化膜の誘電率、吸水率を低くすることができる。
エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)の配合比は、反応性化合物(C)中に存在する反応性基の反応部位に対する、前記エポキシ化合物(B)のエポキシ基のモル比(エポキシ基/反応部位)が0.3〜40であることが好ましく、0.4〜20がより好ましい。エポキシ基/反応部位のモル比が0.3より小さいと、反応部位が硬化膜中に残るため硬化膜の誘電率、吸水率が上昇してしまう。40より大きいとエポキシ基が充分に反応できず接着性が低下する。
<感光剤(D)>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、感光剤(D)を含有することが好ましい。感光剤(D)は、化学線の照射により、プレポリマー(A)の架橋性官能基における反応を生じさせるまたは進行させる作用を有するものである。該架橋性官能基における反応は、プレポリマー分子間の架橋反応またはプレポリマー分子の鎖延長反応であり、該反応によりプレポリマーは高分子量化する。該化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。
感光剤(D)は光硬化性組成物において公知のものを使用できる。具体例としては、IRGACURE 907(α−アミノアルキルフェノン系)、IRGACURE 369(α−アミノアルキルフェノン系)、DAROCUR TPO(アシルホスフィンオキサイド系)、IRGACURE OXE01(オキシムエステル誘導体)、IRGACURE OXE02(オキシムエステル誘導体)(いずれもチバスペシャリティーケミカルズ社製)等が挙げられる。これらのうちで、DAROCUR TPO、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02が特に好ましい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物における感光剤の含有量は、例えばプレポリマー(A)100質量部に対し0.1〜30質量部が好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。
感光剤の含有量が上記範囲の下限値以上であると、露光工程において必要とされる化学線の照射エネルギーが多くなりすぎず、上記範囲の上限値以下であると硬化物の電気特性や機械特性への悪影響を防止できる。
<熱硬化促進剤>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、熱硬化促進剤を含有してもよい。熱硬化促進剤は公知のものを使用できる。具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化ジクミル、等が挙げられる。
<添加剤>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱重合防止剤などの安定剤類;レベリング剤、消泡剤、沈殿防止剤、分散剤などの界面活性剤類;可塑剤;増粘剤などのコーティング分野で周知の各種添加剤を適宜配合してもよい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、シランカップリング剤を用いなくても、良好な接着性を有する硬化膜が得られるが、本発明の効果を損なわない範囲でシランカップリング剤を含有させてもよい。具体的には、リワーク工程において光硬化膜の剥離が可能な範囲で、シランカップリング剤を含有させてもよい。なお、本発明における該シランカップリング剤とは、前記エポキシ化合物(B)および前記反応性化合物(C)の範疇に含まれる前記反応性ケイ素基を有する化合物以外の前記反応性ケイ素基を有する化合物をいう。
<塗布用組成物>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物の膜を基板上に形成させるために、通常、ネガ型感光性樹脂組成物と溶剤の混合物(以下塗布用組成物ともいう)を塗布して基板上に湿潤膜(すなわち、塗布用組成物の膜)を形成し、その後湿潤膜中の溶剤を蒸発させて除去する(以下、乾燥ともいう)。塗布用組成物に用いられる溶剤は、プレポリマー(A)、エポキシ化合物(B)、反応性化合物(C)、および必要に応じて添加される成分を溶解又は分散できるものであればよい。塗布用組成物としては、通常、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液が使用される。
溶剤の沸点は70℃以上300℃以下であることが望ましい。沸点が70℃以上であると塗布用組成物を塗布する際の揮発が抑えられるため平坦な膜を形成できる。沸点が300℃以下だと熱硬化時に溶剤が完全に揮発するため硬化膜の性能のばらつきを抑えることができ、またデバイスに組み込んだときのアウトガスを減少でき、信頼性が向上する。
溶剤としては、例えば芳香族炭化水素類、双極子非プロトン系溶媒類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類が挙げられる。
以下に溶剤の具体例を挙げる。これらの溶剤はいずれも、沸点が70℃以上300℃以下の範囲内である。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、キュメン、メシチレン、テトラリン、メチルナフタレン等が挙げられる。双極子非プロトン系溶媒類としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
ケトン類としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルアミルケトン等が挙げられる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、ピラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジグライム、トリグライム等が挙げられる。
エステル類としては、乳酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素類としては、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
これらのうち、膜の平坦性の点でシクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
<硬化膜の製造方法>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、これに化学線を照射する露光工程を行った後、加熱を施すことにより基材への接着性に優れた硬化膜が得られる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、フォトリソグラフィを用いて、基材上に凹凸形状を有する硬化膜が形成された基板を製造するのに好適である。
本明細書において、ネガ型感光性樹脂組成物からなる膜を、以下、感光性膜ともいう。また、前記光硬化膜とは該感光性膜を露光してネガ型感光性樹脂組成物を光硬化させた膜であり、前記硬化膜とは、光硬化膜をさらに熱硬化させた膜である。
<基板の製造方法>
本発明の基板の製造方法は、基材上に、請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物の膜を形成する工程と、該ネガ型感光性樹脂組成物の膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有する。
また、リワークを行う場合の本発明の基板の製造方法は、基材上に、ネガ型感光性樹脂組成物の膜(感光性膜)を形成する工程と、該感光性膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記露光工程後および/または現像工程後の光硬化膜について、良品または不良品を判定する検査工程と、不良品と判定された光硬化膜を溶剤を用いて除去するリワーク工程と、良品と判定された光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有する。これにより、露光部が凸部に対応し、未露光部が凹部に対応する凹凸形状を有する硬化膜を形成できる。
以下、リワークを行う場合の本発明の基板の製造方法を説明する。リワークを行わない場合の本発明の基板の製造方法は、下記検査工程と下記リワーク工程がない製造方法である。
[感光性膜形成工程]
まず、基材上に前記塗布用組成物を塗布し、湿潤膜を形成する。この湿潤膜をプリベークして乾燥することにより感光性膜を形成する。
湿潤膜の形成方法としては、コーティング方法または印刷法を採用することが好ましい。コーティング法としては例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ダイコート法、バーコート法、ドクターコート法、押し出しコート法、スキャンコート法、はけ塗り法、ポッティング法等の公知のコーティング方法が挙げられる。印刷法としては例えば、ナノインプリント法、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
最終的に得られる硬化膜を電子デバイス用絶縁膜として用いる場合には、膜厚の均一性の観点からスピンコート法又はスキャンコート法が好ましい。
湿潤膜の厚さは、得ようとする硬化膜の形状に合わせて適宜設定できる。例えば、基材上に0.01〜500μm程度の膜厚の湿潤膜を成膜することが好ましく、0.1〜300μmがより好ましい。
湿潤膜をプリベークする際の加熱条件は、溶剤が揮散し、かつエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)との反応が生じない条件とする。例えば50〜150℃で30秒〜10分程度の範囲内で行われる。加熱温度は反応性化合物(C)の反応温度よりも低いことが好ましい。
[露光工程]
次いで、基材上に形成された感光性膜に対して露光を行い光硬化膜とする。露光工程では、所望のパターン形状に化学線(本明細書では露光光ということもある。)を照射することによって、化学線が照射された露光部において、プレポリマー(A)の架橋性官能基の反応によるプレポリマー分子間の架橋およびまたは鎖延長等が生じる。その結果、該露光部と、化学線が照射されなかった未露光部とで、現像液に対する溶解性に差異が生じる。
エポキシ化合物(B)が架橋性官能基を有する場合、この露光工程において、エポキシ化合物(B)の架橋性官能基が反応を生じてもよい。
化学線としては、ネガ型感光性樹脂組成物に含まれている感光剤が感度を有するものが用いられる。具体的にはX線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。これらの中でも紫外線または可視光線が好ましく、200〜500nmの波長のものがより好ましい。最も好ましい光源は、超高圧水銀アークである。
照射する線量は、感光性膜の膜厚及びネガ型感光性樹脂組成物に含まれている感光剤の種類等に応じて、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性の差が好ましい範囲となるように適宜変更できる。
具体的には、アライナーやステッパー等の露光装置を用い、プレッシャーモード、バキュームコンタクトモード、プロキシミティーモード等においてマスクを通して露光することにより、塗膜に露光部と未露光部のパターンが形成される。
露光光を照射した後、引き続いて、露光後ベーク工程を行ってもよい。この露光後ベーク工程を行うと、露光光の照射によって膜中で光化学的に発生した寿命の長い反応性中間体の反応速度を高めることができる。すなわち露光後ベーク工程においては、膜中に存在する該反応性中間体の移動が促進されるため、該反応性中間体と反応部位との接触確率が高められ、反応率が向上する。露光後ベークにおける加熱温度は上記反応性中間体の種類により異なるが、50〜250℃が好ましい。加熱時間は30秒〜10分程度が好ましい。
また露光中に加熱することによっても該反応性中間体の移動を促進できる。露光中に加熱する場合は、該加熱により感光剤等の感度が増す。露光中にベークを行う場合の加熱温度は上記反応性中間体の種類により異なるが、50〜150℃が好ましい。
露光後または露光中にベークを行う場合の加熱条件は、エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)との反応が生じない条件とする。加熱温度は反応性化合物(C)の反応温度よりも低いことが好ましい。
[現像工程]
次に露光後の光硬化膜を現像液で現像する。現像方法としては、スプレー法、パドル法、浸漬法、超音波法等の方法が挙げられる。
現像液は、光硬化膜の露光部が不溶又は極僅かだけ可溶であり、未露光部は可溶な溶媒を使用する。現像液の具体例としては、上記塗布用組成物における溶剤として挙げた溶剤と同様の芳香族炭化水素類、双極子非プロトン系溶媒類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類が挙げられる。
現像工程における現像液の濃度や現像時間等の条件は、露光部および未露光部における膜の現像液に対する溶解速度に応じて、所望の凹凸形状が得られる程度に適宜設定される。
現像により、光硬化膜の未露光部を所望の程度に溶解した後、必要に応じてリンスを行うことができる。リンス液は、現像液と同じか、または現像液ほどは膜の溶解性が高くなく、また、現像液と相溶性のあるものであれば特に制限がない。例えばアルコール類、前述のケトン類、前述のエステル類等が挙げられる。
リンス液としてのアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
現像後の光硬化膜を、必要に応じてリンスを行った後、乾燥させることが好ましい。乾燥は、例えば高速スピンで行うことができる。
さらに、現像後ベーク工程を行って溶媒を除去してもよい。現像後ベーク工程は、ホットプレート上、又はオーブン中で行うことができる。加熱条件は80〜150℃で0.5〜60分間が好ましい。
現像後ベークを行う場合の加熱条件は、エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)との反応が生じない条件とする。加熱温度は反応性化合物(C)の反応温度よりも低いことが好ましい。
[検査工程]
現像を行うことにより、表面に凹凸形状が形成された光硬化膜が得られる。本発明では、露光工程後および/または現像工程後の光硬化膜について、設計通りの状態が得られているかどうかを検査して、良品か不良品かを判定する。
[熱硬化工程]
検査工程において良品と判定された光硬化膜に対しては、加熱を施して硬化(熱硬化)させる。熱硬化させる際の加熱条件は、少なくともエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)とが反応する条件とする。またプレポリマー(A)の架橋性官能基の一部が未反応で残っている場合は、該架橋性官能基の反応も同時に生じる条件とすることが好ましい。
熱硬化工程における加熱条件は、例えば、160〜450℃で30〜300分間の範囲内が好ましい。
加熱装置としては、ホットプレート、オーブン、ファーネス(炉)が好ましい。加熱雰囲気は、窒素及びアルゴン等の不活性ガス雰囲気、空気、酸素、減圧等が例示できる。特に不活性ガス雰囲気が好ましい。加熱工程を何段階かに分けて実施してもよい。
これにより、膜中に未反応の架橋性官能基が存在する場合は、加熱によりこれらが反応して硬化が進み、プレポリマー(A)における架橋または鎖延長がさらに生じて膜の耐熱性および耐溶剤性が向上する。
またエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)とが反応することにより、基材との接着性に優れた硬化膜となる。
[リワーク工程]
検査工程において不良品と判定された光硬化膜は、熱硬化を行わずに溶剤を用いて除去する。具体的には、光硬化膜が形成された基材を剥離用組成物に浸漬する方法が好ましい。剥離用組成物中で、基材を揺動させてもよく、または光硬化膜に対して超音波を照射してもよい。
剥離用組成物はプレポリマー(A)の光硬化膜を溶解する組成物であり、例えば、誘電率が7以上である環状エーテル系化合物、誘電率が7以上である非環状エーテルアルコール系化合物、および誘電率が7以上であるアミド系化合物からなる群から選ばれる1種以上を含み、25℃において液体である組成物が好ましい。
これらの化合物の誘電率が7以上であると、光硬化膜への充分な浸透力が得られやすい。該誘電率は10以上がより好ましい。上限は基材等への影響を抑制する点から50以下が好ましい。
上記環状エーテル系化合物の好ましい例としては、テトラヒドロフラン(誘電率ε=7.5)が挙げられる。
上記非環状エーテルアルコール系化合物の好ましい例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル(ε=12.3)が挙げられる。
上記アミド系化合物の好ましい例としては、N−メチルピロリドン(ε=32)、ジメチルホルムアミド(ε=37)、ジメチルアセトアミド(ε=38)等が挙げられる。
これらのうちプレポリマー(A)の光硬化膜への浸透力が高く剥離効果が高いことから、アミド系化合物がより好ましい。さらに剥離後の処理の容易さからジメチルホルムアミドおよび/またはジメチルアセトアミドが特に好適である。
また剥離用組成物には上記に挙げた化合物の他に、効果を損なわない範囲で、他の溶剤または水を含有してもよい。剥離用組成物における他の溶剤の含有率は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。ゼロが最も好ましい。剥離用組成物の含水率は15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、ゼロが最も好ましい。
剥離用組成物はさらに、剥離力向上のための添加剤、防食剤等を含んでもよい。
剥離用組成物への浸漬時間は膜厚等により適宜設定できる。例えば1〜60分が好ましい。剥離用組成物の液温は室温でよいが、沸点未満に加温してもよい。剥離用組成物を加温すると光硬化膜への浸透力が向上する。剥離用組成物の使用温度は、10〜100℃が好ましく、50〜90℃がより好ましい。
剥離処理後にリンス等の後処理を行ってもよい。その後、適切な乾燥処理を実施することが好ましい。
<硬化膜>
熱硬化工程を経て、最終的に得られる硬化膜は直材として好適である。
直材の具体例は、半導体等の基板上に直接形成された絶縁膜、または基板上にパッシベーション膜(窒化ケイ素等からなる)が形成されたものを基材とし、該パッシベーション膜上に形成された絶縁膜である。素子の設計により、該絶縁膜の上には配線層が形成される。配線層に用いられる金属としては、銅、アルミニウム、チタン、金等が例示できる。
パッシベーション膜と接して設けられる絶縁膜には、窒化ケイ素膜との接着性が良好であることが要求され、配線層に接して設けられる絶縁膜には金属に対して良好な接着性を有することが要求される。
本発明によれば、光硬化膜の剥離容易性と硬化膜の高い接着性を両立できる。すなわち、後述の実施例に示されるように、本発明のネガ型感光性樹脂組成物の光硬化膜は、溶剤を用いて容易に剥離、除去することができる。また本発明において光硬化膜をさらに熱硬化させた膜である硬化膜は、窒化ケイ素膜および/または金属との接着性に優れる。
したがって、露光工程以降かつ熱硬化工程より前の工程で失敗が発生した場合には、露光された光硬化膜を基材から剥離して除去し、基材を再利用(リワーク)することができる。
このように光硬化膜の段階での剥離を困難にすることなく、該光硬化膜を加熱すると接着性に優れた硬化膜が得られるのは、エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)とが反応していない状態に比べて、反応性化合物(C)の反応温度以上で加熱されてエポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)とが反応した状態の方が、接着性向上効果が高いためと考えられる。すなわち、プレポリマー(A)が露光され、さらに熱硬化されることによって高分子量化したポリマーおよび基材の両方に対して、エポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)との反応生成物が相互作用することにより接着性向上効果を奏すると考えられる。
例えばネガ型感光性樹脂組成物が、エポキシ基と反応性ケイ素基を有する化合物(B1−1)、および反応性基(−NH)とイミダゾール環を有する化合物(C3−1)を含有する場合、化合物(B1−1)と化合物(C3−1)とが反応していない状態では、これらの化合物はそれぞれ溶剤に可溶であるが、化合物(B1−1)のエポキシ基と化合物(C3−1)のアミノ基とが反応すると、エポキシ基が開環して水酸基を有する連結鎖が形成され、溶剤溶解性が低下する。また化合物(B1−1)と化合物(C3−1)の反応生成物にあっては、反応により生成した水酸基と化合物(C3−1)のイミダゾール環が基材の金属原子に対して、該金属原子を挟み込むように結合(キレート配位)するため、金属基板との結合力が向上すると考えられる。一方、化合物(B1−1)に由来する反応性ケイ素基と、プレポリマー(A)が高分子量化したポリマーとの静電相互作用により、該反応生成物と該ポリマーとの結合力が向上すると考えられる。その結果、該反応生成物を介してポリマーと基材との接着性が向上すると考えられる。
特に反応性化合物(C)のアミノ基やイミダゾール環は銅に対する接着性を向上させやすく、カルボキシ基はアルミニウムに対する接着性を向上させやすいと考えられる。反応性ケイ素基は銅との結合力は弱いが、窒化ケイ素との結合力は比較的強く、アルミニウムに対しても結合する場合がある。
またエポキシ化合物(B)が架橋性官能基を有している場合は、プレポリマー(A)が高分子量化したポリマーと架橋または鎖延長反応を生じ、エポキシ化合物(B)または反応性化合物(C)が極性基を有している場合は、該極性基と基材との相互作用が生じ得ると考えられる。
さらに、エポキシ化合物(B)がエポキシ基を2個以上有する場合は、エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)の反応生成物が、プレポリマー(A)が高分子量化したポリマーの分子鎖と絡み合うことによる相互作用が生じ得ると考えられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
ジムロートコンデンサ、熱電対温度計、メカニカルスターラの付いた5Lガラス製4つ口フラスコに、ペルフルオロビフェニルの225g、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンの40g、粉末状のモレキュラーシーブス4Aの153g、ジメチルアセトアミド(DMAc)の2388gを仕込んだ。毎分60回転で撹拌しながらオイルバス上で加温し、液温が60℃となった時点で炭酸ナトリウムの153gを素早く添加した。撹拌を継続しながら60℃で37時間加熱した。その後、反応液を室温に冷却し、激しく撹拌した0.5N塩酸水約14L中に徐々に滴下し、再沈殿を行った。ろ過後、さらに純水で2回洗浄した後に、70℃で12時間真空乾燥を行って白色粉末状のプレポリマー中間体242gを得た。得られたプレポリマー中間体の数平均分子量は7,824であった。
続いて、ジムロートコンデンサ、熱電対温度計、メカニカルスターラの付いた5Lガラス製4つ口フラスコに、得られたプレポリマー中間体の120g、4−アセトキシスチレンの30g、ジエチレングリコールジメチルエーテルの1344gを仕込んだ。さらに、毎分60回転で撹拌しながら室温下、48質量%水酸化カリウム水溶液の64gを仕込み、室温下、15時間撹拌した。その後、激しく撹拌した0.5N塩酸水約7L中に徐々に滴下し、再沈殿を行った。ろ過後、さらに純水で2回洗浄した後に、70℃で12時間真空乾燥を行って白色粉末状のプレポリマー(A−1)を106g得た。
得られたプレポリマー(A−1)はエーテル結合及びビニル基を有しており、数平均分子量は7,764であった。プレポリマー(A−1)中における架橋性官能基の含有量は、プレポリマー1gに対して1.3ミリモルであった。
[例1]
サンプル瓶に合成例1で得られたプレポリマー(A−1)を3.8g(100質量部)、感光剤としてIRGACURE OXE01(製品名:チバスペシャリティーケミカルズ社製)を0.19g(5質量部)、エポキシ化合物(B1−1)であるKBM−403(製品名、信越化学工業株式会社製)を0.114g(3質量部)、および反応性化合物(C3−1)である4−メチルイミダゾール(東京化成社製)を0.038g(1質量部)加え、溶液重量が10gになるようにシクロヘキサノンを加えて混合し、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液(塗布用組成物)を得た。得られたネガ型感光性樹脂組成物の溶液を用い、下記の方法で接着性を評価した。ネガ型感光性樹脂組成物の配合、反応性化合物(C)の反応部位とエポキシ化合物(B)のエポキシ基とのモル比(エポキシ基/反応部位)、および評価結果を表1に示す。
[接着性試験]
表面の材質が銅、アルミニウム、または窒化ケイ素である6インチウェハー(いずれもアドバンスマテリアルテクノロジー社製)を用意した。
前処理として濃度が5質量%の硫酸中に、ウェハーを室温で1分間浸漬して酸化被膜を除去し、次いで超純水を1分間かけて残存硫酸を除去した後、圧縮空気を吹き付けて乾燥したものを試験用基板とした。
ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を、表面の材質が銅、アルミニウムまたは窒化ケイ素である3種の試験用基板のそれぞれの表面上に、毎分2000回転で30秒間スピンコートし、厚さ約7.2μmの湿潤膜を形成した。ホットプレート(製品名:ADT−101、コレット工業株式会社製)により60℃90秒のプリベークを行った後、超高圧水銀アーク露光装置(製品名:UL−7000、Quintel社製)により照射エネルギーが1,530mJ/cmになるように全面露光を行って光硬化膜とした。
光硬化膜を、現像液としてのシクロヘキサノン(25℃)に30秒間浸漬して現像工程を行った後、縦型炉を用い190℃で2時間、窒素雰囲気中で加熱して熱硬化工程(ファイナルベーク)を行った。得られた硬化膜の厚さは約7.0μmであった。
得られた硬化膜について、JIS5400に準拠する碁盤目試験法で接着性試験を行った。すなわちクロスカットガイドに沿って、基材表面まで到達する切り込みを1mm間隔で11本形成した後、90度向きを変えてさらに11本の切り込みを形成して、硬化膜を碁盤目状(10×10=100マス)にカットした。こうしてカットした膜の表面に粘着テープ(登録商標:セロテープ)を貼り付け、さらに消しゴムでこすって、硬化膜に粘着テープを付着させた。粘着テープを付着させてから1分後から2分後の間に、粘着テープの端を持ち、硬化膜の膜面と粘着テープとのなす角度を直角に保ちつつ、瞬間的に引き剥がす方法で、粘着テープを剥がした。
評価方法はJIS5400から変更して次のように行った。すなわち本例では10×10=100マスのうち、粘着テープを剥がした後に、基材上に膜が残っているマスの数を点数として表わす。例えば基材から硬化膜が全く剥離しなければ100点、60マス残っていれば60点、完全に剥離した場合は0点であり、点数が高いほど接着性に優れる。
なお、膜厚の測定は接触型膜厚測定機(製品名:Dektak−3ST、Sloan社製)で行った(以下、同様。)。
[例2〜11、21〜29、31〜36、41〜45、51、52、61〜63、および比較例1〜7]
配合を表1〜6に示すとおりに変更したほかは、例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物の溶液を調製し、同様にして接着性を評価した。配合、エポキシ基/反応部位のモル比、および評価結果を表1〜6に示す。
なお、表には記載していないが、いずれの例も例1と同じ感光剤を5質量部含有させた。
実施例8〜11では、エポキシ化合物(B)、反応性化合物(C)、感光剤のほかに、シランカップリグ剤を含有させた。
比較例1、2はエポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)の両方を含有させず、その代わりにシランカップリグ剤を用いた例である。
比較例3はエポキシ化合物(B)を含有させ、反応性化合物(C)を含有させない例である。
比較例4はエポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)の両方を含有させず、シランカップリグ剤も含有させない例である。
比較例5はエポキシ化合物(B)の代わりに、下記化合物(B’−1)を含有させた例である。
比較例6,7は反応性化合物(C)を含有させ、エポキシ化合物(B)を含有させない例である。
表に示すエポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)は上記に例示した化合物である。
シランカップリング剤としては下記の化合物(S1)〜(S3)を用いた。
比較例のエポキシ化合物としては、下記の化合物(B’−1)を用いた。化合物(B’−1)の分子量は203.2である。
Figure 2011086981
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例21、26、29および比較例1で得られたネガ型感光性樹脂組成物について、下記の方法でリワーク試験を行い光硬化膜の除去性を評価した。また下記の方法で硬化膜の耐溶剤性を評価した。結果を表7に示す。
[リワーク試験(光硬化膜の除去性)]
接着性試験と同様にして、試験用基板の表面上に厚さ約7.2μmの湿潤膜を形成し、プリベークを行った。次いで、接着性試験と同様の露光装置に、直径2ミクロンから200ミクロンまでの円形ビア、1辺の長さが1ミクロンから100ミクロンまでの正方形のビア、および線幅3ミクロンから50ミクロンまでのライン&スペースのパターンを有するマスクをセットし、照射エネルギーが1,530mJ/cmになるようにパターン露光を行って、未露光部を有する光硬化膜とした。
光硬化膜を、現像液としてのシクロヘキサノン(25℃)に30秒間浸漬して現像工程を行い、未露光部を溶解させて除去し、2000rpm30秒のスピンドライによってシクロヘキサノンを除去した。
得られた光硬化膜を、室温または90℃のジメチルアセトアミドに1分間浸漬してから取り出し、光硬化膜が基材から除去されているか否かを目視で観察した。
評価基準は光硬化膜が完全に除去できた場合を○、光硬化膜の一部が除去され、一部が残存していた場合を△、光硬化膜に変化が見られず、まったく除去できなかった場合を×とした。
[硬化膜の耐溶剤性試験]
リワーク試験と同様にして得られた光硬化膜に対して、接着性試験と同様の熱硬化工程(ファイナルベーク)を行って、露光部に対応するパターンが形成された硬化膜を得た。得られた硬化膜の厚さは約7.0μmであった。
得られた硬化膜を、室温のジメチルアセトアミドに1分間浸漬してから取り出し、硬化膜が基材から除去されているか否か、除去されていない場合は膜にしわや部分剥離が生じていないかを目視で観察した。
評価基準は硬化膜に変化が見られなかった場合を○、硬化膜の一部が除去され、一部が残存していた場合を△、硬化膜が完全に除去されてしまった場合を×とした。
例21で得られたネガ型感光性樹脂組成物の溶液の貯蔵安定性を、下記の方法で評価した。また例21’として、例21においてエポキシ化合物(B)および反応性化合物の配合を表8に示す通りに変更した他は同様にして、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を調製し、同様にして貯蔵安定性を評価した。結果を表8に示す。
[ネガ型感光性樹脂組成物の貯蔵安定性試験]
ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を調製後、6日25℃で保管した液(1)、およびその後−20℃でさらに14日間保管した液(2)をそれぞれ用いて、表面の材質が窒化ケイ素である前記試験用基板の表面上に、硬化膜の耐溶剤性試験と同様にしてパターンが形成された硬化膜を形成した。得られた硬化膜の膜厚を測定し、液(1)を用いた場合の膜厚を100%とするとき、液(2)を用いた場合の膜厚の割合を求め、膜厚変化率とした。ネガ型感光性樹脂組成物の溶液において、保存中にエポキシ化合物(B)の反応が生じて高分子量化すると、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液の粘度が上昇し、製造条件を一定にしたら硬化膜の膜厚が大きくなる。したがって、本試験における膜厚変化率が100%により近いほど貯蔵安定性が良好である。膜厚変化率が95〜105%の間のものを○、95%以下、または105%以上のものを×とした。
Figure 2011086981
Figure 2011086981
表1〜6の結果より、本発明にかかる実施例では、表面材質が窒化ケイ素および/または金属の基材に対して接着性を示した。なお例8〜11においては、表面材質が窒化ケイ素の基材に対する接着性の評価は行っていない。
これに対して比較例2〜7では、窒化ケイ素および金属のいずれに対しても接着性は得られなかった。
また、エポキシ化合物(B)および反応性化合物(C)の両方を含有させず、その代わりにシランカップリグ剤S1を用いた比較例1は、表面材質が窒化ケイ素の基材に対して良好な接着性を示すが、表7に示されるように、表面材質が窒化ケイ素のときには光硬化膜を除去できない。すなわち、接着力が高すぎてリワーク性が悪い。
表7の結果より、本発明にかかる実施例においては、光硬化膜を良好に除去することができるとともに、硬化膜は基材との接着性が高くて剥離せず、耐溶剤性に優れる。
なお例21については、表面材質が窒化ケイ素の基材を用いたときのリワーク試験しかしていないが、金属よりも窒化ケイ素の方が接着性が高くなりやすいため、窒化ケイ素に対して光硬化膜の除去性が良ければ、金属においても良好な除去性を有すると推測できる。
表7に示した以外の実施例についてのリワーク試験はしていないが、反応性化合物(C)の反応温度より、プリベークでの加熱温度が低いため、エポキシ化合物(B)と反応性化合物(C)の反応は生じておらず、表7に示した例と同様に光硬化膜の除去性は良好であると推測できる。
また表8の結果に示されるように、本発明にかかる実施例のネガ型感光性樹脂組成物の溶液は、貯蔵安定性が良好である。
なお、2010年1月12日に出願された日本特許出願2010−004178号の明細書、特許請求の範囲及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (11)

  1. 架橋性官能基を有し、エポキシ基を有しない含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)と、下記エポキシ化合物(B)と、該エポキシ化合物(B)のエポキシ基と反応しうる反応性基を有し、反応温度が60℃より高い反応性化合物(C)とを含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
    エポキシ化合物(B)は、1個のエポキシ基のほかに、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基、架橋性官能基(エポキシ基を含まない)、活性水素を含む極性基、および/またはエポキシ基を1〜5個有する化合物からなる群から選ばれる1種以上からなる。
    −SiX 3−a・・・(1)
    [式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の有機基(加水分解性基を除く。)を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1〜3の整数を示す。ただし、Rが複数存在するとき複数のRは互いに同一でも異なっていてもよく、Xが複数存在するときのXは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記反応性化合物(C)が、前記反応性基を1個以上有するとともに前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基および/または極性基を有する化合物、および1個のエポキシ基と反応しうる反応部位を2個以上有する化合物からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記エポキシ化合物(B)および前記反応性化合物(C)の少なくとも一方が、前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有する化合物を含む、請求項2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  4. 前記含フッ素ポリアリーレンプレポリマー(A)100質量部に対して、前記エポキシ化合物(B)を1〜10質量部含有し、
    前記反応性化合物(C)中に存在する反応性基の反応部位に対する、前記エポキシ化合物(B)のエポキシ基のモル比(エポキシ基/反応部位)が0.3〜40である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  5. 前記反応性化合物(C)の反応性基が、カルボキシ基、アミノ基および水酸基からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  6. さらに感光剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物と溶剤とを含む、塗布用組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化膜。
  9. 前記ネガ型感光性樹脂組成物を光硬化させ、その後さらに熱硬化させて得られる、請求項8に記載の硬化膜。
  10. 基材上に、請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物の膜を形成する工程と、該ネガ型感光性樹脂組成物の膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有することを特徴とする基板の製造方法。
  11. 基材上に、請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物の膜を形成する工程と、該ネガ型感光性樹脂組成物の膜を露光して光硬化膜とする露光工程と、前記光硬化膜を現像する現像工程と、前記露光工程後および/または現像工程後の光硬化膜について、良品または不良品を判定する検査工程と、不良品と判定された光硬化膜を溶剤を用いて除去するリワーク工程と、良品と判定された光硬化膜を加熱して硬化させる熱硬化工程を有することを特徴とする基板の製造方法。
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