JP6870333B2 - 無端ベルト、定着装置、画像形成装置、及び、無端ベルトの製造方法 - Google Patents

無端ベルト、定着装置、画像形成装置、及び、無端ベルトの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無端ベルト、定着装置、画像形成装置、及び、無端ベルトの製造方法に関する。
一般に、画像形成装置等に用いられる定着装置は、加圧ローラ等の加圧手段と、加圧手段に従動して回転する定着ベルトと、によって記録材を加圧及び加熱することにより、トナーを記録材に定着させるように構成されている。このような定着ベルトでは、金属製の基材層の外側に、シリコーンゴム等の弾性部材からなる弾性層と、フッ素樹脂等の摺動部材からなる離型層と、を有する樹脂層が積層されている。
このような定着ベルトを製造する方法として、基材層に対して弾性層を密着させるための製造方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された定着ベルトの製造方法では、基材層を構成するベルト基体と、離型層を構成するスリーブと、の間に注入器によって合成樹脂を注入し、合成樹脂を硬化させることで弾性層を形成することにより、基材層を弾性層及び離型層に密着させ、即ち基材層と樹脂層とを密着させる。
ところで、定着ベルトが加圧手段に従動して回転すると、軸方向の一方側に移動する(ベルト寄りが生じる)ことがあり、定着ベルトの端部が他の部材(例えば定着ベルトを両端から支持する部材)に干渉してしまうことがある。このとき、特に樹脂層と他の部材との間に生じる摩擦力が大きくなりやすく、引っ掛かりが生じて皺や破れ等の損傷の原因となる。特許文献1に記載されたような方法で基材層と樹脂層とを密着させても、このような端部の損傷を抑制することは困難であり、定着ベルトの耐久性が低下してしまう可能性があった。また、このような不都合は、特許文献1に記載されたような定着ベルトに限らず、種々の定着装置(例えば複数のローラに定着ベルトが張架される定着装置)に用いられる定着ベルトや、加圧側に用いられるベルト等、回転する無端状のベルトに発生し得る。
本発明の目的は、耐久性を向上させることができる無端ベルトを提供することである。
請求項1に係る発明は、記録材を押圧しつつ回転することで該記録材にトナーを定着させる無端ベルトであって、金属膜を有する基材層と、前記基材層の外側に積層された樹脂層と、を備え、前記樹脂層は、軸方向における少なくとも一方の端部が、前記基材層の外側が露出するように、前記軸方向において前記基材層よりも短く形成されていることを特徴とする無端ベルトである。
本発明の無端ベルトによれば、樹脂層の端部が軸方向において基材層よりも短く形成されていることで、ベルト寄りが生じても樹脂層が他の部材に干渉しにくく、耐久性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る無端ベルトが設けられた定着装置を示す断面図である。 前記定着装置のフランジを示す斜視図である。 前記定着装置が設けられた画像形成装置を模式的に示す断面図である。 前記無端ベルトを示す断面図である。 前記無端ベルトの端部を示す断面図である。 前記無端ベルトの端部における寸法の具体例を示すグラフである。 前記無端ベルトの中間体を示す側面図である。 前記中間体の端部をレーザー照射手段によって切断する様子を模式的に示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る無端ベルトの端部を示す断面図である。 前記無端ベルトの中間体の端部を回転切断刃によって切断する様子を模式的に示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係る無端ベルトの端部を示す断面図である。 前記無端ベルトの中間体の端部を回転切断刃によって切断する様子を模式的に示す側面図である。 本発明の変形例の無端ベルトが設けられる定着装置を示す断面図である。 本発明の他の変形例の無端ベルトを示す断面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。尚、第2、3実施形態においては、第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材及び同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態と同じ符号を付すとともに説明を省略する。
[第1実施形態]
本実施形態の無端ベルトとしての定着ベルト2は、図1に示すように、定着装置10に設けられる。定着装置10は、定着ベルト2と、加熱手段3と、加圧ローラ4と、加圧パッド5と、ステー6と、加熱パイプ7と、を備える。定着装置10は、定着ベルト2と加圧ローラ4との間にニップ部Nを形成し、未定着トナーが堆積された記録材としての記録紙Sを通過させることによって、トナーを記録紙Sに定着させるように構成されている。
定着ベルト2は、無端状(筒状)に形成されるとともに、両端部が支持部材としてのフランジ9によって回転可能に支持され、加圧ローラ4に従動して回転するように構成されている。即ち、定着ベルト2は、加熱手段3によって加熱されるとともに、記録紙Sを押圧しつつ回転することで記録紙Sにトナーを定着させるように構成されている。定着ベルト2の構成の詳細については後述する。
加熱手段3は、例えばハロゲンヒータ等のヒータであって、定着ベルト2及び加熱パイプ7の内側に設けられ、輻射熱により、加熱パイプ7を介して定着ベルト2を内側から加熱するように構成されている。
加圧ローラ4は、金属ローラの外周に弾性層であるシリコーンゴム層が形成されるとともに、その表面に離型性を得るためにペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)層やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層等のフッ素樹脂層が形成されたものである。加圧ローラ4は、モータなどの駆動源からギヤなどを介して駆動力が伝達されて回転する。
加圧ローラ4は、定着ベルト2に押し付けられ、弾性層が押し潰されて変形することにより、定着ベルト2との間に、加圧パッド5に沿った形状のニップ部Nが形成されるようになっている。
加圧ローラ4は、中実のローラであってもよいが、熱容量が少なくする為、中空の方が好ましい。また、加圧ローラ4にも、ハロゲンヒータ等の加熱手段が設けられてもよい。
加圧パッド5における定着ベルト2との摺接面には、例えばダイヤモンドライクカーボン、PTFE、二硫化モリブデン、グラファイト等のコーティングが施されて摩擦係数が低くなっている。また、このコーティングの表面には、例えばシリコーングリースやフッ素グリース等の潤滑剤が塗布されていることが好ましく、このような潤滑剤によって定着ベルトの回転を安定化させることができる。
加熱パイプ7は、円筒状に形成されるとともに、ステー6によって支持されて定着ベルト2の内側に配置され、定着ベルト2が回転する際のガイドとしても機能する。
フランジ9は、図2に示すように、板状の顎部91と、鍔部91の一面側から突出して定着ベルト2の軸方向に沿って延びる受け部92と、を一体に有する。顎部91及び受け部92には軸方向に沿って延びる貫通孔が形成されており、フランジ9全体が中空形状となっている。フランジ9は、顎部91において定着装置10の本体側板に固定される。
受け部92は、定着ベルト2の内側に挿入されることで定着ベルト2の回転を案内する。上記のように定着ベルト2の内側に加熱パイプ7が設けられる場合には、受け部92は加熱パイプ7とともに定着ベルト2の回転を案内する。受け部92は、切欠き部93を有して軸方向視C字状に形成されており、切欠き部93に上記の加圧パッド5が配置される。
受け部92は、例えば定着ベルト2側に向かうにしたがって外径が小さくなっており、定着ベルト2にベルト寄りが生じた際に、定着ベルト2の端部と接触することにより、定着ベルト2の移動を規制する。尚、定着ベルト2の端部と受け部92との間に、例えばリング状の摺動性部材を設けることにより、定着ベルト2が回転する際に受け部92との間に生じる摩擦を低減してもよい。
加圧ローラ4と、加熱手段3によって加熱された定着ベルト2と、の間に形成されたニップ部Nを記録紙Sが通過することで、未定着トナーが溶融して記録紙Sに定着する。
<上述した定着装置を用いる画像形成装置>
次に、上述した構成を用いる画像形成装置100の構成を図3に基づいて説明する。
画像形成装置100は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタある。本発明はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
画像形成装置100は、定着装置10と、電子写真方式の画像形成手段30と、を備える。画像形成手段30は、ブラック用感光体ドラム31と、マゼンタ用感光体ドラム32と、シアン用感光体ドラム33と、イエロー用感光体ドラム34と、各感光体ドラム31〜34にそれぞれ対応したトナー現像部及び転写部と、を有する。
画像形成装置100は、外部から入力された画像データに基づいて、光学系ユニット35にて各色に対応してそれぞれの感光体ドラム31〜34を露光して潜像を形成し、各潜像をそれぞれのトナー現像部で顕像化する。さらに、顕在化された各トナー像を中間転写ベルト36に転写することでカラートナー画像とし、さらに転写部37においてこのトナー画像を搬送されてくる記録紙Sに転写するように構成されている。
記録紙Sは、給紙カセット38から給紙ローラ39にて給紙され、レジストローラ40にてタイミングが図られて転写部37においてカラートナー画像が転写され、定着装置10に送られる。転写後の記録紙Sは、定着装置10によって加熱加圧され、トナー像の定着処理を受ける。定着後の記録紙Sは、排紙ローラ41にて装置外部の排紙トレイ42へ排出される。
<定着ベルト>
次に、定着ベルト2の詳細について説明する。定着ベルト2は、図4に示すように、基材層21と、基材層21の外側に積層された樹脂層22と、基材層21の内側に設けられた摺動層23と、を有する。
基材層21は、例えばステンレスやニッケル等の適宜な金属によって形成された1層の金属膜で構成されている。基材層21は、必要な強度や柔軟性等に応じた適宜な厚さを有していればよく、この厚さは、25〜50μmであることが好ましく、30〜45μmであることがより好ましい。
樹脂層22は、基材層21の外側に積層された弾性層221と、弾性層221の外側に積層された離型層222と、で構成されている。弾性層221は、例えばシリコーンゴムによって形成されている。弾性層221は、トナーの凹凸に対する応答性や熱伝達性能等の各種特性に応じた適宜な厚さを有していればよく、この厚さは、100〜200μmであることが好ましく、100〜150μmであることがより好ましい。
離型層222は、例えばPFAや、PTFE、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素樹脂によって形成されている。離型層222は、必要な耐久性や熱伝達性能、トナーの凹凸に対する応答性等の各種特性に応じた適宜な厚さを有していればよく、この厚さは、5〜40μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。
摺動層23は、加圧パッドと摺動するものであって、良好な摺動性を有するポリイミドや、上記のようなフッ素樹脂(PFA、PTFE、FEP等)によって形成されている。摺動層23は、必要な耐久性や熱伝達性能、トナーの凹凸に対する応答性等の各種特性に応じた適宜な厚さを有していればよく、この厚さは、5〜30μmであることが好ましく、10〜20μmであることがより好ましい。
ここで、定着ベルト2の軸方向端部の形状について、図5に基づいて説明する。尚、図4では摺動層23を省略して示している。また、図5は定着ベルト2の一方側の端部を示すが、他方側の端部も同様の形状を有しているものとする。
樹脂層22の端部22Aが基材層21よりも軸方向の中央部220側に後退し、基材層21の外側の面が露出することにより、露出部21Aが形成されている。即ち、端部22Aが軸方向において基材層21よりも短く形成されている。尚、ここでの「短い」は、一方の端部における基材層21と樹脂層22との位置関係を示すものであって、基材層21及び樹脂層22の軸方向における全長の関係を示すものではない。端部22Aは、樹脂層22の中央部220よりも高密度となっているとともに、中央部220よりも盛り上がっていることで大径に形成されている。露出部21Aの幅(軸方向寸法)は、20〜150μmであることが好ましい。
定着ベルト2の軸方向端部における樹脂層22の厚さの具体例を図6に示す。図6の横軸は、定着ベルト2の軸方向位置を示すとともに、定着ベルト2の端部(基材層21の端部)を0とする。また、縦軸は、樹脂層22の厚さを示す。このような例では、樹脂層22の厚さがほぼ0となる部分(露出部21A)の幅L1が約45μmとなっており、端部22Aのうち盛り上がっている部分の幅L2は約100μmとなっており、端部22Aの盛り上がりの厚さL3は約30μmとなっている。
次に、定着ベルト2の製造方法について説明する。まず、ステンレス素材の押出成形やニッケル電鋳法等によって基材層21を形成し、弾性層221、離型層222及び摺動層23を積層することにより、図7に示すような筒状の中間体20を作製する。次に、中間体20の両端部20A、20Bを切断することにより、所望の長さ(軸方向寸法)とする。
具体的には、図8に示すように、中間体20を回転させつつ、切断手段としてのレーザー照射手段400によってレーザー照射することにより端部を切断する。レーザー照射手段400は、例えば基本波長が1064nm前後のパルス波ファイバーレーザー照射装置であることが好ましい。レーザー発振器401からファイバー402を伝って出射されたレーザー光を、コリメーター403によってビーム径を拡大するとともに平行光とし、さらに加工用レンズ404によって縮小して所望のビーム集光径とし、中間体20に対して照射する。
レーザー出力は、10W以上であることが好ましく、20W以上であることがより好ましく、このような出力とすることにより、切断に要する時間を短縮することができる。また、連続波ではなくパルス波のレーザーを用いることで、レーザーが照射された中間体20において過剰な熱の蓄積が起こりにくい。従って、切断部の熱損傷を抑制し、切断面の表面粗さを低減することができ、次工程における研磨時間を短縮することができる。
また、レーザー照射手段400として上記のようなパルス波ファイバーレーザー照射器を用いることにより、低コスト化することができる。尚、レーザー照射手段400は、上記のものに限定されず、例えば波長10μm程度のCO2レーザー照射器や、各種紫外線レーザー照射器を用いてもよい。
以上のようにレーザー照射手段400によって中間体20の両端部20A、20Bを切断すると、切断時に発生する熱によって樹脂層22が収縮し、基材層21はほとんど収縮しない。これにより、基材層21の外側が露出して露出部21Aが形成されるとともに、樹脂層22の端部22Aが中央部220側に後退する(軸方向において短くなる)。即ち、レーザー照射手段400が後退手段としても機能する。また、樹脂層22が上記のように熱収縮することにより、端部22Aは、樹脂層22における軸方向の中央部220よりも高密度になるとともに、中央部220よりも盛り上がって大径になる。尚、摺動層23についても、樹脂層22と同様に熱収縮して後退する。
上記のように中間体20の両端部20A、20Bを切断した後、切断された基材層21の端面を研磨紙や弾性砥石等によって研磨し、表面粗さを適宜な値(例えば2μm以下)にすることにより、定着ベルト2の製造が完了する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。即ち、樹脂層22の端部22Aが軸方向において基材層21よりも短く形成されていることで、定着装置10において定着ベルト2が回転した際にベルト寄りが生じても、樹脂層22が他の部材(両端を支持する上記のフランジ9等)に干渉しにくく、耐久性を向上させることができる。
また、レーザー照射手段400によって中間体20の両端部20A、20Bを切断し、樹脂層22が熱収縮することにより、端部22Aを容易に後退させる(短く形成する)ことができる。即ち、端部を後退させるために、樹脂層の形成時にマスキング等を施す必要がなく、製造工数を削減することができる。また、切断手段が中間体20と直接接触しないことから、切断を繰り返しても切断性能が低下しにくい。
また、端部22Aが樹脂層22の中央部220よりも高い密度を有するとともに、大径に形成されていることで、定着ベルト2が端部22Aにおいて記録紙Sと局所的に接触しやすく、且つ、変形しにくくなり、離型性を向上させることができる。また、定着ベルト2の端部22Aにおいて弾性層221が変形しにくくなっても、トナーの記録紙Sへの定着性に影響を与えにくい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の定着ベルト2Bは、前記第1実施形態と同様に、基材層21と、弾性層221及び離型層222を有する樹脂層22と、摺動層23と、を備える。
定着ベルト2Bの軸方向の端部には、図9に示すように、基材層21に露出部21Aが形成され、樹脂層22の端部22Bが後退している(軸方向において基材層21よりも短く形成されている)。端部22Bは、中央部220に対して盛り上がっておらず、中央部220と同程度の密度を有している。
次に、定着ベルト2Bの製造方法について説明する。まず、前記第1実施形態と同様に中間体20を作製し、その両端部を切断することにより、所望の長さ(軸方向寸法)とする。このとき、図10に示すように、切断手段として回転切断刃500を用いるとともに、後退手段として削除手段501を用いる。
削除手段501は、円板状の砥石部材であって、回転切断刃500に対して回転軸方向に沿って並べられる。また、削除手段501は、回転切断刃500に対して樹脂層22の厚さに応じて小径に形成されており、これらの半径の差が樹脂層22の厚さと略等しい。また、形成すべき露出部21Aの幅に応じた削除手段501の厚さ(軸方向寸法)とすればよい。
中間体20を回転させるとともに、回転切断刃500及び削除手段501を回転させ、互いの回転軸を略平行とすることにより、回転切断刃500によって中間体20の端部が切断される。これと同時に、削除手段501によって樹脂層22が外周面側から削り取られ、後退した端部22Bが形成される。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と同様に、樹脂層22の端部22Bが軸方向において基材層21よりも短く形成されていることで、ベルト寄りが生じても、樹脂層22が他の部材に干渉しにくく、耐久性を向上させることができる。
また、回転切断刃500及び削除手段501によって中間体20の軸方向端部を切断しつつ端部22Bを後退させる(短くする)ことにより、端部22Bを後退させるための工数を削減することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の定着ベルト2Cは、前記第1、2実施形態と同様に、基材層21と、弾性層221及び離型層222を有する樹脂層22と、摺動層23と、を備える。
定着ベルト2Cの軸方向の端部には、図11に示すように、基材層21に露出部21Aが形成され、樹脂層22の端部22Cが後退している(軸方向において基材層21よりも短く形成されている)。端部22Cは、中央部220に対して盛り上がっておらず、中央部220と同程度の密度を有している。さらに、端部22Cの端面22Dは、外側に向かうにしたがって外径が大きくなるような傾斜を有している。
次に、定着ベルト2Cの製造方法について説明する。まず、前記第1、2実施形態と同様に中間体20を作製し、その両端部を切断することにより、所望の長さ(軸方向寸法)とする。このとき、図12に示すように、切断手段として回転切断刃600を用いる。回転切断刃600は、全体が砥石部材によって形成されており、その周縁が切断刃となっているとともに、側面が削除手段としての砥石部601となっている。
中間体20の回転軸に対して回転切断刃600の回転軸を傾斜させ、中間体20を回転させるとともに回転切断刃600を回転させることにより、回転切断刃600によって中間体20の端部が切断される。これと同時に、回転切断刃600の側面である砥石部601によって樹脂層22が外側から斜めに削り取られ、後退した端部22Cが形成される。
このような本実施形態によれば、前記第1、2実施形態と同様に、樹脂層22の端部22Cが軸方向において基材層21よりも短く形成されていることで、ベルト寄りが生じても、樹脂層22が他の部材に干渉しにくく、耐久性を向上させることができる。
また、回転切断刃600によって中間体20の軸方向端部を切断しつつ端部22Cを後退させる(短くする)ことにより、端部22Cを後退させるための工数を削減することができる。また、回転切断刃600全体が砥石部材によって形成され、側面に砥石部601が形成されていることで、一つの部材によって切断および削除することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1実施形態では、定着ベルト2の軸方向の両端において樹脂層22の端部22Aが軸方向において基材層21よりも短く形成されているものとしたが、軸方向の一方においてのみ樹脂層の端部が短く形成されていてもよい。定着装置10において定着ベルト2を回転させた際に軸方向の一方側に向かうベルト寄りが生じやすい場合には、この一方側の端部のみを短く形成すれば、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、前記第1実施形態では、定着装置10において、定着ベルト2の内側に加熱パイプ7が設けられ、定着ベルト2が加熱パイプ7を介して加熱されるものとしたが、定着ベルト2は、他の形状や方式の定着装置に用いられてもよい。例えば、図13に示すような加熱パイプ7が設けられない定着装置10Bにおいて定着ベルト2が用いられ、加熱手段3によって定着ベルト2が直接加熱されてもよい。尚、定着装置10Bには、ハロゲンヒータである加熱手段3からの光を定着ベルト2に向けて反射する反射板8が設けられている。
また、加熱手段3は、ハロゲンヒータに限定されず、セラミックヒータやカーボンヒータであってもよいし、定着ベルト2に接触することで加熱する抵抗発熱体であってもよいし、交番磁界によって定着ベルト2の金属(基材層21)を加熱する誘導加熱(IH)手段であってもよい。
また、定着ベルトは、フランジ等によって円筒状に支持されなくてもよく、複数のローラを有する定着装置に用いられ、これらのローラに張架されてもよい。
また、前記第1実施形態では、無端ベルトとしての定着ベルト2(加熱されるベルト)の端部22Aが軸方向において基材層21よりも短く形成されているものとしたが、加圧側が無端ベルトによって構成されている定着装置においては、加圧側の無端ベルトの端部が短く形成されていてもよい。
また、前記第1実施形態では、基材層21が1層の金属膜で構成されるものとしたが、基材層21は、複数の金属膜で構成されていてもよい。例えば、図14に示すように、定着ベルト2Dにおいて、基材層21が、ニッケル層211、銅層212、及び、ニッケルにより形成された保護層213がこの順で内側から積層されて構成されていてもよい。このような構成によれば、銅層212によって基材層21の熱伝導性を向上させることができる。さらに、ニッケル層211及び保護層213は酸化されにくく、定着ベルトの保管時に銅層212の酸化を抑制することができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
10、10B 定着装置
2、2B、2C、2D 定着ベルト(無端ベルト)
3 加熱手段
100 画像形成装置
21 基材層
22 樹脂層
220 中央部
22A、22B、22C 端部
S 記録紙(記録材)
400 レーザー照射手段(切断手段、後退手段)
500、600 回転切断刃(切断手段)
501 削除手段(砥石部材、後退手段)
601 砥石部(後退手段)
特開2006−189794号公報

Claims (14)

  1. 記録材を押圧しつつ回転することで該記録材にトナーを定着させる無端ベルトであって、
    金属膜を有する基材層と、
    前記基材層の外側に積層された樹脂層と、を備え、
    前記樹脂層は、軸方向における少なくとも一方の端部が、前記基材層の外側が露出するように、前記軸方向において前記基材層よりも短く形成されており、
    前記樹脂層における短く形成された端部は、前記軸方向の中央部よりも高密度であることを特徴とする無端ベルト。
  2. 前記樹脂層における短く形成された端部は、前記軸方向の中央部よりも盛り上がっていることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 前記基材層の内側に摺動層を備え、
    前記樹脂層は、弾性層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の無端ベルト。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
    前記トナーを溶融するための加熱手段と、を備えることを特徴とする定着装置。
  5. 定着ベルトと、加熱手段と、加圧ローラと、を備える定着装置であって、
    前記定着ベルトは、金属膜を有する基材層と、前記基材層の外側に積層された樹脂層と、を備え、
    前記樹脂層は、軸方向における少なくとも一方の端部が、前記基材層の外側が露出するように、前記軸方向において前記基材層よりも短く形成されており、
    前記樹脂層における短く形成された端部は、前記軸方向の中央部よりも高密度であり
    前記加熱手段によって前記定着ベルトを加熱するとともに、記録材を押圧しつつ前記定着ベルト及び前記加圧ローラを回転させることにより、前記記録材にトナーを定着させることを特徴とする定着装置。
  6. 前記加熱手段は、前記定着ベルトの内側に設けられ、輻射熱により当該定着ベルトを加熱するヒータであることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  7. 前記定着ベルトの内側に設けられてニップ部を形成する加圧パッドを備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の定着装置。
  8. 前記定着ベルトは、前記基材層の内側に、前記加圧パッドと摺動する摺動層を備え、
    前記樹脂層は、弾性層を有することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  9. 請求項4〜8のいずれか1項に記載の定着装置と、画像形成手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 記録材を押圧しつつ回転することで該記録材にトナーを定着させる無端ベルトの製造方法であって、
    金属膜を有する基材層の外側に樹脂層を積層し、
    切断手段によって前記基材層および前記樹脂層の軸方向端部を切断するとともに、後退手段によって、前記樹脂層の軸方向における少なくとも一方の端部を、前記基材層の外側が露出するように前記軸方向において前記基材層よりも短くすることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
  11. 前記切断手段としてレーザー照射手段を用い、切断時に発生する熱によって前記樹脂層の端部を収縮させることにより、当該レーザー照射手段を前記後退手段としても機能させることを特徴とする請求項10に記載の無端ベルトの製造方法。
  12. 前記切断手段として回転切断刃を用い、
    前記後退手段として、前記樹脂層の端部を外周面側から削り取る削除手段を用いることを特徴とする請求項10に記載の無端ベルトの製造方法。
  13. 前記削除手段として、前記回転切断刃に対して前記樹脂層の厚さに応じて小径に形成された円板状の砥石部材を用い、
    前記回転切断刃と前記砥石部材とを回転軸方向に沿って並べ、前記基材層および前記樹脂層を回転させるとともに当該回転切断刃および当該砥石部材を回転させることにより、当該前記基材層および当該樹脂層を切断しつつ、前記樹脂層の端部を短くすることを特徴とする請求項12に記載の無端ベルトの製造方法。
  14. 前記回転切断刃の側面に前記削除手段としての砥石部を設け、
    前記基材層および前記樹脂層の回転軸に対して前記回転切断刃の回転軸を傾斜させ、当該基材層および当該樹脂層を回転させるとともに当該回転切断刃を回転させることにより、当該基材層および当該樹脂層を切断しつつ、前記樹脂層の端部を短くすることを特徴とする請求項12に記載の無端ベルトの製造方法。
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