JP6761595B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係るプリンタ200の概略構成図である。
図1に示したプリンタ200は、複数の色画像を形成する作像部が中間転写体としての転写ベルト11の展張方向に沿って並置されたタンデム方式のカラープリンタである。しかし、本実施形態の定着装置が適用可能な画像形成装置は、この方式に限られず、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置等の画像形成装置にも適用することも可能である。
プリンタ200では、各感光体ドラム20Y,C,M,Bkに形成されたトナー像からなる可視像が、各感光体ドラムに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトである転写ベルト11に対して一次転写される。この一次転写行程の実行によってそれぞれの色の画像が重畳転写され、その後、記録材たるシート状の用紙Pに対して二次転写行程を実行することで一括転写される。
従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、一次転写ローラ12Y,C,M,Bkと、二次転写ローラ5と、ベルトクリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
用紙給送装置61は、プリンタ200の本体下部に配設されており、最上位の用紙Pの上面に当接する給送ローラ3を有している。給送ローラ3が図中反時計回りに回転駆動されることにより、最上位の用紙Pをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
また、ベルトクリーニング装置13は、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための排出手段を有している。
図2は、定着装置100の概要説明図である。
定着装置100は、図2に示すように、回転可能な無端状の定着部材としての定着ベルト101と、これに対向配置されて回転可能な駆動部材としての加圧ローラ103とを有している。また、定着ベルト101を非ニップ部で加熱する加熱手段としての複数の定着熱源である第一ハロゲンヒータ102Aと第二ハロゲンヒータ102Bの2本のハロゲンヒータ102により、定着ベルト101が内周側から輻射熱で直接加熱される構成となっている。
また、図2に示す定着装置100の定着ベルト101内には、定着ベルト101を介して加圧ローラ103との間でニップ部を形成するニップ形成部材106があり、定着ベルト101内面と、熱移動補助部材116を介して摺動するようになっている。そして、用紙P上のトナー像はニップ部Nにおいて、加熱・加圧により定着されることとなる。
定着ベルト101の内側には、加圧ローラ103に対向して配置されたニップ形成部材106と、ニップ形成部材106の両端部に一体に設けられた、定着ベルト101をニップ部で加熱する端部熱源としての2つの端部ヒータ126を有している。また、ニップ形成部材106と各端部ヒータ126の定着ベルト101の内面に対向する面を覆う熱移動補助部材116と、ニップ形成部材106を加圧ローラ103からの加圧力に対抗して保持するステー107も有している。
また、詳しくは後述するが、2つの端部ヒータ126である、長手方向の各端部に設けられた左端部ヒータ126aと右端部ヒータ126bはそれぞれ単独に備えられ、連続した形状にはなっていない。
熱移動補助部材116は、各端部ヒータ126の熱が局所的に留まることを防止し、積極的に長手方向に熱を移動させて長手方向の温度不均一性を低減するために設けられている。
このため、熱移動補助部材116は短時間で熱移動が可能な材料であることが望ましく、熱伝導率の高い銅やアルミニウム、銀といった部材であることが望ましい。コスト、入手性、熱伝導率特性、加工性を総合的に考慮すると、銅を用いることが最も望ましい。
熱移動補助部材116は、直方体状のニップ形成部材106の定着ベルト101の内面に対向する面を覆うように嵌合されて一体化されている。ここで、熱移動補助部材116とニップ形成部材106との一体構成は爪などを設けて噛み合わせれば良いが、接着等の手段を用いても良い。本実例では、熱移動補助部材116の定着ベルト101の内面に対向する面は、定着ベルト101に直接接触する面であり、ニップ形成面となる。
定着ベルト101の表層はPFAまたはPTFE層などの離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。
定着ベルト101の基材とPFAまたはPTFE層の間にはシリコーンゴムの層などで形成された弾性層があっても良い。シリコーンゴム層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、未定着画像を押し潰して定着させるときに、定着ベルト101表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残るという不具合が生じ得る。これを改善するにはシリコーンゴム層を100[μm]以上設ける必要があり、シリコーンゴム層の変形により、微小な凹凸が吸収されユズ肌画像が改善する。
そして、定着ベルト101は、これら2つのハロゲンヒータ102により内面側から輻射熱で直接加熱される。
また、各ハロゲンヒータ102を、定着ベルト101の内周側に配置することで、回転可能な無端状の定着ベルト101を備えた定着装置100をコンパクトに構成することが容易になる。
ステー107は、両端部で保持部材としてのフランジに保持固定され位置決めされている。また、2本のハロゲンヒータ102とステー107の間に反射部材109を備え、各ハロゲンヒータ102からの輻射熱などによりステー107が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギー消費を抑制している。
ここで、反射部材109を備える代わりに、ステー107表面に断熱もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることが可能となる。
この加圧ローラ103は、プリンタ200本体に設けられた加圧ローラ駆動モータからギヤを介して駆動力が伝達され回転する。また、加圧ローラ103は、スプリングなどにより定着ベルト101側に押し付けられており、弾性ゴム層104が押し潰されて変形することにより、所定のニップ幅を有している。
弾性ゴム層104はソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ103内部にヒータが無い場合は、スポンジゴムを用いても良い。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト101の熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
図2に示す例では、加圧ローラ103が加圧ローラ駆動モータにより回転し、ニップ部Nで定着ベルト101に駆動力が伝達されることにより、定着ベルト101が回転する。
定着ベルト101はニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部N以外では両端部でフランジにガイドされ、走行する。
上述したような構成により、安価で、ウォームアップが速い定着装置100を実現することが可能となる。
図3は、ハロゲンヒータ2本構成の定着装置の従来例の説明図である。
このような定着装置100としては、例えば特許文献2に記載された定着装置が知られている。
また、この定着装置100では、定着ベルト101の内周面を加熱する2本のハロゲンヒータ102の長手方向(定着ベルト101の無端移動方向に直交する方向)の発熱部の長さや配置位置を異ならせている。
しかし、例えば、ノビ紙までの用紙幅での定着性を求められる場合には、長手方向端部を加熱する端部ヒータの発熱幅をノビ紙端部まで伸ばす必要があり、A3サイズ等の定型用紙に対しては定着ベルト101の端部過昇温が発生する。これを防止するためには、生産性の調整等が必要になったり、回転可能な遮蔽部材を設けるなどの非通紙部の過昇温を防ぐ構成を設けてコスト上昇を招いたりするという問題あった。
図2に示すように、ステー107は、断面がそれぞれ略L字型の第一部材107Aと第二部材107Bからなる。
第一部材107A及び第二部材107Bは、2本のハロゲンヒータ102を仕切っており、ニップ形成部材106に固定されている。また、図4に示すように、第一部材107A及び第二部材107Bはヒータの長手方向に直線的に延在しており、ステー107の断面は略T字型に構成されている。
このように2本のハロゲンヒータ102でステー107を挟んだ上下の別々な領域に配置したことで、図3に示した従来の構成のように、ヒータ点灯時に互いのガラス管を加熱することがないため、加熱効率が下がらない。
図5は、定着装置100に設けた各ヒータと定着する用紙との長手方向の位置関係の説明図である。
第二ハロゲンヒータ102Bは、長手方向における両端部102dの配光分布が密なA3サイズ等の用紙Pに対応したハロゲンヒータである。
これらのハロゲンヒータ102は、用紙Pが小サイズのときは第一ハロゲンヒータ102Aのみが点灯され、長手方向端部の非通紙部が無駄に加熱されることや、連続通紙による端部の過昇温が防止される。
そして、左端部ヒータ126aと右端部ヒータ126bは、長手方向における加熱範囲の一部が第二ハロゲンヒータ102Bの加熱範囲の同方向における端部と重なるように配置されている。換言すれば、左端部ヒータ126aと右端部ヒータ126bは、第二ハロゲンヒータ102Bの用紙幅の最端部に対応する位置の配熱出力の低下を補完するように配置されている。
図6は、定着装置100に設けた両端部近傍の各ヒータの長手方向の位置関係の説明図であり、図6(a)が第二ハロゲンヒータ102Bの位置関係及び配熱分布の説明図、図6(b)が右端部ヒータ126bの位置関係及び配熱分布の説明図である。
このため第二ハロゲンヒータ102B及び各端部ヒータ126の長手方向の境界部で配熱出力の落ち込みが発生すると、特にノビ紙等の定形サイズより幅が広い用紙の端部で定着不良が発生する可能性がある。このため、第二ハロゲンヒータ102B及び各端部ヒータ126の配熱出力が100%となる端部同士を長手方向の境界位置とすることが望ましい。
このように熱伝導率の高い材料を用いることで、各ハロゲンヒータ102及び各端部ヒータ126の熱が局所的に留まることを防止し、積極的に長手方向に熱を移動させて長手方向の温度不均一性を低減している。
具体的にはPFAやPTFEのようなフッ素系の塗装やコーティングを施すことにより、熱移動補助部材116と定着ベルト101の内面との摺動を良好に維持することが可能となる。
また、本実施形態では、定着ベルト101内面にフッ素グリースやシリコーンオイルなどの潤滑剤を塗布しており、接触部材たる熱移動補助部材116と定着ベルト101内面との間に潤滑剤を介在させ、摺動トルクを低減している。
制御部90は、CPU(中央処理装置)、制御プログラムを記憶する読み出し専用のメモリ(ROM)、データを一時的に記憶する読み書き可能なメモリ(RAM)、不揮発性のフラッシュメモリ等を有している。
そして、各種の演算処理を実行したり、図7に示すように接続された各装置等に有する各種の駆動系機器を駆動したり、各種のセンサと通信したりする。
図8に示すように、ニップ部Nよりも用紙搬送上流側であるニップ部N入口側と、ニップ部Nよりも用紙搬送下流側であるニップ部Nの出口側には、定着ベルト101の内周面に塗布した潤滑剤301が滞留する。
ニップ部の出口側に滞留する潤滑剤は、プリント枚数が増えるほど多くなり、それに伴い定着ベルト101内周面に付着している潤滑剤の量が減少する。そのため、制御部90は、プリンタ枚数をカウントし、累計プリント枚数が閾値(例えば、1万枚)となったら(S1のYES)、逆回転モード実行フラグを立てる(S2)。本実施形態では、累計プリント枚数としているが、加圧ローラ103の回転回数が閾値に達したら、逆回転モード実行フラグを立ててもよい。
図11に示すように、逆回転させることで、ニップ部入口側が、加圧ローラ103の回転駆動により、ニップ部Nから次々に定着ベルト101が送り出される側となり、定着ベルト101が撓むベルト撓み側となる。一方、ニップ部出口側は、定着ベルト101が加圧ローラ103の回転駆動力により引き込まれる側となり、ベルト引っ張り側となる。その結果、図11に示すように、ニップ部出口側においては、定着ベルト101が熱移動補助部材116に接触する。これにより、ニップ部出口側で滞留していた潤滑剤301を再度、定着ベルト101に付着させることができる。
特許文献1には、加圧ローラの加圧力を低減させて、定着ベルトを回転させることにより、ニップ部入口側で滞留した潤滑剤を、熱移動補助部材116と定着ベルト101との摺動部に戻すものが記載されている。しかし、特許文献1では、熱移動補助部材116の用紙上流側端部により堰き止められていた定着ベルト101に付着している潤滑剤は熱移動補助部材116と定着ベルト101との摺動部に戻すことができるが、熱移動補助部材116に付着した潤滑剤は、戻すことができない。よって、十分に潤滑剤の枯渇を解消することができない。
図12に示すように、ステー107には、ニップ形成部材106が位置決めされる位置決め穴107cが、長手方向3箇所に設けられている。各位置決め穴107cは、図13に示すように、用紙搬送方向である短手方向に長い矩形状をしている。本実施形態においては、各位置決め穴107cの長手方向長さ3.1[mm]、短手方向長さ4.5[mm]としている。
図16(a)に示すように定着動作時においては、熱移動補助部材116は、定着ベルト101を介して加圧ローラ103から搬送方向下流方向に力をうける。その結果、熱移動補助部材116がニップ形成部材106とともに図中矢印E1方向(用紙搬送方向下流側)へ移動する。そして、ニップ形成部材106の位置決めボス106aが、ステー107の位置決め穴107cの搬送方向下流端に突き当たり、熱移動補助部材116およびニップ形成部材106は搬送方向下流側に寄せられた状態になる。
図17は、変形例1の定着装置のニップ部周辺を示す図である。
この変形例1の定着装置は、熱移動補助部材116のニップ出口側の形状を、用紙搬送方向下流にいくに従い、徐々に加圧ローラ103側に突き出した形状としたものである。
(態様1)
潤滑剤301を介在させて無端状の定着ベルト101などの定着部材内周面に接触する熱移動補助部材116などの接触部材に前記定着部材を介して加圧ローラ103などの加圧部材を加圧させてニップ部Nを形成し、前記加圧部材を回転駆動させて前記定着部材を連れ回りさせ、そのニップ部に用紙Pなどの記録材を通過させて画像を記録材に定着させる定着装置100において、所定のタイミングで、前記画像を記録材に定着させるときの回転方向とは逆方向に前記定着部材を回転させる逆回転モードを実行する。
本出願人は、上記特許文献1に記載の定着装置について鋭意研究したところ、次の理由で熱移動補助部材116などの接触部材の定着ベルト101などの定着部材との摺動部の潤滑剤の枯渇を十分に抑制できないことがわかった。すなわち、定着部材は、加圧ローラ103などの加圧部材により接触部材に押し付けられていないときは略円形状をしており、定着部材の内周面は、接触部材の記録材搬送方向両端とのみ接触している。加圧部材により定着部材を接触部材に加圧してニップ部を形成すると、加圧部材により加圧された部分が凹むように接触部材に接触し、定着部材は、略円形状から略ハート形状となる。このとき、定着部材は、接触部材の記録材搬送方向両端と、ニップ部の箇所のみ接触部材と接触し、ニップ部の入口側と出口側は、接触部材から離間している。このような略ハート形状の状態から加圧部材を回転駆動させて、定着部材を連れ回りさせると、加圧部材によりニップ部に引き込まれる定着部材のニップ部入口側においては、図8に示したように、定着部材はニップ部へ引っ張られることから接触部材と接触する。一方、ニップ部から定着部材が送り出されるニップ部出口側は、上記のような引っ張り力が働かないため、以前として接触部材から離間しており、接触部材の記録材搬送方向下流側端部にのみ接触しているような形となる。その結果、ニップ部出口側では、定着部材は、接触部材の記録材搬送方向下流側端部と摺動しながら表面移動する。接触部材の記録材搬送方向下流側端部との摺動時に、定着部材内周面に付着した潤滑剤が掻き取られ、その掻き取られた潤滑剤301は、上述したニップ部出口側の定着部材が接触部材から離間して形成された定着部材と接触部材との間の隙間に滞留することがわかったのである。
特許文献1に記載の潤滑剤移動モードにおいては、加圧部材の加圧力を低減させるため、ニップ出口側の接触部材と定着部材内周面との隙間が広がる方向に働く。また、特許文献1に記載の潤滑剤移動モードにおいては、画像を記録材に定着させるときと同方向に定着ベルトを回転させるため、ニップ部出口側は、引っ張り側とはならず、ニップ出口側に滞留した潤滑剤が定着ベルトに付着して移動することがない。その結果、経時の使用で、ニップ出口側に滞留する潤滑剤が増えていき、最終的に接触部材と定着ベルト内周面との摺動部の潤滑剤が枯渇してしまうのである。
そこで、態様1では、所定のタイミングで、前記画像を記録材に定着させるときの回転方向とは逆方向に定着部材を回転させる逆回転モードを実行するようにした。逆回転することにより、ニップ部の出口側は、定着部材が加圧部材によりニップ部に引き込まれる側となり、先の図11に示したように、定着部材の撓みがなくなり、接触部材に接触する。これにより、接触部材のニップ部よりも記録材搬送方向下流側に滞留している潤滑剤を定着部材の内周面に付着させることができる。これにより、ニップ部出口側に滞留する潤滑剤を接触部材と定着部材内周面との摺動部に移動させることができる。
態様1において、熱移動補助部材116などの前記接触部材のニップ部Nよりも記録材移動方向下流側を、ニップ部よりも加圧ローラ103などの加圧部材側に突出させた。
これによれば、変形例1で説明したように、ニップ部出口側において、突出させない場合に比べて、ニップ部に近い位置に潤滑剤301を滞留させることができる。これにより、定着ベルト101などの定着部材を逆回転させたとき、良好にニップ部出口側の滞留潤滑剤を、定着ベルト101に再付着させることができる。
態様1または態様2において、逆回転モードを、累積のプリント枚数に応じて実行する。
これによれば、実施形態で説明したように、累計プリント枚数が増えるほど、滞留する潤滑剤が増えていくので、累積のプリント枚数に応じて逆回転モードを実行することで、適切なタイミングで、滞留した潤滑剤を、定着ベルト101などの定着部材に再付着させることができる。
態様1または態様2において、逆回転モードを、加圧ローラ103などの加圧部材の累積回転回数に応じて実行する。
これによれば、実施形態で説明したように、加圧ローラ103などの加圧部材の累積回転回数が増えるほど、滞留する潤滑剤が増えていくので、累積回転回数に応じて逆回転モードを実行することで、適切なタイミングで、滞留した潤滑剤を、定着ベルト101などの定着部材に再付着させることができる。
態様1乃至4いずれかにおいて、前記逆回転モードは、定着ベルト101などの定着部材の温度が規定温度以上で実行する。
これによれば、潤滑剤は、温度が高いほど粘度が低下し、定着ベルト101に付着しやすくなる。従って、定着ベルト101などの定着部材の温度が規定温度以上で逆回転モードを実行することで、滞留する潤滑剤を良好に定着部材に再付着させることができる。
態様1乃至5いずれかにおいて、熱移動補助部材116などの接触部材を記録材の移動方向に所定範囲内で移動可能にした。
これによれば、実施形態で説明したように、逆回転モード実行時に、熱移動補助部材116などの接触部材が、記録材の移動方向上流側へ移動し、熱移動補助部材116の記録材移動方向上流側端部に滞留した潤滑剤を、定着ベルトなどの定着部材の内周面に接触させることができる。これにより、逆回転モードで、ニップ部出口側で滞留する潤滑剤と、ニップ部入口側で滞留する潤滑剤とを、定着部材に再付着させることができる。これにより、接触部材と定着部材との摺動部の潤滑剤の枯渇をより一層抑制することができる。
態様1乃至6いずれかにおいて、定着ベルト101などの定着部材を一回転したら、逆回転モードを終了する。
これによれば、実施形態で説明したように、定着ベルトなどの定着部材の全周に、ニップ部出口側に滞留する潤滑剤301を付着させることができる。
態様1乃至7いずれかにおいて潤滑剤301が定着ベルト101などの定着部材の内周面に塗布されている。
これにより、潤滑剤301を介在させて定着ベルトなど定着部材の内周面に熱移動補助部材116などの接触部材を接触させることができる。
感光体ドラム20などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段(本実施形態では、帯電装置30、光書き込み装置8および現像装置40で構成)と、前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写装置71などの転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着装置100などの定着手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、態様1乃至6のいずれかの定着装置を用いた。
これによれば、経時にわたり良好な画像を得ることができる。
30:帯電装置
40:現像装置
71:転写装置
90:制御部
91:サーミスタ
100:定着装置
101:定着ベルト
102:ハロゲンヒータ
103:加圧ローラ
104:弾性ゴム層
105:芯金
106:ニップ形成部材
106a:位置決めボス
107:ステー
107c:位置決め穴
109:反射部材
116:熱移動補助部材
116a:突き出し形状部
126:端部ヒータ
126 端部ヒータ
203:加圧ローラ駆動モータ
301:潤滑剤
N:ニップ部
P:用紙
Claims (9)
- 潤滑剤を介在させて無端状の定着部材の内周面に接触する接触部材に前記定着部材を介して加圧部材を加圧させてニップ部を形成し、前記加圧部材を回転駆動させて前記定着部材を連れ回りさせ、そのニップ部に記録材を通過させて画像を記録材に定着させる定着装置において、
所定のタイミングで、前記画像を記録材に定着させるときの回転方向とは逆方向に前記定着部材を回転させる逆回転モードを実行し、前記定着部材が一回転したら、前記逆回転モードを終了することを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
前記接触部材を、前記記録材の移動方向に所定範囲内で移動可能にしたことを特徴とする定着装置。 - 潤滑剤を介在させて無端状の定着部材の内周面に接触する接触部材に前記定着部材を介して加圧部材を加圧させてニップ部を形成し、前記加圧部材を回転駆動させて前記定着部材を連れ回りさせ、そのニップ部に記録材を通過させて画像を記録材に定着させる定着装置において、
所定のタイミングで、前記画像を記録材に定着させるときの回転方向とは逆方向に前記定着部材を回転させる逆回転モードを実行するものであって、
前記接触部材を、前記記録材の移動方向に所定範囲内で移動可能に構成し、
逆回転モ−ド実行時に前記接触部材が記録材の移動方向上流側へ移動することを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載の定着装置において、
前記接触部材の前記ニップ部よりも記録材移動方向下流側を、前記ニップ部よりも前記加圧部材側に突出させたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載の定着装置において、
前記逆回転モードを、累積のプリント枚数に応じて実行することを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載の定着装置において、
前記逆回転モードを、前記加圧部材の累積回転回数に応じて実行することを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載の定着装置において、
前記逆回転モードは、前記定着部材の温度が規定温度以上で実行することを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至7いずれか一項に記載の定着装置において、
前記潤滑剤が、前記定着部材の内周面に塗布されていることを特徴とする定着装置。 - 像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
前記定着手段として、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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