1.実施形態
本発明の一実施形態に係るガス系消火設備1について、図面を参照して説明する。
1−1.構成
図1は、ガス系消火設備1の構成の一例を示す図である。同図に示すガス系消火設備1は、建物Bに設置されている。この建物Bは、それぞれ異なる防護区画(言い換えると、不活性ガス消火設備の消火を対象とする区画)である部屋Rm1〜Rm3と、監視室Rm4と、シリンダ室Rm5とを備える。これらの部屋のうち、防護区画である部屋Rm1〜Rm3の各々の内部には、火災感知器2、噴射ヘッド3、ベル4及びストロボ5が設置されている。また、部屋Rm1〜Rm3の各々の外部には、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7、放出表示灯8及びガス消火制御装置9が設置されている。監視室Rm4には、火災受信機10が設置されている。シリンダ室Rm5には、消火ガス貯蔵容器11、選択弁12、起動用ガス容器13及び中継器14が設置されている。以下、ガス系消火設備1の各構成要素について説明する。
火災感知器2は、防護区画の天井に設置され、信号線を介して火災受信機10と接続されている。火災感知器2は、火災を感知すると、作動信号を火災受信機10に出力する。
噴射ヘッド3は、防護区画の天井に設置され、配管を介して消火ガス貯蔵容器11と接続されている。噴射ヘッド3は、消火ガス貯蔵容器11から供給される消火ガスを放出する。
ベル4は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための音響装置である。ベル4は、防護区画の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。ベル4は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、鳴動する。
ストロボ5は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための照明装置である。ストロボ5は、防護区画の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。ストロボ5は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、発光する。
手動放出スイッチ6は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスを放出することを指示するためのスイッチである。手動放出スイッチ6は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。手動放出スイッチ6は、利用者により操作されると、ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する。
緊急停止スイッチ7は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されることを緊急停止するためのスイッチである。緊急停止スイッチ7は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。緊急停止スイッチ7は、利用者により操作されると、ガス消火制御装置9に対して停止信号を出力する。
放出表示灯8は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための表示装置である。放出表示灯8は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。放出表示灯8は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、点灯する。
ガス消火制御装置9は、防護区画に設置された端末装置と、信号線を介して接続される火災受信機10との間で信号を中継するための中継装置である。このガス消火制御装置9に接続される端末装置には、ベル4、ストロボ5、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7及び放出表示灯8が含まれる。このガス消火制御装置9の具体的な構成については後述する。
火災受信機10は、ガス系消火設備1の消火動作を制御する装置である。火災受信機10の具体的な構成については後述する。
消火ガス貯蔵容器11は、二酸化炭素やハロンガス等の消火ガスを貯蔵する容器である。消火ガス貯蔵容器11の各々は、容器弁を介して集合配管に接続されている。この集合配管は、防護区画ごとに設置される選択弁12を介して分枝されている。分枝された配管は、それぞれ異なる防護区画に設置された噴射ヘッド3に接続されている。
起動用ガス容器13は、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と選択弁12を開放するための起動用ガスを貯蔵する容器である。起動用ガス容器13は、選択弁12ごとに(言い換えると、防護区画ごとに)設置されている。起動用ガス容器13の各々は、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、対応する選択弁12とに配管を介して接続されている。また、起動用ガス容器13の各々の容器弁ソレノイドは、中継器14を介して信号線で火災受信機10と接続されている。火災受信機10から中継器14に起動信号が入力されると、中継器14はこの容器弁ソレノイドを作動させ、起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。その放出された起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、対応する選択弁12を開放する。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12により分枝される配管を通って、当該配管に接続されている噴射ヘッド3から放出される。
次に、ガス消火制御装置9の具体的な構成について説明する。
図2は、ガス消火制御装置9の正面図である。同図に示すガス消火制御装置9は、直方体形状の筺体91を備え、その筺体91の正面に、状態表示灯921、カウントダウン表示器922及びモード選択スイッチ93を備える。
状態表示灯921は、ガス消火制御装置9の電源オン時に点灯する電源灯9211、自動モード選択中に点灯する自動モード表示灯9212、手動モード選択中に点灯する手動モード表示灯9213、消火ガスが放出されるまでのカウントダウン中に点灯する放出予告灯9214、消火ガス放出中に点灯する放出灯9215、手動放出スイッチ6が操作されると点灯する手動放出灯9216、及び緊急停止スイッチ7が操作されると点灯する緊急停止灯9217からなる。
カウントダウン表示器922は、消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示する7セグメントディスプレイである。
モード選択スイッチ93は、ガス消火制御装置9が設置されている防護区画における動作モードを、自動モードと手動モードの間で選択するためのキースイッチである。このモード選択スイッチ93により選択される動作モードのうち、自動モードは、当該防護区画に設置された火災感知器2が火災を感知したとき、又は、当該防護区画に設置された手動放出スイッチ6が利用者により操作されたときに、当該防護区画内に消火ガスを放出させる動作モードである。一方、手動モードは、当該防護区画に設置された手動放出スイッチ6が利用者により操作されたときにのみ、当該防護区画内に消火ガスを放出させる動作モードである。
次に、図3は、ガス消火制御装置9の内部構成を示す図である。同図に示すガス消火制御装置9は、筺体91内に、表示部92、上記のモード選択スイッチ93、入出力制御部94を収容する。
表示部92は、上記の状態表示灯921及びカウントダウン表示器922からなる。
入出力制御部94は、マイクロコントローラを備える。この入出力制御部94は、信号線を介して火災受信機10と表示部92とに接続され、火災受信機10から出力される信号を受けて表示部92を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してモード選択スイッチ93に接続され、モード選択スイッチ93から出力される信号を火災受信機10に中継する。このモード選択スイッチ93から出力される信号は、モード選択スイッチ93を用いて選択された動作モードを示す信号である。具体的には、選択された動作モードに割り当てられたアドレスを示す信号である。この信号を受信した火災受信機10は、選択された動作モードを、ガス消火制御装置9のアドレスと対応付けて、後述する設定情報テーブルTBL2に格納する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して手動放出スイッチ6に接続され、手動放出スイッチ6から出力される起動信号を火災受信機10に中継する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して緊急停止スイッチ7に接続され、緊急停止スイッチ7から出力される停止信号を火災受信機10に中継する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してベル4に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けてベル4を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してストロボ5に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けてストロボ5を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して放出表示灯8に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けて放出表示灯8を起動する。
次に、火災受信機10の具体的な構成について説明する。
図4は、火災受信機10の内部構成を示すブロック図である。同図に示す火災受信機10は、制御部101、表示部102、ブザー103及び伝送部104を備える。
制御部101は、プロセッサ1011と、制御プログラムP1を記憶するメモリ1012を備える。プロセッサ1011は、メモリ1012に記憶される制御プログラムP1を起動して、後述する消火動作を実行する。この制御部101の詳細については後述する。
表示部102は、火災灯1021、放出予告灯1022、放出灯1023及びカウントダウン表示器1024を備える。火災灯1021は、1個の火災感知器2が作動するか、手動放出スイッチ6が操作されると点灯する。放出予告灯1022は、2個の火災感知器2が作動すると、消火ガスが放出されるまでのカウントダウン中に点灯する。放出灯1023は、消火ガス放出中に点灯する。カウントダウン表示器1024は、消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示する7セグメントディスプレイである。
ブザー103は、火災の発生を警告するための音響装置である。
伝送部104は、火災感知器2、ガス消火制御装置9及び中継器14と信号線を介して接続され、これらの装置と信号の送受信を行う。
次に、制御部101の詳細について説明する。
制御部101のメモリ1012は、上記の制御プログラムP1に加えて、装置テーブルTBL1、設定情報テーブルTBL2及び連動制御テーブルTBL3を記憶する。
装置テーブルTBL1は、ガス系消火設備1で使用される装置を管理するためのテーブルである。図5は、この装置テーブルTBL1の一例を示す図である。この装置テーブルTBL1を構成する各レコードは、同図に示すように、アドレス、回線番号、種別、分類、警戒区域(言い換えると、火災の発生した区域を他の区域と区別して認識する事ができる最小単位の区域)及び消火システムチェックの各フィールドにより構成されている。これらのフィールドのうち、消火システムチェックは、後述する装置設定画面(図17又は図19参照)において消火システムチェックボックスBx8がチェックされると値「True」が登録される。この消火システムチェックボックスBx8については後述する。
この装置テーブルTBL1は、後述する消火動作において、防護区画単位で連動させるべき装置を特定するために参照される。
次に、設定情報テーブルTBL2は、上記の装置テーブルTBL1に登録されている装置の設定情報を格納するためのテーブルである。図6は、この設定情報テーブルTBL2の一例を示す図である。この設定情報テーブルTBL2を構成する各レコードは、同図に示すように、アドレス、回線番号、動作パターン、遅延時間、放出時間及び動作モードの各フィールドにより構成されている。これらのフィールドのうち、動作パターンは、具体的には、ベル4の鳴動パターンとストロボ5の発光パターンのことである。この動作パターンには、例えば、オフ、間欠1(長周期)、間欠2(短周期)、連続の4種類がある。この動作パターンは、出火の第1報時、消火ガスの放出予告時、消火ガスの放出時の3つのタイミングの各々について設定可能となっている。次に、遅延時間は、噴射ヘッド3から消火ガスを放出するまでの遅延時間である。言い換えると、カウントダウン時間である。次に、放出時間は、噴射ヘッド3から消火ガスを放出する時間の長さである。
この設定情報テーブルTBL2は、後述する消火動作において、端末装置の動作方法や動作タイミングを特定するために参照される。
次に、連動制御テーブルTBL3は、防護区画ごとに連動制御の条件を定めるテーブルである。図7は、この連動制御テーブルTBL3の一例を示す図である。この連動制御テーブルTBL3を構成する各レコードは、同図に示すように、入力区域、出力区域、連動種別及び感知器個数の各フィールドにより構成されている。これらのフィールドのうち、連動種別には、「カウント」と「クロス」の2種類がある。「カウント」は、所定の警戒区域の火災感知器2が所定個数作動すると連動制御を行う制御方法であり、「クロス」は、2つの所定の警戒区域において火災感知器2が作動すると連動制御を行う制御方法である。例えば、同図に示す第1番目のレコードは、連動種別が「カウント」であり、警戒区域「0001」の火災感知器2が2個作動すると、警戒区域「1001」の装置を連動制御するという条件を規定している。一方、同図に示す第2番目のレコードは、連動種別が「クロス」であり、警戒区域「0002」の火災感知器2と警戒区域「0003」の火災感知器2の両方が作動すると、警戒区域「1002」の装置を連動制御するという条件を規定している。
この連動制御テーブルTBL3は、後述する消火動作において、防護区画単位で連動させるべき装置を特定するために参照される。
以上説明した3つのテーブルは、火災受信機10とは別の機器であるタブレット端末15において編集される。そして、タブレット端末15において編集された各テーブルは、SDカード等の記憶媒体や有線又は無線通信を介して、火災受信機10のメモリ1012に格納される。以下、このタブレット端末15について説明する。
図8は、タブレット端末15の内部構成を示すブロック図である。同図に示すタブレット端末15は、制御部151、表示部152及び操作入力部153を備える。
制御部151は、プロセッサ1511とメモリ1512を備える。このうち、メモリ1512は、DB設定プログラムP2、装置テーブルTBL4、設定情報テーブルTBL5及び連動制御テーブルTBL6を記憶する。
このうち、装置テーブルTBL4は、火災受信機10に記憶されている装置テーブルTBL1とデータ構成が共通している。そのため、この装置テーブルTBL4の説明は割愛する。
設定情報テーブルTBL5は、火災受信機10に記憶されている設定情報テーブルTBL2とデータ構成が共通している。そのため、この設定情報テーブルTBL5の説明は割愛する。
連動制御テーブルTBL6は、火災受信機10に記憶されている連動制御テーブルTBL3とデータ構成が共通している。そのため、この連動制御テーブルTBL6の説明は割愛する。
次に、制御部151のプロセッサ1511は、メモリ1512に記憶されているDB設定プログラムP2を実行して、上記の各種テーブルを編集するための機能を実現する。具体的には、装置設定部F1と防護区画設定部F2という機能を実現する。
装置設定部F1は、複数の防護区画のうちのいずれかについて使用される装置を設定するための装置設定画面を表示部152に表示させる。この装置設定画面において、防護区画について使用される装置の情報が入力されると、装置設定部F1は、入力された装置の情報を装置テーブルTBL4に登録する。また、装置設定部F1は、装置テーブルTBL4を参照して、装置一覧画面を生成し、表示部152に表示させる。この装置設定部F1の詳細な動作については後述する。
一方、防護区画設定部F2は、複数の防護区画のうちのいずれかを設定するための防護区画設定画面を表示部152に表示させる。この防護区画設定画面では、特定の防護区画について使用される複数の装置が設定される。この防護区画設定画面によれば、特定の防護区画について使用される複数の装置を概観することが可能になるため、各装置の設定が行いやすくなる。この防護区画設定画面において、防護区画について使用される複数の装置の情報が入力されると、防護区画設定部F2は、入力された装置の情報を、装置テーブルTBL4、設定情報テーブルTBL5及び連動制御テーブルTBL6に登録する。この防護区画設定部F2の詳細な動作については後述する。
以上が、制御部151についての説明である。
次に、表示部152は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
操作入力部153は、表示部152に重ねて配置されたタッチセンサである。
1−2.動作
次に、タブレット端末15で行われるDB設定動作について説明する。その次に、ガス系消火設備1で行われる消火動作について説明する。
1−2−1.DB設定動作
図9は、DB設定動作の一例を示すフロー図である。同図に示すフローは、上記の装置テーブルTBL4、設定情報テーブルTBL5及び連動制御テーブルTBL6を新たに作成するための動作の流れを示している。
このDB設定動作のステップSa1において、まず、タブレット端末15の利用者は、DB設定プログラムP2の実行を指示する。この指示を受けてDB設定プログラムP2が実行されると、装置設定部F1は、装置テーブルTBL4を参照して装置一覧画面を生成し、表示部152に表示させる。図10は、この装置一覧画面の一例を示す図である。同図に示す装置一覧画面は、装置一覧L1を有する。この装置一覧L1には、いずれの装置も登録されていない。これは、装置テーブルTBL4に、いずれの装置も登録されていないからである。
次に、ステップSa2において、利用者は、火災感知器2を装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、装置一覧画面においてアドレス「01−001」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、装置設定画面を表示部152に表示させる。図11は、この装置設定画面の一例を示す図である。同図に示す装置設定画面は、登録対象の装置の種別を選択するためのプルダウンメニューM1、OKボタンBt1及びキャンセルボタンBt2を有する。
この装置設定画面のプルダウンメニューM1において、利用者が、同図に示すように「感知器」を選択すると、装置設定部F1は、火災感知器2用の装置設定画面を表示部152に表示させる。図12は、この火災感知器2用の装置設定画面の一例を示す図である。同図に示す装置設定画面は、プルダウンメニューM1(予め「感知器」が選択されている。)、火災感知器2の分類を選択するためのプルダウンメニューM2、火災感知器2の警戒区域を入力するための数値入力ボックスBx1、OKボタンBt1及びキャンセルボタンBt2を有する。
この装置設定画面において、利用者が、同図に示すように、プルダウンメニューM2において「煙感知器」を選択し、数値入力ボックスBx1に「0001」を入力して、OKボタンBt1を選択すると、装置設定部F1は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図13は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−001」に対応付けて、回線番号「1」(自動的に付与される。)、種別「感知器」、分類「煙感知器」及び警戒区域「0001」が新たに登録されている。
この装置テーブルTBL4の更新に伴い、装置設定部F1は、上述した図10に例示する装置設定画面を更新して、表示部152に表示させる。図14は、この更新後の装置一覧画面の一例を示す図である。同図に示す装置一覧画面は、装置一覧L2を有する。この装置一覧L2には、アドレス「01−001」に対応付けて、回線番号「1」、種別「感知器」、分類「煙感知器」及び警戒区域「0001」が新たに登録されている。
次に、ステップSa3において、利用者は、2個目の火災感知器2を装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−002」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。この装置設定画面の表示後の動作については、1個目の火災感知器2を登録する際の動作と同様であるため、その説明を割愛する。
次に、ステップSa4において、利用者は、ガス消火制御装置9を装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−003」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。
この装置設定画面のプルダウンメニューM1において、利用者が「GSCU(Gas Suppression Control unit:ガス消火制御装置)」を選択すると、装置設定部F1は、ガス消火制御装置9用の装置設定画面を表示部152に表示させる。図15は、このガス消火制御装置9用の装置設定画面の一例を示す図である。同図に示す装置設定画面は、プルダウンメニューM1(予め「GSCU」が選択されている。)、入力装置の使用有無を選択するためのチェックボックスBx2〜Bx4、出力装置の使用有無を選択するためのチェックボックスBx5〜Bx7、出力装置の分類を選択するためのプルダウンメニューM3及びM4、OKボタンBt1並びにキャンセルボタンBt2を有する。このうち、チェックボックスBx2〜Bx4は、それぞれ、モード選択スイッチ93、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7の使用有無を選択するためのチェックボックスである。次に、チェックボックスBx5〜Bx7は、それぞれ、プルダウンメニューM3で選択された出力装置、プルダウンメニューM4で選択された出力装置、放出表示灯8の使用有無を選択するためのチェックボックスである。
この装置設定画面は、ガス消火制御装置9を、当該ガス消火制御装置9と接続される端末装置と対応付けて設定するための画面である。
この装置設定画面において、利用者が、同図に示すように、チェックボックスBx2〜Bx7のすべてをチェックし、プルダウンメニューM3及びM4のそれぞれにおいて「ベル」、「ストロボ」を選択し、OKボタンBt1を選択すると、装置設定部F1は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図16は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−003」に対応付けて、ガス消火制御装置9と入力装置が新たに登録されている。新たに登録された入力装置のうち、「(モード選択スイッチ93の)自動モード」は、回線番号「1」と対応付けられ、「(モード選択スイッチ93の)手動モード」は、回線番号「2」と対応付けられ、「手動放出スイッチ」は、回線番号「3」と対応付けられ、「緊急停止スイッチ」は、回線番号「4」と対応付けられている。また、アドレス「01−003」の直後の別のアドレス「01−004」に対応付けて、ガス消火制御装置9と出力装置が新たに登録されている。新たに登録された出力装置のうち、「ベル」は、回線番号「1」と対応付けられ、「ストロボ」は、回線番号「2」と対応付けられ、「放出表示灯」は、回線番号「3」と対応付けられている。なおここで、各回線番号は自動的に付与される。
次に、ステップSa5において、利用者は、2台目のガス消火制御装置9を装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。この2台目のガス消火制御装置9は、上記のステップSa4で登録されたガス消火制御装置9のサブとして使用されるガス消火制御装置9である。このサブのガス消火制御装置9は、出入口を複数有する防護区画においてそのうちの1つの出入口付近に設置して使用されたり、火災受信機10の近傍に設置して使用されたりする。なお、このサブのガス消火制御装置9の使用は任意である。
このサブのガス消火制御装置9を登録しようとする利用者は、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−005」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。この装置設定画面の表示後の動作については、1台目のガス消火制御装置9を登録する際の動作と同様であるため、その説明を割愛する。
次に、ステップSa6において、利用者は、消火剤選択スイッチを装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−007」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。
この装置設定画面のプルダウンメニューM1において、利用者が「入力装置」を選択すると、装置設定部F1は、入力装置用の装置設定画面を表示部152に表示させる。図17は、この入力装置用の装置設定画面の一例を示す図である。同図に示す装置設定画面は、プルダウンメニューM1(予め「入力装置」が選択されている。)、入力装置の分類を選択するためのプルダウンメニューM5、入力装置の警戒区域を入力するための数値入力ボックスBx1、消火システムチェックボックスBx8、OKボタンBt1及びキャンセルボタンBt2を有する。このうち、消火システムチェックボックスBx8は、警戒区域の設定を、後述する防護区画設定画面で行いたいときにチェックするチェックボックスである。この消火システムチェックボックスBx8をチェックすると、数値入力ボックスBx1への入力が不可となる。
この装置設定画面は、端末装置と当該端末装置の警戒区域を設定するための画面である。
この装置設定画面において、利用者が、同図に示すように、プルダウンメニューM5において「消火剤選択スイッチ」を選択し、消火システムチェックボックスBx8をチェックして、OKボタンBt1を選択すると、装置設定部F1は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図18は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−007」に対応付けて、回線番号「1」(自動的に付与される。)、種別「入力装置」、分類「消火剤選択スイッチ」及び消火システムチェック「True」が新たに登録されている。
なお、図17に示す装置設定画面において、消火システムチェックボックスBx8のチェックに代えて数値入力ボックスBx1に数値「1001」が入力された場合には、図18に示す装置テーブルTBL4において、消火システムチェック「True」に代えて警戒区域「1001」が新たに登録される。
次に、ステップSa7において、利用者は、圧力スイッチを装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−008」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。この装置設定画面の表示後の動作については、プルダウンメニューM5において「消火剤選択スイッチ」に代えて「圧力スイッチ」を選択する点以外は、消火剤選択スイッチを登録する際の動作と同様であるため、その説明を割愛する。
次に、ステップSa8において、利用者は、選択弁12を装置テーブルTBL4に登録するための操作を行う。具体的には、まず、表示部152に表示されている装置一覧画面においてアドレス「01−009」を選択した上で、装置設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、装置設定部F1は、上述した図11に例示される装置設定画面を表示部152に表示させる。
この装置設定画面のプルダウンメニューM1において、利用者が「出力装置」を選択すると、装置設定部F1は、出力装置用の装置設定画面を表示部152に表示させる。図19は、この出力装置用の装置設定画面の一例を示す図である。同図に示す装置設定画面は、プルダウンメニューM1(予め「出力装置」が選択されている。)、出力装置の分類を選択するためのプルダウンメニューM6、出力装置の警戒区域を入力するための数値入力ボックスBx1、消火システムチェックボックスBx8、OKボタンBt1及びキャンセルボタンBt2を有する。
この装置設定画面は、端末装置と当該端末装置の警戒区域を設定するための画面である。
この装置設定画面において、利用者が、同図に示すように、プルダウンメニューM6において「選択弁」を選択し、消火システムチェックボックスBx8をチェックして、OKボタンBt1を選択すると、装置設定部F1は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図20は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−009」に対応付けて、回線番号「1」(自動的に付与される。)、種別「出力装置」、分類「選択弁」及び消火システムチェック「True」が新たに登録されている。
なお、図19に示す装置設定画面において、消火システムチェックボックスBx8のチェックに代えて数値入力ボックスBx1に数値「1001」が入力された場合には、図20に示す装置テーブルTBL4において、消火システムチェック「True」に代えて警戒区域「1001」が新たに登録される。
次に、ステップSa9において、利用者は、防護区画を設定するための操作を行う。具体的には、まず、防護区画設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面を表示部152に表示させる。図21は、この防護区画設定画面の一例を示す図である。同図に示す防護区画設定画面は、ガス消火制御装置9の使用有無を選択するためのプルダウンメニューM7、OKボタンBt1及びキャンセルボタンBt2を有する。
この防護区画設定画面のプルダウンメニューM7において、利用者が、同図に示すように、「使用する」を選択すると、防護区画設定部F2は、ガス消火制御装置9を使用する場合の防護区画設定画面を表示部152に表示させる。図22は、このガス消火制御装置9を使用する場合の防護区画設定画面の一例を示す図である。同図に示す防護区画設定画面は、プルダウンメニューM7(予め「使用する」が選択されている。)、メインとサブのいずれのガス消火制御装置9を登録するかを選択するためのラジオボタンBt3及びBt4、メインのガス消火制御装置9を選択するためのプルダウンメニューM8、サブのガス消火制御装置9を選択するためのプルダウンメニューM9、並びにサブのガス消火制御装置9を登録する場合にメインのガス消火制御装置9を選択するためのプルダウンメニューM10を有する。
この防護区画設定画面のプルダウンメニューM7において、利用者が、同図に示すように、ラジオボタンBt3をチェックし、プルダウンメニューM6において「01−003」を選択すると、防護区画設定部F2は、メインのガス消火制御装置9を登録するための防護区画設定画面を表示部152に表示させる。図23は、このメインのガス消火制御装置9を登録するための防護区画設定画面の一例を示す図である。同図に示す防護区画設定画面は、プルダウンメニューM7(予め「使用する」が選択されている。)、ラジオボタンBt3及びBt4(予めラジオボタンBt3が選択されている。)、プルダウンメニューM8(予め「01−003」が選択されている。)、プルダウンメニューM9及びM10、連動制御設定領域R1、消火剤選択スイッチ設定領域R2、選択弁等設定領域R3、ガス消火制御装置設定領域R4、OKボタンBt1並びにキャンセルボタンBt2を有する。
このうち、連動制御設定領域R1には、連動種別「カウント」を選択するためのチェックボックスBx9、連動種別「クロス」を選択するためのチェックボックスBx10、入力区域を入力するための数値入力ボックスBx11〜Bx13、感知器個数を入力するための数値入力ボックスBx14、並びに出力区域を入力するための数値入力ボックスBx15及びBx16が含まれる。
この連動制御設定領域R1において、利用者は、警戒区域「0001」の火災感知器2と警戒区域「0002」の火災感知器2の両方が作動したときに連動制御を開始させたい場合には、同図に示すように、チェックボックスBx10にチェックし、数値入力ボックスBx12及びBx13のそれぞれに数値「0001」、「0002」を入力する。この入力を受けて、防護区画設定部F2は、出力区域を示す数値(同図では「1001」)を自動的に割り当て、数値入力ボックスBx16に設定する。
別の例として、利用者が、警戒区域「0001」の火災感知器2が2個作動したときに連動制御を開始させたい場合には、チェックボックスBx9にチェックし、数値入力ボックスBx11及びBx14のそれぞれに数値「0001」、「2」を入力する。この入力を受けて、防護区画設定部F2は、出力区域を示す数値を自動的に割り当て、数値入力ボックスBx15に設定する。
次に、消火剤選択スイッチ設定領域R2には、消火剤選択スイッチを選択するためのプルダウンメニューM11が含まれる。
この消火剤選択スイッチ設定領域R2において、利用者が、プルダウンメニューM11の矢印マークを選択すると、防護区画設定部F2は、消火剤選択スイッチの候補をリスト表示させる。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「消火剤選択スイッチ」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。例えば、図20に例示する装置テーブルTBL4では、アドレス「01−007」を抽出してリスト表示させる。ここで、消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出する理由は、警戒区域が設定されていない消火剤選択スイッチのアドレスのみを抽出するためである。
次に、選択弁等設定領域R3には、自動モード時の遅延時間を入力するための数値入力ボックスBx17、消火ガスの放出時間を入力するための数値入力ボックスBx18、選択弁12を選択するためのプルダウンメニューM12、及び圧力スイッチを選択するためのプルダウンメニューM13が含まれる。
この選択弁等設定領域R3において、利用者が、プルダウンメニューM12の矢印マークを選択すると、防護区画設定部F2は、選択弁12の候補をリスト表示させる。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「選択弁」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。例えば、図20に例示する装置テーブルTBL4では、アドレス「01−009」を抽出してリスト表示させる。ここで、消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出する理由は、警戒区域が設定されていない選択弁12のアドレスのみを抽出するためである。
一方、利用者が、プルダウンメニューM13の矢印マークを選択すると、防護区画設定部F2は、圧力スイッチの候補をリスト表示させる。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「圧力スイッチ」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。例えば、図20に例示する装置テーブルTBL4では、アドレス「01−008」を抽出してリスト表示させる。ここで、消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出する理由は、警戒区域が設定されていない圧力スイッチのアドレスのみを抽出するためである。
上記の消火剤選択スイッチ設定領域R2及び選択弁等設定領域R3では、防護区画設定部F2は、消火システムチェック「True」に対応付けられている端末装置のみを選択候補としてプルダウンメニューM11〜M13にリスト表示させる。言い換えると、防護区画設定部F2は、装置設定画面において設定された端末装置であって、当該画面においてその警戒区域の設定が省略された端末装置のみを選択対象として表示させる。逆に言うと、警戒区域についても同画面において設定された端末装置については選択対象として表示させない。そのため、利用者にとって、防護区画設定画面において設定すべき端末装置の選択が容易になる。
次に、ガス消火制御装置設定領域R4には、モード選択スイッチ設定領域R41、手動放出スイッチ設定領域R42、緊急停止スイッチ設定領域R43、出力装置設定領域R44及びR45、並びに放出表示灯設定領域R46が含まれる。
このうち、モード選択スイッチ設定領域R41には、自動モードのアドレスを選択するためのプルダウンメニューM14と、手動モードのアドレスを選択するためのプルダウンメニューM15が含まれる。
このうち、プルダウンメニューM14には、特定の自動モードのアドレスが予め選択されている。この特定の自動モードのアドレスとは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の自動モードのアドレスである。この自動モードのアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−003」と対応付けられている自動モードの回線番号「1」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−003」と回線番号「1」を組み合わせて、アドレス「01−003−1」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM14に予め設定する。
一方、プルダウンメニューM15には、特定の手動モードのアドレスが予め選択されている。この特定の手動モードのアドレスとは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の手動モードのアドレスである。この手動モードのアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−003」と対応付けられている手動モードの回線番号「2」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−003」と回線番号「2」を組み合わせて、アドレス「01−003−2」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM15に予め設定する。
次に、手動放出スイッチ設定領域R42には、手動放出スイッチ6を選択するためのプルダウンメニューM16と、手動モード時の遅延時間を入力するための数値入力ボックスBx19が含まれる。このうち、プルダウンメニューM16には、特定の手動放出スイッチ6が予め選択されている。この特定の手動放出スイッチ6とは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の入力装置として予め選択されている手動放出スイッチ6である。この手動放出スイッチ6のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−003」と対応付けられている手動放出スイッチ6の回線番号「3」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−003」と回線番号「3」を組み合わせて、アドレス「01−003−3」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM16に予め設定する。
次に、緊急停止スイッチ設定領域R43には、緊急停止スイッチ7を選択するためのプルダウンメニューM17が含まれる。このプルダウンメニューM17には、特定の緊急停止スイッチ7が予め選択されている。この特定の緊急停止スイッチ7とは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の入力装置として予め選択されている緊急停止スイッチ7である。この緊急停止スイッチ7のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−003」と対応付けられている緊急停止スイッチ7の回線番号「4」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−003」と回線番号「4」を組み合わせて、アドレス「01−003−4」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM17に予め設定する。
次に、出力装置設定領域R44には、出力装置を選択するためのプルダウンメニューM18と、出力装置の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューM19〜M21が含まれる。プルダウンメニューM19〜M21のうち、プルダウンメニューM19は、第1報時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューであり、プルダウンメニューM20は、放出予告時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューであり、プルダウンメニューM21は、放出時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューである。
プルダウンメニューM18には、特定の出力装置が予め選択されている。この特定の出力装置とは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の出力装置である。この出力装置のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」の直後のアドレス「01−004」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−004」と対応付けられている第1番目の出力装置「ベル」の回線番号「1」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−004」と回線番号「1」を組み合わせて、アドレス「01−004−1」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM18に予め設定する。
次に、出力装置設定領域R45には、出力装置を選択するためのプルダウンメニューM22と、出力装置の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューM23〜M25が含まれる。プルダウンメニューM23〜M25のうち、プルダウンメニューM23は、第1報時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューであり、プルダウンメニューM24は、放出予告時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューであり、プルダウンメニューM25は、放出時の動作パターンを選択するためのプルダウンメニューである。
プルダウンメニューM22には、特定の出力装置が予め選択されている。この特定の出力装置とは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の出力装置である。この出力装置のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」の直後のアドレス「01−004」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−004」と対応付けられている第2番目の出力装置「ストロボ」の回線番号「2」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−004」と回線番号「2」を組み合わせて、アドレス「01−004−2」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM22に予め設定する。
次に、放出表示灯設定領域R46には、放出表示灯8を選択するためのプルダウンメニューM26と、放出表示灯8の発光パターンを選択するためのプルダウンメニューM27及びM28が含まれる。プルダウンメニューM27及びM28のうち、プルダウンメニューM27は、放出予告時の発光パターンを選択するためのプルダウンメニューであり、プルダウンメニューM28は、放出時の発光パターンを選択するためのプルダウンメニューである。
プルダウンメニューM26には、特定の放出表示灯8が予め選択されている。この特定の放出表示灯8とは、上記のプルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9の出力装置として予め選択されている放出表示灯8である。この放出表示灯8のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM8で選択されたガス消火制御装置9のアドレス「01−003」の直後のアドレス「01−004」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−004」と対応付けられている放出表示灯8の回線番号「3」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−004」と回線番号「3」を組み合わせて、アドレス「01−004−3」を構成し、図23に例示するように、プルダウンメニューM26に予め設定する。
上記のガス消火制御装置設定領域R4では、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面のプルダウンメニューM8においてメインのガス消火制御装置9が選択されると、選択されたガス消火制御装置9と装置テーブルTBL4において対応付けられている端末情報のアドレスを特定し、特定したアドレスをプルダウンメニューM14〜M18、M22及びM26に予め設定する。言い換えると、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面において、防護区画について使用される装置としてガス消火制御装置9が設定されると、当該ガス消火制御装置9と装置設定画面において対応付けて設定された端末装置の情報(具体的には識別情報)を当該防護区画設定画面に反映させる。そのため、利用者にとって、防護区画設定画面において端末装置を選択する手間を省くことができる。
以上説明した防護区画設定画面において、利用者が、図23に例示するように情報を選択又は入力して、OKボタンBt1を選択すると、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図24は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−003」、「01−004」、「01−007」〜「01−009」に対応付けて、警戒区域「1001」が新たに登録されている。ここで、アドレス「01−003」、「01−004」、「01−007」〜「01−009」は、防護区画設定画面において、入力装置又は出力装置として選択された装置のアドレスであり、警戒区域「1001」は、数値入力ボックスBx16に自動設定された出力区域である。
また、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を設定情報テーブルTBL5に登録する。図25は、情報が新たに登録された設定情報テーブルTBL5の一例を示す図である。同図に示す設定情報テーブルTBL5には、防護区画設定画面の手動放出スイッチ設定領域R42において手動放出スイッチ6について設定された遅延時間が新たに登録されている。また、同画面の出力装置設定領域R44及びR45並びに放出表示灯設定領域R46において各出力装置について設定された動作パターンが新たに登録されている。また、同画面の選択弁等設定領域R3において選択弁12について設定された遅延時間及び放出時間が新たに登録されている。
また、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を連動制御テーブルTBL6に登録する。図26は、選択又は入力された情報が新たに登録された連動制御テーブルTBL6の一例を示す図である。同図に示す連動制御テーブルTBL6には、連動制御条件として、入力区域「0001」及び「0002」の組に対応付けて、出力区域「1001」と連動種別「クロス」が新たに登録されている。ここで、入力区域「0001」及び「0002」の組は、防護区画設定画面の数値入力ボックスBx12及びBx13に入力された入力区域の組であり、連動種別「クロス」は、チェックボックスBx10で選択された連動種別であり、出力区域「1001」は、数値入力ボックスBx16に自動設定された出力区域である。この連動制御条件が設定されることにより、警戒区域「0001」の火災感知器2と警戒区域「0002」の火災感知器2の両方が作動すると、警戒区域「1001」の装置が連動して制御されることになる。ここで、警戒区域「1001」の装置とは、装置テーブルTBL4によれば、アドレス「01−003」、「01−004」、「01−007」〜「01−009」の装置である。
次に、ステップSa10において、利用者は、上記のステップSa9で設定した防護区画においてサブのガス消火制御装置9を使用可能とするための操作を行う。具体的には、まず、防護区画設定画面の表示を指示する。この指示を受けて、防護区画設定部F2は、上述した図21に例示される防護区画設定画面を表示部152に表示させる。
この防護区画設定画面のプルダウンメニューM7において、利用者が、同図に示すように、「使用する」を選択すると、防護区画設定部F2は、上述した図22に例示されるガス消火制御装置9を使用する場合の防護区画設定画面を表示部152に表示させる。
この防護区画設定画面において、利用者が、ラジオボタンBt4をチェックし、プルダウンメニューM9において「01−005」を選択し、プルダウンメニューM10において「01−003」を選択すると、防護区画設定部F2は、サブのガス消火制御装置9を登録するための防護区画設定画面を表示部152に表示させる。図27は、このサブのガス消火制御装置9を登録するための防護区画設定画面の一例を示す図である。同図に示す防護区画設定画面は、プルダウンメニューM7(予め「使用する」が選択されている。)、ラジオボタンBt3及びBt4(予めラジオボタンBt4が選択されている。)、プルダウンメニューM8、プルダウンメニューM9(予め「01−005」が選択されている。)、プルダウンメニューM10(予め「01−003」が選択されている。)、連動制御設定領域R1、消火剤選択スイッチ設定領域R2、選択弁等設定領域R3、ガス消火制御装置設定領域R4、OKボタンBt1並びにキャンセルボタンBt2を有する。この防護区画設定画面の構成要素は、上述した図23に例示される防護区画設定画面と同様である。
この防護区画設定画面の構成要素のうち、連動制御設定領域R1には、メインのガス消火制御装置9について設定された連動制御条件が予め設定されている。このメインのガス消火制御装置9とは、プルダウンメニューM10で選択されたガス消火制御装置9である。この連動制御条件の自動設定を可能にするために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM10で選択されたメインのガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照して、このアドレス「01−003」と対応付けられている警戒区域「1001」を特定する。第3に、連動制御テーブルTBL6を参照して、この警戒区域「1001」を出力区域として有するレコードを特定する。最後に、このレコードの連動制御条件を、図27に例示するように、連動制御設定領域R1に設定する。
次に、消火剤選択スイッチ設定領域R2には、メインのガス消火制御装置9について設定された消火剤選択スイッチが予め設定されている。この消火剤選択スイッチの自動設定を可能にするために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM10で選択されたメインのガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照して、このアドレス「01−003」と、警戒区域「1001」を介して対応付けられている消火剤選択スイッチのアドレス「01−007」を特定する。最後に、このアドレス「01−007」を、図27に例示するように、消火剤選択スイッチ設定領域R2に設定する。
次に、選択弁等設定領域R3には、メインのガス消火制御装置9について設定された選択弁12等が予め設定されている。この選択弁12等の自動設定を可能にするために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM10で選択されたメインのガス消火制御装置9のアドレス「01−003」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照して、このアドレス「01−003」と、警戒区域「1001」を介して対応付けられている選択弁12のアドレス「01−009」と圧力スイッチのアドレス「01−008」を特定する。第3に、設定情報テーブルTBL5を参照して、この選択弁12のアドレス「01−009」と対応付けられている遅延時間「60」と放出時間「30」を特定する。最後に、特定したアドレスと時間を、図27に例示するように、選択弁等設定領域R3に設定する。
上記の連動制御設定領域R1〜選択弁等設定領域R3では、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面のプルダウンメニューM9においてサブのガス消火制御装置9が選択され、プルダウンメニューM10においてメインのガス消火制御装置9が選択されると、選択されたメインのガス消火制御装置9と装置テーブルTBL4、設定情報テーブルTBL5又は連動制御テーブルTBL6において対応付けられている情報を特定し、特定した情報をそれらの領域に予め設定する。言い換えると、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面において、防護区画について追加的に使用される装置としてガス消火制御装置9が設定され、メインの装置として別のガス消火制御装置9が設定されると、選択されたメインのガス消火制御装置9と同じ防護区画について使用される装置として設定された端末装置の情報(具体的には識別情報)を当該防護区画設定画面に反映させる。そのため、利用者にとって、防護区画設定画面において情報を入力する手間を省くことができる。
次に、ガス消火制御装置設定領域R4には、上記の通り、モード選択スイッチ設定領域R41、手動放出スイッチ設定領域R42、緊急停止スイッチ設定領域R43、出力装置設定領域R44及びR45、並びに放出表示灯設定領域R46が含まれる。
このうち、モード選択スイッチ設定領域R41のプルダウンメニューM14には、サブのガス消火制御装置9の自動モードのアドレスが予め選択されている。この自動モードのアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−005」と対応付けられている自動モードの回線番号「1」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−005」と回線番号「1」を組み合わせて、アドレス「01−005−1」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM14に予め設定する。
一方、モード選択スイッチ設定領域R41のプルダウンメニューM15には、サブのガス消火制御装置9の手動モードのアドレスが予め選択されている。この手動モードのアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−005」と対応付けられている手動モードの回線番号「2」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−005」と回線番号「2」を組み合わせて、アドレス「01−005−2」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM15に予め設定する。
次に、手動放出スイッチ設定領域R42のプルダウンメニューM16には、サブのガス消火制御装置9の入力装置として予め選択されている手動放出スイッチ6が予め選択されている。この手動放出スイッチ6のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−005」と対応付けられている手動放出スイッチ6の回線番号「3」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−005」と回線番号「3」を組み合わせて、アドレス「01−005−3」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM16に予め設定する。
次に、緊急停止スイッチ設定領域R43のプルダウンメニューM17には、サブのガス消火制御装置9の入力装置として予め選択されている緊急停止スイッチ7が予め選択されている。この緊急停止スイッチ7のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−005」と対応付けられている緊急停止スイッチ7の回線番号「4」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−005」と回線番号「4」を組み合わせて、アドレス「01−005−4」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM17に予め設定する。
次に、出力装置設定領域R44のプルダウンメニューM18には、サブのガス消火制御装置9の出力装置が予め選択されている。この出力装置のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」の直後のアドレス「01−006」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−006」と対応付けられている第1番目の出力装置「ベル」の回線番号「1」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−006」と回線番号「1」を組み合わせて、アドレス「01−006−1」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM18に予め設定する。
次に、出力装置設定領域R45のプルダウンメニューM22には、サブのガス消火制御装置9の出力装置が予め選択されている。この出力装置のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」の直後のアドレス「01−006」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−006」と対応付けられている第2番目の出力装置「ストロボ」の回線番号「2」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−006」と回線番号「2」を組み合わせて、アドレス「01−006−2」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM22に予め設定する。
次に、放出表示灯設定領域R46のプルダウンメニューM26には、サブのガス消火制御装置9の出力装置が予め選択されている。この放出表示灯8のアドレスを特定するために、防護区画設定部F2は、第1に、プルダウンメニューM9で選択されたサブのガス消火制御装置9のアドレス「01−005」の直後のアドレス「01−006」を特定する。第2に、装置テーブルTBL4を参照し、このアドレス「01−006」と対応付けられている放出表示灯8の回線番号「3」を特定する。最後に、特定したアドレス「01−006」と回線番号「3」を組み合わせて、アドレス「01−006−3」を構成し、図27に例示するように、プルダウンメニューM26に予め設定する。
上記のガス消火制御装置設定領域R4では、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面のプルダウンメニューM9においてサブのガス消火制御装置9が選択されると、選択されたガス消火制御装置9と装置テーブルTBL4において対応付けられている端末情報のアドレスを特定し、特定したアドレスをプルダウンメニューM14〜M18、M22及びM26に予め設定する。言い換えると、防護区画設定部F2は、防護区画設定画面において、防護区画について追加的に使用される装置としてガス消火制御装置9が設定されると、当該ガス消火制御装置9と装置設定画面において対応付けて設定された端末装置の情報(具体的には識別情報)を当該防護区画設定画面に反映させる。そのため、利用者にとって、防護区画設定画面において端末装置を選択する手間を省くことができる。
以上説明した防護区画設定画面において、利用者が、図27に例示するように情報を選択又は入力して、OKボタンBt1を選択すると、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図28は、情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−005」及び「01−006」に対応付けて、警戒区域「1001」が新たに登録されている。ここで、アドレス「01−005」及び「01−006」は、防護区画設定画面において、入力装置又は出力装置として選択された装置のアドレスであり、警戒区域「1001」は、数値入力ボックスBx16に自動設定された出力区域である。
また、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を設定情報テーブルTBL5に登録する。図29は、情報が新たに登録された設定情報テーブルTBL5の一例を示す図である。同図に示す設定情報テーブルTBL5には、防護区画設定画面の手動放出スイッチ設定領域R42において手動放出スイッチ6について設定された遅延時間が新たに登録されている。また、同画面の出力装置設定領域R44及びR45並びに放出表示灯設定領域R46において各出力装置について設定された動作パターンが新たに登録されている。
以上が、DB設定動作の一例についての説明である。以上のDB設定動作を経て編集された装置テーブルTBL4、設定情報テーブルTBL5及び連動制御テーブルTBL6は、タブレット端末15から火災受信機10に移行されて、消火動作で利用される。
なお、上記のDB設定動作のステップSa9では、ガス消火制御装置9を使用して防護区画を設定することを想定しているが、必ずしもガス消火制御装置9を使用しなくてもよい。以下、ガス消火制御装置9を使用しない場合の防護区画の設定について説明する。この説明を行うにあたり、装置テーブルTBL4には、ステップSa9が実行される時点において、図30に例示するように、アドレス「01−010」〜「01−016」の装置が追加的に登録されているものとする。
上記のステップSa9において、利用者が、防護区画設定画面(図21参照)のプルダウンメニューM7で「使用しない」を選択すると、防護区画設定部F2は、ガス消火制御装置9を使用しない場合の防護区画設定画面を表示部152に表示させる。図31は、このガス消火制御装置9を使用しない場合の防護区画設定画面の一例を示す図である。同図に示す防護区画設定画面は、プルダウンメニューM7(予め「使用しない」が選択されている。)、連動制御設定領域R1、消火剤選択スイッチ設定領域R2、選択弁等設定領域R3、モード選択スイッチ設定領域R41、手動放出スイッチ設定領域R42、緊急停止スイッチ設定領域R43、出力装置設定領域R44及びR45、放出表示灯設定領域R46、OKボタンBt1並びにキャンセルボタンBt2を有する。この防護区画設定画面は、ラジオボタンBt3及びBt4とプルダウンメニューM8〜M10を有しない点と、モード選択スイッチ設定領域R41等がガス消火制御装置設定領域R4としてグループ化されていない点において、上述した図23に例示される防護区画設定画面と異なる。
この防護区画設定画面の構成要素のうち、モード選択スイッチ設定領域R41のプルダウンメニューM14には、特定の自動モードのアドレスが予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM14の矢印マークを選択し、自動モードのアドレスの候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「自動モード」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
一方、モード選択スイッチ設定領域R41のプルダウンメニューM15には、特定の手動モードのアドレスが予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM15の矢印マークを選択し、手動モードのアドレスの候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「手動モード」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
次に、手動放出スイッチ設定領域R42のプルダウンメニューM16には、特定の手動放出スイッチ6が予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM16の矢印マークを選択し、手動放出スイッチ6の候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「手動放出スイッチ」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
次に、緊急停止スイッチ設定領域R43のプルダウンメニューM17には、特定の緊急停止スイッチ7が予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM17の矢印マークを選択し、緊急停止スイッチ7の候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「緊急停止スイッチ」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
次に、出力装置設定領域R44のプルダウンメニューM18には、特定の出力装置が予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM18の矢印マークを選択し、出力装置の候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、種別「出力装置」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
次に、出力装置設定領域R45のプルダウンメニューM22には、特定の出力装置が予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM22の矢印マークを選択し、出力装置の候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、種別「出力装置」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
次に、放出表示灯設定領域R46のプルダウンメニューM26には、特定の放出表示灯8が予め選択されない。利用者は、プルダウンメニューM26の矢印マークを選択し、放出表示灯8の候補をリスト表示させて、その候補の中からいずれかを選択する。その際、防護区画設定部F2は、装置テーブルTBL4を参照して、分類「放出表示灯」に対応付けられているアドレスのうち、特に消火システムチェック「True」に対応付けられているアドレスを抽出してリスト表示させる。
以上説明した防護区画設定画面において、利用者が、図31に例示するように情報を選択又は入力して、OKボタンBt1を選択すると、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を装置テーブルTBL4に登録する。図32は、選択又は入力された情報が新たに登録された装置テーブルTBL4の一例を示す図である。同図に示す装置テーブルTBL4には、アドレス「01−007」〜「01−016」に対応付けて、警戒区域「1001」が新たに登録されている。ここで、アドレス「01−007」〜「01−016」は、防護区画設定画面において、入力装置又は出力装置として選択された装置のアドレスであり、警戒区域「1001」は、数値入力ボックスBx16に自動設定された出力区域である。
また、防護区画設定部F2は、選択又は入力された情報を設定情報テーブルTBL5に登録する。図33は、情報が新たに登録された設定情報テーブルTBL5の一例を示す図である。同図に示す設定情報テーブルTBL5には、防護区画設定画面の手動放出スイッチ設定領域R42において手動放出スイッチ6について設定された遅延時間が新たに登録されている。また、同画面の出力装置設定領域R44及びR45並びに放出表示灯設定領域R46において各出力装置について設定された動作パターンが新たに登録されている。また、同画面の選択弁等設定領域R3において選択弁12について設定された遅延時間及び放出時間が新たに登録されている。
1−2−2.消火動作
次に、ガス系消火設備1で行われる消火動作について説明する。具体的には、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作について説明する。また、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作について説明する。
1−2−2−1.自動モード
図34及び図35は、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図である。同図に示す消火動作を説明するにあたって、火災受信機10には、図24に示す装置テーブルTBL4と、図25に示す設定情報テーブルTBL5と、図26に示す連動制御テーブルTBL6が移行済みであるものとする。ただし、これらのテーブルの移行後に、図25に示す設定情報テーブルTBL5において、アドレス「01−003」で識別されるガス消火制御装置9に対応付けて動作モード「自動」が登録されているものとする。
動作モードが自動モードに設定されている防護区画(以下、本動作の説明において「防護区画Z1」という。)において火災が発生し、発生した火災が、防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−001」で識別される火災感知器2(以下、本動作の説明において「火災感知器2A」という。)により感知されると、当該火災感知器2Aは火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb1)、火災受信機10の火災灯1021を点灯させるとともに、ブザー103を鳴動させる(ステップSb2)。その結果、監視室Rm4に滞在する監視員は、防護区画Z1において火災が感知されたことを知ることができる。
また、制御部101は、防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−004−1」で識別されるベル4(以下、本動作の説明において「ベル4A」という。)を間欠鳴動させるために、同じく防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−003」で識別されるガス消火制御装置9(以下、本動作の説明において「ガス消火制御装置9A」という。)に対して起動信号を出力する(ステップSb3)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、ベル4Aを間欠鳴動させる(ステップSb4)。その結果、防護区画Z1に滞在する者は、当該防護区画Z1において火災が感知されたことを知ることができる。
その後、防護区画Z1において、アドレス「01−002」で識別される別の火災感知器2(以下、本動作の説明において「火災感知器2B」という。)により火災が感知されると、当該火災感知器2Bは火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb5)、火災感知器2A及び2Bの両方から作動信号が入力されたことをもって、カウントダウン条件が充足されたと判定する。そして、防護区画Z1内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウン(60秒)を開始し、当該カウントダウンをカウントダウン表示器1024に表示させる(ステップSb6)。また、制御部101は、火災受信機10の放出予告灯1022を点灯させる(ステップSb7)。その結果、監視室Rm4に滞在する監視員は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されることと、放出されるまでの秒数を知ることができる。
また、制御部101は、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aにおいて放出予告灯9214を点滅させるとともに、カウントダウン表示器922に上記のカウントダウンを表示させるために、当該ガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb8)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示し(ステップSb9)、放出予告灯9214は点滅する(ステップSb10)。その結果、このガス消火制御装置9Aの表示面を見た者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されることと、放出されるまでの秒数を知ることができる。
なお、カウントダウン表示器922に表示される残り時間は、火災受信機10のカウントダウン表示器1024に表示される残り時間よりも早めにしてもよい。これにより、カウントダウン表示器922に表示されるカウントダウンが終了する前に緊急停止スイッチ7を操作したにもかかわらず、噴射ヘッド3から消火ガスが放出されてしまうという事態がより確実に防止される。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z1に設置されているベル4Aを、より短い周期で間欠鳴動させるために、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb11)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、ベル4Aをより短い周期で間欠鳴動させる(ステップSb12)。その結果、防護区画Z1に滞在する者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されることを知ることができる。
その後、火災受信機10の制御部101によるカウントダウンが終了すると(ステップSb13)、制御部101はガス放出条件が充足されたと判定する。そして、防護区画Z1内に消火ガスを放出するために、当該防護区画Z1のために設置されている起動用ガス容器13の容器弁ソレノイドを制御する中継器14に対して起動信号を出力する(ステップSb14)。この起動信号が中継器14に入力されると、中継器14は容器弁ソレノイドを作動させ、当該起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。そして、その起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、防護区画Z1のために設置されている選択弁12を開放する。ここで開放される選択弁12は、アドレス「01−009」で識別される選択弁12(以下、本動作の説明において「選択弁12A」という。)である。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12Aにより分枝される配管を通って、防護区画Z1に設置されている噴射ヘッド3から放出される。
選択弁12Aが開放されると、アドレス「01−008」で識別される圧力スイッチ(図示略)が作動して、火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb15)、火災受信機10の放出予告灯9214を消灯し、代わりに放出灯1023を点灯させる(ステップSb16)。その結果、監視室Rm4に滞在する監視員は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、制御部101は、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aにおいて放出灯9215を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb17)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、放出予告灯9214は消灯し、代わりに放出灯9215が点灯する(ステップSb18)。その結果、このガス消火制御装置9Aの表示面を見た者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z1に設置されているベル4Aを連続鳴動させるために、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb19)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、ベル4Aを連続鳴動させる(ステップSb20)。その結果、防護区画Z1に滞在する者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−004−2」で識別されるストロボ5(以下、本動作の説明において「ストロボ5A」という。)を発光させるために、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb21)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、ストロボ5Aを発光させる(ステップSb22)。その結果、防護区画Z1に滞在する者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されていることを視覚的に知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−004−3」で識別される放出表示灯8(以下、本動作の説明において「放出表示灯8A」という。)を点灯させるために、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する(ステップSb23)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、放出表示灯8Aを点灯させる(ステップSb24)。その結果、防護区画Z1の出入口付近にいる者は、防護区画Z1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
以上が、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作についての説明である。
なお、上記の消火動作において、防護区画Z1に滞在する者が火災に気づき、当該防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−003−3」で識別される手動放出スイッチ6を操作した場合には、当該手動放出スイッチ6は起動信号を出力する。この起動信号は、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aの入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される。この起動信号が入力された火災受信機10の制御部101は、別の火災感知器2Bからの作動信号の出力を待たずに、上記のステップSb6以降を実行する。加えて、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aにおいて手動放出灯9216を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、表示部92の手動放出灯9216を点灯させる。
また、上記の消火動作において、カウントダウンの開始後に、防護区画Z1に滞在する者が非火災を確認し、防護区画Z1に設置されている、アドレス「01−003−4」で識別される緊急停止スイッチ7を操作すると、当該緊急停止スイッチ7は停止信号を出力する。この停止信号は、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aの入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される。この停止信号が入力された火災受信機10の制御部101は、カウントダウンを停止する。加えて、防護区画Z1に設置されているガス消火制御装置9Aにおいてカウントダウン表示器922に表示されているカウントダウンを停止させるとともに、緊急停止灯9217を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9Aに対して起動信号を出力する。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Aの入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922はカウントダウンを停止し、緊急停止灯9217は点灯する。
1−2−2−2.手動モード
図36は、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図である。同図に示す消火動作を説明するにあたって、火災受信機10には、図24に示す装置テーブルTBL4と、図25に示す設定情報テーブルTBL5と、図26に示す連動制御テーブルTBL6が移行済みであるものとして説明する。ただし、これらのテーブルの移行後に、図25に示す設定情報テーブルTBL5において、アドレス「01−003」で識別されるガス消火制御装置9に対応付けて動作モード「手動」が登録されているものとする。
動作モードが手動モードに設定されている防護区画(以下、本動作の説明において「防護区画Z2」という。)において火災が発生し、この火災に気づいた者が、防護区画Z2に設置されている、アドレス「01−003−3」で識別される手動放出スイッチ6(以下、本動作の説明において「手動放出スイッチ6B」という。)を操作すると、当該手動放出スイッチ6Bは起動信号を出力する(ステップSc1)。この起動信号は、防護区画Z2に設置されている、アドレス「01−003」で識別されるガス消火制御装置9(以下、本動作の説明において「ガス消火制御装置9B」という。)の入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される(ステップSc2)。この起動信号が入力された火災受信機10の制御部101は、火災受信機10の火災灯1021を点灯させるとともに、ブザー103を連続鳴動させる(ステップSc3)。
また、制御部101は、手動放出スイッチ6Bが操作されたことをもって、カウントダウン条件が充足されたと判定する。そして、防護区画Z2内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウン(20秒)を開始し、当該カウントダウンをカウントダウン表示器1024に表示させる(ステップSc4)。また、制御部101は、火災受信機10の放出予告灯1022を点灯させる(ステップSc5)。
また、制御部101は、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bにおいて放出予告灯9214を点滅及び手動放出灯9216を点灯させるとともに、カウントダウン表示器922に上記のカウントダウンを表示させるために、当該ガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc6)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922は、防護区画Z2内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示し(ステップSc7)、放出予告灯9214は点滅し、手動放出灯9216は点灯する(ステップSc8)。
なお、カウントダウン表示器922に表示される残り時間は、火災受信機10のカウントダウン表示器1024に表示される残り時間よりも早めにしてもよい。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z2に設置されている、アドレス「01−004−1」で識別されるベル4(以下、本動作の説明において「ベル4B」という。)を短い周期で間欠鳴動させるために、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc9)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、ベル4Bを短い周期で間欠鳴動させる(ステップSc10)。
その後、火災受信機10の制御部101によるカウントダウンが終了すると(ステップSc11)、制御部101はガス放出条件が充足されたと判定する。そして、防護区画Z2内に消火ガスを放出するために、当該防護区画Z2のために設置されている起動用ガス容器13の容器弁ソレノイドを制御する中継器14に対して起動信号を出力する(ステップSc12)。この起動信号が中継器14に入力されると、中継器14は容器弁ソレノイドを作動させ、当該起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。そして、その起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、防護区画Z2のために設置されている選択弁12を開放する。ここで開放される選択弁12は、アドレス「01−009」で識別される選択弁12(以下、本動作の説明において「選択弁12B」という。)である。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12Bにより分枝される配管を通って、防護区画Z2に設置されている噴射ヘッド3から放出される。
選択弁12Bが開放されると、アドレス「01−008」で識別される圧力スイッチ(図示略)が作動して、火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSc13)、火災受信機10の放出予告灯9214を消灯し、代わりに放出灯1023を点灯させる(ステップSc14)。
また、制御部101は、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bにおいて放出灯9215を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc15)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、放出予告灯9214は消灯し、代わりに放出灯9215が点灯する(ステップSc16)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z2に設置されているベル4Bを連続鳴動させるために、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc17)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、ベル4Bを連続鳴動させる(ステップSc18)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z2に設置されている、アドレス「01−004−2」で識別されるストロボ5(以下、本動作の説明において「ストロボ5B」という。)を発光させるために、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc19)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、ストロボ5Bを発光させる(ステップSc20)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画Z2に設置されている、アドレス「01−004−3」で識別される放出表示灯8(以下、本動作の説明において「放出表示灯8A」という。)を点灯させるために、防護区画Z2に設置されているガス消火制御装置9Bに対して起動信号を出力する(ステップSc21)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9Bの入出力制御部94は、放出表示灯8Bを点灯させる(ステップSc22)。
以上が、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作についての説明である。
2.変形例
上記の実施形態は以下のように変形してもよい。以下に記載する変形例は互いに組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
上記の実施形態では、タブレット端末15においてDB設定プログラムP2が実行され、DB設定動作が行われているが、このDB設定プログラムP2は、他のコンピュータ(言い換えると、情報処理システム)上で実行されてもよい。例えば、スマートフォンや据え置き型PCにおいて実行されてもよい。また、このDB設定プログラムP2は、インターネット等のネットワークや非一時的な記録媒体を介して頒布されてもよい。
2−2.変形例2
上記のDB設定動作により設定される端末装置の種類は、あくまで一例であり、防火対象物の種類に応じて適宜変更されてよい。また、上記の防護区画設定画面(例えば、図23参照)において設定される端末装置の数及び種類は、あくまで一例であり、防火対象物の種類や規模に応じて適宜変更されてよい。
2−3.変形例3
上記の防護区画設定画面(例えば、図23参照)の消火剤選択スイッチ設定領域R2及び選択弁等設定領域R3では、消火システムチェック「True」に対応付けられている端末装置のみが選択候補としてプルダウンメニューM11〜M13にリスト表示されるようになっている。これに代えて、消火システムチェックを参照せず、装置テーブルTBL4において警戒区域と対応付けられていない端末装置のみを選択候補としてプルダウンメニューM11〜M13にリスト表示させるようにしてもよい。このようにすれば、警戒区域が設定されていない端末装置のみをリスト表示させつつ、消火システムチェックボックスBx8を省略することができる。