JP2021077392A - 火災受信機 - Google Patents

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Tsutomu Yamaura
勉 山浦
和田 哲也
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Abstract

【課題】利用者が緊急停止スイッチを用いてカウントダウンの停止処理を遠隔で指示したときに、当該処理が火災受信機において実行されるまでに要する遅延時間を短縮する。【解決手段】火災受信機10は、火災感知器2から出力される感知器信号又は手動放出スイッチ6から出力される起動信号を受信すると、カウントダウンを開始する。このカウントダウンの終了前に緊急停止スイッチ7から出力される停止信号を受信すると、当該カウントダウンを停止する。このカウントダウンが終了すると、噴射ヘッド3から消火ガスを放出させる。この火災受信機10は、感知器信号又は起動信号に応じた処理よりも停止信号に応じた処理を優先して実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、火災受信機に関する。
従来、二酸化炭素等の消火ガスを放出して火災を消火するガス系消火設備が知られている。例えば、特許文献1には、防護区画の各々に、火災を感知するための火災感知器と、消火ガスを放出するための噴射ヘッドと、消火ガスの放出を手動で行ったり、消火ガスの放出を非常停止したりするための操作箱とを備えるガス系消火設備が記載されている。このガス系消火設備はさらに、防護区画の外部に、消火ガスを貯蔵するための消火ガス貯蔵容器と、このガス系消火設備を制御する制御盤とを備えている。この制御盤は、ある防護区画において火災感知器により火災が感知されたり、操作箱の消火ガス放出スイッチが操作されたりすると、カウントダウンを開始し、その残り時間を盤面と操作箱に表示させる。そして、カウントダウンが終了すると、消火ガス貯蔵容器の開放弁を駆動して、対象の防護区画の噴射ヘッドから消火ガスを放出させる。
特開2017−18337号公報
上記のガス系消火設備では、操作箱に表示される残り時間が零になる前に非常停止操作を行ったとしても、信号の伝送遅延や制御盤における処理の遅れにより、制御盤におけるカウントダウンの停止処理が間に合わず、噴射ヘッドから消火ガスが放出されてしまう場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、利用者が緊急停止スイッチを用いてカウントダウンの停止処理を遠隔で指示したときに、当該処理が火災受信機において実行されるまでに要する遅延時間を短縮することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る火災受信機は、防護区画に設置された端末装置から信号を受信し、当該信号に応じた処理を実行する火災受信機であって、前記端末装置は、前記防護区画に設置され、感知器信号を出力する火災感知器と、前記防護区画に設置された噴射ヘッドから消火ガスを放出することを指示するための手動放出スイッチであって、利用者により操作されると起動信号を出力する手動放出スイッチと、前記噴射ヘッドからの消火ガスの放出を緊急停止するための緊急停止スイッチであって、利用者により操作されると停止信号を出力する緊急停止スイッチとを含み、前記火災受信機は、前記複数の端末装置に対してポーリングを行って信号を受信し、前記感知器信号又は前記起動信号を受信すると、カウントダウンを開始し、前記カウントダウンの終了前に前記停止信号を受信すると、前記カウントダウンを停止し、前記カウントダウンが終了すると、前記噴射ヘッドから消火ガスを放出させ、前記感知器信号又は前記起動信号に応じた処理よりも、前記停止信号に応じた処理を優先して実行する。
好ましい態様において、前記火災受信機は、前記起動信号と前記停止信号を、前記防護区画に設置された第1のガス消火制御装置を介して受信し、前記第1のガス消火制御装置に対応づけて動作モードを記憶する記憶部を備え、前記記憶部に記憶される動作モードが自動モードである場合には、前記感知器信号又は前記起動信号を受信すると、前記カウントダウンを開始し、前記記憶部に記憶される動作モードが手動モードである場合には、前記起動信号を受信したときのみ、前記カウントダウンを開始し、前記記憶部において、前記第1のガス消火制御装置と同じ防護区画に設置された第2のガス消火制御装置と対応づけて、前記第1のガス消火制御装置と異なる動作モードが記憶されている場合に、前記起動信号を受信したときのみ、前記カウントダウンを開始するようにしてもよい。
本発明によれば、利用者が緊急停止スイッチを用いてカウントダウンの停止処理を遠隔で指示したときに、当該処理が火災受信機において実行されるまでに要する遅延時間を短縮することができる。
ガス系消火設備1の構成の一例を示す図 ガス消火制御装置9の正面図 ガス消火制御装置9の内部構成を示す図 火災受信機10の内部構成を示すブロック図 通常ポイントポーリングの一例を示すタイムチャートである。 受信動作の一例を示すフローチャートである。 動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図 動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図 動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図
1.実施形態
本発明の一実施形態に係るガス系消火設備1について、図面を参照して説明する。
1−1.構成
図1は、ガス系消火設備1の構成の一例を示す図である。同図に示すガス系消火設備1は、建物Bに設置されている。この建物Bは、それぞれ異なる防護区画である部屋R1〜R3と、監視室R4と、シリンダ室R5とを備える。これらの部屋のうち、防護区画である部屋R1〜R3の各々の内部には、火災感知器2、噴射ヘッド3、ベル4及びストロボ5が設置されている。また、部屋R1〜R3の各々の外部には、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7、放出表示灯8及びガス消火制御装置9が設置されている。監視室R4には、火災受信機10が設置されている。シリンダ室R5には、消火ガス貯蔵容器11、選択弁12、起動用ガス容器13及び中継器14が設置されている。以下、ガス系消火設備1の各構成要素について説明する。
火災感知器2は、防護区画の天井に設置され、信号線を介して火災受信機10と接続されている。火災感知器2は、火災を感知すると、感知器信号として作動信号を火災受信機10に出力する。
噴射ヘッド3は、防護区画の天井に設置され、配管を介して消火ガス貯蔵容器11と接続されている。噴射ヘッド3は、消火ガス貯蔵容器11から供給される消火ガスを放出する。
ベル4は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための音響装置である。ベル4は、防護区画の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。ベル4は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、鳴動する。
ストロボ5は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための照明装置である。ストロボ5は、防護区画の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。ストロボ5は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、発光する。
手動放出スイッチ6は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスを放出することを指示するためのスイッチである。手動放出スイッチ6は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。手動放出スイッチ6は、利用者により操作されると、ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する。
緊急停止スイッチ7は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されることを緊急停止するためのスイッチである。緊急停止スイッチ7は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。緊急停止スイッチ7は、利用者により操作されると、ガス消火制御装置9に対して停止信号を出力する。
放出表示灯8は、防護区画内に噴射ヘッド3から消火ガスが放出されていることを警告するための表示装置である。放出表示灯8は、防護区画の出入口付近の壁面に設置され、信号線を介してガス消火制御装置9と接続されている。放出表示灯8は、ガス消火制御装置9から起動信号が入力されると、点灯する。
ガス消火制御装置9は、防護区画に設置された端末装置と、信号線を介して接続される火災受信機10との間で信号を中継するための中継装置である。ここで、防護区画に設置された端末装置には、ベル4、ストロボ5、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7及び放出表示灯8が含まれる。ガス消火制御装置9の具体的な構成については後述する。
火災受信機10は、ガス系消火設備1の消火動作を制御する装置である。火災受信機10の具体的な構成については後述する。
消火ガス貯蔵容器11は、二酸化炭素やハロンガス等の消火ガスを貯蔵する容器である。消火ガス貯蔵容器11の各々は、容器弁を介して集合配管に接続されている。この集合配管は、防護区画ごとに設置される選択弁12を介して分枝されている。分枝された配管は、それぞれ異なる防護区画に設置された噴射ヘッド3に接続されている。
起動用ガス容器13は、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と選択弁12を開放するための起動用ガスを貯蔵する容器である。起動用ガス容器13は、選択弁12ごとに(言い換えると、防護区画ごとに)設置されている。起動用ガス容器13の各々は、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、対応する選択弁12とに配管を介して接続されている。また、起動用ガス容器13の各々の容器弁ソレノイドは、中継器14を介して信号線で火災受信機10と接続されている。火災受信機10から中継器14に起動信号が入力されると、中継器14はこの容器弁ソレノイドを作動させ、起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。その起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、対応する選択弁12を開放する。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12により分枝される配管を通って、当該配管に接続されている噴射ヘッド3から放出される。
次に、ガス消火制御装置9の具体的な構成について説明する。
図2は、ガス消火制御装置9の正面図である。同図に示すガス消火制御装置9は、直方体形状の筺体91を備え、その筺体91の正面に、状態表示灯921、カウントダウン表示器922及びモード選択スイッチ93を備える。
状態表示灯921は、ガス消火制御装置9の電源オン時に点灯する電源灯9211、自動モード選択中に点灯する自動モード表示灯9212、手動モード選択中に点灯する手動モード表示灯9213、消火ガスが放出されるまでのカウントダウン中に点灯する放出予告灯9214、消火ガス放出中に点灯する放出灯9215、手動放出スイッチ6が操作されると点灯する手動放出灯9216、及び緊急停止スイッチ7が操作されると点灯する緊急停止灯9217からなる。
カウントダウン表示器922は、消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示する7セグメントディスプレイである。
モード選択スイッチ93は、ガス消火制御装置9が設置されている防護区画における動作モードを、自動モードと手動モードの間で選択するためのキースイッチである。このモード選択スイッチ93により選択される動作モードのうち、自動モードは、当該防護区画に設置された火災感知器2が火災を感知したとき、又は、当該防護区画に設置された手動放出スイッチ6が利用者により操作されたときに、当該防護区画内に消火ガスを放出させる動作モードである。一方、手動モードは、当該防護区画に設置された手動放出スイッチ6が利用者により操作されたときにのみ、当該防護区画内に消火ガスを放出させる動作モードである。このモード選択スイッチ93を用いて選択された動作モードは、ガス消火制御装置9のアドレスと対応付けられて、後述する防護区画設定テーブルTBL2に格納される。
次に、図3は、ガス消火制御装置9の内部構成を示す図である。同図に示すガス消火制御装置9は、筺体91内に、表示部92、上記のモード選択スイッチ93、入出力制御部94を収容する。
表示部92は、上記の状態表示灯921及びカウントダウン表示器922からなる。
入出力制御部94は、マイクロコントローラを備える。入出力制御部94は、信号線を介して火災受信機10と表示部92とに接続され、火災受信機10から出力される信号を受けて表示部92を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してモード選択スイッチ93に接続され、モード選択スイッチ93から出力される信号を火災受信機10に中継する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して手動放出スイッチ6に接続され、手動放出スイッチ6から出力される起動信号を火災受信機10に中継する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して緊急停止スイッチ7に接続され、緊急停止スイッチ7から出力される停止信号を火災受信機10に中継する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してベル4に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けてベル4を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介してストロボ5に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けてストロボ5を起動する。
また、入出力制御部94は、信号線を介して放出表示灯8に接続され、火災受信機10から出力される起動信号を受けて放出表示灯8を起動する。
次に、火災受信機10の具体的な構成について説明する。
図4は、火災受信機10の内部構成を示すブロック図である。同図に示す火災受信機10は、制御部101、表示部102、ブザー103及び伝送部104を備える。
制御部101は、プロセッサ1011と、制御プログラムPを記憶するメモリ1012を備える。プロセッサ1011は、メモリ1012に記憶される制御プログラムPを起動して、後述する受信動作と消火動作を実行する。この制御部101の詳細については後述する。
表示部102は、火災灯1021、放出予告灯1022、放出灯1023及びカウントダウン表示器1024を備える。火災灯1021は、1個の火災感知器2が作動するか、手動放出スイッチ6が操作されると点灯する。放出予告灯1022は、2個の火災感知器2が作動すると、消火ガスが放出されるまでのカウントダウン中に点灯する。放出灯1023は、消火ガス放出中に点灯する。カウントダウン表示器1024は、消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示する7セグメントディスプレイである。
ブザー103は、火災の発生を警告するための音響装置である。
伝送部104は、火災感知器2、ガス消火制御装置9及び中継器14と信号線を介して接続され、これらの装置と信号の送受信を行う。
次に、制御部101の詳細について説明する。
制御部101のメモリ1012は、上記の制御プログラムPに加えて、連動制御テーブルTBL1と防護区画設定テーブルTBL2を記憶する。
連動制御テーブルTBL1は、火災受信機10においてイベントが発生した時に、連動して実行すべき処理を特定するために参照されるテーブルである。この連動制御テーブルTBL1には、火災受信機10で発生するイベントごとに、実行すべき処理が対応付けられている。例えば、動作モードが自動モードである防護区画に設置されている火災感知器2から最初の作動信号を受信するというイベントに対して、盤面の警報動作という処理とベル4の間欠鳴動という処理が対応付けられている。また、別の例として、カウントダウンの終了というイベントに対して、中継器14に起動信号を出力するという処理が対応付けられている。
防護区画設定テーブルTBL2は、防護区画単位で連動する機器を特定するために参照されるテーブルである。また、このテーブルは、防護区画の動作モードを判定するために参照されるテーブルである。この防護区画設定テーブルTBL2には、防護区画のIDごとに、連動する火災感知器2、ガス消火制御装置9及び中継器14のアドレスが対応付けられている。また、ガス消火制御装置9のアドレスごとに、連動するベル4、ストロボ5、手動放出スイッチ6、緊急停止スイッチ7及び放出表示灯8のアドレス並びに動作モードが対応付けられている。このテーブルでは、防護区画のIDとその動作モードが、ガス消火制御装置9のアドレスを介して対応付けられている。
この防護区画設定テーブルTBL2は、火災受信機10とは別の機器である、スマートホンやタブレット端末等の情報処理装置上で編集される。そして、編集された防護区画設定テーブルTBL2は、SDカード等の記憶媒体や有線又は無線通信を介して、火災受信機10のメモリ1012に格納される。
次に、プロセッサ1011が上記の制御プログラムPを実行することで実現する機能について説明する。
プロセッサ1011は、上記の制御プログラムPを実行することで、受信部105、動作モード判定部106、処理特定部107及び処理実行部108の各機能を実現する。以下、各機能について説明する。
受信部105は、火災感知器2とガス消火制御装置9の各々からポーリング/セレクティング方式で信号を受信する。具体的には、火災感知器2とガス消火制御装置9に対して通常ポイントポーリングを行って、応答した装置から信号を収集する。
ここで、通常ポイントポーリングとは、建物Bに設置されている火災感知器2とガス消火制御装置9を複数のグループに分け、グループ単位で順番に行われるポーリングである。各通常ポイントポーリングでは、グループに属する装置の各々に対して通常応答タイミングが設定される。出力すべき信号を有する装置は、受信部105から出力されるポーリング信号に応答して、自装置に設定された応答タイミングにおいて信号とアドレスを出力する。また、各通常ポイントポーリングでは、建物Bに設置されているすべてのガス消火制御装置9のみを含む1つのグループに対して、特別応答タイミングが設定される。出力すべき信号を有するガス消火制御装置9は、受信部105から出力されるポーリング信号に応答して、当該グループに設定された応答タイミングにおいてアドレスのみを出力する。ここで、ガス消火制御装置9用の特別応答タイミングを別途設定する理由は、ガス消火制御装置9から出力される停止信号を火災受信機10が迅速に受信するためである。ガス消火制御装置9には火災感知器2よりも1台あたりにつき多くの応答タイミングが設定されるため、ガス消火制御装置9から出力される停止信号は火災感知器2から出力される作動信号と比較して、火災受信機10により優先的に受信されることになる。
図5は、この通常システムポーリングの一例を示すタイムチャートである。同図は、建物Bに設置されている火災感知器2とガス消火制御装置9を3つのグループに分け、グループ単位で順番に行われる通常ポイントポーリングPL1、PL2及びPL3を示している。通常ポイントポーリングPL1では、グループに属する装置の各々に対して通常応答タイミングT0、T1、T2及びT3のいずれかが設定されている。また、すべてのガス消火制御装置9のみを含む1つのグループに対して、特別応答タイミングTgが設定されている。出力すべき信号を有する装置は、受信部105から出力されるポーリング信号S1に応答して、自装置に設定された応答タイミングにおいて応答する。
通常ポイントポーリングPL2では、グループに属する装置の各々に対して通常応答タイミングT4、T5、T6及びT7のいずれかが設定されている。また、すべてのガス消火制御装置9のみを含む1つのグループに対して、特別応答タイミングTgが設定されている。出力すべき信号を有する装置は、受信部105から出力されるポーリング信号S2に応答して、自装置に設定された応答タイミングにおいて応答する。
通常ポイントポーリングPL3では、グループに属する装置の各々に対して通常応答タイミングT8、T9、T10及びT11のいずれかが設定されている。また、すべてのガス消火制御装置9のみを含む1つのグループに対して、特別応答タイミングTgが設定されている。出力すべき信号を有する装置は、受信部105から出力されるポーリング信号S3に応答して、自装置に設定された応答タイミングにおいて応答する。
この通常ポイントポーリングの特別応答タイミングのいずれかで応答が行われると、受信部105は、当該応答を行ったガス消火制御装置9に対して状態確認セレクティングを行い、当該装置から信号を収集する。
なお、図5に示す通常ポイントポーリングPLの数と、各通常ポイントポーリングPLの通常応答タイミングTの数はあくまで一例である。これらの数は、建物Bに設置される火災感知器2とガス消火制御装置9の台数に応じて適宜変更されてよい。例えば、火災感知器2とガス消火制御装置9が合計256台設置される建物Bでは、通常ポイントポーリングPLの数を「16」とし、各通常ポイントポーリングPLの通常応答タイミングTの数を「16」としてもよい。
以上が、受信部105についての説明である。
次に、動作モード判定部106は、防護区画設定テーブルTBL2を参照して、防護区画に設定された動作モードを判定する。
処理特定部107は、連動制御テーブルTBL1を参照して、火災受信機10で発生したイベントに連動して実行すべき処理を特定する。そして、特定した処理の情報をバッファに格納する。バッファには、通常バッファと優先バッファの2種類がある。優先バッファには、カウントダウンを停止する処理の情報が格納され、通常バッファには、その他の処理の情報が格納される。ここで、優先バッファにカウントダウンを停止する処理の情報を格納する理由は、当該処理の実行を優先するためである。
処理実行部108は、通常バッファ及び優先バッファに格納されている処理情報を読み出して、読み出した処理情報に示される処理を実行する。その際、処理実行部108は、通常バッファに格納されている処理情報よりも優先バッファに格納されている処理情報を優先して読み出す。具体的には、優先バッファに処理情報が格納された場合には、当該処理情報よりも前に通常バッファに処理情報が格納されていたとしても、優先バッファに格納された処理情報を先に読み出す。そのため、処理実行部108は、火災感知器2から出力される作動信号に応じた処理や手動放出スイッチ6から出力される起動信号に応じた処理よりも、緊急停止スイッチ7から出力される停止信号に応じた処理を優先して実行することになる。
この処理実行部108は、連動して制御すべき処理を実行する際、防護区画設定テーブルTBL2を参照して、防護区画単位で連動する機器を特定する。
1−2.動作
次に、ガス系消火設備1の動作について説明する。具体的には、火災受信機10の受信部105が実行する受信動作と、ガス系消火設備1で行われる消火動作について説明する。
1−2−1.受信動作
図6は、火災受信機10の受信部105が実行する受信動作を示すフローチャートである。
同図に示す受信動作において受信部105は、まず、建物Bに設置されている火災感知器2とガス消火制御装置9により形成されるグループの番号を示す変数gを「0」に設定する(ステップSa1)。次に、設定されているグループ番号が示すグループに対して通常ポイントポーリングを実行する(ステップSa2)。この通常システムポーリングの特別応答タイミングで応答が行われると(ステップSa3のYES)、受信部105は、当該応答を行ったガス消火制御装置9に対して状態確認セレクティングを行い、当該装置から信号を収集する(ステップSa4)。そして、ステップSa5に進む。一方、特別応答タイミングで応答が行われなかった場合には(ステップSa3のNO)、ステップSa4を実行せずにステップSa5に進む。
ステップSa5では、受信部105は、変数gを「1」インクリメントする。この結果、変数gがグループの総数を示す値Gを超えた場合には、受信部105はステップSa1に戻り、変数gを再び「0」に設定する。一方、変数gがグループの総数を示す値Gを超えない場合には、受信部105はステップSa2に戻り、設定されているグループ番号が示すグループに対して通常ポイントポーリングを実行する。
以上が、火災受信機10の受信部105が実行する受信動作についての説明である。
1−2−2.消火動作
次に、ガス系消火設備1で行われる消火動作について説明する。具体的には、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作について説明する。また、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作について説明する。
1−2−2−1.自動モード
図7及び図8は、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図である。
動作モードが自動モードに設定されている防護区画(以下、本動作の説明において「防護区画P1」という。)において火災が発生し、発生した火災が、防護区画P1に設置されている火災感知器2により感知されると、当該火災感知器2は火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb1)、火災受信機10の火災灯1021を点灯させるとともに、ブザー103を鳴動させる(ステップSb2)。その結果、監視室R4に滞在する監視員は、防護区画P1において火災が感知されたことを知ることができる。
また、制御部101は、防護区画P1に設置されているベル4を間欠鳴動させるために、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb3)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ベル4を間欠鳴動させる(ステップSb4)。その結果、防護区画P1に滞在する者は、当該防護区画P1において火災が感知されたことを知ることができる。
その後、防護区画P1において別の火災感知器2により火災が感知されると、当該別の火災感知器2は火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb5)、2つの異なる火災感知器2から作動信号が入力されたことをもって、カウントダウン条件が充足されたと判定する。そして、防護区画P1内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウン(例えば、60秒)を開始し、当該カウントダウンをカウントダウン表示器1024に表示させる(ステップSb6)。また、制御部101は、火災受信機10の放出予告灯1022を点灯させる(ステップSb7)。その結果、監視室R4に滞在する監視員は、防護区画P1内に消火ガスが放出されることと、放出されるまでの秒数を知ることができる。
また、制御部101は、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9において放出予告灯9214を点滅させるとともに、カウントダウン表示器922に上記のカウントダウンを表示させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb8)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922は、防護区画P1内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示し(ステップSb9)、放出予告灯9214は点滅する(ステップSb10)。その結果、このガス消火制御装置9の表示面を見た者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されることと、放出されるまでの秒数を知ることができる。
なお、カウントダウン表示器922に表示される残り時間は、火災受信機10のカウントダウン表示器1024に表示される残り時間よりも早めにしてもよい。これにより、カウントダウン表示器922に表示されるカウントダウンが終了する前に緊急停止スイッチ7を操作したにもかかわらず、噴射ヘッド3から消火ガスが放出されてしまうという事態がより確実に防止される。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P1に設置されているベル4を、より短い周期で間欠鳴動させるために、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb11)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ベル4をより短い周期で間欠鳴動させる(ステップSb12)。その結果、防護区画P1に滞在する者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されることを知ることができる。
その後、火災受信機10の制御部101によるカウントダウンが終了すると(ステップSb13)、制御部101はガス放出条件が充足されたと判定する。そして、防護区画P1内に消火ガスを放出するために、当該防護区画P1のために設置されている起動用ガス容器13の容器弁ソレノイドを制御する中継器14に対して起動信号を出力する(ステップSb14)。この起動信号が中継器14に入力されると、中継器14は容器弁ソレノイドを作動させ、当該起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。そして、その起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、防護区画P1のために設置されている選択弁12を開放する。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12により分枝される配管を通って、防護区画P1に設置されている噴射ヘッド3から放出される。
選択弁12が開放されると、図示せぬ圧力スイッチが作動して、火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSb15)、火災受信機10の放出予告灯9214を消灯し、代わりに放出灯1023を点灯させる(ステップSb16)。その結果、監視室R4に滞在する監視員は、防護区画P1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、制御部101は、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9において放出灯9215を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb17)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、放出予告灯9214は消灯し、代わりに放出灯9215が点灯する(ステップSb18)。その結果、このガス消火制御装置9の表示面を見た者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P1に設置されているベル4を連続鳴動させるために、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb19)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ベル4を連続鳴動させる(ステップSb20)。その結果、防護区画P1に滞在する者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P1に設置されているストロボ5を発光させるために、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb21)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ストロボ5を発光させる(ステップSb22)。その結果、防護区画P1に滞在する者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されていることを視覚的に知ることができる。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P1に設置されている放出表示灯8を点灯させるために、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSb23)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、放出表示灯8を点灯させる(ステップSb24)。その結果、防護区画P1の出入口付近にいる者は、防護区画P1内に消火ガスが放出されていることを知ることができる。
以上が、動作モードが自動モードに設定されている防護区画に対する消火動作についての説明である。
なお、上記の消火動作において、防護区画P1に滞在する者が火災に気づき、当該防護区画P1に設置されている手動放出スイッチ6を操作した場合には、当該手動放出スイッチ6は起動信号を出力する。この起動信号は、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9の入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される。この起動信号が入力された火災受信機10の制御部101は、別の火災感知器2からの作動信号の出力を待たずに、上記のステップSb6以降を実行する。加えて、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9において手動放出灯9216を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92の手動放出灯9216を点灯させる。
また、上記の消火動作において、カウントダウンの開始後に、防護区画P1に滞在する者が非火災を確認し、防護区画P1に設置されている緊急停止スイッチ7を操作すると、当該緊急停止スイッチ7は停止信号を出力する。この停止信号は、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9の入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される。この停止信号が入力された火災受信機10の制御部101は、カウントダウンを停止する。加えて、防護区画P1に設置されているガス消火制御装置9においてカウントダウン表示器922に表示されているカウントダウンを停止させるとともに、緊急停止灯9217を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922はカウントダウンを停止し、緊急停止灯9217は点灯する。
1−2−2−2.手動モード
図9は、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作の一例を示すシーケンス図である。
動作モードが手動モードに設定されている防護区画(以下、本動作の説明において「防護区画P2」という。)において火災が発生し、この火災に気づいた者が、防護区画P2に設置されている手動放出スイッチ6を操作すると、当該手動放出スイッチ6は起動信号を出力する(ステップSc1)。この起動信号は、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9の入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される(ステップSc2)。この起動信号が入力された火災受信機10の制御部101は、火災受信機10の火災灯1021を点灯させるとともに、ブザー103を連続鳴動させる(ステップSc3)。
また、制御部101は、手動放出スイッチ6が操作されたことをもって、カウントダウン条件が充足されたと判定する。そして、防護区画P2内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウン(例えば、25秒)を開始し、当該カウントダウンをカウントダウン表示器1024に表示させる(ステップSc4)。また、制御部101は、火災受信機10の放出予告灯1022を点灯させる(ステップSc5)。
また、制御部101は、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9において放出予告灯9214を点滅及び手動放出灯9216を点灯させるとともに、カウントダウン表示器922に上記のカウントダウンを表示させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc6)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922は、防護区画P2内に消火ガスが放出されるまでのカウントダウンを表示し(ステップSc7)、放出予告灯9214は点滅し、手動放出灯9216は点灯する(ステップSc8)。
なお、カウントダウン表示器922に表示される残り時間は、火災受信機10のカウントダウン表示器1024に表示される残り時間よりも早めにしてもよい。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P2に設置されているベル4を短い周期で間欠鳴動させるために、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc9)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ベル4を短い周期で間欠鳴動させる(ステップSc10)。
その後、火災受信機10の制御部101によるカウントダウンが終了すると(ステップSc11)、制御部101はガス放出条件が充足されたと判定する。そして、防護区画P2内に消火ガスを放出するために、当該防護区画P2のために設置されている起動用ガス容器13の容器弁ソレノイドを制御する中継器14に対して起動信号を出力する(ステップSc12)。この起動信号が中継器14に入力されると、中継器14は容器弁ソレノイドを作動させ、当該起動用ガス容器13から起動用ガスを放出させる。そして、その起動用ガスのガス圧により、消火ガス貯蔵容器11の容器弁と、防護区画P2のために設置されている選択弁12を開放する。その結果、消火ガス貯蔵容器11に貯蔵された消火ガスは、当該選択弁12により分枝される配管を通って、防護区画P2に設置されている噴射ヘッド3から放出される。
選択弁12が開放されると、図示せぬ圧力スイッチが作動して、火災受信機10に対して作動信号を出力する。この作動信号が入力された火災受信機10の制御部101は(ステップSc13)、火災受信機10の放出予告灯9214を消灯し、代わりに放出灯1023を点灯させる(ステップSc14)。
また、制御部101は、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9において放出灯9215を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc15)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、放出予告灯9214は消灯し、代わりに放出灯9215が点灯する(ステップSc16)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P2に設置されているベル4を連続鳴動させるために、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc17)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ベル4を連続鳴動させる(ステップSc18)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P2に設置されているストロボ5を発光させるために、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc19)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、ストロボ5を発光させる(ステップSc20)。
また、火災受信機10の制御部101は、防護区画P2に設置されている放出表示灯8を点灯させるために、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する(ステップSc21)。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、放出表示灯8を点灯させる(ステップSc22)。
以上が、動作モードが手動モードに設定されている防護区画に対する消火動作についての説明である。
以上説明した実施形態に係る火災受信機10は、上記の通り、緊急停止スイッチ7から出力される停止信号を、火災感知器2から出力される作動信号よりも優先的に受信する。また、火災受信機10は、上記の通り、この停止信号の受信に連動して実行されるべきカウントダウンを停止する処理を優先的に実行する。そのため、緊急停止スイッチ7が操作されてから火災受信機10がカウントダウンを停止するまでに要する遅延時間が短縮される。その結果、ガス消火制御装置9に表示されるカウントダウンを終了する前に緊急停止スイッチ7を操作したにもかかわらず、噴射ヘッド3から消火ガスが放出されてしまうという事態が防止される。
2.変形例
上記の実施形態は以下のように変形してもよい。以下に記載する変形例は互いに組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
防護区画に設置する音響装置として、ベル4に代えてホーンを採用してもよい。
2−2.変形例2
上記の建物Bでは、1つの防護区画につき、1台のガス消火制御装置9が設置されている。しかし、出入口を2カ所有する防護区画については、2台のガス消火制御装置9を設置してもよい。その場合、火災受信機10の防護区画設定テーブルTBL2には、その防護区画のIDに対応付けて、2台のガス消火制御装置9のアドレスが格納されることになる。また、2台のガス消火制御装置9のアドレスの各々について動作モードが対応付けられることになる。すなわち、その防護区画のIDに2つの動作モードが対応付けられることになる。これら2つの動作モードが共通する場合には、その防護区画の動作モードを一意に判定することができる。しかし、これら2つの動作モードが相違する場合には、その防護区画が自動モードであるのか手動モードであるのかを判定することができない。その結果、火災受信機10による消火動作が停止してしまう。そこで、そのような事態を回避するために、火災受信機10の動作モード判定部106は、防護区画に対応付けられている2つの動作モードが相違する場合に、一律に手動モードと判定するようにしてもよい。
2−3.変形例3
上記の手動モード時に実行される消火動作において、カウントダウンの開始後に、防護区画P2に滞在する者が非火災を確認し、防護区画P2に設置されている緊急停止スイッチ7を操作した場合に、当該緊急停止スイッチ7は停止信号を出力してもよい。この停止信号は、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9の入出力制御部94により中継されて、火災受信機10に入力される。この停止信号が入力された火災受信機10の制御部101は、カウントダウンを停止する。加えて、防護区画P2に設置されているガス消火制御装置9においてカウントダウン表示器922に表示されているカウントダウンを停止させるとともに、緊急停止灯9217を点灯させるために、当該ガス消火制御装置9に対して起動信号を出力する。この起動信号を受けて、ガス消火制御装置9の入出力制御部94は、表示部92を制御する。表示部92のうち、カウントダウン表示器922はカウントダウンを停止し、緊急停止灯9217は点灯する。
2−4.変形例4
火災感知器2に代えてアナログ式火災感知器を使用してもよい。その場合、火災感知器2に代えて火災受信機10が火災の発生を判定する。具体的には、火災受信機10は、アナログ式火災感知器から定期的に感知器信号としてアナログ値(例えば、煙濃度を示す値)を受信し、受信したアナログ値を所定の閾値と比較し、受信したアナログ値が所定の閾値を超えたときに火災が発生したと判定する。
1…ガス系消火設備、2…火災感知器、3…噴射ヘッド、4…ベル、5…ストロボ、6…手動放出スイッチ、7…緊急停止スイッチ、8…放出表示灯、9…ガス消火制御装置、10…火災受信機、11…消火ガス貯蔵容器、12…選択弁、13…起動用ガス容器、14…中継器、91…筺体、92…表示部、93…モード選択スイッチ、94…入出力制御部、101…制御部、102…表示部、103…ブザー、104…伝送部、105…受信部、106…動作モード判定部、107…処理特定部、108…処理実行部、921…状態表示灯、922…カウントダウン表示器、1011…プロセッサ、1012…メモリ、1021…火災灯、1022…放出予告灯、1023…放出灯、1024…カウントダウン表示器、9211…電源灯、9212…自動モード表示灯、9213…手動モード表示灯、9214…放出予告灯、9215…放出灯、9216…手動放出灯、9217…緊急停止灯、B…建物、P…制御プログラム、PL1、PL2、PL3…通常ポイントポーリング、R1〜R3…部屋、R4…監視室、R5…シリンダ室、S1、S2、S3…ポーリング信号、T0〜T11…通常応答タイミング、TBL1…連動制御テーブルTBL1、TBL2…防護区画設定テーブル、Tg…特別応答タイミング

Claims (2)

  1. 防護区画に設置された端末装置から信号を受信し、当該信号に応じた処理を実行する火災受信機であって、
    前記端末装置は、
    前記防護区画に設置され、感知器信号を出力する火災感知器と、
    前記防護区画に設置された噴射ヘッドから消火ガスを放出することを指示するための手動放出スイッチであって、利用者により操作されると起動信号を出力する手動放出スイッチと、
    前記噴射ヘッドからの消火ガスの放出を緊急停止するための緊急停止スイッチであって、利用者により操作されると停止信号を出力する緊急停止スイッチと
    を含み、
    前記火災受信機は、
    前記複数の端末装置に対してポーリングを行って信号を受信し、
    前記感知器信号又は前記起動信号を受信後に、カウントダウンを開始し、
    前記カウントダウンの終了前に前記停止信号を受信すると、前記カウントダウンを停止し、
    前記カウントダウンが終了すると、前記噴射ヘッドから消火ガスを放出させ、
    前記感知器信号又は前記起動信号に応じた処理よりも、前記停止信号に応じた処理を優先して実行する
    ことを特徴とする火災受信機。
  2. 前記火災受信機は、
    前記起動信号と前記停止信号を、前記防護区画に設置された第1のガス消火制御装置を介して受信し、
    前記第1のガス消火制御装置に対応づけて動作モードを記憶する記憶部を備え、
    前記記憶部に記憶される動作モードが自動モードである場合には、前記感知器信号又は前記起動信号を受信すると、前記カウントダウンを開始し、前記記憶部に記憶される動作モードが手動モードである場合には、前記起動信号を受信したときのみ、前記カウントダウンを開始し、
    前記記憶部において、前記第1のガス消火制御装置と同じ防護区画に設置された第2のガス消火制御装置と対応づけて、前記第1のガス消火制御装置と異なる動作モードが記憶されている場合に、前記起動信号を受信したときのみ、前記カウントダウンを開始するようにする
    ことを特徴とする、請求項1に記載の火災受信機。
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