JP6867416B2 - ハーフミラー、ハーフミラーの製造方法、および画像表示機能付きミラー - Google Patents

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Description

本発明は、ハーフミラーに関する。本発明は特に、画像表示装置の画像表示面に用いられるハーフミラーに関する。本発明はまた、上記ハーフミラーの製造方法、および上記ハーフミラーを利用した画像表示機能付きミラーに関する。
画像表示装置の画像表示面に、反射偏光板等から構成されるハーフミラーを配置することにより、画像表示部で画像が表示されているときは画像を表示する一方で、画像表示部で画像が表示されていないときは鏡面として作用する構成を得ることができる。
特許文献1および2では、コレステリック液晶相を固定した層を含む円偏光反射層をガラス板などの前面板に転写してハーフミラーを作製し、このハーフミラーを画像表示装置の画像表示面に接着して得られる画像表示機能付きミラーが開示されている。
WO2016/088707 WO2016/194890
特許文献1および2に記載のような上記のハーフミラーの製造においては、薄膜の反射層は、接着層または粘着剤層を介して厚みのあるガラス板等の透明基板に接着される。
特許文献2において既に記載されているように、この接着層として画像表示装置の画像表示部表面で一般的に用いられるOCAテープ(高透明性接着剤転写テープ)を用いると、ハーフミラーを透明基板側から観察したミラー反射像において、歪みが視覚的に確認されることがある。この現象は、上記OCAテープのオレンジピール(Orange peel)状の凸凹に起因するものである。特許文献2においては、接着層に硬化型接着剤を用い、厚みを5.0μm以下とするとともに接着の際の円偏光反射層の鉛筆硬度を調整することにより、歪みが確認されない構成の提供を図っている。
しかし、硬化型接着剤を用いた製造は、液のはみ出し等が生じ、ハーフミラーの工業的製造における障害となりえる。
本発明は、画像表示装置の画像表示部表面等に用いた場合に、明るく鮮明な画像表示およびミラー反射像表示を可能とするとともに、工業的生産に適した構成を有するハーフミラーを提供することを課題とする。本発明はまた、明るく鮮明な画像表示およびミラー反射像表示が可能な画像表示機能付きミラーの提供を課題とする。
本発明者らは、上記接着層として、工業的生産に適したシート状の粘着剤層を用いた構成で、歪みが視覚的に確認されないハーフミラーの作製を試み、検討を重ねた。その結果、上記課題を解決する粘着剤層の組成を見出し、この知見に基づいて、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記の[1]〜[10]を提供するものである。
[1]透明基板、粘着剤層、および偏光反射層をこの順に含むハーフミラーであって、
上記透明基板および上記粘着剤層、ならびに上記粘着剤層および上記偏光反射層はそれぞれ互いに直接接しており、
上記ハーフミラーは、JIS K7374に準拠した写像性測定方法による、上記透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が光学櫛0.5mmにおいて90%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上で、可視光反射率が30%以上であり、
上記透明基板はガラス板であり、
上記偏光反射層は厚みが5.0μm〜80μmであり、
上記粘着剤層は重量平均分子量80万〜200万のアクリル系ポリマーと架橋剤とシランカップリング剤とを含む組成物を紫外線硬化した層であり、
上記架橋剤の総量が上記アクリル系ポリマー量の1.0質量%〜8.0質量%であり、
上記架橋剤の80質量%以上が光架橋剤であり、
上記粘着剤層の厚みが3μm〜15μmである上記ハーフミラー。
[2]上記透明基板および上記偏光反射層が上記粘着剤層により貼合されたものである[1]に記載のハーフミラー。
[3]上記偏光反射層がコレステリック液晶層を含む[1]または[2]に記載のハーフミラー。
[4]上記偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の上記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する[1]〜[3]のいずれかに記載のハーフミラー。
[5]1/4波長板をさらに含み、
上記透明基板、上記粘着剤層、上記偏光反射層および上記1/4波長板をこの順に含む[3]または[4]に記載のハーフミラー。
[6]上記偏光反射層が複屈折の異なる樹脂を交互に積層した多層構造の直線偏光反射層である[1]または[2]に記載のハーフミラー。
[7]透明基板、粘着剤層、および偏光反射層をこの順に含むハーフミラーの製造方法であって、
上記粘着剤層として、重量平均分子量80万〜200万のアクリル系ポリマーと架橋剤とシランカップリング剤とを含む組成物を紫外線硬化した層であって上記架橋剤の総量が上記アクリル系ポリマー量の1.0質量%〜8.0質量%であり、上記架橋剤の80質量%以上が光架橋剤である層を用意すること、および
上記偏光反射層と上記透明基板とを上記粘着剤層を介して貼合すること、をこの順で含み、
上記ハーフミラーは、JIS K7374に準拠した写像性測定方法による、上記透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が光学櫛0.5mmにおいて90%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上で、可視光反射率が30%以上であり、
上記透明基板はガラス板であり、
上記偏光反射層は厚みが5.0μm〜80μmである、上記製造方法。
[8]上記粘着剤層が剥離シートの表面に用意され、上記貼合の前に上記剥離シートが剥離される[7]に記載の製造方法。
[9]上記紫外線硬化が剥離シート表面に塗布された上記組成物に対して行われたものである[8]に記載の製造方法。
[10]画像表示装置および[1]〜[6]のいずれかに記載のハーフミラーを含み、
上記画像表示装置、上記偏光反射層、上記粘着剤層および上記透明基板がこの順で配置されている画像表示機能付きミラー。
本発明により、画像表示装置の画像表示部表面等に用いた場合に、明るく鮮明な画像表示およびミラー反射像表示を可能とするとともに、工業的生産に適した構成を有するハーフミラーおよびその製造方法が提供される。上記ハーフミラーを用いて明るく鮮明な画像表示およびミラー反射像表示が可能な画像表示機能付きミラーを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
本明細書において、円偏光につき「選択的」というときは、右円偏光成分または左円偏光成分のいずれかの光量が、他方の円偏光成分よりも多いことを意味する。具体的には「選択的」というとき、光の円偏光度は、0.3以上であることが好ましく、0.6以上がより好ましく、0.8以上がさらに好ましい。実質的に1.0であることがさらに好ましい。ここで、円偏光度とは、光の右円偏光成分の強度をIR、左円偏光成分の強度をILとしたとき、|IR−IL|/(IR+IL)で表される値である。
本明細書において、円偏光につき「センス」というときは、右円偏光であるか、または左円偏光であるかを意味する。円偏光のセンスは、光が手前に向かって進んでくるように眺めた場合に電場ベクトルの先端が時間の経過に従って時計回りに回る場合が右円偏光であり、反時計回りに回る場合が左円偏光であるとして定義される。
本明細書においては、コレステリック液晶の螺旋の捩れ方向について「センス」との用語を用いることもある。コレステリック液晶の螺旋の捩れ方向(センス)が右の場合は右円偏光を反射し、左円偏光を透過し、センスが左の場合は左円偏光を反射し、右円偏光を透過する。
可視光線は電磁波のうち、ヒトの目で見える波長の光であり、380nm〜780nmの波長域の光を示す。
また、本明細書において、可視光反射率は、JIS A5759に記載の計算方法に基づき算出した数値を意味する。すなわち、分光光度計にて波長380nm〜780nmの反射率を測定し、CIE(国際照明委員会)昼光D65の分光分布、CIE明順応標準比視感度の波長分布および波長間隔から得られる重価係数を乗じて加重平均することによって光反射率を求める。
可視光反射率を得る際には、例えば、日本分光(株)製分光光度計「V−670」を用いることができる。
本明細書において、画像表示機能付きミラーまたはハーフミラーについて、「画像」というときは、画像表示機能付きミラーとしての使用時に、または画像表示機能付きミラーに組み込んでの使用時に、画像表示部で画像が表示されているときにハーフミラーを透明基板側から視認して観察できる像を意味する。また、本明細書において、画像表示機能付きミラーまたはハーフミラーについて、「ミラー反射像」というときは、画像表示機能付きミラーとしての使用時に、または画像表示機能付きミラーに組み込んでの使用時に、画像表示部で画像が表示されていないとき、透明基板側から視認して観察できる像を意味する。
<<ハーフミラー>>
本明細書において、ハーフミラーは、可視光領域の少なくとも一部の所定の波長の光を反射するとともに、可視光領域の少なくとも一部の波長の光を透過する部材を言う。
ハーフミラーは、JIS K7374(JIS K7374:2007)に準拠した写像性測定方法による、上記透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が光学櫛0.5mmにおいて90%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上で、可視光反射率が30%以上である。上記反射モードでは、透明基板の法線に対し45°で透明基板側から光を入射して透明基板側へ光を反射させる。
上記の像鮮明度および可視光反射率を有するハーフミラーは、例えば、画像表示装置での用途に適している。上記の像鮮明度および可視光反射率の範囲のハーフミラーは、画像表示部表面に画像表示装置からの画像光が透過するように設けたときに、十分な明度と鮮明度の画像およびミラー反射像を与えるからである。ハーフミラーは、特に画像表示装置の画像表示部表面に偏光反射層側の面が対向するように配置して用いることができ、画像表示部で画像が表示されていないときは、画像表示部表面に設けられたハーフミラーは鏡面として用いることができる。
偏光反射層、粘着剤層、透明基板をこの順で含むハーフミラーを透明基板側から観察したミラー反射像において生じうる上述した歪みは、偏光反射層表面に生じているオレンジピール状の凹凸の部分における可視光領域の反射光の散乱に基づくと考えられる。偏光反射層を含むフィルムを画像表示装置内部のフィルムの貼り合わせに用いた場合はオレンジピール状の凹凸は視認しにくい。また、画像表示装置の画像表示部表面に用いられていても、可視光の反射率が低いフィルムでは、オレンジピール状の凹凸は視認しにくい。本発明者らは、ハーフミラー中の偏光反射層と透明基板とを貼合、または接着するための層として、特定の組成および厚みの粘着剤層を用いることによりミラー反射像の歪みを低減することができることを見出した。
オレンジピール状の凹凸の程度は、ハーフミラーのミラー反射像がどの程度鮮明に歪みなく見えるかの度合い(像の鮮明度)に基づき、判別することができる。具体的には、像の鮮明度が高いほどオレンジピール状の凹凸が少ないと考えることができる。像の鮮明度は、JIS K 7374に準拠して求めることができ、例えば、実施例に用いているように、スガ試験機(株)製のICM−ITを使用してミラー反射像について測定することができる。
ハーフミラーにおいては、上記のように測定した透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が、光学櫛0.05mmにおいて20%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上であることが好ましい。
ハーフミラーの像鮮明度は、光学櫛0.5mmにおいて90%以上であり、95%以上であることが好ましい。また光学櫛0.125mmにおいて70%以上であり、75%以上であることが好ましい。
ハーフミラーは、透明基板、粘着剤層、および偏光反射層をこの順で含む。ハーフミラーにおいて、透明基板および粘着剤層は直接接していればよく、かつ粘着剤層および偏光反射層は直接接していればよい。ハーフミラーの各部材について以下に説明する。
<透明基板>
ハーフミラーにおいて透明基板はガラス板を用いる。ガラス板としては、例えば、通常のミラーの作製に用いられるガラス板を用いることができる。
ガラス板は、その表面が修飾されたガラス板であってもよい。例えば、ガラス板は、無機反射層などを表面に有していてもよい。修飾される面は、粘着剤層側の面であっても、その反対側の面であってもよいが、粘着剤層側の面であることが好ましい。無機反射層で修飾されている場合は、粘着剤層側の面が修飾されていることが好ましい。
無機反射層には金属膜および誘電体多層膜などが挙げられる。金属膜の形成材料は、例えば、アルミニウム、銀、銀合金等が挙げられる。 金属膜の膜厚は金属膜の形成材料に応じて十分な反射を確保することのできる膜厚であればよく、例えば、0.5nm〜50nmが好ましく、1.0nm〜25nmがより好ましい。金属膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ化学的気相成長法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、PECVD)等の化学的気相成長法(CVD)、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition、PVD)等が挙げられる。金属膜は特に真空蒸着法により形成された金属蒸着層であることが好ましい。
誘電体多層膜としては、例えば、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを上記基板上に交互に複数層積層することで作製することができる。層の種類は2種に限定されず、上記以外の膜をさらに用いてもよい。積層数は、2層〜12層が好ましく、2層〜8層がより好ましく、4層〜6層が更に好ましい。誘電体薄膜の積層順については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隣接する膜の屈折率が高い場合にはそれより低い屈折率の膜をその前に積層する。その逆に隣接する層の屈折率が低い場合にはそれより高い屈折率の膜をその前に積層する。屈折率が高いか低いかの境目は1.8とすることができる。なお、屈折率が高いか低いかは絶対的なものではなく、高屈折率の材料の中でも、相対的に屈折率の大きいものと小さいものとが存在してもよく、これらを交互に積層してもよい。高屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Sb23、Sb23、Bi23、CeO2、CeF3、HfO2、La23、Nd23、Pr611、Sc23、SiO、Ta25、TiO2、TlCl、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2などが挙げられる。これらの中でも、Bi23、CeO2、CeF3、HfO2、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2が好ましく、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2がより好ましい。低屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Al23、BiF3、CaF2、LaF3、PbCl2、PbF2、LiF、MgF2、MgO、NdF3、SiO2、Si23、NaF、ThO2、ThF4、などが挙げられる。これらの中でも、Al23、BiF3、CaF2、MgF2、MgO、SiO2、Si23が好ましく、Al23、CaF2、MgF2、MgO、SiO2、Si23がより好ましい。誘電体薄膜の成膜方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオンプレーティング、イオンビーム等の真空蒸着法、スパッタリング等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)などが挙げられる。これらの中でも、真空蒸着法、スパッタリング法が好ましく、スパッタリング法がより好ましい。
透明基板の厚みとしては、500μm〜10mm程度であればよく、好ましくは800μm〜5.0mmであり、より好ましくは1.0mm〜3.0mmである。
透明基板は、その主表面の面積が、偏光反射層の主表面の面積より大きくてもよく、同じであってもよい。本明細書において、「主表面」とは、板状またはフィルム状の部材の表面(おもて面または裏面)をいう。透明基板の主表面の一部に偏光反射層が接着されており、その他の部位に金属箔などの他の種類の反射層が接着または形成されていてもよい。このような構成でミラーの一部での画像表示が可能である。一方、透明基板の主表面の全面に偏光反射層が接着されたハーフミラーであってもよく、さらに、このハーフミラーが偏光反射層の主表面と同面積の画像表示部を有する画像表示装置の画像表示部と接着されていてもよい。このような構成でミラー全面での画像表示が可能である。
<粘着剤層>
ハーフミラーは、透明基板と偏光反射層との間に粘着剤層を含む。粘着剤層はOCAテープなどのように、ハーフミラー製造における透明基板と偏光反射層との接着工程の際に既に自立したシート状の形状を有しているものである。このようなシート状の粘着剤層を用いることにより、ハーフミラーの工業的製造を好都合に行なうことができる。接着剤液のはみ出し等が生じないからである。
ハーフミラーにおける粘着剤層のゲル分率は40〜90質量%であることが好ましい。OCAテープなどのように接着の際に既に自立したシート状の形状を有している粘着剤層は通常上記のゲル分率を有している。ゲル分率は50〜90質量%であることがより好ましく、50〜80質量%であることがさらに好ましい。
本明細書において、ゲル分率は、粘着剤層をW1(g)採取して酢酸エチル中に23℃下で7日間浸漬した後、不溶分を酢酸エチル中から取り出し、130℃で2時間乾燥し、得られた粘着剤層の質量W2(g)を測定したときに、(W2/W1)×100として計算される値(質量%)である。
なお、硬化型接着剤により形成される層は、通常、酢酸エチルに不溶であるため、ゲル分率は約100質量%となる。
粘着剤層は分子量80万〜200万のアクリル系ポリマーと、架橋剤とシランカップリング剤とを含む組成物を紫外線硬化した層である。また、上記組成物において、架橋剤の総量は上記アクリル系ポリマー量の1.0質量%〜8.0質量%であり、上記架橋剤の80質量%以上が光架橋剤である。
上記粘着剤層の厚みは3μm〜15μmである。粘着剤層の厚みは、4μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。
[アクリル系ポリマー]
粘着剤層作製のための組成物はアクリル系ポリマーを含む。
アクリル系ポリマーはアルキル(メタ)アクリレートをモノマーとして用いて得られるポリマーである。アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素数が2〜18程度のものが用いられる。アルキル基は直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。上記アルキル基の平均炭素数は2〜14が好ましく、3〜12がより好ましく、4〜9がさらに好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、(メタ)アクリル系ポリマーは、コモノマーとしてアルキル(メタ)アクリレートとともにその他のモノマーを重合して得られるポリマーであってもよい。すなわち、(メタ)アクリル系ポリマーはコポリマーであってもよい。コモノマーとしては各種の官能基含有モノマーが挙げられる。官能基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー等が挙げられる。共重合形態については特に制限なく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
アクリル系ポリマーの分子量は、80万以上200万以下であり、120万以上180万以下であることが好ましい。
本明細書において、分子量は重量平均分子量を意味する。本明細書における重量平均分子量は、特に述べない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に基づき測定した値を意図する。GPCに基づく重量平均分子量の測定は以下の手順で行うことができる。得られたポリマーは、溶媒を除去することによって単離し、得られた固形分をテトラヒドロフランにて0.1質量%に希釈する。得られたサンプルをHLC−8020GPC(東ソー(株)製)にて、TSKgel Super Multipore HZ−H(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本直列につないだものをカラムとして用いて測定する。測定は、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35mL/min、サンプル注入量を10μL、測定温度を40℃とし、RI検出器を用いて行うことができる。
アクリル系ポリマーは上述のいずれかのモノマーまたはモノマー混合物の重合反応により得ることができる。重合反応は、例えば、原料モノマーを溶媒に溶解し、さらに重合開始剤を加えた溶液を加熱下攪拌することにより行なうことができる。溶媒としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば酢酸エチルなどの酢酸エステルを用いることができる。例えば、重合反応は窒素などの不活性ガス気流下で、重合開始剤を加え、通常50〜70℃程度で5〜30時間程度の反応条件で行われる。
アクリル系ポリマーとしては、市販品を用いてもよい。
[架橋剤]
粘着剤層作製のための組成物は架橋剤を含む。
架橋剤の総量は上記アクリル系ポリマー量に対し、1.0質量%以上8.0質量%以下であり、5.0質量%以下であることが好ましい。また、1.5質量%以上であることが好ましい。
粘着剤層作製のための組成物は架橋剤として光架橋剤を少なくとも含み、架橋剤総量の80質量%以上は光架橋剤である。光架橋剤は、架橋剤総量の85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
光架橋剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンのアルキルフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類が挙げられる。
光架橋剤以外の架橋剤としては、熱架橋剤が挙げられる。熱架橋剤としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル共重合体が有する反応性官能基(水酸基またはカルボキシ基)と反応するものであればよく、例としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等が挙げられる。イソシアネート系架橋剤としては、少なくともポリイソシアネート化合物を含むものであればよく、例えば、トリレンジイソシアネート(トリメチロールトリレンジイソシアネート等)、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートなどが挙げられる。エポキシ系架橋剤としては、例えば、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられる。
[シランカップリング剤]
粘着剤層作製のための組成物はシランカップリング剤を含む。粘着剤層作製のための組成物がシランカップリング剤を含むことによって、粘着剤層と透明基板(ガラス板)との接着性を向上させることができる。シランカップリング剤は硬化後の粘着剤層においても含まれていることが好ましい。シランカップリング剤としては、メトキシ基、エトキシ基等のアルキルオキシ基またはアセトキシ基等の加水分解可能な反応性基と、イソシアネート基、エポキシ基、ビニル基、アミノ基、ハロゲン基、メルカプト基、および(メタ)アクリロイル基などから選択される1つ以上の反応性基を有する置換基とが同じケイ素に結合した構造を有する化合物、2つのケイ素が酸素または−NH−を介して結合している部分構造を有し、これらのケイ素のいずれかに上記の加水分解可能な反応性基と、上記の反応性基を有する置換基とが結合した構造を有する化合物などが挙げられる。シランカップリング剤の具体例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのインシアネート基含有シランカップリング剤などが挙げられる。シランカップリング剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は、上記アクリル系ポリマーに対し、0.01〜1質量%が好ましく、0.06〜0.6質量%がより好ましい。
[粘着剤層の製造方法]
粘着剤層は、上記各成分を含む粘着剤層作製のための組成物を紫外線硬化した層である。粘着剤層は、剥離シート表面に粘着剤層作製のための組成物を塗布し、得られた塗布膜を紫外線硬化することにより得ることができる。
粘着剤層作製のための組成物は上記塗布を容易にするなどの目的で、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば酢酸エチルなどの酢酸エステルを用いることができる。
剥離シートは特に限定されず、例えばシリコーン系剥離剤などの剥離剤で処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることができる。剥離シート表面に塗布された上記組成物の表面にさらに剥離シートを設け、剥離シートに挟持された組成物に対して紫外線硬化を行なってもよい。
紫外線硬化における、照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2が好ましく、100mJ/cm2〜1,500mJ/cm2がより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下または窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。照射する紫外線波長は300nm〜430nmが好ましい。
上記のように製造された粘着剤層は、ハーフミラー作製時に剥離シートから剥離され、透明基板および偏光反射層の接着に用いられていればよい。
粘着剤層としては、市販品を用いてもよい。
<偏光反射層>
ハーフミラーは、偏光反射層を含む。偏光反射層は、直線偏光、円偏光、または楕円偏光を反射する層である。
偏光反射層の厚みは、80μm以下であり、好ましくは55μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは35μm以下、さらにより好ましくは2.0μm〜30μm、特に好ましくは4.0μm〜25μm、最も好ましくは5.0μm〜20μmである。
ハーフミラーにおいて、透明基板に接着される層の厚みが小さいほどオレンジピールが生じやすい傾向がある。一方、本発明においては、偏光反射層の厚み、または、後述のコレステリック円偏光反射層である偏光反射層と1/4波長板との積層体の厚みの総計が55μm以下になると、特に35μm以下となると、オレンジピールの低減の効果は顕著である。
偏光反射層として、好ましくは、直線偏光反射層または円偏光反射層が挙げられる。
[直線偏光反射層]
直線偏光反射層としては、例えば複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子が挙げられる。
複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子としては、例えば特表平9−506837号公報などに記載されたものを用いることができる。具体的には、屈折率関係を得るために選ばれた条件下で加工すると、広く様々な材料を用いて、偏光子を形成できる。一般に、第一の材料の一つが、選ばれた方向において、第二の材料とは異なる屈折率を有することが必要である。この屈折率の違いは、フィルムの形成中、またはフィルムの形成後の延伸、押出成形、或いはコーティングを含む様々な方法で達成できる。更に、2つの材料が同時押出することができるように、類似のレオロジー特性(例えば、溶融粘度)を有することが好ましい。
複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子としては、市販品を用いることができ、市販品としては、例えば、DBEF(登録商標)(3M社製)、APF(高度偏光フィルム(Advanced Polarizing Film(3M社製))として販売されている光学フィルムなどが挙げられる。
直線偏光反射層の厚みは好ましくは2.0μm〜50μmの範囲、より好ましくは8.0〜30μmの範囲である。
[円偏光反射層]
円偏光反射層は透過光および反射光が円偏光となる偏光反射層である。そのため、円偏光反射層を含むハーフミラーを用いた画像表示機能付きミラーでは、偏光サングラスを介しても、画像表示機能付きミラーの方向に依存せずに、表示画像およびミラー反射像の観察を行うことができる。
円偏光反射層の例としては、直線偏光反射板と1/4波長板とを含む円偏光反射層およびコレステリック液晶層を含む円偏光反射層(以下、両者の区別のため、それぞれ「Polλ/4円偏光反射層」「コレステリック円偏光反射層」ということがある。)が挙げられる。
[Polλ/4円偏光反射層]
Polλ/4円偏光反射層において、直線偏光反射板と1/4波長板とは直線偏光反射板の偏光反射軸に対し1/4波長板の遅相軸が45°となるように配置されていればよい。また、1/4波長板と直線偏光反射板とは、例えば、接着層により接着されていればよい。
Polλ/4円偏光反射層において直線偏光反射板が画像表示装置に近い面となるように配置して使用することで、画像表示装置からの画像表示のための光を効率よく円偏光に変換して、画像表示機能付きミラー前面から出射させることができる。画像表示装置からの画像表示のための光が直線偏光であるとき、この直線偏光を透過するように直線偏光反射板の偏光反射軸を調整すればよい。
Polλ/4円偏光反射層の厚みは、好ましくは2.0μm〜50μmの範囲、より好ましくは8.0μm〜40μmの範囲である。
直線偏光反射板としては、上記で直線偏光反射層として説明したものを用いることができる。
1/4波長板としては、後述する1/4波長板を用いることができる。
[コレステリック円偏光反射層]
コレステリック円偏光反射層はコレステリック液晶層を少なくとも1層含む。コレステリック円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層は可視光領域で選択反射を示すものであればよい。
円偏光反射層は2層以上のコレステリック液晶層を含んでいてもよく、配向層などの他の層を含んでいてもよい。円偏光反射層はコレステリック液晶層のみからなることが好ましい。また、円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含むときは、それらは隣接するコレステリック液晶層と直接接していることが好ましい。円偏光反射層は、3層、4層など、3層以上のコレステリック液晶層を含んでいることが好ましい。
コレステリック円偏光反射層の厚みは、80μm以下であり、好ましくは55μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは35μm以下、さらにより好ましくは2.0μm〜30μmの範囲、特に好ましくは4.0μm〜20μmの範囲である。
(コレステリック液晶層)
本明細書において、コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を固定した層を意味する。コレステリック液晶層を単に液晶層ということもある。
コレステリック液晶相は、特定の波長域において右円偏光または左円偏光のいずれか一方のセンスの円偏光を選択的に反射させるとともに他方のセンスの円偏光を透過する円偏光選択反射を示すことが知られている。本明細書において、円偏光選択反射を単に選択反射ということもある。
円偏光選択反射性を示すコレステリック液晶相を固定した層を含むフィルムとして、重合性液晶化合物を含む組成物から形成されたフィルムは従来から数多く知られており、コレステリック液晶層については、それらの従来技術を参照することができる。
コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている層であればよい。コレステリック液晶層は、典型的には、重合性液晶化合物をコレステリック液晶相の配向状態としたうえで、紫外線照射、加熱等によって重合、硬化し、流動性が無い層を形成して、同時に、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることのない状態に変化した層であればよい。なお、コレステリック液晶層においては、コレステリック液晶相の光学的性質が層中において保持されていれば十分であり、層中の液晶化合物はもはや液晶性を示していなくてもよい。例えば、重合性液晶化合物は、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
コレステリック液晶層の選択反射の中心波長λは、コレステリック相における螺旋構造のピッチP(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック液晶層の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。なお、本明細書において、コレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長λは、コレステリック液晶層の法線方向から測定した円偏光反射スペクトルの反射ピークの重心位置にある波長を意味する。なお、本明細書において、選択反射の中心波長はコレステリック液晶層の法線方向から測定した時の中心波長を意味する。
上記式から分かるように、螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射の中心波長を調整できる。n値とP値を調節して、所望の波長の光に対して右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射させるために、中心波長λを調節することができる。
コレステリック液晶層に対して斜めに光が入射する場合は、選択反射の中心波長は短波長側にシフトする。そのため、画像表示のために必要とされる選択反射の波長に対して、上記のλ=n×Pの式に従って計算されるλが長波長となるようにn×Pを調整することが好ましい。屈折率n2のコレステリック液晶層中でコレステリック液晶層の法線方向(コレステリック液晶層の螺旋軸方向)に対して光線がθ2の角度で通過するときの選択反射の中心波長をλdとするとき、λdは以下の式で表される。
λd=n2×P×cosθ2
上記を考慮して、円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層の選択反射の中心波長を設計することにより、画像の斜めからの視認性の低下を防止することができる。また、画像の斜めからの視認性を低下させることもできる。これは例えばスマートフォンやパーソナルコンピューターにおいて、覗き見を防止することができるため有用である。
また、上記の選択反射の性質に由来して、ハーフミラーを用いた画像表示機能付きミラーでは、斜め方向から見た表示画像およびミラー反射像に色味が出てしまうことがある。円偏光反射層に赤外光領域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を含ませることによって、この色味を防止することも可能である。この場合の赤外光領域の選択反射の中心波長は具体的には、780〜900nm、好ましくは780〜850nmにあればよい。
コレステリック液晶相のピッチは重合性液晶化合物とともに用いるキラル剤の種類、またはその添加濃度に依存するため、これらを調整することによって所望のピッチを得ることができる。なお、螺旋のセンスやピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、および「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
ハーフミラーにおいて、円偏光反射層は、赤色光の波長域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層と、緑色光の波長域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層と、青色光の波長域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層とを含むことが好ましい。反射層は、例えば、400nm〜500nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層、500nm〜580nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層、および580nm〜700nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を含むことが好ましい。
ハーフミラーにおいては、組み合わせて用いられる画像表示装置の発光のピークに基づき、以下のようにコレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長を調整してもよい。すなわち、コレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長は、画像表示装置の発光のピークの波長と5nm以上、好ましくは10nm以上異なっていてもよい。特に、後述の1/4波長板を含まないハーフミラーにおいては上記の調整を行うことが好ましい。選択反射の中心波長と画像表示装置の画像表示のための発光ピークの波長をずらすことにより、画像表示のための光がコレステリック液晶層で反射されず、表示画像を明るくすることができる。画像表示装置の発光のピークの波長は画像表示装置の白表示時の発光スペクトルで確認できる。ピーク波長は上記発光スペクトルの可視光領域におけるピーク波長であればよく、例えば、画像表示装置の上述の赤色光の発光ピーク波長λR、緑色光の発光ピーク波長λG、および青色光の発光ピーク波長λBからなる群から選択されるいずれか1つ以上であればよい。コレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長は、画像表示装置の上述の赤色光の発光ピーク波長λR、緑色光の発光ピーク波長λG、および青色光の発光ピーク波長λBのいずれとも5nm以上、好ましくは10nm以上異なっていることが好ましい。円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含む場合は、すべてのコレステリック液晶層の選択反射の中心波長を、画像表示装置の発光する光のピークの波長と5nm以上、好ましくは10nm以上異なるようにすればよい。例えば、画像表示装置が白表示時の発光スペクトルにおいて赤色光の発光ピーク波長λRと、緑色光の発光ピーク波長λGと、青色光の発光ピーク波長λBとを示すフルカラー表示の表示装置である場合、コレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長がいずれも、λR、λG、およびλBのいずれとも5nm以上、好ましくは10nm以上異なるようにすればよい。
また、コレステリック円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含むときは、より画像表示装置に近いコレステリック液晶層がより長い選択反射の中心波長を有していることが好ましい。このような構成により、斜め方向から見た表示画像およびミラー反射像における色味を抑えることができる。
使用するコレステリック液晶層の選択反射の中心波長を、画像表示装置の発光波長域、およびコレステリック円偏光反射層の使用態様に応じて調整することにより光の利用効率を良くし明るい画像を表示することができる。コレステリック円偏光反射層の使用態様としては、特に円偏光反射層への光の入射角、画像観察方向などが挙げられる。
各コレステリック液晶層としては、螺旋のセンスが右または左のいずれかであるコレステリック液晶層が用いられる。コレステリック液晶層の反射円偏光のセンスは螺旋のセンスに一致する。円偏光反射層に複数のコレステリック液晶層が含まれるとき、それらの螺旋のセンスは全て同じであっても、異なるものが含まれていてもよい。特定の選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層として、それぞれ、右または左のいずれか一方のセンスのコレステリック液晶層を含んでいてもよく、右および左の双方のセンスのコレステリック液晶層を含んでいてもよい。
後述の1/4波長板を含むハーフミラーにおいては、画像表示装置から出射して1/4波長板を透過して得られているセンスの円偏光のセンスに応じて、螺旋のセンスが右または左のいずれかであるコレステリック液晶層を用いればよい。具体的には、画像表示装置から出射して1/4波長板を透過して得られているセンスの円偏光を透過する螺旋のセンスを有するコレステリック液晶層を用いればよい。円偏光反射層に複数のコレステリック液晶層が含まれるとき、それらの螺旋のセンスは全て同じであることが好ましい。
選択反射を示す選択反射帯の半値幅Δλ(nm)は、Δλが液晶化合物の複屈折Δnと上記ピッチPに依存し、Δλ=Δn×Pの関係に従う。そのため、選択反射帯の幅の制御は、Δnを調整して行うことができる。Δnの調整は重合性液晶化合物の種類やその混合比率を調整したり、配向固定時の温度を制御したりすることで行うことができる。
選択反射の中心波長が同一の1種のコレステリック液晶層の形成のために、周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を複数積層してもよい。周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を積層することによっては、特定の波長で円偏光選択性を高くすることができる。
(1/4波長板)
コレステリック円偏光反射層を用いた画像表示機能付きミラーは、さらに1/4波長板を含んでいてもよい。
ハーフミラーを画像表示機能付きミラーにおいて用いる際、画像表示装置と円偏光反射層との間に1/4波長板を配することにより、画像表示装置からの光を円偏光反射層が透過させるセンスの円偏光に変換して円偏光反射層に入射させることが可能となる。そのため、円偏光反射層において反射されて画像表示装置側に戻る光を大幅に減らすことができ、明るい画像の表示が可能となる。
1/4波長板は可視光領域において1/4波長板として機能する位相差層であればよい。1/4波長板の例としては、一層型の1/4波長板、1/4波長板と1/2波長位相差板とを積層した広帯域1/4波長板などが挙げられる。
前者の1/4波長板の正面位相差は、画像表示装置の発光波長の1/4の長さであればよい。それゆえに例えば画像表示装置の発光波長が450nm、530nm、640nmの場合は、450nmの波長で112.5nm±10nm、好ましくは112.5nm±5nm、より好ましくは112.5nm、530nmの波長で132.5nm±10nm、好ましくは132.5nm±5nm、より好ましくは132.5nm、640nmの波長で160nm±10nm、好ましくは160nm±5nm、より好ましくは160nmの位相差であるような、逆分散性の位相差層が1/4波長板として最も好ましい。位相差の波長分散性の小さい位相差板や順分散性の位相差板も1/4波長板として用いることができる。なお、逆分散性とは長波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味し、順分散性とは短波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味する。
積層型の1/4波長板は、1/4波長板と1/2波長位相差板とをその遅相軸を60°の角度で貼り合わせ、1/2波長位相差板側を直線偏光の入射側に配置して、且つ1/2波長位相差板の遅相軸を入射直線偏光の偏光面に対して15°または75°に交差して使用するもので、位相差の逆分散性が良好なため好適に用いることができる。
本明細書において、位相差は正面レターデーションを意味する。位相差はAXOMETRICS社製の偏光位相差解析装置AxoScanを用いて測定することができる。またはKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において特定の波長の光をフィルム法線方向に入射させて測定してもよい。
1/4波長板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、石英板、延伸されたポリカーボネートフィルム、延伸されたノルボルネン系ポリマーフィルム、炭酸ストロンチウムのような複屈折を示す無機粒子を含有して配向させた透明フィルム、支持体上に無機誘電体を斜め蒸着した薄膜などが挙げられる。
1/4波長板としては、例えば、(1)特開平5−27118号公報、および特開平5−27119号公報に記載された、レターデーションが大きい複屈折性フィルムと、レターデーションが小さい複屈折性フィルムとを、それらの光軸が直交するように積層させた位相差板、(2)特開平10−68816号公報に記載された、特定波長において1/4波長となっているポリマーフィルムと、それと同一材料からなり同じ波長において1/2波長となっているポリマーフィルムとを積層させて、広い波長領域で1/4波長が得られる位相差板、(3)特開平10−90521号公報に記載された、二枚のポリマーフィルムを積層することにより広い波長領域で1/4波長を達成できる位相差板、(4)国際公開第00/26705号パンフレットに記載された変性ポリカーボネートフィルムを用いた広い波長領域で1/4波長を達成できる位相差板、(5)国際公開第00/65384号パンフレットに記載されたセルロースアセテートフィルムを用いた広い波長領域で1/4波長を達成できる位相差板などが挙げられる。
1/4波長板としては、市販品を用いることもでき、市販品としては、例えば商品名:ピュアエース(登録商標)WR(帝人株式会社製、ポリカーボネートフィルム)などが挙げられる。
1/4波長板としては、重合性液晶化合物、高分子液晶化合物を配列させて固定して形成したものが好ましい。例えば、1/4波長板は、仮支持体、または配向膜に液晶組成物を塗布し、そこで液晶組成物中の重合性液晶化合物を液晶状態においてネマチック配向に形成後、光架橋や熱架橋によって固定化して、形成することができる。1/4波長板は、高分子液晶化合物を含む組成物を、仮支持体、または配向膜表面に液晶組成物を塗布して液晶状態においてネマチック配向に形成後、冷却することによって配向を固定化して得られる層であってもよい。
1/4波長板として液晶化合物を含む組成物から形成したものを用いる場合、1/4波長板および偏光反射層の厚みの合計が80μm以下であることが好ましく、55μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることがさらに好ましく、35μm以下であることがさらにより好ましく、2.0μm〜30μmであることが特に好ましく、4.0μm〜25μmであることが最も好ましい。
(1/4波長板およびコレステリック液晶層の作製方法)
以下、コレステリック液晶層および液晶組成物から形成される1/4波長板の作製材料および作製方法について説明する。
上記1/4波長板の形成に用いる材料としては、重合性液晶化合物を含む液晶組成物などが挙げられる。コレステリック液晶層の形成に用いる材料は、さらにキラル剤(光学活性化合物)を含むことが好ましい。必要に応じてさらに界面活性剤や重合開始剤などと混合して溶剤などに溶解した上記液晶組成物を、仮支持体、配向膜、1/4波長板、下層となるコレステリック液晶層などに塗布し、配向熟成後、液晶組成物の硬化により固定化して1/4波長板またはコレステリック液晶層を形成することができる。
(重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物としては、棒状の液晶化合物を用いることができる。
棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、およびアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基がより好ましい。重合性基は種々の方法で、液晶化合物の分子中に導入できる。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。重合性液晶化合物の例は、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、米国特許第5622648号明細書、米国特許第5770107号明細書、国際公開WO95/22586、WO95/24455、WO97/00600号公報、WO98/23580、WO98/52905、特開平1−272551号公報、特開平6−16616号公報、特開平7−110469号公報、特開平11−80081号公報、および特開2001−328973号公報などに記載の化合物が含まれる。2種類以上の重合性液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
また、液晶組成物中の重合性液晶化合物の添加量は、液晶組成物の固形分質量(溶媒を除いた質量)に対して、80〜99.9質量%であることが好ましく、85〜99.5質量%であることがより好ましく、90〜99質量%であることがより好ましい。
(キラル剤:光学活性化合物)
コレステリック液晶層の形成に用いる材料はキラル剤を含んでいることが好ましい。キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物を用いることができる。キラル剤の例としては、液晶デバイスハンドブック(第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989)、特開2003−287623号、特開2002−302487号、特開2002−80478号、特開2002−80851号、特開2010−181852号または特開2014−034581号の各公報に記載の化合物が挙げられる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがより好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることがさらに好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
キラル剤としては、イソソルビド誘導体、イソマンニド誘導体、またはビナフチル誘導体を好ましく用いることができる。イソソルビド誘導体としては、BASF社製のLC−756等の市販品を用いてもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶化合物の総モル量に対して0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
(重合開始剤)
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、米国特許第2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、米国特許第2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63−40799号公報、特公平5−29234号公報、特開平10−95788号公報、特開平10−29997号公報、特開2001−233842号、特開2000−80068号、特開2006−342166号、特開2013−114249、特開2014−137466号、特許4223071号、特開2010−262028号、特表2014−500852号記載)、オキシム化合物(特開2000−66385号公報、日本特許第4454067号明細書記載)、およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。例えば、特開2012−208494号公報の段落0500〜0547の記載も参酌できる。
重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキシド化合物またはオキシム化合物を用いることも好ましい。
アシルフォスフィンオキシド化合物としては、例えば、市販品のBASFジャパン(株)製のIRGACURE819(化合物名:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)を用いることができる。オキシム化合物としては、IRGACURE OXE01(BASF社製)、IRGACURE OXE02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司製)、アデカアークルズNCI−831、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)等の市販品を用いることができる。
重合開始剤は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがより好ましい。
(架橋剤)
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。これらのうち、多官能アクリレート化合物が好ましい。多官能アクリレート化合物としては、3〜6官能アクリレート化合物が好ましく、4〜6官能アクリレート化合物がより好ましい。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
液晶組成物中の架橋剤の含有量は、液晶組成物中の重合性液晶化合物100質量部に対し、0質量部〜8.0質量部が好ましく、0.1質量部〜7.0質量部がより好ましく、0.2質量部〜5.5質量部がさらに好ましい。
(配向制御剤)
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向するために寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などが挙げられる。
なお、配向制御剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
液晶組成物中における、配向制御剤の添加量は、重合性液晶化合物の全質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.01質量%〜5.0質量%がより好ましく、0.02質量%〜1.0質量%がさらに好ましい。
(その他の添加剤)
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し厚みを均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
(溶媒)
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
(塗布、配向、重合)
仮支持体、配向膜、1/4波長板、下層となるコレステリック液晶層などへの液晶組成物の塗布方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコーティング法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。また、別途支持体上に塗設した液晶組成物を転写することによっても実施できる。塗布した液晶組成物を加熱することにより、液晶分子を配向させる。コレステリック液晶層形成の際はコレステリック配向させればよく、1/4波長板形成の際は、ネマチック配向させることが好ましい。コレステリック配向の際、加熱温度は200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。この配向処理により、重合性液晶化合物がフィルム面に対して実質的に垂直な方向に螺旋軸を有するようにねじれ配向している光学薄膜が得られる。
ネマチック配向の際、加熱温度は50℃〜120℃が好ましく、60℃〜100℃がより好ましい。
配向させた液晶化合物は、更に重合させ、液晶組成物を硬化することができる。重合は、熱重合、光照射を利用する光重合のいずれでもよいが、光重合が好ましい。光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2が好ましく、100mJ/cm2〜1,500mJ/cm2がより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下または窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。照射紫外線波長は350nm〜430nmが好ましい。重合反応率は安定性の観点から高いことが好ましく、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。重合反応率は、重合性の官能基の消費割合をIR吸収スペクトルを用いて測定することにより、決定することができる。
個々のコレステリック液晶層の厚みは、上記特性を示す範囲であれば、特に限定はされないが、好ましくは1.0μm以上20μm以下の範囲、より好ましくは2.0μm以上10μm以下の範囲である。
液晶組成物から形成される1/4波長板の厚みは、特に限定はされないが、好ましくは0.2μm〜10μm、より好ましくは0.5μm〜2.0μmである。
(仮支持体)
液晶組成物は、仮支持体または仮支持体表面に形成された配向層の表面に塗布され層形成されていてもよい。仮支持体または仮支持体および配向層は、層形成後に剥離してもよい。例えば、層を透明基板に接着後に剥離してもよい。仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン、またはガラス板などが挙げられる。
仮支持体の厚みは5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μm、より好ましくは15μm〜120μmであればよい。
(配向層)
配向層は、ポリマーなどの有機化合物(ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、変性ポリアミドなどの樹脂)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、またはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)を用いた有機化合物(例えば、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。更に、電場の付与、磁場の付与または光照射により、配向機能が生じる配向層を用いてもよい。
特にポリマーからなる配向層はラビング処理を行ったうえで、ラビング処理面に液晶組成物を塗布することが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、数回擦ることにより実施することができる。
配向層を設けずに仮支持体表面、または仮支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
配向層の厚みは0.01μm〜5.0μmであることが好ましく、0.05μm〜2.0μmであることがより好ましい。
[1/4波長板とコレステリック液晶層との積層膜]
上記のように、コレステリック液晶層または1/4波長板は、重合性液晶化合物および重合開始剤、更に必要に応じて添加されるキラル剤、界面活性剤等を溶媒に溶解させた液晶組成物を、仮支持体、配向層、1/4波長板または先に作製されたコレステリック液晶層等の上に塗布し、乾燥させて塗膜を得、この塗膜に所望の形態に重合性液晶化合物を配向させて、その後重合性化合物を重合して配向を固定して、形成することができる。
重合性液晶化合物から形成される層の積層体は、上記工程を繰り返し行うことにより形成することができる。一部の層または一部の積層膜を別途作製し、それらを接着層により貼りあわせてもよい。
複数のコレステリック液晶層からなる積層膜、1/4波長板とコレステリック液晶層との積層膜、または1/4波長板と複数のコレステリック液晶層とからなる積層膜の形成の際は、1/4波長板または先のコレステリック液晶層の表面に直接、重合性液晶化合物等を含む液晶組成物を塗布し、配向および固定の工程を繰り返してもよく、別に用意したコレステリック液晶層、1/4波長板、またはそれらの積層体を接着剤等を用いて積層してもよいが、前者が好ましい。接着層の厚みムラに由来する干渉ムラが観測されにくいからである。また、コレステリック液晶層の積層膜においては、先に形成されたコレステリック液晶層の表面に直接接するように次のコレステリック液晶層を形成することにより、先に形成したコレステリック液晶層の空気界面側の液晶分子の配向方位と、その上に形成するコレステリック液晶層の下側の液晶分子の配向方位が一致し、コレステリック液晶層の積層体の偏光特性が良好となるからである。
例えば、仮支持体上で複数のコレステリック液晶層を順次形成して、円偏光反射層を形成してもよい。この円偏光反射層の面で透明基板と接着させて、その後必要に応じて仮支持体を剥離してハーフミラーを得ることができる。または、仮支持体上で1/4波長板とコレステリック液晶層とを順次形成して、1/4波長板と円偏光反射層との積層体を形成してもよい。この円偏光反射層の面で透明基板と接着させて、その後必要に応じて仮支持体を剥離して1/4波長板を有するハーフミラーを得ることができる。
<接着層>
ハーフミラーは、偏光反射層および透明基板を接着する粘着剤層以外にも、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。
接着層を形成する接着剤としては硬化方式の観点からホットメルトタイプ、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、反応硬化タイプ、硬化の不要な感圧接着タイプがあり、それぞれ素材としてアクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系などの化合物を使用することができる。作業性、生産性の観点から、硬化方式として光硬化タイプが好ましく、光学的な透明性、耐熱性の観点から、素材はアクリレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などを使用することが好ましい。
接着層の形成はOCAテープを用いて行ってもよい。高透明性接着剤転写テープとしては、画像表示装置用の市販品、特に画像表示装置の画像表示部表面用の市販品を用いればよい。市販品の例としては、パナック株式会社製の粘着シート(PD−S1など)、日栄化工株式会社のMHMシリーズの粘着シートなどが挙げられる。
<<ハーフミラーの製造方法>>
ハーフミラーは、偏光反射層と透明基板とを粘着剤層を介して貼合することにより形成することができる。
上述のように、粘着剤層は、通常、剥離シート表面で製造されるため、そのまま移動、保存することができる。上記貼合の前には粘着剤層から剥離シートを剥離して偏光反射層と透明基板との貼合を行なえばよい。
<<画像表示機能付きミラー>>
ハーフミラーは画像表示装置と組み合わせて、画像表示機能付きミラーとすることができる。このとき、画像表示装置の画像表示部表面にハーフミラーを配置または接着等させればよい。画像表示機能付きミラーは、画像表示装置、偏光反射層、粘着剤層および透明基板をこの順に含む。1/4波長板を含む場合は、画像表示装置、1/4波長板、円偏光反射層、粘着剤層および透明基板をこの順に含んでいればよい。
画像表示装置とハーフミラーとの間には接着層等の他の層が含まれていてもよいが、接着層以外の他の層が含まれていないことが好ましい。すなわち、画像表示装置とハーフミラーとは直接接着されていることが好ましい。画像表示装置は少なくとも画像表示部の一部においてハーフミラーと接着されていればよい。接着されるハーフミラーの面の面積は画像表示部の面積より小さくてもよく、同じであってもよく、大きくてもよい。
ハーフミラーを画像表示装置に接着する際には、OCAテープを用いることが好ましい。その際のOCAテープの厚みは10μm以上200μm以下であればよく、20μm以上100μm以下が好ましい。
1/4波長板を含む画像表示機能付きミラーにおいては、1/4波長板および画像表示装置は、画像が最も明るくなるように角度調整されていることが好ましい。すなわち、特に直線偏光により画像表示している画像表示装置に対し、上記直線偏光を最もよく透過させるように上記直線偏光の偏光方向(透過軸)と1/4波長板の遅相軸との関係が調整されていることが好ましい。例えば、一層型の1/4波長板の場合、上記透過軸と遅相軸とは45°の角度をなしていることが好ましい。直線偏光により画像表示している画像表示装置から出射した光は1/4波長板を透過後、右または左のいずれかのセンスの円偏光となっている。後述の円偏光反射層は、上記のセンスの円偏光を透過する捩れ方向を有するコレステリック液晶層で構成されていることが好ましい。
<画像表示装置>
画像表示装置としては、特に限定されない。画像表示装置は直線偏光を出射して(発光して)画像を形成する画像表示装置であることが好ましく、液晶表示装置や有機EL装置であることがより好ましい。
液晶表示装置は透過型であっても反射型であってもよく、透過型であることが好ましい。液晶表示装置は、IPS(In Plane Switching)モード、FFS(Fringe FieldSwitching)モード、VA(Vertical Alignment)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、TN(TwistedNematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モードなどのいずれの液晶表示装置であってもよい。
画像表示装置の画像表示部に示される画像は、静止画であっても動画であっても、単なる文字情報であってもよい。また白黒などのモノカラー表示であってもよく、マルチカラー表示であってもよく、フルカラー表示であってもよい。
画像表示装置は、白表示時の発光スペクトルにおいて赤色光の発光ピーク波長λRと、緑色光の発光ピーク波長λGと、青色光の発光ピーク波長λBとを示すことも好ましい。このような発光ピーク波長を有することによりフルカラーの画像表示が可能である。λRは580〜700nmであればよく、好ましくは610〜680nmであればよい。λGは500〜580であればよく、好ましくは510〜550nmであればよい。λBは400〜500nmであればよく、好ましくは440〜480nmであればよい。
<画像表示機能付きミラーの用途>
画像表示機能付きミラーの用途としては特に限定されない。例えば、防犯用ミラー、美容室または理容室のミラー等として用い、文字情報、静止画、動画などの画像を表示することができる。また、画像表示機能付きミラーは、車両用ルームミラーであってもよく、テレビ、パーソナルコンピューター、スマートフォン、携帯電話において用いられていてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例において、分量を単に「部」と記載するときは、「質量部」を示す。
<アクリル系粘着剤溶液Aの作製>
ブチルアクリレート(三菱化学(株)製)95部、アクリル酸(三菱化学(株)製)5部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル200部と共に、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー溶液を調製した。得られたアクリル系ポリマーに、さらに酢酸エチルを加えて、全固形分濃度30質量%のアクリル系ポリマー溶液を調製した。次に、このアクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、光架橋剤として所定量(表3)の2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(KIP−150、日本シイベルヘグナー(株)製)と、熱架橋剤として所定量(表3)のトリメチロールトリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)と、0.2部の3-イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−9007)とを配合し、アクリル系粘着剤溶液Aを調製した。アクリル系ポリマーの重量平均分子量をGPCで測定したところ、155万であった。
<アクリル系粘着剤溶液Bの作製>
ブチルアクリレート(三菱化学(株)製)99部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(日本化成(株)製)1部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル200部と共に、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー溶液を調製した。得られたアクリル系ポリマーに、さらに酢酸エチルを加えて、全固形分濃度30質量%のアクリル系ポリマー溶液を調製した。次に、このアクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、光架橋剤として所定量(表3)のベンゾフェノン(関東化学(株)製)と、熱架橋剤として所定量(表3)のトリメチロールトリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)と、0.2部の3-イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−9007)とを配合し、アクリル系粘着剤溶液Bを調製した。アクリル系ポリマーの重量平均分子量をGPCで測定したところ、約175万であった。
<アクリル系粘着剤溶液Cの作製>
ブチルアクリレート99部、4−ヒドロキシブチルアクリレート部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル200部と共に、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー溶液を調製した。得られたアクリル系ポリマーに、さらに酢酸エチルを加えて、全固形分濃度30質量%のアクリル系ポリマー溶液を調製した。次に、このアクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、熱架橋剤として所定量(表3)のトリメチロールトリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製,コロネートL)と、シランカップリング剤として0.2部の3-イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−9007)を配合し、アクリル系粘着剤溶液Cを調製した。アクリル系ポリマーの重量平均分子量をGPCで測定したところ、約175万であった。
<コレステリック液晶フィルムの作製>
位相差膜用として塗布液1を、コレステリック液晶層形成用として塗布液2〜4を、下記に示す組成で調製した。
Figure 0006867416
Figure 0006867416

化合物2は特開2005−99248号公報に記載の方法で製造した。
仮支持体(280mm×85mm)は東洋紡株式会社製PETフィルム(コスモシャインA4100、厚み:100μm)を使用し、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf(0.98N)、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。
塗布液1をワイヤーバーを用いてPETフィルムのラビングした表面に塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて、6秒間UV照射し、液晶相を固定して、膜厚0.65μmの位相差層を得た。得られた位相差層の一部を切りだし、パナック株式会社製の粘着シート(PDS−1)を使ってアクリル板(厚み:0.3mm)に貼りあわせた後、仮支持体を剥離し、Axometrics社製のAxoScanを用いて位相差(正面レターデーション、Re)を測定し、500nmの波長でReが115nmであることを確認した。
得られた位相差層の表面に上記の塗布液2、3、4をこの順に用いて、上記位相差層の形成と同様の手順で層形成を繰り返し、位相差層と3層のコレステリック液晶層との積層体Aを得た。仮支持体の厚みを含まない積層体Aの厚みは8.5μmであった。反射スペクトルを正反射5°の角度にて分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)で測定したところ、630nm、540nm、450nmに選択反射(反射率47%)の中心波長を有する反射スペクトルが得られ、可視光反射率は、40.4%であった。
支持体として厚さ60μmのトリアセチルセルロース〔フジタック、富士フイルム(株)製〕上に、長鎖アルキル変性ボパール〔MP−203、クラレ(株)製〕の2質量%溶液を所定量塗布した後、乾燥させて膜厚1.0μmの配向膜樹脂層を形成した後、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.98N(0.1kgf)、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。上記仮支持体の代わりにこの支持体を用い、ラビング処理面に塗布液1を塗布した以外は積層体Aの作製方法と同様の手順で、積層体Bを形成した。トリアセチルセルロースを含めた厚みは69.5μmであり、塗布液1〜4により形成される層の厚みは8.5μmであった。また可視光反射率は40.7%であった。
<反射型直線偏光フィルムの作製>
特表平9−506837号公報に記載された方法に基づき、直線偏光反射板を作製した。2,6-ポリエチレンナフタレート(PEN)とナフタレート70/テレフタレート30のコポリエステル(coPEN)を、ジオールとしてエチレングリコールを用いて、標準ポリエステル樹脂合成釜において合成した。PENとcoPENの単層フィルムを押出成型した後、約150℃において、延伸比5:1で延伸した。配向軸に関するPENの屈折率は、約1.88、横断軸に関する屈折率は、1.64、coPENフィルムの屈折率は、約1.64となることを確認した。
続いて、標準押出ダイを供給した50スロット供給ブロックを用いて同時押出することにより、PENとcoPENの交互の層の厚さを表2(1)に示す膜厚で形成した。上記を繰返すことにより、表2(2)〜(5)に示すPENおよびcoPENの層を順に形成し、さらに(1)〜(5)の層の形成を繰り返して各50層ずつを計250層積層した。その後、延伸したフィルムを、エアーオーブン内において、約230℃で30秒間熱硬化し、積層体Cを得た。
Figure 0006867416

積層体Cの反射スペクトルを正反射5°の角度にて分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)で測定したところ、反射帯域が400〜700nmの反射スペクトルが得られ、可視光反射率は、42.7%であった。積層体Cの厚みは9.2μmであった。
<ハーフミラーの作製>
[実施例1〜10、比較例4〜7]
上記アクリル系粘着剤溶液AまたはBを、シリコーン系剥離剤で処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離ライナー;三菱化学ポリエステルフィルム(株)製,MRF38)の剥離処理側の表面に、ワイヤーバーで均一に塗工した後、85℃のオーブンで3分間乾燥し、剥離ライナーの表面に表3に記載の厚みの粘着剤層を形成した。次いで、剥離ライナーの剥離処理側の表面に形成された粘着剤層に、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)を用いて30秒間UV照射を行った。その後、剥離ライナー上の粘着剤層を厚み1.8mmのガラス板に貼り合わせ、剥離ライナーを粘着剤層から剥離した。最後に、上記ガラス上の粘着剤層に積層体AまたはBまたはCを貼り合せ、積層体Aを使った場合においては、積層体Aから仮支持体を剥離して、ハーフミラーを作製した。
[比較例1〜3]
上記アクリル系粘着剤溶液Cを、シリコーン系剥離剤で処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離ライナー;三菱化学ポリエステルフィルム(株)製,MRF38)の剥離処理面に、ワイヤ−バーで均一に塗工した後、85℃のオーブンで3分間乾燥し、剥離ライナーの表面に表3に記載の厚みの粘着剤層を形成した。次いで、粘着剤層の剥離ライナーの反対側にも剥離ライナーを貼り合わせ、25℃にて7日間エージング処理を行った。その後、一方の剥離ライナーを剥離して、粘着剤層を厚み1.8mmのガラスに貼り合わせた後、残る他方の剥離ライナーを剥離した。最後に、上記ガラス上の粘着剤層に積層体Aを貼り合せた後、積層体Aから仮支持体を剥離して、ハーフミラーを作製した。
[比較例8]
アクリル系粘着剤溶液Cの代わりにアクリル系粘着剤溶液Aを用いて5μmの厚みの粘着剤層を形成した以外は、比較例1〜3と同様の手順で、ハーフミラーを作製した。
<ゲル分率測定>
ハーフミラーの作製に用いた粘着剤層のゲル分率は以下のように測定した。硬化後の粘着剤層W1(g)採取して酢酸エチル中に23℃下で7日間浸漬した後、粘着剤層の不溶分を酢酸エチル中から取り出し、130℃で2時間乾燥し、得られた粘着剤層の質量W2(g)を測定した。(W2/W1)×100として計算される値をゲル分率(質量%)とした。
<ハーフミラーの評価>
[像鮮明度の測定]
JIS K 7374:2007に準拠してスガ試験機(株)製のICM−ITを使用して、ハーフミラーのミラー反射像の鮮明度を測定した。測定は反射方式で入射光角度45°で実施し、光は非貼合面(ガラス板側の面)から入射させ、光学櫛は0.5mmと0.125mmを採用した。
[可視光反射率の測定]
JIS A5759に記載の計算方法に基づき、日本分光(株)製の分光光度計V−670を使用して、ハーフミラーの可視光反射率を求めた。それぞれのハーフミラーにおいて、使用した積層体と略同等の可視光反射率が得られた。
[ミラー性能の測定]
ハーフミラーのガラス板側の面に蛍光灯を映して、その輪郭のうねりまたは歪みを観察した。以下の基準で評価した。
A:オレンジピール状のうねりや輪郭の歪みがほぼ見えない。
B:オレンジピール状のうねりや輪郭の歪みが小さい。
C:オレンジピール状のうねりや輪郭の歪みが大きい。
[耐久性]
ハーフミラーを85℃85%環境下に500時間載置した後、外観をガラス板側の面から10倍ルーペで観察した。以下の基準で評価した。
A:外観変化なし(端部に、浮き、剥がれ、発砲、しわなどが視認できない)。
C:端部に、浮き、剥がれ、発砲、しわなどが視認できる。
[密着性]
ハーフミラーの貼合面側にセロテープ(登録商標、ニチバン(株)製)を端部からはみ出るように貼って30分放置後、セロテープをはみ出た端部側から剥がして、反射層が剥がれるかを確認した。以下の基準で評価した。
A:反射層が剥がれない。
C:端部から反射層が剥がれる。
Figure 0006867416

実施例1〜10によれば、耐久性及び密着性を有しつつ、明るく鮮明な画像表示およびミラー反射像表示が可能で、工業的生産に適したハーフミラーを得ることができた。

Claims (10)

  1. 透明基板、粘着剤層、および偏光反射層をこの順に含むハーフミラーであって、
    前記透明基板および前記粘着剤層、ならびに前記粘着剤層および前記偏光反射層はそれぞれ互いに直接接しており、
    前記ハーフミラーは、JIS K7374に準拠した写像性測定方法による、前記透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が光学櫛0.5mmにおいて90%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上で、可視光反射率が30%以上であり、
    前記透明基板はガラス板であり、
    前記偏光反射層は厚みが5.0μm〜20μmであり、
    前記粘着剤層は重量平均分子量80万〜200万のアクリル系ポリマーと架橋剤とシランカップリング剤とを含む組成物を紫外線硬化した層であり、
    前記架橋剤の総量が前記アクリル系ポリマー量の1.0質量%〜8.0質量%であり、
    前記架橋剤の80質量%以上が光架橋剤であり、
    前記粘着剤層の厚みが5μm〜15μmである前記ハーフミラー。
  2. 前記透明基板および前記偏光反射層が前記粘着剤層により貼合されたものである請求項1に記載のハーフミラー。
  3. 前記偏光反射層がコレステリック液晶層を含む請求項1または2に記載のハーフミラー。
  4. 前記偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の前記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のハーフミラー。
  5. 1/4波長板をさらに含み、
    前記透明基板、前記粘着剤層、前記偏光反射層および前記1/4波長板をこの順に含む請求項3または4に記載のハーフミラー。
  6. 前記偏光反射層が複屈折の異なる樹脂を交互に積層した多層構造の直線偏光反射層である請求項1または2に記載のハーフミラー。
  7. 透明基板、粘着剤層、および偏光反射層をこの順に含むハーフミラーの製造方法であって、
    前記粘着剤層として、重量平均分子量80万〜200万のアクリル系ポリマーと架橋剤とシランカップリング剤とを含む組成物を紫外線硬化した層であって前記架橋剤の総量が前記アクリル系ポリマー量の1.0質量%〜8.0質量%であり、前記架橋剤の80質量%以上が光架橋剤である層を用意すること、および
    前記偏光反射層と前記透明基板とを前記粘着剤層を介して貼合すること、をこの順で含み、
    前記ハーフミラーは、JIS K7374に準拠した写像性測定方法による、前記透明基板側からの角度45°の反射モードにおける像鮮明度が光学櫛0.5mmにおいて90%以上、光学櫛0.125mmにおいて70%以上で、可視光反射率が30%以上であり、
    前記透明基板はガラス板であり、
    前記偏光反射層は厚みが5.0μm〜20μmであり、
    前記粘着剤層は厚みが5μm〜15μmである、前記製造方法。
  8. 前記粘着剤層が剥離シートの表面に用意され、前記貼合の前に前記剥離シートが剥離される請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記紫外線硬化が剥離シート表面に塗布された前記組成物に対して行われたものである請求項8に記載の製造方法。
  10. 画像表示装置および請求項1〜6のいずれか一項に記載のハーフミラーを含み、
    前記画像表示装置、前記偏光反射層、前記粘着剤層および前記透明基板がこの順で配置されている画像表示機能付きミラー。
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