JP6793781B2 - 車両用の画像表示機能付きミラー - Google Patents
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Description
本発明は、明るい画像表示が可能であるとともに、ムラのないミラー反射像の観察が可能な車両用の画像表示機能付きミラーの提供を課題とする。
[1]車両用の画像表示機能付きミラーであって、ハーフミラーおよび画像表示装置を含み、上記ハーフミラーはnλ/4位相差膜および反射層を含み、nは1、3、5または7であり、上記画像表示機能付きミラーにおいて、上記nλ/4位相差膜、上記反射層、および上記画像表示装置がこの順に配置されており、上記反射層は直線偏光反射層または円偏光反射層である、画像表示機能付きミラー。
[2]nが1または3である[1]に記載の画像表示機能付きミラー。
[3]上記反射層が円偏光反射層である[1]または[2]に記載の画像表示機能付きミラー。
[4]上記円偏光反射層がコレステリック液晶層を含む[3]に記載の画像表示機能付きミラー。
[5]上記円偏光反射層が3層以上のコレステリック液晶層を含む[4]に記載の画像表示機能付きミラー。
[7]上記円偏光反射層と上記1/4波長板とが互いに直接接している[6]に記載の画像表示機能付きミラー。
[8]上記ハーフミラーが前面板を含み、上記前面板、上記nλ/4位相差膜および上記反射層をこの順に含む[1]〜[7]のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。
[9]上記ハーフミラーが前面板を含み、上記前面板が2枚のガラス板と上記2枚のガラス板の間の中間層とを含む合わせガラスであり、上記中間層が上記nλ/4位相差膜を含む[1]〜[7]のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。
[10]上記ハーフミラーが2枚のガラス板と上記2枚のガラス板の間の中間層とを含む合わせガラスであり、上記中間層が上記nλ/4位相差膜と上記反射層とを含む[1]〜[7]のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。 本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
ここで、円偏光度とは、光の右円偏光成分の強度をIR、左円偏光成分の強度をILとしたとき、|IR−IL|/(IR+IL)で表される値である。
車両用の画像表示機能付きミラーは、車両のルームミラー(インナーミラー)として用いることができる。車両用画像表示機能付きミラーは、ルームミラーとしての使用のため、フレーム、ハウジング、車両本体に取り付けるための支持アーム等を有していてもよい。あるいは、車両用の画像表示機能付きミラーはルームミラーへの組み込み用に成形されたものであってもよい。上記の形状の車両用の画像表示機能付きミラーにおいては、通常使用時に上下左右となる方向が特定できる。
湾曲は、上下方向、左右方向、または上下方向および左右方向にあればよい。また、湾曲は、曲率半径が500〜3000mmであればよい。1000〜2500mmであることがより好ましい。曲率半径は、断面で湾曲部分の外接円を仮定した場合の、この外接円の半径である。
画像表示機能付きミラーにおいて、画像表示装置とハーフミラーとの間には、空気層が存在してもよく、または接着層が存在していてもよい。
本明細書においては、画像表示装置に対してハーフミラー側の表面を前面ということがある。
本明細書において、「車両用の画像表示機能付きミラー」を、単に単に「画像表示機能付きミラー」ということがある。
画像表示装置としては、特に限定されない。画像表示装置は直線偏光を出射して(発光して)画像を形成する画像表示装置であることが好ましく、液晶表示装置であることがより好ましい。
液晶表示装置は透過型であっても反射型であってもよく、特に、透過型であることが好ましい。液晶表示装置は、IPS(In Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching) モード、VA(Vertical Alignment)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モードなどのいずれの液晶表示装置であってもよい。画像表示装置は電源オフ時において、波長380〜780nmの可視光平均反射率が30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。電源オフ時に画像表示機能付きミラーをミラーとして機能させるためである。画像表示装置の電源オフ時の可視光の反射は画像表示装置の構成部材(反射偏光板やバックライトユニットなど)に由来するものであればよい。
なお、可視光平均反射率は、分光光度計にて反射スペクトルを測定し、JIS A5759に記載の可視光計算方法に基づき算出した数値を意味し、分光光度計としては、例えば日本分光(株)製分光光度計「V−670」を用いることができる。
ハーフミラーは、板状またはフィルム状であればよく、曲面を有していてもよい。ハーフミラーは平坦であってもよく、湾曲していてもよい。湾曲したハーフミラーは湾曲した前面板を用いて作製することができる。
ハーフミラーは反射層およびnλ/4位相差膜を含む。反射層とnλ/4位相差膜とは、互いに同じ主表面の面積で積層されていることが好ましい。なお、本明細書において、「主表面」とは、板状またはフィルム状の部材の表面(おもて面または裏面)をいう。
さらにハーフミラーは、合わせガラスとなっていてもよく、合わせガラスの中間層にnλ/4位相差膜、またはnλ/4位相差膜および反射層が含まれていてもよい。
ハーフミラーの膜厚は特に限定されないが、100μm〜20mmであることが好ましく、200μm〜15mmであることがより好ましく、300μm〜10mmであることがさらに好ましい。
ハーフミラーは、nλ/4位相差膜を含む。nλ/4位相差膜は、λ/4位相差膜であるかまたは、(mλ±λ/4)位相差膜(mは自然数)であって、反射する光の位相を実質的に±λ/4ずらす機能を有する。作製の容易性や機能の観点から、nは1、3、5または7であればよい。すなわち、nλ/4位相差膜はλ/4位相差膜、3λ/4位相差膜、5λ/4位相差膜、または7λ/4位相差膜であればよい。具体的には、λ/4位相差膜は波長550nmでの正面位相差が138nm±10nm、好ましくは138nm±5nmである位相差膜であればよく、3λ/4位相差膜は波長550nmでの正面位相差が413nm±10nm、好ましくは413nm±5nmである位相差膜であればよく、5λ/4位相差膜は波長550nmでの正面位相差が688nm±10nm、好ましくは688nm±5nmである位相差膜であればよく、7λ/4位相差膜は波長550nmでの正面位相差が963nm±10nm、好ましくは963nm±5nmである位相差膜であればよい。nλ/4位相差膜は、λ/4位相差膜、3λ/4位相差膜、または5λ/4位相差膜であることが好ましく、λ/4位相差膜または3λ/4位相差膜であることがより好ましく、λ/4位相差膜であることが最も好ましい。
反射層としては、半透過半反射層として機能できる反射層を用いればよい。すなわち、反射層は、画像表示時には、画像表示装置からの出射光を透過させることにより、画像表示機能付きミラーの前面に画像が表示されるように機能し、一方で、画像非表示時には、反射層は、前面方向からの入射光の少なくとも一部を反射するとともに、画像表示装置からの反射光を透過させ、画像表示機能付きミラーの前面がミラーとなるように機能するものであればよい。
反射層としては、偏光反射層が用いられる。偏光反射層は、直線偏光反射層または円偏光反射層であればよい。
直線偏光反射層としては、例えば(i)多層構造の直線偏光反射板、(ii)複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、(iii)ワイヤーグリッド型偏光子、(iv)偏光プリズム、(v)散乱異方性型偏光板などが挙げられる。
なお、誘電体薄膜の材料においては、原子比についても特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、成膜時に雰囲気ガス濃度を変えることにより、原子比を調整することができる。
スパッタリング法としては、成膜レートの高いDCスパッタリング法が好ましい。なお、DCスパッタリング法においては、導電性が高い材料を用いることが好ましい。
また、スパッタリング法により多層成膜する方法としては、例えば、(1)1つのチャンバで複数のターゲットから交互又は順番に成膜する1チャンバ法、(2)複数のチャンバで連続的に成膜するマルチチャンバ法とがある。これらの中でも、生産性及び材料コンタミネーションを防ぐ観点から、マルチチャンバ法が特に好ましい。
誘電体薄膜の膜厚としては、光学波長オーダーで、λ/16〜λの膜厚が好ましく、λ/8〜3λ/4がより好ましく、λ/6〜3λ/8がより好ましい。
複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子としては、市販品を用いることができ、市販品としては、例えば、DBEF(登録商標)(3M社製)などが挙げられる。
ワイヤーグリッド偏光子は、金属ワイヤーを周期的に配列したもので、テラヘルツ波帯域で主に偏光子として用いられる。ワイヤーグリッドが偏光子として機能するためには,ワイヤー間隔が入射電磁波の波長よりも十分小さいことが必要となる。
ワイヤーグリッド偏光子では、金属ワイヤーが等間隔に配列されている。金属ワイヤーの長手方向と平行な偏光方向の偏光成分はワイヤーグリッド偏光子において反射され、垂直な偏光方向の偏光成分はワイヤーグリッド偏光子を透過する。
円偏光反射層としては、コレステリック液晶層を含む円偏光反射層(以下、「コレステリック円偏光反射層」ということがある。)を用いることが好ましい。
コレステリック円偏光反射層はコレステリック液晶層を少なくとも1層含む。コレステリック円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層は可視光領域で選択反射を示すものであればよい。
円偏光反射層は2層以上のコレステリック液晶層を含んでいてもよく、配向層などの他の層を含んでいてもよい。円偏光反射層はコレステリック液晶層のみからなることが好ましい。また、円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含むときは、それらは隣接するコレステリック液晶層と直接接していることが好ましい。円偏光反射層は、3層、4層など、3層以上のコレステリック液晶層を含んでいることが好ましい。
コレステリック円偏光反射層の膜厚は、好ましくは2.0μm〜300μmの範囲、より好ましくは8.0〜200μmの範囲であればよい。
コレステリック液晶相は、特定の波長域において右円偏光または左円偏光のいずれか一方のセンスの円偏光を選択的に反射させるとともに他方のセンスの円偏光を選択的に透過する円偏光選択反射を示すことが知られている。本明細書において、円偏光選択反射を単に選択反射ということもある。
分光光度計UV3150(島津製作所)を用いて光反射層の透過スペクトル(コレステリック液晶層の法線方向から測定したもの)を測定すると、選択反射領域に透過率の低下ピークがみられる。この最も大きいピーク高さの1/2の高さの透過率となる2つの波長のうち、短波側の波長の値をλ1(nm)、長波側の波長の値をλ2(nm)とすると、選択反射の中心波長と半値幅は下記式で表すことができる。
選択反射中心波長=(λ1+λ2)/2
半値幅=(λ2−λ1)
上記のように求められる、コレステリック液晶層が有する選択反射の中心波長λは、コレステリック液晶層の法線方向から測定した円偏光反射スペクトルの反射ピークの重心位置にある波長と通常一致する。なお、本明細書において、選択反射の中心波長はコレステリック液晶層の法線方向から測定した時の中心波長を意味する。
λd=n2×P×cosθ2
赤外光領域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を設ける場合は、可視光領域に選択反射の中心波長をそれぞれ有するコレステリック液晶層すべてに対し、最も画像表示装置側にあることが好ましい。
選択反射の中心波長が同一の1種のコレステリック液晶層の形成のために、周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を複数積層してもよい。周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を積層することによっては、特定の波長で円偏光選択性を高くすることができる。
コレステリック円偏光反射層を用いた画像表示機能付きミラーは、さらに1/4波長板を含んでいてもよい。
画像表示装置とコレステリック円偏光反射層との間に1/4波長板を含むことによっては、特に、直線偏光により画像表示している画像表示装置からの光を円偏光に変換してコレステリック円偏光反射層に入射させることが可能となる。そのため、円偏光反射層において反射されて画像表示装置側に戻る光を大幅に減らすことができ、明るい画像の表示が可能となる。また、1/4波長板の利用によりコレステリック円偏光反射層において画像表示装置側に反射するセンスの円偏光を生じさせない構成が可能であるため、画像表示装置およびハーフミラーの間の多重反射による画像表示品質の低下が生じにくい。
すなわち、例えば、コレステリック円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層の選択反射の中心波長が、画像表示装置の白表示時の発光スペクトルにおける青色光の発光ピーク波長と略同一(例えば差異が5nm未満)であったとしても、円偏光反射層において画像表示側に反射するセンスの円偏光を生じさせることなく、画像表示装置の出射光を前面側に透過させることができる。
前者の1/4波長板の正面位相差は 画像表示装置の発光波長の1/4の長さであればよい。それゆえに例えば画像表示装置の発光波長が450nm、530nm、640nmの場合は、450nmの波長で112.5nm±10nm、好ましくは、112.5nm±5nm、より好ましくは112.5nm、530nmの波長で132.5nm±10nm、好ましくは、132.5nm±5nm、より好ましくは132.5nm、640nmの波長で160nm±10nm、好ましくは、160nm±5nm、より好ましくは160nmの位相差であるような逆分散性の位相差層が1/4波長板として最も好ましいが、位相差の波長分散性の小さい位相差板や順分散性の位相差板も用いることができる。なお、逆分散性とは長波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味し、順分散性とは短波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味する。
λ/4波長板としては、市販品を用いることもでき、市販品としては、例えば、ピュアエース(登録商標) WR(帝人株式会社製ポリカーボネートフィルム)などが挙げられる。
λ/4波長板はコレステリック円偏光反射層と、接着層により接着されていてもよく、直接接していてもよいが、後者が好ましい。
以下、コレステリック液晶層および液晶組成物から形成されるnλ/4位相差膜および1/4波長板の作製材料および作製方法について説明する。
上記1/4波長板およびnλ/4位相差膜の形成に用いる材料としては、重合性液晶化合物を含む液晶組成物などが挙げられる。上記コレステリック液晶層の形成に用いる材料としては、さらにキラル剤(光学活性化合物)とを含む液晶組成物などが挙げられる。必要に応じてさらに界面活性剤や重合開始剤などと混合して溶剤などに溶解した上記液晶組成物を、仮支持体、支持体、配向膜、nλ/4位相差膜、下層となるコレステリック液晶層、1/4波長板などに塗布し、配向熟成後、液晶組成物の硬化により固定化してコレステリック液晶層または1/4波長板を形成することができる。
重合性液晶化合物としては、棒状液晶化合物を用いればよい。
棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
コレステリック液晶層の形成に用いる材料はキラル剤を含んでいることが好ましい。キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%以上であることにより、架橋密度向上の効果を得ることができる。また、20質量%以下とすることにより、形成される層の安定性を維持することができる。
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向とするために寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などが挙げられる。
なお、配向制御剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し膜厚を均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
仮支持体、配向膜、nλ/4位相差膜、1/4波長板、下層となるコレステリック液晶層などへの液晶組成物の塗布方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコーティング法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。また、別途支持体上に塗設した液晶組成物を転写することによっても実施できる。塗布した液晶組成物を加熱することにより、液晶分子を配向させる。コレステリック液晶層形成の際はコレステリック配向させればよく、nλ/4位相差膜、1/4波長板形成の際は、ネマチック配向させることが好ましい。コレステリック配向の際、加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。この配向処理により、重合性液晶化合物が、フィルム面に対して実質的に垂直な方向に螺旋軸を有するように捩れ配向している光学薄膜が得られる。ネマチック配向の際、加熱温度は、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜100℃がより好ましい。
液晶組成物は、仮支持体または仮支持体表面に形成された配向層の表面に塗布され層形成されてもよい。仮支持体または仮支持体および配向層は、層形成後に剥離されればよい。
また、特にnλ/4位相差膜形成の際は支持体を用いてもよい。支持体は層形成後に剥離しなくてよい。仮支持体および支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン、またはガラス板などが挙げられる。仮支持体は、例えば、円偏光反射層をnλ/4位相差膜または支持体に接着後、剥離されるものであればよい。仮支持体は、円偏光反射層をnλ/4位相差膜または支持体に接着後、さらに、円偏光反射層が画像表示装置に接着されるまで、保護フィルムとして機能していてもよい。
特にポリマーからなる配向層は、ラビング処理を行ったうえでラビング処理面に液晶組成物を塗布することが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、擦ることにより実施することができる。
配向層を設けずに仮支持体表面、または仮支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
配向層の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
複数のコレステリック液晶層からなる積層膜、および1/4波長板と複数のコレステリック液晶層とからなる積層膜の形成の際は、それぞれ、1/4波長板または先のコレステリック液晶層の表面に直接、重合性液晶化合物等を含む液晶組成物を塗布し、配向および固定の工程を繰り返してもよく、別に用意した1/4波長板、コレステリック液晶層、またはそれらの積層体を接着剤等を用いて積層してもよいが、前者が好ましい。通常0.5〜10μmの膜厚で設けられる接着層を用いると、接着層の厚みムラに由来する干渉ムラが観測されることがあるため、接着層を用いないで積層されることが好ましいからである。また、コレステリック液晶層の積層膜においては、先に形成されたコレステリック液晶層の表面に直接接するように次のコレステリック液晶層を形成することにより、先に形成したコレステリック液晶層の空気界面側の液晶分子の配向方位と、その上に形成するコレステリック液晶層の下側の液晶分子の配向方位が一致し、コレステリック液晶層の積層体の偏光特性が良好となるからである。
また、nλ/4位相差膜も反射層と積層膜を構成していてもよく、形成の際は、nλ/4位相差膜の表面に直接、重合性液晶化合物等を含む液晶組成物を塗布し、配向および固定の工程を繰り返してもよく、別に用意したnλ/4位相差膜と反射層と接着剤等を用いて積層してもよい。
本発明の画像表示機能付きミラーは、前面板を有していてもよい。
前面板は平坦であってもよく、湾曲していてもよい。
前面板はnλ/4位相差膜と直接接していてもよく、接着層等により直接接着されていてもよい。接着層等により直接接着されていることが好ましい。
前面板は特に限定されない。前面板としては、通常のミラーの作製に用いられるガラス板やプラスチックフィルムを用いることができる。前面板は可視光領域で透明であることが好ましい。ここで可視光領域で透明とは、可視光領域における光線透過率が、80%以上、好ましくは85%以上であることをいう。透明の尺度として用いられる光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法で求めた光線透過率とする。光線透過率は、JIS A5759に記載された方法で求めた光線透過率とする。すなわち分光光度計にて、各波長 380 nm〜780 nm の透過率を測定し,CIE 昼光 D65の分光分布,CIE 明順応標準比視感度の波長分布及び波長間隔から得られる重価係数を乗じて加重平均することによって可視光線透過率を求める。
合わせガラスは、2枚のガラス板およびその間の中間層を含む。合わせガラスは、一般的には、合わせガラス用の中間膜シートを2枚のガラス板に挟んだ後、加熱処理と加圧処理(ゴムローラーによる処理等)とを数回繰り返し、最後にオートクレーブ等を利用して加圧条件下での加熱処理を行う方法により製造することができる。ガラス板の厚みについては特に制限はないが、0.5mm〜5mm程度であればよく、1mm〜3mmが好ましく、2.0〜2.3mmがより好ましい。
また、中間層にnλ/4位相差膜を含む合わせガラスは、nλ/4位相差膜を含む合わせガラス用積層中間膜シートを中間膜シートとして用いて、上記の加熱処理と加圧処理とが行われて形成されていてもよい。nλ/4位相差膜を含む合わせガラス用積層中間膜シートは、nλ/4位相差膜を公知の中間膜シートの表面に貼合して形成することができる。または、nλ/4位相差膜を2枚の公知の中間膜シートに挟んで形成することもできる。2枚の中間膜シートは同一であってもよく異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
ポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコールをブチルアルデヒドによりアセタール化して得ることができる。上記ポリビニルブチラールのアセタール化度の好ましい下限は40%、好ましい上限は85%であり、より好ましい下限は60%、より好ましい上限は75%である。
また、上記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は3000である。200未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがあり、3000を超えると、樹脂膜の成形性が悪くなり、しかも樹脂膜の剛性が大きくなり過ぎ、加工性が悪くなることがある。より好ましい下限は500、より好ましい上限は2000である。
ラミネートを安定的に行なうには、中間膜シートの接着する側の膜面温度が50〜130℃であることが好ましく、70〜100℃であることがより好ましい。
ラミネート時には加圧することが好ましい。加圧条件は、2.0kg/cm2(0.196MPa)未満であることが好ましく、0.5〜1.8kg/cm2(0.049〜0.176MPa)の範囲であることがより好ましく、0.5〜1.5kg/cm2(0.049〜0.147MPa)の範囲であることがさらに好ましい。
本発明の画像表示機能付きミラーは、反射層およびnλ/4位相差膜、nλ/4位相差膜および前面板、画像表示装置および反射層、1/4波長板および直線偏光反射板、その他、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。接着層は接着剤から形成されるものであればよい。
接着剤としては硬化方式の観点からホットメルトタイプ、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、反応硬化タイプ、硬化の不要な感圧接着タイプがあり、それぞれ素材としてアクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系などの化合物を使用することができる。作業性、生産性の観点から、硬化方式として光硬化タイプが好ましく、光学的な透明性、耐熱性の観点から、素材はアクリレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などを使用することが好ましい。
ハーフミラーは、用いる反射層の製造方法に従った手順で作製すればよい。前面板を有するハーフミラーは、前面板上でnλ/4位相差膜および反射層を形成して、作製してもよく、または、別途作製したnλ/4位相差膜と反射層とを接着することにより作製してもよい。例えば仮支持体上に形成されたコレステリック円偏光反射層もしくは1/4波長板およびコレステリック円偏光反射層をnλ/4位相差膜に転写することにより作製してもよい。例えば、仮支持体上でコレステリック液晶層またはコレステリック液晶層の積層体を形成して、コレステリック円偏光反射層を形成し、この円偏光反射層の面でnλ/4位相差膜と接着させ、その後必要に応じて仮支持体を剥離しハーフミラーを得ることができる。または、仮支持体上で1/4波長板とコレステリック液晶層とを順次形成して、1/4波長板とコレステリック円偏光反射層との積層体を形成し、このコレステリック液晶層(円偏光反射層)の面でnλ/4位相差膜と接着させて、その後必要に応じて仮支持体を剥離してハーフミラーを得ることができる。
本発明の画像表示機能付きミラーは、ハーフミラーを、nλ/4位相差膜に対して反射層側が画像表示装置の画像表示部表面側となるように配置して作製される。ハーフミラーが前面板を有する場合は、画像表示装置、反射層、nλ/4位相差膜および前面板がこの順となるように配置する。その後、必要に応じて、画像表示装置とハーフミラーとを一体化するとよい。
画像表示装置とハーフミラーとの一体化は、外枠または蝶番での連結や、接着により行えばよい。
(1)λ/4波長板および位相差板用として塗布液1を、また、コレステリック液晶層形成用として塗布液2、塗布液3、塗布液4を下記表1に示す組成で調製した。
(1)仮支持体(280mm×85mm)は東洋紡株式会社製PETフィルム(コスモシャインA4100、厚み:100μm)を使用し、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf(0.98N)、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。
(2)塗布液1をワイヤーバーを用いてPETフィルムのラビングした表面に塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて、6秒間UV照射し、液晶相を固定して、膜厚0.8μmの1/4波長板を得た。得られた層の表面に塗布液2をワイヤーバーを用いてに塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて6秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定して、膜厚3.5μmのコレステリック液晶層を得た。さらに塗布液3および塗布液4をこの順で用いて同様の工程を繰り返し、1/4波長板と3層のコレステリック液晶層の積層体A(塗布液3の層:3.0μm、塗布液4の層:2.7μm)を得た。積層体Aの透過スペクトルを分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)で測定したところ、630nm、540nm、450nmに反射ピークを有する透過スペクトルが得られた。
特表平9−506837号公報の記載に準拠して、PENとナフタレート70/テレフタレート30のコポリエステル(coPEN)を、ジオールとしてエチレングリコールを用いて、標準ポリエステル樹脂合成釜において合成した。PENとcoPENの単層フィルムを押出成型した後、約150℃において、延伸比5:1で延伸した。配向軸に関するPENの屈折率は、約1.88、横断軸に関する屈折率は、1.64、coPENフィルムの屈折率は、約1.64となることを確認した。
次に、標準押出ダイを供給した50スロット供給ブロックを用いて同時押出すことにより、PENとcoPENの交互の層の厚さを下記の表2に示す膜厚で形成した。上記を繰返すことにより、表2(2)〜(5)を順に形成し、計250層を積層した。その後、延伸したフィルムを、エアーオーブン内において、約230℃で30秒間熱硬化し、積層体Bを得た。
仮支持体として東洋紡株式会社製PETフィルム(コスモシャインA4100、厚み:100μm)を使用し、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf(0.98N)、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。
塗布液1をワイヤーバーを用いてPETフィルムのラビングした表面に塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて、6秒間UV照射し、液晶相を固定した。パナック株式会社製の粘着シート(PDS−1)を使ってアクリル板(厚み:0.3mm)に貼りあわせた後、仮支持体を剥離して位相差板Aを得た。膜厚を以下表3に示すように変更した以外は同様にして、位相差板B〜Dを得た。得られた位相差板の、正面位相差をAxometrix社製のAxoScanを用いて測定した。結果を表3に示す。
[実施例1]
位相差板Aの液晶面を厚さ1.8mmのガラス板にパナック株式会社製の粘着シート(PDS-1)を使って貼りあわせた。
次に、積層体Aのコレステリック液晶層表面に東亜合成株式会社製の接着剤LCR0631をワイヤーバーで塗布した後、ラミネーターを使って、位相差板Aのアクリル板の面に貼り合わせた。この時、積層体Aにある1/4波長板の遅相軸と、位相差板Aの遅相軸が90°の角度になるように配置した。さらにワイヤーバーの番手と、ラミネーターのニップロール圧を調整し、接着層の厚さを2μmに調整した。その後、50℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて30秒間UVを照射して接着させたのち、PETフィルムを剥離し、実施例1のハーフミラーを得た。
位相差板Aの代わりに位相差板Cを使用した以外は実施例1と同様の手順で実施例2のハーフミラーを得た。
[実施例3]
積層体Aの代わりに積層体Bを使用し、位相差板Aの遅相軸が積層体Bの透過軸に対して45°傾くように貼り合わせた以外は実施例1と同様の手順で実施例3のハーフミラーを得た。
[実施例4]
位相差板Aの代わりに位相差板Cを使用した以外は実施例3と同様と同様の手順で実施例4のハーフミラーを得た。
位相差板Aを使用しない以外は実施例1と同様の手順で比較例1のハーフミラーを得た。
[比較例2]
位相差板Aの代わりに位相差板Bを使用した以外は実施例1と同様の手順で比較例2のハーフミラーを得た。
[比較例3]
位相差板Aの代わりに位相差板Dを使用した以外は実施例1と同様の手順で比較例3のハーフミラーを得た。
[比較例4]
位相差板Aを使用しない以外は実施例3と同様の手順で比較例4のハーフミラーを得た。
[比較例5]
位相差板Aの代わりに位相差板Bを使用した以外は実施例3と同様の手順で比較例5のハーフミラーを得た。
画像表示装置(iPad(登録商標)Retina)の画像表示部表面に、ガラス板、位相差板、反射層、画像表示装置がこの順になるように、上記で作製したハーフミラーを接着し画像表示機能付きミラーを作製した。このとき、積層体Aを用いた実施例および比較例においては、反射層にある1/4波長板の遅相軸が、画像表示装置の透過軸(LCDの発光の偏光方向)に対して45度傾けた角度になるように配置した。
車両(車種:ホンダ製2002年式ステップワゴン)のインナーミラーの位置に上記作製した画像表示機能付きミラーをガラス板が最も運転席側(観察者側)になる配置で取り付けた。車両のリアガラスからインナーミラーの位置に太陽光が入射している状態で運転席の観察者から確認できる画像表示機能付きミラーの画像およびミラー反射像を、以下の基準で評価した。結果を表4に示す。
[画像]
A:歪みのない明るい画像
B:歪みや明暗ムラのある画像、あるいは全体的に暗い画像
[ミラー反射像のムラ(リアガラス複屈折由来)]
A:斜線状の光の明暗ムラは、ほぼ視認されない
B:斜線状の光の明暗ムラが視認できる
表4に示す結果より、nλ/4位相差膜を用いた実施例1〜4ではミラー反射像のリアガラスの複屈折由来のムラは視認しにくくなっていることがわかる。
Claims (10)
- 車両のルームミラーである画像表示機能付きミラーであって、
ハーフミラーおよび画像表示装置を含み、
前記画像表示装置は直線偏光を出射して画像を形成し、
前記ハーフミラーはnλ/4位相差膜および反射層を含み、
nは1、3、5または7であり、
前記画像表示機能付きミラーにおいて、前記nλ/4位相差膜、前記反射層、および前記画像表示装置がこの順に配置されており、
前記反射層は直線偏光反射層または円偏光反射層である、画像表示機能付きミラー。 - nが1または3である請求項1に記載の画像表示機能付きミラー。
- 前記反射層が円偏光反射層である請求項1または2に記載の画像表示機能付きミラー。
- 前記円偏光反射層がコレステリック液晶層を含む請求項3に記載の画像表示機能付きミラー。
- 前記円偏光反射層が3層以上のコレステリック液晶層を含む請求項4に記載の画像表示機能付きミラー。
- 1/4波長板を含み、
前記ハーフミラーが、前記nλ/4位相差膜、前記円偏光反射層、前記1/4波長板をこの順に含む請求項4または5に記載の画像表示機能付きミラー。 - 前記円偏光反射層と前記1/4波長板とが互いに直接接している請求項6に記載の画像表示機能付きミラー。
- 前記ハーフミラーが前面板を含み、
前記前面板、前記nλ/4位相差膜および前記反射層をこの順に含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。 - 前記ハーフミラーが前面板を含み、
前記前面板が2枚のガラス板と前記2枚のガラス板の間の中間層とを含む合わせガラスであり、
前記中間層が前記nλ/4位相差膜を含む
請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。 - 前記ハーフミラーが2枚のガラス板と前記2枚のガラス板の間の中間層とを含む合わせガラスであり、
前記中間層が前記nλ/4位相差膜と前記反射層とを含む
請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示機能付きミラー。
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