JP6864651B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム部品 - Google Patents
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(A)重合度3,000以上を有し、及び、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積50m2/g以上を有する補強性シリカ:10〜100質量部、
(C)アクリル酸亜鉛:0.01〜2質量部、及び
(D)有機過酸化物硬化触媒:0.1〜10質量部、
を含有する、シリコーンゴム組成物を提供する。
更に、本発明は、上記シリコーンゴム組成物を硬化して成る硬化物からなるシリコーンゴム部品を提供する。
[(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン]
(A)成分は、重合度3,000以上を有し、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンである。該アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、上記重合度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、下記平均組成式(1)で表されるものが挙げられる。
RaSiO(4−a)/2 (1)
(式中、Rは互いに独立に、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の正数である。ただし、Rのうち2個以上はアルケニル基である)
[測定条件]
展開溶媒:トルエン
流量:1mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:KF−805L×2本(Shodex社製)
カラム温度:25℃
試料注入量:20μL(濃度0.1質量%のトルエン溶液)
(B)成分は、BET法による比表面積50m2/g以上を有する補強性シリカである。該補強性シリカとしては、例えば、煙霧質シリカ、焼成シリカ、及び沈降性シリカ等が例示されるが、これらに制限されるものでない。耐熱性の観点から煙霧質シリカが好ましい。
(C)成分は、アクリル酸亜鉛であり、シリコーンゴムの加硫特性を向上させるために機能する。該アクリル酸亜鉛を後述する(D)有機過酸化物硬化剤と併用することで、シロキサン鎖に新たにアクリル酸由来の架橋点を生成し、組成物全体の架橋点が増すため加硫速度が速くなる。
(D)成分は、有機過酸化物硬化触媒である。有機過酸化物は硬化阻害要因が付加硬化系触媒に比べて少ないため、取扱いの面などで好ましい。また、前記(C)成分と併用することでシリコーンゴム組成物の加硫速度を向上する。
本発明のシリコーンゴム組成物には、上記(A)〜(D)成分に加え、更に(E)成分として、下記一般式(2)で表されるオルガノシラン又はシロキサンを含有することが好ましい。(E)成分を配合することにより、本発明のシリコーンゴム組成物の作業性、押出特性等が向上する。
R1O[(R2)2SiO2/2]mR1 (2)
(式中、R1は互いに独立に、アルキル基又は水素原子であり、R2は、互いに独立に、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、及びmは1〜50の正数である)
該オルガノシラン又はシロキサンは、分子鎖両末端にアルコキシ基又は水酸基を有している。
本発明のシリコーンゴム組成物には、上記成分に加え、任意成分として、必要に応じ、白金化合物、酸化鉄やハロゲン化合物のような難燃性付与剤や耐油性向上剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、離型剤等のシリコーンゴム組成物における公知の添加剤を添加することができる。
主鎖であるジオルガノシロキシ単位が、ジメチルシロキサン単位99.850モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%からなり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された、重合度4,000を有するオルガノポリシロキサン100質量部、BET法による比表面積200m2/gの煙霧質シリカ(アエロジル200(日本アエロジル(株)製))60質量部、及び、両末端にシラノール基を有し、重合度10を有するジメチルポリシロキサン15質量部をニーダーで配合し、150℃で2時間熱処理を行った。得られた混合物にアクリル酸亜鉛を2本ロールで0.2質量部添加し、次いで2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5質量部を添加し、シリコーンゴム組成物を得た。
主鎖であるジオルガノシロキシ単位が、ジメチルシロキサン単位99.980モル%、及びメチルビニルシロキサン単位0.020モル%からなり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された、重合度8,000を有するオルガノポリシロキサン90質量部、ジメチルシロキサン単位90.0モル%、及びメチルビニルシロキサン単位10.0モル%からなり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された重合度8,000を有するオルガノポリシロキサン10質量部、BET法による比表面積130m2/gの煙霧質シリカ(アエロジル130(日本アエロジル(株)製))40質量部、及び両末端にシラノール基を有し、重合度10を有するジメチルポリシロキサン15質量部をニーダーで配合し、150℃で2時間熱処理を行った。得られた混合物にアクリル酸亜鉛を2本ロールで0.3質量部添加し、次いでパラメチルベンゾイルパーオキサイド0.7質量部を添加し、シリコーンゴム組成物を得た。
上記実施例1及び2で得たシリコーンゴム組成物の加硫速度を、レオメーターMDR2000(アルファテクノロジーズ社製品)を用いて測定した。詳細には、円盤状のステージに各シリコーンゴム組成物を載せ、ねじれ方向のトルク(力)をかけながら、それぞれ実施例1の組成物は170℃/10分で、実施例2の組成物は120℃/10分で、加熱し硬化させ、振れ角1度にて以下の値を測定した。
T10:加硫が10%進行する(即ち、加硫曲線においてトルクが最大トルク値MHの10%に達するまで)のに要した加熱初期からの時間(=加硫開始点)
T90:加硫が90%進行する(即ち、加硫曲線においてトルクが最大トルク値MHの90%に達するまで)のに要した加熱初期からの時間(=最適加硫点)
MH:最大トルクとは、170℃/10分または120℃/10分の条件で、加硫曲線が安定した領域での特定時間における最大トルク値である。本実施例及び比較例での特定時間は10分である。シリコーンゴム組成物の硬化が進むにつれてトルクは上昇し、該最大トルクの時点は一般的に硬化が完了した時点を意味する。
結果を表1に示す。
上記実施例1及び2で得たシリコーンゴム組成物を、それぞれ実施例1は1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間、及び実施例2は120℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して、2mm厚のシリコーンゴム成形品を作製した。該成形品について、JIS K 6249:2003に準拠する方法にて硬さ(デュロメータtypeA)、引張強さ、及び切断時伸びを測定した。結果を表1に示す(即ち、エージング前の初期物理物性)。
アクリル酸亜鉛を添加しなかった以外は実施例1を繰り返し、シリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について実施例1同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
アクリル酸亜鉛の量を5.0質量部に変更して添加した以外は実施例1を繰り返してシリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について実施例1同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
アクリル酸亜鉛の量を0.005質量部に変更して添加した以外は実施例1を繰り返してシリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について実施例1同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
実施例2において、パラメチルベンゾイルパーオキサイドを付加型ゴム加硫剤C−25A/C−25B(0.5/2.0質量比)(信越化学工業株式会社製品)に替えた以外は実施例2を繰り返してシリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物を用いて、実施例2同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
比較例4において、アクリル酸亜鉛を添加しない以外は比較例4を繰り返してシリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について、実施例2同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
アクリル酸亜鉛を添加しなかった以外は実施例2を繰り返し、シリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について実施例2同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。結果を表1に示す。
実施例2においてアクリル酸亜鉛に替えてメタクリル酸亜鉛を0.3質量部添加した他は実施例2を繰り返して、シリコーンゴム組成物を得た。得られたシリコーンゴム組成物について、実施例2同様の方法にて加硫速度および物理物性を測定した。
Claims (3)
- (A)重合度3,000以上を有し、及び、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積50m2/g以上を有する補強性シリカ:10〜100質量部、
(C)アクリル酸亜鉛:0.01〜2質量部、及び
(D)有機過酸化物硬化触媒:0.1〜10質量部、
を含有する、シリコーンゴム組成物。 - さらに(E)成分として、下記式(2)
R1O[(R2)2SiO2/2]mR1 (2)
(式中、R1は互いに独立に、アルキル基又は水素原子であり、R2は互いに独立に非置換又は置換の1価炭化水素基であり、及び、mは1〜50の正数である)
で示されるオルガノシランまたはオルガノシロキサンを含む、請求項1記載のシリコーンゴム組成物。 - 請求項1または2に記載のシリコーンゴム組成物を硬化して成る硬化物からなるシリコーンゴム部品。
Priority Applications (1)
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JP2018099837A JP6864651B2 (ja) | 2018-05-24 | 2018-05-24 | シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム部品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018099837A JP6864651B2 (ja) | 2018-05-24 | 2018-05-24 | シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018099837A Active JP6864651B2 (ja) | 2018-05-24 | 2018-05-24 | シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム部品 |
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2018
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