JP6863688B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本発明は電池システムに関し、より特定的にはニッケル水素電池を含む電池システムに関する。
ニッケル水素電池ではメモリ効果が生じることが知られている。メモリ効果とは、ニッケル水素電池に蓄えられた電力が完全に消費されていない状態での充電(いわゆる継ぎ足し充電)が繰り返された場合に、ニッケル水素電池の放電電圧が正常時(メモリ効果が生じていないとき)と比べて低くなる現象である。メモリ効果はニッケル水素電池の充電側においても生じる可能性があり、充電側においては充電電圧が正常時と比べて高くなる。
ニッケル水素電池のメモリ効果による電圧変化量(以下「メモリ量」とも称する)を推定するための技術が提案されている。メモリ量を推定することによって、たとえばニッケル水素電池の充電状態(SOC:State Of Charge)の推定精度を向上させることが可能になるためである。たとえば特開2007−333447号公報(特許文献1)は、ニッケル水素電池の開放電圧に基づいてニッケル水素電池の起電力を算出し、算出された起電力とSOCとの関係を用いて起電力からSOCを推定する充電状態推定装置を開示する。特許文献1に開示された充電状態推定装置では、SOCの推定に先立ちメモリ量に応じて開放電圧を補正することによってSOCの推定精度を向上させる。
特開2007−333447号公報
ニッケル水素電池のメモリ量がある程度大きくなった場合には、メモリ量を減少させる(すなわちメモリ効果を解消する)ための充放電を実行することが望ましい。この充放電は、一般に、リフレッシュ充放電(リフレッシュ充電またはリフレッシュ放電)とも称される。メモリ量を減少させてニッケル水素電池を十分に活用するためには、リフレッシュ充放電を適切なタイミングで実行することが求められる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、リフレッシュ充放電を適切なタイミングで実行するための技術を提供することである。
本発明のある局面に従う電池システムは、ハイブリッド車両の電動機との間で電力の授受を行なう。電池システムは、ニッケル水素電池を含むバッテリと、バッテリと電動機との間で電力を変換する電力変換装置と、バッテリに生じたメモリ効果を解消するためのバッテリのリフレッシュ充放電(リフレッシュ充電またはリフレッシュ放電)を実行する。制御装置は、ハイブリッド車両の使用状況を示すパラメータ値を用いて、リフレッシュ充放電を実行するか否かを判定する。制御装置は、リフレッシュ充放電の非実行時にはバッテリのSOC(State Of Charge)が所定範囲内に維持され、リフレッシュ充電の実行時にはバッテリのSOCが所定範囲の上限値を上回り、リフレッシュ放電の実行時にはバッテリのSOCが所定範囲の下限値を下回るように電力変換装置を制御する。
好ましくは、制御装置は、バッテリの温度が所定温度よりも高い場合に、リフレッシュ充電またはリフレッシュ放電を実行する。
好ましくは、ハイブリッド車両は、ハイブリッド車両の現在地から目的地までの走行予定情報を取得可能に構成されたカーナビゲーションシステムを備える。制御装置は、ハイブリッド車両が目的地に到達するのに要する時間に関連する値が所定値よりも大きいことを走行予定情報が示す場合にリフレッシュ放電を実行し、当該リフレッシュ放電後にバッテリのSOCが所定範囲内に回復するようにバッテリの充電を行なう。
本発明者らは、バッテリの温度が高いほど、リフレッシュ充放電によるメモリ量の減少量が大きくなることを見出した。したがって、バッテリの温度が所定温度よりも高い場合にリフレッシュ充放電を実行することにより、より効果的にバッテリのメモリ効果を解消することができる。また、バッテリの温度が高いほどバッテリの内部抵抗が小さくなるので、リフレッシュ充放電に伴う電力損失を低減することができる。
また、たとえば、リフレッシュ放電直後にハイブリッド車両のイグニッションオフ操作を行なうと、バッテリのSOCが所定範囲の下限値よりも低い値となっているので、ハイブリッド車両の次回のイグニッションオン操作時以後のハイブリッド車両の走行性能(または燃費、ドライバビリティ等)の低下を引き起こす可能性がある。しかし、上記構成によれば、ハイブリッド車両が目的地に到達するのに要する時間に関連する値が所定値よりも大きい場合にリフレッシュ放電が実行される。これにより、リフレッシュ放電後にバッテリのSOCを所定範囲内へと回復させるための時間を確保することができる。したがって、ハイブリッド車両の次回のイグニッションオン操作時にバッテリのSOCが過度に低い状態となっていることが避けられ、ハイブリッド車両の走行性能の低下を抑制することができる。このように、上記構成によれば、リフレッシュ充放電を適切なタイミングで実行することができる。
実施の形態1に係る電池システムが搭載されたハイブリッド車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 バッテリに含まれるセルの構成を示す図である。 本発明者らが実施した3種類の試験結果を説明するための図である。 各使用条件下での経過時間とメモリ量との対応関係を示すタイムチャートである。 積算メモリ量推定処理を説明するためのタイムチャートである。 積算メモリ量推定処理を示すフローチャートである。 バッテリの温度に応じたリフレッシュ放電の効果を説明するための図である。 実施の形態1におけるリフレッシュ放電制御を示すフローチャートである。 実施の形態2におけるリフレッシュ放電制御を示すフローチャートである。 リフレッシュ放電後にバッテリを放置する効果を説明するための図である。 図10に示した実験結果をまとめた図である。 リフレッシュ放電制御における放電電流(放電電流レート)の影響を説明するための図である。 実施の形態3におけるリフレッシュ充電制御を示すフローチャートである。 実施の形態3の変形例におけるリフレッシュ充電制御を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<ハイブリッド車両の構成>
図1は、実施の形態1に係る電池システムが搭載されたハイブリッド車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)10,20と、動力分割機構30と、エンジン40と、駆動輪50と、電池システム2とを備える。電池システム2は、バッテリ100と、電圧センサ110と、電流センサ120と、温度センサ130と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)200と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)210と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
モータジェネレータ10,20の各々は三相交流回転電機である。モータジェネレータ10は、動力分割機構30を介してエンジン40のクランク軸に連結される。モータジェネレータ10は、エンジン40を始動させる際にはバッテリ100の電力を用いてエンジン40のクランク軸を回転させる。また、モータジェネレータ10はエンジン40の動力を用いて発電することも可能である。モータジェネレータ10によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ100に充電される。また、モータジェネレータ10によって発電された交流電力は、モータジェネレータ20に供給される場合もある。
モータジェネレータ20は、バッテリ100からの電力およびモータジェネレータ10により発電された電力のうちの少なくとも一方を用いて駆動軸を回転させる。また、モータジェネレータ20は回生制動によって発電することも可能である。モータジェネレータ20によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ100に充電される。
動力分割機構30は、たとえば遊星歯車機構であり、エンジン40のクランク軸、モータジェネレータ10の回転軸、および駆動軸の三要素を機械的に連結する。エンジン40は、ガソリンエンジン等の内燃機関であり、ECU300からの制御信号に応じて車両1が走行するための駆動力を発生する。
PCU200(電力変換装置)は、いずれも図示しないが、インバータと、コンバータとを含む。インバータは、一般的な三相インバータである。コンバータは、昇圧動作時にはバッテリ100から供給された電圧を昇圧してインバータに供給する。コンバータは、降圧動作時にはインバータから供給された電圧を降圧してバッテリ100を充電する。SMR210は、バッテリ100とPCU200とを結ぶ電流経路に電気的に接続される。SMR210がECU300からの制御信号に応じて閉成されている場合、バッテリ100とPCU200との間で電力の授受が行なわれ得る。
SMR210は、バッテリ100とPCU200とを結ぶ電流経路に電気的に接続されている。SMR210がECU300からの制御信号に応じて閉成されている場合、バッテリ100とPCU200との間で電力の授受が行なわれ得る。
バッテリ100は、再充電が可能に構成された直流電源であり、本実施の形態ではニッケル水素電池を含んで構成される。バッテリ100に含まれる各セル101の詳細な構成については図2にて説明する。
電圧センサ110は、バッテリ100の電圧Vbを検出する。電流センサ120は、バッテリ100に入出力される電流Ibを検出する。温度センサ130は、バッテリ100の温度Tbを検出する。各センサは、その検出結果をECU300に出力する。なお、電圧センサは、セル毎に1つずつ設けられていてもよいし、複数個のセル(たとえば数個)毎に1つずつ設けられていてもよい。この場合は、各セルまたは複数個のセル毎にメモリ量(後述)を推定してもよい。同様に、温度センサもセル毎に1つずつ設けられていてもよいし、複数個のセル毎に1つずつ設けられていてもよい。
ECU300(制御装置)は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ(ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))302と、タイマ303と、入出力バッファ(図示せず)と等を含んで構成される。ECU300は、各センサから受ける信号、ならびにメモリ302に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1および電池システム2が所望の状態となるように各機器を制御する。ECU300により実行される主要な処理/制御として、バッテリ100に生じたメモリ効果による電圧変化量の推定処理と、バッテリ100に生じたメモリ効果を解消するためのリフレッシュ充電制御またはリフレッシュ放電制御とが挙げられるが、これらの処理/制御については後述する。
車両1は、カーナビゲーションシステム400をさらに備える。カーナビゲーションシステム400は、車両1の現在地から目的地まで走行するのに用いる走行予定情報をECU300に出力する。走行予定情報には、車両1の現在地から目的地までの距離D、または車両1が目的地に到達するのに要する時間等が含まれる。
図2は、バッテリ100に含まれるセル101の構成を示す図である。各セル101の構成は共通であるため、図2では1つのセル101のみを代表的に示す。セル101は、たとえば角形密閉式のセルであり、ケース102と、ケース102に設けられた安全弁103と、ケース102内に収容された電極体104および電解液(図示せず)とを含む。なお、図2ではケース102の一部を透視して電極体104を示す。
ケース102は、いずれも金属からなるケース本体および蓋体を含み、蓋体がケース本の開口部上で全周溶接されることにより密閉される。安全弁103は、ケース102内部の圧力が所定値を超えると、ケース102内部のガス(水素ガス等)の一部を外部に排出する。電極体104は、正極板と、負極板と、セパレータとを含む。正極板は袋状のセパレータ内に挿入されており、セパレータ内に挿入された正極板と、負極板とが交互に積層されている。正極板および負極板は、図示しない正極端子および負極端子にそれぞれ電気的に接続される。
電極体104および電解液の材料としては従来公知の各種材料を用いることができる。本実施の形態においては、一例として、正極板には、水酸化ニッケル(Ni(OH)またはNiOOH)を含む正極活物質層と、発泡ニッケルなどの活物質支持体とを含む電極板が用いられる。負極板には、水素吸蔵合金を含む電極板が用いられる。セパレータには、親水化処理された合成繊維からなる不織布が用いられる。電解液には、水酸化カリウム(KOH)または水酸化ナトリウム(NaOH)などを含むアルカリ水溶液が用いられる。
<バッテリのメモリ効果>
以上のように構成された電池システム2において、バッテリ100のメモリ効果による電圧変化量(電圧降下量または電圧上昇量)を示す「メモリ量」を高精度に推定することが求められる。
本発明者は、後述する3種類の実験結果から、メモリ量の大きさを定める主要因として、バッテリ100の電圧Vb(より詳細には開放電圧)および温度Tbに関する条件に着目した。以下では、バッテリ100の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と温度Tbとの組合せを含んで定義される条件をバッテリ100の「使用条件」とも称する。さらに、本発明者は、ある期間中に生じたメモリ量を推定する際には、その期間以前のバッテリ100の「使用条件」については考慮しなくてよいことに着目した(後述)。
これらの知見に基づいて、実施の形態1においては、所定期間中に生じたメモリ量を逐次積算することによって、その積算値である総量としてのメモリ量(以下「積算メモリ量」とも称する)を推定する。このような手法を採用することにより、実験結果またはシミュレーション結果を用いて所定期間中のメモリ量を高精度に推定することができれば、その積算メモリ量についても高精度に推定することが可能になるためである。以下、この手法について詳細に説明する。
図3は、本発明者が実施した3種類の実験結果を説明するための図である。図3(A)に示すように、3種類の実験とは、バッテリ100の定電圧試験、放置試験およびサイクル試験である。
定電圧試験とは、所定期間(図3に示す例では数日間)、図示しない外部電源を用いてバッテリ100外部からバッテリ100に電圧を印加することによってバッテリ100の電圧Vbを一定に保持する試験である。放置試験とは、外部電源による電圧印加を行なうことなく所定期間、バッテリ100を放置する試験である。放置試験ではバッテリ100の自己放電の影響が現れるのに対し、定電圧試験では自己放電の影響が現れない。したがって、これらの試験結果を比較することによって、バッテリ100の自己放電がメモリ量に与える影響の大きさを求めることができる。
サイクル試験とは、所定期間、所定のSOC幅でバッテリ100の充放電を繰り返し行なう試験である。充放電電流の大きさが互いに異なる複数のサイクル試験の結果を比較することによって、充放電電流がメモリ量に与える影響の大きさを求めることができる。
バッテリ100の温度TbがT1(室温)の場合と、温度TbがT1よりも高いT2(高温)の場合とで、いずれも等しい期間(上記所定期間)に亘って3種類の試験を実施した結果を図3(B)に示す。白い正方形のマーカは温度T1における定電圧試験結果を示し、白い円形のマーカは温度T1における放置試験結果を示し、白い菱形のマーカは温度T1におけるサイクル試験結果を示す。黒い正方形のマーカは温度T2における定電圧試験結果を示し、黒い円形のマーカは温度T2における放置試験結果を示し、黒い菱形のマーカは温度T2におけるサイクル試験結果を示す。
図3(B)において、横軸はバッテリ100(あるいは各セル101)のOCVを表し、縦軸はメモリ量(ここでは放電時の電圧低下量)Mを表す。図3(B)に示すように、OCVが所定範囲内の場合にメモリ量Mが特に大きい。また、バッテリ100の温度Tbが高いほどメモリ量Mが大きくなる。これらの結果から、バッテリ100のOCVと温度Tbとの組合せにより定義される使用条件(OCV,Tb)に応じて、所定期間中に生じたメモリ量が定まることが分かる。
その一方で、各温度T1,T2において、定電圧試験結果(正方形のマーカ参照)と放置試験結果(円形のマーカ参照)とは互いに近い箇所にプロットされる。このことから、バッテリ100の自己放電がメモリ量に与える影響が相対的に小さいことが分かる。さらに、サイクル試験結果(菱形マーカ参照)も他の2つの試験結果(正方形および円形のマーカ参照)に近い箇所にプロットされる。このことから、バッテリ100の充放電電流についてもメモリ量に与える影響が比較的小さいことが分かる。
なお、OCVとSOCとの間には相関関係が存在するので、OCVに代えてSOCを横軸に用いた場合でも図3(B)と同様の結果が得られる。また、図3では放電側のメモリ効果について代表的に説明したが、充電側のメモリ効果についても、電圧変化量の符号が異なるものの同様の結果が得られる。
図3に一例を示した実験を様々な使用条件(OCV,Tb)下で行なうことによって、バッテリ100の使用開始時からの時間の経過とともに生じるメモリ量を使用条件(OCV,Tb)に応じて推定することが可能になる。
図4は、各使用条件下での経過時間とメモリ量との対応関係を示すタイムチャートである。図4において、横軸はバッテリ100の使用開始時からの経過時間を表し、縦軸はメモリ量を表す。なお、バッテリ100の使用開始時(経過時間の初期値)は、バッテリ100の製造時であってもよいし、バッテリ100の完全リフレッシュ充放電時(バッテリ100に生じたメモリ効果を完全に解消するための充放電時)であってもよい。
上述の実験を使用条件毎に実施することにより、図4に示すように、時間経過に伴うメモリ量の増加を示す曲線を使用条件毎に取得することができる。なお、図4および後述する図5では、理解を容易にするため、3種類の使用条件P〜Rにそれぞれ対応する曲線C〜Cが取得される例について説明するが、実際にはより多くの使用条件について同様の曲線が取得される。
<積算メモリ量推定処理>
使用条件P〜R下で生じたメモリ量を曲線C〜Cを参照することでそれぞれ算出し、算出されたメモリ量を積算する処理を繰り返し実行することによって「積算メモリ量」を推定することができる。この処理を「積算メモリ量推定処理」とも称し、以下に詳細に説明する。
図5は、積算メモリ量推定処理を説明するためのタイムチャートである。図5(A)において、横軸はバッテリ100の使用開始時からの経過時間を表し、縦軸は使用条件を表す。図5(A)では、所定期間Δt毎に使用条件が判定され、使用条件がP,Q,Rの順に変化する場合について説明する。使用条件P,Q,R下での期間をL,L,Lでそれぞれ示す。
図5(B)において、横軸はバッテリ100の使用開始時からの経過時間を表し、縦軸はメモリ量を表す。まず、使用条件P下では、曲線Cを参照して所定期間Δt毎にメモリ量Mを逐次積算する。その結果、使用条件P下で期間Lが経過する間に生じたメモリ量はMになる。メモリ量Mの積算結果を「積算メモリ量ΣM」と記載すると、期間Lが経過したときの積算メモリ量ΣMはMである。
次に、使用条件がPからQへと変化すると、積算メモリ量ΣM=Mに対応する曲線C図4に示した曲線Cを時間軸方向にLだけ平行移動した曲線)上の点から曲線Cを参照して、所定期間Δt毎にメモリ量Mを逐次積算する。使用条件Q下で期間Lが経過する間に生じたメモリ量がMである場合、期間Lが経過したときの積算メモリ量ΣMは、MとMとの和(M+M)である。
さらに、使用条件がQからRへと変化すると、積算メモリ量ΣM=(M+M)に対応する曲線C(図4に示した曲線Cを時間軸方向に(L+L)だけ平行移動した曲線)上の点から曲線Cを参照して、所定期間Δt毎にメモリ量Mを逐次積算する。使用条件R下で期間Lが経過する間に生じたメモリ量がMである場合、全期間(L+L+Lの期間)に生じた積算メモリ量ΣMは、MとMとMとの和(M+M+M)である。
このように、使用条件の変化に伴い異なる曲線へと移行して積算メモリ量ΣMを算出する際には、移行前の曲線に従って算出された積算メモリ量ΣMを引き継ぎが可能であることを前提としている。すなわち、ある曲線に従って積算メモリ量ΣMが所定値に達した場合と、他の曲線に従って積算メモリ量ΣMと上記所定値に達した場合とでは、メモリ効果に影響を与えるバッテリ100の状態(主に正極活物質層の状態)が互いに等しいとの電気化学的知見を前提としている。
以上のように、本実施の形態では、所定期間Δt毎に使用条件P〜Rに応じたメモリ量Mを算出し、算出されたメモリ量Mを遂次積算する処理を繰り返し実行することによって、全期間に亘って生じた積算メモリ量ΣMを算出することができる。
上記の内容は漸化式を用いて説明することができる。すなわち、下記式(1)に示すように、N回目の積算処理での積算メモリ量ΣM(N)は、(N−1)回目の積算処理までの積算メモリ量ΣM(N−1)に、(N−1)回目の積算処理時からN回目の積算処理時までの間(所定期間Δtの間)の使用条件に応じたメモリ量M(N)を加算することによって算出することができる。なお、Nは自然数である。
ΣM(N)=ΣM(N−1)+M(N) ・・・(1)
<積算メモリ量推定処理フロー>
図6は、積算メモリ量推定処理を示すフローチャートである。図6ならびに後述する図8、図9および図13に示すフローチャートは、所定周期毎または所定条件が成立する度にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。これらのフローチャートに含まれる各ステップ(以下「S」と略す)は、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、その一部または全部がECU300内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
図6に示すフローチャートの処理が繰り返し実行されることにより、積算メモリ量ΣMが順次更新される。このフローチャートはN回目の積算処理を示し、(N−1)回目(前回)の積算処理時までの積算メモリ量ΣM(N−1)がメモリに記憶されている。
S110において、ECU300は、(N−1)回目の積算処理時までの積算メモリ量ΣM(N−1)をメモリから読み出す。
S120において、ECU300は、電圧センサ110および電流センサ120をそれぞれ用いてバッテリ100の電圧Vb(N)および電流Ib(N)を取得する。そして、ECU300は、電圧Vb(N)から充放電電流による電圧降下量(=Ib(N)×R)を減算してOCV(N)を算出する。なお、バッテリ100の内部抵抗をRで示す。
S130において、ECU300は、温度センサ130を用いてバッテリ100の温度Tb(N)を取得する。これにより、マップMP1において参照すべき使用条件(OCV(N)と温度Tb(N)との組合せ)が設定される。
S140において、ECU300は、所定期間Δtが経過するまで待機する。メモリ量Mを適切に算出するためには、所定期間Δtだけ待機している間に使用条件の区分が変化しないことが求められる。よって、所定期間Δtは、待機中に使用条件の区分が変化しない時間に定めることが好ましい。
S150において、ECU300は、メモリに記憶されたマップMP1から使用条件(OCV(N),Tb(N))に対応する曲線を参照して、所定期間Δtに生じたメモリ量M(N)を算出する。この処理については図5(B)にて詳細に説明したため、説明は繰り返さない。
S160において、ECU300は、S110にて読み出した(N−1)回目の積算処理までの積算メモリ量ΣM(N−1)にS150にて算出されたメモリ量M(N)を加算することによって、N回目の積算処理までの積算メモリ量ΣM(N)を算出する(上記式(1)参照)。なお、車両1の出荷時には積算メモリ量の初期値ΣM(0)が、たとえば0に設定される。また、バッテリ100のリフレッシュ充放電の実行後にも積算メモリ量の初期値ΣM(0)を0に設定してもよい。
S170において、ECU300は、図6に示すフローチャートが次回呼び出された場合に備えて、S160にて算出された積算メモリ量ΣM(N)をメモリに記憶する。
以上のように、本発明者らの実験結果に基づいて予め準備されたマップMP1内の曲線(C〜C等)を用いて、所定期間Δt毎に生じたメモリ量Mがバッテリ100の使用条件(OCVおよび温度Tb)に応じて算出される。使用条件に上記パラメータを採用することにより、所定期間Δt毎のメモリ量Mを高精度に推定することができる。さらに、上記曲線間で積算メモリ量ΣMを引き継ぐことが可能であるとの電気化学的知見に基づく前提の下、高精度に算出されたメモリ量Mを逐次積算することによって積算メモリ量ΣMが算出される。これにより、積算メモリ量ΣMについても高精度に推定することができる。
なお、図6では「所定期間」Δt毎にメモリ量Mを推定する処理を例に説明したが、一定周期でメモリ量Mを推定することは必須ではない。所定期間Δtの長さは、たとえばバッテリ100の使用条件またはECU300の演算負荷の状況等に応じた可変値としてもよい。あるいは、バッテリ100の使用条件を監視し、使用条件が変化したことをトリガとして(言い換えれば曲線C〜C間を移行すべきことをトリガとして)メモリ量Mを推定するようにしてもよい。この場合には、使用条件がある条件から他の条件へと変化するまでの期間(図5(B)における期間L,L,L)が「所定期間」に相当する。これにより、メモリ量Mの推定回数を低減してECU300の演算負荷を低減することができる。
<リフレッシュ充放電>
積算メモリ量ΣMが所定値を上回った場合には、バッテリ100のリフレッシュ充放電を行なうことが望ましい。より詳細に説明すると、積算メモリ量ΣMはバッテリ100の充電側と放電側とで別々に算出される。バッテリ100の充電側の積算メモリ量(以下「充電メモリ量」とも称する)ΣMchgが所定値を上回った場合には、バッテリ100のリフレッシュ充電を行なうことが望ましい。一方、バッテリ100の放電側の積算メモリ量(以下「放電メモリ量」とも称する)ΣMdchが所定値を上回った場合には、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なうことが望ましい。
ここで、本発明者らは、バッテリ100の使用状況に応じてリフレッシュ充放電の実行に適したタイミングが存在することに着目した。実施の形態1においては、本発明者らは、バッテリ100の温度Tbに応じてリフレッシュ充放電の効果が異なることを見出し、この知見に基づいてリフレッシュ充放電を適切なタイミングで実行可能であることに着目した。より具体的には、実施の形態1において、ECU300は、積算メモリ量ΣM(充電メモリ量ΣMchgまたは放電メモリ量ΣMdch)が所定値を上回り、かつ、バッテリ100の温度Tbが所定温度よりも高い場合に、リフレッシュ充放電を実行すべきであると判定する。以下ではバッテリ100の放電側を例に説明する。
図7は、バッテリ100の温度Tbに応じたリフレッシュ放電の効果を説明するための図である。図7ならびに後述する図10、12および図14において、横軸はバッテリ100の容量を表し、縦軸はバッテリ100の電圧Vbを表す。なお、横軸をバッテリ100のSOCと読み替えることも可能である。バッテリ100のSOCが通常使用される範囲を以下では「通常使用範囲」とも称する。リフレッシュ放電時には、バッテリ100のSOCの通常使用範囲の下限値を下回るようにバッテリ100の放電が行なわれる。なお、通常使用範囲は、特許請求の範囲の「所定範囲」に相当する。
バッテリ100が新品の場合のバッテリ100の容量と電圧Vbとの関係を1点鎖線の曲線で示す。バッテリ100に所定の耐久試験(たとえば放置試験またはサイクル試験)を実施した後のバッテリ100の容量と電圧Vbとの関係を2点鎖線の曲線で示す。耐久試験を実施した場合(2点鎖線参照)には、バッテリ100が新品の場合(1点鎖線参照)と比べて、同一容量における電圧Vbが低くなることが分かる。
バッテリ100の温度Tbが相対的に低い(たとえば室温TL)条件下でバッテリ100のリフレッシュ放電を行なった後のバッテリ100の容量と電圧Vbとの関係を破線の曲線で示す。一方、温度Tbが相対的に高い(たとえば高温TH)条件下でバッテリ100のリフレッシュ放電を行なった後のバッテリ100の容量と電圧Vbとの関係を実線の曲線で示す。
図7に示すように、バッテリ100の温度Tbが高温THのとき(実線参照)の方が、温度Tbが室温TLのとき(破線参照)と比べて、曲線形状が、バッテリ100が新品の場合の曲線形状(1点鎖線参照)に近い。つまり、バッテリ100の温度Tbが高いほどリフレッシュ放電による放電メモリ量ΣMdchの減少量(すなわちメモリ効果の解消度合い)が大きくなることが分かる。このことは、バッテリ100の温度Tbが相対的に高い場合にリフレッシュ放電を実行することが望ましいことを示している。
さらに、バッテリ100の温度Tbが高い場合には、バッテリ100の内部抵抗が相対的に低くなるので、リフレッシュ放電に伴う電力損失が小さくなる。この観点からもバッテリ100の温度Tbが相対的に高い場合にリフレッシュ放電を実行することが望ましい。
図8は、実施の形態1におけるリフレッシュ放電制御を示すフローチャートである。Sバッテリ100において、ECU300は積算メモリ量推定処理を実行する。この処理については図6にて詳細に説明したため、説明は繰り返さない。
S10において、ECU300は、放電メモリ量ΣMdchが所定値よりも大きいか否かを判定する。放電メモリ量Mdchが所定値よりも大きい場合(S10においてYES)には、ECU300は処理をS12に進める。
S12において、ECU300は、温度センサ130からバッテリ100の温度Tbを取得する。そして、S14において、ECU300は、温度Tbが所定温度よりも高いか否かを判定する。温度Tbが所定温度よりも高い場合(S14においてYES)には、ECU300は、処理をS16に進め、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なう。その後、ECU300は、バッテリ100を充電することによってバッテリ100のSOCを通常使用範囲内の値(たとえばSOC中心であるSOC=60%)へと戻す(S18)。このSOCの回復には、モータジェネレータ20による回生電力を用いてもよいし、エンジン40を用いてモータジェネレータ10を駆動させることによる発電電力を用いてもよいし、回生電力と発電電力との両方を用いてもよい。
一方、放電メモリ量ΣMdchが所定値以下の場合(S10においてNO)、またはバッテリ100の温度Tbが所定温度以下の場合(S14においてNO)には、ECU300は、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なうことなく処理をメインルーチンへと戻す。
以上のように、実施の形態1によれば、バッテリ100の温度Tbに応じてバッテリ100のリフレッシュ放電を行なうか否かが判定され、温度Tbが所定温度よりも高い場合にリフレッシュ放電が行なわれる。図7にて説明したように温度Tbが高いほど放電メモリ量ΣMdchgの減少量が大きくなるので、より効果的にバッテリ100のメモリ効果を解消することができる。また、温度Tbが高いほどバッテリ100の内部抵抗が小さくなるので、リフレッシュ放電(およびリフレッシュ放電後にSOCを回復させるための充電)に伴う電力損失を低減することができる。
なお、図7および図8では、バッテリ100の放電側(放電メモリ量ΣMdchおよびリフレッシュ放電)について代表的に説明した。詳細な説明は繰り返さないが、バッテリ100のリフレッシュ充電(充電メモリ量ΣMchgおよびリフレッシュ充電)についても同様の制御を実行することにより、同様の効果を得ることができる。
なお、メモリ量推定処理を実行する場合には、リフレッシュ放電(またはリフレッシュ充電)によるメモリ効果の解消度合い(解消量)を予め求めておくことが望ましい。たとえば、リフレッシュ放電時の温度Tbと、リフレッシュ放電時のSOCの変化幅と、リフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いとの相関関係を実験により予め求めておき、マップ(図示せず)としてメモリ302に記憶させておく。このようなマップを参照することでリフレッシュ放電(またはリフレッシュ充電)を行なう毎の放電メモリ量ΣMdch(または充電メモリ量ΣMchg)の減少量を算出することができる。リフレッシュ放電後(リフレッシュ充電後)には、減少後の放電メモリ量ΣMdch(または充電メモリ量ΣMchg)にメモリ量を再度積算していけばよい。再度放電メモリ量ΣMdch(または充電メモリ量ΣMchg)が所定値よりも大きくなった場合には、再びリフレッシュ放電(またはリフレッシュ充電)を実施することができる。実際には、この一連の処理が繰り返し実行される。
また、実施の形態1では積算メモリ量推定処理を実行する例について説明したが、積算メモリ量推定処理を実行せず、予め定められた定期的なタイミングでバッテリ100の温度Tbに応じてバッテリ100のリフレッシュ充放電を行なうか否かを判定してもよい。
[実施の形態2]
バッテリ100のリフレッシュ放電を行なった直後に車両1をイグニッションオフ(IG−OFF)した場合、車両1の次回のイグニッションオン(IG−ON)時にバッテリ100のSOCが過度に低い状態のままである可能性がある。そうすると、ハイブリッド車両1の走行性能(または燃費、ドライバビリティ等)の低下を引き起こす可能性がある。あるいは、バッテリ100から供給された電力を用いてモータジェネレータ10を駆動させてエンジン40を始動することが困難となる可能性がある。このような課題に対応すべく、実施の形態2では、カーナビゲーションシステム400により取得された車両1の走行予定情報を用いて、バッテリ100のリフレッシュ放電を実行するか否かを判定する処理について説明する。
図9は、実施の形態2におけるリフレッシュ放電制御を示すフローチャートである。S100,S20の処理は、実施の形態1におけるS100,S10の処理(図8参照)とそれぞれ同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
放電メモリ量Mdchが所定値よりも大きい場合(S20においてYES)には、ECU300は、処理をS22に進め、車両1の現在地から目的地までの距離Dをカーナビゲーションシステム400から取得する。そして、S24において、ECU300は、距離Dが所定距離よりも長いか否かを判定する。なお、距離Dに代えて、車両1が現在地から目的地に到達するまでに要することが予想される時間を用いてもよい。
距離Dが所定距離よりも長い場合(S24においてYES)、ECU300は、目的地まで十分な距離が残っており(言い換えると車両1が目的地に到達するまでの時間が十分にあり)、リフレッシュ放電を行なった場合にはバッテリ100のSOCを通常使用範囲内の値へと戻すことが可能であるとして、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なう(S26)。その後、ECU300は、バッテリ100を充電することによってSOCを通常使用範囲内の値へと戻す(S28)。
一方、放電メモリ量ΣMdchが所定値以下の場合(S20においてNO)、または現在地から目的地までの距離Dが所定距離以下の場合(S24においてNO)には、ECU300は、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なうことなく処理をメインルーチンへと戻す。
以上のように、実施の形態2によれば、カーナビゲーションシステム400を用いて取得された、現在地から目的地までの距離Dに応じてバッテリ100のリフレッシュ放電を行なうか否かが判定され、距離Dが所定距離よりも長い場合にリフレッシュ放電が行なわれる。これにより、リフレッシュ放電を行なった後に車両1がIG−OFFされるまでの間にバッテリ100のSOCを通常使用範囲内へと回復するための時間を確保することができる。したがって、車両1の次回のIG−ON時にバッテリ100のSOCが過度に低い状態となることが抑制される。よって、車両1の走行性能の低下を抑制したり、より確実にエンジン40を始動したりすることができる。
[実施の形態1,2の変形例1]
本発明者らは、リフレッシュ放電を行なった後にバッテリ100を放置する(バッテリ100のSOCを放電後の値に維持する)ことによって、放電メモリ量ΣMdchの減少量(メモリ効果の解消度合い)が大きくなることを見出した。
図10は、リフレッシュ放電後にバッテリ100を放置する効果を説明するための図である。図10(A)には、バッテリ100のSOCがある値X1になるまでリフレッシュ放電を行なった後にバッテリ100をX1の残存容量で所定期間(たとえば24時間)放置した結果(実線参照)と、そのような放置を行なわなかった結果(破線参照)とを示す。図10(B)には、バッテリ100のSOCが上記値X1よりも低い値X2になるまでリフレッシュ放電を行なった後にバッテリ100をX2の残存容量で同一の所定期間放置した結果(実線参照)と、そのような放置を行なわなかった結果(破線参照)とを示す。
図10(A)および図10(B)に示す結果のいずれにおいても、リフレッシュ放電を行なった後にバッテリ100を放置した場合の方が、そのような放置を行なわなかった場合と比べて、曲線形状が、バッテリ100が新品の場合の曲線形状(1点鎖線参照)に近い。これにより、リフレッシュ放電したSOCでバッテリ100を長期間維持するほど、リフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いが大きくなることが分かる。
また、図10(A)に示す結果と図10(B)に示す結果とを比較すると、バッテリ100のSOCがX2になるまでリフレッシュ放電を行なった場合(図10(B)参照)の方が、バッテリ100のSOCがX1になるまでリフレッシュ放電を行なった場合(図10(A)参照)と比べて、リフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いが大きい。これにより、バッテリ100のSOCがより低い値になるまでリフレッシュ放電を行なうほど、メモリ効果の解消度合いが大きくなることが分かる。
図11は、図10に示した実験結果をまとめた図である。図10においては、横軸に放置時間(リフレッシュ放電したSOC位置でバッテリ100を維持する時間)を対数目盛りで示し、縦軸に放電メモリ量ΣMdchを示す。図10に示すように、放置時間が長くなるほど放電メモリ量ΣMdchが小さくなる。すなわち、リフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いが大きくなる。また、図10より、リフレッシュ放電を行なった後のSOCが低くなるほど放電メモリ量ΣMdchが小さくなることも分かる。なお、図10および図11ではバッテリ100の放電側について説明したが、バッテリ100の充電側についても同様の効果が得られる。
以上より、実施の形態1にて説明したフローチャート(図8参照)において、バッテリ100のリフレッシュ放電を行なう処理(S16)と、バッテリ100を充電してバッテリ100のSOCを通常使用範囲内に回復させる処理(S18)との間に、リフレッシュ放電後のSOCを所定期間維持する処理を追加することが好ましい。これにより、リフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いを大きくすることができる。詳細な説明は繰り返さないが、実施の形態2に関しても同様に、図9のS26の処理とS28の処理との間にリフレッシュ放電後のSOCを所定期間維持する処理を追加することが好ましい。
なお、図10および図11ではバッテリ100の放電側の例について説明したが、バッテリ100の充電側についてもバッテリ100の放置による効果を得ることができる。すなわち、リフレッシュ充電後のSOCを所定期間維持することによって、そのような制御を実行しない場合と比べて、リフレッシュ充電によるメモリ効果の解消度合いを大きくすることができる。
また、上述のようにSOCを低いSOC範囲に所定期間維持する処理を実施する場合にも、バッテリ100を充電することでSOCを中心SOCに戻すための充電時間が十分にあるか否かをカーナビゲーションシステム400との連動により判定することが望ましい。これは、次回のIG−ON時に十分なSOCを確保するための対策である。もしくは、カーナビゲーションシステム400の計算結果(充電時間の長さ)に基づいて、リフレッシュ放電後のSOCを維持する「所定期間」を決定してもよい。
[実施の形態1,2の変形例2]
本発明者らは、リフレッシュ放電制御における放電電流の大きさ(放電電流レート)またはリフレッシュ充電制御における充電電流の大きさ(充電電流レート)の影響についても検討した。以下、その検討結果に基づく制御について説明する。
図12は、リフレッシュ放電制御における放電電流の大きさの影響を説明するための図である。図12では、大電流(Ib=IMAX)でリフレッシュ放電制御を実行した結果(実線参照)と、小電流(Ib=IMIN)でリフレッシュ放電制御を実行した結果(破線参照)とを示す。IMAXは、たとえば数10A(アンペア)であり、IMINは、たとえば数Aである。図12より、放電電流の大きさがリフレッシュ放電によるメモリ効果の解消度合いに影響しないことが分かる。なお、図12では、互いに異なる小電流(たとえばIb=2A,4A)でのリフレッシュ放電制御の実行結果を示す2本の曲線が重なって示されている。
上述のように、リフレッシュ放電を行なうとバッテリ100のSOCが一時的に大きく低下することになるので、車両1の走行性能が低下したり車両1のドライバビリティが低下したりする可能性がある。よって、リフレッシュ放電を行なう際(図8のS16および図9のS26)には、図12に示した結果に基づいて、放電電流をできるだけ大きな値に設定することが望ましい。より具体的に、放電電流の最大値としては、放電に伴う電圧降下が生じてもバッテリ100の電圧Vbが許容範囲の下限値を下回らない値を用いることができる。これにより、バッテリ100を保護しつつリフレッシュ放電を早期に完了することができるので、車両1の走行性能低下またはドライバビリティ低下が起こる時間を短縮することができる。
なお、リフレッシュ放電後にSOCを回復させる制御(図8のS18および図9のS28)についても、充電電流(充電電流レート)できるだけ大きく設定することが望ましい。これにより、車両1の走行性能低下またはドライバビリティ低下が起こる時間を一層短縮することができるためである。
[実施の形態3]
一般に、ニッケル水素電池ではガス(水素ガス等)が発生し、ニッケル水素電池の内圧が上昇し得る。ガス発生量はニッケル水素電池の電圧に依存し、ニッケル水素電池の電圧が高くなるほど内圧が上昇する。したがって、バッテリ100において内圧Pinが過度に上昇した場合には、バッテリ100への充電電力の制御上限値を示す充電電力上限値Winを制限することが考えられる。これにより、電圧Vbの上昇が抑制され、ガスのさらなる発生が抑制されるためである。このようにすることによってバッテリ100の保護が図られるものの、バッテリ100への充電電力が正常時と比べて制限されるため、たとえばモータジェネレータ20による回生電力をバッテリ100に十分に充電できなくなる可能性がある。その結果、車両1の燃費が悪化し得る。
そこで、実施の形態3においては、充電メモリ量ΣMchgが所定値よりも大きく、かつバッテリ100の内圧Pinが所定圧力以下である場合に、バッテリ100のリフレッシュ充電を行なう。言い換えると、内圧Pinが過度に高い場合には、内圧Pinが所定圧力まで低下するのを待ってからリフレッシュ充電を行なう。
図13は、実施の形態3におけるリフレッシュ充電制御を示すフローチャートである。S100,S30の処理は、充電と放電とが異なるものの、実施の形態1におけるS100,S10の処理(図8参照)とそれぞれ同等である。
充電メモリ量Mchgが所定値よりも大きい場合(S30においてYES)には、ECU300は、処理をS32に進め、バッテリ100の内圧Pinを取得する。内圧Pinの取得手法については、たとえば特開2007−53058号公報に記載の公知の手法を用いることができる。
S34において、ECU300は、内圧Pinが所定圧力以下であるか否かを判定する。内圧Pinが所定圧力以下の場合(S34においてYES)、ECU300は、充電電力上限値Winを制限が必要になるまでには内圧Pinに余裕があるとして、バッテリ100のリフレッシュ充電を行なう(S36)。その後、ECU300は、バッテリ100を放電することによってバッテリ100のSOCを通常使用範囲内の値へと戻す(S38)。
一方、充電メモリ量ΣMchgが所定値以下の場合(S30においてNO)、または圧力Pinが所定圧力よりも高い場合(S34においてNO)には、ECU300は、バッテリ100のリフレッシュ充電を行なうことなく処理をメインルーチンへと戻す。
以上のように、実施の形態3によれば、バッテリ100の内圧Pinに応じてバッテリ100のリフレッシュ充電を行なうか否かが判定され、内圧Pinが所定圧力以下の場合にリフレッシュ充電が行なわれる。これにより、電圧Vbの上昇に起因する内圧Pinの過度の上昇が抑制されるので、バッテリ100を保護することができる。さらに、バッテリ100への充電が正常時と比べて不必要に制限されることが防止されるので、車両1の回生電力を十分に活用することが可能になる。その結果、車両1の燃費悪化を抑制することができる。
[実施の形態3の変形例]
実施の形態3にて説明したように、ニッケル水素電池では過度の内圧上昇を抑制することが望ましい。実施の形態3の変形例では、バッテリ100の充電メモリ量ΣMchgを適切に解消しつつ、バッテリ100の内圧Pinの上昇を抑制可能な制御について説明する。より詳細には、リフレッシュ充電時にバッテリ100のSOCを100%まで上昇させるのに代えて、SOCの上昇が100%よりも低い値Y(Yは、たとえば80%前後の値)までに抑制される。その理由について以下に説明する。
図14は、実施の形態3の変形例におけるリフレッシュ充電制御を説明するための図である。図14には、バッテリ100のSOCをYまで上昇させるリフレッシュ充電を行なった場合のバッテリ100の容量と電圧Vbとの関係が示される。図14に示すように、リフレッシュ充電によりSOCを100%よりも低いYまで上昇させることによっても、メモリ効果をある程度解消することができる。さらに、SOCの上昇が100%よりも低いことからバッテリ100の電圧Vbもあまり上昇せず、それによりバッテリ100の内圧Pinの上昇を抑制することができる。
なお、実施の形態1〜3(および変形例を含む)にて説明した制御を適宜組み合わせることも可能である。たとえば、充電メモリ量ΣMchgが所定値よりも大きく、かつ、バッテリ100の温度Tbが所定温度よりも高く(図8のS14参照)、かつ、車両1の目的地までの距離Dが所定距離よりも長く(図9のS24参照)、かつ、バッテリ100の内圧Pinが所定圧力以下である場合(図13のS34参照)にバッテリ100のリフレッシュ充電を行なってもよい。また、実施の形態3の変形例にて説明した制御についても実施の形態1の制御と組み合わせることができる。さらに、実施の形態1,2の変形例1および実施の形態1,2の変形例2にて説明した制御についても実施の形態3(およびその変形例)の制御と組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 電池システム、10,20 モータジェネレータ、30 動力分割機構、40 エンジン、50 駆動輪、100 バッテリ、101 セル、102 ケース、103 安全弁、104 電極体、110 電圧センサ、120 電流センサ、130 温度センサ、200 PCU、210 SMR、300 ECU、301 CPU、302 メモリ、303 タイマ。

Claims (3)

  1. ハイブリッド車両の電動機との間で電力の授受を行なう電池システムであって、
    ニッケル水素電池を含むバッテリと、
    前記バッテリと前記電動機との間で電力を変換する電力変換装置と、
    前記バッテリに生じたメモリ効果を解消するためのリフレッシュ充電の非実行時には前記バッテリのSOC(State Of Charge)が所定範囲内に維持され、前記リフレッシュ充電の実行時には前記バッテリのSOCが前記所定範囲の上限値を上回るように前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
    前記バッテリは、前記バッテリの温度が所定温度よりも高い場合の前記リフレッシュ充電による前記バッテリのメモリ効果の解消度合いが、前記バッテリの温度が前記所定温度よりも低い場合の前記リフレッシュ充電による前記バッテリのメモリ効果の解消度合いよりも大きいように構成され、
    前記制御装置は、
    前記バッテリの開放電圧と温度とを含んで定義された使用条件毎に区分して定められ、前記バッテリの使用開始時からの経過時間と、前記バッテリのメモリ効果による電圧変化量であるメモリ量との対応関係を示すデータを記憶しており、
    前記データを参照して、前記使用条件の区分が変化しない時間内でのメモリ量を算出するとともに、前記使用条件の区分が変化すると、変化後の区分が持続する時間内でのメモリ量を算出し、
    前記使用条件の区分が変化しない時間内でのメモリ量と、変化後の区分が持続する時間内でのメモリ量とを積算することによって、前記バッテリの現在のメモリ量を推定し、
    前記現在のメモリ量が所定値よりも大きく、かつ、前記バッテリの温度が前記所定温度よりも高い場合に、前記リフレッシュ充電を実行する、電池システム。
  2. ハイブリッド車両の電動機との間で電力の授受を行なう電池システムであって、
    ニッケル水素電池を含むバッテリと、
    前記バッテリと前記電動機との間で電力を変換する電力変換装置と、
    前記バッテリに生じたメモリ効果を解消するためのリフレッシュ放電の非実行時には前記バッテリのSOCが所定範囲内に維持され、前記リフレッシュ放電の実行時には前記バッテリのSOCが前記所定範囲の下限値を下回るように前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
    前記バッテリは、前記バッテリの温度が所定温度よりも高い場合の前記リフレッシュ放電による前記バッテリのメモリ効果の解消度合いが、前記バッテリの温度が前記所定温度よりも低い場合の前記リフレッシュ放電による前記バッテリのメモリ効果の解消度合いよりも大きいように構成され、
    前記制御装置は、
    前記バッテリの開放電圧と温度とを含んで定義された使用条件毎に区分して定められ、前記バッテリの使用開始時からの経過時間と、前記バッテリのメモリ効果による電圧変化量であるメモリ量との対応関係を示すデータを記憶しており、
    前記データを参照して、前記使用条件の区分が変化しない時間内でのメモリ量を算出するとともに、前記使用条件の区分が変化すると、変化後の区分が持続する時間内でのメモリ量を算出し、
    前記使用条件の区分が変化しない時間内でのメモリ量と、変化後の区分が持続する時間内でのメモリ量とを積算することによって、前記バッテリの現在のメモリ量を推定し、
    前記現在のメモリ量が所定値よりも大きく、かつ、前記バッテリの温度が前記所定温度よりも高い場合に、前記リフレッシュ放電を実行する、電池システム。
  3. 前記所定温度は、室温よりも高い温度である、請求項1または2に記載の電池システム。
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